JP2009299558A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の制御装置において、触媒に流入する排気の空燃比を過剰に低くさせず、エミッションが悪化することを抑制すると共に、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させる技術を提供する。
【解決手段】空燃比センサの検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって、触媒ユニットに流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、空燃比センサの検出値がストイキ以上のときは、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定して積分項(I項)が過剰積算されることを抑制し、空燃比センサの検出値がストイキよりも低いときは、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。
吸蔵還元型NOx触媒の上流に酸素を吸蔵する上流側触媒を配置し、NOx再生時に排気の空燃比を低下させてリッチ化する空燃比低下制御においては、上流側触媒の酸素消費までの目標空燃比と、上流側触媒の酸素消費後の目標空燃比とを分けて設定する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
吸蔵還元型NOx触媒の上流に三元触媒を配置し、排気の空燃比を低下させてリッチ化する空燃比低下制御時には、吸蔵還元型NOx触媒へ送られるリッチ度合いを必要なリッチ量となる時間分制御する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
吸蔵還元型NOx触媒への排気の空燃比を低下させてリッチ化する空燃比低下制御において、吸蔵還元型NOx触媒の下流のNOx濃度に応じて排気の空燃比のリッチ化における変化速度を設定する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−339967号公報 特開2000−18062号公報 特開2007−187096号公報
ところで内燃機関の排気通路に配置された触媒の排気浄化能力を回復させるために触媒に流入する排気の空燃比を低くする場合に、排気の空燃比が過剰に低くなってしまい、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化する場合があった。また、応答性や収束性が悪く、排気の空燃比を目標空燃比に収束させるまでに時間がかかる場合があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関の制御装置において、触媒に流入する排気の空燃比を過剰に低くさせず、エミッションが悪化することを抑制すると共に、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させる技術を提供することにある。
本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
を備え、
前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記積分項を算出するために
用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置である。
比例積分制御(PI制御)によって触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる場合には、排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)が用いられる。積分項(I項)は、排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比との差分を積算することで得られる。
ここで、触媒は、流入する排気の空燃比がストイキよりも高いときに排気中の酸素を吸蔵し、流入する排気の空燃比がストイキよりも低くなると吸蔵していた酸素(吸蔵酸素)を放出する酸素吸蔵能(Oストレージ効果)を有している。そして、触媒に流入する排気の空燃比が低くなればOストレージ効果の影響を受ける。よって、触媒から吸蔵酸素が放出され吸蔵酸素が消費されるまでのOストレージ効果の影響を受ける期間、排気空燃比検出手段で検出される見かけの排気の空燃比の値が低くなることが阻害され、排気空燃比検出手段の検出値はストイキとなる。
このため、積分項(I項)はOストレージ効果の影響を受ける期間にわたって積算され、積分項(I項)が過剰積算されて大きくなってしまう。したがって、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときに、過剰積算された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が大きいために排気の空燃比の制御量が大きくなる。よって、排気の空燃比が目標空燃比よりも過剰に低くなってしまい、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化する場合があった。また、過剰積算された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が大きいために排気の空燃比の制御量が大きくなる。よって、排気の空燃比が大きく乱高下しながら収束して収束性が悪く、排気の空燃比を目標空燃比に収束させるまでに時間がかかる場合があった。
そこで、本発明では、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定するようにした。
本発明によると、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、積分項(I項)は、排気空燃比検出手段の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して求められるため、検出値と中間目標空燃比よりも低い空燃比の最終目標空燃比との差分を積算して求められる場合よりも小さくなる。よって、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制できる。
したがって、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときに、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が最終目標空燃比よりも過剰に低くなってしまうことがなく、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化することを抑制できる。また、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなるので、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
また、本発明にあっては、以下の構成を採用する。すなわち、本発明は、
内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
を備え、
前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する内燃機関の制御装置である。
比例積分制御(PI制御)によって触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる場合には、排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)が用いられる。比例項(P項)は、排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比との差分で得られる。
比例項(P項)が小さいと、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は小さくなるので、応答性が悪く、Oストレージ効果の影響を受ける期間が長くなる。しかし、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときに、排気の空燃比の制御量は小さくなるので、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
一方、比例項(P項)が大きいと、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は大きくなるので、応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間が短くなる。しかし、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときに、排気の空燃比の制御量は大きくなるので、排気の空燃比が乱高下しながら収束して収束性が悪く、排気の空燃比を目標空燃比に収束させるまでに時間がかかる。
このように、Oストレージ効果の影響を受ける期間では、比例項(P項)が大きいと応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。一方、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときには、比例項(P項)が小さいと収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
そこで、本発明では、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定するようにした。
本発明によると、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)は、排気空燃比検出手段の検出値と低位目標空燃比との差分から算出して求められるた
め、検出値と低位目標空燃比よりも高い空燃比の最終目標空燃比との差分から算出して求められる場合よりも大きくなる。一方、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、比例項(P項)は、排気空燃比検出手段の検出値と最終目標空燃比との差分から算出して求められるため、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときよりも小さくなる。
したがって、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)が大きく排気の空燃比の制御量が大きくなるので、応答性が良いため、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。一方、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときには、比例項(P項)が小さく排気の空燃比の制御量が小さくなるので、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。これらによって、排気の空燃比をより短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
を備え、
前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定すると共に、
前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置であることでもよい。
本発明によると、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制できる。このため、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときに、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が最終目標空燃比よりも過剰に低くなってしまうことがなく、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化することを抑制できる。また、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。また同時に、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)が大きく排気の空燃比の制御量が大きいので、応答性が良いため、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。一方、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素
が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低くなったときには、比例項(P項)が小さく排気の空燃比の制御量が小さいので、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。これらによって、相乗して排気の空燃比をより短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
中間目標空燃比は、ストイキと最終目標空燃比との間に設定されるとよい。本発明によると、排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)を、排気空燃比検出手段の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して求め、検出値と中間目標空燃比よりも低い空燃比の最終目標空燃比との差分を積算して求められる場合よりも小さくできる。よって、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制できる。
最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、中間目標空燃比を補正するとよい。本発明によると、より好適な中間目標空燃比を設定できる。
具体的な中間目標空燃比の補正としては、最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の中間目標空燃比に足して、補正後の中間目標空燃比を算出するとよい。
最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、低位目標空燃比を補正するとよい。本発明によると、より好適な低位目標空燃比を設定できる。
具体的な低位目標空燃比の補正としては、最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の低位目標空燃比に足して、補正後の低位目標空燃比を算出するとよい。
本発明によると、内燃機関の制御装置において、触媒に流入する排気の空燃比を過剰に低くさせず、エミッションが悪化することを抑制することができると共に、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
以下に本発明の具体的な実施例を説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例に係る内燃機関の制御装置を適用する内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒を有する水冷式の4ストロークサイクル・ディーゼルエンジンである。各気筒内には、燃料を噴射する燃料噴射弁2が配置されている。内燃機関1は、車両に搭載されている。内燃機関1には、吸気通路3及び排気通路4が接続されている。
内燃機関1に接続された吸気通路3の途中には、排気のエネルギを駆動源として作動するターボチャージャ5のコンプレッサ5aが配置されている。コンプレッサ5aよりも上流の吸気通路3には、該吸気通路3内を流通する吸気の流量(吸気量)を調節するスロットル弁6が配置されている。このスロットル弁6は、電動アクチュエータにより開閉され
る。スロットル弁6よりも上流の吸気通路3には、該吸気通路3内を流通する新気吸入空気(以下、新気という)の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ7が配置されている。このエアフローメータ7により、内燃機関1の新気量(吸気量)が測定される。吸気通路3及び吸気通路3に配置される上記機器が内燃機関1の吸気系を構成している。
一方、内燃機関1に接続された排気通路4の途中には、ターボチャージャ5のタービン5bが配置されている。タービン5bは排気通路4を流れる排気によって駆動され、コンプレッサ5aは駆動されたタービン5bと共に回転して吸気通路3を流れる吸気を過給する。そしてタービン5bを収容するタービン室にタービン5bの全周を囲むように複数の可変ノズル5cが設けられ、これらの可変ノズル5cをそれぞれ回動させることで、可変ノズル5c間に形成されるノズル通路断面積を変化させている。可変ノズル5cを回動することによって、ノズル通路断面積を小さくすると、ターボチャージャ5の過給圧を高めることができる。このようにノズル通路断面積を変化させる可変ノズル5c及びこれを駆動する電動アクチュエータが可変ノズル機構を構成している。
タービン5bよりも下流の排気通路には、触媒ユニット8が配置されている。触媒ユニット8は、主に吸蔵還元型NOx触媒を構成要素とし、その直上流側に酸化触媒を有するユニットである。触媒ユニット8は、内燃機関1が通常運転状態のように排気の空燃比が高いリーンのときには、排気中のNOxを吸蔵し、排気の空燃比が低いリッチ若しくは理論空燃比(ストイキ)になり且つ排気中に還元成分が存在するとき(還元雰囲気のとき)には、吸蔵していたNOxを放出する特性を有する。また、触媒ユニット8は、NOxと共に燃料などに含まれる硫黄成分(SOx)を吸蔵し、高温且つ排気の空燃比が低いリッチ若しくはストイキのときに吸蔵していた硫黄成分を放出する特性も有する。さらに、触媒ユニット8は、流入する排気の空燃比が高いリーンのときに排気中の酸素を吸蔵し、流入する排気の空燃比が低くなりストイキを通過してリッチになるときに吸蔵していた酸素(吸蔵酸素)を放出する酸素吸蔵能(Oストレージ効果)を有している。本実施例における触媒ユニット8が本発明の触媒に相当する。また、触媒ユニット8のNOxを吸蔵するNOx吸蔵能力が本発明の排気浄化能力に相当する。
触媒ユニット8の直下流の排気通路4には、排気の空燃比を検出する空燃比センサ9が配置されている。本実施例における空燃比センサ9が本発明の排気空燃比検出手段に相当する。排気通路4及び排気通路4に配置される上記機器が内燃機関1の排気系を構成している。
そして、内燃機関1には、排気通路4内を流通する排気の一部を吸気通路3へ還流(再循環)させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路10が備えられている。本実施
例では、EGR通路10によって還流される排気をEGRガスと称している。EGR通路10は、タービン5bよりも上流の排気通路4と、コンプレッサ5aよりも下流の吸気通路3とを接続している。このEGR通路10を通って、排気の一部がEGRガスとして高圧で内燃機関1へ送り込まれる。EGR通路10には、EGR通路10の通路断面積を調整することにより、該EGR通路10を流通するEGRガスの量を制御するEGR弁11が配置される。EGR弁11は、電動アクチュエータにより開閉される。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットであるECU12が併設されている。このECU12は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。
ECU12には、エアフローメータ7、空燃比センサ9、クランクポジションセンサ13、及びアクセルポジションセンサ14などの各種センサが電気配線を介して接続され、これら各種センサの出力信号がECU12に入力されるようになっている。
一方、ECU12には、燃料噴射弁2、並びにスロットル弁6、可変ノズル5c、EGR弁11の電動アクチュエータが電気配線を介して接続されており、該ECU12によりこれらの機器が制御される。
ECU12は、クランクポジションセンサ13やアクセルポジションセンサ14などの出力信号を受けて内燃機関1の運転状態を判別し、判別された機関運転状態に基づいて内燃機関1や上記機器を電気的に制御する。
ところで、排気通路4に配置された触媒ユニット8では、吸蔵されるNOxが内燃機関1の運転時間と共に増加する。そして、触媒ユニット8は吸蔵したNOxが増加して行くと、NOx吸蔵能力が低下してしまう。最終的には、触媒ユニット8のNOx吸蔵能力が飽和し、排気中のNOxが触媒ユニット8に吸蔵されずに大気中へ放出されてしまうおそれもある。そこで、触媒ユニット8のNOx吸蔵能力を回復させるために、触媒ユニット8に吸蔵されたNOx吸蔵量が所定量以上になると、内燃機関1をリッチ燃焼させる。内燃機関1をリッチ燃焼させる手法としては、燃料噴射弁2から噴射される燃料量を増量し、スロットル弁6を調節して吸気量を削減し、可変ノズル5cを回動してノズル通路断面積を大きくしてターボチャージャ5の過給圧を低下させて吸気量を削減し、EGR弁11を開き側に制御して酸素量を削減することが行われる。このようにして内燃機関1をリッチ燃焼させ、内燃機関1から未燃焼成分を排気通路4へ供給し、触媒ユニット8に流入する排気の空燃比を目標空燃比のリッチ空燃比に低下させ、触媒ユニット8からNOxを放出させるNOx還元を実施する場合がある。
また、触媒ユニット8では、NOxと共に吸蔵される硫黄成分(SOx)が内燃機関1の運転時間と共に増加する。そして触媒ユニット8は吸蔵した硫黄成分が増加して行くと、NOx吸蔵能力が低下してしまう。そこで、触媒ユニット8のNOx吸蔵能力を回復させるために、触媒ユニット8に吸蔵された硫黄成分吸蔵量が所定量以上になると、内燃機関1をリッチ燃焼させる。内燃機関1をリッチ燃焼させる手法としては、燃料噴射弁2から噴射される燃料量を増量し、スロットル弁6を調節して吸気量を削減し、可変ノズル5cを回動してノズル通路断面積を大きくしてターボチャージャ5の過給圧を低下させて吸気量を削減し、EGR弁11を開き側に制御して酸素量を削減することが行われる。このようにして内燃機関1をリッチ燃焼させ、内燃機関1から未燃焼成分を排気通路4へ供給し、触媒ユニット8を高温に昇温すると共に触媒ユニット8に流入する排気の空燃比を目標空燃比のリッチ空燃比に低下させ、触媒ユニット8から硫黄成分を放出させるS再生を実施する場合がある。
なお以下では、リッチ燃焼を用いたS再生の場合を例に挙げて説明する。NOx還元については説明を省略するが、S再生と同様な制御が行われるものである。
S再生を実施する際には、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって、触媒ユニット8に流入する排気の空燃比を低下させてリッチ側の目標空燃比に収束させるフィードバック制御を実施するようにしている。比例積分制御(PI制御)では、比例項(P項)と積分項(I項)との和が、排気の空燃比を低下させる制御量として入力される。すなわち、比例積分制御(PI制御)における排気の空燃比の制御量は、比例項(P項)と積分項(I項)の大きさによって決定されている。このような空燃比を低下させるフィードバック制御を実施するECU12が本発明の排気空燃比低下制御手段に相当する。
このような比例積分制御(PI制御)を用いたフィードバック制御によって、触媒ユニット8に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる場合には、空燃比センサ9の検
出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)が用いられる。比例項(P項)は、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比との差分で得られる。積分項(I項)は、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比との差分を積算することで得られる。
ここで、触媒ユニット8は、流入する排気の空燃比がストイキよりも高いときに排気中の酸素を吸蔵し、流入する排気の空燃比がストイキよりも低くなると吸蔵していた酸素(吸蔵酸素)を放出する酸素吸蔵能(Oストレージ効果)を有している。そして、触媒ユニット8に流入する排気の空燃比が低くなればOストレージ効果の影響を受け、触媒ユニット8から吸蔵酸素が放出され吸蔵酸素が消費されるまでのOストレージ効果の影響を受ける期間、空燃比センサ9で検出される見かけの排気の空燃比の値が低くなることが阻害され、空燃比センサ9の検出値はストイキとなる。
このため、図2に示すように、積分項(I項)は、Oストレージ効果の影響を受ける期間にわたって積算され、積分項(I項)が過剰積算されて大きくなってしまう。したがって、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときに、過剰積算された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が大きいために排気の空燃比の制御量が大きくなる。よって、排気の空燃比が目標空燃比よりも過剰に低くなってしまい、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化する場合があった。また、過剰積算された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が大きいために排気の空燃比の制御量が大きくなる。よって、排気の空燃比が大きく乱高下しながら収束して収束性が悪く、排気の空燃比を目標空燃比に収束させるまでに時間がかかる場合があった。
そこで、本実施例では、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定するようにした。
本実施例によると、図3に示すように、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、積分項(I項)は、空燃比センサ9の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して求められるため、検出値と中間目標空燃比よりも低い空燃比の最終目標空燃比との差分を積算して求められる場合よりも小さくなる。よって、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制でき、積分項(I項)を小さくできる。
したがって、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときに、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が最終目標空燃比よりも過剰に低くなってしまうことがなく、未燃焼成分や還元成分が排出されてエミッションが悪化することを抑制できる。また、過剰積算が抑制された積分項(I項)を用いて比例積分制御(PI制御)すると、積分項(I項)が小さいために排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
ここで、中間目標空燃比は、ストイキと最終目標空燃比との間に設定される。これによると、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)を、空燃比センサ9の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して求め、検出値と中間目標空燃比よりも低い空燃比の最終目標空燃比との差分を積算して求められる場合よりも小さくできる。よって、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ
以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制でき、積分項(I項)を小さくできる。なお、本実施例では、中間目標空燃比は、ストイキと最終目標空燃比との間に、予め実験や検証等によって求められた値で設定される。
次に、本実施例による空燃比低下制御ルーチンについて説明する。図4は、本実施例による空燃比低下制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。
ステップS101では、ECU12は、最終目標空燃比を設定する。最終目標空燃比は、S再生を実施する際に収束させる目標空燃比であり、例えば14.1等の値である。
ステップS102では、ECU12は、空燃比センサ9の検出値を得る。これにより、触媒ユニットの直下流の排気の空燃比が検出される。
ステップS103では、ECU12は、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低いか否かを判別する。すなわち、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受けているか否かを判別する。
ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低いと肯定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受けていないと判定してステップS104へ移行する。ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上と否定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受ける前又はOストレージ効果の影響を受けている最中と判定してステップS105へ移行する。
ステップS104では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する。
一方、ステップS105では、ECU12は、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定すると共に、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を中間目標空燃比に設定する。
ステップS105において、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を中間目標空燃比に設定することにより、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制し、積分項(I項)を小さくする。
ステップS106では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出する。
比例項(P項)は、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分で算出される。具体的には、比例項(P項)=Kp×(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))で算出される。ここで、Kpはフィードバックゲイン(比例要素)であり、予め実験や検証等から定められた値である。
一方、積分項(I項)は、ステップS104を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分を積算して算出され、ステップS105を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して算出される。具体的には、ステップS104を経由した場合の積分項(I項)=Ki×∫(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))dtで算出される。ステップS105を経由した場合の積分項(I項)=Ki×∫(At(空燃比センサ9の検出値)−MA(中間目標
空燃比))dtで算出される。ここで、Kiはフィードバックゲイン(積分要素)であり、予め実験や検証等から定められた値である。
ステップS107では、ECU12は、算出した比例項(P項)及び積分項(I項)に基づいて比例積分制御(PI制御)を用いたフィードバック制御を実施する。
具体的には、排気の空燃比を低下させる制御量=比例項(P項)+積分項(I項)で算出される。ここで、排気の空燃比を低下させる制御量は、内燃機関1をリッチ燃焼させる制御量であり、制御量が大きくなる程、排気の空燃比を低下させてリッチ化する。具体的な制御量としては、燃料噴射弁2から噴射される燃料量の増量量や、スロットル弁6を調節することによる吸気量の削減量や、可変ノズル5cを回動してノズル通路断面積を大きくしてターボチャージャ5の過給圧を低下させることによる吸気量の削減量や、EGR弁11を開き側に制御することによる酸素量の削減量のいずれか又はこれらを組み合わせたものである。
以上説明した本ルーチンによれば、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制でき、積分項(I項)を小さくできる。
<実施例2>
本実施例では、中間目標空燃比を、より好適に設定するために補正する。本実施例ではその特徴部分を説明しその他の構成は上記実施例と同様であるので説明は省略する。
本実施例では、中間目標空燃比を補正するようにした。具体的な中間目標空燃比の補正としては、図5に示すように、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が第1所定値及び第2所定値で定められる許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の中間目標空燃比に足して、補正後の中間目標空燃比を算出する。なお、具体的な中間目標空燃比の補正方法はこれに限られない。補正値の算出方法等は適宜変更できるものである。
本実施例によると、図6に示すように、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が第1所定値及び第2所定値で定められる許容値内に収められ、より好適な中間目標空燃比を設定できる。このため、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)が過剰積算されることをより好適に抑制できる。
次に、本実施例による中間目標空燃比補正制御ルーチンについて説明する。図7は、本実施例による中間目標空燃比補正制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、上記実施例の空燃比低下制御ルーチンによって排気の空燃比が最終目標空燃比に収束した場合に実行される。
ステップS201では、ECU12は、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値を算出する。
空燃比センサ9の検出値における最低値は、上記実施例の空燃比低下制御ルーチンによって排気の空燃比が最終目標空燃比に収束した場合に、空燃比センサ9の検出値の軌跡に基づいて求めることができる。
ステップS202では、ECU12は、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値に
おける最低値を引いた差分値が正の第1所定値(S1)より大きいか否かを判別する。第1所定値(S1)は、予め実験や検証等によって求められる。すなわち、本ステップによって、差分値が許容値外か否かを判別している。
ステップS202において、差分値が正の第1所定値(S1)より大きいと肯定判定された場合には、差分値が許容値外と判定してステップS203へ移行する。ステップS202において、差分値が正の第1所定値(S1)以下と否定判定された場合には、ステップS204へ移行する。
ステップS203では、ECU12は、中間目標空燃比を補正する。具体的には、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の中間目標空燃比に足して、補正後の中間目標空燃比を算出する。ただし、補正後の中間目標空燃比は、ストイキよりも高いリーン空燃比の値にはならないようにする。
ステップS204では、ECU12は、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が負の第2所定値(−S2)よりも小さいか否かを判別する。第2所定値(−S2)は、予め実験や検証等によって求められる。すなわち、本ステップによって、差分値が許容値外か否かを判別している。
ステップS204において、差分値が負の第2所定値(−S2)よりも小さいと肯定判定された場合には、差分値が許容値外と判定してステップS205へ移行する。ステップS204において、差分値が負の第2所定値(−S2)以上と否定判定された場合には、差分値が許容値内であるとして本ルーチンを一旦終了する。
ステップS205では、ECU12は、中間目標空燃比を補正する。具体的には、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の中間目標空燃比に足して、補正後の中間目標空燃比を算出する。ただし、補正後の中間目標空燃比は、最終目標空燃比よりも低いリッチ空燃比の値にはならないようにする。
以上説明した本ルーチンによれば、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、中間目標空燃比を補正でき、より好適な中間目標空燃比を設定できる。
<実施例3>
本実施例では、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定する。本実施例ではその特徴部分を説明しその他の構成は上記実施例と同様であるので説明は省略する。
比例積分制御(PI制御)を用いたフィードバック制御によって、触媒ユニット8に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる場合には、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)が用いられる。比例項(P項)は、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比との差分で得られる。積分項(I項)は、空燃比センサ9の検出値と目標空燃比との差分を積算することで得られる。
図8に示すように、比例項(P項)が小さいと、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は小さくなるので、応答性が悪く、Oストレージ効果の影響を受ける期間が長くなる。しかし、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったとき
に、排気の空燃比の制御量は小さくなる。よって、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
一方、図9に示すように、比例項(P項)が大きいと、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は大きくなるので、応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間が短くなる。しかし、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときに、排気の空燃比の制御量は大きくなる。よって、排気の空燃比が乱高下しながら収束して収束性が悪く、排気の空燃比を目標空燃比に収束させるまでに時間がかかる。
このように、Oストレージ効果の影響を受ける期間では、比例項(P項)が大きいと応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。一方、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときには、比例項(P項)が小さいと収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
そこで、本実施例では、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定するようにした。
本実施例によると、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)は、空燃比センサ9の検出値と低位目標空燃比との差分から算出して求められるため、検出値と低位目標空燃比よりも高い空燃比の最終目標空燃比との差分から算出して求められる場合よりも大きくなる。一方、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低いときは、比例項(P項)は、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分から算出して求められるため、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときよりも小さくなる。
したがって、図10に示すように、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)が大きく排気の空燃比の制御量が大きくなる。よって、応答性が良いため、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。一方、吸蔵酸素の放出が終了し吸蔵酸素が消費されてOストレージ効果の影響を受けなくなって、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときには、比例項(P項)が小さく排気の空燃比の制御量が小さくなる。よって、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。これらによって、排気の空燃比をより短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
次に、本実施例による空燃比低下制御ルーチンについて説明する。図11は、本実施例による空燃比低下制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、本ルーチンにおいて実施例1における図4のルーチンと同処理には同ステップの符号を付して説明を省略する。
ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低いと肯定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受けていないと判定してステップS304へ移行する。ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上と否定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受ける前又はOストレージ効果の影響を受けている最中と判定してステップS305へ移行する。
ステップS304では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する。
ステップS304において、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することにより、比例項(P項)は小さくなり、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は小さくなる。よって、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
一方、ステップS305では、ECU12は、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定すると共に、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する。
ステップS305において、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定することにより、比例項(P項)は大きくなり、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は大きくなる。よって、応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。
ステップS306では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出する。
比例項(P項)は、ステップS304を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分で算出され、ステップS305を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と低位目標空燃比との差分で算出される。具体的には、ステップS304を経由した場合の比例項(P項)=Kp×(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))で算出される。ステップS305を経由した場合の比例項(P項)=Kp×(At(空燃比センサ9の検出値)−LA(低位目標空燃比))で算出される。ここで、Kpはフィードバックゲイン(比例要素)であり、予め実験や検証等から定められた値である。
一方、積分項(I項)は、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分を積算して算出される。具体的には、積分項(I項)=Ki×∫(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))dtで算出される。ここで、Kiはフィードバックゲイン(積分要素)であり、予め実験や検証等から定められた値である。
ステップS107では、ECU12は、算出した比例項(P項)及び積分項(I項)に基づいて比例積分制御(PI制御)を用いたフィードバック制御を実施する。
以上説明した本ルーチンによれば、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、比例項(P項)が大きくできる。一方、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときに、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定し、比例項(P項)が小さくできる。
<実施例4>
本実施例では、低位目標空燃比を、より好適に設定するために補正する。本実施例ではその特徴部分を説明しその他の構成は上記実施例と同様であるので説明は省略する。
本実施例では、低位目標空燃比を補正するようにした。具体的な低位目標空燃比の補正としては、図12に示すように、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最
低値を引いた差分値が第3所定値及び第4所定値で定められる許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の低位目標空燃比に足して、補正後の低位目標空燃比を算出する。なお、具体的な低位目標空燃比の補正方法はこれに限られない。補正値の算出方法等は適宜変更できるものである。
本実施例によると、図13に示すように、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が第3所定値及び第4所定値で定められる許容値内に収められ、より好適な低位目標空燃比を設定できる。このため、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、比例項(P項)がより好適な値となる。
次に、本実施例による低位目標空燃比補正制御ルーチンについて説明する。図14は、本実施例による低位目標空燃比補正制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、上記実施例の空燃比低下制御ルーチンによって排気の空燃比が最終目標空燃比に収束した場合に実行される。なお、本ルーチンにおいて実施例2における図7のルーチンと同処理には同ステップの符号を付して説明を省略する。
ステップS201に引き続くステップS402では、ECU12は、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が正の第3所定値(S3)より大きいか否かを判別する。第3所定値(S3)は、予め実験や検証等によって求められる。すなわち、本ステップによって、差分値が許容値外か否かを判別している。
ステップS402において、差分値が正の第3所定値(S3)より大きいと肯定判定された場合には、差分値が許容値外と判定してステップS403へ移行する。ステップS402において、差分値が正の第3許容値(S3)以下と否定判定された場合には、ステップS404へ移行する。
ステップS403では、ECU12は、低位目標空燃比を補正する。具体的には、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の低位目標空燃比に足して、補正後の低位目標空燃比を算出する。ただし、補正後の低位目標空燃比は、最終目標空燃比よりも高い値にはならないようにする。
ステップS404では、ECU12は、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が負の第4所定値(−S4)よりも小さいか否かを判別する。第4所定値(−S4)は、予め実験や検証等によって求められる。すなわち、本ステップによって、差分値が許容値外か否かを判別している。
ステップS404において、差分値が負の第4所定値(−S4)よりも小さいと肯定判定された場合には、差分値が許容値外と判定してステップS405へ移行する。ステップS404において、差分値が負の第4所定値(−S4)以上と否定判定された場合には、差分値が許容値内であるとして本ルーチンを一旦終了する。
ステップS405では、ECU12は、低位目標空燃比を補正する。具体的には、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の低位目標空燃比に足して、補正後の低位目標空燃比を算出する。
以上説明した本ルーチンによれば、最終目標空燃比から空燃比センサ9の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、低位目標空燃比を補正でき、より好適な低
位目標空燃比を設定できる。
<実施例5>
本実施例では、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときは、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定すると共に、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を中間目標空燃比に設定する。すなわち実施例1及び3を組み合わせたものである。本実施例ではその特徴部分を説明しその他の構成は上記実施例と同様であるので説明は省略する。
本実施例による空燃比低下制御ルーチンについて説明する。図15は、本実施例による空燃比低下制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンは、所定の時間毎に繰り返し実行される。なお、本ルーチンにおいて実施例1における図4のルーチンと同処理には同ステップの符号を付して説明を省略する。
ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低いと肯定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受けていないと判定してステップS504へ移行する。ステップS103において、空燃比センサ9の検出値がストイキ以上と否定判定された場合には、空燃比センサ9の検出値がOストレージ効果の影響を受ける前又はOストレージ効果の影響を受けている最中と判定してステップS505へ移行する。
ステップS504では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定する。
ステップS504において、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することにより、比例項(P項)は小さくなり、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は小さくなるので、排気の空燃比が乱高下せずに収束して収束性が良く、排気の空燃比を短時間で目標空燃比に収束させることができる。
一方、ステップS505では、ECU12は、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定すると共に、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を中間目標空燃比に設定する。
ステップS505において、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を低位目標空燃比に設定することにより、比例項(P項)を大きくし、比例積分制御(PI制御)による排気の空燃比の制御量は大きくなるので、応答性が良く、Oストレージ効果の影響を受ける期間を短くできる。また同時にステップS505において、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を中間目標空燃比に設定することにより、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制し、積分項(I項)を小さくする。
ステップS506では、ECU12は、比例項(P項)及び積分項(I項)を算出する。
比例項(P項)は、ステップS504を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分で算出され、ステップS505を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と低位目標空燃比との差分で算出される。具体的には、ステップS504を経由した場合の比例項(P項)=Kp×(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))で算出される。ステップS505を経由した場合の比例項(P項)=Kp×(At(空燃比センサ9の検出値)−LA(低位目標空燃比))で算出される。ここで、Kpはフィードバックゲイン(比例要素)であり、予め実験や検証等から定められた値
である。
一方、積分項(I項)は、ステップS504を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と最終目標空燃比との差分を積算して算出され、ステップS505を経由した場合には、空燃比センサ9の検出値と中間目標空燃比との差分を積算して算出される。具体的には、ステップS504を経由した場合の積分項(I項)=Ki×∫(At(空燃比センサ9の検出値)−FA(最終目標空燃比))dtで算出される。ステップS505を経由した場合の積分項(I項)=Ki×∫(At(空燃比センサ9の検出値)−MA(中間目標空燃比))dtで算出される。ここで、Kiはフィードバックゲイン(積分要素)であり、予め実験や検証等から定められた値である。
ステップS107では、ECU12は、算出した比例項(P項)及び積分項(I項)に基づいて比例積分制御(PI制御)を用いたフィードバック制御を実施する。
以上説明した本ルーチンによれば、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、比例項(P項)が大きくできる。一方、空燃比センサ9の検出値がストイキよりも低くなったときに、比例項(P項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定し、比例項(P項)が小さくできる。また同時に、Oストレージ効果の影響を受ける期間を含む空燃比センサ9の検出値がストイキ以上のときに、積分項(I項)を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、積分項(I項)が過剰積算されることを抑制でき、積分項(I項)を小さくできる。
なお、本実施例においても、実施例2,4のように中間目標空燃比や低位目標空燃比を補正するようにしてもよい。
また、上記実施例では、S再生においてリッチ燃焼を用いて排気の空燃比を低下させるようにしていた。しかしこれに限られず、本発明では燃料噴射弁2からのポスト噴射などの副噴射や排気通路4に配置された添加弁から排気への燃料や還元剤の添加を用いてもよい。これらの場合には、S再生における制御量として燃料量や還元剤量も制御することになる。そして本発明ではリッチ燃焼や副噴射や排気への燃料や還元剤の添加によっても排気の空燃比を低くすることに起因して発生する未燃焼成分や還元成分の排出を抑制しエミッションが悪化することを抑制できる。また同時に排気の空燃比をより短時間で最終目標空燃比に収束させることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。
実施例1に係る内燃機関及びその吸気系・排気系の概略構成を示す図。 従来の排気空燃比低下制御における排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例1に係る排気空燃比低下制御における排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例1に係る空燃比低下制御ルーチンを示すフローチャート。 実施例2に係る排気空燃比低下制御における差分値が許容値外となった場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例2に係る排気空燃比低下制御における差分値が許容値内となった場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例2に係る中間目標空燃比補正制御ルーチンを示すフローチャート。 従来の排気空燃比低下制御における比例項が小さい場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 従来の排気空燃比低下制御における比例項が大きい場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例3に係る排気空燃比低下制御における排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例3に係る空燃比低下制御ルーチンを示すフローチャート。 実施例4に係る排気空燃比低下制御における差分値が許容値外となった場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例4に係る排気空燃比低下制御における差分値が許容値内となった場合の排気の空燃比並びに比例項及び積分項を示す図。 実施例4に係る低位目標空燃比補正制御ルーチンを示すフローチャート。 実施例5に係る空燃比低下制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 内燃機関
2 燃料噴射弁
3 吸気通路
4 排気通路
5 ターボチャージャ
5a コンプレッサ
5b タービン
5c 可変ノズル
6 スロットル弁
7 エアフローメータ
8 触媒ユニット
9 空燃比センサ
10 EGR通路
11 EGR弁
12 ECU
13 クランクポジションセンサ
14 アクセルポジションセンサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
    前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
    前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
    を備え、
    前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
    前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
    前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
    前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
    を備え、
    前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
    前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関の排気通路に配置され、流入する排気の空燃比が高いときに排気浄化を行い、流入する排気の空燃比が低いときに排気浄化能力を回復する触媒と、
    前記触媒よりも下流の前記排気通路に配置され、排気の空燃比を検出する排気空燃比検出手段と、
    前記触媒に流入する排気の空燃比を低くし前記触媒の排気浄化能力を回復させる際に、前記排気空燃比検出手段の検出値と目標空燃比に基づいて算出される比例項(P項)及び積分項(I項)を用いた比例積分制御(PI制御)によって前記触媒に流入する排気の空燃比を目標空燃比に収束させる排気空燃比低下制御手段と、
    を備え、
    前記排気空燃比低下制御手段が前記触媒に流入する排気の空燃比をストイキよりも低い最終目標空燃比に収束させる場合に、
    前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも低い空燃比である低位目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記比例項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定すると共に、
    前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキ以上のときは、前記積分項を算出するために
    用いる目標空燃比を最終目標空燃比よりも高い空燃比である中間目標空燃比に設定し、前記排気空燃比検出手段の検出値がストイキよりも低いときは、前記積分項を算出するために用いる目標空燃比を最終目標空燃比に設定することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 中間目標空燃比は、ストイキと最終目標空燃比との間に設定されることを特徴とする請求項1又は3に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、中間目標空燃比を補正することを特徴とする請求項1、3又は4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の中間目標空燃比に足して、補正後の中間目標空燃比を算出することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、低位目標空燃比を補正することを特徴とする請求項2又は3に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 最終目標空燃比から前記排気空燃比検出手段の検出値における最低値を引いた差分値が許容値外の場合に、当該差分値に定数をかけた値を補正値として算出し、当該補正値を補正前の低位目標空燃比に足して、補正後の低位目標空燃比を算出することを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017141777A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 ボッシュ株式会社 エンジン制御装置およびエンジン制御方法
JP2019031931A (ja) * 2017-08-08 2019-02-28 マツダ株式会社 エンジンの制御装置

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