JP2009303339A - 発電機励磁装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】大出力容量の発電機に対しても、系統電圧を安定したものとすることが交流遮断器を用いた励磁回路を構成して行うことができる発電機励磁装置を提供する。
【解決手段】タービン発電機1の出力電路に接続された励磁変圧器と、この励磁変圧器に接続され交流、直流変換して得た界磁電流をタービン発電機1の界磁巻線16に供給するサイリスタ整流器14と、タービン発電機1の出力電圧、電流に基づいて制御信号をサイリスタ整流器14に出力する自動電圧制御器15を備えるもので、励磁変圧器が、第1励磁変圧器12と、この第1励磁変圧器12の二次側に接続された第2励磁変圧器13で構成されていると共に、第2励磁変圧器13の中性点側に交流遮断器19が接続されている。
【選択図】図1
【解決手段】タービン発電機1の出力電路に接続された励磁変圧器と、この励磁変圧器に接続され交流、直流変換して得た界磁電流をタービン発電機1の界磁巻線16に供給するサイリスタ整流器14と、タービン発電機1の出力電圧、電流に基づいて制御信号をサイリスタ整流器14に出力する自動電圧制御器15を備えるもので、励磁変圧器が、第1励磁変圧器12と、この第1励磁変圧器12の二次側に接続された第2励磁変圧器13で構成されていると共に、第2励磁変圧器13の中性点側に交流遮断器19が接続されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば原子力発電所、火力発電所等のタービン発電機を励磁するサイリスタ整流器を用いた発電機励磁装置に関する。
一般に、発電機励磁装置、例えばタービン発電機励磁装置は、電力系統の系統電圧を安定したものとするようタービン発電機を制御するもので、直流励磁機方式、交流励磁機方式、静止形励磁方式などがある。サイリスタ整流器を用いた静止形励磁方式は、励磁変圧器、順変換器であるサイリスタ整流器、自動電圧制御器(AVR)、界磁遮断器(FCB)等を備えて構成されている。そして、界磁遮断器は、励磁変圧器二次側の短絡事故やサイリスタ整流器の故障等の際に界磁回路を遮断し、影響がタービン発電機へ及ばないようにする。また、系統電圧の安定化、すなわち過渡安定度の向上のためには、タービン発電機励磁装置の頂上電圧を上げることが必要で、励磁変圧器二次側の電圧、電流が高く、大きくなり、二次側事故時の短絡電流が大きくなる。またタービン発電機出力容量が大きくなると励磁変圧器の容量も大きくなり、さらに短絡電流が大きくなる。
一方、タービン発電機の界磁巻線とサイリスタ整流器の間の直流回路部分に設けられる界磁遮断器は直流を遮断するものであるから、遮断容量を大きくすることが難しく、また特殊気中遮断器であり高価格のものとなっているため、界磁遮断器を用いないものの開発が進められている。例えば、図3の構成図に示すように、発電機の発電電力を開閉する発電機負荷開閉器に界磁回路開閉の機能を持たせるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
すなわち、励磁装置51は、発電機52に界磁電流を供給するサイリスタ整流器53、励磁電源変圧器(励磁変圧器)54、自動電圧調整装置(AVR)55を備え、発電機52の発電した電力は、界磁遮断の機能付き発電機負荷開閉器56を経て主変圧器57によって昇圧されて送電系統に送電されるように構成されている。こうした構成であるため、励磁電源変圧器二次側事故時等においては、界磁遮断により励磁装置51と発電機52を切り離し、発電機負荷開閉器56を開動作させることによって送電系統への送電を停止する。
また、直流回路部分に界磁遮断器を用いないものの他の例としては、励磁変圧器の二次側とサイリスタ整流器の間の交流回路部分に交流遮断器(気中遮断器(ACB)、真空遮断器(VCB)など)を設けるようにすることが考えられる。しかし、発電機の出力容量が大きくなった場合、励磁変圧器の二次側故障電流は大きくなり、電圧も高電圧となるために、高電圧、大きな短時間定格電流が要求されることになり、大出力容量発電機に用いることは難しいものとなっていた。
このため、励磁変圧器の二次側故障時などにおいても異常な高電圧発生の負担等をかけることもなく、一般の交流遮断器を用いて大出力容量の発電機の励磁回路を構成し、系統電圧の安定化を行うことができる発電機励磁装置の開発が望まれている。
特開2001−37299号公報
上記のような状況に鑑みて本発明はなされたもので、その目的とするところは、大出力容量の発電機に対しても、系統電圧を安定したものとすることが交流遮断器を用いた励磁回路を構成して行うことができる発電機励磁装置を提供することにある。
本発明の発電機励磁装置は、発電機の出力電路に接続された第1励磁変圧器と、この第1励磁変圧器の二次側に接続された第2励磁変圧器と、前記第2励磁変圧器の中性点側に接続された交流遮断器と、前記第2励磁変圧器に接続され交流から直流に変換するサイリスタ整流器とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、発電機が大出力容量のものであっても系統電圧を安定したものとすることが、交流遮断器を用いた構成の励磁回路で行うことができる等の効果を有する。
以下本発明の一実施形態を、図1及び図2を参照して説明する。図1は発電機励磁装置を示す構成図であり、図2は発電所の概略を示す構成図である。
図1及び図2において、1は多相交流同期発電機であるタービン発電機であり、原子炉2で発生した蒸気が蒸気調整弁3及び主蒸気管4を流通してタービン5に導入され、高圧タービン、低圧タービンと流れる間にタービン5に直結されたタービン発電機1を駆動することで、発電が行われ、タービン5から排出された蒸気は復水器6で水となり、給水ポンプ7によって原子炉2に戻される。そしてタービン発電機1が発電した電力は、主変圧器8で出力電圧が昇圧され、系統並列用遮断器9を経て電力系統10に供給される。
また、11はタービン発電機1を励磁する発電機励磁装置であり、発電機励磁装置11は、その電源を構成するタービン発電機1の出力電圧を降圧する励磁変圧器の第1励磁変圧器12、第1励磁変圧器12の二次側に接続された第2励磁変圧器13と、交流から直流に変換する複数のサイリスタで構成されるサイリスタ整流器14と、サイリスタ整流器14の点弧、整流動作を制御する自動電圧制御器(AVR)15を備えて構成されている。このため、タービン発電機1が発電した電力は、タービン発電機1と主変圧器8の間の主電力路に接続された第1励磁変圧器12と、その二次側に接続された第2励磁変圧器13によって出力電圧が降圧されてサイリスタ整流器14に供給される。
そして、サイリスタ整流器14では、自動電圧制御器15の制御のもとにサイリスタ整流器14による交流から直流への変換が行なわれ、変換で得た直流の界磁電流はタービン発電機1の界磁巻線16に供給され、励磁を行い、これによってタービン発電機1の出力電圧は、図示しない電圧設定器で設定された目標とする所定電圧に保持される。
また、タービン発電機1の出力電圧が所定電圧となるようサイリスタ整流器14を位相制御する自動電圧制御器15は、タービン発電機1と主変圧器8の間の主電力路に接続された電圧検出器17及び電流検出器18により検出されたタービン発電機1の出力電圧、電流と、電圧設定器に設定された目標の電圧とを比較することにより、目標の所定電圧を維持するための位相制御信号であるゲートパルス信号を算出し、サイリスタ整流器14の各対応するサイリスタに必要な点弧、整流動作を行わせるようサイリスタ整流器14に出力する。
さらに、第1励磁変圧器12の二次側に連接された第2励磁変圧器13には、その中性点側に交流遮断器19が接続されており、常時は回路のアンバランスによる電圧が印加されるようになっている。また、第2励磁変圧器13の二次側における短絡事故やサイリスタ整流器14の故障等が発生した時には、これを交流遮断器19が検知し、動作することで界磁巻線16への給電が遮断され、事故等の影響が及ばないようにタービン発電機1の切り離しが行なわれる。なお、連接された第1励磁変圧器12と第2励磁変圧器13とは、適正に動作するようにインピーダンスマッチングがとられている。
そして、上記の通り構成されているので、タービン発電機1が大容量となり、出力電圧が高いものとなった場合に、系統電力の過渡安定度を向上させ、系統電圧の安定化を行うために、発電機励磁装置11の頂上電圧を上げるよう第1励磁変圧器12の二次側の励磁回路電圧を高くしても、第1励磁変圧器12と第2励磁変圧器13をそれぞれ適正に選択することで、第2励磁変圧器13の中性点側に接続されている交流遮断器19は、その定格電圧を高くしたり、定格電流及び定格遮断電流を大きなものとしたりする必要がなく、汎用の交流遮断器の仕様と同じものとすることができる。すなわち、汎用のものを使用して、事故発生時に界磁巻線16への界磁電流を遮断させてタービン発電機1に影響が及ばないようにすることが可能になる。また交流遮断器19に常時印加される電圧が非常に低いものであるから、その絶縁寿命を長いものとすることができる。
1…タービン発電機
12…第1励磁変圧器
13…第2励磁変圧器
14…サイリスタ整流器
15…自動電圧制御器
16…界磁巻線
19…交流遮断器
12…第1励磁変圧器
13…第2励磁変圧器
14…サイリスタ整流器
15…自動電圧制御器
16…界磁巻線
19…交流遮断器
Claims (1)
- 発電機の出力電路に接続された第1励磁変圧器と、この第1励磁変圧器の二次側に接続された第2励磁変圧器と、前記第2励磁変圧器の中性点側に接続された交流遮断器と、前記第2励磁変圧器に接続され交流から直流に変換するサイリスタ整流器とを備えたことを特徴とする発電機励磁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008153239A JP2009303339A (ja) | 2008-06-11 | 2008-06-11 | 発電機励磁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008153239A JP2009303339A (ja) | 2008-06-11 | 2008-06-11 | 発電機励磁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009303339A true JP2009303339A (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=41549642
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008153239A Withdrawn JP2009303339A (ja) | 2008-06-11 | 2008-06-11 | 発電機励磁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009303339A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103281024A (zh) * | 2013-04-22 | 2013-09-04 | 广东电网公司电力科学研究院 | 一种基于全控器件的交流励磁系统 |
CN105305907A (zh) * | 2015-11-04 | 2016-02-03 | 北京金自天正智能控制股份有限公司 | 一种新型大功率发电机励磁装置 |
CN105305453A (zh) * | 2015-11-21 | 2016-02-03 | 福建阳谷智能技术有限公司 | 一种三相低压线路调压系统 |
-
2008
- 2008-06-11 JP JP2008153239A patent/JP2009303339A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103281024A (zh) * | 2013-04-22 | 2013-09-04 | 广东电网公司电力科学研究院 | 一种基于全控器件的交流励磁系统 |
CN103281024B (zh) * | 2013-04-22 | 2016-06-08 | 广东电网公司电力科学研究院 | 一种基于全控器件的交流励磁系统 |
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CN105305453A (zh) * | 2015-11-21 | 2016-02-03 | 福建阳谷智能技术有限公司 | 一种三相低压线路调压系统 |
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