JP2009300283A - 圧電体膜を用いた振動ジャイロ - Google Patents

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隆志 池田
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Abstract

【課題】圧電体膜を用いた角速度センサの小型化と高性能化を同時に達成する。
【解決手段】振動ジャイロは、平面を一様に備えた円環状又は多角形状の振動体100と、振動体100を柔軟に支持する支持部となるレッグ部15と、固定電位電極16及びその平面上に形成されるとともに上層金属膜及び下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極13b,13bとを備えている。その上で、平面の外周縁及び内周縁に連続し、かつ振動体100の幅方向の垂直断面においてその平面が形成するその振動体の幅を1とした場合に、その振動体の厚み方向の全ての振動体の幅が1以下であるとともに、その振動体の厚み方向の少なくとも一部のその振動体の幅が0.9以下となる側面を有し、複数の電極13b,13bが、その平面上に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電体膜を用いた振動ジャイロに関するものである。
近年、圧電材料を用いた振動ジャイロは盛んに開発されている。従来から、特許文献1に記載されているような振動体自体が圧電材料で構成されるジャイロが開発される一方、振動体上に形成される圧電体膜を利用するジャイロも存在する。例えば、特許文献2では、圧電材料であるPZT膜を用いて、振動体の一次振動を励起し、かつその振動体に角速度が与えられた際に発生するコリオリ力によって生じるジャイロの一部の歪みを検出する技術が開示されている。
他方、ジャイロが搭載される各種機器のサイズが日進月歩で小型化されている中で、ジャイロ自身の小型化も重要な課題である。ジャイロの小型化を達成するためには、ジャイロを構成する各部材を適切に配置する必要がある。また、小型化と同時に、ジャイロとしての性能、換言すれば、角速度の検出精度を更に高めることも重要である。しかしながら、特許文献2に示されているジャイロの構造は、ここ数年来の小型化及び高性能化の要求を満足するものではない。
本願出願人は、既に上述の複数の技術的課題に対して幾つかの提案を行っている(特許文献3乃至特許文献5)。しかしながら、圧電体を用いた振動体の効率的な駆動や検出方法には未だ改善の余地が残されている。
特開平8−271258号公報 特開2000−9473号公報 特願2008−28835号 特願2008−77753号 特願2008−77754号
上述の通り、圧電体膜を用いた振動ジャイロの小型化を達成しつつ、ジャイロとしての高性能化の要求を同時に満足することは非常に難しい。一般的には、ジャイロが小型化されると、検出電極の面積も小さくなるため、振動体に角速度が与えられた場合に、ジャイロの検出電極によって検出される信号が微弱になるという問題がある。また、ジャイロが小型化されると、角速度を検出するために振動体に当初与えられる一次振動を生じさせるための十分な駆動力を与えることも容易ではない。加えて、圧電体膜の面積を安易に広く取ると、振動体の剛性が上がることになる。その結果、振動数が高くなるため、振動の制御が困難となる。従って、特に圧電体膜を用いた振動ジャイロが小型化された場合、駆動や検出を担う圧電体膜自身も小型化される状況下で、その圧電体をどのように効率的に活用するかが大きな課題となる。
本発明は、上述の技術課題を解決することにより、圧電体膜を備えた振動ジャイロの小型化及び高性能化に大きく貢献するものである。本発明で採用されている円環状又は多角形状の振動体を有する振動ジャイロの小型化を図る場合、駆動と検出の役割を担う圧電体には最も効率的に機能を発揮してもらわなければならない。そこで、発明者らは、高い加工精度を維持しつつ小型化を達成しうるため、半導体デバイスやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスに用いられているプロセス技術を適用し得る新たな構造を創出すべく、鋭意研究を重ねた。その結果、高い加工精度を維持した上で傾斜側面を備える振動体を製造する方法を用いることにより、圧電体の非常に効率的な配置が実現されることが知見された。本発明はこのような視点で創出された。
本発明の1つの振動ジャイロは、平面を一様に備えた円環状又は多角形状の振動体と、その振動体を柔軟に支持する支持部と、固定電位電極、及びその平面上に形成されるとともに上層金属膜及び下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備えている。その上で、前述の振動体の幅方向の垂直断面においてその平面が形成するその振動体の幅を1とした場合に、その振動体の厚み方向の全てのその振動体の幅が1以下であるとともに、その振動体の厚み方向の少なくとも一部のその振動体の幅が0.9以下となる、前述の平面の外周縁及び内周縁に連続する側面を有し、前述の複数の電極が、その平面上に配置されている。尚、本出願において「柔軟な」とは、「振動体が振動可能な程度に」という意味である。
この振動ジャイロは、振動体の幅方向に沿った垂直断面を考えたときに、検出電極が形成されている振動体の平面の幅がその振動体の中で最も長くなっている。すなわち、その断面を一見すると、この振動ジャイロは、その平面に続く側面がその平面と略垂直に形成されている場合と比較して、その平面が円環状又は多角形状の振動体の外側又は内側に飛び出した構造を有している。したがって、この振動ジャイロは、振動体のサイズ及び固有振動数を殆ど変えることなく各電極面積を広くすることが出来る構造となる。その結果、一次振動の励起を行う駆動電極の能力、角速度の検出精度が向上する。
また、本発明の1つの振動ジャイロは、平面を一様に備えた円環状又は多角形状の振動体と、その振動体を柔軟に支持する支持部と、固定電位電極、及びその平面上に形成されるとともに上層金属膜及び下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備えている。その上で、前述の振動体の幅方向の垂直断面においてその振動体の厚み方向のその振動体の幅が、その平面からその厚み方向に向かうにしたがって狭くなる、前述の平面の外周縁及び内周縁に連続する傾斜側面を有するとともに、前述の複数の電極が、その平面上に配置されている。
この振動ジャイロも、振動体の幅方向に沿った垂直断面を考えたときに、検出電極が形成されている振動体の平面の幅がその振動体の中で最も長くなっている。すなわち、その断面を一見すると、この振動ジャイロは、その平面に続く側面がその平面と略垂直に形成されている場合と比較して、その平面が円環状又は多角形状の振動体の外側又は内側に飛び出した構造を有している。したがって、この振動ジャイロは、振動体のサイズ及び固有振動数を殆ど変えることなく各電極面積を広くすることが出来る構造となる。その結果、一次振動の励起を行う駆動電極の能力、角速度の検出精度が向上する。
ところで、上述の検出電極及び/又は駆動電極を、前述の振動体の平面上であって、その外周縁からその外周縁の近傍に至るまでの領域内及び/又はその振動体の内周縁からその内周縁の近傍に至るまでの領域内に配置していることは好ましい一態様である。具体的には、例えば、一次振動をイン・プレーンのcos2θモードにする場合は、振動体に振動を生じさせる際に圧電体に生じた歪みを効率的に振動体の駆動力に変換するために、駆動電極を前記領域に配置することが好ましい。他方、例えば、一次振動をアウト・オブ・プレーンのcos3θモードにする場合は、駆動電極を上述の領域に配置する必要はないが、発生する二次振動は、イン・プレーンの振動になるため、検出電極を前述の領域に配置することは、好ましい他の一態様である。なお、一次振動の駆動モードによって駆動電極の配置は適宜選定される。
本発明の1つの振動ジャイロによれば、角速度が生じた際に効率的に角速度を検出することができる。
つぎに、本発明の実施形態を、添付する図面に基づいて詳細に述べる。尚、この説明に際し、全図にわたり、特に言及がない限り、共通する部分には共通する参照符号が付されている。また、図中、本実施形態の要素は必ずしもスケール通りに示されていない。また、各図面を見やすくするために、一部の符号が省略され得る。また、特に言及がない限り、以下の各種ガスの流量は、標準状態の流量を示す。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態における円環型振動ジャイロ100の中心的役割を果たす構造体の正面図である。また、図2は、図1のA−A断面図である。
図1及び図2に示すとおり、本実施形態の円環型振動ジャイロ100は、大きく3つの領域に分類される。第1の領域は、シリコン基板10から形成される円環状振動体11の上部の平面(以下、上面という)上及びその上面に続く傾斜側面上に、シリコン酸化膜20を備え、さらにその上に、圧電体膜40であるPZT膜が、下層金属膜30である白金と上層金属膜50である白金との間に挟まれることにより形成される複数の電極13a〜13dを備えた領域である。本実施形態では、複数の電極13a〜13dを構成する上層金属膜50は、約46μm幅の上面を有する円環状振動体11の外周縁から約1μm内側に形成され、その幅は約21μmである。また、その上層金属膜50は、円環状振動体11の上面の幅の両端間の中央を結ぶ線(以下、単に中央線という)よりも外側に形成されている。加えて、本実施形態における傾斜側面の角度(図2におけるp)は、上面を基準として俯角で約100°である。なお、図2における一点鎖線及び角度を表す曲線は便宜的に描かれたものである。ところで、本実施形態のシリコン基板10は、その厚みが100μmである。なお、シリコン基板の厚みは、前述の厚みに限定されることはない。その厚みの上限又は下限については特段に限定されるものではないが、取扱いの容易性、及び後述するシリコン基板の貫通エッチングを行う製造工程上の負担を考慮すれば、シリコン基板の厚みは、20μm以上、200μm以下であることが好ましい。尚、図1のA−A方向(本実施形態では、直径方向)が振動体の幅方向である。
ここで、上述の傾斜側面の角度は、上面を基準として俯角92°以上120°以下に形成されることが好ましい。これは、俯角120°以上の急峻な角度になれば、従来のドライエッチングプロセスの諸条件の変更のみではその製造が実質的に困難になるためである。一方、俯角92°以下の傾斜側面になれば、側面が垂直な場合と実質的に同じとなり、圧電体の歪みを極めて効率的に駆動や検出に反映させるという意義が薄れるためである。上述の観点でいえば、さらに好ましい傾斜角の範囲は、俯角93°以上110°以下である。
ところで、本実施形態では、図9に示されるイン・プレーンのcos2θの振動モードで円環型振動ジャイロ100の一次振動が励起される。従って、前述の複数の電極13a〜13dの内訳は、互いに円周方向に180°離れた角度に配置された2つの駆動電極13a,13aと、駆動電極13a,13aから円周方向であって90°離れた角度に配置された2つのモニタ電極13c,13cと、円環型振動ジャイロ100に角速度が与えられたときに発生する二次振動を検出する、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dである。本実施形態では、第1検出電極13b,13bは、駆動電極13a,13aから円周方向であって時計回りに45°離れた角度に配置される。また、第2検出電極13d,13dは、第1検出電極13b,13bから円周方向であって90°離れた角度、換言すれば、駆動電極13a,13aから円周方向であって反時計回りに45°離れた角度に配置される。
また、本実施形態では、下層金属膜30及び上層金属膜50の厚みは100nmであり、圧電体膜40の厚みは、3μmである。また、シリコン基板10の厚みは100μmである。なお、図1においてVで示される斜線領域は、円環型振動ジャイロ100を構成する構造体が何も存在しない空間又は空隙部分であり、図面を分かりやすくするために便宜上設けられた領域である。
第2の領域は、円環状振動体11の一部と連結しているレッグ部15,・・・,15である。このレッグ部15,・・・,15もシリコン基板10から形成されている。また、レッグ部15,・・・,15上には、円環状振動体11上のそれらと連続する上述のシリコン酸化膜20、下層金属膜30、及び圧電体膜40がレッグ部15,・・・,15の上面全体に形成されている。さらに、圧電体膜40の上面の中央線上には、幅約8μmの引き出し電極14,・・・,14である上層金属膜50が形成されている。なお、本実施形態のレッグ部15,・・・,15も、上述と同様の傾斜側面が形成されている。
第3の領域は、上述のレッグ部15,・・・,15に連結しているシリコン基板10から形成される支柱19及び電極パッド18,・・・,18を備えた電極パッド用固定端部17,・・・,17である。本実施形態では、支柱19が、図示しない円環型振動ジャイロ100のパッケージ部に連結し、固定端としての役割を果たしている。また、本実施形態の円環型振動ジャイロ100は、支柱19以外の固定端として、電極パッド用固定端部17,・・・,17を備えている。この電極パッド用固定端部17,・・・,17は、支柱19及び上述のパッケージ部のみに連結しているため、実質的に円環状振動体11の動きを阻害しない。また、図2に示すように、支柱19及び電極パッド用固定端部17,・・・,17の上面には、グラウンド電極である固定電位電極16を除き、レッグ部15,・・・,15上のそれらと連続する上述のシリコン酸化膜20、下層金属膜30、及び圧電体膜40が形成されている。ここで、シリコン酸化膜20上に形成された下層金属膜30が固定電位電極16の役割を担っている。また、支柱19及び電極パッド用固定端部17,・・・,17の上方に形成されている圧電体膜20の上面には、レッグ部15,・・・,15の上方のそれと連続する前述の引き出し電極14,・・・,14及び電極パッド18,・・・,18が形成されている。
次に、本実施形態の円環型振動ジャイロ100の製造方法について、図3A乃至図3Fに基づいて説明する。なお、図3A乃至図3Fは、図2における一部の範囲に対応する断面図である。
まず、図4に示すシリコン基板10のエッチング装置500の構成について説明する。エッチング対象となるシリコン基板10は、チャンバー520の下部側に設けられたステージ521に載置される。チャンバー520には、エッチングガス、有機堆積物形成ガス(以下、保護膜形成ガスともいう)から選ばれる少なくとも一種類のガスが、各ボンベ522a,522bからそれぞれガス流量調整器523a,523bを通して供給される。これらのガスは、第1高周波電源525により高周波電力を印加されたコイル524によりプラズマ化される。その後、第2高周波電源526を用いてステージ521に高周波電力が印加されることにより、これらの生成されたプラズマはシリコン基板10に引き込まれる。このチャンバー520内を減圧し、かつプロセス後に生成されるガスを排気するため、チャンバー520には真空ポンプ527が排気流量調整器528を介して接続されている。尚、このチャンバー520からの排気流量は排気流量調整器528により変更される。上述のガス流量調整器523a,523b、第1高周波電源525、第2高周波電源526及び排気流量調整器528は、制御部529により制御される。なお、図4は、シリコン基板10をエッチングするための装置構成として説明されたが、上述の圧電体膜40や金属膜のためのエッチング装置としても利用され得る。例えば、エッチング装置500を用いれば、チャンバー520内に導入するガスの種類を適宜選定することによって、後述のシリコン以外の対象をエッチングすることもできる。
本実施形態の円環型振動ジャイロ100の製造方法では、最初に、図3Aに示すように、シリコン基板10上に、シリコン酸化膜20、下層金属膜30、圧電体膜40、及び上層金属膜50が積層される。前述の各膜は公知の成膜手段によって形成されている。本実施形態では、シリコン酸化膜20は公知の手段による熱酸化膜である。また、下層金属膜30、圧電体膜40、及び上層金属膜50は、いずれも公知のスパッタリング法により形成されている。なお、これらの膜の形成は、前述の例に限定されず、他の公知の手段によっても形成され得る。
次に、上層金属膜50の一部がエッチングされる。本実施形態では、上層金属膜50上に公知のレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術により形成されたパターンに基づいてドライエッチングを行うことにより、図3Bに示される上層金属膜50が形成される。ここで、上層金属膜50のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
その後、図3Cに示すように、圧電体膜40の一部がエッチングされる。まず、上述の同様、フォトリソグラフィ技術によりパターニングがされたレジスト膜に基づいて、圧電体膜40がドライエッチングされる。なお、本実施形態の圧電体膜40のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)とCガスの混合ガス、又はアルゴン(Ar)とCガスとCHFガスの混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
続いて、図3Dに示すように、下層金属膜30の一部がエッチングされる。本実施形態では、下層金属膜30を利用した固定電位電極16が形成されるように、再度、フォトリソグラフィ技術によってパターニングされたレジスト膜を用いてドライエッチングされる。本実施形態では、固定電位電極16は、グラウンド電極として利用される。なお、本実施形態の下層金属膜30のドライエッチングは、上述のエッチング装置500を用いて、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
ところで、本実施形態では、前述の再び形成されたレジスト膜をエッチングマスクとして、その後のシリコン酸化膜20及びシリコン基板10を連続的にエッチングするため、このレジスト膜の厚みは、約4μmになるように形成されている。但し、万一、このレジスト膜がシリコン基板10のエッチング中に消失した場合であっても、シリコン基板10に用いられるエッチャントに対するエッチングレートの選択比が有利に働くため、前述のエッチングによって下層金属膜30の性能は実質的に影響を受けない。
次に、図3E及び図3Fに示すように、上述の通り、下層金属膜30をエッチングするためのレジスト膜を利用して、上述のエッチング装置500を用いてシリコン酸化膜20及びシリコン基板10のドライエッチングが行われる。本実施形態のシリコン酸化膜20のドライエッチングは、アルゴン(Ar)又はアルゴン(Ar)と酸素(O)の混合ガスを用いた公知のエッチング条件によって行われた。
その後、本実施形態のシリコン基板10のドライプロセスによる貫通エッチングが行われる。本実施形態では、保護膜形成ガスが導入される保護膜形成工程とエッチングガスが導入されるエッチング工程とを順次繰り返す方法が採用される。尚、本実施形態の保護膜形成ガスはCであり、エッチングガスはSFである。
具体的には、保護膜形成工程において、一単位時間としての処理時間である5秒間に、保護膜形成ガスが200mL/min.で供給され、チャンバー520内の圧力は2.7Paに制御される。コイル524には、13.56MHzの高周波電力が1800W印加されるが、ステージ521には13.56MHzの高周波電力が印加されない。一方、つづくエッチング工程では、一単位時間としての処理時間である10秒間に、エッチングガスが350mL/min.で供給され、チャンバー520内の圧力は5.3Paに制御される。コイル524には、13.56MHzの高周波電力が2500W印加される。一方、ステージ21には、13.56MHzの高周波電力が50W印加される。上述の条件により、上面を基準として俯角で約100°の傾斜を有する側面が形成される。
また、前述のドライエッチングは、貫通時にシリコン基板10を載置するステージをプラズマに曝さないようにするための保護基板をシリコン基板10の下層に伝熱性の優れたグリース等により貼り付けた状態で行われる。そのため、例えば、貫通後にシリコン基板10の厚さ方向に垂直な方向の面、換言すればエッチング側面が侵食されることを防ぐために、特開2002−158214に記載されているドライエッチング技術が採用されることは好ましい一態様である。
上述の通り、シリコン基板10及びシリコン基板10上に積層された各膜のエッチングによって、円環型振動ジャイロ100の中心的な構造部が形成されたのち、公知の手段によるパッケージへの収容工程、及び配線工程を経ることにより、円環型振動ジャイロ100が形成される。
次に、円環型振動ジャイロ100が備える各電極の作用について説明する。上述の通り、本実施形態はイン・プレーンのcos2θの振動モードの一次振動が励起される。なお、固定電位電極16が接地されるため、固定電位電極16と連続して形成されている下層電極膜30は一律に0Vになっている。
最初に、図1に示すように、2つの駆動電極13a,13aに1VP−0の交流電圧が印加される。その結果、圧電体膜40が伸縮して上述の一次振動が励起される。ここで、本実施形態では、図2に示すように、上層金属膜50が円環状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されるとともに、下地の円環状振動体11の下方に行くに従って先細りとなる傾斜側面が形成されている。従って、例えば、図12Aに示す従来の振動体の幅方向に沿った垂直断面形状では、各電極が配置できる振動体の上面に限りがあった。しかし、図12Bに示す本実施形態のその断面形状では、各電極が配置される振動体の上面が広がるとともに、下面が狭くなるため、振動体の質量(M)とバネ定数(k)を実質的に変更することなく、振動体上面のより外周側に配置することができる。その結果、非常に効率的に圧電体膜40の伸縮運動を円環状振動体11の一次振動に変換するとともに、角速度の検出感度も向上する。なお、図12B中の破線は、図12Aに示す振動体の位置を示すために便宜上設けられたものである。
次に、図1に示すモニタ電極13c,13cが、上述の一次振動の振幅及び共振周波数を検出して、図示しない公知のフィードバック制御回路に信号を送信する。本実施形態のフィードバック制御回路は、駆動電極13a,13aに印加される交流電圧の周波数と円環状振動体11が持つ固有周波数が一致するように制御するとともに、円環状振動体11の振幅がある一定の値となるようにモニタ電極13c,13cの信号を用いて制御している。その結果、円環状振動体11は、一定の振動が持続される。
上述の一次振動が励起された後、図1に示す円環型振動ジャイロ100の配置された平面に垂直な軸(紙面に垂直な方向の軸、以下、単に「垂直軸」という)の回りの角速度が加わると、cos2θの振動モードである本実施形態では、コリオリ力により一次振動の振動軸に対して両側に45°傾いた新たな振動軸を有するイン・プレーンの二次振動が生じる。
この二次振動が2つの第1検出電極13b,13bと、2つの第2検出電極13d,13dによって検出される。本実施形態では、図1に示すように、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dは、それぞれ二次振動の振動軸に対応して配置されている。また、全ての第1検出電極13b,13b及び第2検出電極13d,13dは、円環状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されている。従って、角速度を受けて励起される二次振動によって生じる第1検出電極13b,13bと第2検出電極13d,13dの電気的信号の正負が逆になる。これは、図9に示すように、例えば、円環状振動体11が縦に楕円となる振動体11aの振動状態に変化した場合、中央線より外側に配置されている第1検出電極13bの角度の圧電体膜40は、Aに示す矢印の方向に伸びる一方、中央線より外側に配置されている第2検出電極13dの角度の圧電体膜40は、Aに示す矢印の方向に縮むため、それらの電気的信号は逆になる。同様に、円環状振動体11が横に楕円となる振動体11bの振動状態に変化した場合、第1検出電極13bの角度の圧電体膜40は、Bに示す矢印の方向に縮む一方、第2検出電極13dの角度の圧電体膜40は、Bに示す矢印の方向に伸びるため、この場合も、それらの電気的信号が逆になる。本実施形態では、上層金属膜50が円環状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されるとともに、下地の円環状振動体11の下方に行くに従って先細りとなる傾斜側面が形成されている。
従って、振動体のサイズ及び固有振動数を殆ど変えることなく各電極面積を広くすることが出来る構造となる。その結果、一次振動の励起を行う駆動電極の能力、角速度の検出感度が向上する。特に、従来のように振動体の側面がその上面と略垂直に形成されている場合と比較して、各電極が中央線から寄り離れた位置に形成することができる。そのため、圧電体膜40の歪み量が、従来と比較してより大きくなる点は特筆に値する。
ここで、公知の差分回路である演算回路60において、第1検出電極13b,13bと第2検出電極13d,13dの電気信号の差が算出される。その結果、検出信号は第1検出信号又は第2検出信号のいずれか一方のみの場合と比較して約2倍の検出能力を備えることになる。
<第1の実施形態の変形例>
図5は、本実施形態におけるもう一つの円環型振動ジャイロ200の中心的役割を果たす構造体の正面図である。また、図6は、図5のB−B断面図である。本実施形態の円環型振動ジャイロ200は、第1の実施形態における一部の上層金属膜50の位置を除き、第1の実施形態の円環型振動ジャイロ100と同一の構成を備える。また、その製造方法は一部を除いて第1の実施形態と同じである。さらに、本実施形態の振動モードは、駆動及び検出に関して第1の実施形態と同様、イン・プレーンのcos2θの振動モードである。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略される。
図5及び図6に示すとおり、本実施形態の円環型振動ジャイロ200は、第1の実施形態の第2検出電極13d,13dの代わりに、第2検出電極213d,213dを備える。本実施形態の第2検出電極213d,213dの上層金属膜50の外側端部は、約46μm幅の上面を有する円環状振動体11の内周縁から約1μm外側に形成され、その幅は約21μmである。加えて、本実施形態における傾斜側面の角度(図6におけるq)は、上面を基準として俯角で約100°である。なお、図6における一点鎖線及び角度を表す曲線は便宜的に描かれたものである。
ここで、第1の実施形態と同様の一次振動が励起された円環型振動ジャイロ200に対し、円環型振動ジャイロ200の垂直軸(紙面に垂直な方向)の回りで角速度が加わると、
二次振動が2つの第1検出電極13b,13bと、2つの第2検出電極213d,213dによって検出される。
本実施形態では、図5に示すように、第1検出電極13b,13b及び第2検出電極213d,213dは、それぞれ二次振動の振動軸に対応して配置されている。また、第1検出電極13b,13bは、円環状振動体11の上面における中央線よりも外側に形成されている。他方、第2検出電極213d,213dは、円環状振動体11の上面における中央線よりも内側に形成されている。従って、角速度を受けて励起される二次振動によって生じる第1検出電極13b,13bと第2検出電極213d,213dの電気的信号の正負が一致することになる。特に、本実施形態では、上層金属膜50が円環状振動体11の上面における中央線よりも外側及び内側に形成されるとともに、下地の円環状振動体11の下方に行くに従って先細りとなる傾斜側面が形成されている。従って、振動体のサイズ及び固有振動数を殆ど変えることなく各電極面積を広くすることが出来る構造となる。その結果、一次振動の励起を行う駆動電極の能力、角速度の検出精度が向上する。
ここで、図示しない公知の加算回路である演算回路において、第1検出電極13b,13bと第2検出電極213d,213dの電気信号の和が算出される。その結果、検出信号は第1検出信号又は第2検出信号のいずれか一方のみの場合と比較して約2倍の検出能力を備えることになる。なお、前述の加算回路の代わりに、第1検出電極13b,13bと第2検出電極213d,213dからの引き出し電極14,・・・,14を単に接続することによっても、前述の加算回路と同等の効果が奏されるため、本実施形態の円環型振動ジャイロ200は、回路設計上極めて簡便化される利点を備える。
上述の通り、本実施形態の円環型振動ジャイロ200は、中央線よりも外側に形成された2つの第1検出電極13b,13bと中央線よりも内側に形成された2つの第2検出電極213d,213d、及び下地の円環状振動体11の特殊な形状により、二次振動の検出能力が非常に高められる。
<第2の実施形態>
図7は、本実施形態における2軸の角速度を測定する円環型振動ジャイロ300の中心的役割を果たす構造体の正面図である。図8は、図7のC−C断面図である。なお、説明の便宜上、図7には、X軸及びY軸が表記されている。本実施形態の円環型振動ジャイロ300は、第1の実施形態における一部の上層金属膜50の位置を除き、第1の実施形態の円環型振動ジャイロ300と同一の構成を備える。また、その製造方法は、フォトリソグラフィ技術によるパターニングを除いて第1の実施形態と同じである。従って、第1の実施形態と重複する説明は省略される。
図7及び図8に示すとおり、本実施形態の円環型振動ジャイロ300も、大きく3つの領域に分類される。第1の領域は、シリコン基板10から形成される円環状振動体11の上面上に、シリコン酸化膜20を備え、さらにその上に、圧電体膜40が下層金属膜30及び上層金属膜50に挟まれることにより形成される複数の電極13a,13f,33b,33c,33d,33eを備えた領域である。本実施形態では、複数の電極33b〜33eの一部を構成する12個の上層金属膜50の外側端部は、約40μm幅のリング状平面を有する円環状振動体11の外周縁から約1μm内側に形成され、その幅は約12μmである。また、複数の電極33b〜33eの一部を構成する12個の上層金属膜50の内側端部は、約40μm幅のリング状平面を有する円環状振動体11の内周縁から約1μm内側に形成され、その幅は約12μmである。また、その他の4個の電極13a,13fは中央線を含むように配置され、その幅は約12μmである。加えて、本実施形態における傾斜側面の角度(図8におけるr)は、上面を基準として俯角で約110°である。なお、図8における一点鎖線及び角度を表す曲線は便宜的に描かれたものである。
ところで、本実施形態では、図10Aに示すアウト・オブ・プレーンのcos2θの振動モードで円環型振動ジャイロ300の一次振動が励起される。また、本実施形態の二次振動の振動モードは、図10Bに示すX軸のイン・プレーンのcos3θの振動モードと、図10Cに示すY軸のイン・プレーンのcos3θの振動モードである。
従って、前述の複数の電極13a,13f,33b,33c,33d,33eの内訳は、次のとおりである。まず、互いに円周方向に180°離れた角度に配置された2つの駆動電極13a,13aが配置される。ここで、図面の便宜上、駆動電極13a,13aに接続する交流電源は省略されている。また、前述の2つの駆動電極13a,13aの内の1つの駆動電極13a(例えば、図7において時計の12時方向の駆動電極13a)を基準電極とした場合に、その駆動電極13aから円周方向であって90°及び270°離れた角度に2つのモニタ電極13f,13fが配置される。また、円環状振動体上の圧電素子が配置される平面、換言すれば、図7における紙面をX‐Y平面とした場合に、円環型振動ジャイロ300にX軸まわりの角速度が与えられたときに発生する二次振動を検出する、第1検出電極33b,33cが、基準電極から円周方向であって0°、60°、120°、180°、240°、及び300°離れた角度に配置される。同様に、円環型振動ジャイロ300にY軸まわりの角速度が与えられたときに発生する二次振動を検出する第2検出電極33d,33eが、基準電極から円周方向であって30°、90°、150°、210°、270°、及び330°離れた角度に配置される。
なお、本実施形態では、24本のレッグ部15,・・・,15のうち、12本のレッグ部15,・・・,15上には複数の引き出し電極14が形成されている。これらは、円環状振動体11の外周縁からその外周縁の近傍に至るまでの領域に、又は中央線を含むように配置された各電極から支柱19上の電極パッド18まで引き出すための経路を確保するために創出された。特に、本実施形態では、各検出電極33b,33c,33d,33eからの電気信号の偏りを解消するために、各検出電極33b,33c,33d,33eのそれぞれの両端部から引き出し電極14,14が形成されている。なお、各検出電極13b,13c,13d,13eの片側のみから引き出し電極14,14が形成されている場合であっても、振動ジャイロとしての機能を失うことはない。
また、本実施形態でも、下層金属膜30及び上層金属膜50の厚みは100nmであり、圧電体膜40の厚みは、3μmである。また、シリコン基板10の厚みは150μmである。
上述のとおり、アウト・オブ・プレーンのcos2θの振動モードで円環型振動ジャイロ300の一次振動が発生し、かつイン・プレーンのcos3θの振動モードで2次振動を検出する場合は駆動電極13aが中央線を含むように配置されていても良い。すなわち、本実施形態の場合は、駆動電極13aが円環状振動体11の上面上であって、その上面の外周縁からその外周縁の近傍に至るまでの領域又はその上面の内周縁からその内周縁の近傍に至るまでの領域内に配置されなくても、適切に一次振動を励起することが可能となる。
また、本実施形態においても、検出電極となる上層金属膜50が円環状振動体11の上面における中央線よりも外側及び内側に形成されるとともに、下地の円環状振動体11の下方に行くに従って先細りとなる傾斜側面が形成されている。従って、振動体のサイズ及び固有振動数を殆ど変えることなく各電極面積を広くすることが出来る構造となる。その結果、一次振動の励起を行う駆動電極の能力、角速度の検出精度が向上する。
ところで、上述の第2及び第3の実施形態では、中央線より外側に配置された検出電極と中央線より内側に配置された検出電極とが両方存在していたが、これに限定されない。検出電極が、中心線よりも外側にのみ、あるいは内側にのみ配置されていても、両方配置されている場合と比較して検出性能がやや低下するが、地の円環状振動体11の下方に行くに従って先細りとなる傾斜側面が形成されていることによる本発明の効果は奏される。
また、上述の各実施形態では、圧電体膜40はエッチングされずに、上層金属膜50のパターニングによって各電極が形成されていたが、これに限定されない。例えば、図11に示す円環型振動ジャイロ400の中心的役割を果たす構造体の断面図のように、実質的に上層金属膜50が形成されている領域に合わせて圧電体膜40がエッチングされることは、圧電体膜40の望ましくない伸縮や電気信号の発信が防がれるという観点では好ましい一態様であるといえる。すなわち、上層金属膜50と下層金属膜30との間に、実質的に圧電体膜40の全部が厚み方向に挟まれている場合も好ましい一態様である。
また、上述の各実施形態は、円環状の振動体を用いた振動ジャイロで説明されているが、円環状の代わりに、多角形状の振動体であってもよい。例えば、正六角形、正八角形、正十二角形、正二十角形等の正多角形状の振動体であっても、本発明の効果と実質的に同様の効果が奏される。また、図13に示す多角形状振動ジャイロ450の八角形状の振動体111のような振動体であってもよい。振動体の正面視において点対象形状となる多角形状の振動体が採用されれば、振動体の振動時の安定性の観点で好ましい。
また、上述の第1の実施形態では、シリコン基板上の絶縁膜としてシリコン酸化膜が採用されているが、これに限定されない。例えば、シリコン酸化膜の代わりに、シリコン窒化膜が形成されていても、本発明の効果と実質的に同様の効果が奏される。
さらに、上述の各実施形態以外に、イン・プレーンの一次振動であって、アウト・オブ・プレーンの二次振動を用いた多軸ジャイロに対しても、本発明は適用され得る。また、上述の各実施形態ではシリコンを母材とする円環型振動ジャイロが採用されているが、これにも限定されない。例えば、振動ジャイロの母材がシリコンゲルマニウムであってもよい。以上、述べたとおり、本発明の範囲内に存在する変形例もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明は、振動ジャイロとして種々のデバイスの一部として広く適用され得る。
本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの中心的役割を果たす構造体の正面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの一部の製造工程の過程を示す断面図である。 本発明の1つの実施形態における円環型振動ジャイロの製造装置の構成を示す断面図である。 本発明の他の実施形態における円環型振動ジャイロの中心的役割を果たす構造体の正面図である。 図5のB−B断面図である。 本発明の他の実施形態における円環型振動ジャイロの中心的役割を果たす構造体の正面図である。 図5のC−C断面図である。 第1検出電極と第2検出電極の電気的信号の正負を概念的に説明する図である。 本発明の1つの実施形態におけるアウト・オブ・プレーンのcos2θの振動モードの一次振動を概念的に説明する図である。 本発明の1つの実施形態におけるX軸の回りで角速度が加わる場合のイン・プレーンのcos3θの振動モードの二次振動を概念的に説明する図である。 本発明の1つの実施形態におけるY軸の回りで角速度が加わる場合のイン・プレーンのcos3θの振動モードの二次振動を概念的に説明する図である。 本発明の他の実施形態における円環型振動ジャイロの中心的役割を果たす構造体の断面図である。 本発明の有用性を説明する説明図である。 本発明の有用性を説明する説明図である。 本発明の他の実施形態における振動体形状を説明する図である。
符号の説明
10 シリコン基板
11,11a,11b 円環状振動体
12 交流電源
13a 駆動電極
13b,33b,33c 第1検出電極
13c,13f モニタ電極
13d,33d,33e,213d 第2検出電極
14 引き出し電極
15 レッグ部
16 固定電位電極(グラウンド電極)
17 電極パッド用固定端部
18 電極パッド
19 支柱
20 シリコン酸化膜
30 下層金属膜
40 圧電体膜
50 上層金属膜
60 演算回路
100,200,300,400 円環型振動ジャイロ
450 多角形状振動ジャイロ
500 エッチング装置
520 チャンバー
521 ステージ
522a,522b ガスボンベ
523a,523b ガス流量調整器
524 コイル
525 第1高周波電源
526 第2高周波電源
527 真空ポンプ
528 排気流量調整器
529 制御部

Claims (6)

  1. 平面を一様に備えた円環状又は多角形状の振動体と、
    前記振動体を柔軟に支持する支持部と、
    固定電位電極、及び前記平面上に形成されるとともに上層金属膜及び下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備え、
    前記振動体の幅方向の垂直断面において前記平面が形成する前記振動体の幅を1とした場合に、前記振動体の厚み方向の全ての前記振動体の幅が1以下であるとともに、前記振動体の厚み方向の少なくとも一部の前記振動体の幅が0.9以下となる、前記平面の外周縁及び内周縁に連続する側面を有し、
    前記複数の電極が、前記平面上に配置される
    振動ジャイロ。
  2. 平面を一様に備えた円環状又は多角形状の振動体と、
    前記振動体を柔軟に支持する支持部と、
    固定電位電極、及び前記平面上に形成されるとともに上層金属膜及び下層金属膜により圧電体膜を厚み方向に挟む複数の電極とを備え、
    前記振動体の幅方向の垂直断面において前記振動体の厚み方向の前記振動体の幅が前記平面から前記厚み方向に向かうにしたがって狭くなる、前記平面の外周縁及び内周縁に連続する傾斜側面を有するとともに、
    前記複数の電極が、前記平面上に配置される
    振動ジャイロ。
  3. 前記複数の電極のうち、駆動電極又は検出電極が、前記平面上であって、前記平面の外周縁から前記外周縁の近傍に至るまでの領域及び/又はその内周縁から前記内周縁の近傍に至るまでの領域を含む領域内に配置される
    請求項1又は請求項2に記載の振動ジャイロ。
  4. 前記傾斜側面の平均傾斜角度が、前記平面を基準としたときに、俯角92°以上120°以下である
    請求項2に記載の振動ジャイロ。
  5. 前記振動体がシリコン基板から形成され、
    正面視で実質的に前記上層金属膜、前記圧電体膜、及び前記下層金属膜のみが観察される
    請求項1又は請求項2に記載の振動ジャイロ。
  6. 前記振動体がシリコン基板から形成され、
    正面視で実質的に前記上層金属膜及び前記下層金属膜のみが観察される
    請求項1又は請求項2に記載の振動ジャイロ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102297690A (zh) * 2011-07-22 2011-12-28 上海交通大学 压电驱动电容检测的双轴陀螺仪
JP5209716B2 (ja) * 2008-06-23 2013-06-12 住友精密工業株式会社 圧電体膜を用いた振動ジャイロ及びその製造方法
US9851373B2 (en) 2011-07-04 2017-12-26 Murata Manufacturing Co., Ltd. Vibrator and vibrating gyroscope

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