JP2009300749A - レジスト材料およびパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】EUVで露光を行う際のレジスト膜からのアウトガスを抑制する。
【解決手段】EUVの露光によりパターニングされるレジスト材料が、ベース樹脂と、光酸発生剤と、フッ素多環式化合物とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト材料およびパターン形成方法に関する。
近年、集積回路素子の製造過程において、感光性組成物であるレジスト材料が使用されている。レジスト材料としては、感度が高い化学増幅系レジスト材料が用いられるようになっている。化学増幅系レジスト材料とは、現像液に可溶な樹脂に保護基を導入して可溶性を阻害したベース樹脂と光酸発生剤等とを含む感光性組成物である。化学増幅系レジスト材料を露光すると、酸発生剤から酸が発生し、加熱することによりベース樹脂の保護基が脱保護反応を起こし、ベース樹脂が現像液に可溶性に変化する。これにより、露光した箇所でレジスト材料が現像液に溶けるようになり、パターン形成が行われる。
集積回路素子の高集積化に伴い電子回路の微細化が進み、50nm以下の微細パターン形成が要求されるようになっている。それに伴い、露光波長もKrFエキシマレーザの248nmやArFエキシマレーザの193nmから、極端紫外光(Extreme Ultra Violet、EUV)の13.5nmへと短波長化が進んでいる。短波長化により1つの光子あたりのエネルギーが高くなり、露光によりレジスト材料が高い励起状態に達し、イオン化や断片化反応等が生じるようになっている。このため、露光中にレジスト材料から低分子のガス成分が発生し、それらの成分が露光機を汚染し、露光装置の特性を劣化させるというアウトガスの問題が生じるようになっている。
そのため、露光時のアウトガス量を低減できる化学増幅系レジスト材料の研究・開発が進められている。たとえば、特許文献1(特開2005−275282号公報)には、レジスト材料中のベース樹脂の保護基が特定構造を有するようにするとともに、特定構造の非イオン性含窒素塩基性化合物を含有させてアウトガス量を低減させる技術が開示されている。
なお、フッ素環式基を有する化合物を含むレジスト材料として、特許文献2〜8に記載されたものがある。
特開2005−275282号公報 特開2006−163248号公報 特開2008−096816号公報 特開2008−001767号公報 特開2005−106908号公報 特開2005−029527号公報 特開2004−099689号公報 特表2002−525683号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、レジスト材料のベース樹脂の保護基に特定構造の官能基を導入すると、ペース樹脂を合成し難いという問題や脱保護反応した後にこれらの化合物がレジスト膜中に残留して副反応を起こし、レジスト膜の性能を低下させるという問題があった。
本発明者らは鋭意検討した結果、レジスト材料にフッ素多環式化合物を含有させることにより、EUVを用いて露光を行う際のアウトガスを抑制できることを見出した。
本発明によれば、
EUV用のレジスト材料であって、
ベース樹脂と、
光酸発生剤と、
フッ素多環式化合物と、
を含むレジスト材料が提供される。
本発明によれば、
ベース樹脂と、光酸発生剤と、フッ素多環式化合物と、を含むレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜に、所望のパターンを有するマスクを用いてEUVを露光する工程と、
前記レジスト膜を現像する工程と、
を含むパターン形成方法が提供される。
本発明者らは、レジスト材料にフッ素多環式化合物を含めることにより、レジスト材料を塗布、ソフトベークした後のレジスト膜表面にフッ素多環式化合物を偏析させることができ、レジスト膜からのアウトガスを抑制できることを見出した。
上述したように、従来、レジスト材料にフッ素環式基を有する化合物を含めた技術が知られている。たとえば、特許文献2に記載の技術では、液浸リソグラフィによる溶解コントラストを向上させるためにフッ素環式基を有する化合物が用いられている。また、特許文献3および4に記載の技術でも、液浸リソグラフィにおける、疎水性や透明性を高めるためにフッ素環式基を有する化合物を用いている。また、特許文献5に記載された技術では、Fエキシマレーザに対する透過性を良好にするためにレジスト材料のベース樹脂としてフッ素原子を有する多環構造を持つものを用いている。特許文献6や特許文献7でも、透過性を良好にするためにレジスト材料のベース樹脂としてフッ素原子を有する多環構造を持つものを用いている。しかし、従来、レジスト材料にフッ素多環式化合物を含めることにより、EUVで露光を行う際のレジスト膜からのアウトガスを抑制できるということは知られていなかった。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、EUVで露光を行う際のレジスト膜からのアウトガスを抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本実施の形態において、レジスト材料は、波長が13.5nm近傍の極端紫外光であるEUV(Extreme Ultra Violet)の露光によりパターニングされる。本実施の形態において、レジスト材料は、ベース樹脂と、光酸発生剤と、フッ素多環式化合物とを含む。また、本実施の形態において、レジスト材料は、化学増幅系レジスト材料とすることができる。以下、各材料の具体例を説明する。
(ベース樹脂)
ベース樹脂は、EUVの露光によりパターニングされる化学増幅系レジスト材料のベース樹脂として一般的に用いられているものとすることができる。ベース樹脂は、現像液に可溶な樹脂に保護基を導入して可溶性を阻害したものとすることができる。たとえば、現像液として標準的なアルカリ水溶液を用いる場合には、現像液に可溶な樹脂として、フェノール性水酸基、力ルボキシル基、もしくはフルオロアルコール基等を含むフェノール樹脂、アクリレート樹脂またはメタクリレート樹脂等を用いることができる。現像液に可溶な樹脂としては、必要に応じて、オリゴマーや低分子化合物を用いてもよく、それらの混合物でもよい。
現像液に可溶な樹脂の保護基としては、たとえば、−C(R)(R)(R)、−C(R)(R)(OR)、または−CO−OC(R)(R)(R)を用いることができる。R〜Rは、それぞれ独立して、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基を表す。Rは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アラルキル基またはアリール基を表す。
さらに保護基としては、たとえば、−C(=0)−X−Rで表されるものを用いることもできる。Rは、t−ブチル基もしくはt−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、もしくは1一シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基もしくは1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロへキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、またはメバロニックラクトン残基等とすることができる。Xは酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO−または−NHSONH−を表す。
これらの保護基は1種類を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。これらの保護基の含有量は、ベース樹脂を構成する全繰り返し単位中、2モル%以上98モル%以下、好ましくは5モル%以上90モル%以下、特に好ましくは10モル%以上80モル%以下である。
(光酸発生剤)
光酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、またはEUVの露光により酸を発生する公知の化合物およびそれらの混合物の中から適宜選択して併用することができる。たとえば、光酸発生剤として、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、またはo−ニトロベンジルスルホネート等を用いることができる。また、光酸発生剤として、EUVの露光により酸を発生する基または化合物をポリマーの主鎖または側鎖に導入した化合物等を用いることができる。
酸発生剤の含有量は、レジスト材料の固形分を基準として、0.001質量%以上40質量%以下、好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、特に好ましくは0.1質量%以上10質量%以下である。酸発生剤は1種類を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
(フッ素多環式化合物)
フッ素多環式化合物としては、フッ素多環式脂肪族化合物またはフッ素多環式芳香族化合物を用いることができる。ここで、フッ素多環式化合物としては、フッ素多環式脂肪族化合物またはフッ素多環式芳香族化合物の中から選択される2種以上のものを混合して用いることもできる。
フッ素多環式脂肪族化合物としては、たとえば、アダマンタン、ノルボルナン、ビシクロ[2.2.0]ヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタン等のフッ素化物を用いることができる。フッ素多環式脂肪族化合物は、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基等のC−Cアルキル基等)、シクロアルキル基(シクロへキシル基等のC−Cシクロアルキル基等)、アリール基(フェニル基等のC−C10アリール基等)、アルコキシル基(メトキシ基、エトキシ基等のC−Cアルコキシ基等)、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)等が例示できる。
フッ素多環式芳香族化合物としては、たとえば、縮合多環式炭化水素(ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、アセアントリレン、トリフェニレン、ビレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、ヘキサフェン、ヘキサセン、コロネン、トリナフチレン、へプタフェン、へプタセン、ピラントレン、オバレン等の2〜10個(好ましくは2〜4個)程度のベンゼン環が縮合した縮合多環式芳香族炭化水素)、複素環と炭化水素環とが縮合した縮合多環式化合物(キノキサリン、フタラジン等のベンゼン環と窒素含有複素環との縮合多環式化合物等)等のフッ素化合物が挙げられる。
フッ素多環式芳香族化合物は置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基(メチル基、エチル基等のC−Cアルキル基等)、シクロアルキル基(シクロヘキシル基等のC−Cシクロアルキル基等)、アリール基(フェニル基等のC−C10アリール基等)、アルコキシル基(メトキシ基、エトキシ基等のC−Cアルコキシ基等)、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)等が例示できる。
本実施の形態において、レジスト材料にフッ素多環式化合物を含めることにより、レジスト材料を基板上に塗布し、加熱してレジスト薄膜を形成したときに、フッ素原子の作用によりフッ素多環式化合物の表面エネルギーが低下し、フッ素多環式化合物がレジスト薄膜表面に偏析する。そのため、少量のフッ素多環式化合物で、効率よくレジスト薄膜の表面を覆いつくすことができる。
EUVの露光により、レジスト薄膜の下方の組成物がアウトガス成分として放出するが、このようにレジスト薄膜の表面にフッ素多環式化合物が偏析すると、フッ素多環式化合物によりアウトガス成分が押さえ込まれる。これにより、アウトガス量を低減することができる。さらに、フッ素多環式化合物は多環式構造であるため、EUV等に対する耐性が強く、断片化を起こしにくい。特に複数の環に含まれる原子は一方の化学結合が露光により解離しても、残りの化学結合によりレジスト薄膜中にしっかりと繋がっている。そのため、フッ素多環式化合物自体がアウトガス成分となることもない。また、フッ素多環式芳香族化合物として、芳香環を有するフッ素多環式芳香族化合物を用いることにより、放射線耐性が高いためアウトガス低減に効果的である。
フッ素多環式化合物の含有量は、レジスト材料の固形分を基準として、0.001質量%以上20質量%以下、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下、特に好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。フッ素多環式化合物は1種類を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。フッ素多環式化合物の含有量の下限をこの程度とすることにより、アウトガスを抑制するのに必要な量のフッ素多環式化合物をレジスト薄膜表面に偏析させることができる。また、フッ素多環式化合物の含有量の上限をこの程度とすることにより、レジスト薄膜の露光を良好に行うことができる。
なお、フッ素多環式化合物の含有量が以上の範囲内である場合に、フッ素原子の含有率が高いほどフッ素多環式化合物の表面エネルギーが低くなり、レジスト薄膜表面に偏析しやすくなる。たとえば、ペルフルオロ化合物のように極端にフッ素含有量が多い場合には、フッ素多環式化合物が上層として明確に分離して形成されることもある。また、フッ素多環式化合物の含有量が以上の範囲内である場合に、フッ素含有量が少ない場合でもフッ素多環式化合物とレジスト材料の他の成分と相溶性が向上し、レジスト薄膜の最表面だけでなく、レジスト薄膜の中の方までフッ素多環式化合物が存在し、ある程度の厚みを持ったフッ素多環式化合物がアウトガスを抑制することができる。
(塩基性化合物)
本実施の形態におけるレジスト材料は、さらに塩基性化合物を含んでも良い。塩基性化合物の添加により、耐環境性が向上し、安定化するという利点がある。塩基性化合物の具体例としては、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、トリn−ペンチルアミン、トリn−へキシルアミン、トリn一オクチルアミン、トリn一デシルアミン、トリn一ドデシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の含窒素塩基性化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
レジスト材料が塩基性化合物を含む場合、酸発生剤と塩基性化合物のレジスト材料中の割合は、(酸発生剤)/(含窒素塩基性化合物)が2以上で300以下(モル比)が好ましい。より好ましくは5以上200以下(モル比)、さらに好ましくは7以上150以下(モル比)である。
本実施の形態におけるレジスト材料は、さらに、必要に応じて、界面活性剤や染料等を含むことができる。界面活性剤を導入することにより塗布性能や現像性能が向上する。染料を導入することにより反射の影響を抑制することができる。
次に、本実施の形態におけるパターン形成方法を説明する。
本実施の形態におけるレジスト材料は、半導体微細加工技術において、絶縁膜等をパターニングするためのレジスト膜を形成するのに用いることができる。
本実施の形態において、パターン形成方法は、ベース樹脂と、光酸発生剤と、フッ素多環式化合物と、を含むレジスト材料を被加工基板(基板)上に塗布してレジスト薄膜(レジスト膜)を形成する工程と、レジスト薄膜に、所望のパターンを有するマスクを用いてEUVを露光する工程と、レジスト薄膜を現像する工程と、を含む。また、パターン形成方法は、露光する工程の後、現像する工程の前に、フッ素溶媒でレジスト膜表面を洗浄する工程をさらに含むことができる。
本実施の形態におけるレジスト材料は、シリコン基板等の半導体基板、または半導体基板上に形成された絶縁膜等のパターニングを行うのに用いることができる。
(レジスト材料の製造方法)
本実施の形態において、上記成分を溶媒に溶解することによりレジスト材料を得る。ここで、レジスト材料は、固形分濃度が全レジスト材料の1質量%以上30質量%以下とすることが好ましく、より好ましくは2質量%以上25質量%以下である。
上記溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独または混合して使用することができる。
(レジスト薄膜の製造方法)
上記レジスト材料を被加工基板上に塗布し、レジスト薄膜を形成する。具体的には、既知の回転塗布装置を用い、レジスト材料をシリコン基板またはその上に形成された絶縁膜等の被加工基板上に回転塗布し、加熱乾燥する。これにより、フッ素多環式化合物が表面に偏折したレジスト薄膜が形成される。レジスト薄膜の膜厚は、たとえば5nm以上5μm以下とすることができる。
また、本実施の形態において、レジスト薄膜は、必要により、市販の無機または有機反射防止膜とともに用いることができる。さらにレジスト薄膜下層に反射防止膜を塗布して用いることもできる。
(露光)
以上のようにして形成したレジスト薄膜を所望のパターンを有するマスクを介して露光することにより、レジスト薄膜中に潜像を形成する。本実施の形態において、EUVを用いて露光することができる。EUVの波長は、たとえば13.5nmとすることができる。このような短波長の光源を用いることにより、微細パターンを形成することができる。一方、このような短波長の光源を用いると、レジスト薄膜からのアウトガスが発生しやすい。しかし、本実施の形態において、レジスト薄膜の表面にフッ素多環式化合物が偏折してアウトガスの発生を抑制するので、露光機の汚染や露光装置の特性の劣化を抑えることができる。
(現像液)
本実施の形態におけるレジスト薄膜の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジn−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(通常0.1質量%以上20質量%以下)を使用することができる。現像液は、好ましくは第四アンモニウム塩、さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムヒドロオキシドである。
さらに、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。現像液の濃度は、通常0.1質量%以上20質量%以下とすることができる。
(フッ素多環式化合物の剥離)
また、本実施の形態において、露光後、現像前に、フッ素溶媒でレジスト膜表面を洗浄することができる。フッ素多環式化合物の偏析が強すぎる場合、レジスト薄膜表面にフッ素多環式化合物が残ったままだと、現像液がレジスト薄膜表面ではじいて濡れにくいことがある。レジスト薄膜表面のフッ素多環式化合物をフッ素溶媒で剥離した後に現像することにより、現像液の濡れを良好にすることができ、容易に現像することができる。また、アウトガスは、露光時に発生するので、露光後に除去してもアウトガスの問題は生じない。
フッ素多環式化合物の剥離に用いるフッ素溶媒としては、フッ素多環式化合物を溶解できれば、特に限定されない。たとえば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン等のパーフルオロアルカンまたはパーフルオロシクロアルカン、これらの一部に二重結合の残ったパーフルオロアルケン、さらにはパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等のパーフルオロ環状エーテル、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロテトラペンチルアミン、パーフルオロテトラヘキシルアミン等のフッ素系有機溶剤を挙げることができる。
また、本実施の形態において、レジスト薄膜を処理する装置には、このような剥離を行うための専用剥離処理部を設けることができる。これにより、溶媒の排気、精度向上、安全性等を行うことができる。
本実施の形態におけるレジスト材料によれば、レジスト薄膜からのアウトガス量を低減することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
(実施例1)
レジスト溶液は、
ベース樹脂:分子量10,000の共重合比70:30のp−ヒドロキシスチレン−t−ブトキシカルボニルオキシスチレン共重合体1g、
光酸発生剤:トリフェニルスルホニウムノナフレート0.05g、
フッ素多環式脂肪族化合物:1,3,5,7−テトラフルオロアダマンタン0.1g、
塩基性化合物:トリn−オクテルアミン0.005g、
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解し、固形分濃度が全レジスト材料の5質量%の溶液(レジスト材料)を調合した。
この溶液を0.2μmのフィルターで濾過し、レジスト溶液とした。
上記レジスト溶液をシリコンウェハ上に回転塗布し、120℃で90秒間加熱乾燥を行い、膜厚200nmのレジスト薄膜を形成した。このレジスト薄膜にパターンを有するマスクを介して波長13.5nmのEUV光で露光した。ここで、露光量は、所望のパターン形状が得られる30mJ/cmとした。その後、120℃で90秒間加熱した。次いで、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)でレジスト薄膜表面のフッ素多環式脂肪族化合物を剥離した。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液を用いて現像した。
なお、レジスト溶液を塗布して加熱後、露光前にレジスト薄膜の深さ方向のフッ素含有量を二次イオン質量分析器(SIMS)で測定した。その結果、レジスト薄膜表面から10nmの領域にフッ素多環式化合物の約95%が偏折していることが明らかになった。
また、露光時に、レジスト薄膜から発生するアウトガス量をガスクロマトグラム質量分析法で定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、1×1010mol/cm/sであった。
さらに、現像前にレジスト薄膜表面のフッ素多環式脂肪族化合物を剥離することにより、この処理を行わない場合に比べて、現像時の現像液の濡れ性が向上した。
(比較例)
フッ素多環式化合物を含まない点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にしてパターニングを行い、アウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、3×1011mol/cm/sであった。
実施例1において、比較列に比べてアウトガス量が約30分の1に低減されていた。
(実施例2)
フッ素多環式化合物として、フッ素多環式脂肪族化合物1,3,5,7テトラフルオロアダマンタンにかえて、フッ素多環式脂肪族化合物ペルフルオロアダマンタン(0.1g)を用いた点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は2×1011mol/cm/sであった。比較列に比べて、アウトガス量の低減が確認できた。
(実施例3)
ペルフルオロアダマンタンの量を実施例2よりも多い0.2gとした点を除いて、実施例2と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は1×1011mol/cm/sであった。ここで、本実施例では、実施例2よりも、フッ素多環式脂肪族化合物であるペルフルオロアダマンタンの量が多いため、アウトガス量をより低減することができたと考えられる。一方、フッ素多環式脂肪族化合物の量が多いと、現像時の現像液との濡れ性が悪くなる。本実施例では、露光およびその後の加熱処理の後に、フッ素溶媒1,3−ジフルオロ−2−プロパノールで、レジスト薄膜表面のペルフルオロアダマンタンを溶解剥離する処理行った。その結果、この処理を行わない場合に比べて、現像時の現像液の濡れ性が向上した。
(実施例4)
フッ素多環式化合物として、フッ素多環式脂肪族化合物1,3,5,7テトラフルオロアダマンタンにかえてフッ素多環式脂肪族化合物ペルフルオロデカリン(0.1g)を用いた点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、2×1011mol/cm/sであった。比較列と比べて、アウトガス量の低減が確認できた。
(実施例5)
フッ素多環式化合物として、フッ素多環式脂肪族化合物1,3,5,7テトラフルオロアダマンタンにかえてフッ素多環式芳香族化合物オクタフルオロナフタレン(0.1g)を用いた点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、2×1011mol/cm/sであった。比較列と比べて、アウトガス量の低減が確認できた。
(実施例6)
フッ素多環式化合物として、フッ素多環式脂肪族化合物1,3,5,7テトラフルオロアダマンタンにかえてフッ素多環式芳香族化合物ペンタフルオロジフェニルメタン(0.1g)を用いた点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、1×1011mol/cm/sであった。比較列と比べて、アウトガス量の低減が確認できた。
(実施例7)
フッ素多環式化合物として、フッ素多環式脂肪族化合物1,3,5,7テトラフルオロアダマンタンにかえてフッ素多環式芳香族化合物ペンタフルオロジフェニルメタン(0.1g)を用いた点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は、l×1011mol/cm/sであった。比較列と比べて、アウトガス量の低減が確認できた。
(実施例8)
1,3,5,7−テトラフルオロアダマンタンの量を実施例1よりも少ない0.05gとした点を除いて、実施例1と同様のレジスト材料を作成し、実施例1と同様にして露光を行い、露光時のアウトガス量を定量測定した。その結果、レジスト薄膜からのアウトガス量は1×1011mol/cm/sであった。ここで、本実施例では、実施例1よりも、フッ素多環式脂肪族化合物である1,3,5,7−テトラフルオロアダマンタンの量が少ないため、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)を用いたレジスト薄膜表面の1,3,5,7−テトラフルオロアダマンタンの溶解剥離する処理を行わなくても、現像時の現像液の濡れ性が良好だった。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。

Claims (7)

  1. EUV用のレジスト材料であって、
    ベース樹脂と、
    光酸発生剤と、
    フッ素多環式化合物と、
    を含むレジスト材料。
  2. 請求項1に記載のレジスト材料において、
    前記フッ素多環式化合物の含有量が、前記レジスト材料の固形成分を基準として0.001質量%以上20質量%以下であるレジスト材料。
  3. 請求項1または2に記載のレジスト材料において、
    前記フッ素多環式化合物は、フッ素多環式脂肪族化合物またはフッ素多環式芳香族化合物を含むレジスト材料。
  4. ベース樹脂と、光酸発生剤と、フッ素多環式化合物と、を含むレジスト材料を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程と、
    前記レジスト膜に、所望のパターンを有するマスクを用いてEUVを露光する工程と、
    前記レジスト膜を現像する工程と、
    を含むパターン形成方法。
  5. 請求項4に記載のパターン形成方法において、
    前記露光する工程の後、前記現像する工程の前に、フッ素溶媒で前記レジスト膜表面を洗浄する工程をさらに含むパターン形成方法。
  6. 請求項4または5に記載のパターン形成方法において、
    前記フッ素多環式化合物の含有量が、前記レジスト材料の固形成分を基準として0.001質量%以上20質量%以下であるパターン形成方法。
  7. 請求項4から6いずれかに記載のパターン形成方法において、
    前記フッ素多環式化合物は、フッ素多環式脂肪族化合物またはフッ素多環式芳香族化合物を含むパターン形成方法。
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