JP2009302712A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリブレーション時間と受信した画像データに応じてデータ変換速度を変更することが可能な複合機を提供する。
【解決手段】受信した画像データを、画像データを一時記憶するデータ蓄積記憶手段に転送するデータ転送手段402と、一時記憶された画像データを画像形成可能なデータである実印刷データに変換するデータ変換手段409と、実印刷データを印刷物として出力する画像形成手段407とを備えた複合機100において、キャリブレーション時間を算出するキャリブレーション時間算出手段406と、データ変換手段409のデータ変換速度を、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更するデータ変換速度変更手段405とを備えることを特徴とする複合機100を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置に関し、詳しくは、キャリブレーション時間と受信した画像データに応じてデータ変換速度を変更することが可能な画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置は、提供可能な機能を複数備えるようになっており、多機能化を迎えている。その機能は、コピー機能に加えて、ファクシミリ送受信機能、スキャン機能、プリント機能、ステープル機能やパンチ機能に代表される後処理機能等であり、種類も様々である。さらに、上記機能の多様化とともに、機能提供に供される原稿を自動的に順次給送可能な自動原稿給送装置(Auto Document Feeder、ADF)も搭載されるようになってきている。
このような画像形成装置に、例えば、ホストコンピュータ等の外部装置から画像データが送信されると、当該画像形成装置がその画像データを画像形成可能な実印刷データにデータ変換処理し、その実印刷データに基づいて印刷物を出力する。
上記外部装置から送信される画像データは、例えば、ページ記述言語(Page Description Language、PDL)にて作成されたデータであるが、画像形成処理等の構成上、PDLによる画像データをそのまま利用して画像形成することはできない。そのため、画像形成装置は、受信した画像データを所定のデータ変換処理、例えば、ラスタ画像(Raster Images)等の実印刷データに展開してから(Raster Image Processor、RIP)、当該実印刷データを印刷物として出力するよう構成される。
上述したような画像データを出力する構成は、一頁分の画像データ毎に所定のデータ変換処理を行う構成であったため、一頁分の画像データを複数部ずつ印刷する場合等には、一頁分の画像データの印刷が終了する前に次の頁分の記録紙の給紙が開始されるのに対して、入力した画像データを一部ずつ順次印刷していく場合には、一頁分の画像データの印刷が終了した後に次の頁分の記録紙の給紙が開始される。このため、入力した画像データを一部ずつ順次印刷していく場合には、記録紙1枚当たりの印刷時間が長くなるという問題がある。また、一頁分の画像データの印刷が終了する毎にクリーニング動作が行われるので、印刷に要する時間は更に長くなり、消費電力の無駄も大きいという問題がある。
更には、外部装置から画像データが送信(転送)されている間は、画像形成装置の画像印刷部(プリンタエンジン等)においてはなんらの処理も実行されないので、その間に当該画像印刷部で消費される電力は全て無駄になるという不都合もあった。
上記問題を解決するために、特開平8−286846号公報(特許文献1)には、ホストコンピュータ等の外部装置から画像データを入力する入力手段と、画像データを画像処理する処理手段と、画像データを印刷するための画像印刷装置に接続する接続手段とを備えた画像処理装置において、前記入力手段により入力された画像データをスプールするスプール手段と、該スプール手段によりスプールされた画像データが所定量を越えた場合に、該スプールされた所定量の画像データを前記画像印刷装置に一括して前記接続手段を介して転送する転送手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置が開示されている。
上記構成により、ホストコンピュータ等の外部装置から入力され、スプールされた所定量の画像データが、接続された画像印刷装置に一括して転送されるので、接続された画像印刷装置の印刷時間を短縮することができると共に、消費電力を節約することができるとしている。
特開平8−286846号公報
しかしながら、ユーザは、通常、自己の送信した画像データを即時に印刷したいと希望することが多いため、上記特許文献1に記載の技術のような、画像印刷装置が印刷物を出力するタイミングを制御する技術は、効率よく機能しない場合がある。
また、上記のような画像データを出力する構成では、必ず、所定のデータ変換処理(RIP)を行うが、そのデータ変換速度が、画像形成装置の有するスペックのうち、最高速にて通常設定されている。それにも関わらず、画像形成装置が画像データを受信してから画像形成可能な状態に移行するまでには、所定の時間(キャリブレーション時間)を要するため、ほとんどの場合、実印刷データがデータ変換処理し終わった時点では、未だ画像形成可能な状態でなく、待ち時間が発生しているという実態がある。
なお、データ変換処理を高速で処理する場合、低速で処理する場合と比較して、余分な消費電力を要するという問題がある。例えば、データ変換処理を行うために要するクロック信号のクロック周波数を高くすると、データ変換速度は高速化するが、データ変換処理に要する消費電力は増大する。従って、上記待ち時間が発生するということは、言い換えると、無駄に消費電力が費やされていることを意味する。
そのため、上記特許文献1の技術のように、印刷物を出力するタイミングを制御してクリーニング動作等に要する消費電力を低減させるよりも、常に実行するデータ変換処理に着目し、そのデータ変換処理に要する消費電力を低減させた方が、即時に印刷したいというユーザの希望を損なうことがないとともに、省電力に対して効果が大きい場合がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、キャリブレーション時間と受信した画像データに応じてデータ変換速度を変更することが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る画像形成装置は、受信した画像データを、画像データを一時記憶するデータ蓄積記憶手段に転送するデータ転送手段と、一時記憶された画像データを画像形成可能なデータである実印刷データに変換するデータ変換手段と、実印刷データを印刷物として出力する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、データ転送手段が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段の状態から実印刷データを出力可能な状態に移行するまでの時間であるキャリブレーション時間を算出するキャリブレーション時間算出手段と、データ変換手段のデータ変換速度を、キャリブレーション時間が経過する時点で、一時記憶された全ての画像データを実印刷データに変換し終える速度である最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更するデータ変換速度変更手段とを備える。
受信した画像データは、例えば、ページ記述言語(PDL)にて作成されたデータであるが、これに関連する言語にて作成されたデータであっても構わない。なお、画像データの受信先は、例えば、画像形成装置に接続されたパーソナルコンピュータ(PC)や画像形成装置に備えられた読取部等が該当する。
画像データを一時記憶するデータ蓄積記憶手段は、例えば、ハードディスク(Hard Disk Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュEEPROM(フラッシュメモリ(登録商標))等の半導体メモリー、これらに関連する記憶媒体を採用することが出来る。
画像形成可能なデータである実印刷データは、例えば、色の付いた点(dot)の羅列として表現したデータであるラスタ画像であるが、これに関連するデータであっても構わない。
データ変換手段は、例えば、PDLにて作成された画像データを、ラスタ画像に展開してデータ変換処理(RIP)を行うよう構成されるが、これらに関連するデータ変換処理を行うよう構成されても構わない。
データ転送手段が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段の状態から実印刷データを出力可能な状態に移行するまでの時間であるキャリブレーション時間を算出する際には、データ転送手段が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段の状態から画像形成可能な状態に移行するキャリブレーション動作が、例えば、定着装置の加熱ローラを所定の温度まで上昇させる動作、クリーニング動作、現像バイアスを上昇させる動作、色ズレや濃度等を調整する動作等、複数存在する場合、それらのキャリブレーション動作に要するキャリブレーション時間のうち、最も長いキャリブレーション時間を、キャリブレーション時間算出手段が算出するよう構成すればよい。
なお、データ転送手段が画像データの転送を完了した時点は、例えば、データ転送手段が、受信した画像データを全てデータ蓄積記憶手段に転送した時点、データ蓄積記憶手段が画像データの受信を完了した時点、データ蓄積記憶手段が、データ転送手段から転送された画像データを全て受信した時点に相当する。
また、キャリブレーション動作は、画像形成装置の状態に応じて、適宜選択・変更されるため、その選択・変更に応じてキャリブレーション時間を算出するよう構成すればよい。
最終データ変換速度は、例えば、データ変換手段がデータ変換処理する画像データのデータ量をキャリブレーション時間で除したデータ変換速度が採用されるが、他のパラメータ(例えば、受信した画像データのジョブ数、画像データのページ数等)を利用して算出された最終データ変換速度であっても構わない。
予め設定されたデータ変換速度は、例えば、データ変換手段が通常データ変換処理をしているデータ変換速度が該当する。
データ変換手段のデータ変換速度を、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更する方法は、例えば、以下の手順による方法が採用される。まず、データ変換手段が実行可能な複数のデータ変換速度を記憶したテーブルを用意し、そのテーブルに記憶されたデータ変換速度と、最終データ変換速度とを相互に比較し、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度を取得する。次に、取得したデータ変換速度と、予め設定されたデータ変換速度とを相互に比較し、設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度を取得する。取得したデータ変換速度に、データ変換手段のデータ変換速度を変更する。
さらに、データ転送手段が受信した画像データのデータ量を算出するデータ量算出手段と、データ変換手段が実行可能な複数のデータ変換速度を記憶するデータ変換速度記憶手段とを備え、上記データ変換速度変更手段が、上記キャリブレーション時間と上記データ量とに基づいて、最終データ変換速度を算出し、上記最終データ変換速度と上記データ変換速度記憶手段とに基づいて、当該最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度を選択し、データ変換手段の変換速度を、選択したデータ変換速度に変更するよう構成することができる。
データ量算出手段が画像データのデータ量を算出する方法は、例えば、受信した画像データを画像蓄積用メモリ等に対応するデータ蓄積記憶手段に転送するデータ転送手段をデータ量算出手段が監視し、転送されたデータの転送量を、画像データのデータ量とすることができる。
データ変換手段が実行可能な複数のデータ変換速度を記憶する方法は、例えば、データ変換速度変更手段が所定のデータ変換速度を選択・取得可能となるようテーブルに記憶する方法が採用される。
さらに、上記データ変換速度変更手段が、データ変換手段を駆動するためのクロック周波数を、選択したデータ変換速度に対応するクロック周波数に変更することによって、データ変換手段のデータ変換速度を変更するよう構成することができる。
データ変換手段を駆動するためのクロック周波数を、選択したデータ変換速度に対応するクロック周波数に変更する方法は、例えば、所定のクロック周波数を有するクロック信号を分周(変調)可能な分周設定手段を用意し、その分周設定手段が、データ変換手段に与えられるクロック信号を、選択されたクロック周波数に分周(変調)する方法が採用される。
本発明の画像形成装置によれば、キャリブレーション時間を算出するキャリブレーション時間算出手段と、データ変換手段のデータ変換速度を、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更するデータ変換速度変更手段とを備えるよう構成している。
これにより、従来キャリブレーション時間に関係なく、予め設定されたデータ変換速度にてデータ変換処理が行われていたものを、当該キャリブレーション時間が経過するまでにデータ変換処理が完了する所定のデータ変換速度までデータ変換速度を低速化させてデータ変換処理を行うこととなる。そのため、高速でデータ変換処理するために要した無駄な消費電力を、キャリブレーション時間に応じたデータ変換速度に低速化することで、低減させることが可能となる。その結果、画像形成を開始する時点がデータ変換処理の低速化によって遅延することなく、画像形成装置全体として無駄な消費電力を低減させることが可能となる。
さらに、上記データ変換速度変更手段が、上記キャリブレーション時間と上記データ量とに基づいて、最終データ変換速度を算出し、上記最終データ変換速度と上記データ変換速度記憶手段とに基づいて、当該最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度を選択し、データ変換手段の変換速度を、選択したデータ変換速度に変更するよう構成することができる。
これにより、受信した画像データのデータ量に応じて、キャリブレーション時間が経過するまでにデータ変換処理が完了するデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度まで低速化することとなる。そのため、データ量とキャリブレーション時間とを勘案した必要最低限の消費電力で、データ変換処理を行うことが可能となる。その結果、画像形成を開始する時点がデータ変換処理の低速化によって遅延することなく、画像形成装置全体として最も効率のよい電力の活用を図ることが可能となる。
さらに、上記データ変換速度変更手段が、データ変換手段を駆動するためのクロック周波数を、選択したデータ変換速度に対応するクロック周波数に変更することによって、データ変換手段のデータ変換速度を変更するよう構成することができる。
これにより、クロック周波数を低くすることによってデータ変換速度を低速化し、データ変換手段に係るCPU等に要する消費電力を低減することが可能となる。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて説明する。
<画像形成装置>
以下の本発明の実施形態に係る画像形成装置は、プリンタ、コピー、スキャナ、ファックス等を備えた複合機、デジタル複写機、プリンタ等が該当し、コピーサービス、スキャナサービス、ファクシミリサービス、プリンタサービス等を備えた画像形成装置として機能する。
図1は、複合機の概略模式図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。なお、一例として複合機を利用して原稿のコピーを行う際の複合機の動作を簡単に説明する。
ユーザが複合機100を利用して例えば原稿の印刷を行う場合、原稿を図1に示す原稿台103、或いは載置台105に配置し、原稿台103近傍に供えられた操作部200に対して印刷の指示を行う。当該指示があると、以下に示す各部(駆動部)が動作することで、印刷が行われる。
即ち、図1に示すように、本実施の形態の複合機100は、本体101と、本体101の上方に取り付けられたプラテンカバー102を備える。本体101の上面は原稿台103が設けられており、原稿台103は、プラテンカバー102によって開閉されるようになっている。プラテンカバー102は、自動原稿給紙装置104と載置台105と排紙台109が設けられている。
自動原稿給紙装置104は、プラテンカバー102の内部に形成された原稿搬送路108と、プラテンカバー102の内部に備えられたピックアップローラ106や搬送ローラ107A、107B等で構成される。原稿搬送路108は、載置台105から、本体101に設けられた読取部110にて読み取りが行なわれる読取位置Pを経由して、排紙台109に通じる原稿の搬送路である。
自動原稿給紙装置104は、載置台105に載置された原稿1枚ずつをピックアップローラ106で原稿搬送路内108に引き出し、搬送ローラ107A、107B等によって引き出した原稿を、読取位置Pを通過させて排紙台109に排紙する。読取位置Pを通過する時に原稿は読取部110にて読み取られる。
上記読取部110は、原稿台103の下方に設けられており、図2にその詳細が示されている。読取部110は、原稿台103を照射する主走査方向に長い光源111と、原稿台からの光を選択的に通過させるスリット116と、原稿台103からの光を導くミラー112とを備える第一の移動キャリッジ117や、第一の移動キャリッジ117からの反射光を再度反射するミラー113A、113Bを備える第二の移動キャリッジ118、さらにミラーで導かれた光を光学的に補正するレンズ群119、当該レンズ群119より補正された光を受光する撮像素子115、撮像素子にて受光した光を電気信号に変換し、必要に応じて補正・修正などを行う画像データ生成部114とで構成されている。
自動原稿給紙装置104上の原稿を読み取る場合には、光源111は、読取位置Pを照射できる位置に移動して発光する。光源111からの光は、原稿台103を透過して読取位置Pを通過する原稿にて反射し、スリット116、ミラー112、113A、113B、レンズ群119によって撮像素子115に導かれる。撮像素子115は、受光した光を電気信号に変換して画像データ生成部114に送信する。画像データ生成部114には、上記撮像素子115にて受光された光がR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のアナログ電気信号として入力され、ここでアナログ−デジタル変換され、即ちデジタル化される。さらに、画像データ生成部114では、順次変換されたデジタル信号を単位データとし、これら単位データを補正、修正等することで複数の単位データからなる画像データを生成する。
また、読取部110は、自動原稿給紙装置104で搬送される原稿だけでなく、原稿台103に載置された原稿も読み取ることが可能となっている。原稿台103に載置された原稿を読み取る場合は、第一のキャリッジ112は、光源111を発光しながら副走査方向に移動し、光源111から撮像素子115までの光路長を一定にするために、第二の移動キャリッジ118は第一の移動キャリッジ117の1/2の速度で撮像素子115方向に移動する。
撮像素子115は、自動原稿給紙装置104に搬送された原稿のときと同様に、ミラー112、113A、113Bに導かれた光に基づいて原稿台103に載置された原稿からの光を電気信号に変換し、これに基づいて画像データ生成部114が画像データを生成する。
本体101の読取部110の下方には、画像データを印刷する印刷部120を備えている。印刷部120が印刷できる画像データは、上記のように画像データ生成部114にて生成されたものや、その他複合機100に接続された通信ケーブル201を介して、ネットワーク202から画像形成の指示とともに送信される場合もある。
上記通信ケーブル201を介して送信される画像データは、ネットワーク202に接続されたホストコンピュータ等の外部装置から送られるが、その画像データは、通常、ページ記述言語(Page Description Language、PDL)というプリンタ等に対して描画を指示するためのプログラミング言語によって作成されており、PDLによる画像データを印刷部120はそのまま画像形成させることは出来ない。
そのため、画像データ生成部114がPDLによる画像データを受信すると、色の付いた点(dot)の羅列として表現したデータであるラスタ画像(Raster Images)(実印刷データ)にデータ変換処理(Raster Image Processor、RIP)して、印刷部120にラスタ画像を送信するよう構成している。
印刷部120が行う印刷方式には、電子写真方式が用いられている。即ち、感光ドラム121を帯電器122で一様に帯電させ、その後レーザ123で感光ドラム121を照射して感光ドラム121に潜像を形成し、現像器124で潜像にトナーを付着させて可視像を形成し、転写ローラにて可視像を用紙に転写する方式である。
なお、フルカラー画像に対応した画像形成装置では、上記現像器(ロータリー現像器)124が、図1の紙面に対して垂直方向に構成される回転軸を中心として周方向に回転させられ、対応する色のトナーが格納された現像ユニットが感光ドラム121の対向位置に配置される。この状態で、感光ドラム121上の潜像が、現像器124が格納するトナーにより現像され、中間転写ベルト125Aに転写される。なお、現像器124は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各トナーをそれぞれ格納する4つの現像ユニット124(Y)、(C)、(M)、(K)を有している。上記中間転写ベルト125Aへの転写を上記各色毎に繰り返すことにより、当該中間転写ベルト125A上にフルカラー画像が形成される。
可視像が印刷される用紙は、手差しトレイ131、給紙カセット132、133、134などの給紙トレイに載置されたものである。
印刷部120が印刷を行う際には、何れか1つの給紙トレイから用紙1枚を、ピックアップローラ136を用いて引き出し、引き出した用紙を搬送ローラ137やレジストローラ138で中間転写ベルト125Aと転写ローラ125Bの間に送り込む。
印刷部120は、中間転写ベルト125Aと転写ローラ125Bの間に送り込んだ用紙に、上記中間転写ベルト125上の可視像を転写すると、可視像を定着させるために、搬送ベルト126で定着装置127に用紙を送る。定着装置127は、ヒータが内蔵された加熱ローラ128と、所定の圧力で加熱ローラ128に押し当てられた加圧ローラ129とで構成されている。加熱ローラ128と加圧ローラ129の間を用紙が通過すると、熱と用紙への押圧力によって可視像が用紙に定着する。印刷部120は、定着装置127を通過した用紙を排紙トレイ130に排紙する。
以上が、画像形成装置100における基本的なコピーサービスの処理である。また、複合機100が他のサービスを提供する場合も、自動原稿給送装置104と読取部110と印刷部120とが駆動して提供する。なお、受信した画像データ(PDLによって作成された画像データ)を実印刷データ(ラスタ画像)に変換する手段をデータ変換手段、実印刷データを印刷物として出力する手段を画像形成手段とする(後述する)。
次に、図3を用いて、複合機100の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、複合機100における制御系ハードウェアの概略構成図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、通信インターフェイス305、各駆動部に対応するドライバ306を内部バス307によって接続している。上記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、上記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて上記ドライバ306と図示しない操作部200からのデータ、指示を授受し、上記図1乃至図2に示した各駆動部等の動作を制御する。また、上記駆動部以外についても、上記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段(図4)を実現する。上記ROM302、HDD304等には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
さらに、通信インターフェイス305は、通信ケーブル201を介して、ネットワーク202と接続されている。ネットワーク202には、複合機100とは別の装置として、第一のパーソナルコンピュータ(PC)308a、第二のPC308b、第三のPC308c、第四のPC308dと接続されており、上記CPU301は、通信インターフェイス305を介してネットワーク202に接続された別の装置とデータ(例えば、PDLによる画像データ)の授受を行う。なお、上記別の装置にも、所定のハードウェア(CPU、ROM、RAM等)が備えられており、後述する手段を実現するよう構成されている。
<本発明の実施形態>
次に図4乃至図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る複合機が、キャリブレーション時間と受信した画像データに応じてデータ変換速度を変更する手順について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る複合機の構成を示すブロック図である。なお、本発明の実施形態に直接には関係しない各部の詳細は省略している。図5は、本発明の実施形態に係る実行手順を示すためのフローチャートである。
まず、ユーザが、第一のPC308aに備えられた液晶ディスプレイを見ながら、所定の入力装置(例えば、キーボード、マウス等)を用いて、所定のソフトウェアを駆動して、画像データを作成する。
画像データは、文書、ポスター、写真、調査資料、図形、記号、表、マニュアル等であり、これらに関する文字、図形、記号の位置情報、書式情報等のデータは、上述したページ記述言語(PDL)によって作成される。上記PDLによって画像データを作成すると、複合機、プリンタ等の機種、これらの解像度等に依存することなく作成することができる。
ユーザが画像データを作成し終わり、第一のPC308aに接続された複合機100にその画像データを送信して印刷物として出力するために所定の送信キー(プリントアウトキー)を押下すると、第一のPC308aに係るデータ入力手段401が、当該画像データをネットワーク202を介して複合機100のデータ転送手段402に送信する。
なお、送信される画像データは、例えば、1ジョブ単位で送信され、まとめて画像形成されるが、場合によっては、1ページ単位で送信され、その1ページ毎に画像形成されてもよい。
上記データ転送手段402は、受信した画像データを、画像データを一時記憶・蓄積するデータ蓄積記憶手段403に転送する(図5:S101)。転送する方法は、例えば、受信したデータを、機械語の命令に寄らずに所定の記憶手段(所定のメモリ)に直接転送する方法(Direct Memory Access、DMA)を採用するが、他の転送方法であっても構わない。また、DMAの方式には、メモリスチール(Memory Steal)(主メモリに競合したアクセスが行なわれた場合、入出力装置を優先させる方式)、インターロック(Interlock)(入出力装置が必要に応じて、主メモリに接続された内部バスの開放をCPUに要求し、画像データを転送する方式)等があるが、どのような方式を採用しても構わない。
上記データ転送手段402がデータ蓄積記憶手段403に画像データを転送すると、データ量算出手段404が、データ転送手段402を監視することによって、データ転送手段402が画像データを受信して画像データの転送を完了したことを検知し、当該データ転送手段402が転送する画像データのデータ量(1ジョブ単位のデータの転送量)を算出し、そのデータ量(転送量)をデータ変換速度変更手段405(後述する)に送信する(図5:S102)。通常、データ転送手段が画像データの転送を完了した際に、転送した画像データのデータ量が算出可能となる。
また、キャリブレーション時間算出手段406は、データ転送手段402を監視することによって、当該データ転送手段402が画像データを受信して画像データの転送を完了したことを検知し、画像形成手段407とキャリブレーション記憶手段408とに通信を行い、データ転送手段402が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段407の状態から画像形成可能な状態(後述する実印刷データを出力可能な状態)に移行するまでの時間であるキャリブレーション時間を算出する(図5:S103)。
データ転送手段402が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段407の状態から画像形成可能な状態に移行する動作をキャリブレーション動作と言い、そのキャリブレーション動作は、画像形成手段407を構成する各部材が駆動して行われる。なお、キャリブレーション動作は、キャリブレーション時間算出手段406が画像形成手段407と通信を開始した時点(例えば、画像形成手段407が、キャリブレーション時間算出手段406からデータ転送手段402が画像データの転送を完了した旨を受け付けた時点)から開始される。
上記キャリブレーション動作には、定着器127を画像形成可能な温度(スタンバイ温度ともいう)まで温める動作、転写ベルト125A上に付着したトナーをクリーニングするクリーニング動作、現像器124を画像形成(印刷)可能な所定の現像バイアスまで上昇させる現像バイアス上昇動作、色ズレ補正や濃度補正を行うためのトナー画像であるトナー試験画像(パッチともいう)を形成し、そのトナー試験画像の濃度等を検知センサ等によって検知し、色ズレや濃度等を調整する動作等が該当する。
キャリブレーション時間算出手段406がキャリブレーション時間を算出する場合、上述したキャリブレーション動作に要するキャリブレーション時間のうち、最も長いキャリブレーション時間を有するキャリブレーション動作を予め選択しておき、当該キャリブレーション時間算出手段406が、その選択されたキャリブレーション動作を監視し、さらに、そのキャリブレーション時間を算出することによって、複合機100全体のキャリブレーション時間を算出する。
例えば、画像形成手段407が行うキャリブレーション動作のキャリブレーション時間のうち、上記現像バイアス上昇動作に要するキャリブレーション時間が最も長い場合、キャリブレーション時間算出手段406は、画像形成手段407の現像器124を監視し、データ転送手段402が画像データの転送を完了した時点の現像バイアスから画像形成可能な所定の現像バイアスまで上昇させるために要するキャリブレーション時間を算出する。この現像バイアス上昇動作に要するキャリブレーション時間が複合機100全体のキャリブレーション時間とみなされる。
キャリブレーション時間を算出する方法は、例えば、キャリブレーション時間算出手段406が、画像形成手段407に係る現像器124から現時点(例えば、データ転送手段402が画像データの転送を完了した時点)の現像バイアスを取得し、キャリブレーション記憶手段408に記憶された現像バイアステーブルを参照して、キャリブレーション時間を算出する方法を採用することができる。
現像バイアステーブルには、図6に示すように、画像形成手段407が現像器124に現像バイアスを印加した印加時間に対して、現像器124に印加された現像バイアスが所定の傾きα(現像バイアス上昇率)を有する一次直線(比例関係)として記憶され、さらに、その一次直線には、実印刷データを出力可能な所定の現像バイアスの値(図6では、V2に相当する、言い換えると、画像形成可能な所定の現像バイアスの値)が記憶されている。
キャリブレーション時間算出手段406は、先ほど取得した現時点での現像バイアスの値(図6では、V1に相当する)を利用して、上記V2から上記V1を引いて、実印刷データを出力可能な状態にするために必要な現像バイアスの上昇分を算出し、さらに、所定の傾きαを利用して、当該上昇分に応じた現像バイアスを上昇させるために要する時間(T)、即ち、(V2−V1)/α(時間)を取得する。なお、現像バイアステーブルから、V2に対応するT2と、V1に対応するT1とをそれぞれ取得し、T2−T1=Tを取得するよう構成しても構わない。上記Tが複合機100全体のキャリブレーション時間に相当することになる。
なお、上記所定の傾きαは、複合機やプリンタの種類、備えられた現像器等の性能に応じて異なる。また、複合機やプリンタの種類によっては、現像器124に係るキャリブレーション時間が、他のキャリブレーション時間よりも短くなる場合もある。その場合は、適宜、最も長いキャリブレーション時間を有するキャリブレーション動作を選択し、上述した現像バイアステーブルと同等のテーブルをその選択したキャリブレーション動作に対して作成し、当該テーブルをキャリブレーション記憶手段408に記憶させることになる。
キャリブレーション時間算出手段406が、キャリブレーション時間(T)を算出すると、そのキャリブレーション時間(T)をデータ変換速度変更手段405に送信する。
データ変換速度変更手段405は、先ほどデータ量算出手段404から画像データのデータ量を受信しているため、そのデータ量とキャリブレーション時間(T)とに基づいて、キャリブレーション時間が経過する時点で、一時記憶された全ての画像データを実印刷データに変換し終える速度である最終データ変換速度を算出する(図5:S104)。
上記最終データ変換速度は、例えば、以下の手順によって算出する。
後述するデータ変換手段409が1命令当たりに画像データから画像形成可能なデータである実印刷データに変換可能な画像データのデータ量(例えば、d(byte/命令))と、データ量算出手段404から受信した画像データのデータ量(例えば、D(byte))とを利用すると、受信したデータ量Dを全て実印刷データに変換し終えるための命令実行回数(D/d)を算出することが出来る。この命令実行回数(D/d)をキャリブレーション時間(T(sec))で除すると、最終データ変換速度((D/d)/T=D/(d×T)(命令/sec))が算出される。
上述したように、実印刷データとは、PDLによる画像データを色の付いた点(dot)(画像データを構成する最小単位である画素、ピクセル(pixel)とも言う)の羅列として表現したデータのことであり、例えば、ラスタ画像が該当する。ラスタ画像は、一般的にビットマップ(Bitmap、BMP)と称され、上記画素に対して、色や明るさ等の情報を有する画像のことである。例えば、フルカラー画像データは、縦方向の画素数と、横方向の画素数と、それぞれの画素の色深度(表示色数)とで表される。モノクロ画像データも同様である。
なお、1命令当たりに画像データから実印刷データに変換可能なデータ量は、複合機100に備えられたCPU、これらに関連するハードウェアの性能等に大きく依存するため、複合機の品種等によって最終データ変換速度は異なる。
データ変換速度変更手段405が最終データ変換速度を算出すると、データ変換速度記憶手段410に記憶されたデータ変換速度テーブルを参照して、当該最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度を選択する(図5:S105)。
データ変換速度テーブルには、図7に示すように、データ変換手段409が1秒間に何百万回命令を実行できるかを示すデータ変換速度701(処理速度とも言う、単位は、百万命令/sec、MIPS(Millions of Instructions Per Second)とも言う)と、そのデータ変換速度に対応するクロック周波数702(データ変換手段409を駆動させるためのクロック信号の周波数)とが関連付けて記憶されている。なお、上記データ変換速度テーブルでは、データ変換手段409に係るCPUが1命令を平均0.8クロック信号で実行できるCPUであるとして作成されているが、採用されるCPUの性能等に応じて、データ変換速度テーブルは適宜変更される。
上記データ変換速度テーブルにより、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度を選択することが可能となる。
例えば、取得した最終データ変換速度D/(d×T)が50百万命令/secである場合は、データ変換速度変更手段405が、最終データ変換速度と、データ変換速度テーブルのデータ変換速度とを相互に比較し、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度(60百万命令/sec〜480百万命令/sec)を取得する。
次に、予め設定されているデータ変換速度(設定データ変換速度とする)が320百万命令/secである場合、データ変換速度変更手段405が、当該設定データ変換速度を所定の記憶手段から取得して、先ほど取得したデータ変換速度(60百万命令/sec〜480百万命令/sec)と設定データ変換速度とを相互に比較し、設定データ変換速度よりも遅いデータ変換速度を選択する。
なお、設定データ変換速度は、データ変換手段409が通常データ変換処理をしているデータ変換速度に該当し、例えば、複合機100がクロック周波数400MHzでデータ変換手段409を駆動させている場合は、そのクロック周波数400MHzに対応するデータ変換速度320百万命令/secが設定データ変換速度に該当する。
データ変換速度変更手段405が選択するデータ変換速度は、設定データ変換速度(320百万命令/sec)よりも遅いデータ変換速度であれば、データ変換速度テーブルから取得したデータ変換速度のうち、どのデータ変換速度でも構わない。設定データ変換速度(320百万命令/sec)よりも遅いデータ変換速度とすると、データ変換処理に要する消費電力を通常よりも低く抑えることが可能となる。また、上記最終データ変換速度の如何(例えば、設定データ変換速度が予め遅い処理速度で設定されている場合など)によって、データ変換速度変更手段405が選択するデータ変換速度が設定データ変換速度となっても構わない。なお、データ変換速度(クロック周波数)と消費電力との関係については後述する。
例えば、データ変換速度変更手段405が選択するデータ変換速度を、取得したデータ変換速度のうち(60百万命令/sec〜480百万命令/sec)、最も遅いデータ変換速度(60百万命令/sec)とすると、好ましい。最も遅いデータ変換速度でデータ変換手段409がデータ変換処理を行うと、キャリブレーション時間が経過するまでに、受信した画像データを全て実印刷データに変換し終えるとともに、そのデータ変換処理に要する消費電力を最も低く抑えることが可能となる。
データ変換速度変更手段405が、例えば、最も遅いデータ変換速度(60百万命令/sec)を選択すると、さらに、当該データ変換速度に対応するクロック周波数(75MHz)をデータ変換速度テーブルから取得する(図5:S106)。
続いて、データ変換速度変更手段405は、取得したクロック周波数でデータ変換手段409を駆動するよう制御する。例えば、取得したクロック周波数を分周設定手段(図示せず)に送信し、分周設定手段は、クロック信号生成手段(図示せず)から受信したクロック信号のクロック周波数を、データ変換速度変更手段405から受信したクロック周波数(75MHz)に分周し、そのクロック信号をデータ変換手段に与える。
データ変換手段409は、受信したクロック信号に基づいて、データ蓄積記憶手段403に記憶・蓄積されている画像データ(PDLによる画像データ)を実印刷データ(ラスタ画像)にデータ変換処理(RIP)する(図5:S106)。
なお、クロック周波数が低いクロック信号にて、データ変換手段409(データ変換手段409に係るCPU)を制御(駆動)すると、消費電流(消費電力)の低減した状態でデータ変換処理(RIP)が行われる。データ変換手段409に採用するCPUの性能等によって、クロック周波数と消費電流との関係は聊か変動するものの、CPUの消費電流は、ほぼクロック周波数に比例して増減する。例えば、クロック周波数が400MHzでは消費電流が約2A(DC5V換算)となり、クロック周波数が600MHzでは消費電流が約3A(DC5V換算)となる。
データ変換手段409が画像データを全て実印刷データにデータ変換処理し、その実印刷データを画像形成手段407に送信すると、画像形成手段407が実印刷データを受信した時点では、既に、画像形成手段407におけるキャリブレーション時間が経過した時点であるため、画像形成手段407は画像形成可能な状態への移行が完了しており、当該実印刷データは、即時に画像形成され、印刷物として出力される(図5:S108)。
このように、キャリブレーション時間を算出するキャリブレーション時間算出手段と、データ変換手段のデータ変換速度を、最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更するデータ変換速度変更手段とを備えるよう構成している。
これにより、従来キャリブレーション時間に関係なく、予め設定されたデータ変換速度にてデータ変換処理が行われていたものを、当該キャリブレーション時間が経過するまでにデータ変換処理が完了する所定のデータ変換速度までデータ変換速度を低速化させてデータ変換処理を行うこととなる。そのため、高速でデータ変換処理するために要した無駄な消費電力を、キャリブレーション時間に応じたデータ変換速度に低速化することで、低減させることが可能となる。その結果、画像形成を開始する時点がデータ変換処理の低速化によって遅延することなく、複合機全体として無駄な消費電力を低減させることが可能となる。
さらに、上記データ変換速度変更手段が、上記キャリブレーション時間と上記データ量とに基づいて、最終データ変換速度を算出し、上記最終データ変換速度と上記データ変換速度記憶手段とに基づいて、当該最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度を選択し、データ変換手段の変換速度を、選択したデータ変換速度に変更するよう構成することができる。
これにより、受信した画像データのデータ量に応じて、キャリブレーション時間が経過するまでにデータ変換処理が完了するデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度まで低速化することとなる。そのため、データ量とキャリブレーション時間とを勘案した必要最低限の消費電力で、データ変換処理を行うことが可能となる。その結果、画像形成を開始する時点がデータ変換処理の低速化によって遅延することなく、複合機全体として最も効率のよい電力の活用を図ることが可能となる。
さらに、上記データ変換速度変更手段が、データ変換手段を駆動するためのクロック周波数を、選択したデータ変換速度に対応するクロック周波数に変更することによって、データ変換手段のデータ変換速度を変更するよう構成することができる。
これにより、クロック周波数を低くすることによってデータ変換速度を低速化し、データ変換手段に係るCPU等に要する消費電力を低減することが可能となる。
なお、本発明の実施形態では、データ量とキャリブレーション時間とに基づいて最終データ変換速度を算出し、複数のデータ変換速度とそのデータ変換速度に対応するクロック周波数とを関連付けて記憶したデータ変換速度テーブルを参照して、変更対象のデータ変換速度を選択するよう構成したが、他の方法でも構わない。他の方法として、例えば、データ変換速度テーブルに、データ量と、キャリブレーション時間と、クロック周波数とを関連付けて記憶し、データ変換速度変更手段が、取得したデータ量とキャリブレーション時間とに対応するクロック周波数を、データ変換速度テーブルから直接選択(取得)するよう構成しても構わない。上記構成とすると、最終データ変換速度を算出する手順を省略することが可能となる。
また、本発明の実施形態に係るデータ入力手段は、第一のPCに備える手段として構成したが、画像データをデータ転送手段に送信する部材であれば、例えば、複合機に係る読取部にデータ入力手段を備えるよう構成しても構わない。
また、本発明の実施形態に係るキャリブレーション時間は、データ転送手段が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段の状態から実印刷データを出力可能な状態に移行するまでの時間と定義付けたが、例えば、データ転送手段が、受信した画像データを全てデータ蓄積記憶手段に転送した時点、データ蓄積記憶手段が画像データの受信を完了した時点、データ蓄積記憶手段が、データ転送手段から転送された画像データを全て受信した時点、データ変換手段が一時記憶した画像データを受信した時点等のいずれかの時点での画像形成手段の状態から実印刷データを出力可能な状態に移行するまでの時間としても構わない。また、画像形成装置に備えられた部材、画像形成装置の性能等に応じて、キャリブレーション時間の開始時点を適宜変更しても構わない。
また、本発明の実施形態では、複合機が各手段を備えるよう構成したが、例えば、卓上に置かれるプリンタに各手段を備えるよう構成することができる。プリンタに搭載されるハードウェア資源(例えば、CPU)は、通常のPCに搭載されるような、高速処理が可能なCPUを搭載しているため、データ変換手段の行うデータ変換処理(RIP)は、ほとんどの場合、高速で行われている。言い換えると、データ変換手段に係るCPUは、高いクロック周波数(例えば、クロック周波数が600MHz)にて駆動している。そのため、他の画像形成装置と比較すると、プリンタのデータ変換処理における消費電力は高い傾向がある。そのような場合に、プリンタに本発明に係る各手段を採用すると、高い省電力の効果を得ることが可能となる。
また、本発明の実施形態では、複合機が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。上記構成では、上記プログラムを複合機に読み出させ、その複合機が上記各手段を実現する。その場合、上記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる記憶方法として提供することも可能である。
また、本発明の実施形態では、受信した画像データを印刷物として出力するプリント機能の処理に関して採用したが、上記データ変換手段がデータ変換処理を行う必要のある機能、例えば、コピー機能、ファクシミリ送受信機能、スキャン機能、ネットワークスキャン機能、メモリ機能、後処理機能等の処理に採用できる。
以上のように、本発明にかかる画像形成装置は、複写機、プリンタ、複合機等に有用であり、キャリブレーション時間と受信した画像データに応じてデータ変換速度を変更することが可能な画像形成装置として有効である。
本発明の実施形態に係る複合機内部の全体構成を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る自動原稿給送装置を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る発明の制御系ハードウェアの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る複合機の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る実行手順を示すためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係る現像バイアステーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るデータ変換速度テーブルの一例を示す図である。
符号の説明
100 複合機
202 ネットワーク
308a 第一のPC
401 データ入力手段
402 データ転送手段
403 データ蓄積記憶手段
404 データ量算出手段
405 データ変換速度変更手段
406 キャリブレーション時間算出手段
407 画像形成手段
408 キャリブレーション記憶手段
409 データ変換手段
410 データ変換速度記憶手段

Claims (3)

  1. 受信した画像データを、画像データを一時記憶するデータ蓄積記憶手段に転送するデータ転送手段と、一時記憶された画像データを画像形成可能なデータである実印刷データに変換するデータ変換手段と、実印刷データを印刷物として出力する画像形成手段とを備えた画像形成装置において、
    データ転送手段が画像データの転送を完了した時点での画像形成手段の状態から実印刷データを出力可能な状態に移行するまでの時間であるキャリブレーション時間を算出するキャリブレーション時間算出手段と、
    データ変換手段のデータ変換速度を、キャリブレーション時間が経過する時点で、一時記憶された全ての画像データを実印刷データに変換し終える速度である最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、予め設定されたデータ変換速度よりも遅いデータ変換速度に変更するデータ変換速度変更手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. さらに、データ転送手段が受信した画像データのデータ量を算出するデータ量算出手段と、
    データ変換手段が実行可能な複数のデータ変換速度を記憶するデータ変換速度記憶手段とを備え、
    上記データ変換速度変更手段が、上記キャリブレーション時間と上記データ量とに基づいて、最終データ変換速度を算出し、
    上記最終データ変換速度と上記データ変換速度記憶手段とに基づいて、当該最終データ変換速度よりも速いデータ変換速度のうち、最も遅いデータ変換速度を選択し、
    データ変換手段の変換速度を、選択したデータ変換速度に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. さらに、上記データ変換速度変更手段が、データ変換手段を駆動するためのクロック周波数を、選択したデータ変換速度に対応するクロック周波数に変更することによって、データ変換手段のデータ変換速度を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
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