JP2009302460A - 露光方法、露光装置、および電子デバイスの製造方法 - Google Patents

露光方法、露光装置、および電子デバイスの製造方法 Download PDF

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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】可変成形マスクを用いた露光技術において、露光工程におけるスループットの低下を抑えつつ、微細なパターンをウエハに露光する。
【解決手段】2次元的に配置された複数の光学素子を有する空間光変調器を用いて基板を露光する露光方法において、その基板上における所定の基準領域のうち一方の領域を明部とする第1の露光量分布を形成する第1露光と、その基準領域のうち他方の領域を明部とする第2の露光量分布を形成する第2露光と、を有し、その第1露光とその第2露光とは、その一方の領域における少なくとも一部分とその他方の領域における少なくとも一部分とを互いに重ねて重複部を形成するように露光することを含むものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、露光装置及び露光方法、並びに電子デバイスの製造方法に関するものであり、特に複数の光学素子を用いて物体を露光する露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術に関する。
例えば半導体素子又は液晶表示素子等のデバイス(電子デバイス、マイクロデバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で、所定のパターンを投影光学系を介してウエハ(又はガラスプレート等)の各ショット領域に転写するために、ステッパ等の一括露光型の投影露光装置、又はスキャニング・ステッパ等の走査露光型の投影露光装置等の露光装置が使用されている。
従来の露光装置においては、製造対象のデバイスの複数のレイヤに対して異なる回路パターンを形成するために、各レイヤ毎に、マスク(レチクル、フォトマスク等)を交換して露光を行っていた。このようなマスクは、非常に高価であるため、デバイス製造におけるコスト高の要因の一つとなっていた。特に、多品種少量生産となるASICやMEMSなどのデバイスを製造する場合、マスクのコストが非常に大きな割合を占めることになる。さらに、デバイス毎、レイヤ毎、及びパターンの種類毎にマスクの交換を行う場合には、露光工程のスループットが低下する。そこで、マスクの代わりに、それぞれアレイ状に配列された多数の光学素子を備えた可変成形マスク(例えば、Digital Mirror Device:DMD、や液晶表示素子)を用いた露光技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年においては、上述のデバイスなどの高集積化に対応して、ウエハに転写するパターンの微細化すなわち高解像度化が要求されている。こうした要求に対して、近年においては、多重露光技術を用いた露光装置が提案されている。多重露光技術とは、現像処理等を行う前に複数回に亘って露光処理を行う技術である。つまり、あるマスクを用いてウエハを露光した後に、現像処理等を行うことなく続けて異なるマスクを用いてウエハを露光する技術である。
米国特許第5,523,193号公報
しかしながら、上述の多重露光技術を用いた露光装置において、例えば2枚のマスクを用いて二重露光を行う場合には、露光工程のスループットが概ね半分程度に低下し、結果としてデバイスの製造コストが上昇するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑み、可変成形マスクを用いた露光技術において、露光工程におけるスループットの低下を抑えつつ、微細なパターンをウエハに露光できる露光技術、及びこの露光技術を用いるデバイス製造技術を提供することを目的とする。
本発明による露光方法は、2次元的に配置された複数の光学素子を有する空間光変調器を用いて基板を露光する露光方法において、前記基板上における所定の基準領域のうち一方の領域を明部とする第1の露光量分布を形成する第1露光と、前記基準領域のうち他方の領域を明部とする第2の露光量分布を形成する第2露光と、を有し、前記第1露光と前記第2露光とは、前記一方の領域における少なくとも一部分と前記他方の領域における少なくとも一部分とを互いに重ねて重複部を形成するように露光することを含むものである。
また、本発明による露光装置は、投影光学系を介して第1面の像を第2面上に露光する露光装置において、前記第1面に配置され、2次元的に配置された複数の光学素子を有する空間光変調器と、前記複数の光学素子の第1の傾斜状態及び第2の傾斜状態を設定するパターン制御部と、を備え、前記パターン制御部は、第1の露光によって前記第2面上における所定の基準領域のうち一方の領域を明部とする第1の露光量分布を形成するように前記第1の傾斜状態を設定し、第2の露光によって前記基準領域のうち他方の領域を明部とする第2の露光量分布を形成するように前記第2の傾斜状態を設定することを含み、前記一方の領域における少なくとも一部分と前記他方の領域における少なくとも一部分とを互いに重ねて重複部を形成するように前記第1の傾斜状態又は前記第2の傾斜状態を設定することを備えるものである。
また、本発明による電子デバイスの製造方法は、本発明による露光方法を用いて物体を露光する工程と、前記露光された物体を処理する工程と、を含むものである。さらに、本発明による電子デバイスの製造方法は、リソグラフィ工程を含む電子デバイスの製造方法であって、前記リソグラフィ工程に本発明による露光装置を用いることを含むものである。
本発明によれば、可変成形マスクを用いた露光技術において、露光工程におけるスループットの低下を抑えつつ、微細なパターンをウエハに露光できる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態につき図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態の露光装置100の概略構成を示す図である。図1において、露光装置100は、露光用の光源1と、光源1から射出される露光用の照明光(露光光)ILで被照射面を照明する照明光学系ILSと、その被照射面又はその近傍の面上に二次元のアレイ状に配列されたそれぞれ傾斜角が可変の微小なミラーである多数のミラー要素3を備えた空間光変調器13とを備えている。さらに、露光装置100は、多数のミラー要素3によって生成された反射型の可変のパターンからの光束と等価な照明光ILを受光して、そのパターンの像をウエハW(感光性基板)上に投影する投影光学系PLと、ウエハW上に転写するパターンの情報(パターンデータなど)を供給するパターン制御部21と、ウエハWの位置決め及び移動を行うウエハステージWSTと、装置全体の動作を制御するコンピュータよりなる主制御系20と、各種制御系等とを備えている。図1において、ウエハステージWSTのガイド面(不図示)に垂直にZ軸を設定し、Z軸に垂直な平面内において図1の紙面に平行な方向にY軸を、図1の紙面に垂直な方向にX軸をそれぞれ設定する。本実施形態では、露光時にウエハWはY方向(走査方向)に走査される。
図1の光源1としては、波長193nmのレーザ光を供給するArFエキシマレーザ光源が使用されている。なお、光源1として、i線用などの水銀ランプ、波長248nmのレーザ光を供給するKrFエキシマレーザ光源、波長157nmのレーザ光を供給するF2 レーザ光源、又は発光ダイオード等も使用可能である。さらに、光源1としては、YAGレーザ又は半導体レーザ等から出力されるレーザ光の高調波を生成する固体レーザ光源も使用できる。
光源1から射出された照明光ILは、コンデンサーレンズ2よりなる照明光学系ILSに入射して、照明光学系ILSによって、空間光変調器13の上面に配列された多数のミラー要素3の反射面を照明する。本実施形態の空間光変調器13のミラー要素3は、その反射面の傾斜角をXY平面に平行な第1の角度(本実施形態では、駆動電力をオフにした状態)と、X軸の周りに所定角度回転した第2の角度(本実施形態では、駆動電力をオンにした状態)との間で切り換えることが可能である。空間光変調器13は、各ミラー要素3の反射面の傾斜方向及び傾斜角を個別に制御する駆動部4を備えている。空間光変調器13は、各ミラー要素3の反射面の傾斜方向及び傾斜角を個別に制御すること(又は空間変調器13の変換状態を制御すること)によって、照明光ILをほぼ任意の複数の方向に反射することができる(詳細後述)。主制御系20が、パターン制御部21に転写用のパターンの情報を供給し、これに応じてパターン制御部21が駆動部4に各ミラー要素3の反射面の傾斜方向及び傾斜角の設定情報を供給する。なお、以下では、上述の第1の角度に設定されたミラー要素3をミラー要素3Nと呼び、上述の第2の角度に設定されたミラー要素3をミラー要素3Pと呼ぶ。
また、本実施形態における空間光変調器13の反射面は、例えば、X方向に細長い矩形であり、その反射面には、X方向、Y方向に一定ピッチでほぼ正方形の多数のミラー要素3が配列されている。一例として、空間光変調器13の反射面のX方向の長さとY方向(ウエハWの走査方向)の幅との比は4:1であり、X方向のミラー要素3の配列数は数1000である。X方向に細長い矩形の照明領域は、空間光変調器13の反射面の輪郭の僅かに内側の領域に設定される。なお、空間光変調器13の反射面はほぼ正方形であってもよい。
投影光学系PLは、空間光変調器13の各ミラー要素3から反射される照明光ILのうちで、第2の角度で入射して来る照明光のみを用いて、レジスト(感光材料)が塗布されたウエハW上の露光領域(照明領域と共役な領域、又は基準領域)に所定のパターンの像を形成する。この場合、空間光変調器13において、反射面が上記の第2の角度(駆動電力がオンの状態)に設定されたミラー要素3Pからの反射光は、投影光学系PLに入射して有効結像光束ILPとなる。一方、反射面が上記の第1の角度に設定されたミラー要素3Nからの反射光ILNは、投影光学系PLには入射しないため、結像には寄与しない。なお、ミラー要素3Nの反射面の角度(第1の角度)は、ミラー要素3Nからの反射光が結像には寄与しない角度、即ちその反射光が投影光学系PL内の開口絞り(不図示)によって遮光される角度であればよい。この結果、多数のミラー要素3は、ミラー要素3Pが反射部に対応し、ミラー要素3Nが非反射部に対応する反射型のマスクパターンとみなすことができる。ミラー要素3Pとミラー要素3Nとの間の切り換えは、常時又は定期的に行うことが可能であるため、その反射型のマスクパターンは1つのミラー要素3を単位として、任意のパターンに可変である。そして、投影光学系PLは、その空間光変調器13によって設定される可変のパターン(又はそのパターンと等価な光強度分布)の縮小像をウエハW上の露光領域に形成する。
また、図1において、ウエハWはウエハホルダ(不図示)を介してウエハステージWST上に吸着保持され、ウエハステージWSTは、不図示のガイド面上でX方向、Y方向にステップ移動を行うとともに、Y方向に一定速度で移動する。ウエハステージWSTのX方向、Y方向の位置、及びZ軸の周りの回転角等はレーザ干渉計(不図示)によって形成され、この計測情報がステージ制御系(不図示)に供給されている。ステージ制御系は、主制御系20からの制御情報及びレーザ干渉計からの計測情報に基づいて、リニアモータ等の駆動系(不図示)を介してウエハステージWSTの位置及び速度を制御する。なお、ウエハWのアライメントを行うために、ウエハW上のアライメントマークの位置を検出するアライメント系(不図示)等も備えられている。
なお、本実施形態においては、ミラー要素3の反射面が上記の第2の角度に設定されたミラー要素3Pからの反射光を投影光学系PLに入射させて有効結像光束ILPとしたが、ミラー要素3の反射面が上記の第1の角度に設定されたミラー要素3Nからの反射光ILNを投影光学系PLに入射させて有効結像光束ILPとしてもよい。また、本実施形態における投影光学系PLは、像側テレセントリックな光学系又は両側テレセントリックな光学系が望ましいが、特にこれに限定はされない。
次に、図1の空間光変調器13の構成について説明する。
図2(A)は、図1の空間光変調器13の一部を示す拡大斜視図である。図2(A)において、空間光変調器13は、一定ピッチで配列された多数のミラー要素3と、この多数のミラー要素3の反射面の角度を個別に制御する駆動部4とを含んでいる。ミラー要素3の配列数は例えば数1000である。
図2(B)に示すように、一例として、ミラー要素3の駆動機構は、ミラー要素3を支持するヒンジ部材37と、ヒンジ部材37に突設された4つの電極35と、支持基板38と、支持基板38上にヒンジ部材37を支持する1対の支柱部材36と、4つの電極35に対向するように支持基板38上に形成された4つの電極39とを備えている。この構成例では、対応する4組の電極35と39との間の電位差を制御して、電極間に作用する静電力を制御することで、ヒンジ部材37を揺動及び傾斜させることができる。これによって、ヒンジ部材37に支持されたミラー要素3の反射面の直交する2軸の周りの傾斜角を所定の可変範囲内で連続的に制御することができる。
なお、ミラー要素3の駆動機構は本実施形態の構成には限られず、他の任意の機構を使用できる。さらに、ミラー要素3はほぼ正方形の平面ミラーであるが、その形状は矩形等の任意の形状であってもよい。ただし、光の利用効率の観点からは、適度に隙間無く配列可能な形状が好ましい。また、ミラー要素3の形状は例えば12μm角程度である。さらに、ミラー要素3の代わりに、図2(C)に示すように、凹面のミラー要素3'又は凸面のミラー要素(不図示)を使用することも可能である。なお、本実施形態における空間光変調器13の各ミラー要素3は、上記の第1の角度及び第2の角度に設定できればよいため、ミラー要素3の駆動機構は、より簡素化することもできる。
また、図3(A)及び(B)はそれぞれ図1の空間光変調器13のミラー要素3から代表的に選択されたミラー要素3P及び3Nからの反射光の一例を示している。図3(A)は空間光変調器13のミラー要素3Pからの反射光を示しており、図3(B)は空間光変調器13のミラー要素3Nからの反射光を示している。
図3(A)に示すように、空間光変調器13のミラー要素3Pの傾斜角を、一例として、入射光(照明光IL)がウエハWの面に垂直な方向(−Z方向)に反射するように設定(本実施形態においては第2の角度)することで、その反射光が投影光学系PLに入射するようにする。一方、図3(B)に示すように、空間光変調器13のミラー要素3Nの傾斜角を、一例として、XY平面(又はウエハWの面)に平行な角度(本実施形態においては第1の角度)に設定することで、その反射光が投影光学系PLに入射しないようにする。
ここで一例として、空間光変調器とは、所定の光に対して空間的な変調を与えるものである。また、本実施形態における空間光変調器の変換状態とは、空間光変調器に光が入射又は射出することによって、その光の振幅、透過率、位相、及び面内分布、などを変えるものをいう。例えば反射型の空間光変調器の場合、各ミラー要素の傾斜方向及び傾斜角、或いは各ミラー要素の傾斜方向及び傾斜各の分布をいうし、さらには、例えば、後述のような各ミラー要素の駆動電力のオンオフ、又はそのオンオフの分布も含まれる。また、本実施形態においては、空間光変調器として、上述のようなDMDを用いている。さらに、空間光変調器には、それぞれ通過光の位相を制御する複数の位相要素(可変段差要素等)を含む位相型の空間光変調器、それぞれ透過光の光量を制御する複数の画素(透過要素)を含む透過型の空間光変調器(液晶表示素子など)などもある。
なお、上記の空間光変調器13としては、例えば特表平10−503300号公報及びこれに対応する欧州特許公開第779530号公報、特開2004−78136号公報及びこれに対応する米国特許第6,900,915号公報、特表2006−524349号公報及びこれに対応する米国特許第7,095,546号公報、並びに特開2006−113437号公報に開示される空間光変調器を用いることができる。
また、空間光変調器13としては、例えば複数のミラー素子が二次元的に配列されてその反射面の高さを個別に制御可能な空間光変調器を用いることもできる。このような空間光変調器としては、例えば特開平6−281869号公報及びこれに対応する米国特許第5,312,513号公報、並びに特表2004−520618号公報及びこれに対応する米国特許第6,885,493号公報に開示される空間光変調器を用いることができる。
なお、上述した二次元的に配列された複数の反射面を持つ空間光変調器を、例えば特表2006−513442号公報及びこれに対応する米国特許第6,891,655号公報、又は特表2005−524112号公報及びこれに対応する米国特許公開第2005/0095749号公報の開示に従って変形しても良い。
次に、本実施形態の露光装置100による露光動作の一例につき図4を参照して説明する。本実施形態における露光装置100は、空間光変調器13によって生成されるマスクパターンの縮小像をウエハW上に露光するものとする。また、例えば、マスクパターンの情報は主制御系20の記憶部に記憶されている。
図4は、本実施形態における露光動作を説明するための図である。図4(A)、(B)は、本実施形態における空間光変調器13の各ミラー要素3の動作を説明する図である。図4(C)、(D)は、本実施形態における露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布(又は露光範囲)を説明する図である。なお、本実施形態においては、説明の便宜上、空間光変調器13の4つのミラー要素3を用いて説明する。また、図4(A)では、一例として、各ミラー要素3のうち、所定の対角配列(図4(A)において左上及び右下)の各ミラー要素3をミラー要素3Pとし、その他2つの隣接するミラー要素3をミラー要素3Nと設定している(複数のミラー要素3における第1の傾斜状態)。図4(B)では、一例として、図4(A)のマスクパターンとは反対の所定の対角配列(図4(B)において左下及び右上)のミラー要素3をミラー要素3Pとし、その他2つの隣接するミラー要素3をミラー要素3Nと設定している(複数のミラー要素3における第2の傾斜状態)。つまり、図4(B)は、図4(A)におけるミラー要素3Pをミラー要素3Nに設定変更し、図4(A)におけるミラー要素3Nをミラー要素3Pに設定変更している。なお、本実施形態の説明において、ウエハW上に塗布されるレジストは、ポジ型フォトレジスト(以下、レジスト)を使用するものとする。
まず、レジストが塗布されたウエハWを図1のウエハステージWST上にロードする。そして、ウエハWのアライメント及びウエハWを走査開始位置に位置決めした後、ウエハWの露光領域にパターンを露光するために、ウエハWのY方向への一定速度での走査を開始する。そして、主制御系20はパターン制御部21を介して、空間光変調器13のミラー要素3の傾斜角を制御して、図4(A)に示すように、転写用のパターンに対応するミラー要素3P,3Nの分布を設定する。続いて、主制御系20は、図1の光源1に発光トリガTPを供給することによって、光源1に照明光ILを発光させて、図4(C)に示すように、ウエハW上の露光領域に図4(A)のマスクパターンの像を露光する(1回目の露光)。ここで、上記の1回目の露光は、露光光(照明光IL)がレジストを感光させるのに必要な露光量(以下、露光閾量I(スレショールド値)という)より少ない露光量で露光している。つまり、図4(C)の斜線部分EAは、露光閾量I以下の露光量分布を示している。
次に、1回目の露光によってウエハW上の露光領域にパターンを露光した後、ウエハWを上述の走査開始位置に位置決めした後、再度、ウエハWの露光領域にパターンを露光するために、上述と同様に走査を開始する。そして、主制御系20はパターン制御部21を介して、空間光変調器13のミラー要素3の傾斜角を制御して、図4(B)に示すように、転写用のパターンに対応するミラー要素3P,3Nの分布を設定する。続いて、主制御系20は、図1の光源1に発光トリガTPを供給することによって、光源1に照明光ILを発光させて、図4(D)に示すように、ウエハW上の露光領域に図4(B)のマスクパターンの像を露光する(2回目の露光)。ここで、上記の2回目の露光においても、露光光(照明光IL)がレジストを感光させるのに必要な露光量(露光閾量I)より少ない露光量で露光している。つまり、図4(D)の斜線部分EAは、露光閾量I以下の露光量分布を示している。さらに、図4(D)の黒線部分BLにおいては、上述の1回目の露光と2回目の露光とによって重複する部分であって、後の現像工程などを経て形成される基板パターンを示している。このように本実施形態によれば、十字型の基板パターンをウエハW上に形成することができる。さらに、本実施形態によれば、十字型の微細な基板パターンをウエハW上に形成することができる。なお、本実施形態においては、ウエハWを走査しつつ1回目の露光を行った後、2回目の露光を行っているが、1回目の露光の後、続いて2回目の露光を行い、その後、別の露光領域を露光するようウエハWを移動させるようにしてもよい。また、空間光変調器13とウエハWとを相対走査させて1回目の露光及び2回目の露光を行うようにしてもよい。
ここで、本実施形態における1回目の露光及び2回目の露光の詳細について図5及び図6を参照して説明する。図5(A)は上述の図4(A)のようなマスクパターンを用いて露光される露光量分布の一例を示しており、図5(B)は上述の図4(B)のようなマスクパターンを用いて露光される露光量分布の一例を示している。さらに、図5(C)は上述の図4(A)及び図4(B)のマスクパターンを用いて二重露光され積算(合成)された露光量分布の一例を示している。図6は、一例として図5(C)の露光量分布に対する露光閾量Iを概略的に示す図である。
まず、1回目の露光においては、図4(A)のように設定されたマスクパターンを用いて、図4(C)のようにウエハW上の露光領域にパターンが露光される。即ち、図4(A)のミラー要素3Pからの反射光は露光光としてウエハWへ到達し、ミラー要素3Pと隣接するミラー要素3Nからの反射光はウエハWには到達しないため露光に寄与しない。このとき、1回目の露光において隣接する2つのミラー要素3によりウエハW上に露光される露光量分布ED1(第1の露光量分布)は、投影光学系PLによるウエハW上での像強度分布の広がりがあるため、図5(A)のようになる。
次に、2回目の露光においては、図4(B)のように設定されたマスクパターンを用いて、図4(D)のようにウエハW上の露光領域にパターンが露光される。即ち、図4(B)のミラー要素3Pからの反射光は露光光としてウエハWへ到達し、ミラー要素3Pと隣接するミラー要素3Nからの反射光はウエハWには到達しないため露光に寄与しない。このとき、2回目の露光において隣接する2つのミラー要素3によりウエハW上に露光される露光量分布ED2(第2の露光量分布)は、図5(B)のようになる。
上記の1回目の露光と2回目の露光とによって、ウエハW上における露光量分布は、図5(A)の露光量と図5(B)の露光量とが積算され、図5(C)のような露光量分布ED3となる。つまり、1回目の露光と2回目の露光とで露光光が重なる部分(重複領域)は、図5(C)に示すように、露光量が強くなる。
そして、図6に示すように、1回目の露光と2回目の露光とで露光量が積算された露光量分布ED3(第3の露光量分布)において、重複領域のうちの所定の露光閾量I以上の部分を線幅Lのパターンとして残存させることができる。したがって、所定の露光閾量Iにすることで、現像工程などを経て、より微細な線幅Lの基板パターンをウエハW上に形成できる。また、この露光閾量Iを調整することで、更により微細な線幅Lの基板パターンをウエハW上に形成できる。さらには、本実施形態においては、マスクとして空間光変調器13(可変成形マスク)を使用することで、ウエハWに転写するマスクパターンを容易に変更できるため、露光工程におけるスループットを低減することもできる。また、本実施形態においては、マスクとして空間光変調器13(可変成形マスク)を使用することで、従来のマスクにかかるコストを低減することができる。
ところで、本実施形態における空間光変調器13は、その各ミラー要素3の間に、照明光ILを反射しない無効領域(或いは反射しにくい非反射領域)がある。つまり、例えば、ミラー要素3Pとミラー要素3Pとの間、やミラー要素3Pとミラー要素3Nとの間などに無効領域があって、この無効領域に入射した照明光ILは、例えば投影光学系PLに入射しない(或いは入射しても光量は少ない)。そのため、この無効領域の幅d(例えば、図4のdx、dy)が大きすぎると、上述の1回目の露光と2回目の露光とによる重複領域における露光量が所定の露光閾量Iを超えないため、ウエハW上に所望の線幅Lの基板パターンを形成することができない。なお、本実施形態における無効領域は、空間光変調器13の支持基板38を含み、特にはその支持基板38にミラー要素3などが形成されていない領域のうち各ミラー要素3の間の領域である。さらに、その無効領域の幅dは、支持基板38上に配置される各ミラー要素3の間隔、或いは各ミラー要素3を傾斜させた時に照明光ILが各ミラー要素3の間に入射する領域の幅を含むものである。
このように、上述の1回目の露光や2回目の露光においては、空間光変調器13の無効領域の幅dによってもウエハW上における露光量分布が変わるため、この無効領域の幅dを考慮する必要がある。そこで、ウエハW上に所望の線幅Lの基板パターンを形成できるように、この無効領域の幅dを以下のように式で定義する。
本実施形態のように各ミラー要素3が複数配列されている場合に、ほぼ収差のない投影光学系PLにおいて像強度分布U(x)は近似的に以下のような(1)式で表わせる。
xはミラー要素3の境界からの距離(無効領域の幅中心からの距離)、NAは投影光学系PLの開口数、λは照明光ILの波長を示す。
また、各ミラー要素3の無効領域の幅中心(x=d/2)において、1回の露光による露光量をαとしたときに2回の露光で、レジストの露光閾量Iを超えるには、投影光学系PLの倍率をβとして、次の(2)式が成り立つ必要がある。
さらに、この(2)式を(1)式に代入して、テーラー展開(例、2次展開)すると、以下の(3)式となる。
ここで、上述の各パラメータが正であると仮定して、両辺の平方根をとると、無効領域の幅dは次式の(4)式のように表わすことができる。
例えば、照明光ILの波長λ=193nm、NA=0.8の投影光学系PLを使用した場合、その光学系の解像度(λ/(2NA))は、概ね120nmとなる。1回の露光量に対する露光閾量I/αを1.5とすると、ウエハWに転写される無効領域の幅βdは、(4)式に代入して66.5nm以下である必要がある。これは、投影光学系PLの倍率βが1/20の時、無効領域の幅dは1.33nm以下であることが要求されることになる。本実施形態におけるミラー要素3の大きさを一例として12μm角と考えると、このミラー素子3に対して無効領域の幅dは現実的な幅であることが分かる。
また、図7に、上述のウエハWに転写される無効領域の幅βdと、ウエハWでのパターン線幅L(線幅Lの基板パターン)との関係を示す。図7において、縦軸はパターン線幅Lを、横軸は無効領域の幅βdを表わしている。図7によると、例えば、幅βdが65nmの時には32nmの線幅Lのパターンを露光することができる。これは、上述の光学系における解像度120nmと比較して、より微細なパターンを形成することができることを示している。
なお、例えば、照明光ILの波長λ=405nm、NA=0.9で倍率β=1/100の投影光学系PLを使用した場合、その光学系の解像度は、概ね225nmとなる。そして、本実施形態によれば、67.75nmの線幅Lのパターンを露光することができる。ここで、この時の無効領域の幅dは、概ね12μmとなる。これは本実施形態におけるミラー要素3の1つの大きさに相当するので、この場合には空間光変調器13の各ミラー要素のうち所定の配列分を間引く構成とすればよい。
したがって、本実施形態によれば、より微細な線幅Lの基板パターンをウエハW上に形成できる。また、上述のように、無効領域の幅d(或いは、ウエハWに転写される無効領域の幅βd)を調整することで、更により微細な線幅Lの基板パターンをウエハW上に形成できるし、ウエハWに形成する基板パターンの線幅Lを選択的に調整することもできる。さらには、規定の無効領域の幅d(又は幅βd)に対して、波長λや投影光学系PLの解像度及び開口数、などを変えた時において、ウエハW上に形成される基板パターンの線幅Lの変化範囲を容易に把握することができる。これにより、所望の線幅Lの基板パターンを選択的にウエハW上に形成することができる。
また、露光済みのウエハには、レジストの現像、現像したウエハの加熱(キュア)、及びエッチング等の回路パターン形成のための処理が施される。ウエハに対して、このような露光及び現像(リソグラフィ工程)と、その処理とを繰り返した後、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程などの加工プロセスを含む)を経ることによって、半導体デバイス等が製造される。
なお、本実施形態における露光装置では、多重露光においてマスクを変える必要がないため、ウエハステージWST(及びマスクステージ(不図示))にそれほど高い精度の制御は必要としない。また、マスクとして空間光変調器を用いているため、ウエハW上に露光されるパターンの切り換えを高速に行うことができる。さらには、ウエハW上に露光されるパターンの切り換えを高速に行うことができるため、より多くの種類のパターンが混在するマスクパターンなどを短時間にウエハW上に露光できる。
また、本実施形態におけるレジストは、ポジ型フォトレジストを使用しているが、ネガ型フォトレジストを使用してもよい。
さらに、本実施形態における照明光学系ILSは、空間光変調器13をケーラー照明するためにコンデンサーレンズ2を用いる構成としているが、特にこの構成に限定はされない。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態につき図8を参照して説明する。なお、本実施形態においては、光学系、空間光変調器及び露光装置などの構成については、上記の実施形態と同様である。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同じ符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、本実施形態における露光動作の変形例を説明するための図である。図8(A)、(B)及び(C)は、本実施形態における空間光変調器13の各ミラー要素3の動作を説明する図である。図8(D)、(E)及び(F)は、本実施形態における露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布(又は露光範囲)を説明する図である。
また、図8(A)では、一例として、Y方向に沿って配置される各ミラー要素3のうち、所定配列(図8(A)において左側列)のミラー要素3をミラー要素3Pとし、ミラー要素3PとX方向に隣接するミラー要素3をミラー要素3Nと設定している(複数のミラー要素3における第1の傾斜状態)。図8(B)では、一例として、図面右下のミラー要素3をミラー要素3Pとし、その他3つのミラー要素3をミラー要素3Nと設定している(複数のミラー要素3における第2の傾斜状態)。そして、図8(C)では、一例として、図面右上のミラー要素3をミラー要素3Pとし、その他3つのミラー要素3をミラー要素3Nと設定している(複数のミラー要素3における第3の傾斜状態)。
まず、主制御系20はパターン制御部21を介して、空間光変調器13のミラー要素3の傾斜角を制御して、図8(A)に示すように、転写用のパターンに対応するミラー要素3P,3Nの分布を設定する。続いて、主制御系20は、図1の光源1に発光トリガTPを供給することによって、光源1に照明光ILを発光させて、図8(D)に示すように、ウエハW上の露光領域に図8(A)のマスクパターンの像を露光する(1回目の露光)。ここで、上記の1回目の露光は、露光閾量Iより少ない露光量で露光している。つまり、図8(D)の斜線部分EAは、露光閾量I以下の露光量分布を示している。
次に、1回目の露光によってウエハW上の露光領域にパターンを露光した後、主制御系20はパターン制御部21を介して、空間光変調器13のミラー要素3の傾斜角を制御して、図8(B)に示すように、転写用のパターンに対応するミラー要素3P,3Nの分布を設定する。続いて、主制御系20は、図1の光源1に発光トリガTPを供給することによって、光源1に照明光ILを発光させて、図8(E)に示すように、ウエハW上の露光領域に図8(B)のマスクパターンの像を露光する(2回目の露光)。ここで、上記の2回目の露光においても、露光閾量Iより少ない露光量で露光している。つまり、図8(E)の斜線部分EAは、露光閾量I以下の露光量分布を示している。さらに、図8(E)の黒線部分BLにおいては、上述の1回目の露光と2回目の露光とによって重複する部分であって、後の現像工程などを経て形成される基板パターンを示している。
続いて、2回目の露光によってウエハW上の露光領域にパターンを露光した後、主制御系20はパターン制御部21を介して、空間光変調器13のミラー要素3の傾斜角を制御して、図8(C)に示すように、転写用のパターンに対応するミラー要素3P,3Nの分布を設定する。続いて、主制御系20は、図1の光源1に発光トリガTPを供給することによって、光源1に照明光ILを発光させて、図8(F)に示すように、ウエハW上の露光領域に図8(C)のマスクパターンの像を露光する(3回目の露光)。ここで、上記の3回目の露光においても、露光閾量Iより少ない露光量で露光している。つまり、図8(F)の斜線部分EAは、露光閾量I以下の露光量分布を示している。さらに、図8(F)の黒線部分BLにおいては、上述の1回目の露光と3回目の露光とによって重複する部分及び上述の2回目の露光と3回目の露光とによって重複する部分であって、後の現像工程などを経て形成される基板パターンを示している。
このように、本実施形態によれば、T字型の基板パターンをウエハW上に形成することができる。さらに、本実施形態によれば、T字型の微細な基板パターンをウエハW上に形成することができる。
次に、上述の実施形態に係る露光装置を用いたリソグラフィ工程を含む電子デバイスの製造方法について説明する。図9は、半導体デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図9に示すように、半導体デバイスの製造工程では、半導体デバイスの基板となるウエハWに金属膜を蒸着し(ステップS40)、この蒸着した金属膜上に感光性材料であるフォトレジストを塗布する(ステップS41)。続いて、本実施形態の露光装置を用い、空間光変調器13によって形成されたパターンの投影像をウエハW上の各ショット領域に転写し(ステップS44:露光工程(照明工程、投影工程))、この転写が終了したウエハWの現像、つまりパターンが転写されたフォトレジストの現像を行う(ステップS46:現像工程)。その後、ステップS46によってウエハW表面に生成されたレジストパターンをマスクとし、ウエハW表面に対してエッチング等の加工を行う(ステップS48:加工工程)。
ここで、レジストパターンとは、本実施形態の露光装置によって転写されたパターンに対応する形状の凹凸が生成されたフォトレジスト層であって、その凹部がフォトレジスト層を貫通しているものである。ステップS48では、このレジストパターンを介してウエハW表面の加工を行う。ステップS48で行われる加工には、例えばウエハW表面のエッチングまたは金属膜等の成膜の少なくとも一方が含まれる。なお、ステップS44では、本実施形態の露光装置は、フォトレジストが塗布されたウエハWを感光性基板としてパターンの転写を行う。
図10は、液晶表示素子等の液晶デバイスの製造工程を示すフローチャートである。図10に示すように、液晶デバイスの製造工程では、パターン形成工程(ステップS50)、カラーフィルタ形成工程(ステップS52)、セル組立工程(ステップS54)およびモジュール組立工程(ステップS56)を順次行う。
ステップS50のパターン形成工程では、プレートとしてフォトレジストが塗布されたガラス基板上に、本実施形態の露光装置を用いて回路パターンおよび電極パターン等の所定のパターンを形成する。このパターン形成工程には、本実施形態の露光装置を用いてフォトレジスト層にパターンを転写する露光工程と、パターンが転写されたプレートの現像、つまりガラス基板上のフォトレジスト層の現像を行い、パターンに対応する形状のフォトレジスト層を生成する現像工程と、この現像されたフォトレジスト層を介してガラス基板の表面を加工する加工工程とが含まれている。
ステップS52のカラーフィルタ形成工程では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応する3つのドットの組をマトリクス状に多数配列するか、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルタの組を水平走査方向に複数配列したカラーフィルタを形成する。
ステップS54のセル組立工程では、ステップS50によって所定パターンが形成されたガラス基板と、ステップS52によって形成されたカラーフィルタとを用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。具体的には、例えばガラス基板とカラーフィルタとの間に液晶を注入することで液晶パネルを形成する。
ステップS56のモジュール組立工程では、ステップS54によって組み立てられた液晶パネルに対し、この液晶パネルの表示動作を行わせる電気回路およびバックライト等の各種部品を取り付ける。
なお、本発明は、半導体デバイスの製造プロセスへの適用に限定されることなく、例えば、液晶表示素子、プラズマディスプレイ等の製造プロセスや、撮像素子(CMOS型、CCD等)、マイクロマシーン、MEMS(Microelectromechanical Systems:微小電気機械システム)、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイス(電子デバイス)の製造プロセスにも広く適用できる。このように本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
本実施形態における露光装置の概略構成を示す図である。 (A)は本実施形態における空間光変調器13の一部を示す拡大斜視図、(B)は本実施形態におけるミラー要素3の駆動機構を示す拡大斜視図、(C)は本実施形態における凹面のミラー要素を示す拡大斜視図である。 (A)は本実施形態におけるミラー要素3Pからの反射光の一例を示す図、(B)は本実施形態におけるミラー要素3Nからの反射光の一例を示す図、である。 (A)は第1の実施形態における空間光変調器13の反射面のパターンの例を示す図、(B)は第1の実施形態における空間光変調器13の反射面のパターンの例を示す図、(C)は第1の実施形態の露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布の一例を示す図、(D)は第1の実施形態の露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布の一例を示す図、である。 (A)は本実施形態においてウエハW上に露光される露光量分布の一例を示す図、(B)は本実施形態においてウエハW上に露光される露光量分布の一例を示す図、(C)は本実施形態においてウエハW上に露光される露光量分布の一例を示す図、である。 本実施形態においてウエハW上に露光される露光量分布と露光閾量Iの一例を示す図である。 本実施形態におけるウエハWに転写される無効領域の幅βdとウエハWでのパターン線幅Lとの関係の一例を示す図である。 (A)は第2の実施形態における空間光変調器13の反射面のパターンの例を示す図、(B)は第2の実施形態における空間光変調器13の反射面のパターンの例を示す図、(C)は第2の実施形態における空間光変調器13の反射面のパターンの例を示す図、(D)は第2の実施形態の露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布の一例を示す図、(E)は第2の実施形態の露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布の一例を示す図、(F)は第2の実施形態の露光装置によって露光されたウエハW上の露光分布の一例を示す図、である。 本発明の実施形態に係るマイクロデバイスとしての半導体デバイスの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るマイクロデバイスとしての液晶表示素子の製造方法を示すフローチャートである。
符号の説明
ILS…照明光学系、PL…投影光学系、W…ウエハ、1…光源、2…コンデンサーレンズ、3…ミラー要素、13…空間光変調器、20…主制御系、21…パターン制御部、100…露光装置

Claims (21)

  1. 2次元的に配置された複数の光学素子を有する空間光変調器を用いて基板を露光する露光方法において、
    前記基板上における所定の基準領域のうち一方の領域を明部とする第1の露光量分布を形成する第1露光と、
    前記基準領域のうち他方の領域を明部とする第2の露光量分布を形成する第2露光と、を有し、
    前記第1露光と前記第2露光とは、前記一方の領域における少なくとも一部分と前記他方の領域における少なくとも一部分とを互いに重ねて重複部を形成するように露光することを特徴とする露光方法。
  2. 前記第2露光は、前記第1露光により明部とされた前記一方の領域のうち前記重複部を明線部として残存させる露光であることを特徴とする請求項1に記載の露光方法。
  3. 前記第1露光と前記第2露光とによって、前記基準領域のうちの少なくとも前記重複部の一部を明部とする第3の露光量分布を形成することを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載に記載の露光方法。
  4. 前記第1露光によって形成される第1の露光量分布における露光量は、所定の露光閾量未満であることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の露光方法。
  5. 前記第2露光によって形成される第2の露光量分布における露光量は、所定の露光閾量未満であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の露光方法。
  6. 前記第1露光及び前記第2露光によって形成される前記重複部の少なくとも一部における露光量は、所定の露光閾量以上であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の露光方法。
  7. 前記複数の光学素子間の無効領域の幅をd、前記基板上にパターンを投影する投影光学系の倍率をβ、該投影光学系の開口数をNA、露光光の波長をλ、露光閾量をI、1回の露光量をαとしたときに、
    で表わせる式を満たすことを特徴とする請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の露光方法。
  8. 前記第1の露光量分布及び前記第2の露光量分布のうち少なくとも一方は、その端部が傾斜分布を含むことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の露光方法。
  9. 前記光学素子は、反射型の光学素子であることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の露光方法。
  10. 投影光学系を介して第1面の像を第2面上に露光する露光装置において、
    前記第1面に配置され、2次元的に配置された複数の光学素子を有する空間光変調器と、
    前記複数の光学素子の第1の傾斜状態及び第2の傾斜状態を設定するパターン制御部と、を備え、
    前記パターン制御部は、第1の露光によって前記第2面上における所定の基準領域のうち一方の領域を明部とする第1の露光量分布を形成するように前記第1の傾斜状態を設定し、第2の露光によって前記基準領域のうち他方の領域を明部とする第2の露光量分布を形成するように前記第2の傾斜状態を設定することを含み、前記一方の領域における少なくとも一部分と前記他方の領域における少なくとも一部分とを互いに重ねて重複部を形成するように前記第1の傾斜状態又は前記第2の傾斜状態を設定することを特徴とする露光装置。
  11. 前記パターン制御部は、前記第1の傾斜状態により明部とされた前記一方の領域のうち前記重複部を明線部として残存させるように前記第2の傾斜状態を設定することを含むことを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記パターン制御部は、前記基準領域のうちの少なくとも前記重複部の一部を明部とする第3の露光量分布を形成するように前記第1の傾斜状態又は前記第2の傾斜状態を設定することを含むことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載に記載の露光装置。
  13. 前記第1の露光量分布における露光量は、所定の露光閾量未満であることを特徴とする請求項10〜請求項12の何れか一項に記載の露光装置。
  14. 前記第2の露光量分布における露光量は、所定の露光閾量未満であることを特徴とする請求項10〜請求項13の何れか一項に記載の露光装置。
  15. 前記重複部の少なくとも一部における露光量は、所定の露光閾量以上であることを特徴とする請求項10〜請求項14の何れか一項に記載の露光装置。
  16. 前記複数の光学素子間の無効領域の幅をd、前記投影光学系の倍率をβ、前記投影光学系の開口数をNA、露光光の波長をλ、露光閾量をI、1回の露光量をαとしたときに、
    で表わせる式を満たすことを特徴とする請求項10〜請求項15の何れか一項に記載の露光装置。
  17. 前記第1の露光量分布及び前記第2の露光量分布のうち少なくとも一方は、その端部が傾斜分布を含むことを特徴とする請求項10〜請求項16の何れか一項に記載の露光装置。
  18. 前記光学素子は、反射型の光学素子であることを特徴とする請求項10〜請求項17の何れか一項に記載の露光装置。
  19. 前記空間光変調器の複数の光学素子を照明する照明光学系を備えることを特徴とする請求項10〜請求項18の何れか一項に記載の露光装置。
  20. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の露光方法を用いて物体を露光する工程と、
    前記露光された物体を処理する工程と、を含む電子デバイスの製造方法。
  21. リソグラフィ工程を含む電子デバイスの製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程に請求項10〜請求項19の何れか一項に記載の露光装置を用いることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
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