JP2009300166A - 雨滴検出装置及び雨滴検出方法並びに車両用ワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させる。
【解決手段】本発明の雨滴検出装置30は、車室内に設けられ、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して車両12に対する上方28を撮影する撮影部16と、撮影部16によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する雨滴判定部18と、を備える。この構成によれば、撮影部16によって撮影された画像の背景を外乱の少ない車両12に対する上方の空とすることができる。これにより、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができるので、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の雨滴検出装置30は、車室内に設けられ、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して車両12に対する上方28を撮影する撮影部16と、撮影部16によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する雨滴判定部18と、を備える。この構成によれば、撮影部16によって撮影された画像の背景を外乱の少ない車両12に対する上方の空とすることができる。これにより、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができるので、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、雨滴検出装置及び雨滴検出方法並びに車両用ワイパ装置に関する。
従来、雨滴検出装置としては、例えば、次のものがある(特許文献1参照)。すなわち、特許文献1に記載の雨滴検出装置では、車両に備えられたフロントガラスのワイパによる払拭領域を介して車両の前方を撮影して画像データを取得し、この画像データに基づいてフロントガラスへの雨滴の付着有無を判定する構成とされている。
特開2001−147278号公報
特開2006−292543号公報
しかしながら、特許文献1に記載の雨滴検出装置では、撮影部によって撮影された画像の背景が車両の前方の景色となる。このため、例えば車両の前方の景色が複雑な場合又は車両の走行に伴い前方の景色が変化する場合などには、これが外乱となり、この外乱の影響によって雨滴の付着有無の判定精度が低下する可能性がある。
また、この種の雨滴検出装置の判定結果に基づいてワイパを駆動させる車両用ワイパ装置では、車両を運転する運転者の感性に合うようにワイパが駆動されることが望まれる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることにある。
また、本発明の他の目的は、車両を運転する運転者の感性に合うようにワイパを駆動させることにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の雨滴検出装置は、車室内に設けられ、車両に備えられたフロントガラスのワイパによる払拭領域を介して前記車両に対する上方、前記車両の外装パネル、前記車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域を撮影する撮影部と、前記撮影部によって取得された画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する雨滴判定部と、を備えている。
請求項1に記載の雨滴検出装置では、車室内に設けられた撮影部によって、フロントガラスのワイパによる払拭領域を介して車両に対する上方、車両の外装パネル、車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域が撮影される。そして、雨滴判定部により、上述の撮影部によって取得された画像データに基づいてフロントガラスへの雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)が判定される。
ここで、請求項1に記載の雨滴検出装置では、撮影部によってフロントガラスの払拭領域を介して撮影されるのが車両に対する上方、車両の外装パネル、車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域(すなわち、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱が少ない領域)とされている。従って、撮影部によって撮影された画像の背景を外乱の少ない外乱低減領域とすることができるので、例えば、撮影部によって撮影された画像の背景が外乱の多い車両の前方の景色となる構成に比して、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができる。これにより、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
請求項2に記載の雨滴検出装置は、請求項1に記載の雨滴検出装置において、前記外乱低減領域の変化に関する変化情報を取得する変化情報取得部を備え、前記雨滴判定部が前記撮影部によって取得された画像データ、及び、前記変化情報取得部によって取得された変化情報に基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する構成とされている。
請求項2に記載の雨滴検出装置では、変化データ取得部によって、外乱低減領域の変化に関する変化情報が取得される。そして、雨滴判定部により、上述の撮影部によって取得された画像データ、及び、変化情報取得部によって取得された変化情報に基づいてフロントガラスへの雨滴の付着状態が判定される。従って、外乱低減領域が変化した場合でも、この外乱低減領域の変化に応じて、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定することができる。
請求項3に記載の雨滴検出装置は、請求項1又は請求項2に記載の雨滴検出装置において、前記撮影部によって取得された画像データのうち予め定められた条件を満たす適正データを抽出する適正データ抽出部を備え、前記雨滴判定部が前記適正データ抽出部によって抽出された適正データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する構成とされている。
請求項3に記載の雨滴検出装置では、適正データ抽出部により、上述の撮影部によって取得された画像データのうち予め定められた条件(すなわち、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させるために必要な条件)を満たす適正データが抽出される。そして、雨滴判定部により、上述の適正データ抽出部によって抽出された適正データに基づいてフロントガラスへの雨滴の付着状態が判定される。従って、撮影部によって取得された画像データに、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定するのに適したデータと不適なデータとが混在する場合でも、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定するのに適したデータが抽出(採択)されるので、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
また、前記課題を解決するために、請求項4に記載の車両用ワイパ装置は、車両に備えられたフロントガラスを払拭するためのワイパと、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の雨滴検出装置と、前記雨滴判定部の判定結果に基づいて前記ワイパを駆動させるための駆動指令を出力する制御部と、前記駆動指令に基づいて前記ワイパを駆動させる駆動部と、を備えている。
請求項4に記載の車両用ワイパ装置では、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の雨滴検出装置が備えられており、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度が向上されるので、例えば、撮影部によって撮影された画像の背景が車両の前方の景色となる雨滴検出装置を備えた構成に比して、ワイパの誤作動を低減することができる。
しかも、請求項4に記載の車両用ワイパ装置では、雨滴検出装置による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラスにおけるワイパの払拭領域とされており、この雨滴検出装置の判定結果に基づいてワイパが駆動される構成とされている。従って、例えば、雨滴検出装置による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラスにおけるワイパの払拭領域以外の領域とされた構成に比して、車両を運転する運転者の感性に合うようにワイパを駆動させることができる。
特に、雨滴検出装置による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラスにおけるワイパの払拭領域のうちのさらに運転者の視界領域(例えば、米国連邦自動車安全基準FMVSS No.104等の法規によって規定された領域)とされれば、車両を運転する運転者の感性により一層合うようにワイパを駆動させることができる。
また、前記課題を解決するために、請求項5に記載の雨滴検出方法は、車両に備えられたフロントガラスのワイパによる払拭領域を介して車室内から前記車両に対する上方、前記車両の外装パネル、前記車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域を撮影して画像データを取得し、該画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する方法である。
請求項5に記載の雨滴検出方法では、フロントガラスの払拭領域を介して撮影するのが車両に対する上方、車両の外装パネル、車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域(すなわち、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱が少ない領域)である。従って、撮影した画像の背景を外乱の少ない外乱低減領域とすることができるので、例えば、撮影した画像の背景が外乱の多い車両の前方の景色となる場合に比して、フロントガラスへの雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができる。これにより、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
請求項6に記載の雨滴検出方法は、請求項5に記載の雨滴検出方法において、前記外乱低減領域の変化に関する変化情報を取得し、該変化情報及び前記画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する方法である。
請求項6に記載の雨滴検出方法では、外乱低減領域が変化した場合でも、この外乱低減領域の変化に応じて、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定することができる。
請求項7に記載の雨滴検出方法は、請求項5又は請求項6に記載の雨滴検出方法において、前記画像データのうち予め定められた条件を満たす適正データを抽出し、該適正データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する方法である。
請求項7に記載の雨滴検出方法では、撮影したことによって取得した画像データに、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定するのに適したデータと不適なデータとが混在する場合でも、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定するのに適したデータを抽出(採択)するので、フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
[第一実施形態]
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
はじめに、本発明の第一実施形態について説明する。
図1には、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10が示されている。この図に示される車両用ワイパ装置10は、例えば乗用自動車等の車両12に好適に搭載されるものであり、ワイパ14と、撮影部16と、雨滴判定部18と、制御部20と、駆動部22とを主要な構成として備えている。
ワイパ14は、車両12の車体に揺動可能に支持されており、後述する駆動部22によって駆動されて車両12に備えられたフロントガラス24を払拭する構成とされている。
撮影部16は、例えば、CCDカメラ等によって構成されており、車室内のダッシュボード26上に設けられている。この撮影部16は、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して外乱低減領域としての車両12に対する上方28を撮影する構成とされている。
なお、車両12が例えばトンネル外の道路を走行する場合には、車両12に対する上方28は空となるが、空は、雲等が存在する場合があるものの、一般的に、略均一な色調を有し且つ色調の変化も少ないものである。
雨滴判定部18は、上述の撮影部16とで雨滴検出装置30を構成しており、上述の撮影部16によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)を判定する構成とされている。
なお、この種の判定方法としては、例えば、特開2001−141838号公報、特開2001−147278号公報、特開2001−153969号公報、特開2006−292543号公報、特開2006−308329号公報、特開2007−309655号公報等に記載の技術を適用することが可能である。
制御部20は、上述の雨滴判定部18の判定結果に基づいてワイパ14を駆動させるための駆動指令(例えば、ワイパ14のオンオフ、ワイパ14の間欠動作と連続動作との切り換え、間欠動作の時間調整、連続動作における動作スピードの調整等に関する指令)を出力する構成とされている。
駆動部22は、図示しないワイパモータ、クランクレバー、リンク機構、ピボットレバー、ピボットホルダ、ピボット軸等を備えており、上述の制御部20から出力された駆動指令に基づいてワイパ14を駆動させる構成とされている。
また、上述の撮影部16は、より具体的には、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域のうち次の領域を介して車両12に対する上方28を撮影する構成とされている。
ここで、図2には、撮影部16による撮影対象を説明する図が示されている。この図に示されるように、撮影部16は、より具体的には、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域32のうちさらに運転者の視界領域34(例えば、米国連邦自動車安全基準FMVSS No.104等の法規によって規定された領域)を介して車両12に対する上方28を撮影する構成とされている。なお、フロントガラス24における撮影部16による撮影領域は、運転者の視界領域34と一致していても良く、また、運転者の視界領域34を含み且つこれよりも広くても良い。
次に、上記構成からなる車両用ワイパ装置10の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
図3には、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10の動作の流れが示されている。本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、ダッシュボード26上に設けられた撮影部16によって、フロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して車両12に対する上方28が撮影され、画像データが取得される(ステップS10)。
そして、雨滴判定部18により、上述の撮影部16によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)が判定される(ステップS15)。
ここで、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、撮影部16によってフロントガラス24の払拭領域を介して撮影されるのが車両12に対する上方28とされている。すなわち、車両12がトンネル外の道路を走行する場合には、車両12に対する上方の空である。
従って、撮影部16によって撮影された画像の背景を外乱の少ない車両12に対する上方の空とすることができるので、例えば、撮影部16によって撮影された画像の背景が外乱の多い車両12の前方の景色となる構成に比して、フロントガラス24への雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができる。これにより、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
そして、雨滴判定部18によって、フロントガラス24に雨滴が付着していないと判定された場合(ステップS15:NO)には、制御部20から駆動部22に駆動指令が出力されず、上述のステップS10に戻る。
一方、雨滴判定部18によって、フロントガラス24に雨滴が付着していると判定された場合(ステップS15:YES)には、制御部20から駆動部22に駆動指令が出力され、駆動部22によってワイパ14が駆動される(ステップS20)。これにより、フロントガラス24に付着した雨滴が除去され、運転者の視界が確保される。
ここで、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、上述のように、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度が向上されるので、例えば、撮影部16によって撮影された画像の背景が車両12の前方の景色となる雨滴検出装置を備えた構成に比して、ワイパ14の誤作動を低減することができる。
しかも、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、雨滴検出装置30による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラス24におけるワイパ14の払拭領域32とされており、この雨滴検出装置30の判定結果に基づいてワイパ14が駆動される構成とされている。
従って、例えば、雨滴検出装置30による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラス24におけるワイパ14の払拭領域32以外の領域とされた構成(例えば、レーンキープアシスト用の車載カメラの画像を用いる場合には、運転者の視界領域34と異なる領域を撮影するので、運転者の視界領域34に局部的に汚れが付着した場合でも、ワイパ14が適切に駆動されないという問題がある)に比して、車両12を運転する運転者の感性に合うようにワイパ14を駆動させることができる。
特に、本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10では、雨滴検出装置30による雨滴の付着状態の判定対象がフロントガラス24におけるワイパ14の払拭領域32のうちのさらに運転者の視界領域34(例えば、米国連邦自動車安全基準FMVSS No.104等の法規によって規定された領域)とされている。従って、車両12を運転する運転者の感性により一層合うようにワイパ14を駆動させることができる。
これにより、車両12の前方を走行する車両や対向車が跳ね上げた汚れがフロントガラス24における運転者の視界領域34に局部的に付着した場合でも、この汚れを適切に除去することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。
図4には、本発明の第二実施形態に係る車両用ワイパ装置40が示されている。この図に示される車両用ワイパ装置40は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10に変化情報取得部42が追加されると共に雨滴判定部18の構成が以下の如く変更されたものである。
すなわち、変化情報取得部42は、例えば、カーナビゲーションシステムに搭載された演算処理装置等により構成されており、例えばGPS等を利用して車両12の位置情報を取得し、この位置情報に対応してカーナビゲーションシステムの記憶媒体に予め記憶されていた車両12に対する上方28の景色の画像データ(例えば、後述するように、車両12がトンネル内に進入したときのトンネル内の上壁のような車両12と空との間の固定障害物の画像データ)がある場合には、上述の車両12の位置情報に基づいてこの車両12に対する上方28の景色の画像データを取得する構成とされている。
なお、上述の記憶媒体に予め記憶されていた車両12に対する上方28の景色の画像データが本発明における外乱低減領域の変化に関する変化情報に相当する。
また、雨滴判定部18は、上述のように、変化情報取得部42によって画像データが取得された場合には、上述の撮影部16によって取得された画像データ及び変化情報取得部42によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)を判定する構成とされている。
なお、雨滴判定部18は、変化情報取得部42によって画像データが取得されていない場合には、上述の本発明の第一実施形態の場合と同様に、上述の撮影部16によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)を判定する構成とされている。
次に、上記構成からなる車両用ワイパ装置10の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
図5には、本発明の第二実施形態に係る車両用ワイパ装置40の動作の流れが示されている。本発明の第二実施形態に係る車両用ワイパ装置40では、撮影部16によって画像データが取得された後(ステップS10)、変化情報取得部42によって画像データ(変化情報)の取得が実行される(ステップS11)。
すなわち、変化情報取得部42は、例えばGPS等を利用して車両12の位置情報を取得し、この位置情報に対応して記憶媒体に予め記憶されていた車両12に対する上方28の景色の画像データがある場合には、上述の車両12の位置情報に基づいてこの車両12に対する上方28の景色の画像データ(変化情報)を取得する。つまり、例えば、車両12がトンネル内に進入した場合、変化情報取得部42は、このトンネル内の上壁の画像データを取得する。
そして、このようにして変化情報取得部42によって画像データが取得された場合には、雨滴判定部18により、上述の撮影部16によって取得された画像データ及び変化情報取得部42によって取得された画像データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)が判定される(ステップS15)。
すなわち、変化情報取得部42によって画像データが取得された場合には、雨滴判定部18により、撮影部16によって撮影された画像データから、変化情報取得部42によって取得された画像データが差分され(フィルタリングされ)、この差分データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)が判定される。
従って、例えば、車両12がトンネル内に進入した場合のように、車両12に対する上方28の景色が空からトンネル内の上壁に変化した場合でも、この車両12に対する上方28の景色の変化に応じて、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定することができる。
なお、本実施形態において、変化情報取得部42は、トンネル内の上壁の画像データを取得する構成とされていたが、トンネル以外の固定障害物の画像データを取得する構成とされていても良い。
また、上記実施形態において、変化情報取得部42は、例えば、車両12がトンネル内に進入した場合のように、車両12に対する上方28の景色の構成物が異なるものに変化した場合に画像データを取得する構成とされていたが、車両12に対する上方28の景色の構成物が同一で、且つ、この構成物の状態が変化した場合に、この変化後の画像データを取得する(例えば、車両12に対する上方の空が明るい状態から暗い状態になったときには、記憶媒体に予め記憶されていた明るい状態の空の画像データを取得する)構成とされていても良い。
また、上記実施形態において、変化情報取得部42は、車両12の位置情報に基づいてカーナビゲーションシステムの記憶媒体に予め記憶されていた画像データを取得する構成とされていたが、車両12の位置情報に基づいて車両12外の情報発信基地に情報要求信号を出力し、この情報発信基地から車両12の位置に対応して出力された画像データを取得する構成とされていても良い。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
次に、本発明の第三実施形態について説明する。
図6には、本発明の第三実施形態に係る車両用ワイパ装置50が示されている。この図に示される車両用ワイパ装置50は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10に適正データ抽出部52が追加されると共に雨滴判定部18の構成が以下の如く変更されたものである。
すなわち、適正データ抽出部52は、上述の撮影部16によって取得された画像データのうち予め定められた条件、すなわち、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させるために必要な条件を満たす適正データ(例えば、後述するように、色調が明るい撮影画像についての画像データなど)を抽出する構成とされている。
また、雨滴判定部18は、上述の適正データ抽出部52によって抽出された適正データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)を判定する構成とされている。
次に、上記構成からなる車両用ワイパ装置10の動作と併せてその作用及び効果について説明する。
図7には、本発明の第三実施形態に係る車両用ワイパ装置50の動作の流れが示されている。本発明の第三実施形態に係る車両用ワイパ装置50では、撮影部16によって画像データが取得された後(ステップS10)、適正データ抽出部52によって適正データが抽出される(ステップS12)。
すなわち、例えば、撮影部16による撮影時に、車両12が走行する走行路の両脇に立ち木などがある場合には、撮影部16によって撮影される撮影画像の色調が明暗を繰り返すことになる。従って、この場合、適正データ抽出部52は、色調が暗い撮影画像をフロントガラス24への雨滴の付着状態を判定するのに不適とし、色調が明るい撮影画像をフロントガラス24への雨滴の付着状態を判定するのに適しているとする。そして、適正データ抽出部52は、この色調が明るい撮影画像についての画像データを適正データとして抽出する。
そして、雨滴判定部18により、適正データ抽出部52によって抽出された適正データに基づいてフロントガラス24への雨滴の付着状態(つまり、例えば、雨滴の付着の有無や、雨滴の付着量など)が判定される(ステップS15)。
従って、例えば、車両12が走行する走行路の両脇に立ち木などがある等の影響により、撮影部16によって撮影される撮影画像の色調が明暗を繰り返すなど、撮影部16によって取得された画像データに、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定するのに適したデータと不適なデータとが混在する場合でも、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定するのに適したデータが抽出(採択)されるので、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態において、適正データ抽出部52は、色調を適正データか否かの判断対象とする構成とされていたが、例えば、外乱光の有無などを適正データか否かの判断対象とする構成とされていても良い。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態について説明する。
次に、本発明の第四実施形態について説明する。
図8には、本発明の第四実施形態に係る車両用ワイパ装置60が示されている。この図に示される車両用ワイパ装置60は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10に対して撮影部16の設置位置が変更されたものである。
つまり、撮影部16は、車室内の例えば天井62に設けられている。また、この撮影部16は、車両12に備えられたフロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して外乱低減領域としての車両12の外装パネル68(フロントフードパネル)を撮影する構成とされている。
なお、車両12の外装パネル68は、一般的に、表面が均一に塗装されること等により、略均一な色調を有し且つ色調の変化も少ないものである。
このように構成されていても、撮影部16によって撮影された画像の背景を外乱の少ない車両12の外装パネル68とすることができるので、例えば、撮影部16によって撮影された画像の背景が外乱の多い車両12の前方の景色となる構成に比して、フロントガラス24への雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができる。これにより、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
[第五実施形態]
次に、本発明の第五実施形態について説明する。
次に、本発明の第五実施形態について説明する。
図9には、本発明の第五実施形態に係る車両用ワイパ装置70が示されている。この図に示される車両用ワイパ装置70は、上述の本発明の第一実施形態に係る車両用ワイパ装置10に対して撮影部16の設置位置が変更されたものである。
つまり、撮影部16は、車室内の例えば天井62に設けられている。また、この撮影部16は、車両12に備えられたフロントガラス24のワイパ14による払拭領域を介して車両12が走行する道路の路面78(外乱低減領域)を撮影する構成とされている。
なお、車両12が走行する道路の路面78(舗装路)は、一般的に多少の凹凸を有するが、略均一な色調を有し且つ色調の変化も少ないものである。
このように構成されていても、撮影部16によって撮影された画像の背景を外乱の少ない車両12が走行する道路の路面78とすることができるので、例えば、撮影部16によって撮影された画像の背景が外乱の多い車両12の前方の景色となる構成に比して、フロントガラス24への雨滴の付着状態の判定に対する外乱の影響を少なくすることができる。これにより、フロントガラス24への雨滴の付着状態を判定する際の判定精度を向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
また、上述の第二〜第五実施形態のうち組み合わせ可能な実施形態は、上述の第一実施形態に複数組み合わされて実施可能であることは勿論である。
また、上記各実施形態において、雨滴検出装置30は、車両用ワイパ装置に適用されていたが、その他の装置(例えば、車両走行モードをドライ路面走行モードとウェット路面走行モードとに切り替える装置など)に適用されても良い。
10,40,50,60,70…車両用ワイパ装置、12…車両、14…ワイパ、16…撮影部、18…雨滴判定部、20…制御部、22…駆動部、24…フロントガラス、26…ダッシュボード、28…車両に対する上方(外乱低減領域)、30…雨滴検出装置、32…ワイパによる払拭領域、34…運転者の視界領域、42…変化情報取得部、52…適正データ抽出部、62…天井、68…外装パネル(外乱低減領域)、78…車両が走行する道路の路面(外乱低減領域)
Claims (7)
- 車室内に設けられ、車両に備えられたフロントガラスのワイパによる払拭領域を介して前記車両に対する上方、前記車両の外装パネル、前記車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域を撮影する撮影部と、
前記撮影部によって取得された画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する雨滴判定部と、
を備えた雨滴検出装置。 - 前記外乱低減領域の変化に関する変化情報を取得する変化情報取得部を備え、
前記雨滴判定部は、前記撮影部によって取得された画像データ、及び、前記変化情報取得部によって取得された変化情報に基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する、
請求項1に記載の雨滴検出装置。 - 前記撮影部によって取得された画像データのうち予め定められた条件を満たす適正データを抽出する適正データ抽出部を備え、
前記雨滴判定部は、前記適正データ抽出部によって抽出された適正データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する、
請求項1又は請求項2に記載の雨滴検出装置。 - 車両に備えられたフロントガラスを払拭するためのワイパと、
請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の雨滴検出装置と、
前記雨滴判定部の判定結果に基づいて前記ワイパを駆動させるための駆動指令を出力する制御部と、
前記駆動指令に基づいて前記ワイパを駆動させる駆動部と、
を備えた車両用ワイパ装置。 - 車両に備えられたフロントガラスのワイパによる払拭領域を介して車室内から前記車両に対する上方、前記車両の外装パネル、前記車両が走行する道路の路面のいずれかよりなる外乱低減領域を撮影して画像データを取得し、該画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する雨滴検出方法。
- 前記外乱低減領域の変化に関する変化情報を取得し、該変化情報及び前記画像データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する、
請求項5に記載の雨滴検出方法。 - 前記画像データのうち予め定められた条件を満たす適正データを抽出し、該適正データに基づいて前記フロントガラスへの雨滴の付着状態を判定する、
請求項5又は請求項6に記載の雨滴検出方法。
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JP2008153005A JP2009300166A (ja) | 2008-06-11 | 2008-06-11 | 雨滴検出装置及び雨滴検出方法並びに車両用ワイパ装置 |
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- 2008-06-11 JP JP2008153005A patent/JP2009300166A/ja active Pending
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