JP2009300165A - 散乱特性評価装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光軸上に、板状体の評価対象試料Fを保持する保持部5と、評価対象試料Fで散乱された散乱光を検出器に集光する集光レンズ4と、検出器2の検出素子毎の出力に基づいて、評価対象試料Fの光の透過散乱特性を評価する評価部24とを備える散乱特性評価装置10であって、保持部5は、光軸に対する評価対象試料Fの表面の角度Ψを調整可能とする角度調整機構3を備え、評価部24は、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料Fの光の透過散乱特性を評価することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
よって、液晶保護フィルム中を通過する際に散乱した散乱光が、どの方向にどれくらいの光強度を有するかという透過散乱特性を評価することは、観察者が液晶保護フィルムを通して液晶表示装置の画像を見た場合における画像のにじみや鮮明さの指標となる。そこで、このような液晶保護フィルムの光の透過散乱特性を評価することは、現在、熟練者による目視によって行われている。
しかしながら、液晶保護フィルムの光の透過散乱特性の評価を目視によって行う場合、評価者(熟練者)によって透過散乱特性の評価が異なることが生じるため、客観的かつ定量的な評価をすることができないという問題点がある。
透過散乱能測定装置30は、測定対象である半透明フィルムFにレーザ光源1からレーザ光(平行光束)を照射し、半透明フィルムF中を通過した透過散乱光を、レーザ光源1の光軸L上に配置された積分球11の通過孔(例えば、直径10mmの円形状)を通して検出器12に到達させることにより、その光強度Eを検出器12で検出するように構成されている。さらに、半透明フィルムFと積分球11との距離が光軸L方向で変化できるように、半透明フィルムFを移動させる基台部(駆動機構)13を備えている。これによって、距離d1(ただし、d1 >d2 )のときに検出された光強度E1と、距離d2のときに検出された光強度E2との比率である直進率E1/E2を算出している。
ここで、直進率E1/E2は、半透明フィルムFから出射された透過散乱光が、ほとんど散乱されなかった(半透明フィルムFの光の透過散乱能が小さい)場合には、1に近い数値をとることになるが、半透明フィルムFの光の透過散乱能が大きくなるほど、小さくなっていく。
したがって、透過散乱能測定装置30を用いて直進率E1/E2を算出することにより、種々の半透明フィルムFの直進率E1/E2を比較して、その結果、半透明フィルムFの透明性(透過散乱能)が大きいか小さいかを評価している。
透過散乱能測定装置40は、半透明フィルムFにレーザ光源1からレーザ光を照射して、半透明フィルムFから出射した散乱光L1を集光レンズ14によって、光軸Lに対して角度θ1となる位置に配置された検出器15の受光面に到達させることにより、その光強度E1を検出器15で検出するように構成されている。これにより、角度θ1となる位置に配置されたときに検出された光強度E1や、角度θ2(ただし、θ1 ≠θ2 )となる位置に配置されたときに検出された光強度E2を検出している。すなわち、半透明フィルムF中を通過する際に散乱した散乱光が、どの方向(光軸Lに対する散乱角度θi)にどれくらいの光強度Eiを有するかという透過散乱特性を評価している。
本発明の散乱特性評価装置によれば、角度調整機構は、光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを調整可能とする。また、検出器は、複数個の検出素子が配置されている。そして、光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを調整した後で、複数個の検出素子が光強度をそれぞれ検出する。これにより、評価部は、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する。
また、散乱光強度の分布を測定する際に、検出器を移動させることがないので、測定誤差が生じることもない。
また、上記発明において、前記角度調整機構は、前記光軸と垂直となる回転軸を有し、前記回転軸を中心として評価対象試料を回転移動可能とするようにしてもよい。
本発明の散乱特性評価装置によれば、回転軸と平行となるように評価対象試料の表面を配置すれば、光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを容易に調整することができる。
また、上記発明において、前記角度調整機構を制御する保持部制御部を備え、前記保持部制御部は、前記光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを設定角度ψに回転移動させるようにしてもよい。
本発明の散乱特性評価装置によれば、保持部制御部によって角度調整機構を制御するので、光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを正確に調整することができる。
本発明の散乱特性評価装置によれば、保持部制御部によって、評価対象試料の表面の角度Ψを、第一設定角度ψ1と第二設定角度ψ2としたときの検出器の検出素子毎の出力を自動的に得ることができる。
ここで、検出素子の「中心」とは、リング状の中心のことをいい、よって、リング状の半径とは、その中心からの距離のことをいう。そして、「リング状」とは、代表的には中心角が360°であるリング状や、中心角が180°である半リング状や、中心角が90°である1/4リング状のことをいうが、原理的には中心角は何度であってもよいので、それらも含まれる。
本発明の散乱特性評価装置によれば、検出器は、互いに半径が異なるリング状の受光面を有する複数個の検出素子の中心が、同心円状かつ光軸上に配置されている。そして、複数個の検出素子が光強度をそれぞれ検出する。これにより、複数個の検出素子がそれぞれ検出した光強度を得ると、評価部は、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する。
ここで、「測定点」とは、光軸上に設定される任意の一点のことをいい、例えば、評価対象試料の内部を通過する光軸の始点と終点との中点や、光軸と回転軸とが交差した点が、測定点となるように設定される。
本発明の散乱特性評価装置によれば、測定点から出射される散乱光を集光レンズが検出器に導く。そして、複数個の検出素子は、測定点からの光強度をそれぞれ検出する。
複数個の検出素子がそれぞれ検出した光強度を得ると、評価部は、複数個の検出素子がそれぞれ検出した光強度を変換することで、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する。つまり、複数個の検出素子がそれぞれ検出した光強度のそのままの値では、散乱光がどの方向にどれくらいの光強度を有するかということを一見して捉えることができないので、複数個の検出素子がそれぞれ検出した光強度から、散乱光がどの方向にどれくらいの光強度を有するかということを一見して捉えることができるものに変換することになる。
具体的には、まず、測定点を中心とした球を想定する。すなわち、測定点から等距離となる位置を作成するための基準となる基準球を作成する。
次に、検出素子の受光面に導かれた光が球を通過した通過面積と、検出素子が検出した光強度とを用いて、球における単位面積(単位立体角)での散乱光強度を算出する。つまり、測定点から等距離となる単位面積での散乱光強度を得る。なお、通過面積は、集光レンズの焦点距離、検出器の配置、形状、サイズ等の情報からレイトレース等を実施することによって、予め算出して決定されている。
次に、球における通過面積の位置を用いて、散乱角度を決定する。
最後に、決定した各散乱角度を含む角度範囲における散乱光強度の分布に基づいて、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する。
Ci=Ei/(Si×Ti)・・・(1)
ここで、Tiは、測定点からi番目の検出素子の受光面までの光の透過率である。
本発明の散乱特性評価装置によれば、まず、測定点を中心とした球を想定する。すなわち、測定点から等距離となる位置を作成するための基準となる基準球を作成する。
次に、i番目の検出素子の受光面に導かれた光が球を通過した通過面積Siと、i番目の検出素子が検出した光強度Eiとを用いて式(1)により、球における単位面積(単位立体角)での散乱光強度Ciを算出する。つまり、測定点から等距離となる単位面積での散乱光強度Ciを得る。なお、通過面積Siと透過率Tiとは、集光レンズの焦点距離、検出器の配置、形状、サイズ等の情報からレイトレース等を実施することによって、予め算出して決定されている。
次に、通過面積Si中の一点と測定点とをそれぞれ結んだ線群において、線と光軸とがなす角度が最大となる最大角度と、線と光軸とがなす角度が最小となる最小角度との平均値である平均角度θiを算出する。
次に、平均角度θiを光軸に対する散乱角度θiとして、光軸に対する散乱角度θiでの散乱光強度Ciを決定する。
最後に、散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布に基づいて、光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する。例えば、散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布を表示装置等に表示したりする。
本発明の散乱特性評価装置によれば、評価対象試料中に設定した測定点を固定したまま、回転軸によって評価対象試料を回転移動することができる。
散乱特性評価装置10は、評価対象試料である液晶保護フィルムFを保持する保持部5と、レーザ光(平行光束)を照射するレーザ光源1と、光強度Eiの分布を検出するリングディテクタ(検出器)2と、測定点Oから出射される散乱光をリングディテクタ2に導く集光レンズ4と、光軸Lに対して表面を角度Ψとしたときの液晶保護フィルムFの光の透過散乱特性を評価するコンピュータ(制御部)20と、マルチプレクサ7と、増幅アンプ8と、A/D変換器9とにより構成される。
なお、液晶保護フィルムFは、液晶表示装置の前面に配置されて使用される板状体のものである。散乱特性評価装置10は、液晶保護フィルムFが液晶表示装置の前面に配置される前に、観察者が液晶保護フィルムFを通して画像を見た場合における画像のにじみや鮮明さを評価するものである。
保持部5は、液晶保護フィルムFを保持部5中の所定の位置に保持するとともに、回転軸3aを有する角度調整機構3を備える。回転軸3aは光軸Lと交差しかつ垂直となり、回転軸3aと光軸Lとの交点が、測定点Oとなるようになっている。さらに、液晶保護フィルムFが保持部5中の所定の位置に保持されると、液晶保護フィルムFの内部を通過する光軸Lの始点P1と終点P2との中点が、測定点Oとなるようにもなっており、液晶保護フィルムF中に設定される測定点Oは、固定されたまま、液晶保護フィルムFは回転移動するようになっている。このような構成により、液晶保護フィルムFが保持部5中の所定の位置に保持されて、角度調整機構3によって回転軸3aを中心として液晶保護フィルムFを回転移動させることにより、光軸Lに対して液晶保護フィルムFの表面を角度Ψとすることができる。このような角度調整機構3の制御は、コンピュータ20により実行されるようになっている。
集光レンズ4は、測定点Oから出射される散乱光をリングディテクタ2に導くように集光する。
I個の検出素子により検出された散乱光の光強度Ei(i=1、2、・・、I)は、マルチプレクサ7により多重化され、さらに増幅アンプ8により増幅され、A/D変換器9によりデジタル化される。そして、A/D変換器9の出力は、コンピュータ20に送信される。
例えば、保持部制御部25は、まず、初期位置として、評価対象試料Fの表面に光軸Lが垂直(設定角度ψ0(90°))となるように、評価対象試料Fを配置することにより、レーザ光源1をオン・オフ制御して、受光信号(光強度Ei)を受信する。次に、評価対象試料Fの表面(上半分側)の角度Ψが第一設定角度ψ1となるように回転移動させることにより、レーザ光源1をオン・オフ制御して、受光信号(光強度Ei)を受信する。次に、評価対象試料Fの表面(上半分側)の角度Ψが第二設定角度ψ2となるように回転移動させることにより、レーザ光源1をオン・オフ制御して、受光信号(光強度Ei)を受信する。最後に、評価対象試料Fの表面(上半分側)の角度Ψが第三設定角度ψ3となるように回転移動させることにより、レーザ光源1をオン・オフ制御して、受光信号(光強度Ei)を受信する。
(1)球想定ステップ
まず、図3に示すように、測定点Oを中心とした球Bを想定する。つまり、測定点Oから等距離となる位置を作成するための基準となる基準球を作成する。すなわち、液晶保護フィルムFにレーザ光を照射し、液晶保護フィルムF内でレーザ光が散乱し出射した場所(散乱場)を、測定点Oとしている。
i番目の検出素子の受光面に導かれた光が球Bを通過した通過面積Siと、i番目の検出素子が検出した光強度Eiとを用いて式(1)により、球Bにおける単位面積(単位立体角)での散乱光強度Ciを算出する。つまり、測定点から等距離となる単位面積での散乱光強度Ciを得る。このとき、I個の散乱光強度Ci(i=1、2、・・、I)を算出する。
Ci=Ei/(Si×Ti)・・・(1)
ここで、Tiは、測定点Oからi番目の検出素子の受光面までの光の透過率である。なお、通過面積Siと透過率Tiとは、集光レンズ4の焦点距離、リングディテクタ2の配置、形状、サイズ等の情報からレイトレース等を実施することによって、予め算出して決定されている。
図4に示すように、通過面積Siの一点と測定点Oとを結んだそれぞれ線群において、線と光軸Lとがなす角度が最大となる最大角度θmaxと、線と光軸とがなす角度が最小となる最小角度θminとを用いて下記式(2)により、平均角度θiを算出する。このとき、I個の平均角度θi(i=1、2、・・、I)を算出する。
θi=(θmax+θmin)/2・・・(2)
(4)散乱角度散乱光強度決定ステップ
平均角度Θiを光軸Lに対する散乱角度θiとして、光軸Lに対する散乱角度θiでの散乱光強度Ciを決定する。
散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布(例えば、0.1度から1.0度までで20箇所以上の散乱角度θiを含むもの等)に基づいて、光軸Lに対して表面を角度Ψとしたときの透明保護フィルムFの光の透過散乱特性を評価する。このとき、散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布を表示装置に表示する。
図5は、光軸Lに対して透明保護フィルムFの表面を角度Ψとしたときに得られた散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布を示すグラフである。なお、この場合の散乱光強度Ciは、A/D変換器9の出力値から計算された数値であり、散乱光強度Ciの相対的な比較には有効である。
まず、ステップS101の処理において、液晶保護フィルムFを保持部5中の所定の位置に配置する。
一方、入力装置からの操作信号が入力されたと判定したときには、ステップS103の処理において、光軸Lに対する表面の角度Ψである角度パラメータをψn=ψ0と(90°)とする。
次に、ステップS104の処理において、保持部制御部25は、レーザ光源1をオン・オフ制御して、受光信号(光強度Ei)を受信することにより受光信号をメモリ22に記憶させる。
一方、ステップS108の処理において、ψn=ψ3であると判定したときには、評価部24は、測定点Oを中心とした球Bを想定する(球想定ステップ)。
次に、ステップS110の処理において、評価部24は、i番目の検出素子の受光面に導かれた光が球Bを通過した通過面積Siと、光軸Lに対して表面を角度ψnとしたときのi番目の検出素子が検出した光強度Eiとを用いて式(1)により、球Bにおける単位面積(単位立体角)での散乱光強度Ciを算出する(散乱光強度算出ステップ)。
次に、ステップS111の処理において、評価部24は、通過面積Si中の一点と測定点Oとをそれぞれ結んだ線群において、線と光軸Lとがなす角度が最大となる最大角度θmaxと、線と光軸Lとがなす角度が最小となる最小角度θminとの平均角度θiを算出する(平均角度算出ステップ)。
次に、ステップS113の処理において、ψn=ψ3(45°)であるか否かを判定する。ψn=ψ3でないと判定したときには、ステップS114の処理において、ψn=ψn+1とし、ステップS110の処理に戻る。
一方、ψn=ψ3であると判定したときには、ステップS115の処理において、評価部24は、光軸Lに対して表面を角度ψ0(90°)、ψ1(75°)、ψ2(60°)、ψ3(45°)としたときの散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布に基づいて、液晶保護フィルムSの光の透過散乱特性を評価する(透過散乱特性評価ステップ)。このとき、光軸Lに対して表面を角度ψ1、ψ2、ψ3としたときの散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布を表示装置に表示する(図5参照)。
また、散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布を測定する際に、検出器を移動させることがないので、測定誤差が生じることもなく、さらに装置10を簡単にすることができる。
2 リングディテクタ(検出器)
3 角度調整機構
5 保持部
10 散乱特性評価装置
24 評価部
B 球
F 液晶保護フィルム(評価対象試料)
Claims (8)
- 光束を照射する光源と、
複数個の検出素子を配置してなる検出器と、
前記光源の光軸上に、板状体の評価対象試料を保持する保持部と、
前記評価対象試料で散乱された散乱光を検出器に集光する集光レンズと、
前記検出器の検出素子毎の出力に基づいて、前記評価対象試料の光の透過散乱特性を評価する評価部とを備える散乱特性評価装置であって、
前記保持部は、前記光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを調整可能とする角度調整機構を備え、
前記評価部は、前記光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価することを特徴とする散乱特性評価装置。 - 前記角度調整機構は、前記光軸と垂直となる回転軸を有し、
前記回転軸を中心として評価対象試料を回転移動可能とすることを特徴とする請求項1に記載の散乱特性評価装置。 - 前記角度調整機構を制御する保持部制御部を備え、
前記保持部制御部は、前記光軸に対する評価対象試料の表面の角度Ψを設定角度ψに回転移動させることを特徴とする請求項2に記載の散乱特性評価装置。 - 前記設定角度Ψは、第一設定角度ψ1と第二設定角度ψ2とを少なくとも含み、
前記保持部制御部は、前記評価対象試料の表面の角度Ψを第一設定角度ψ1に回転移動させることにより、前記検出器の検出素子毎の出力を得て、
その後、前記保持部制御部は、前記評価対象試料の表面の角度Ψを第二設定角度ψ2に回転移動させることにより、前記検出器の検出素子毎の出力を得ることを特徴とする請求項3に記載の散乱特性評価装置。 - 前記検出器は、互いに異なる半径を持つリング状の受光面を持つ検出素子を、前記光軸上の一点を中心とするように同心円状に配置してなることを特徴とする請求項1〜請求項4に記載の散乱特性評価装置。
- 前記集光レンズは、前記光軸上に設定された測定点から出射される散乱光を検出器に導き、
前記評価部は、前記測定点を中心とした球を想定して、前記検出素子の受光面に導かれた光が球を通過した通過面積と、前記検出素子が検出した光強度とを用いて、前記球における単位面積での散乱光強度を算出して、
前記球における通過面積の位置を用いて、散乱角度θを決定し、
決定した各散乱角度θを含む角度範囲における散乱光強度の分布に基づいて、前記光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の散乱特性評価装置。 - 前記検出器は、I個(i=1、2、・・、I)の検出素子からなり、
前記評価部は、前記光軸からi番目の検出素子の受光面に導かれた光が球を通過した通過面積Siと、i番目の検出素子が検出した光強度Eiとを用いて下記式(1)により、前記球における単位面積での散乱光強度Ciを算出して、
通過面積Si中の一点と測定点とをそれぞれ結んだ線群において、前記線と光軸とがなす角度が最大となる最大角度と、前記線と光軸とがなす角度が最小となる最小角度との平均値である平均角度θiを算出し、
平均角度θiを光軸に対する散乱角度θiとして、前記光軸に対する散乱角度θiでの散乱光強度Ciを決定し、
散乱角度θ1から散乱角度θIまでの角度範囲における散乱光強度Ciの分布に基づいて、前記光軸に対して表面を角度Ψとしたときの評価対象試料の光の透過散乱特性を評価することを特徴とする請求項6に記載の散乱特性評価装置。
Ci=Ei/(Si×Ti)・・・(1)
ここで、Tiは、測定点からi番目の検出素子の受光面までの光の透過率である。 - 前記光軸と回転軸とは交差し、
前記測定点は、前記光軸と回転軸とが交差した点に設定されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の散乱特性評価装置。
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