JP2009500507A - 水溶液に可溶性の電解重合性単量体、及び、上記単量体により得ることができる電気活性プローブ - Google Patents
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Abstract
【課題】水溶液に可溶性の電解重合性単量体、及び、上記単量体により得ることができる電気活性プローブの提供。
【解決手段】本発明は、水溶液中で重合させることを目的とする、1つの電解重合性単位及び電子供与性基を含む電解重合性単量体であって、水溶液中でイオン化する少なくとも1本のアームも含む電解重合性単量体に関する。さらに本発明は、重合方法、それにより得られる電気活性プローブ、及び、生体試料中の標的リガンドの検出法にも関する。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、水溶液中で重合させることを目的とする、1つの電解重合性単位及び電子供与性基を含む電解重合性単量体であって、水溶液中でイオン化する少なくとも1本のアームも含む電解重合性単量体に関する。さらに本発明は、重合方法、それにより得られる電気活性プローブ、及び、生体試料中の標的リガンドの検出法にも関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、電解重合の技術分野に関する。詳細には、本発明の対象は、水溶液に可溶性の電解重合性単量体である。
電気活性高分子は、多くの分野で用いられている。例えば、電気活性高分子を用いて生体リガンドプローブと生体リガンド標的との相互作用を検出することができる。リガンドプローブとリガンド標的との特異的相互作用は、電気活性高分子の電気化学的性質に、例えばその高分子の電気活性の減少などの、実質的かつ選択的な変化をもたらす。リガンドプローブに結合したリガンド標的の濃度に依存するこの変化が、観測され、随意に測定され、またリガンド標的の結合量に直接関連づけられる。したがって、この技法の重要な適用の1つは、生体試料に存在するリガンドの検出、同定及び随意のアッセイにある。上記の変化とは、電位差型で、例えば、相互作用前後での電気活性高分子の酸化電位の変化に対応するものであるか、又は、電流差型で、例えば、あらかじめ定めた電位で求められる、ハイブリダイゼーション前後での高分子の酸化若しくは還元電流の変化に対応するものである。高分子の電気化学応答を正確に特性決定するために、後者は高い電気活性を示さなければならない。したがって、電解重合で得られる高分子は、例えば、電気活性及び電導率を向上させることが可能なフェロセンなどの電子供与性基を含むホモ重合体又は共重合体ピロールの形のものが開発されており、特に特許文献1に記載されている。
電解重合反応は、一般に、有機溶媒中で行われ、用いられる単量体は疎水性である。電気化学的検出については、これまで用いられていたシステムでは、用いられる単量体、例えば、フェロセン含有単量体がかなり疎水性であるため、有機溶媒中での電解重合が要求される(非特許文献1)。実際は、有機媒体中での取扱い操作は生体分子の使用には適合していない。後者はそうした媒体に不溶性であり、そして/又は、非常に頻繁に、そうした媒体中で変性してしまい、その性質が悪影響を受ける。タンパク質の場合、活性確認の失敗が一般に観測される。
この観測から、これまで2つの戦略が登場してきた。第1は、電極チップ上に、導電性重合体と、電極側から順に、ポリピロール層(溶媒中被着)、ピロール/ピロール−フェロセン(ferocene)共重合体層(溶媒中被着)及び最後に生体分子と共有結合したピロール/ピロール共重合体層(水性媒体中被着)との複数の層を作ることからなる。この戦略は、「多層」戦略と呼ばれ、例えば、特許文献2に記載される。この戦略で用いることのできる重合体は、例えば、特許文献3及び特許文献4に記載されているが、これらには、電解重合により得られる、改善された電気活性を示す重合体、例えば、フェロセンなどの電子供与基を含むピロールのホモ重合体又は共重合体の形のものなどが記載されている。この「多層」戦略は、何回かチップをすすぐ必要が出てくるたびに複数の有機溶媒/水性媒体を用いることになるため時間がかかり、完全に満足のいくものではない。
別の戦略は、後官能基化(postfunctionalizatien)として既知である。これは、重合体層に反応性官能基があることにより、水性媒体中で生体分子が後重合(postpolymerization)共有結合することからなる。特に、非特許文献2及び非特許文献3を参照できる。この後官能基化戦略は、一方で、生体分子を標的とすることができない。さらに、この戦略は、生体分子が重合体とカップリングする効率のばらつきに関連した点対点(spot−to−spot)の再現性の欠如を示す。
実際は、電気化学的経路での生体分子の検出は、有望な検出案であり、その主な利点は、例えば、蛍光による検出が必要な生体分子をあらかじめ標識化する必要がないことである。さらに、電気化学的電位の測定に必要な装置は、それほどかさばらず、操作の実用性が高いことをうかがわせる。
特許出願WO01/81446号
フランス国特許FR2849038号
WO95/29199号
WO01/81446号
Synthetic Metals,2001,119,265−266
Synthetic Metals 1999,89−94
Biomacromolecules 2001,2,58−64
先行技術の短所のため、本発明者らは、水性媒体中での電解重合反応に完全に適した、したがって有機溶媒を使用しないことを可能にする新規単量体を提供することを目的とする。このため、本発明による単量体は、生体リガンドを保持するのに完全に適している。
これに関連して、本発明の対象は、まず、1つの電解重合性単位及び電子供与基、ならびに水溶液中でイオン化する少なくとも1本のアームを含む、水溶液中で重合させることを意図した電解重合性単量体である。
有利には、上記の電解重合性単量体は、以下の特性を1つ又は複数示す:
−蒸留水に、少なくとも上限1mMの濃度まで、好ましくは少なくとも上限10mMの濃度まで、そして優先的には少なくとも上限30mMの濃度まで溶解する、
−イオン化アームとして、水溶液中でイオン化する結合アームを含み、アームは電解重合性単位と電子供与基との間の結合をもたらす;好ましくは、イオン化結合アームは、アミン、カルボン酸及びホスフェートの官能基から選択される、水溶液中でイオン化する官能基を含む、
−電子供与性基のみに結合した非イオン化フリーアームを含む、
−ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、抗原、抗体、ハプテン、ビオチン又はオリゴ糖類から選択される生体リガンドを保持するフリーアームを含む、詳細には、生体リガンドはポリヌクレオチドである、
−電解重合性単位は、アセチレン、ピロール、チオフェン、インドール、アニリン、アジン、p−フェニレンビニレン、p−フェニレン、ピレン、フラン、セレノフェン、ピリダジン、カルバゾール、アクリレート、メタクリレート、及び、それらの誘導体から選択される;好ましくは、電解重合性単位はピロールであり、イオン化結合アームとの結合は、好ましくはピロールの3位に提供される、
−電子供与性基は、メタロセン、キノン、及び、それらの誘導体から選択される、好ましくは、電子供与基はフェロセンである。
−蒸留水に、少なくとも上限1mMの濃度まで、好ましくは少なくとも上限10mMの濃度まで、そして優先的には少なくとも上限30mMの濃度まで溶解する、
−イオン化アームとして、水溶液中でイオン化する結合アームを含み、アームは電解重合性単位と電子供与基との間の結合をもたらす;好ましくは、イオン化結合アームは、アミン、カルボン酸及びホスフェートの官能基から選択される、水溶液中でイオン化する官能基を含む、
−電子供与性基のみに結合した非イオン化フリーアームを含む、
−ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、抗原、抗体、ハプテン、ビオチン又はオリゴ糖類から選択される生体リガンドを保持するフリーアームを含む、詳細には、生体リガンドはポリヌクレオチドである、
−電解重合性単位は、アセチレン、ピロール、チオフェン、インドール、アニリン、アジン、p−フェニレンビニレン、p−フェニレン、ピレン、フラン、セレノフェン、ピリダジン、カルバゾール、アクリレート、メタクリレート、及び、それらの誘導体から選択される;好ましくは、電解重合性単位はピロールであり、イオン化結合アームとの結合は、好ましくはピロールの3位に提供される、
−電子供与性基は、メタロセン、キノン、及び、それらの誘導体から選択される、好ましくは、電子供与基はフェロセンである。
本発明による単量体は、水溶液中でイオン化するアームが存在するため水溶液に溶解し、したがってそのような水性媒体で単量体は重合できるであろう。
本発明をより詳細に説明する前に、本発明の文脈で用いられるいくつかの用語及び表現についてここで定義する。
用語「電解重合性単量体」は、1つの電解重合性単位を含む単量体を意味するものとし、該単量体は他の単量体と電気化学的重合により反応して重合体を形成することができる。電解重合性単位は、一重結合と二重結合との交代を示す。電解重合性単位の例として、アセチレン、ピロール、チオフェン、インドール、アニリン、アジン、p−フェニレンビニレン、p−フェニレン、ピレン、フラン、セレノフェン、ピリダジン、カルバゾール、アクリレート、メタクリレート、及び、それらの誘導体が挙げられる。導電性重合体をもたらす、アセチレン、ピロール、チオフェン、インドール、アニリン、アジン、p−フェニレンビニレン、p−フェニレン、ピレン、フラン、セレノフェン、ピリダジン、カルバゾール、及び、それらの誘導体から選択される1つの電解重合性単位を含む単量体が好ましいだろう。
用語「水溶液中でイオン化するアーム」は、水溶液中でカチオン又はアニオンを形成できる親水性化学基を意味するものとする。水溶液中でイオン化した形は、加水分解又は分解型の化学反応を用いることなく、第1の実施形態に従って得られる。イオン化した形は、例えば、プロトン交換により又は塩から始めて溶液中でイオン対を形成することにより得られる。そうしたイオン化アームは、特に、アミン基、ポリアミン基、カルボン酸(−COOH)基、ホスフェート基又はスルホネート基を含む。イオン化アームの親水性を、ひいてはアームが結合した単量体の溶解性を向上させるために、ポリエーテル基を含むこともできる。イオン化アームは、pH5〜8の水溶液中にある場合にイオン性の形で見られる。有利には、イオン化アームは蒸留水中でイオン化した形で見られる。
第2の実施形態にしたがって、水溶液中でイオン化した形は化学反応により得られる。この場合、イオン化した単量体は、以下のスキームにしたがって、単量体Ia、IIa又はIIIaから開始してアルキル化反応により得られる:
A2、A3、L1、R、R6、R7及びZ1は、以下に定義されるとおりである。好ましくは、アルキル化反応はビスメチル化反応である。
用語「水溶液に溶解する単量体」は、重合条件下で、すなわち単量体が電気化学的経路による重合反応に用いられる場合に用いられる温度、pH及びイオン強度条件下で、水溶液に溶解する単量体を意味するものとする。電解重合は、一般に、pH3〜8の水溶液中、20℃〜30℃のオーダーの温度で行われる。好ましくは、本発明による単量体の溶解性は、25℃の温度で、少なくとも上限1mMの濃度まで、好ましくは少なくとも上限10mMの濃度まで、そして好ましくは少なくとも上限30mMの濃度までこの単量体を蒸留水に導入できるほどであり、結果として裸眼では透明で沈殿のない均一な溶液になる。
用語「重合」は、ある数の単量体を組立てて重合体(rxM→(M)r、rは2以上)を形成することを可能にする、同じ化学的性質を持つ単位の化学的又は電気化学的経路による反応を意味するものとする。用語「重合」は、共重合及びホモ重合を包含する。本発明の文脈において、有利には、これはピロール単位が縮合してポリピロールを形成することに関係する。用語「共重合」は、異なる単量体の同時重合、例えば、生体リガンドを保持する置換単量体と生体リガンドを含まない可溶性単量体との混合物の同時重合などを意味するものとする。
用語「電解重合」、「電解共重合」、「電気化学的共重合」及び「電気化学的重合」は、電気化学的経路による重合を示し、電解重合方法は当業者に既知である。例えば、サイクリックボルタンペロメトリー(cyclic voltamperometry)、クロノポテンショメトリー(chronopotentiometry)(電流印加)及びクロノアンペロメトリー(chrenamperemetry)(電位印加)技法が挙げられる。本発明の特定の実施形態において、重合は、クロノアンペロメトリーによる被着又は制御電位被着により行われる。この方法は、平衡電位(0電流)から電極で反応が起こる設定値まで電位をジャンプさせることと、時間の関数として電流を測定することにある。
「重合条件」は、重合の間用いられる水溶液の、pH、温度及びイオン強度を示す。ピロールの場合、電解重合はDiaz機構で行われ(Sadki,ら、Chem.Soc.Rev.,29,283−293,2000)、ポリピロールの形成をもたらす。この重合は、ピロール単量体の2位及び5位で起こる。したがって、ピロール核の3位又は4位で置換されたピロールは、他のピロールと2位及び5位で重合又は共重合することができる。3位で置換されたピロール単位が好ましい。
用語「導電体重合体」は、通常は一重結合及び二重結合(共役結合)の配列に沿って、大きく非局在化した電子を有する重合体を意味するものとし、これはマイクロエレクトロニクス半導体のように振る舞う。
用語「電子供与基」は、メタロセン、例えば、フェロセン、キノン、及び、それらの誘導体など、狭く迅速でかつ、可逆的な酸化波を示す酸化還元対に相当する化学基を意味するものとする。
アルコール、アミン及びカルボン酸の保護基は当業者に既知である。特に、「有機合成の保護基(Protective Groups In Organic Synthesis):2nd edition,Greene T.W.and Wuts P.G.M.,published by John Wiley and Sons,1991」を参照してよい。
アルコールの保護基の例として、アシル基、トリチル基、シリル基及びテトラヒドロフラニル基が挙げられる。
カルボン酸の保護基の例として、エステル、特にアルキルエステル、アシルエステル、シリルエステル又はチオエステルをもたらす化学基が挙げられる。
アミンの保護基の例として、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基が挙げられる。
カルボン酸の活性化基の例として、スクシンイミジル基又はフタルイミジル基、あるいは活性エステルの形成を可能にする任意の基が挙げられる。
アルコール又はアミンの活性化基の例として、アルコールの場合には、ホスホジエステル、ホスホトリエステル、H−ホスホネート又はホスホルアミダイトをもたらす基が、アミンの場合には、ホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトをもたらす基が挙げられる。そうした基は、特に以下から選択される:
式中、R’、R’’、R’’’は、例えば、アルキル又はアリール基を表す。
用語「生体リガンド」は、生物学的に興味深い標的分子と相互作用することを可能にする認識部位を少なくとも1つ有する化合物を意味するものとする。生体リガンドの例として、ポリヌクレオチド、抗原、抗体、ポリペプチド、タンパク質、ハプテン、ビオチン、オリゴ糖などが挙げられる。特異的に相互作用して接合体を形成することができるリガンド/抗リガンド対も、本発明ではプローブリガンド/標的リガンドとして既知である。
用語「ポリヌクレオチド」は、少なくとも2つのデオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドの配列を意味し、修飾ヌクレオチドを少なくとも1つ、例えば、イノシン、5−メチルデオキシシチジン、5−(ジメチルアミノ)デオキシウリジン、デオキシウリジン、2,6−ジアミノプリン、5−ブロモデオキシウリジンなどの修飾塩基又はハイブリダイゼーションを可能にする任意の他の修飾塩基などを含むヌクレオチドを少なくとも1つ随意に含む。このポリヌクレオチドは、例えば、ホスホロチオエート、H−ホスホネート又はアルキルホスホネートなどのヌクレオチド間結合での修飾、あるいは例えば、α−オリゴヌクレオチド(FR2607507)又はPNA(Egholm M,ら、J.Am.Chem.,Soc.,1992,114,1895−1897)又は2−O−アルキルリボース又はLNA(鎖核酸(Locked Nuclelc Acid)、特にWO00/66604号で公開される特許出願に記載される)などの骨格での修飾も可能である。こうした修飾はそれぞれ組み合わせることができる。ポリヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド、天然の核酸又はそのフラグメント、例えばDNA、リボソームRNA、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、酵素増幅技法により得られる核酸などでもあり得る。
用語「ポリペプチド」は、少なくとも2つのアミノ酸の配列を意味するものとする。用語「アミノ酸」は、タンパク質をコードする第一級アミノ酸、trans−4−ヒドロキシプロリンなどの酵素作用に由来するアミノ酸、及び、ノルバリン、N−メチル−L−ロイシン又はスタリン(staline)(Hunt S.,Chemistry and Biochemistry of the Amino Acids,Barett G.C.,published by Chapman and Hall,London,1985)など天然であるがタンパク質に存在しないアミノ酸、固体支持体上又は液相中での合成に用いられ得る化学官能基で保護されたアミノ酸、及び、天然ではないアミノ酸を意味するものとする。
用語「ハプテン」は、非免疫原性化合物、すなわちそれ自身では抗原の産生による免疫反応を起こせないが、既知の条件下で動物の免疫化により、特にハプテン−タンパク質接合体での免疫化により得られる抗体により認識され得る化合物を示す。こうした化合物は、一般に、3000Da未満の分子量、一般に2000Da未満の分子量を有する。ハプテンとして、例えば、グリコシル化ペプチド、代謝産物、ビタミン、ホルモン、プロスタグランジン、毒素、抗生物質又は様々な薬品、ヌクレオシド及びヌクレオチドが可能である。
用語「抗体」は、ポリクローナル抗体又はモノクローナル抗体、遺伝子組換えにより得られる抗体及び抗体フラグメントを含む。用語「抗原」は、抗体により認識することができる化合物を示し、その合成は免疫応答により誘導される。用語「タンパク質」は、ヌクレオタンパク質、リポタンパク質、ホスホタンパク質、金属タンパク質及び糖タンパク質などのホモタンパク質及びヘテロタンパク質を、繊維状及び球状の両方で含む。
別の態様にしたがって、本発明の対象は、以下に定義されるとおりのピロール単位及びメタロセン単位を含む単量体の様々なシリーズである。
a)まず、式(I)の単量体:
式中、
−Mは、遷移金属、好ましくはFe、Ru又はOsであり、
−A1は以下の配列であり:
・−A2−X−A3、ここで:
・Xは、−NR1−、−Y−P(O)(OR2)−O−又は−N+R6R7−を表し
・Yは、O又はNHを表し、
・A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、
・A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、
・m1及びn1は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し;Xが−NR1−でありA2基及びA3基がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表すならば、m1+n1の合計は2〜6の範囲に入ることが理解され、
・m2及びn3は、それぞれ独立して、0〜3の範囲、好ましくは1〜3の範囲の整数を表し、
・m3、n2、m4、n4、m5及びn5は、それぞれ独立して、0〜6の範囲、好ましくは1〜6の範囲の整数を表し、
・R1、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子又は(C1−C4)アルキル基を表し、かつ、
・R2は、水素原子又は(C1−C4)アルキル基、シアノエチル基、若しくは2−クロロフェニル基を表すか、
・又は−A4−[NH(CH2)2]n−A5−、ここで:
・A4は、−(CH2)p1−又は−(CH2)p2−C(O)−を表し、
・A5は、−(CH2)q1−又は−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表し、
・nは、2〜6の範囲の整数を表し、
・p1、q1、p2及びq2は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し、
・R5は、水素原子又は(C1−C4)アルキル基、例えば、メチル又はエチルを表し、
・R6、R7は、それぞれ独立して、(C1−C4)アルキル基を表し、
−Rは、水素原子、又は、例えばモノメトキシトリチル基、ジメトキシトリチル基、トシル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基、9−フルオレニル−オキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメタンスルフェニル基及びアセチル基から選択されるアミン官能基の保護基を表す。
−Mは、遷移金属、好ましくはFe、Ru又はOsであり、
−A1は以下の配列であり:
・−A2−X−A3、ここで:
・Xは、−NR1−、−Y−P(O)(OR2)−O−又は−N+R6R7−を表し
・Yは、O又はNHを表し、
・A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、
・A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、
・m1及びn1は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し;Xが−NR1−でありA2基及びA3基がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表すならば、m1+n1の合計は2〜6の範囲に入ることが理解され、
・m2及びn3は、それぞれ独立して、0〜3の範囲、好ましくは1〜3の範囲の整数を表し、
・m3、n2、m4、n4、m5及びn5は、それぞれ独立して、0〜6の範囲、好ましくは1〜6の範囲の整数を表し、
・R1、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子又は(C1−C4)アルキル基を表し、かつ、
・R2は、水素原子又は(C1−C4)アルキル基、シアノエチル基、若しくは2−クロロフェニル基を表すか、
・又は−A4−[NH(CH2)2]n−A5−、ここで:
・A4は、−(CH2)p1−又は−(CH2)p2−C(O)−を表し、
・A5は、−(CH2)q1−又は−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表し、
・nは、2〜6の範囲の整数を表し、
・p1、q1、p2及びq2は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し、
・R5は、水素原子又は(C1−C4)アルキル基、例えば、メチル又はエチルを表し、
・R6、R7は、それぞれ独立して、(C1−C4)アルキル基を表し、
−Rは、水素原子、又は、例えばモノメトキシトリチル基、ジメトキシトリチル基、トシル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基、9−フルオレニル−オキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメタンスルフェニル基及びアセチル基から選択されるアミン官能基の保護基を表す。
b)続いて式(II)の単量体:
式中、
−M、A1及びRは、式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が、配列−A2−NR1−A3−又は−A2−N+R6R7−A3−であって、式中R1、A2、A3、R6及びR7が式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であって、式中R2、A2、A3及びYが式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5が式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならばA6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であり、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す。
−M、A1及びRは、式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が、配列−A2−NR1−A3−又は−A2−N+R6R7−A3−であって、式中R1、A2、A3、R6及びR7が式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であって、式中R2、A2、A3及びYが式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5が式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならばA6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であり、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す。
c)そして式(III)の単量体:
式中、
−M、A1及びRは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が配列−A2−NR1−A3−又は−A2−N+R6R7−A3−であり、式中R1、A2、A3、R6及びR7は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であり、式中R2、A2、A3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であるか、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−A7は、重合体又はアルキル鎖などの結合アーム、あるいは直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す。
−M、A1及びRは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が配列−A2−NR1−A3−又は−A2−N+R6R7−A3−であり、式中R1、A2、A3、R6及びR7は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であり、式中R2、A2、A3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であるか、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−A7は、重合体又はアルキル鎖などの結合アーム、あるいは直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す。
こうした単量体に存在するイオン化するアーム(結合又は遊離)は、疎水性の性質を有するメタロセン基、典型的にはフェロセン基の存在にも関わらず、水溶液に溶解する単量体を得ることを可能にする。そのうえ、このイオン化するアームの存在は、本発明の電解重合性単量体の性質にどのような形でも悪影響を及ぼさず、重合が水相で行われて、好ましくは導電性であるだろう重合体層を形成することを可能にする。
式(II)及び(III)の化合物では、配列A6が部分的にアームA1に相当していることを強調すべきである。これが、A6のとる値が直接、特に、A2及びA3の値に関連している理由である。
単量体(II)及び(III)のアームA6の定義を大変にしないため、各点で何がA2に対応しているか記載されるものの、A2という名称を、A6を定義するために残してきた。例えば、A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表すと記載されていても、定義−A2−Y−はA6について残されるだろう、一方で、もちろんこれは−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−Yに相当する。これはA4についても同じである。
式(I)の単量体のなかで、以下に定義されるとおりの式(Ia)、(Ib)及び(Ic)の単量体が好ましい。
以下の式(Ia)に対応する単量体(Ia):
ここで、M、A2、A3及びRは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]m−を含み、ここでmは式(I)の単量体について定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表すことが理解される。上記の式(Ia)の単量体には優先式が与えられ、式中A2は−(CH2)m1−を表し、かつ、A3は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでm1、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、特にm1=1、n4=2、n5=1、そしてR4=Hである。
以下の式(Ic)に対応する単量体(Ic):
ここで、M、A2、A3、R、R6及びR7は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]m−を含み、ここでmは式(I)の単量体について定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表すことが理解される。上記の式(Ic)の単量体には優先式が与えられ、式中A2は−(CH2)m1−を表し、かつ、A3は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでm1、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、特にm1=1、n4=2、n5=1、そしてR4=Hである。
以下の式(Ib)に対応する単量体(Ib):
ここで、M、A2、A3、R2及びRは式(I)の単量体について定義されるとおりである。有利には、単量体(Ib)は以下の特性を1つ又は複数示す:
−Y=O;
−R2は水素原子を表す;
−A2及びA3はそれぞれ、−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、ここでm1及びn1は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、特にm1=3、そしてn1=2である。
−Y=O;
−R2は水素原子を表す;
−A2及びA3はそれぞれ、−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、ここでm1及びn1は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、特にm1=3、そしてn1=2である。
同様に、式(II)の単量体のなかで、以下に定義されるとおりの式(IIa)、(IIc)及び(IIb)の単量体が好ましい。これら式(II)、(IIa)、(IIc)及び(IIb)の単量体はそれぞれ、メタロセンの別のシクロペンタジエン上にイオン化するフリーアームを保持するように修飾された式(I)、(Ia)、(Ic)及び(Ib)の単量体に相当する。後者は、その後の特に生体リガンドの結合のため、アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸型の反応性官能基(F)を保護された形又は活性な形で保持することができる。
以下の式(IIa)に対応する単量体(IIa):
式中、
−M及びRは、式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す。
−M及びRは、式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す。
上記の式(IIa)の単量体(式中、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、かつ、Z1はアミン官能基の活性化基を表し、それが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する)は、本発明の特定の態様を構成する。こうした単量体は、例えば特許出願第WO03/068787号に記載されるような、オリゴヌクレオチドのサポート合成(supported synthesis)に用いることができる。
式(Ia)の単量体のように、上記で定義されるとおりの式(IIa)の単量体には優先式が与えられ、式中、配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]−mを含み、ここでmは単量体(1)について定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表す。
上記の式(IIa)の単量体には特定の優先式が与えられ、式中:
−A2は、−(CH2)m1−を表し、ここでm1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1であり、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にn4=2、n5=1及びR4=Hであり、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、好ましくは−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−CH2]2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、例えば、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基から選択されるアミンの保護基であるか又はZ1はアミン官能基の活性化基を表し、活性化基はそれが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する。
−A2は、−(CH2)m1−を表し、ここでm1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1であり、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にn4=2、n5=1及びR4=Hであり、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、好ましくは−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−CH2]2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、例えば、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基から選択されるアミンの保護基であるか又はZ1はアミン官能基の活性化基を表し、活性化基はそれが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する。
以下の式(IIc)に対応する単量体(IIc):
式中、
−M、R、R6及びR7は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す。
−M、R、R6及びR7は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す。
上記の式(IIc)の単量体(式中、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、かつ、Z1はアミン官能基の活性化基を表し、それが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する)は、本発明の特定の態様を構成する。こうした単量体は、例えば特許出願第WO03/068787号に記載されるような、オリゴヌクレオチドのサポート合成に用いることができる。
式(Ic)の単量体のように、上記で定義されるとおりの式(IIc)の単量体には優先式が与えられ、式中、配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]m−を含み、ここでmは単量体(1)について定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表す。
上記の式(IIc)の単量体には特定の優先式が与えられ、式中、
−A2は、−(CH2)m1−を表し、ここでm1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1であり、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にn4=2、n5=1及びR4=Hであり、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、好ましくは−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、例えば、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基から選択されるアミンの保護基であるか又はZ1はアミン官能基の活性化基を表し、活性化基はそれが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する。
−A2は、−(CH2)m1−を表し、ここでm1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1であり、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn4、n5及びR4は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にn4=2、n5=1及びR4=Hであり、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、好ましくは−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、例えば、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基から選択されるアミンの保護基であるか又はZ1はアミン官能基の活性化基を表し、活性化基はそれが結合したアミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する。
以下の式(IIb)に対応する単量体(IIb):
式中、
−M、R、A2、Y、R2及びA3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5、Y及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す。
−M、R、A2、Y、R2及びA3は式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5、Y及びR2は式(I)の単量体について定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは式(I)の単量体について定義されるとおりであり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す。
上記の式(IIb)の単量体(式中、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、かつ、Z1はZ1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はアルコキシ官能基の活性化基を表し、それが結合したアミン官能基とはホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを、それが結合したアルコキシ官能基とはホスホジエステル、ホスホトリエステル、H−ホスホネート又はホスホルアミダイトを、それぞれ形成する)は、本発明の特定の態様を構成し、オリゴヌクレオチドのサポート合成に用いることができる。
有利には、式(Ib)の単量体のように、単量体(IIb)は以下の特性(catalysts)を1つ又は複数示す。
−Y=O;
−R2は水素原子を表す;
−A2及びA3はそれぞれ、−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、かつ、A6は配列−(CH2)m1−O−を表し、ここでm1及びn1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=3、そしてn1=2である。
−Y=O;
−R2は水素原子を表す;
−A2及びA3はそれぞれ、−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、かつ、A6は配列−(CH2)m1−O−を表し、ここでm1及びn1は式(I)の単量体について定義されるとおり、特にm1=3、そしてn1=2である。
同様に、式(III)の単量体のなかで、以下に定義されるとおりの式(IIIa)、(IIIc)及び(IIIb)の単量体が好ましい。これら式(III)、(IIIa)、(IIIc)及び(IIIb)の単量体は、メタロセンを置換するイオン化フリーアームに存在する反応性官能基(F)に、随意にスペーサーアームを介して、生体リガンドを共有結合させた式(II)、(IIa)、(IIc)及び(IIb)の単量体に相当する。以下の式(IIIa)に対応する単量体(IIIa):
式中、A7は結合アーム又は直接の結合を表し、L1は生体リガンドを表し、かつ、A2、A3、A6及びRは式(IIa)の化合物について定義されるとおりであり、式(IIa)の化合物についての記載で示された好適な値はこれらにも適用される。
以下の式(IIIc)に対応する単量体(IIIc):
式中、A7は結合アーム又は直接の結合を表し、L1は生体リガンドを表し、かつ、A2、A3、A6、R6、R7及びRは式(IIc)の化合物について定義されるとおりであり、式(IIc)の化合物についての記載で示された好適な値はこれらにも適用される。
以下の式(IIIb)に対応する単量体(IIIb):
式中、A7は結合アーム又は直接の結合を表し、L1は生体リガンドを表し、かつ、A2、A3、A6、R及びR2は化合物(IIb)について定義されるとおりであり、式(IIb)の化合物についての記載で示された好適な値はこれらにも適用される。
有利には、単量体(I)、(Ia)、(Ib)、(Ic)、(II)、(IIa)、(IIb)、(IIc)、(III)、(IIIa)、(IIIb)及び(IIIc)は以下の特性を1つ又は複数示す。
−イオン化する結合アームとピロール単位との間の結合はピロールの3位にある、
−Mは鉄である、
−Rは水素原子である。
−イオン化する結合アームとピロール単位との間の結合はピロールの3位にある、
−Mは鉄である、
−Rは水素原子である。
これらの様々な単量体は、フェロセンの場合には以下に記載されるように調製することができ、これらの合成経路は他のメタロセンに適用することができる。以下において、R、R1〜R7、Y、n、n1〜n5、m1〜m5、p1、p2、q1及びq2は単量体(I)について定義されるとおりである。
式(I)、(Ia)(Ic)又は(Ib)の単量体(式中、A1は配列−A2−X−A3−であり、ここでXは−NR1−、−Y−P(O)(OR2)−O−又は−N+(R6R7)−を表す)の調製をまず詳細に説明する。
まず、調製は実施例で与えられる単量体(Ia.1)、(Ic.1)及び(Ib.1)について記載される方法と同様にして行うことができる。他の単量体については、以下の方法を用いることができる。
1)A2が−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表す場合、以下が可能である。
1a)Xが−O−P(O(OR2)−O−を表す場合、Chem.Eur.J.,1996,2,877又はJ.Organometallic Chemistry,2001,630,266に記載されるように、以下の式(1):
の単量体を形成する。次いで、この単量体(1)を、末端ヒドロキシル官能基を保持する鎖A3で置換された、対応するピロールと反応させる、ここでヒドロキシル官能基の1つ、好ましくはフェロセン側に位置するものはホスホルアミダイトの形であらかじめ活性化されている。
1b)又は、Xが−NR1−、−N+(R6R7)−又は−NH−P(O)(OR2)−O−を表す場合、以下の方法(スキーム1)で、アルコキシド(3)と−(CH2)m2−OH基(4)で置換されたフェロセン(Nucleic Acids Research,2004,52,5310−5319に従って調製)との縮合により直接ポリ(アルコキシ)アミンアームを形成して単量体(2)を形成する。
こうして得られたフェロセン(2)は、次いで、Xが−NR1−を表す場合には、ハロゲン原子を保持する鎖(この鎖は所望のアームA3を得るように選択される)で置換された対応するピロールとカップリングさせることができ、あるいはXが−NH−P(O)(OR2)−O−を表す場合には、フェロセン(2)の末端アミン官能基をホスホルアミダイトの形で活性化させてアームA3に末端ヒドロキシルを保持するピロールとカップリングできるようにすることで、カップリングさせることができる。
2)A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表す場合、以下のスキーム2に示すとおり、アーム−(CH2)m4−C(O)OHで置換したフェロセン(6)(WO01/81446に従って調製)とアミン(7)を、EDC(1−エチル−3−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド)及びN−ヒドロキシスクシンイミドの存在下で縮合させることにより、アーム−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−NH2(又はOH)で置換されたフェロセン(5)を形成することが可能である。
3)関係する置換ピロールは、一方で、以下のように調製することができる。
3a)A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、−(CH2)n1−Br基又は−(CH2)n3−[O(CH2)2]n2−Br基で置換されたピロールは、例えばCBr4及びトリフェニルホスフィンの存在下メタノール中0℃で、それぞれ、−(CH2)n1−OH基で置換されたピロール(Synth.Commun.,1996,26,1289に従って調製)又は−(CH2)n3−[O(CH2)2]n2−OH基で置換されたピロール(FR2849038に従って調製)から得ることができる。
3b)A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、−(CH2)n5−C(O)−NR4−(CH2)2−[O(CH2)2]n4−基で置換されたピロールは、−(CH2)n5−C(O)−NR4−(CH2)2−[O(CH2)2]n4−OH基で置換されたピロール(8)から得ることができる。このピロール(8)は、以下にスキーム3に示すように、活性化エステル官能基を保持するピロール(9)(Synthetic Metals,1999,100,89に従って調製)とアミン(10)との縮合により得られる。
4)A2=−(CH2)m1−、A3=−(CH2)n1−であり、ここでm1+n1が2〜6の間であり、かつ、X=−NR1−の場合、単量体は、以下の、ハロゲン化フェロセン(11)及びアミノ化ピロール(12)(例えば、WO01/81446に従って調製)から得られる。
単量体(1)(式中、A1は−A4−[NH(CH2)2])n−A5−を表す)の調製は、一方では、以下に詳細に説明するように行うことができる。
1)A4=−(CH2)p1−かつ、A5=−(CH2)q1−の場合、調製はハロゲン化フェロセン(13)とポリアミンで置換されたピロール(14)との縮合により行われる。このポリアミンで置換されたピロールは、スキーム4に示すように、常套的に、ポリアミン(15)をハロアルキル化ピロール(16)とカップリングさせることにより得られる。
ハロゲン化フェロセン(13)は、J.Electroanal.Chem.,1994,370,203に記載されるプロトコルに従って合成することができる。ハロアルキル化ピロールは、Hal=Brの場合は、上記のように調製することができる。
2)A4=−(CH2)p2−CO−の場合、調製は、スキーム5に示すように、活性化エステル官能基を保持するフェロセン(17)(WO01/81446に従って調製)を、ポリアミンアームを保持するピロール(18)とカップリングさせることにより行うことができる。
ピロール(16)は、A5が−(CH2)q1−を表すならば、スキーム4のように調製することができる。
A5=−NR5−C(O)−(CH2)q2−の場合、ピロール(19)(スキーム6)は、上記のように形成してフェロセン(13)又はフェロセン(17)とカップリングさせることができる。ピロール(19)はポリアミン(20)及び活性化エステル官能基を保持するピロール(21)から調製することができる。
単量体(II)、(IIa)、(IIc)及び(IIb)は、1−1’−二置換のメタロセン基を示す。メタロセンの置換は、A1及びA6が直面する対称性の程度を示す。
メタロセンの官能基化について上記で詳細に記載された反応は、したがって、A6に所望の構造に依存して、2つの官能基化、又は、必要であれば、1つの官能基化を達成するように行われる。このために、当業者に既知の選択的反応又は保護/脱保護を用いることができる。
さらに、一置換又は二置換メタロセンの調製のため、当業者は、特にWO03/068787号又はChem.Rev.,2004,104,5931−5985に記載される合成法を応用する位置にいる。
後に与えられる例は、そのような反応を示す。
A6=−(CH2)n4−C(O)−O−の場合、他の合成経路のように、WO01/81445に従って調製された式(22)のビス(活性化エステル)フェロセンを用いることも可能である:
この化合物は、次いで、当業者に既知の技法に従って、所望の配列A3を得るように選択された構造を持つアミノ化ピロールの等価物とカップリングすることができる。
同様に、A6=−(CH2)m1−O−かつ、A2=−(CH2)m1−O−P(O)OR2−の場合、2つのヒドロキシル官能基(それら官能基のうち1つは、例えば、(tert−ブチル)ジメチルシリルクロリド(TBDMSiCl)で保護されている)を保持するフェロセン(23)を用いて、保護フェロセン(24)を得ることが可能である。次いで、この保護フェロセンをホスホルアミダイトクロリド(25)とカップリングさせて、保護フェロセン(26)を得ることができ、保護フェロセン(26)をその後脱保護してピロール−3−アルカノールとカップリングさせてフェロセン(27)を得ることができる。次いで、フェロセン(27)の遊離ヒドロキシル官能基を別のホスホルアミダイトクロリドとカップリングさせて、化合物(28)を得ることができる。
A6=−(CH2)3−O−の場合について、この調製をスキーム7に示す。
一方で、単量体(III)、(IIIa)、(IIIc)及び(IIIb)は、リガンドを、アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸型の反応性官能基F1(Z1=H)を保持する対応する単量体(II)、(IIa)、(IIc)又は(IIb)にカップリングさせることにより得られる。一般に、このカップリングは、例えばアルキル鎖型の重合体の、スペーサーアームA7を介して行われる。生体リガンドを最終的に得られる重合体鎖から遠ざけるために用いることができるスペーサーアームは、当業者に既知である。単量体の溶解性又は電気活性に悪影響を及ぼさない任意のスペーサーアームを用いることができる。例として、ジェファミン(jeffamine)又は無水マレイン酸の官能性誘導体が挙げられる。このスペーサーアームが反応性官能基F1とカップリングし、次いでリガンドが、スペーサーアームによって保持される、例えば活性エステル型の別の反応性官能基F2とカップリングする。重合体アームには、二官能性重合体(例えば、ポリエチレングリコールビス(活性化エステル))又は多官能性重合体、(MAMVE:無水マレイン酸−コ−メチルビニルエーテル、NVPNAS:N−ビニルピロリドン−コ−N−アクリロイルオキシスクシンイミド、NAMNAS:N−アクリロイルモルホリン−コ−N−アクリロイルオキシスクシンイミド)が可能である。
オリゴヌクレオチドのサポート合成に単量体(II)を用いる場合、すなわち、上記で定義されるものの中で、Z1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はアルコキシ官能基の活性化基をZ1が表し、結合したアミン官能基とはホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトと形成するか、結合したアルコキシ官能基とはホスホジエステル、ホスホトリエステル、H−ホスホネート又はホスホルアミダイトをそれぞれ形成する場合、スペーサーアームA7は、
の型のものであり、リン原子に結合したアームA6の末端は、酸素原子又は窒素原子、−NH−、若しくは−NR4−であることが可能である。
上記のとおり、本発明による単量体の使用により、電極のある点上の生体分子を標的にすることが可能になり、さらに、この標的化は一段階で行うことができる。
必然的に、本発明の別の目的は、電気活性プローブ及びそのようなプローブで少なくとも部分的に覆われた電極を提供することであり、これらは調製がより容易であり、プローブリガンド/標的リガンド相互作用の測定をより直接的にすることができる。
用語「電気活性プローブ」は、標的リガンドがプローブの保持するプローブリガンドと特定の様式で相互作用したときに、そのプローブの電気化学的応答が変化するプローブを意味するものとする。そうして、分析物との特定の相互作用に従って変化した電気化学信号が観測される。
用語「標的リガンド」は、本発明による単量体に結合したプローブリガンドと特異的に相互作用することができ、したがって、そうした単量体から得られる本発明による共重合体又は重合体で検出することができる任意の分子を意味するものとする。この標的リガンドは、例えば、ヌクレオチド、特にオリゴヌクレオチド、タンパク質、抗体、抗原、ペプチド、脂質、ステロイド、糖又は核酸などの生体分子などが可能である。重合体によって保持されるプローブリガンドは、検出される標的リガンドに対して特異的である。
したがって、本発明の別の対象は、少なくとも2つの可溶性の本発明による単量体の電解重合により得ることができる電気活性なプローブであり、単量体はそれぞれ生体リガンドを保持して導電性ホモ重合体を形成する。詳細には、上記の式(III)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の単量体のうち少なくとも2つが用いられる。
それらが好適ではないとしても、少なくとも2つの可溶性の本発明による単量体(単量体はそれぞれ、アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸反応性官能基(F)を、随意に保護された形で、保持し、続いてこの反応性官能基(F)が生体リガンドとカップリングする)の電解重合により得ることができる導電性ホモ重合体の形の電気活性プローブは、本発明の不可欠な部分を形成する。詳細には、上記の式(II)、(IIa)、(IIb)又は(IIc)の単量体が用いられる。
好ましくは、本発明の対象は、2種の異なる単量体間の共重合により得ることができる導電性共重合体の形の電気活性プローブであり、単量体の少なくとも一方は本発明によるものであり、単量体の少なくとも一方、そして好ましくは一方だけが生体リガンドを保持する。
詳細には、共重合は、上記で定義されるとおりの式(III)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の単量体と、式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の単量体とから開始して行われる。そしてプローブ生体リガンドに間隔ができて、これにより感度の向上が可能になる。有利には、単量体(III)/(I)又は(IIIa)/(Ia)又は(IIIb)/(Ib)又は(IIIc)/(Ic)(式中、M、A1及びRは同一である)の対で使用される。
ここで再度、それらが好適ではないとしても、本発明による可溶性単量体(アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸反応性官能基(F)を、随意に保護された形で、保持し、続いてこの反応性官能基(F)が生体リガンドとカップリングする)の少なくとも1種、そして好ましくは1種だけの電解重合により得ることができる導電性共重合体の形の電気活性なプローブは、本発明の不可欠な部分を形成する。詳細には、共重合は、上記の式(II)、(IIa)、(IIb)又は(IIc)の単量体と、式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の単量体とから開始して行われる。有利には、単量体(II)/(I)又は(IIa)/(Ia)又は(IIb)/(Ib)又は(IIc)/(Ic)(式中、M、A1及びRは同一である)の対で使用される。
本発明の別の対象は、本発明による単量体を少なくとも1種、特に、生体リガンドを保持する単量体を少なくとも1種用いて水溶液中で行われる電解重合方法である。
この電解重合はホモ重合であってよい。
詳細には、上記の式(III)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の単量体でのホモ重合が行われる。本発明による可溶性単量体(単量体はそれぞれ、アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸反応性官能基(F)を、随意に保護された形で、保持する)を少なくとも2種用いて開始されるホモ重合を行うことも可能である。次いで、このホモ重合に続いて反応性官能基(F)と生体リガンドとのカップリングが可能である。詳細には、上記の式(II)、(IIa)、(IIb)又は(IIc)の単量体が用いられる。
好ましくは、電解重合は、2種の異なる単量体間で行われる共重合であり、単量体の少なくとも一方は本発明によるものである。好ましくは、単量体の少なくとも一方、そして好ましくは一方だけが生体リガンドを保持する。詳細には、共重合は、上記の式(III)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の単量体と、式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の単量体とから開始して行われる。有利には、単量体(III)/(I)又は(IIIa)/(Ia)又は(IIIb)/(Ib)又は(IIIc)/(Ic)(式中、M、A1及びRは同一である)の対で使用される。
少なくとも2種の異なる本発明による可溶性単量体(単量体はそれぞれ、アミン、ヒドロキシル又はカルボン酸反応性官能基(F)を、随意に保護された形で保持する)での共重合を行うことも可能である。有利には、この水相での共重合反応に、この反応性官能基(F)と生体リガンドとのカップリングが続く。詳細には、共重合は、上記の式(II)、(IIa)、(IIb)又は(IIc)の単量体と、式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の単量体とから開始して行われる。有利には、単量体(II)/(I)又は(IIa)/(Ia)又は(IIb)/(Ib)又は(IIc)/(Ic)(式中、M、A1及びRは同一である)の対で使用される。
本発明の別の対象は、そのような重合反応と、随意に続く生体リガンドとのカップリングにより得ることができる重合体である。
その別の態様に従って、本発明の別の対象は、導電性支持体を含む電極であり、その表面の全て又は一部は、上記の電気活性プローブでコーティングされている。
本発明の別の対象は、生体試料中の標的リガンドの検出法であり、ここで生体試料は、プローブリガンド/標的リガンド相互作用に適切な条件下、プローブリガンドを保持する上記の電気活性プローブと接触させられ、試料との接触前後でのプローブより生じる電位差又は電流差が示され、そして随意に定量される。
本発明による単量体から得られる重合体は、特に、生体リガンドが標的であり固体支持体に固定されている用途全てに用いることができる。
より詳細には、これらの重合体は、自己支持膜の形で又は電極上の膜の形で得ることができる。これは、電極が、反応の間に届く電流を測定することにより、重合反応の進行を制御することができるからである。電極は、重合体のその後の電気化学的応答の測定も可能にする。したがって、本発明は、本発明による生体リガンドで機能付与した少なくとも1種の電気活性導電性重合体で表面が覆われた導電性支持体を含む電極、すなわち本発明による電気活性プローブにも関する。
電極用導電性支持体は当該分野で既知である。例として、特に、金属又は炭素誘導体が挙げられる。本発明による電極の製造のため、重合体は、通常、導電性支持体に被着させる。電気化学的重合は、有利には、本発明による重合体で表面がコーティングされた導電性支持体を含む電極を得る目的で、電極表面で行われる。本発明の有利な実施形態において、電極は重合体層を金又は白金製の支持体表面に被着させることにより得られる。
電極で電気化学的重合反応を制限及び制御することが可能だとすると、本発明による単量体は、生体リガンドを狭い表面に固定化して標的にすることを可能にする。この標的化電解重合は、定義された生体リガンドを保持する各点が整然と並ぶ最小化されたマトリクスを製造することを可能にする。有利な実施形態において、本発明は、したがって電極のマトリクスにも関する。
本発明は、したがって、本発明による電極の少なくとも1本を含む電極のマトリクスにも関する。そのような電極のマトリクスは、1つのウェルが1つの電極に対応する一連のウェルを含むテストカード又は分析チップの形で提供することができる。
有利な実施形態において、マトリクスの様々な電極が異なる生体リガンドを保持する。特定の実施形態にしたがって、本発明は、固体支持体に結合した複数の電極又は微小電極に関し、これらの電極は本発明による共重合体でコーティングされていて、有利には、異なる生体リガンドを保持する。そうした電極のマトリクスは、有利には、本発明による単量体の標的化電解重合、特に少なくとも2種の単量体の共重合により得ることができ、単量体の少なくとも1種は式(III)、(IIIa)、(IIIb)又は(IIIc)の単量体などの生体リガンドを保持し、そして少なくとも1種は式(I)、(Ia)、(Ib)又は(Ic)の単量体などのリガンドで機能付与されていない。
本発明による電極及び電極のマトリクスは、特に、試料中に存在することができ、かつ、重合体により保持された生体リガンドと特異的に作用できる検体(analyses)の検出に用いられる。
本発明は、任意の型の試料中の標的リガンドを検出することを可能にする。本発明の特定の実施形態において、試料は生体試料である。有利には、この試料は、診断目的で患者から採取されていてよい。例えば、試料には、尿、血液、血清、プラスミド、細胞抽出物又は体液が可能である。プローブは電気活性なので、その電気化学的応答は、標的リガンドが重合体によって保持されたプローブリガンドと特異的に相互作用したときに変化する。そうして、本発明による電気活性導電性重合体は、標的リガンドとの相互作用を電気化学的信号に置き換える。標的リガンドと重合体に保持されたオリゴヌクレオチドとの特異的相互作用は、標的リガンドの導入前に得られていたものに関して研究されていた重合体の電気化学的応答に変化をもたらす。有利には、標的リガンドの検出は、こうして、電気的測定で行われる。用語「電気的測定」は、重合体の酸化電位の変化などの電位差型の変化の測定、又は、所与の電位で観測される酸化電流の変化など電流差型の変化の測定を意味するものとする。これらの変化は、当業者に既知の方法に従って、迅速、高感度、かつ、定量的様式で測定される。
本発明の有利な実施形態において、電気的測定は、電位の変化又は電流の変化の測定からなる。本発明の特定の実施形態において、サイクリックボルタンメトリーが用いられる。これは、一定速度で一方向に電位範囲を、次いで他方向に電位範囲を走査することからなる電気分析法である。得られるボルタモグラムは、測定した電気化学的系の電流応答を与え、その特性決定を可能にする。
電気的測定による検出法は、本発明による重合体と好適である。しかしながら、当業者に既知の他の従来の検出法を用いることもできる。
本発明の特に有利な実施形態において、標的リガンドと重合体に保持されたプローブリガンドとの間の特異的相互作用が、重合体の電解重合にすでに用いられた電極で検出できる。例えば、重合体に保持されたオリゴヌクレオチドと相補的な核酸のハイブリダイゼーションが、本発明による重合体を支持する電極での電気的測定により検出できる。
オリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、検出される電気化学的信号の変化を測定するか又は酵素的反応により直接モニタリングすることができる。この場合、標的オリゴヌクレオチドは、例えば、ビオチンを保持する。ストレプトアビジン−ペルオキシダーゼ及び酵素の基質を導入後、基質のレベルで又は電気化学的信号のレベルでのいずれかで検出を行うことができる。
同様に、電気化学的信号の多様性のおかげで、抗体/抗原、特に抗体/タンパク質型のタンパク質/タンパク質相互作用をモニタリングすることが可能である。
本発明による単量体で得ることができる重合体は、例えばPCRのモニタリングという状況でホスフェートイオンのアッセイに、酵素の活性を研究するため、例えばScience,2004,306,2048−2074に記載されるように分子電子工学における適用で用いることも可能である。
単量体の調製及びそれに続いて得られる重合体の電気化学的特性決定の実施例を例示として以下に示す。
A.単量体の調製の実施例
I−単量体(Ia.1)
I−単量体(Ia.1)
単量体Ia.1を以下のスキームに従って調製した(repaired):
I−1 (10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセンの合成:
還流冷却管を備えた2口丸底フラスコ中、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(Aldrich)158mg(1.06mmol、1.10当量)を無水エタノール5mlに加える。そこに、無水エタノール15mlに溶解させたフェロセンカルボキシアルデヒド(ABCR)207mg(0.97mmol、1当量)を、均圧滴下漏斗を用いて滴下する。加え終わったら、反応媒体をエタノールの還流状態にする(80℃)。この温度で6時間連続撹拌後、反応媒体を室温に冷却して撹拌しながら一晩放置する。イミンを還元してアミンにする目的で、水素化ホウ素ナトリウム(Aldrich)40mg(1.06mmol、1.10当量)を反応媒体に直接加える。室温で2時間撹拌しながら反応を進行させる。続いて、エタノールを蒸発させ、媒体をジクロロメタンに移し、次いでシリカカラムでジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン80−18−2混合物を用いて精製する。
90mgの生成物を黄色固体の形で得る(0.26mmol、26%)。
1H NMR(200 MHz,CDCl3,TMS):δ 2.95ppm(t,2H,CH2CH2NH),3.10ppm(t,2H,CH2CH2NH2),3.72ppm(m,8H,NCH2CH2O,OCH2CH2O),3.91ppm(s,2H,FcCH2NH), 4.20ppm(s,7H,Cp H),4.40ppm(s,2H,Cp H).
還流冷却管を備えた2口丸底フラスコ中、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(Aldrich)158mg(1.06mmol、1.10当量)を無水エタノール5mlに加える。そこに、無水エタノール15mlに溶解させたフェロセンカルボキシアルデヒド(ABCR)207mg(0.97mmol、1当量)を、均圧滴下漏斗を用いて滴下する。加え終わったら、反応媒体をエタノールの還流状態にする(80℃)。この温度で6時間連続撹拌後、反応媒体を室温に冷却して撹拌しながら一晩放置する。イミンを還元してアミンにする目的で、水素化ホウ素ナトリウム(Aldrich)40mg(1.06mmol、1.10当量)を反応媒体に直接加える。室温で2時間撹拌しながら反応を進行させる。続いて、エタノールを蒸発させ、媒体をジクロロメタンに移し、次いでシリカカラムでジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン80−18−2混合物を用いて精製する。
90mgの生成物を黄色固体の形で得る(0.26mmol、26%)。
1H NMR(200 MHz,CDCl3,TMS):δ 2.95ppm(t,2H,CH2CH2NH),3.10ppm(t,2H,CH2CH2NH2),3.72ppm(m,8H,NCH2CH2O,OCH2CH2O),3.91ppm(s,2H,FcCH2NH), 4.20ppm(s,7H,Cp H),4.40ppm(s,2H,Cp H).
I−2 ピロール活性化エステル/(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセンカップリング:
(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン89mg(0.26mmol、1当量)を丸底フラスコに入れ、90/10アセトニトリル/水混合物1mlに溶解させ、あらかじめ溶媒1mlに溶解させた、節1.2.bで得られるピロールフタルイミジル又はスクシンイミジル活性化エステル0.26mmol(1当量)をゆっくりと加える。混合物を周囲温度で30分間(フタルイミジルエステル)〜4時間(スクシンイミジルエステル)撹拌したままにする。続いて、反応媒体を、シリカカラムでジクロロメタン/メタノール90/10混合物を用いて精製する。
15mgの黄色固体を得る(0.03mmol、13%)。この固体は少なくとも上限30mMの濃度まで水に溶解する。
1H NMR(200MHz,CD3OD,TMS):δ 3.03ppm(t,2H,CH2CH2NHCH2),3.34ppm(m,2H,CH2CH2NHC(O),CH2Py),3.50ppm(t,2H,OCH2CH2NHC(O)),3.60ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.63ppm(t,4H,CH2NCH2CH2O),3.99ppm(s,2H,FcCH2NH),4.20ppm(s,5H,Cp H),4.27ppm(t,2H,Cp H),4.39ppm(t,2H,Cp H),6.01 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.67ppm(m,2H,CH−CH)
MSエレクトロスプレー:M+N+=454、M+Na+=475、フラグメント化=199
(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン89mg(0.26mmol、1当量)を丸底フラスコに入れ、90/10アセトニトリル/水混合物1mlに溶解させ、あらかじめ溶媒1mlに溶解させた、節1.2.bで得られるピロールフタルイミジル又はスクシンイミジル活性化エステル0.26mmol(1当量)をゆっくりと加える。混合物を周囲温度で30分間(フタルイミジルエステル)〜4時間(スクシンイミジルエステル)撹拌したままにする。続いて、反応媒体を、シリカカラムでジクロロメタン/メタノール90/10混合物を用いて精製する。
15mgの黄色固体を得る(0.03mmol、13%)。この固体は少なくとも上限30mMの濃度まで水に溶解する。
1H NMR(200MHz,CD3OD,TMS):δ 3.03ppm(t,2H,CH2CH2NHCH2),3.34ppm(m,2H,CH2CH2NHC(O),CH2Py),3.50ppm(t,2H,OCH2CH2NHC(O)),3.60ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.63ppm(t,4H,CH2NCH2CH2O),3.99ppm(s,2H,FcCH2NH),4.20ppm(s,5H,Cp H),4.27ppm(t,2H,Cp H),4.39ppm(t,2H,Cp H),6.01 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.67ppm(m,2H,CH−CH)
MSエレクトロスプレー:M+N+=454、M+Na+=475、フラグメント化=199
II 単量体(Ic.1)
メチル化反応により単量体(Ia、1)から単量体(Ic.1)を得る。
メチル化反応により単量体(Ia、1)から単量体(Ic.1)を得る。
1口丸底フラスコ中、1当量の単量体Ia.1を0.15Mの濃度でDMF(ジメチルホルムアミド)に溶解させる。次いで、ヨードメタン200当量を慎重に加える。ヨードメタンの蒸発を防ぐため、還流冷却系を導入する。周囲温度で12時間撹拌しながら反応を進行させ、次いでヨードメタン200当量を再び加える。反応を24時間進行させる。続いて、過剰のヨードメタンを蒸発させ、順相シリカカラムで精製を行う。所望の生成物(これは極性が最小)を橙〜黄色油状物の形で集める。収率は60%である。続いて、生成物をイオン交換カラムに通してヨウ素対イオンを塩素と交換する。
この分子は、純水に対して、25℃で50mMより大きい溶解度を有する。
1H NMR(200MHz,CD3OD,TMS):δ 2.97ppm(s,6H,CH3),3.34ppm(m,CH2CH2NHC(O)),3.39ppm(s,CH2Py),3.43ppm(t,2H,CH2CH2N+(CH3)2CH2),3.50ppm(t,2H,OCH2CH2NHC(O)),3.60ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.63ppm(t,4H,CH2NCH2CH2O),3.99ppm(s,2H,FcCH2NH),4.20ppm(s,5H,Cp H),4.27ppm(s,2H,Cp H),4.39ppm(s,2H,Cp H),6.01 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.67ppm(d,2H,CH−CH)
MSエレクトロスプレー:M+H+=482
この分子は、純水に対して、25℃で50mMより大きい溶解度を有する。
1H NMR(200MHz,CD3OD,TMS):δ 2.97ppm(s,6H,CH3),3.34ppm(m,CH2CH2NHC(O)),3.39ppm(s,CH2Py),3.43ppm(t,2H,CH2CH2N+(CH3)2CH2),3.50ppm(t,2H,OCH2CH2NHC(O)),3.60ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.63ppm(t,4H,CH2NCH2CH2O),3.99ppm(s,2H,FcCH2NH),4.20ppm(s,5H,Cp H),4.27ppm(s,2H,Cp H),4.39ppm(s,2H,Cp H),6.01 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.67ppm(d,2H,CH−CH)
MSエレクトロスプレー:M+H+=482
III 単量体(Ib.1)
工程1:1−[3−O−(2−シアノエチル−N、N−ジイソプロピルホスホルアミジチル)プロピル]フェロセンの合成:
フェロセンモノプロパノール(53.3mg、0.218mmol)を、3回、無水アセトニトリル1mlと同時蒸発(coevaporated)させる。アルゴン下、橙色油状物を、無水アセトニトリル1mlに入れ、DIPEA(120μL、0.480mmol)、次いでクロロホスフィン(42μL、0.240mmol)を加える。反応の進行は、プレート上同じ溶媒であらかじめ移動させたTLC(シクロヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン(49.5/49.5/1))でモニタリングする。10分間反応後には、出発物質はもはや存在しない。反応媒体を半分に濃縮する。
得られる粗反応生成物を、シクロヘキサン/トリエチルアミン(99:1)混合物で中和したシリカゲルで、溶出液酢酸エチル/シクロヘキサン(50:50)で精製する。
生成物を含む画分を合わせて濃縮する。トリエチルアミンを除去する目的で、油状物を、3回、エタノール/アセトニトリル混合物と同時蒸発させる。
油状物をアセトニトリル1mlに入れ、次いで0.45μm PVDFフィルターを通して濾過する。生成物を濃縮する。
得られる生成物の重量:0.116g
生成物を含む画分を合わせて濃縮する。トリエチルアミンを除去する目的で、油状物を、3回、エタノール/アセトニトリル混合物と同時蒸発させる。
油状物をアセトニトリル1mlに入れ、次いで0.45μm PVDFフィルターを通して濾過する。生成物を濃縮する。
得られる生成物の重量:0.116g
第2段階:3−フェロセニルプロピル2−シアノエチル2−(3−ピロリル)エチルリン酸トリエステルの合成
ピロール−3−エタノール(26mg、0.233mmol)を、2回、無水アセトニトリル1mlと同時蒸発させ、それから無水アセトニトリル1mlに入れる。
数個のモレキュラーシーブ(3オングストローム)の存在下、テトラゾールの0.45Mアセトニトリル溶液(1ml、0.436mmol)を加える。第1段階で得られたフェロセンホスホルアミダイト誘導体(97mg、218mmol)を無水アセトニトリル溶液(1ml)に加える。溶液は橙色になる。反応をTLCで、展開液(eluent)シクロヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン(49.5/49.5/1)でモニタリングする。1時間反応後には、出発物質はもはや残っていないので、酸化溶液(ブタノンペルオキシド、ジクロロメタン中0.67%)(2ml)を加える。溶液は褐色になる。
数個のモレキュラーシーブ(3オングストローム)の存在下、テトラゾールの0.45Mアセトニトリル溶液(1ml、0.436mmol)を加える。第1段階で得られたフェロセンホスホルアミダイト誘導体(97mg、218mmol)を無水アセトニトリル溶液(1ml)に加える。溶液は橙色になる。反応をTLCで、展開液(eluent)シクロヘキサン/酢酸エチル/トリエチルアミン(49.5/49.5/1)でモニタリングする。1時間反応後には、出発物質はもはや残っていないので、酸化溶液(ブタノンペルオキシド、ジクロロメタン中0.67%)(2ml)を加える。溶液は褐色になる。
30分反応後、ジクロロメタン20mlを加えると、テトラゾールが不溶性のため溶液は曇る。溶液を濾過して、飽和NaHCO3溶液で3回、次いで飽和NaCl溶液で1回抽出する。
有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮する。
得られた粗生成物の重量:0.155g
生成物を、あらかじめジクロロメタン/トリエチルアミン(99:1)混合物で中和したシリカゲルで、溶出液としてジクロロメタン/メタノール(90:10)を用いて精製する。
予想される生成物を、橙〜黄色油状物の形で53.3mg得る。これは、収率52%に相当するが、純粋ではない生成物65mgも得る。
有機相をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮する。
得られた粗生成物の重量:0.155g
生成物を、あらかじめジクロロメタン/トリエチルアミン(99:1)混合物で中和したシリカゲルで、溶出液としてジクロロメタン/メタノール(90:10)を用いて精製する。
予想される生成物を、橙〜黄色油状物の形で53.3mg得る。これは、収率52%に相当するが、純粋ではない生成物65mgも得る。
1H NMR(CDCl3)200MHz:
1.8(m,2H,Hc),2.424(m,2H,Hb),2.597−2.678(m,4H,Hj and CH2 TEA),2.908(m,2H,Hf),3.842(q,2H,Hd),4.147−4.010(m,18H,Ha,Hd,He),6.0120(b,1H,Hg),6.670(b,2H,Hh)
1.8(m,2H,Hc),2.424(m,2H,Hb),2.597−2.678(m,4H,Hj and CH2 TEA),2.908(m,2H,Hf),3.842(q,2H,Hd),4.147−4.010(m,18H,Ha,Hd,He),6.0120(b,1H,Hg),6.670(b,2H,Hh)
第3段階:3−フェロセニルプロピル2−(3−ピロリル)エチルリン酸ジエステル(Ib.1)の合成
ウィートン管中、濃アンモニア水2mlを、3−フェロセニルプロピル2−シアノエチル2−(3−ピロリル)エチルリン酸トリエステル(第2段階で得たもの)50mgの1mlメタノール溶液に加える。沈殿が生じるが、メタノール1mlを加えて溶解させる。反応を、TLCで、ジクロロメタン/メタノール(85:15)を用いて、UV(254nm)及びバニリンにより視覚化して、モニタリングする。周囲温度で3時間後、わずかに変化する。この管を60℃のオーブンに2時間置く。出発物質は全て消費されてしまった。ピロールの重合を防ぐ目的で、濃縮前にTEA0.5mlを反応媒体に加える。こうして得られる粗反応生成物を、ジクロロメタン/トリエチルアミン(99:1)混合物で調整したシリカゲルで精製する。この精製には溶出勾配が必要である:ジクロロメタン/メタノール100:0から85:15へ。
精製後、橙〜黄色油状物21.1mg(0.05mmol、48%)を得る。
精製後、橙〜黄色油状物21.1mg(0.05mmol、48%)を得る。
1H NMR(CDCl3)200MHz:
1.786−1.857(m,4H,Hc);2.406(t,2H,Hb,J3 bc=7.2 Hz);2.858(t,2H,Hf,J3 ef=6.4Hz),3.887(m,2H,He,J3 ef=6,4Hz),3.962−4.075(m,15H,Ha,Hd,impurity);6.110(b,1H,Hg),6.678(b,2H,Hh).31P NMR(CDCl3)200MHz:
0.7224ppmにリンを1つ含む生成物の存在
MS(ESI):
[M+H+]=417.1、[M+Na+]=439.9、[M+2Na+]=461.8
1.786−1.857(m,4H,Hc);2.406(t,2H,Hb,J3 bc=7.2 Hz);2.858(t,2H,Hf,J3 ef=6.4Hz),3.887(m,2H,He,J3 ef=6,4Hz),3.962−4.075(m,15H,Ha,Hd,impurity);6.110(b,1H,Hg),6.678(b,2H,Hh).31P NMR(CDCl3)200MHz:
0.7224ppmにリンを1つ含む生成物の存在
MS(ESI):
[M+H+]=417.1、[M+Na+]=439.9、[M+2Na+]=461.8
IV 単量体(IIa.1)
単量体(IIa.1)を、以下のスキームに従って調製する:
IV−1 ビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセンの合成
還流冷却管を備えた2口丸底フラスコ中、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(Acros Orgenics)304mg(2.05mmol、2.5当量)を無水エタノール5mlに加える。そこに、フェロセンジカルボキシアルデヒド(Aldrich)200mg(0.82mmol、1当量)を無水エタノール15mlに溶解させたものを、均圧滴下ロートを用いて滴下する。滴下が完了したら、反応媒体をエタノール還流状態にする(80℃)。この温度で6時間連続撹拌後、反応媒体を室温に冷却して撹拌しながら一晩放置する。形成されたイミンを還元してアミンにする目的で、水素化ホウ素ナトリウム(Aldrich)186mg(4.92mmol、6当量)を反応媒体に直接加える。室温で2時間撹拌しながら反応を進行させる。続いて、エタノールを蒸発させ、媒体を水に移し、次いで逆相シリカカラムで50/50水/アセトン混合物を用いて精製する。
生成物41mg(0.08mmol、10%)を、褐色油状物の形で得る。
1H NMR(500 MHz,CDCl3,TMS):δ 1.92 ppm(s,6H,CH2CH2NH,CH2CH2NH2),2.83 ppm(m,8H,CH2CH2NH,CH2CH2NH2),3.49ppm(m,8H,NCH2CH2O),3.60ppm(m,12H,FcCH2NH,OCH2CH2O),4.06 ppm(t,4H,Cp H),4.15 ppm(t,4H,Cp H).
MSエレクトロスプレー:M+H+=507、M+Na+=529、フラグメント化=359
還流冷却管を備えた2口丸底フラスコ中、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン(Acros Orgenics)304mg(2.05mmol、2.5当量)を無水エタノール5mlに加える。そこに、フェロセンジカルボキシアルデヒド(Aldrich)200mg(0.82mmol、1当量)を無水エタノール15mlに溶解させたものを、均圧滴下ロートを用いて滴下する。滴下が完了したら、反応媒体をエタノール還流状態にする(80℃)。この温度で6時間連続撹拌後、反応媒体を室温に冷却して撹拌しながら一晩放置する。形成されたイミンを還元してアミンにする目的で、水素化ホウ素ナトリウム(Aldrich)186mg(4.92mmol、6当量)を反応媒体に直接加える。室温で2時間撹拌しながら反応を進行させる。続いて、エタノールを蒸発させ、媒体を水に移し、次いで逆相シリカカラムで50/50水/アセトン混合物を用いて精製する。
生成物41mg(0.08mmol、10%)を、褐色油状物の形で得る。
1H NMR(500 MHz,CDCl3,TMS):δ 1.92 ppm(s,6H,CH2CH2NH,CH2CH2NH2),2.83 ppm(m,8H,CH2CH2NH,CH2CH2NH2),3.49ppm(m,8H,NCH2CH2O),3.60ppm(m,12H,FcCH2NH,OCH2CH2O),4.06 ppm(t,4H,Cp H),4.15 ppm(t,4H,Cp H).
MSエレクトロスプレー:M+H+=507、M+Na+=529、フラグメント化=359
IV−2 ピロール活性化(フタルイミジル又はスクシンイミジル)エステル/ビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセンのカップリング:
IV−2a トリフルオロアセチルモノ保護:
ビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン286mg(0.56mmol、1当量)を、3回無水アセトニトリルとともに、1回無水ジクロロメタンとともに、ロータリーエバポレーターで同時蒸発させる。この同時蒸発は、不活性雰囲気(アルゴン)下で行う。続いて、無水ジクロロメタン3mlをこの丸底フラスコに入れ、それからトリフルオロ酢酸エチル80mg(0.56mmol、1当量)を2時間かけてゆっくりと加える。6時間反応後、さらにトリフルオロ酢酸エチル24mg(0.17mmol、0.3当量)を加える。反応を一晩進行させた。次いで、媒体を濃縮して、シリカカラムで、ジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン80/18/2混合物を用いて精製する。収率50%で褐色油状物を得る。
MSエレクトロスプレー:M+H+=603、M+Na+=625、フラグメント化=454
IV−2a トリフルオロアセチルモノ保護:
ビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン286mg(0.56mmol、1当量)を、3回無水アセトニトリルとともに、1回無水ジクロロメタンとともに、ロータリーエバポレーターで同時蒸発させる。この同時蒸発は、不活性雰囲気(アルゴン)下で行う。続いて、無水ジクロロメタン3mlをこの丸底フラスコに入れ、それからトリフルオロ酢酸エチル80mg(0.56mmol、1当量)を2時間かけてゆっくりと加える。6時間反応後、さらにトリフルオロ酢酸エチル24mg(0.17mmol、0.3当量)を加える。反応を一晩進行させた。次いで、媒体を濃縮して、シリカカラムで、ジクロロメタン/メタノール/トリエチルアミン80/18/2混合物を用いて精製する。収率50%で褐色油状物を得る。
MSエレクトロスプレー:M+H+=603、M+Na+=625、フラグメント化=454
IV−2b ピロール活性化(フタルイミジル又はスクシンイミジル)エステルの合成:
Korri−Youssoufi H.ら、J.Am.Chem.Soc.,1997,119(31),7388−7389に記載のプロトコルにしたがって、以下のスキームのように合成を行った:
スクシンイミド基で活性化されたエステル官能基を保持するピロール
Korri−Youssoufi H.ら、J.Am.Chem.Soc.,1997,119(31),7388−7389に記載のプロトコルにしたがって、以下のスキームのように合成を行った:
スクシンイミド基で活性化されたエステル官能基を保持するピロール
フタルイミド基で活性化されたエステル官能基を保持するピロール
IV−2c ピロール活性化(フタルイミジル又はスクシンイミジル)エステルとのカップリング:
第IV−2a節で得られる、トリフルオロアセチル基でモノ保護したビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン88mg(0.15mmol、1当量)を、丸底フラスコに入れ90/10アセトニトリル/水混合物375μLに溶解させる。第IV−2b節で得られるピロールフタルイミジルエステル48mg又はピロールスクシンイミジルエステル40mg(0.18mmol、1.2当量)をあらかじめ溶媒375mlに溶解させたものと、ゆっくりと反応させる。混合物を周囲温度で4時間撹拌したままにする。続いて、反応媒体を、シリカカラムで、80/20ジクロロメタン/メタノール混合物で精製する。黄〜褐色油状物18mg(0.02mmol、17%)を得るが、この油状物は少なくとも濃度100mMまで水に溶ける。
1H NMR(500 MHz,d−DMSO,TMS):δ 2.81 ppm(q,4H,CH2CH2NHCH2),3.36 ppm(t,4H,C(O)NCH2CH2O),3.42 ppm(t,4H,OCH2CH2NC(O)),3.53 ppm(m,14H,CH2Py,OCH2CH2O,CH2NCH2CH2O);3.63 ppm(d,4H,FcCH2NH),4.16 ppm(s,4H,Cp H),4.24 ppm(s,4H,Cp H),5.92 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.60ppm(d,2H,CH−CH),7,42 ppm(s(broad),1H,NH py)
19F NMR(200MHz,d−DMSO,TMS):δ −74.71 ppm(C(O)CF3)
MSエレクトロスプレー:M+H+=710、M+Na+=732、フラグメント化=455、466
第IV−2a節で得られる、トリフルオロアセチル基でモノ保護したビス(10−アミノ−5,8−ジオキサ−2−アザデシル)フェロセン88mg(0.15mmol、1当量)を、丸底フラスコに入れ90/10アセトニトリル/水混合物375μLに溶解させる。第IV−2b節で得られるピロールフタルイミジルエステル48mg又はピロールスクシンイミジルエステル40mg(0.18mmol、1.2当量)をあらかじめ溶媒375mlに溶解させたものと、ゆっくりと反応させる。混合物を周囲温度で4時間撹拌したままにする。続いて、反応媒体を、シリカカラムで、80/20ジクロロメタン/メタノール混合物で精製する。黄〜褐色油状物18mg(0.02mmol、17%)を得るが、この油状物は少なくとも濃度100mMまで水に溶ける。
1H NMR(500 MHz,d−DMSO,TMS):δ 2.81 ppm(q,4H,CH2CH2NHCH2),3.36 ppm(t,4H,C(O)NCH2CH2O),3.42 ppm(t,4H,OCH2CH2NC(O)),3.53 ppm(m,14H,CH2Py,OCH2CH2O,CH2NCH2CH2O);3.63 ppm(d,4H,FcCH2NH),4.16 ppm(s,4H,Cp H),4.24 ppm(s,4H,Cp H),5.92 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.60ppm(d,2H,CH−CH),7,42 ppm(s(broad),1H,NH py)
19F NMR(200MHz,d−DMSO,TMS):δ −74.71 ppm(C(O)CF3)
MSエレクトロスプレー:M+H+=710、M+Na+=732、フラグメント化=455、466
V 単量体(IIa.2)
この単量体は単量体(IIa.1)から得られる。以下のスキームに示すとおり、第一級アミンの脱保護(トリフルオロアセチル基の除去)を十分に行う。
脱保護のため、単量体(IIa.1)1当量を密閉した4mlウィートン管に入れる。この管には28%水酸化アンモニウム溶液(Aldrich)が1/3入っている。管を閉じて、オーブン中60℃で一晩放置する。続いて、アンモニア水をロータリーエバポレーターで蒸発させる。生成物約600mgを褐色油状物の形で得るが、これは水に100mMより多く溶ける。
1H NMR(200MHz,d−DMSO,TMS):δ 2.73 ppm(m,CH2CH2NHCH2,CH2CH2NH2,)2.93ppm(t,C(O)NCH2CH2O), 3.09ppm(t,2H,OCH2CH2NC(O)),3.35 ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.53ppm(t,???,CH2NCH2CH2O,NH2CH2CH2O),3.60ppm(s, 2H,CH2Py),3.77ppm(d,4H,FcCH2NH),4.30ppm(s,4H,Cp H),4.42 ppm(s,4H,Cp H),6.13 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.82 ppm(d,2H,CH−CH),7.87ppm(s(broad),1H,NH py)
MSエレクトロスプレー:M+H+=614、M+Na+=636、フラグメント化=359、455
1H NMR(200MHz,d−DMSO,TMS):δ 2.73 ppm(m,CH2CH2NHCH2,CH2CH2NH2,)2.93ppm(t,C(O)NCH2CH2O), 3.09ppm(t,2H,OCH2CH2NC(O)),3.35 ppm(s,4H,OCH2CH2O),3.53ppm(t,???,CH2NCH2CH2O,NH2CH2CH2O),3.60ppm(s, 2H,CH2Py),3.77ppm(d,4H,FcCH2NH),4.30ppm(s,4H,Cp H),4.42 ppm(s,4H,Cp H),6.13 ppm(s,1H,CH=CH−N),6.82 ppm(d,2H,CH−CH),7.87ppm(s(broad),1H,NH py)
MSエレクトロスプレー:M+H+=614、M+Na+=636、フラグメント化=359、455
VI 単量体(IIb.1)
この単量体(IIb.1)を以下のスキームに従って調製する:
VI−1 1−[3−O−tert−ブチルジメチルシリルプロピル]−1’−[3’−ヒドロキシプロピル]−フェロセン(上記の図で中間体2)の合成。
1,1’−ジヒドロキシプロピルフェロセン(Ezus,Lyons)(0.15g、0.496mmol)を、3回、アセトニトリル(3×2.5ml)と同時蒸発してから、無水アセトニトリル5mlに溶解させた。次いで、イミダゾール0.05g(0.745mmol)、DIPEA45μL(0.125mmol)及びtert−ブチルジメチルシリルクロリド150mg(0.994mmol)を続けて反応媒体に加えた。溶液を90分間撹拌した。次いで、反応媒体を0℃に冷却してから、水2mlを加えて反応を停止させた。次いで、減圧下、溶媒を乾固するまで蒸発させた。得られた粗反応生成物をジクロロメタン40mlに入れた。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×20ml)で2回洗い、それから硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を蒸発させた後、生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.102g、収率39%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.68−1.83(m,4H,Hc,Hc’),2.32−2.44(m,4H,Hb,Hb’),3.59−3.68(m,4H,Hd,Hd’),3.99(s,8H,Ha−Ha’).
1,1’−ジヒドロキシプロピルフェロセン(Ezus,Lyons)(0.15g、0.496mmol)を、3回、アセトニトリル(3×2.5ml)と同時蒸発してから、無水アセトニトリル5mlに溶解させた。次いで、イミダゾール0.05g(0.745mmol)、DIPEA45μL(0.125mmol)及びtert−ブチルジメチルシリルクロリド150mg(0.994mmol)を続けて反応媒体に加えた。溶液を90分間撹拌した。次いで、反応媒体を0℃に冷却してから、水2mlを加えて反応を停止させた。次いで、減圧下、溶媒を乾固するまで蒸発させた。得られた粗反応生成物をジクロロメタン40mlに入れた。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×20ml)で2回洗い、それから硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を蒸発させた後、生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.102g、収率39%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.68−1.83(m,4H,Hc,Hc’),2.32−2.44(m,4H,Hb,Hb’),3.59−3.68(m,4H,Hd,Hd’),3.99(s,8H,Ha−Ha’).
VI−2 1−[3−O−tert−ブチルジメチルシリルプロピル]−1’−[3’−O−((2−シアノ−エチル)(N、N−ジイソプロピル)ホスホルアミジチル)プロピル]フェロセン(上記の図で中間体3)の合成。
0.103gの化合物2(0.246mmol)を、3回、無水アセトニトリル(3×3ml)と同時蒸発させてから、これと同じ溶媒3mlに入れた。溶液をアルゴン流下で撹拌した。次いで、DIPEA(94μL、0.545mmol)及びクロロホスフィン(60μl、0.270mmol)を、セプタムを通して反応媒体に加えた。30分間反応後、減圧下、溶液を濃縮して容積1mlにした。生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により、直接精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.121g、収率80%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.19(d,12H,CH3 iPr),1.68−1.77(m,4H,Hc,Hc’),2.32−2.36(m,4H,Hb,Hb’),2.63(t,2H,CH2−CN),3.56−3.65(m,6H,Hd,Hd’,CH 2 −CH2−CN),3.83−3.97(m,2H,CH− iPr),3.98(s,8H,Ha−Ha’).NMR 31P(200MHz,CDCl3)δ:147.92 ppm.
0.103gの化合物2(0.246mmol)を、3回、無水アセトニトリル(3×3ml)と同時蒸発させてから、これと同じ溶媒3mlに入れた。溶液をアルゴン流下で撹拌した。次いで、DIPEA(94μL、0.545mmol)及びクロロホスフィン(60μl、0.270mmol)を、セプタムを通して反応媒体に加えた。30分間反応後、減圧下、溶液を濃縮して容積1mlにした。生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により、直接精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.121g、収率80%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.19(d,12H,CH3 iPr),1.68−1.77(m,4H,Hc,Hc’),2.32−2.36(m,4H,Hb,Hb’),2.63(t,2H,CH2−CN),3.56−3.65(m,6H,Hd,Hd’,CH 2 −CH2−CN),3.83−3.97(m,2H,CH− iPr),3.98(s,8H,Ha−Ha’).NMR 31P(200MHz,CDCl3)δ:147.92 ppm.
VI−3 {3−[1’−(3’−O−tert−ブチルジメチルシリルプロピル)フェロセン−1−イル]プロピル}[2−(3−ピロリル)エチル]リン酸ジエステル(上記の図で中間体4)の合成。
3−(ヒドロキシエチル)ピロール0.024g(0.215mmol)を3回、無水アセトニトリル(3×3ml)と同時蒸発させてから、アルゴン存在下、これと同じ溶媒3mlに入れた。次いで、テトラゾールの0.45Mアセトニトリル溶液1.1ml(0.489mmol)を溶液に加え、続いて0.121gの化合物3(0.215mmol)を加えた。次いで、反応媒体を、アルゴン下、室温で30分間撹拌した。次いで、ブタノンペルオキシドのジクロロメタン溶液(4.5ml、0.67%)を加えて、生成物を酸化させた。45分間撹拌後、ジクロロメタン25mlを加えた。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液で2回(2×15ml)洗い、それから硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、溶媒をエバポレートした後、残った粗生成物をアンモニア(30%水溶液)に溶解させて、16時間60℃で、密閉したフラスコに置いた。減圧下、溶媒を蒸発させた後、生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.042g、収率33%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.33(t,CH3 TEA),1.68(m,4H,Hc,Hc’),2.31−2.44(m,4H,Hb,Hb’),2.85(t,2H,Hf),2.99−3.09(q,CH2 TEA),3.62(t,2H,Hg),3.85−3.91(m,4H,Hd,Hd’),3.96(s,8H,Ha−Ha’),6.11(s,1H,Hg),6.67(d,2H,Hh).31P NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.865.MS(EI):m/z 588(m−H)−.
3−(ヒドロキシエチル)ピロール0.024g(0.215mmol)を3回、無水アセトニトリル(3×3ml)と同時蒸発させてから、アルゴン存在下、これと同じ溶媒3mlに入れた。次いで、テトラゾールの0.45Mアセトニトリル溶液1.1ml(0.489mmol)を溶液に加え、続いて0.121gの化合物3(0.215mmol)を加えた。次いで、反応媒体を、アルゴン下、室温で30分間撹拌した。次いで、ブタノンペルオキシドのジクロロメタン溶液(4.5ml、0.67%)を加えて、生成物を酸化させた。45分間撹拌後、ジクロロメタン25mlを加えた。有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液で2回(2×15ml)洗い、それから硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下、溶媒をエバポレートした後、残った粗生成物をアンモニア(30%水溶液)に溶解させて、16時間60℃で、密閉したフラスコに置いた。減圧下、溶媒を蒸発させた後、生成物を、シリカゲル(TEAでシリカを先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により精製した。乾燥後、純粋な生成物に相当する橙色油状物を得た(0.042g、収率33%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.06(s,6H,Si−CH3),0.91(s,9H,CH3 tBu),1.33(t,CH3 TEA),1.68(m,4H,Hc,Hc’),2.31−2.44(m,4H,Hb,Hb’),2.85(t,2H,Hf),2.99−3.09(q,CH2 TEA),3.62(t,2H,Hg),3.85−3.91(m,4H,Hd,Hd’),3.96(s,8H,Ha−Ha’),6.11(s,1H,Hg),6.67(d,2H,Hh).31P NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.865.MS(EI):m/z 588(m−H)−.
VI−4 {3−[1’−(3’−ヒドロキシプロピル)フェロセニル]プロピル}[2−(3−ピロリル)エチル]リン酸ジエステル(化合物IIb.1)の合成。
上記で得られた中間体化合物4を、3回、無水THF(3×2.5ml)と同時蒸発させてから、アルゴン下、THF1mlに入れて調整した。次いで、TBAFの1M THF溶液140μl(0.143mmol)を反応媒体に加えた。3時間撹拌後、減圧下、溶液を濃縮して最終容積0.5mlにした。この粗反応生成物を、シリカゲル(TEAで先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により直接精製し、純粋な生成物を橙色油状物として得た(0.013g、収率39%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):1.28−1.35(m,9H,CH3 TEA),1.81−1.83(m,4H,Hc,Hc’),2.37−2.45(m,4H,Hb,Hb’),2.88(t,2H,Hf),3.66(t,2H,Hd’),2.92−3.06(q,6H,CH2 TEA),3.91−3.94(m,4H,Hd,He),4.01(s,8H,Ha−Ha’),6.08(s,1H,Hg),6.68(b,2H,Hh).31P NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.43 ppm.(ESI)MS m/z:474.1(M−H)−.
上記で得られた中間体化合物4を、3回、無水THF(3×2.5ml)と同時蒸発させてから、アルゴン下、THF1mlに入れて調整した。次いで、TBAFの1M THF溶液140μl(0.143mmol)を反応媒体に加えた。3時間撹拌後、減圧下、溶液を濃縮して最終容積0.5mlにした。この粗反応生成物を、シリカゲル(TEAで先に中和)のクロマトグラフィーで、ジクロロメタン中メタノール量の勾配により直接精製し、純粋な生成物を橙色油状物として得た(0.013g、収率39%)。
1H NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):1.28−1.35(m,9H,CH3 TEA),1.81−1.83(m,4H,Hc,Hc’),2.37−2.45(m,4H,Hb,Hb’),2.88(t,2H,Hf),3.66(t,2H,Hd’),2.92−3.06(q,6H,CH2 TEA),3.91−3.94(m,4H,Hd,He),4.01(s,8H,Ha−Ha’),6.08(s,1H,Hg),6.68(b,2H,Hh).31P NMR(200MHz,CDCl3)δ(in ppm):0.43 ppm.(ESI)MS m/z:474.1(M−H)−.
VII 単量体(IIIa.1)
この単量体は、単量体IIa.2から得る。
この単量体は、単量体IIa.2から得る。
VII.1 単量体IIa.2の合成:
VII.2 単量体IIa.2へのオリゴヌクレオチド又はペプチドの結合:
第1段階:単量体IIa.2への活性化エステルの結合
第1段階:単量体IIa.2への活性化エステルの結合
単量体IIa.2(1当量)を水に溶解させる。DMFの最終割合が10%を越えないように、グルタル酸ジスクシンイミジル(200当量)を最小量のDMFに溶解させる。撹拌しながら、37℃で2時間、反応を進行させる。次いで、逆相シリカカラムで、水/アセトン混合物で溶出させて、クロマトグラフィーを行う。所望の生成物(その黄色で同定が可能である)を回収する。アセトンを蒸発させる。
第2段階:活性化エステル単量体のペプチド又はオリゴヌクレオチドへの結合
1つ又は複数のアミン官能基を保持するペプチド又はオリゴヌクレオチド1当量を加える。オリゴヌクレオチドについては、ヘキシルアミンの結合により鎖末端にアミン官能基を作ることが可能である。ペプチドについては、N−末端位にアミンがあり、リシンタグを加えることも随意に可能であって、これにより側鎖に第一級アミン官能基を有することが可能になる。
撹拌しながら、37℃で1時間カップリングを進行させ、次いで結合体をHPLCで精製する。
1つ又は複数のアミン官能基を保持するペプチド又はオリゴヌクレオチド1当量を加える。オリゴヌクレオチドについては、ヘキシルアミンの結合により鎖末端にアミン官能基を作ることが可能である。ペプチドについては、N−末端位にアミンがあり、リシンタグを加えることも随意に可能であって、これにより側鎖に第一級アミン官能基を有することが可能になる。
撹拌しながら、37℃で1時間カップリングを進行させ、次いで結合体をHPLCで精製する。
B.電気化学的特性決定及び生物学的応用:
添付の図1〜図11を参照する。
添付の図1〜図11を参照する。
図1:酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH4.2(左側実線)及びpH=7(右側点線)中、100mV/sでの読み取り、単量体(Ic.1)30mMで得られるホモ重合体層、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4.2中、0.60Vで21.6mC/cm2の荷電で被着。
図2:酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、Tween 0.05%、pH=4.2中、200mV/sでの読み取り、単量体(IIa.1)100mMで得られるホモ重合体層、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5N、Tween 0.05%中、0.65Vで360mC/cm2の荷電で被着。
図3:酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M中、100mV/sでの読み取り、ピロール−3−エタノール50mM、単量体(IIa.1)20mMの共重合体層、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M中、0.65Vで21.6mC/cm2の荷電で被着。
図4:酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M中、200mV/sでの読み取り、ピロール−3−エタノール50mM、単量体(IIa.1)20mMの共重合体層、0.65Vで被着。
図5:MICAM緩衝液中、200mV/sでの読み取り、ピロール−3−エタノール50mM、単量体(IIa.1)20mMの共重合体層、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M中、0.65Vで3.6mC/cm2の荷電で被着。
図6:酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%中、200mV/sでの読み取り、ホモ重合体(IIa.1)の層、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%中、0.65Vで28.8mC/cm2の荷電で被着。
図7:酢酸ナトリウム/酢酸緩衝液、0.2MのLiClO4、pH=4、2中、100mV/sでの読み取り、ホモ重合体(IIb.1)の層、酢酸ナトリウム/酢酸緩衝液、0.2MのLiClO4、pH=4、2中、2mMで、3種の異なる電位0.3V、0.4V及び0.5V/FeCp2/FeCp2+、かつ、10.8mC/cm2の一定の荷電で被着。
図8:時間の関数としてのQ=(Io−I)/Ioの変化、ここでIoは相補的配列添加のt=1分後におけるフェロセンの酸化強度であり、Iは相補的配列添加のt=x分後における強度である。単量体(Ia.1)の共重合体層が関係する。
図9:時間の関数としてのフェロセンの酸化ピークにおける電流強度の減少割合;(■)対照(単量体Ib.1及びピロール−3−エタノールで調製した重合体)+HBV相補的標的の添加;(▲)+HIV非相補的標的の添加;(◆)+HBV相補的標的の添加。
図10:HIV標的を添加した場合のハイブリダイゼーション中のフェロセンの酸化強度の減少割合。読み取りは、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4.2、Tween 0.005%及びサケ精子DNA 10μg/ml中、100mV/sで行う。単量体(Ic.1)30mMとピロール−オリゴヌクレオチド12.5μM(それぞれpy−配列番号1を12.5μM及び[py−配列番号2を6.25μM+py−配列番号3を6.25μM])との共重合体が、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4、2中、0.60Vで21.6mC/cm2の荷電で被着してできた層の問題である。
Δlox/Io=[(標的導入のt=1分後におけるフェロセンの酸化強度)−(標的導入のt分後におけるフェロセンの酸化強度)]/(標的導入のt=1分後におけるフェロセンの酸化強度)。
Δlox/Io=[(標的導入のt=1分後におけるフェロセンの酸化強度)−(標的導入のt分後におけるフェロセンの酸化強度)]/(標的導入のt=1分後におけるフェロセンの酸化強度)。
図11:HBV標的を添加した場合のハイブリダイゼーション中のフェロセンの酸化強度の減少割合。読み取りは、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4、2、Tween 0.005%及びサケ精子DNA 10μg/ml中、100mV/sで行う。単量体(Ic.1)30mMとピロール−オリゴヌクレオチド12.5μM(それぞれpy−配列番号1を12.5μM及び[py−配列番号2を6.25μM+py−配列番号3を6.25μM])との共重合体が、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4、2中、0.60Vで21.6mC/cm2の荷電で被着してできた層の問題である。
装置:
電気化学的研究は、Bio−Logic Science Instruments SA(フランス国クレ)製のVMP2定電位電解装置で行った。これは弱電流ボード及びApiT8型チップ(LETI,フランス国グルノーブル)に適したコネクタとともに、3つのチャンネルを備える。この定電位電解装置は、ECLabのElectrochemistry SoftwareバージョンV8.32で制御される。
電気化学的研究は、Bio−Logic Science Instruments SA(フランス国クレ)製のVMP2定電位電解装置で行った。これは弱電流ボード及びApiT8型チップ(LETI,フランス国グルノーブル)に適したコネクタとともに、3つのチャンネルを備える。この定電位電解装置は、ECLabのElectrochemistry SoftwareバージョンV8.32で制御される。
導電性支持体上、各点、参照電極及び対極に接続した電極の回路でできたチップを用いた。こうしたチップの製造方法の例は、以下の論文に記載される:Cosnier,B.P.,Marquette,C. and Blum.L.,J.Am.Chem.Soc.,2005,127,18328−18332。
単量体の電気化学的特性決定の間、読み取りは、生物学的相互作用の検出ですでに用いた緩衝液で行った。MICAMオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーション緩衝液(Apibio社,フランス国グルノーブル)を用いた。後者の緩衝液は、ホスフェート緩衝液9.5mM、NaCl 0.515M、KCl 2.6mM、Tween 0.048%、Denhardt 1X、サケ精子DNA 10μg/mlを含む。
I−単量体(Ia.1)から又は単量体(Ib.1)から得られる重合体
I.a−、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液中、濃度50mMの単量体(Ia.1)に、0.60Vで61.2mC/cm2の荷電で、ホモ重合体を電極チップ上に被着させた。繰り返しになるが、形成された層の読み取りがこれと同じ緩衝液で行われる場合、フェロセンの酸化及び還元は、はっきりわかる。MICAMハイブリダイゼーション緩衝液でも安定な信号が観測される。
I.a−、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液中、濃度50mMの単量体(Ia.1)に、0.60Vで61.2mC/cm2の荷電で、ホモ重合体を電極チップ上に被着させた。繰り返しになるが、形成された層の読み取りがこれと同じ緩衝液で行われる場合、フェロセンの酸化及び還元は、はっきりわかる。MICAMハイブリダイゼーション緩衝液でも安定な信号が観測される。
I.b−単量体(Ib.1)とピロール−3−エタノールとの共重合体層も調製した。
以下の配合を用いる:ピロール−3−エタノール50mM及び単量体(Ib.1)20mM。酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液中、0.60Vで21.6mC/cm2の荷電で被着させる。
繰り返しになるが、被着緩衝液中200mV/sで得られるボルタモグラムでは、フェロセンの酸化及び還元がはっきりわかる。
以下の配合を用いる:ピロール−3−エタノール50mM及び単量体(Ib.1)20mM。酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液中、0.60Vで21.6mC/cm2の荷電で被着させる。
繰り返しになるが、被着緩衝液中200mV/sで得られるボルタモグラムでは、フェロセンの酸化及び還元がはっきりわかる。
II−単量体(Ic.1)から得られる重合体
酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M中、単量体(Ic.1)に、0.6Vで21.6mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。pH=7である以外は同じ条件で、別の被着を実施した。
形成した重合体のボルタモグラムを図1に示すが、これはフェロセンの主要な電気化学的応答を明らかにする。pH=7では電気化学的信号が大きくなり、このことは、生理学的pHでの生物学的相互作用の電気化学的検出にとって有利な見通しにつながる。
酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M中、単量体(Ic.1)に、0.6Vで21.6mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。pH=7である以外は同じ条件で、別の被着を実施した。
形成した重合体のボルタモグラムを図1に示すが、これはフェロセンの主要な電気化学的応答を明らかにする。pH=7では電気化学的信号が大きくなり、このことは、生理学的pHでの生物学的相互作用の電気化学的検出にとって有利な見通しにつながる。
III−単量体IIa.1から得られる重合体
III.a−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M、Tween 0.05%中、単量体(IIa.1)(50mM)に、0.65Vで360mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。これと同じ緩衝液での、形成した重合体のボルタモグラムを図2に示すが、ボルタモグラムはフェロセンの酸化及び還元を明らかにする。得られるボルタモグラムは、走査速度が50mV/sを越えるとかなり非対称になるが、このことは、得られた重合体層が立体的に制約を受けており、そのため電子交換が起こりにくいことを反映している。
III.a−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、LiClO4 0.2M、Tween 0.05%中、単量体(IIa.1)(50mM)に、0.65Vで360mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。これと同じ緩衝液での、形成した重合体のボルタモグラムを図2に示すが、ボルタモグラムはフェロセンの酸化及び還元を明らかにする。得られるボルタモグラムは、走査速度が50mV/sを越えるとかなり非対称になるが、このことは、得られた重合体層が立体的に制約を受けており、そのため電子交換が起こりにくいことを反映している。
III.b−単量体(IIa.1)とピロール−3−エタノールとの共重合体の層も調製した。
共重合体を調製する利点は、ピロール−3−エタノールを通じて層表面の正電荷の間隔をあけることが可能になるという事実にある。濃度50mMのピロール−3−エタノールと濃度20mMの単量体(IIa.1)とを用いて、電極チップ上への被着それぞれを行う。2種の被着緩衝液が良好な結果を与えた。
−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、NaCl 0.5Mからなる緩衝液、0.65Vで21.6mC/cm2の荷電で被着、
−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液、0.65Vで3.6mC/cm2の荷電で被着。
共重合体を調製する利点は、ピロール−3−エタノールを通じて層表面の正電荷の間隔をあけることが可能になるという事実にある。濃度50mMのピロール−3−エタノールと濃度20mMの単量体(IIa.1)とを用いて、電極チップ上への被着それぞれを行う。2種の被着緩衝液が良好な結果を与えた。
−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、NaCl 0.5Mからなる緩衝液、0.65Vで21.6mC/cm2の荷電で被着、
−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液、0.65Vで3.6mC/cm2の荷電で被着。
これらの緩衝液で得られたボルタモグラムを図3、(NaCl 0.5M、走査速度=100mV/s)及び図4(LiClO4 0.2M、走査速度=200mV/s)に示す(Apibio社,フランス国グルノーブル)。酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液中被着した共重合体を用いて走査速度200mV/sで得られたボルタモグラム(図5に示す)からわかるとおり、MICAMハイブリダイゼーション緩衝液(Apibio社,フランス国グルノーブル)を用いると同じく信号の安定化が観測される。
IV−単量体(IIa.2)から得られる重合体
IV.a−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%からなる緩衝液中、濃度10mMの単量体(IIa.2)に、0.65Vで28.8mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。図6に示すとおり、形成した層の読み取りをこれと同じ緩衝液で行う場合、フェロセンの酸化及び還元がはっきりとわかる。
IV.a−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%からなる緩衝液中、濃度10mMの単量体(IIa.2)に、0.65Vで28.8mC/cm2の荷電で、電極チップ上にホモ重合体を被着させた。図6に示すとおり、形成した層の読み取りをこれと同じ緩衝液で行う場合、フェロセンの酸化及び還元がはっきりとわかる。
IV.b−酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH=4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%中、ピロール−3−エタノール50mM及び単量体(IIa.2)10mMに、0.65Vで90mC/cm2の荷電で、共重合体層を形成させる。被着は、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、pH4.2、NaCl 0.5M、Tween 0.05%からなる緩衝液で行う。
繰り返しになるが、被着緩衝液中200mV/sでの読み取りは、フェロセンの酸化及び還元を明らかにする。
繰り返しになるが、被着緩衝液中200mV/sでの読み取りは、フェロセンの酸化及び還元を明らかにする。
V−単量体(IIb.1)から得られる重合体
酢酸/酢酸ナトリウム、LiClO4 0.2M、pH4.2からなる緩衝液(重合緩衝液でPBと示す)中、単量体を2mMの濃度で電解重合させた。溶液20μLをチップ上の点領域に被着させた。
3種の異なる電位、すなわち、0.3V、0.4V及び0.5V/FeCp2/FeCp2+で、10.8mC/cm2の一定の荷電でのクロノアンペロメトリーにより電解重合を行った(図7)。重合後、電極表面に吸着されたものを除去する目的で、各点を連続して、PB緩衝液で洗い、次いでPB+0.05% Tween緩衝液で3回洗い、最後にPB緩衝液で洗った。サイクリックボルタンメトリー測定のため、PB緩衝液30μLを電解溶液として用い、サイクリックボルタグラムを、−0.5V〜0.4Vの間で、走査速度0.1V/sで記録した。この分析は、各点表面上に重合体が存在すること及び酸化還元に対するフェロセンの良好な応答をはっきりと示す。
炭素チップ上での重合体のサイクリックボルタンメトリーによる分析(FcのEox=−0.02V;FcのEred=−0.06V)。
酢酸/酢酸ナトリウム、LiClO4 0.2M、pH4.2からなる緩衝液(重合緩衝液でPBと示す)中、単量体を2mMの濃度で電解重合させた。溶液20μLをチップ上の点領域に被着させた。
3種の異なる電位、すなわち、0.3V、0.4V及び0.5V/FeCp2/FeCp2+で、10.8mC/cm2の一定の荷電でのクロノアンペロメトリーにより電解重合を行った(図7)。重合後、電極表面に吸着されたものを除去する目的で、各点を連続して、PB緩衝液で洗い、次いでPB+0.05% Tween緩衝液で3回洗い、最後にPB緩衝液で洗った。サイクリックボルタンメトリー測定のため、PB緩衝液30μLを電解溶液として用い、サイクリックボルタグラムを、−0.5V〜0.4Vの間で、走査速度0.1V/sで記録した。この分析は、各点表面上に重合体が存在すること及び酸化還元に対するフェロセンの良好な応答をはっきりと示す。
炭素チップ上での重合体のサイクリックボルタンメトリーによる分析(FcのEox=−0.02V;FcのEred=−0.06V)。
VI−単量体Ia.1由来の電気活性プローブ
VI.a−生体リガンドの固定化
それぞれ5’−ホスホリル化末端でピロールを導入された22−merオリゴヌクレオチド配列を用いた。配列のうち1つは、HIVウイルスから得られるものである(配列番号1)。その他のものは、HBV−105Cウイルスから得られるものである(配列番号2及び配列番号3)。ピロールの結合は、3−メチル−N−ヒドロキシスクシンイミド−ピロールを、5’位がヘキシルアミンで修飾されたオリゴヌクレオチドとカップリングさせることにより行う。
VI.a−生体リガンドの固定化
それぞれ5’−ホスホリル化末端でピロールを導入された22−merオリゴヌクレオチド配列を用いた。配列のうち1つは、HIVウイルスから得られるものである(配列番号1)。その他のものは、HBV−105Cウイルスから得られるものである(配列番号2及び配列番号3)。ピロールの結合は、3−メチル−N−ヒドロキシスクシンイミド−ピロールを、5’位がヘキシルアミンで修飾されたオリゴヌクレオチドとカップリングさせることにより行う。
20μLの酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH4.2中、50mMのピロール−3−エタノール単量体、15mMの単量体Ia.1及び12.5μMのピロール−オリゴヌクレオチド単量体に、0.55Vの電位及び21.6mC/cm2の荷電をかけることにより共重合体を得た。電極チップ上、1つの電極はHIVウイルスから得られるオリゴヌクレオチド(配列番号1)で標的化されており、別の電極はHBVウイルスから得られる2種のオリゴヌクレオチド(配列番号2及び配列番号3、それぞれ6.25μM)で標的化されている。
VI.b−ハイブリダイゼーション
ハイブリダイゼーション緩衝液は、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4.2、0.005%Tween 20及びサケ精子DNA 10μg/mlを含む。
チップをこの緩衝液に10分間沈める。次いで、配列番号1の配列に相補的な配列(配列番号4)100pMを加える。配列番号4の配列は33−merである。次いで、−0.5〜0.5Vの間で100mV/sのサイクリックボルタンメトリーのサイクルを開始し、20分間続ける。
図8は、時間の関数としてのQ=(Io−I)/Ioの変化を示す。これらの曲線の開始時の傾斜を計算すると、配列番号1(HIV)に相補的な配列を含む点は傾斜の値が大きくなることからこれを容易に識別することが可能になる。
ハイブリダイゼーション緩衝液は、酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2M、pH=4.2、0.005%Tween 20及びサケ精子DNA 10μg/mlを含む。
チップをこの緩衝液に10分間沈める。次いで、配列番号1の配列に相補的な配列(配列番号4)100pMを加える。配列番号4の配列は33−merである。次いで、−0.5〜0.5Vの間で100mV/sのサイクリックボルタンメトリーのサイクルを開始し、20分間続ける。
図8は、時間の関数としてのQ=(Io−I)/Ioの変化を示す。これらの曲線の開始時の傾斜を計算すると、配列番号1(HIV)に相補的な配列を含む点は傾斜の値が大きくなることからこれを容易に識別することが可能になる。
VII−単量体Ib.1由来の電気活性プローブ
VII.a−生体リガンド(HBVプローブ)の固定化
HBV捕獲プローブオリゴヌクレオチド(配列番号3)の5’位をピロールで修飾したもの(HBV−105C)を、化合物Ib.1とピロール−3−エタノールとの共重合により、炭素チップの各点に固定する。LiClO4 0.2M、酢酸ナトリウム10mM、Tween 0.025%からなる緩衝液(pH4.2)中50mMのピロール−3−エタノール、3mMの化合物Ib.1及び12.5μMのODN(5’−ピロール)を含む溶液30μLを、点領域に被着させる。次いで、達成されるべき荷電22mC/cm2を、0.65Vに固定された電位で、標的となる点にかける。次いで、各点の表面を、同じ緩衝液、次いでMilli−Q水で慎重に洗ってから、重合体層の酸化/還元信号が安定するまで、測定緩衝液中でインキュベートする。
VII.a−生体リガンド(HBVプローブ)の固定化
HBV捕獲プローブオリゴヌクレオチド(配列番号3)の5’位をピロールで修飾したもの(HBV−105C)を、化合物Ib.1とピロール−3−エタノールとの共重合により、炭素チップの各点に固定する。LiClO4 0.2M、酢酸ナトリウム10mM、Tween 0.025%からなる緩衝液(pH4.2)中50mMのピロール−3−エタノール、3mMの化合物Ib.1及び12.5μMのODN(5’−ピロール)を含む溶液30μLを、点領域に被着させる。次いで、達成されるべき荷電22mC/cm2を、0.65Vに固定された電位で、標的となる点にかける。次いで、各点の表面を、同じ緩衝液、次いでMilli−Q水で慎重に洗ってから、重合体層の酸化/還元信号が安定するまで、測定緩衝液中でインキュベートする。
VII.b−相補的標的(配列番号5、86塩基長のHBV DNA標的を表す)及び非相補的標的(配列番号4、33塩基長のHIV標的を表す)とのハイブリダイゼーションのモニタリング。
電解被着した重合体膜の電気化学的応答を測定することにより、ハイブリダイゼーション反応を経時的にモニタリングする。濃度100nMの標的DNA(HBV又はHIV)を含むMICAM緩衝液30μLを最初にチップの点領域上に被着させ、フェロセンの酸化ピークでの電流強度の変化を測定することによりモニタリングする。捕獲オリゴヌクレオチドを含まない重合体点でブランクを作る。こうして経時的な電流の安定性を確かめる。図9に示す結果は、陽性点の場合の電流強度の著しい減少を明らかにする。抑制は顕著であり、ハイブリダイゼーションに関して重合体膜の感度が満足いくものであることを確かにする。
電解被着した重合体膜の電気化学的応答を測定することにより、ハイブリダイゼーション反応を経時的にモニタリングする。濃度100nMの標的DNA(HBV又はHIV)を含むMICAM緩衝液30μLを最初にチップの点領域上に被着させ、フェロセンの酸化ピークでの電流強度の変化を測定することによりモニタリングする。捕獲オリゴヌクレオチドを含まない重合体点でブランクを作る。こうして経時的な電流の安定性を確かめる。図9に示す結果は、陽性点の場合の電流強度の著しい減少を明らかにする。抑制は顕著であり、ハイブリダイゼーションに関して重合体膜の感度が満足いくものであることを確かにする。
VIII−単量体(Ic.1)由来の電気活性プローブ
VIII.a−生体リガンドの固定
単量体(Ic.1)を、0.60V及び21.6mC/cm2で、オリゴヌクレオチド(配列番号1、配列番号2、配列番号3;供給元ビオメリュー社Polytech)で官能基導入されたピロール単量体と共重合させた。単量体の濃度は、それぞれ、15mM及び3.75μMである。酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液(pH4.2)中、被着させる。
VIII.a−生体リガンドの固定
単量体(Ic.1)を、0.60V及び21.6mC/cm2で、オリゴヌクレオチド(配列番号1、配列番号2、配列番号3;供給元ビオメリュー社Polytech)で官能基導入されたピロール単量体と共重合させた。単量体の濃度は、それぞれ、15mM及び3.75μMである。酢酸ナトリウム/酢酸10mM、LiClO4 0.2Mからなる緩衝液(pH4.2)中、被着させる。
2つのチップで、同一の被着を行う。それぞれが2つの重合化点を含む:1つはHIV系から得られるODN配列(配列番号1)と共重合、もう1つはHBV系から得られる2つのODN配列(配列番号2及び配列番号3)と共重合させる。HIV系から得られる配列番号1と相補的な配列(配列番号4;10nM)を1つのチップに加える(図10)。HBV系から得られる配列番号2及び配列番号3と相補的な配列(配列番号5;10nM)をもう1つのチップに加える(図11)。
相補配列が加えられると、フェロセンの酸化強度が減少することがわかる。これにより、相補配列がハイブリダイズした点とハイブリダイゼーションが起こっていない点とを容易に識別することが可能になる。
相補配列が加えられると、フェロセンの酸化強度が減少することがわかる。これにより、相補配列がハイブリダイズした点とハイブリダイゼーションが起こっていない点とを容易に識別することが可能になる。
Claims (67)
- 水溶液中で重合させることを目的とする、1つの電解重合性単位、電子供与性基、及び、水溶液中でイオン化する少なくとも1本のアームも含む電解重合性単量体。
- 少なくとも上限1mMの濃度、好ましくは少なくとも上限10mMの濃度、そして好ましくは少なくとも上限30mMの濃度で蒸留水に溶解することを特徴とする、請求項1に記載の単量体。
- イオン化アームとして、電解重合性単位と電子供与性基との間の結合を提供する、水溶液中でイオン化する結合アームを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の単量体。
- イオン化アームとして、電子供与性基のみと結合した、水溶液中でイオン化するフリーアームを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の単量体。
- 電子供与性基のみと結合したフリーアームを含むことを特徴とする、請求項3に記載の単量体。
- フリーアームは、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、タンパク質、抗原、抗体、ハプテン、オリゴ糖及びビオチンから選択される生体リガンド(L1)を、好ましくはポリヌクレオチドを保持することを特徴とする、請求項4又は5のいずれかに記載の単量体。
- 電解重合性単位は、アセチレン、ピロール、チオフェン、インドール、アニリン、アジン、p−フェニレンビニレン、p−フェニレン、ピレン、フラン、セレノフェン、ピリダジン、カルバゾール、アクリレート、メタクリレート、及び、それらの誘導体から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の単量体。
- 電解重合性単位はピロールであり、イオン化結合アームとの結合は、好ましくは該ピロールの3位に提供されることを特徴とする、請求項7に記載の単量体。
- 電子供与基は、メタロセン、キノン又はそれらの誘導体のうちの1つであり、好ましくはフェロセンであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1つに記載の単量体。
- 以下の式(I):
−Mは、遷移金属、好ましくはFe、Ru又はOsであり、
−A1は以下の配列を含むイオン化結合アームであり、
・−A2−X−A3、ここで、
・Xは、−NR1−、−Y−P(O)(OR2)−O−又は−N+R6R7−を表し、
・Yは、O又はNHを表し、
・A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、
・A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、
・m1及びn1は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し;Xが−NR1−であり、基A2及びA3がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表すならば、m1+n1の合計は2〜6の範囲に入ることが理解され、
・m2及びn3は、それぞれ独立して、0〜3の範囲、好ましくは1〜3の範囲の整数を表し、
・m3、n2、m4、n4、m5及びn5は、それぞれ独立して、0〜6の範囲、好ましくは1〜6の範囲の整数を表し、
・R1、R3及びR4は、それぞれ独立して、水素原子又は(C1−C4)アルキル基を表し、かつ、
・R2は、水素原子、又は(C1−C4)アルキル基、シアノエチル基、若しくは2−クロロフェニル基を表すか、
・又は−A4−[NH(CH2)2]n−A5−、ここで、
・A4は、−(CH2)p1−又は−(CH2)p2−C(O)−を表し、
・A5は、−(CH2)q1−又は−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表し、
・nは、2〜6の範囲の整数を表し、
・p1、q1、p2及びq2は、それぞれ独立して、1〜6の範囲の整数を表し、
・R5は、水素原子又は(C1−C4)アルキル基を表し、
・R6、R7は、それぞれ独立して、(C1−C4)アルキル基を表し、
−Rは、水素原子、又は、例えばモノメトキシトリチル基、ジメトキシトリチル基、トシル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブトキシカルボニル基、9−フルオレニル−オキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、トリフェニルメタンスルフェニル基及びアセチル基から選択されるアミン官能基の保護基を表す;
である単量体。 - R6及びR7は、それぞれ−(CH3)を表すことを特徴とする、請求項12に記載の単量体。
- A2は−(CH2)m1−を表し、かつ、A3は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここで、m1、n4、n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであることを特徴とする、請求項11〜13のいずれか1つに記載の単量体。
- m1=1、n4=2、n5=1、そしてR4=Hであることを特徴とする、請求項14に記載の単量体。
- Y=Oであることを特徴とする、請求項16に記載の単量体。
- R2は水素原子を表すことを特徴とする、請求項16及び17のいずれか1つに記載の単量体。
- A2及びA3がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、ここで、m1及びn1は請求項10で定義されるとおりであることを特徴とする、請求項16〜18のいずれか1つに記載の単量体。
- m1=3かつ、n1=2であることを特徴とする、請求項19に記載の単量体。
- イオン化結合アームとピロール単位との間の結合が、該ピロールの3位にあることを特徴とする、請求項10〜20のいずれか1つに記載の単量体。
- Mは鉄であることを特徴とする、請求項10〜21のいずれか1つに記載の単量体。
- Rは水素原子であることを特徴とする、請求項10〜22のいずれか1つに記載の単量体。
- 以下の式(II):
−M、イオン化結合アームA1及びRは、請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が、配列−A2−NR1−A3−又はA2−N+R6R7−A3−であって、式中R1、A2、A3、R6及びR7が請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であって、式中R2、A2、A3及びYが請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは請求項10で定義されるとおりであるか
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5が請求項10で定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならばA6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは請求項10で定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であり、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は請求項10で定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合した該スペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す;
である単量体。 - 以下の式(IIa):
−M及びRは、請求項10で定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は請求項12で定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合した該スペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す;
に対応することを特徴とする、請求項24に記載の単量体。 - 以下の式(IIc):
−M、R、R6及びR7は請求項10で定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は請求項10で定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合した該スペーサーアームA6のアミン又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アミン又は酸の保護基又は活性化基を表す;
に対応することを特徴とする、請求項24に記載の単量体。 - R6及びR7は、それぞれ−(CH3)を表すことを特徴とする、請求項26に記載の単量体。
- A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでA2、n4及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、かつ、Z1はそれが結合したアミン官能基の活性化基を表し、アミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成することを特徴とする、請求項24〜27のいずれか1つに記載の単量体。
- 配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]m−を含み、ここでmは請求項10で定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表すことを特徴とする、請求項24〜28のいずれか1つに記載の単量体。
- 式中:
−A2は、−(CH2)m1−を表し、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
−Z1は、水素原子、又は、例えば、トリフルオロアセチル基、tert−ブトキシカルボニル基及び9−フルオレニルメトキシカルボニル基から選択されるアミンの保護基であるか又はZ1はそれが結合したアミン官能基の活性化基を表し、アミン官能基とホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを形成する;
請求項24〜29のいずれか1つに記載の単量体。 - m1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであることを特徴とする、請求項30に記載の単量体。
- 以下の式(IIb):
−M、R、A2、Y、R2及びA3は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5、Y及びR2は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは請求項10で定義されるとおりであり、
−Z1は、水素原子、又は、Z1が結合した該スペーサーアームA6のアミン、アルコキシ又はカルボキシル末端官能基それぞれの官能性としての、アルコール、アミン又はカルボン酸の保護基又は活性化基を表す;
に対応することを特徴とする、請求項24に記載の単量体。 - A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでA2、Y、R2、n4及びR4は請求項12で定義されるとおりであり、かつ、Z1はZ1が結合したスペーサーアームA6のアミン又はアルコキシ官能基の活性化基を表し、それが結合したアミン官能基とはホスホルアミデートモノエステル、ホスホルアミデートジエステル、H−ホスホルアミデート又はホスホルアミダイトを、それが結合したアルコキシ官能基とはホスホジエステル、ホスホトリエステル、H−ホスホネート又はホスホルアミダイトを、それぞれ形成することを特徴とする、請求項32に記載の単量体。
- Y=Oであることを特徴とする、請求項32及び33のいずれか1つに記載の単量体。
- R2は水素原子を表すことを特徴とする、請求項32〜34のいずれか1つに記載の単量体。
- A2及びA3がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、かつ、A6は−(CH2)m1−O−を表し、ここで、m1及びn1は請求項10で定義されるとおりであることを特徴とする、請求項32〜35のいずれか1つに記載の単量体。
- m1=3かつ、n1=2であることを特徴とする、請求項36に記載の単量体。
- イオン化結合アームとピロール単位との間の結合が、該ピロールの3位にあることを特徴とする、請求項24〜37のいずれか1つに記載の単量体。
- Mは鉄であることを特徴とする、請求項24〜38のいずれか1つに記載の単量体。
- Rは水素原子であることを特徴とする、請求項24〜39のいずれか1つに記載の単量体。
- 以下の式(III):
−M、前記イオン化結合アームA1及びRは請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A1が配列−A2−NR1−A3−又は−A2−N+R6R7−A3−であり、式中R1、A2、A3、R6及びR7は請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NR1−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、R4及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NR1−又は−A2−NR1−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R4及びR1は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A2−Y−P(O)(OR2)−O−A3−であり、式中R2、A2、A3及びYは請求項10で定義されるとおりであり、かつ、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、n5、Y、R4及びR2は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A1が配列−A4−[NH(CH2)2]n−A5−であって、式中A4、n及びA5は請求項10で定義されるとおりであり、
・A4が−(CH2)p2−C(O)−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p2−C(O)O−、−A4−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp2、R5、q1、q2及びnは請求項10で定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であるか、
・A4が−(CH2)p1−を表す場合、A5が−(CH2)q1−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでn’は1〜n−1の範囲の整数であるか、A5が−NR5−C(O)−(CH2)q2−を表すならば、A6は配列−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n−NR5−又は−A4−(CH2)p1−[NH(CH2)2]n’−NH−を表し、ここでp1、q1、q2、n及びR5は請求項10で定義されるとおりであり、n’は1〜n−1の範囲の整数であり、
−A7は、結合アーム又は直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す;
である単量体。 - 以下の式(IIIa):
−M及びRは、請求項10で定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は請求項10で定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A7は、結合アーム又は直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す;
に対応することを特徴とする、請求項41に記載の単量体。 - 以下の式(IIIc):
−M、R、R6及びR7は請求項10で定義されるとおりであり、
−A2は、−(CH2)m1−、−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−又は−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、ここでm1〜m5及びR3は請求項10で定義されるとおりであり、
−A3は、−(CH2)n1−、−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−又は−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、ここでn1〜n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−NH−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−NH−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2及びn3は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−NH−又は−A2−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5及びR4は請求項10で定義されるとおりであり、
−A7は、結合アーム又は直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す;
に対応することを特徴とする、請求項41に記載の単量体。 - R6及びR7は、それぞれ−(CH3)を表すことを特徴とする、請求項43に記載の単量体。
- 配列A2及びA3の少なくとも1つは単位−[(CH2)2O]m−を含み、ここでmは請求項10で定義されるとおりのm3、m5、n2又はn4を表すことを特徴とする、請求項42〜44のいずれか1つに記載の単量体。
- 式中:
−A2は、−(CH2)m1−を表し、
−A3は、−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表し、かつ、
−A6は、−(CH2)m1−NH−又は、−(CH2)m1−NH−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、n4、R4及びn5は請求項10で定義されるとおりである、
請求項42〜45のいずれか1つに記載の単量体。 - m1=1、n4=2、n5=1及びR4=Hであることを特徴とする、請求項46に記載の単量体。
- 以下の式(IIIb):
−M、R、A2、Y、R2及びA3は請求項10で定義されるとおりであり、
−A6は、以下のとおり定義されるスペーサーアームを表し:
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−A2−Y−を表し、ここでm1、m2、m3、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−(CH2)n1−又は−[(CH2)2O]n2−(CH2)n3−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−又は−A2−Y−を表し、ここでm4、R3、m5、n1、n2、n3及びYは請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m1−又は−(CH2)m2−O−[(CH2)2O]m3−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm1、m2、m3、n4、R4、n5、Y及びR2は請求項10で定義されるとおりであるか、
・A2が−(CH2)m4−C(O)−NR3−[(CH2)2O]m5−(CH2)2−を表し、かつ、A3が−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−C(O)−(CH2)n5−を表す場合、A6は配列−(CH2)m4−C(O)O−、−A2−Y−又は−A2−Y−P(O)(OR2)−O−[(CH2)2O]n4−(CH2)2−NR4−を表し、ここでm4、R3、m5、n4、n5、R2、R4及びYは請求項10で定義されるとおりであり、
−A7は、結合アーム又は直接の結合を表し、かつ、
−L1は、生体リガンドを表す;
に対応することを特徴とする、請求項41に記載の単量体。 - Y=Oであることを特徴とする、請求項48に記載の単量体。
- R2は水素原子を表すことを特徴とする、請求項48及び49のいずれか1つに記載の単量体。
- A2及びA3がそれぞれ−(CH2)m1−及び−(CH2)n1−を表し、かつ、A6は−(CH2)m1−O−を表し、ここで、m1及びn1は請求項10で定義されるとおりであることを特徴とする、請求項48〜50のいずれか1つに記載の式(IIIb)の単量体。
- m1=3かつ、n1=2であることを特徴とする、請求項51に記載の単量体。
- イオン化結合アームとピロール単位との間の結合が、該ピロールの3位にあることを特徴とする、請求項41〜52のいずれか1つに記載の単量体。
- Mは鉄であることを特徴とする、請求項41〜53のいずれか1つに記載の単量体。
- Rは水素原子であることを特徴とする、請求項41〜54のいずれか1つに記載の単量体。
- 生体リガンドは、ポリヌクレオチド、抗原、タンパク質、抗体、ポリペプチド、ハプテン、オリゴ糖又はビオチンから選択されることを特徴とする、請求項41〜55のいずれか1つに記載の単量体。
- 生体リガンドは、ポリヌクレオチドであることを特徴とする、請求項41〜56のいずれか1つに記載の単量体。
- A7は重合体又はアルキル鎖であることを特徴とする、請求項41〜57のいずれか1つに記載の単量体。
- それぞれが生体リガンドを保持する、請求項1〜58のいずれか1つに記載の単量体の少なくとも2種の電解重合により、導電性ホモ重合体を形成させて得ることができる電気活性プローブ。
- 少なくとも2種の異なる単量体の電解重合により得ることができ、単量体の少なくとも1種は請求項1〜58のいずれか1つに記載のとおり定義され、該単量体の少なくとも1種は生体リガンドを保持し、導電性共重合体を形成する、電気活性プローブ。
- 請求項10〜23のいずれか1つに記載の単量体少なくとも1種と請求項41〜58のいずれか1つに記載の単量体少なくとも1種の共重合により、導電性共重合体を形成させて得ることができる電気活性プローブ。
- M、A1及びRは請求項10〜23のいずれか1つに記載の単量体と請求項41〜58のいずれか1つに記載の単量体とで同一であることを特徴とする、請求項61に記載の電気活性プローブ。
- プローブリガンド/標的リガンド相互作用に適した条件下、生体試料を、該プローブリガンドを保持する請求項59〜62のいずれか1つに記載の電気活性プローブと接触させて、該試料との接触前後で該プローブから生じる電位又は電流における変化を示し、そして随意に定量する、生体試料中の標的リガンドの検出法。
- 表面の全体又は一部が請求項59〜62のいずれか1つに記載のプローブで覆われた導電性支持体を含む電極。
- 重合を、請求項1〜58のいずれか1つに記載の単量体少なくとも1種から開始する水溶液中での電解重合により行うことを特徴とする、重合方法。
- ビスメチル化反応により、請求項10〜11又は24〜25又は41〜42のいずれか1つに記載のイオン化単量体からイオン化した単量体を合成する方法。
- 請求項65又は66に記載の重合方法により得ることができる重合体。
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