JP2009300612A - 液晶バックライト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液晶バックライト装置において、安価な構成で、複数個の制御用IC間で同期を取ることにより、バックライトの輝度を安定させる。
【解決手段】第1制御用IC13によって発生させた第1スイッチング回路を駆動するための駆動パルスに基づいて、同期パルス形成回路30が同期パルスを発生する。同期パルス形成回路30によって発生された同期パルスに基づいて第2制御用IC23が第2スイッチング回路22を駆動するための駆動パルスを発生し、第2スイッチング回路22に入力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶表示装置に用いられる液晶バックライト装置に関するものである。
近年、液晶表示装置のバックライトには、効率が高く長寿命な冷陰極蛍光ランプ(以下、CCFLとする)が使用されている。CCFLは、液晶表示装置の画面の大きさに応じて複数本使用されている。また、近年の液晶表示装置においては、何らかの理由により一本のCCFLが点灯しなくなっても画面の表示を継続できるように、複数本のCCFLを複数系統の回路で駆動するように構成されているものもある。このような複数本のCCFLを用いる液晶表示装置においては、隣接するCCFLの点灯タイミングがずれると、相互に干渉が生じ、管電流が不安定となり、CCFLの輝度も安定しない。
そこで、CCFLの点灯の同期をとるために、従来の液晶表示装置においては、図5に示す液晶バックライト装置が用いられている。同図は、一例として、バックライトとして2本のCCFLを用いる場合を示している。液晶バックライト装置500は、第1CCFL100及び第2CCFL200にそれぞれ交流電圧を印加する第1インバータトランス511及び第2インバータトランス521と、第1インバータトランス511及び第2インバータトランス521のそれぞれの一次側コイルに流れる電流をスイッチングする第1スイッチング回路512及び第2スイッチング回路522と、第1スイッチング回路512及び第2スイッチング回路522のスイッチング動作を制御する第1制御用IC513及び第2制御用IC523と、第1制御用IC513及び第2制御用IC523にそれぞれ入力される同期パルスを発生するパルス発生用IC540等によって構成されている。パルス発生用IC540が発生させた同期パルスは、第1制御用IC513及び第2制御用IC523に入力され、第1制御用IC513及び第2制御用IC523は、この同期パルスに基づいて第1スイッチング回路512及び第2スイッチング回路522のスイッチング動作を制御するための制御用パルスを生成し、第1スイッチング回路512及び第2スイッチング回路522にそれぞれ出力する。
第1制御用IC513及び第2制御用IC523は、独自にパルスを発生させる機能を有しており、パルス発生用IC540からの同期パルスが入力されないときは、それぞれ独自に発生させたパルスを第1スイッチング回路512及び第2スイッチング回路522に出力し、第1CCFL100及び第2CCFL200を点灯させる。また、隣接する2つのCCFLの点灯タイミングが完全に一致すると、点灯時と非点灯時の輝度の差が大きくなり、画面のちらつきが目立つようになる。そのため、パルス発生用IC540から第1制御用IC513に入力される同期パルスと、第2制御用IC523に入力される同期パルスの位相差が90゜ずれるように設定されている。
また、上述した液晶バックライト装置500とは別に、特許文献1には、PWM制御用ICの内部にバックライト駆動回路を形成する技術が示されている。なお、特許文献2には、複数のソースドライバICをカスケード接続することにより、消費電力の低減を図る技術が示されている。また、特許文献3には、メイン駆動集積回路部と、予め設定された時間だけ遅延させるサブ駆動集積回路部とを有するインバータ装置が示されている。
特開2007−294448号公報 特開2001−174843号公報 特開2005−19375号公報
しかしながら、図5に示した液晶バックライト装置500にあっては、第1制御用IC513及び第2制御用IC523に入力されるそれぞれ位相が90゜ずれた同期パルスを発生させるために、高価な専用のパルス発生用IC540を用いなければならないため、液晶表示装置の製造コストが高騰するという問題がある。また、上記特許文献1に示された技術においては、バックライト駆動回路を含む専用のPWM制御用ICが必要となり、液晶表示装置の製造コストが大幅に高騰する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、複数個の制御用IC間で同期を取ることにより、バックライトの輝度を安定させることができる液晶バックライト装置を安価に提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、
液晶表示装置のバックライトに用いられる複数系統の冷陰極蛍光ランプと、各系統の冷陰極蛍光ランプに交流電圧を印加する複数系統のインバータトランスと、各系統のインバータトランスの一次側コイルに流れる電流をスイッチングする複数系統のスイッチング回路と、各系統のスイッチング回路を駆動する駆動パルスを発生する複数系統の制御用ICとを備えた液晶バックライト装置において、
前記複数系統の制御用ICのうちいずれか1つの制御用ICによって発生させた駆動パルスに基づいて同期パルスを発生する同期パルス形成回路をさらに備え、
他の制御用ICは、前記同期パルス形成回路によって発生された同期パルスに基づいて駆動パルスを発生させるものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の液晶バックライト装置において、
前記他の制御用ICと同一系統の冷陰極蛍光ランプに流れる管電流によって動作して前記同期パルス形成回路の動作の開始を所定の時間だけ遅延させる同期遅延回路をさらに有するものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載の液晶バックライト装置において、
前記各系統のスイッチング回路は、交互にオン/オフを繰り返して、前記各系統のインバータトランスの一次側コイルに互いに逆向きの電流を流すための一対のスイッチング手段を有し、
各系統の制御用ICは、それぞれの系統のスイッチング回路における各スイッチング手段にそれぞれ逆位相の駆動パルスを入力するものである。
請求項1の発明によれば、同期パルス形成回路が複数系統の制御用ICのうちいずれか1つの制御用ICによって発生させた駆動パルスに基づいて同期パルスを発生し、この同期パルスを他の制御用ICに入力する。これにより、図5に示す高価な専用のパルス発生用IC540が不要となり、安価な構成でバックライトの輝度を安定させることが可能となる。
請求項2の発明によれば、他の制御用ICと同一系統の冷陰極蛍光ランプに流れる管電流によって動作する同期遅延回路が同期パルス形成回路の動作の開始を所定の時間だけ遅延させるので、冷陰極蛍光ランプが起動し所定の時間が経過するまでは、各系統の冷陰極蛍光ランプを個別に点滅させることができる。これにより、各系統の冷陰極蛍光ランプが起動後完全点灯に至るまでは同期をかけないものとして、低温状態の冷陰極蛍光ランプを円滑に完全点灯に移行させることが可能となる。
請求項3の発明によれば、各系統の制御用ICは、それぞれの系統のスイッチング回路における一対のスイッチング手段にそれぞれ逆位相の駆動パルスを入力するので、プッシュプル型、ハーフブリッジ型、フルブリッジ型のスイッチング回路を採用して、容易に液晶バックライト装置を形成することができ、装置の製造コストを低減することが可能となる。
本発明の一実施形態による液晶バックライト装置について図面を参照して説明する。図1は2系統のCCFLを駆動し、点灯させる液晶バックライト装置を示している。液晶バックライト装置1は、第1CCFL100を駆動する第1(マスタ側)駆動回路10と、第2CCFL200を駆動する第2(スレーブ側)駆動回路20と、第2駆動回路20の動作にあたって第1駆動回路10との同期を取るために用いられる同期パルスを形成する同期パルス形成回路30等によって構成されている。
第1駆動回路10は、第1CCFL100に交流電圧を印加する第1インバータトランス11と、第1インバータトランス11の一次側コイルに流れる電流をスイッチングする第1スイッチング回路12と、第1スイッチング回路12のスイッチング動作を制御する第1制御用IC13等を有している。第2駆動回路20は、第2CCFL200に交流電圧を印加する第2インバータトランス21と、第2インバータトランス21の一次側回コイルに流れる電流をスイッチングする第2スイッチング回路22と、第2スイッチング回路22のスイッチング動作を制御する第2制御用IC23等を有している。
第1インバータトランス11は、一次側コイル及び二次側コイルを有し、一次側コイルに流れる電流によって発振し、二次側コイルに交流を発生させる。第1スイッチング回路12は、第1インバータトランス11の一次側コイルに交互に逆向きの電流を流すための一対のスイッチング素子(例えば、FET等)を有し、例えば、他励式のプッシュプル型、ハーフブリッジ型又はフルブリッジ型の回路で構成されている。第1制御用IC13は、第1スイッチング回路12のスイッチング素子のゲート端子に入力するパルス信号を生成し、第1スイッチング回路12に出力する。第2インバータトランス21、第2スイッチング回路22及び第2制御用IC23についても上記と同様である。
第1制御用IC13及び第2制御用IC23は、独自にパルスを発生させる機能を有している。第1制御用IC13が発生させるパルスと第2制御用IC23が発生させるパルスの同期を取りやすくするために、第2制御用IC23が独自に発生させるパルスの周波数は、第1制御用IC13が発生させるパルスの周波数に対して5kHz程度低く設定されている。第2制御用IC23は、同期パルス形成回路30から同期信号が入力されると、第1制御用IC13が発生させるパルスと同等の周波数のパルスを発生させる。
図2は、同期パルス形成回路30を示している。同期パルス形成回路30は、第1制御用IC13から入力されたパルス信号によってスイッチングするトランジスタQ1と、第2制御用IC23から入力されたパルス信号によってスイッチングするトランジスタQ2と、トランジスタQ1及びトランジスタQ2の動作に応じてスイッチングするトランジスタQ3と、トランジスタQ3の動作に応じてスイッチングするトランジスタQ4と、第2CCFL200の管電流のフィードバックを受けてスイッチングするトランジスタQ5等を有している。トランジスタQ5は、コンデンサC5及び抵抗R5等を有する時定数回路と共に、同期遅延回路31を構成する。
トランジスタQ1のベース−エミッタ間には、コンデンサC1及び抵抗R1等によって構成される時定数回路が設けられている。コンデンサC1及び抵抗R1は、同期パルス信号のパルス幅を決定する。すなわち、コンデンサC1及び抵抗R1は、図3において後述するように、III同期パルス信号の周波数がIマスタ側DRV1信号及びIIマスタ側DRV2信号の周波数の2倍となるように設定されている。同様に、トランジスタQ2のベース−エミッタ間には、コンデンサC2及び抵抗R2等によって構成される時定数回路が設けられている。コンデンサC1及び抵抗R1は、III同期パルス信号の周波数がIマスタ側DRV1信号及びIIマスタ側DRV2信号の周波数の2倍となるように設定されている。
図3は、第1制御用IC13が生成するパルス信号、同期パルス形成回路30が形成する同期パルス信号、第2制御用IC23が生成するパルス信号の一例を示している。第1制御用IC13は、第1スイッチング回路12内の一対のスイッチング素子のそれぞれのゲート端子に対して、互いに逆位相のパルス信号(図中、Iマスタ側DRV1信号(スイッチング駆動パルス)及びIIマスタ側DRV2信号(スイッチング駆動パルス))を生成し、入力する。第1スイッチング回路12内の各スイッチング素子は、Iマスタ側DRV1信号又はIIマスタ側DRV2信号によって、スイッチング動作が制御される。
同期パルス形成回路30は、Iマスタ側DRV1信号及びIIマスタ側DRV2信号に基づいて、2倍の振動数を有するIII同期パルス信号を形成する。第2制御用IC23は、同期パルス形成回路30から入力された同期パルス信号に基づいて、第2スイッチング回路22内の一対のスイッチング素子のそれぞれのゲート端子に対して、互いに逆位相のパルス信号(図中、IVスレーブ側DRV1信号(スイッチング駆動パルス)及びVスレーブ側DRV2信号(スイッチング駆動パルス))を生成し、入力する。ここで、Iマスタ側DRV1信号とIVスレーブ側DRV1信号とは互いに90゜位相がずれ、IIマスタ側DRV2信号とVスレーブ側DRV2信号とは互いに90゜位相がずれている。これにより、第1スイッチング回路12及び第2スイッチング回路22に同期のとれたパルス信号が入力され、第1CCFL100及び第2CCFL200が交互に点滅しバックライトの輝度を安定させることができる。
以下、図4を参照して、Q1乃至Q4の動作について説明する。まず、第2制御用IC23から入力されたIマスタ側DRV1信号がハイに切り替わった当初は、コンデンサC1に電荷がチャージされ、Q1はオフとなる。その後、コンデンサC1への電荷のチャージが完了すると、Q1はオンする。この間、IIマスタ側DRV2信号はローであるので、Q2はオフ状態となる。ここでQ5がオンしていれば、IIマスタ側DRV2信号がローのとき、Q3の動作はQ1によって制御されることとなるため、Q1がオフのときQ3はオンする。これに伴い、Q4がオンして同期パルス信号は、ハイとなる。一方、Q1がオンのときQ3はオフし、これに伴い、Q4がオフして同期パルス信号は、ローとなる。
その後、IIマスタ側DRV2信号がハイに切り替わると、上記と同様に、当初コンデンサC2に電荷がチャージされQ2はオフとなった後、コンデンサC2への電荷のチャージが完了すると、Q2はオンする。この間、Iマスタ側DRV1信号はローであるので、Q1はオフ状態となる。ここでQ5がオンしていれば、Iマスタ側DRV1信号がローのとき、Q3の動作はQ2によって制御されることとなるため、Q2がオフのときQ3はオンする。これに伴い、Q4がオンして同期パルス信号は、ハイとなる。一方、Q2がオンのときQ3はオフし、これに伴い、Q4がオフして同期パルス信号は、ローとなる。
Q1乃至Q4が上述した動作を繰り返すことにより、Iマスタ側DRV1信号及びIIマスタ側DRV2信号の周波数の2倍となるIII同期パルス信号が形成される。
次に、同期遅延回路31について説明する。同期遅延回路31は、第2制御用IC23と同一系統の第2CCFL200に流れる管電流によって動作して同期パルス形成回路30の動作の開始を遅延させるために設けられている。図2において、入力端子33には、第2CCFL200に流れる管電流がフィードバックされる。第2CCFL200が起動すると、第2CCFL200に流れる管電流が入力端子33に入力され、当初コンデンサC5に電荷がチャージされる。その後、コンデンサC5への電荷のチャージが完了すると、Q5はオンする。同期遅延回路31が同期パルス形成回路30の動作の開始を遅延させる時間は、コンデンサC5及び抵抗5によって設定することができ、本実施形態では、第2CCFLが起動した後、完全点灯に至るまでの時間(例えば、2秒程度)、としている。
以上のように、本実施形態の液晶バックライト装置1によれば、同期パルス形成回路30が複数系統の制御用IC13,23のうち第1制御用IC13によって発生させた駆動パルスに基づいて同期パルスを発生し、この同期パルスを第2制御用IC23に入力する。これにより、図5に示す高価な専用のパルス発生用IC540が不要となり、安価な構成でバックライトの輝度を安定させることが可能となる。また、第2制御用IC23と同一系統の第2CCFLに流れる管電流によって動作する同期遅延回路31が同期パルス形成回路30の動作の開始を第2CCFL200が完全点灯に至るまでの時間だけ遅延させるので、第2CCFL200が起動し所定の時間が経過するまでは、各系統の第1CCFL100及び第2CCFL200を個別に点滅させることができる。これにより、第2CCFL200が起動後完全点灯に至るまでは同期をかけないものとして、低温状態の第2CCFL200を円滑に完全点灯に移行させることが可能となる。また、第2制御用IC23は、第2スイッチング回路における一対のスイッチング手段にそれぞれ逆位相の駆動パルスを入力するので、プッシュプル型、ハーフブリッジ型、フルブリッジ型のスイッチング回路を採用して、容易に液晶バックライト装置を形成することができ、装置の製造コストを低減することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、少なくとも第1制御用IC13によって発生させた駆動パルスに基づいて同期パルスを発生する同期パルス形成回路30を備え、この同期パルス形成回路30によって形成された同期パルスに基づいて第2制御用IC23が第2スイッチング回路の動作を制御するように構成されていればよい。また、本発明は種々の変形が可能であり、例えば、CCFL及びその駆動回路は、2系統に限られることなく、それより多い複数系統であってもよい。
本発明の一実施形態による液晶バックライト装置の構成を示すブロック図。 同期パルス形成回路の構成を示す回路図。 駆動パルスと同期パルスの関係を示す図。 同期パルス形成回路を構成するトランジスタの動作を示す図。 従来の液晶バックライト装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1 液晶バックライト装置
10 第1駆動回路
11 第1インバータトランス
12 第1スイッチング回路
13 第1制御用IC
20 第2駆動回路
21 第2インバータトランス
22 第2スイッチング回路
23 第2制御用IC
30 同期パルス形成回路
31 同期遅延回路
100 第1CCFL
200 第2CCFL

Claims (3)

  1. 液晶表示装置のバックライトに用いられる複数系統の冷陰極蛍光ランプと、各系統の冷陰極蛍光ランプに交流電圧を印加する複数系統のインバータトランスと、各系統のインバータトランスの一次側コイルに流れる電流をスイッチングする複数系統のスイッチング回路と、各系統のスイッチング回路を駆動する駆動パルスを発生する複数系統の制御用ICとを備えた液晶バックライト装置において、
    前記複数系統の制御用ICのうちいずれか1つの制御用ICによって発生させた駆動パルスに基づいて同期パルスを発生する同期パルス形成回路をさらに備え、
    他の制御用ICは、前記同期パルス形成回路によって発生された同期パルスに基づいて駆動パルスを発生させることを特徴とする液晶バックライト装置。
  2. 前記他の制御用ICと同一系統の冷陰極蛍光ランプに流れる管電流によって動作して前記同期パルス形成回路の動作の開始を所定の時間だけ遅延させる同期遅延回路をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の液晶バックライト装置。
  3. 前記各系統のスイッチング回路は、交互にオン/オフを繰り返して、前記各系統のインバータトランスの一次側コイルに互いに逆向きの電流を流すための一対のスイッチング手段を有し、
    各系統の制御用ICは、それぞれの系統のスイッチング回路における各スイッチング手段にそれぞれ逆位相の駆動パルスを入力することを特徴とする請求項1に記載の液晶バックライト装置。
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