JP2009299050A - インクセットおよびこれを用いた記録方法 - Google Patents

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    • B41M5/0023Digital printing methods characterised by the inks used

Abstract

【課題】インクの凝集が抑制され、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない画像が実現でき、かつ良好な画像、とりわけ良好な色相の画像を実現できるインクセットを提供する。
【解決手段】イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含んでなるインクセットであって、各インク組成物が、顔料と、水と、水溶性のアルコール溶剤と、難水溶性のアルコール溶剤と、界面活性剤とを少なくとも含んでなり、マゼンタインク組成物が、C.I.ピグメントレッド202とγ型C.I.ピグメントバイオレット19との固溶体を顔料として含んでなるインクセットをインクジェット記録方法に用いる。
【選択図】図1

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含んでなるインクセットならびに記録媒体にインク組成物を付着させて印字を行うインクジェット記録方法に関する。
背景技術
近年、デジタルデータからの画像形成技術が普及したことに伴い、特に印刷分野では、デスクトップパブリッシング(DTP)が普及しつつある。DTPにより印刷を行う場合にあっても、実際の印刷物との光沢感や色感を確認するために、事前に色校正用プルーフを作製することが行われている。このプルーフの出力に、インクジェット記録方式を適用することが行われており、DTPにおいては印刷物の色再現、安定性再現が求められることから、記録媒体として、通常、インクジェット記録用の専用紙が使用されている。
インクジェット記録用の専用紙は、印刷本紙に実際に印刷した出力物と光沢感や色感が同じになるように作製されている。このように、印刷本紙の種類に応じて専用紙の材質が適宜調整されているが、多種多様の印刷本紙に全て対応した専用紙を作製するのは製造コストの上昇を招く。そこで、色校正用途においては、専用紙よりも印刷本紙にインクジェット記録を行いたいとの要望がある。また専用紙を用いずに、直接印刷本紙にインクジェット記録を行ったものを最終校正見本とできれば、校正にかかるコストを大幅に低減できると考えられる。また、印刷分野で広く使用されている、ポリエチレン樹脂やポリエステル樹脂に無機フィラー等を混合してフィルム化した合成紙は、リサイクル性に優れ、環境に優しい材料として近年注目されている。
印刷本紙は、その表面に油性インクを受容するための塗工層が設けられた塗工紙であるが、塗工層のインク吸収能力が乏しいという特徴を有する。そのため、インクジェット記録に一般的に用いられている水性の顔料インクを使用すると、記録媒体(印刷本紙)へのインクの浸透性が低く、画像に滲みや凝集むらが生じる場合がある。
上記の問題に対し、例えば、特開2005−194500号公報(特許文献1)には、界面活性剤としてポリシロキサン化合物を用い、溶解助剤として1,2−ヘキサンジオール等のアルカンジオールを添加することにより、滲みが改善され、かつ専用紙に対する光沢性にも優れる顔料系インクが開示されている。また、グリセリンや1,3−ブタンジオール等のジオール(例えば、特開2003−213179号公報(特許文献2)および特開2003−253167号公報(特許文献3))やペンタントリオール等のトリオールアルコール溶剤(例えば、特開2006−249429号公報(特許文献4))をインク中に添加することにより、インクの記録媒体への浸透性を制御し、高品質な画像が得られることが提案されている。さらに、特開2007−297595号公報(特許文献5)および特開2007−297596号公報(特許文献6)には、記録媒体に記録した際の色再現性および光沢性に優れたインクセットが提案されている。
特開2005−194500号公報 特開2003−213179号公報 特開2003−253167号公報 特開2006−249429号公報 特開2007−297595号公報 特開2007−297596号公報
本発明者等は、今般、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含んでなるインクセットにおいて、各インク組成物に、特定のアルコール溶剤および界面活性剤を添加することにより、インクの凝集が抑制され、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない画像が実現でき、かつ良好な画像、とりわけ良好な色相の画像を実現できるとの知見を得た。本発明はこれらの知見に基づくものである。
従って、本発明は、良好な画像、とりわけ良好な色相の画像を実現できるインクセットの提供をその目的としている。
そして、本発明によるインクセットは、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含んでなるインクセットであって、各インク組成物が、顔料と、水と、水溶性のアルコール溶剤と、難水溶性のアルコール溶剤と、界面活性剤とを少なくとも含んでなり、前記マゼンタインク組成物が、C.I.ピグメントレッド202とγ型C.I.ピグメントバイオレット19との固溶体を顔料として含んでなるものである。
また、本発明によるインクセットは、さらにブラックインク組成物を含んでなるものである。
さらに、本発明によるインクセットは、さらにレッドインク組成物を含んでなるものである。
本発明によれば、インクの凝集が抑制され、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない画像が実現でき、かつ良好な画像、とりわけ良好な色相の画像を実現できるインクセットを提供することができる。
実施例1および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。 実施例2および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。 実施例3のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。 実施例4のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。 比較例1のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。 比較例2および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。
発明の具体的説明
本発明によるインクセットは、イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含むものである。以下、各インク組成物について説明する。
<定義>
本明細書において、アルカンジオール、アルカントリオール、およびアルキレングリコールは、直鎖または分枝鎖のいずれであってもよい。
また、水溶性とは、20℃での、水への溶解度(水100gに対する溶質の量)が、10.0g以上であることを意味し、難水溶性とは、水への溶解度(水100gに対する溶質の量)が、1.0g未満であることを意味する。
<イエローインク組成物>
本発明によるインクセットに使用されるイエローインク組成物に含まれる顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,12,14,16,17,73,74,75,83,93,95,97,98,109,110,114,128,129,138,139,147,150,151,154,155,180,185等が挙げられ、これらの一種または二種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントイエロー74,110,128、129、および147からなる群から選ばれる一種または二種以上を用いることが好ましい。特に、C.I.ピグメントイエロー74および129を混合して用いることにより、さらに良好な色相の画像を実現できる。
本発明によるインクセットに使用されるイエローインク組成物の顔料固形分濃度は、特に制限はないが、記録画像における発色性を確保する観点から、6重量%以上であることが好ましい。
本発明によるインクジェット記録用インク組成物に用いられるアルコール溶剤は、水溶性のアルコール溶剤と、難水溶性のアルコール溶剤との少なくとも二種類の有機溶剤を含む。これら二種類のアルコール溶剤を必須成分として含むことにより、印刷本紙、とりわけインク吸収能力の比較的高い、アート紙、POD用途紙(例えば、リコー株式会社製のリコービジネスコートグロス100等)、レーザープリンタ専用紙(例えば、セイコーエプソン株式会社製、LPCCTA4等)において、インクの凝集が抑制され、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない高品質な画像が実現できる。
なお、本明細書中において、凝集とは、面として印刷した際(例えば、6インチ四方に単色(インクの色数のことではない)で印刷した際)に発生する、局所的な同系色の濃度斑のことを意味し、記録媒体表面がインクによって被覆されない部分が残存することを意味するものではない。また、白筋とは、面として印刷した際(例えば、6インチ四方に単色で印刷した際)に、局所的な同系色の色濃度斑がなく、記録ヘッドの駆動方向に、記録媒体の表面がインクで被覆されない部分が筋上に残る現象を意味する。また、ザラツキ感または埋まり不良とは、上記と同様に面として印刷した際に、局所的な同系色の色濃度斑がなく、かつ記録媒体の表面がインクで被覆されない部分が残存し、記録媒体の表面がざらざらとした粒状感がある現象を意味する。
上記のように、難水溶性のアルコール溶剤に加え、水溶性のアルコール溶剤を必須成分として添加することにより、白筋やザラツキ感のない高品質な画像が実現できる理由は定かではないが、以下のように考えられる。
印刷本紙に記録する場合に発生するインクの凝集は、インクドットの表面張力が高く、印刷本紙表面とインク滴との接触角が高いために、印刷本紙がインクを弾いてしまうことが原因であると考えられる。低解像度記録した場合に白筋や埋まり不良が発生するような場合であっても、印刷本紙表面に付着したインクの表面張力を低減させると、インクの凝集は抑制される。
また、低解像度記録における白筋や埋まり不良は、印刷本紙表面に付着したインクドットが隣接するインクドットと接触して、互いに濡れ広がり、相互に未乾燥のインクが流動することが原因であると考えられる。この相互のインク流動は、隣接するインクドット同士の付着時間差や付着時の液滴の大きさなどによって、インクドットの乾燥時間が異なることによるものと考えられる。したがって、インクの凝集が抑制され、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない高品質な画像を実現するためには、表面張力が低く、かつ流動性の低いインクを、印刷本紙に付着させることが好ましいと考えられる。
ところが、インクの流動性を低減させるために浸透性湿潤剤を用いないと、印刷本紙表面に付着したインクドットの乾燥が速まり、また、インクの吸収も速まるため、付着したインクドット同士が濡れ広がる時間が失われ、その結果、低解像度記録において白筋や埋まり不良が発生するものと考えられる。
本発明において使用される水溶性のアルコール溶剤は、特に限定されないが、水溶性のアルカンジオールおよびアルキレングリコールを一種もしくは二種以上、または水溶性のアルカンジオールおよびアルキレングリコールを一種もしくは二種以上と、水溶性のアルカントリオールを一種もしくは二種以上とを組み合わせて用いることが好ましい。
また、前記水溶性のアルカンジオールは、特に限定されないが、主鎖の炭素数が4〜6のアルカンジオールを一種以上含んでなるものが好ましく、さらに好ましくは分岐鎖を有してもよい1,2−アルカンジオールと、分岐鎖を有してもよい1,3−アルカンジオールとを含んでなるものが好ましい。
さらに、前記分岐鎖を有してもよい1,2−アルカンジオールとしては、特に限定されないが、好ましくは1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ブタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオールが挙げられる。これらの中でも、15%水溶液とした場合の表面張力が28mN/m以下の水溶性のアルカンジオールがより好ましく、1,2−ヘキサンジオール(表面張力:26.7mN/m)、4−メチル1,2−ペンタンジオール(表面張力:25.4mN/m)、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール(表面張力:26.1mN/m)が特に好ましい。印刷中の臭気の観点からは、1,2−ヘキサンジオールがより好ましい。
また、前記分岐鎖を有してもよい1,3−アルカンジオールとしては、特に限定されないが、好ましくは3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオールが挙げられる。
さらに、前記アルキレングリコールとしては、特に限定されないが、好ましくはジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコールが挙げられる。それらの中でも主鎖の炭素数が6のジプロピレングリコールは目詰まり回復性の観点でより好ましい。
前記水溶性のアルカントリオールは、グリセリンのような粘調性を示す物質である。また、前記水溶性のアルカントリオールはグリセリンよりも低い表面張力を示す浸透性潤滑剤である。例えば、10%水溶液とした場合の1,2,6−ヘキサントリオールの粘調性は、表面張力が54mN/mであり、また、10%水溶液とした場合の3−メチルペンタン−1,3,5―トリオール(東京化成工業社製、CAS:7564−64−9)は49mN/mである。
また、前記水溶性のアルカントリオールとしては、主鎖の炭素数が5〜10のアルカントリオールが好ましく、例えば、1,2,6−ヘキサントリオールまたは3−メチルペンタン−1,3,5―トリオール等が挙げられる。これらの中でも、特に、インクの間欠印字性の観点からは、1,2,6−ヘキサントリオールが好ましく、また、インクの定着性の観点からは、3−メチルペンタン−1,3,5―トリオールが好ましい。
本発明において使用される難水溶性のアルコール溶剤は、アルカンジオールが好ましく、より好ましくは炭素数が7以上のアルカンジオールであり、さらに好ましくは炭素数7〜10のアルカンジオールであり、例えば、1,2−ヘプタンジオール、1,2−オクタンジオール、5−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4−メチル−1,2−ヘキサンジオール、4,4−ジメチル−1,2−ペンタンジオール等が挙げられる。これらの中でも、1,2−オクタンジオールがより好ましい。
上記した二種類のアルコール溶剤において、難水溶性のアルコール溶剤と水溶性のアルコール溶剤との含有量比は、1:1〜1:6であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:3である。この範囲とすることにより、難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることができ、ひいては吐出安定性が向上する。また、水溶性のアルコール溶剤の割合を上記範囲内とすることより、インク初期粘度の低減と凝集斑低減の両立が容易となる。さらに、水溶性のアルコール溶剤の割合を上記範囲内とすることより、難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることが容易となり、経過時の粘度変化を抑制し、保存安定性を維持することが容易となる。
さらに、前記難水溶性のアルコール溶剤と、前記水溶性のアルカンジオールとの含有量比は、1:1〜1:6であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:3である。この範囲とすることにより難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることができ、ひいては吐出安定性が向上する。また、前記水溶性のアルカンジオールの割合を上記範囲内とすることにより、インク初期粘度の低減と凝集斑低減の両立が容易となる。さらに、前記水溶性のアルカンジオールの割合を上記範囲内とすることにより、難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることが容易となり、経過時の粘度変化を抑制し、保存安定性を維持することが容易となる。また、上記水溶性のアルカンジオールは、上述したとおり、主鎖の炭素数が4〜6のアルカンジオールを一種以上含んでなるものが好ましい。
また、前記難水溶性のアルコール溶剤と、アルキレングリコールとの含有量比は、1:1〜1:6であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:3である。この範囲とすることにより難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることができ、ひいては吐出安定性が向上する。また、前記アルキレングリコールの割合を上記範囲内とすることにより、インク初期粘度の低減と凝集斑低減の両立が容易となる。さらに、前記アルキレングリコールの割合を上記範囲内とすることにより、難水溶性のアルコール溶剤をインク中に安定的に溶解させることが容易となり、経過時の粘度変化を抑制し、保存安定性を維持することが容易となる。
また、難水溶性のアルコール溶剤と前記水溶性のアルカントリオールとの含有量比は、1:1〜1:8であることが好ましく、より好ましくは1:1〜1:6である。この範囲とすることにより、インクの初期粘度を低下させることができ、かつ良好な目詰まり回復性を実現できる。また、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、インクの初期粘度を低下させることができ、乾燥性の低下を抑えることができる。さらに、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、良好な目詰まり回復性を実現でき、乾燥性の低下を抑えることができるためインクの濡れ広がる時間を確保でき、記録媒体をインクが被覆でき、白筋が発生しにくくなる。
さらに、前記水溶性のアルカンジオールと、前記水溶性のアルカントリオールとの含有量比は、2:1〜1:18であることが好ましく、1:1〜1:3であることがより好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙に低解像度で印刷した場合に、白筋やザラツキ感をより抑制することができる。また、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、インクの初期粘度を低下させることができ、乾燥性の低下を抑えることができる。さらに、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、良好な目詰まり回復性を実現でき、乾燥性の低下を抑えることができるためインクの濡れ広がる時間を確保でき、記録媒体をインクが被覆でき、白筋が発生しにくくなる。また、上記水溶性のアルカンジオールは、上述したとおり、主鎖の炭素数が4〜6のアルカンジオールを一種以上含んでなるものが好ましい。
また、前記アルキレングリコールと、前記水溶性のアルカントリオールとの含有量比は、2:1〜1:18であることが好ましく、1:1〜1:3であることがより好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙に低解像度で印刷した場合に、白筋やザラツキ感をより抑制することができる。また、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、インクの初期粘度を低下させることができ、乾燥性の低下を抑えることができる。さらに、前記水溶性のアルカントリオールの割合を上記範囲内とすることにより、良好な目詰まり回復性を実現でき、乾燥性の低下を抑えることができるためインクの濡れ広がる時間を確保でき、記録媒体をインクが被覆でき、白筋が発生しにくくなる。
前記水溶性のアルカンジオールと、前記アルキレングリコールとの含有量比は、1:1〜1:18であることが好ましく、1:1〜1:6であることがより好ましい。この範囲にすることにより、インクの初期粘度の低減および経過時の粘度変化を抑制し、インクの保存安定性を維持することが容易となる。
さらに、本発明において、難水溶性のアルコール溶剤と水溶性のアルコール溶剤との含有量の和が、インク組成物に対し、11重量%以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙のようなインク吸収性の低い記録媒体において凝集班を生じることなく、また吐出安定性にも優れる。
また、本発明において、難水溶性のアルコール溶剤と、前記水溶性のアルカンジオールとの含有量の和が、インク組成物に対し、11重量%以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙のようなインク吸収性の低い記録媒体において凝集班を生じることなく、また吐出安定性にも優れる。また、上記水溶性のアルカンジオールは、上述したとおり、主鎖の炭素数が4〜6のアルカンジオールを一種以上含んでなるものが好ましい。
さらに、本発明において、難水溶性のアルコール溶剤と、前記アルキレングリコールとの含有量の和が、インク組成物に対し、11重量%以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙のようなインク吸収性の低い記録媒体において凝集班を生じることなく、また吐出安定性にも優れる。
さらに、本発明において、難水溶性のアルコール溶剤と、前記水溶性のアルカントリオールとの含有量の和が、インク組成物に対し、11重量%以下であることが好ましい。この範囲とすることにより、印刷本紙のようなインク吸収性の低い記録媒体において凝集班を生じることなく、また吐出安定性やカール抑制が良好となる。
一方、水溶性のアルコール溶剤は、インク組成物全体に対し、1〜11重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは4〜8重量%である。水溶性のアルコール溶剤の含有量が4〜8重量%の範囲内では難水溶性のアルコール溶剤をインク中に溶解させることができ、インクの初期粘度を低く抑えることができる。
難水溶性のアルコール溶剤は、インク組成物全体に対し、1〜3重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは1.5〜2.5重量%である。難水溶性のアルコール溶剤の含有量が1.5〜2.5重量%では、印刷本紙のようなインク吸収性の低い記録媒体において、印刷斑が生じる場合はほとんどなく、インク中に完全に溶解しない場合もほとんどない。
水溶性のアルカンジオールは、インク組成物全体に対し、1〜11重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは3〜8重量%である。水溶性のアルカンジオールの含有量が3〜8重量%の範囲内では難水溶性のアルコール溶剤をインク中に溶解させることができ、インクの初期粘度を低く抑えることができる。また、上記水溶性のアルカンジオールは、上述したとおり、主鎖の炭素数が4〜6のアルカンジオールを一種以上含んでなるものが好ましい。
アルキレングリコールは、インク組成物全体に対し、1〜11重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは3〜8重量%である。アルキレングリコールの含有量が3〜8重量%の範囲内では難水溶性のアルコール溶剤をインク中に溶解させることができ、インクの初期粘度を低く抑えることができる。
水溶性のアルカントリオールは、インク組成物全体に対し、1〜11重量%含有されていることが好ましく、より好ましくは3〜8重量%である。水溶性のアルカントリオールの含有量が3〜8重量%の範囲内では印刷本紙に低解像度で印刷した場合に、白筋やザラツキ感を生じる場合はほとんどなく、印刷直後の印刷物の乾燥性が劣ることもほとんどない。
また、本発明によるインク組成物は、必須成分として界面活性剤を含む。記録媒体として、その表面にインクを受容するための樹脂がコーティングされたものに対して、界面活性剤を用いることにより、光沢感がより重視される写真紙等の記録媒体においても、優れた光沢を有する画像を実現することができる。とりわけ、印刷本紙のように、表面の受容層に油性インクを受容するための塗布層が設けられているような記録媒体を用いた場合であっても、色間の滲み(ブリード)を防止できるとともに、インク付着量の増加に伴い発生する光の反射光による白化を防止することができる。
本発明において用いられる界面活性剤としては、オルガノポリシロキサン系界面活性剤を好適に使用でき、記録画像を形成する際に、記録媒体表面への濡れ性を高めてインクの浸透性を高めることができる。オルガノポリシロキサン系界面活性剤を用いた場合、上記したような二種類のアルコール溶剤を含有するため、界面活性剤のインク中への溶解性が向上し、不溶物等の発生を抑制できるため、吐出安定性がより優れるインク組成物を実現できる。
上記のような界面活性剤は市販されているものを用いてもよく、オルフィンPD−501(日信化学工業株式会社製)、オルフィンPD−502(日信化学工業株式会社製)、オルフィンPD−570(日信化学工業株式会社製)等を用いることができる。
また、オルガノポリシロキサン系界面活性剤として、下記式(I):
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、aは2〜11の整数を表し、mは2〜50の整数を表し、nは1〜5の整数を表す。)
で表される一種または二種以上の化合物を含んでなるか、または、上記式(I)の化合物において、Rが水素原子またはメチル基であり、aが2〜13の整数であり、mは2〜50の整数であり、nは1〜5の整数である一種または二種以上の化合物を含んでなることがより好ましい。また、上記式(I)の化合物において、Rが水素原子またはメチル基であり、aが2〜13の整数であり、mは2〜50の整数であり、nは1〜8の整数である一種または二種以上の化合物を含んでなることがより好ましい。あるいは、上記式(I)の化合物において、Rがメチル基であり、aが6〜18の整数、であり、mが0であり、nが1である一種または二種以上の化合物を含んでなることがより好ましい。このような特定のオルガノポリシロキサン系界面活性剤を使用することにより、記録媒体として印刷本紙に印刷した場合であっても、インクの凝集むらがより改善される。
上記式(I)の化合物においては、aが2〜5の整数であり、mが20〜40の整数であり、nが2〜4の整数である化合物、aが7〜11の整数であり、mが30〜50の整数であり、nが3〜5の整数である化合物、aが9〜13の整数であり、mが2〜4の整数であり、nが1〜2の整数である化合物、または、aが6〜10の整数であり、mが10〜20の整数であり、nが4〜8の整数である化合物を用いることがより好ましい。このような化合物を使用することによって、より一層インクの凝集むらが改善できる。
また、上記式(I)の化合物においては、Rが水素原子であり、aが2〜5の整数であり、mが20〜40の整数であり、nが2〜4の整数である化合物、または、aが7〜11の整数であり、mが30〜50の整数であり、nが3〜5の整数である化合物を用いることがさらに好ましい。このような化合物を使用することにより、さらにインクの凝集むらと滲みを改善することができる。
また、上記式(I)の化合物においては、Rがメチル基であり、aが9〜13の整数であり、mが2〜4の整数であり、nが1〜2の整数である化合物、または、aが6〜10の整数であり、mが10〜20の整数であり、nが4〜8の整数である化合物を用いることがさらに好ましい。このような化合物を使用することにより、さらにインクの凝集むらと滲みを改善することができる。
さらに、上記式(I)の化合物においては、Rがメチル基であり、aが6〜12の整数、であり、mが0であり、nが1である化合物を用いることがさらに好ましい。このような化合物を使用することにより、さらにインクの凝集むらと滲みを改善することができる。
また、上記式(I)の化合物においては、Rが水素原子であり、aが7〜11の整数であり、mが30〜50の整数であり、nが3〜5の整数である化合物と、Rがメチル基であり、aが9〜13の整数であり、mが2〜4の整数であり、nが1〜2の整数である化合物と、Rがメチル基であり、aが6〜10の整数であり、mが10〜20の整数であり、nが4〜8の整数である化合物とを混合したものを用いることが最も好ましい。このような化合物を使用することにより、より一層、インクの凝集むらと滲みを改善することができる。
さらに、上記の式(I)においては、Rが水素原子であり、aが7〜11の整数であり、mが30〜50の整数であり、nが3〜5の整数である化合物と、Rがメチル基であり、aが9〜13の整数であり、mが2〜4の整数であり、nが1〜2の整数である化合物と、Rがメチル基であり、aが6〜18の整数であり、mが0であり、nが1である化合物とを混合したものを用いることが最も好ましい。このような化合物を使用することにより、より一層、インクの凝集むらと滲みを改善することができる。
上記界面活性剤は、本発明によるインク組成物中に、好ましくは0.01〜1.0重量%、より好ましくは0.05〜0.50重量%含有される。また、Rがメチル基である上記界面活性剤と、Rが水素原子である上記界面活性剤を併用した方が、小さなフォント文字が潰れないので、より好ましい。特に、Rがメチル基である上記界面活性剤を使用する場合は、RがHである上記界面活性剤を用いた場合よりも、含有量を多くすることが、インクの凝集斑の観点から、好ましい。
さらに、Rがメチル基である上記界面活性剤に対して、RがHである上記界面活性剤の含有量を多くするほど、より好ましい。このようにすることで、キャストコート紙のような、インクを弾き易く、浸透速度が遅い、印刷本紙においても、インクの凝集斑と滲みを改善することができる。
本発明によるインク組成物には、その他の界面活性剤、具体的には、アセチレングリコール系界面活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤等をさらに添加しても良い。
これらのうち、アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、または3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オール、2,4−ジメチル−5−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系界面活性剤は市販品も利用することができ、例えば、オルフィンE1010、STG、Y(商品名、日信化学社製)、サーフィノール61、104,82,465,485あるいはTG(商品名、Air Products and Chemicals Inc.製)が挙げられる。
イエローインク組成物は、顔料を分散させるための分散剤として、スチレン−アクリル酸系共重合樹脂、ウレタン系樹脂、フルオレン系樹脂、オキシエチルアクリレート系樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂を含んでなることが好ましい。これら共重合樹脂は、顔料に吸着して分散性を向上させる。
共重合体樹脂における疎水性モノマーの具体例としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルアクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルアクリレート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、iso−オクチルアクリレート、iso−オクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレート、デシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ジメチルアミノエチルアクリレート、2−ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルアクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルアクリレート、フエニルメタクリレート、ノニルフェニルアクリレート、ノニルフェニルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルメタクリレート、ボルニルアクリレート、ボルニルメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、グリセロールアクリレート、グリセロールメタクリレート、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエンなどを挙げることができる。これらは、単独でまたは二種以上を混合して用いてもよい。
親水性モノマーの具体例としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などを挙げることができる。
前記疎水性モノマーと親水性モノマーとの共重合樹脂は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、スチレン−メチルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合樹脂、またはスチレン−マレイン酸共重合樹脂、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂、またはスチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合樹脂の少なくともいずれかであることが好ましい。
前記共重合樹脂は、スチレンと、アクリル酸またはアクリル酸のエステルと、を反応して得られる重合体を含む樹脂(スチレン−アクリル酸樹脂)であってもよい。あるいは、前記共重合樹脂は、アクリル酸系水溶性樹脂であってもよい。またはこれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム等の塩であってもよい。
これら共重合樹脂の含有量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜50重量部であり、一層好ましくは10〜35重量部である。
また、本発明においては、顔料分散剤として、ウレタン樹脂を用いることにより、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる。ウレタン樹脂とは、ジイソシアネート化合物と、ジオール化合物とを反応して得られる重合体を含む樹脂であるが、本発明においては、ウレタン結合および/またはアミド結合と、酸性基とを有する樹脂であることが好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物、トルイレンジイソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物、これらの変性物が挙げられる。
ジオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリエーテル系、ポリエチレンアジベート、ポリブチレンアジベート等のポリエステル系、ポリカーボネート系が挙げられる。
前記ウレタン樹脂は、カルボキシル基を有することが好ましい。
また、本発明においては、顔料分散剤として、フルオレン系樹脂を使用することもできる。
前記共重合樹脂および前記ウレタン樹脂の重量比(前者/後者)は、1/2〜2/1が好ましいが、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、1/1.5〜1.5/1であることが一層好ましい。
前記顔料の固形分と、顔料以外の固形分と、の重量比(前者/後者)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、100/20〜100/80であることが好ましい。
前記共重合樹脂の含有量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜50重量部であり、一層好ましくは10〜35重量部である。
前記ウレタン樹脂の含有量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜40重量部であり、一層好ましくは10〜35重量部である。
前記フルオレン系樹脂の含有量は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは20〜200重量部であり、一層好ましくは10〜80重量部である。
前記共重合樹脂および前記ウレタン樹脂の合計量は、前記顔料100重量部に対して、90重量部以下(さらに好ましくは70重量部以下)となるように用いられることが、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに光沢性に一層優れたカラー画像を形成できる点で好ましい。
前記共重合樹脂の酸価は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは50〜320であり、一層好ましくは100〜250である。
前記ウレタン樹脂の酸価は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは10〜300であり、一層好ましくは20〜100である。なお、酸価は、樹脂1gを中和させるのに必要なKOHのmg量である。
前記共重合樹脂の重量平均分子量(Mw)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは2,000〜3万であり、より好ましくは2,000〜2万である。
前記ウレタン樹脂の架橋前の重量平均分子量(Mw)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは100〜20万であり、より好ましくは1000〜5万である。Mwは、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定する。
前記共重合樹脂のガラス転移温度(Tg;JISK6900に従い測定)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは30℃以上であり、一層好ましくは50〜130℃である。
前記ウレタン樹脂のガラス転移温度(Tg;JISK6900に従い測定)は、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、好ましくは−50〜200℃であり、一層好ましくは−50〜100℃である。
前記共重合樹脂は、顔料分散液中において顔料に吸着している場合と、遊離している場合と、があり、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記共重合樹脂の最大粒径は0.3μm以下であることが好ましく、平均粒径は0.2μm以下(さらに好ましくは0.1μm以下)であることが一層好ましい。なお、平均粒径とは、顔料が実際に分散液中で形成している粒子としての分散径(累積50%径)の平均値であり、例えば、マイクロトラックUPA(MicrotracInc.社)を使用して測定することができる。
また、前記フルオレン樹脂は、フルオレン骨格を有する樹脂であれば何ら制限されるものではなく、例えば、下記のモノマー単位を共重合することにより得ることができる。
シクロヘキサン、5−イソシアネート−1−(イソシアネートメチル)−1,3,3−トリメチル(CAS No.4098−71−9)
エタノール、2,2‘−[9H−フルオレン−9−イリデンビス(4,1−フェニレンオキシ)]ビス(CAS No.117344−32−8)
プロピオン酸、3−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−2−メチル(CAS No.4767−03−7)
エタンアミン、N,N−ジエチル−(CAS No.121−44−8)
また、本発明においては、顔料分散剤として、オキシエチルアクリレート系樹脂を使用することもできる。顔料を分散させるための分散剤として、オキシエチルアクリレート系樹脂を含むことにより、優れた目詰まり回復性と高温保存性を実現できる。さらにオキシエチルアクリレート系樹脂と、C.I.ピグメントレッド202とγ型C.I.ピグメントバイオレット19との固溶体とを組み合わせて用いることにより、さらに優れた目詰まり回復性と高温保存性を実現できる。
上記オキシエチルアクリレート系樹脂は、特に限定されないが、好ましくは下記式(II)で表される化合物である。下記式(II)で表される化合物は、例えば、モノマーモル比として、CAS No.72009−86−0のオルト-ヒドロキシエチル化フェニルフェノールアクリレートを45〜55%と、CAS No.79−10−7のアクリル酸を20〜30%と、CAS No.79−41−4のメタクリル酸を20〜30%とを含む樹脂が挙げられる。これらは、単独でもまたは二種以上を混合して用いてもよい。また、上記モノマー構成比は、特に限定されないが、好ましくはCAS No.72009−86−0のオルト-ヒドロキシエチル化フェニルフェノールアクリレートが70〜85%、CAS No.79−10−7のアクリル酸が5〜15%、CAS No.79−41−4のメタクリル酸が10〜20%である。
(R1および/またはR3は水素原子またはメチル基であって、R2はアルキル基またはアリール基である。nは1以上の整数である。)
上記式(II)で表される化合物は、好ましくはノニルフェノキシポリエチレングリコールアクリレートまたはポリプロピレングリコール#700アクリレート等が挙げられる。
前記オキシエチルアクリレート系樹脂の含有量は、インク組成物の初期粘度およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに、凝集斑を抑制し、埋まり性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記顔料100重量部に対して、好ましくは10〜40重量部であり、一層好ましくは15〜25重量部である。
前記オキシエチルアクリレート系樹脂に占めるアクリル酸とメタクリル酸の群から選ばれる水酸基を有するモノマー由来の樹脂構成比の合計は、インク組成物の初期粘度およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに、目詰まり回復性の観点からは、好ましくは30〜70%であり、一層好ましくは40〜60%である。
前記オキシエチルアクリレート系樹脂の架橋前の重量平均分子量(Mw)は、インク組成物の初期粘度およびインク組成物の保存安定性を両立する観点からは、好ましくは3〜10万であり、より好ましくは5〜8万である。Mwは、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)で測定する。
前記オキシエチルアクリレート系樹脂は、顔料分散液中において顔料に吸着している場合と、遊離している場合と、があり、カラー画像の光沢性、ブロンズ防止、およびインク組成物の保存安定性を両立するとともに一層光沢性に優れたカラー画像を形成できる観点からは、前記共重合樹脂の最大粒径は0.3μm以下であることが好ましく、平均粒径は0.2μm以下(さらに好ましくは0.1μm以下)であることが一層好ましい。なお、平均粒径とは、顔料が実際に分散液中で形成している粒子としての分散径(累積50%径)の平均値であり、例えば、マイクロトラックUPA(MicrotracInc.社)を使用して測定することができる。
また、分散剤として、界面活性剤を用いてもよい。このような界面活性剤としては、脂肪酸塩類、高級アルキルジカルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩類、高級アルキルスルホン酸塩、高級脂肪酸とアミノ酸の縮合物、スルホ琥珀酸エステル塩、ナフテン酸塩、液体脂肪油硫酸エステル塩類、アルキルアリルスルホン酸塩類などの陰イオン界面活性剤;脂肪酸アミン塩、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウムなどの陽イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤等を挙げることができる。上記した界面活性剤はインク組成物に添加されることで、界面活性剤としての機能をも果たすことは言うまでもない。
本発明に用いられるイエローインク組成物は、上記したアルカンジオールおよび界面活性剤、その他の各種添加剤を含有するとともに、溶媒として水を含有する。水は、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に、これらの水を、紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水は、長期間に亘ってカビやバクテリアの発生が防止されるので好ましい。
また、本発明においては、イエローインク組成物は、上記成分に加えて、浸透剤を含んでなることが好ましい。
浸透剤としては、グリコールエーテル類を好適に使用できる。
グリコールエーテル類の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコール−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノールなどが挙げられ、これらの一種または二種以上の混合物として用いることができる。
上記グリコールエーテル類のなかでも、多価アルコールのアルキルエーテルが好ましく、特にエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルまたはトリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルが好ましい。より好ましくは、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルである。
上記浸透剤の添加量は適宜決定されてよいが、0.1〜30重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜20重量%程度である。
また、イエローインク組成物は、上記成分に加えて、記録媒体溶解剤を含んでなることが好ましい。
記録媒体溶解剤としては、N−メチル−2−ピロリドンなどの、ピロリドン類を好適に使用できる。上記記録媒体溶解剤の添加量は適宜決定されてよいが、0.1〜30重量%程度が好ましく、より好ましくは1〜20重量%程度である。
また、本発明において用いられるイエローインク組成物は、湿潤剤を実質的に含まないことが好ましい。湿潤剤は、インクジェットノズル等において、インクが乾燥して固化するのを防ぐ機能を有するものであるため、インク吸収性能が特に低い合成紙にインクを滴下すると、インクが乾燥せず、高速印刷の際に問題となる場合がある。また、湿潤剤が含まれるインクを用いた場合、吸収されないインクが記録媒体表面に存在している状態で、次のインクが記録媒体上に付着するため、凝集斑が発生する場合がある。
そのため、本発明においては、このようなインク吸収性能が特に低い記録媒体を用いる場合に、湿潤剤を実質的に含まない方が好ましい。なお、インクジェットノズルにおいてインクが乾燥固化してしまった場合であっても、湿潤剤を含む溶液を適用することにより、固化したインクを再溶解させることができる。
特に、本発明においては、25℃における蒸気圧が2mPa以下である湿潤剤を、実質的に含まないことが好ましい。実質的に含まないとは、これら湿潤剤の添加量が、インク組成物に対して1重量%未満であることを意味する。
25℃における蒸気圧が2mPa以下である湿潤剤の含有量が、インクに対して1重量%未満となることにより、印刷本紙等のインク吸収性の低い記録媒体だけでなく、インク吸収能のまったくない金属やプラスチックに対しても、インクジェット記録方式により印刷することが可能となる。なお、上記した浸透溶剤の一部は、湿潤剤としても作用することは、当業者にとって明らかであるが、本明細書においては、上記した浸透溶剤は、湿潤剤には含まれないものとする。また、本明細書においては、上記したアルカンジオールは、湿潤剤に含まれないものとする。
本明細書において湿潤剤とは、通常のインク組成物に用いられている湿潤剤を意味する。本発明に用いられるインク組成物は、上記したアルコール溶剤以外のアルコールを含んでもよい。具体的には、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン等である。記録媒体が、インク吸収性の低い印刷本紙等の場合には、適宜、これら湿潤剤を添加できる。
本発明に用いられるイエローインク組成物は、さらにノズルの目詰まり防止剤、防腐剤、酸化防止剤、導電率調整剤、pH調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤などを添加することができる。
防腐剤・防かび剤の例としては、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジンチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBND、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等を挙げることができる。
さらに、pH調整剤、溶解助剤、または酸化防止剤の例として、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロパノールアミン、モルホリンなどのアミン類およびそれらの変成物、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウムなどの無機塩類、水酸化アンモニウム、四級アンモニウム水酸化物(テトラメチルアンモニウムなど)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウムなどの炭酸塩類その他燐酸塩など、あるいはN−メチル−2−ピロリドン、尿素、チオ尿素、テトラメチル尿素などの尿素類、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩を挙げることができる。
また、本発明に用いられるイエローインク組成物は、酸化防止剤および紫外線吸収剤を含んでいてもよく、その例としては、チバ・スペシャリティーケミカルズ社のTinuvin 328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor 252 153、Irganox 1010、1076、1035、MD1024、ランタニドの酸化物等を挙げることができる。
インク組成物は、上記の各成分を適当な方法で分散・混合することよって製造することができる。好ましくは、まず顔料と高分子分散剤と水とを適当な分散機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータミル、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、オングミルなど)で混合し、均一な顔料分散液を調製し、次いで、別途調製した樹脂(樹脂エマルジョン)、水、水溶性有機溶媒、糖、pH調製剤、防腐剤、防かび剤等を加えて十分溶解させてインク溶液を調製する。十分に攪拌した後、目詰まりの原因となる粗大粒径および異物を除去するためにろ過を行って目的のインク組成物を得ることができる。
<マゼンタインク組成物>
本発明によるインクセットに使用されるマゼンタインク組成物に含まれる顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド5,7,12,48(Ca),48(Mn),57(Ca),57:1,112,122,123,168,184,202,209;C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられ、これらの一種または二種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントレッド122,202,209、およびC.I.ピグメントバイオレット19からなる群から選ばれる一種または二種以上を用いることが好ましい。特に、γ型C.I.ピグメントバイオレット19およびC.I.ピグメントレッド202の固溶体を顔料として用いることにより、さらに良好な色相の画像を実現できる。
ここで、「γ型C.I.ピグメントバイオレット19およびC.I.ピグメントレッド202の固溶体」とは、γ型C.I.ピグメントバイオレット19と、C.I.ピグメントレッド202とが固体で互いに溶けた状態をなす結晶を意味する。
上記固溶体のγ型C.I.ピグメントバイオレット19とC.I.ピグメントレッド202との量比は本発明の範囲内で適宜調整できるが、γ型C.I.ピグメントバイオレット19の重量がC.I.ピグメントレッド202の重量よりも大きいことが好ましい。
本発明によるインクセットに使用されるマゼンタインク組成物の顔料固形分濃度は、特に限定されないが、記録画像における発色性を確保する観点から、6重量%以上であることが好ましい。
マゼンタインク組成物に添加される、アルコール溶剤、界面活性剤、分散剤、および水、その他の成分等については、上記のイエローインク組成物と同様のものを添加することができる。
<シアンインク組成物>
本発明によるインクセットに使用されるシアンインク組成物に含まれる顔料としては、特に限定されないが、例えばC.I.ピグメントブルー1,2,3,15:3,15:4,15:34,16,22,60;C.I.バットブルー4,60等が挙げられ、これらの一種または二種以上が用いられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントブルー15:3および/または15:4を用いることが好ましく、とりわけ、C.I.ピグメントブルー15:3を用いることにより、さらに良好な色相の画像を実現できる。
本発明によるインクセットに使用されるシアンインク組成物の顔料固形分濃度は、特に限定されないが、記録画像における発色性を確保する観点から、6重量%以上であることが好ましい。
シアンインク組成物に添加される、アルコール溶剤、界面活性剤、分散剤、および水、その他の成分等については、上記のイエローインク組成物と同様のものを添加することができる。
<ブラックインク組成物>
本発明によるインクセットは、更にブラックインク組成物を含むことが好ましい。本発明によるインクセットにおけるブラックインク組成物に含まれる顔料としては、特に限定されないが、例えばランプブラック(C.I.ピグメントブラック6)、アセチレンブラック、ファーネスブラック(C.I.ピグメントブラック7)、チャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)、カーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)等の炭素類、酸化鉄顔料等の無機顔料;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられるが、本発明においては、カーボンブラックが好ましく用いられる。カーボンブラックとして、具体的には、#2650、#2600、#2300、#2200、#1000、#980、#970、#966、#960、#950、#900、#850、MCF-88、#55、#52、#47、#45、#45L、#44、#33、#32、#30、(以上、三菱化学(株)製)、SpecialBlaek4A、550、Printex95、90、85、80、75、45、40(以上、デグッサ社製)、Regal660、RmogulL、monarch1400、1300、1100、800、900(以上、キャボット社製)、Raven7000、5750、5250、3500、3500、2500ULTRA、2000、1500、1255、1200、1190ULTRA、1170、1100ULTRA、Raven5000UIII(以上、コロンビアン社製)等が挙げられる。これらのうち、特にC.I.ピグメントブラック6および/またはC.I.ピグメントブラック7を用いることにより、さらに良好な色相の画像を実現できる。
本発明によるインクセットに使用されるブラックインク組成物の顔料固形分濃度は、特に限定されないが、記録画像における発色性を確保する観点から、6重量%以上であることが好ましい。
ブラックインク組成物に添加される、アルコール溶剤、界面活性剤、分散剤、および水、その他の成分等については、上記のイエローインク組成物と同様のものを添加することができる。
<レッドインク組成物>
本発明によるインクセットは、更にレッドインク組成物を含むことが好ましい。本発明によるインクセットにおけるレッドインク組成物は、C.I.ピグメントレッド(PR)17,49:2,112,149,177,178,179,188,254,255、および264からなる群から選択される一種または二種以上が好適に用いられる。特に、C.I.ピグメントレッド264(PR264)、C.I.ピグメントレッド177(PR177)、およびC.I.ピグメントレッド179(PR179)からなる群から選択される一種または二種以上を用いることが好ましい。レッドインク組成物を加えることにより、さらに良好な色相の画像を実現することができる。
本発明によるインクセットに使用されるレッドインク組成物の顔料固形分濃度は、特に限定されないが、記録画像における発色性を確保する観点から、6重量%以上であることが好ましい。
レッドインク組成物に添加される、アルコール溶剤、界面活性剤、分散剤、および水、その他の成分等については、上記のイエローインク組成物と同様のものを添加することができる。
インクジェット記録方法
本発明によるインクジェット記録方法は、上記のインク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うものである。本発明による記録方法においては、記録媒体として合成紙や印刷本紙を用いることが好ましく、とりわけ、アート紙、POD(プリントオンデマンド)用途に用いられる高画質用紙およびレーザープリンタ用の専用紙において、低解像度にて印刷した場合でも、白筋やザラツキ感のない高品質な画像が実現できる。アート紙等の印刷本紙としては、例えば、OKトップコートプラス(王子製紙株式会社社製)等が挙げられる。インクジェット適正を付与した印刷本紙のような風合いを有したPOD用途の高画質用紙としては、例えば、リコービジネスコートグロス100(リコー株式会社製)等が挙げられる。また、レーザープリンタ用の専用紙としては、例えばLPCCTA4(セイコーエプソン株式会社製)が挙げられる。インクの吸収速度能力としては、印刷本紙、POD用途紙、レーザープリンタ専用紙の順に優れる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
実施例1
以下の組成からなるマゼンタインク組成物、イエローインク組成物、シアンインク組成物、およびブラックインク組成物をそれぞれ調製し、インクセットとした。なお、下記組成中のスチレン−アクリル酸系樹脂は、分子量1600、酸価150の共重合体である。フルオレン系樹脂は、CAS No.117344−32−8で示されるフルオレン骨格を有するモノマーをモノマー構成比率略50重量%含有する、分子量3300の樹脂である。オキシエチルアクリレート系樹脂は、CAS No.72009−86−0で示されるオキシエチルアクリレート構造を有するモノマーをモノマー構成比率略75重量%含有する、分子量6900の樹脂である。さらに、用いた界面活性剤は、オルガノポリシロキサン系界面活性剤であり、上記の式(I)において、Rがメチル基であり、aが9〜13の整数であり、mが2〜4の整数であり、nが1〜2の整数である化合物と、Rが水素原子であり、aが7〜11の整数であり、mが30〜50の整数であり、nが3〜5の整数である化合物とを混合した界面活性剤である。
<マゼンタインク組成物1>
グリセリン 5.0重量%
1,2-ヘキサンジオール 1.0重量%
1,2-オクタンジオール 2.0重量%
3-メチル−1,3−ブタンジオール 6.0重量%
界面活性剤 0.3重量%
オキシエチルアクリレート系樹脂 1.2重量%
フルオレン系樹脂 1.2重量%
C.I.ピグメントレッド202と
γ型C.I.ピグメント
バイオレット19との固溶体 6.0重量%
純水 残量
計 100.0重量%
<イエローインク組成物1>
グリセリン 5.0重量%
1,2-ヘキサンジオール 1.0重量%
1,2-オクタンジオール 2.0重量%
1,2,6-ヘキサントリオール 6.0重量%
界面活性剤 0.3重量%
スチレン−アクリル酸系樹脂 1.2重量%
フルオレン系樹脂 1.2重量%
C.I.ピグメントイエロー74 6.0重量%
純水 残量
計 100.0重量%
<シアンインク組成物1>
グリセリン 5.0重量%
1,2-ヘキサンジオール 1.0重量%
1,2-オクタンジオール 3.0重量%
1,2,6-ヘキサントリオール 3.0重量%
3-メチル−1,3−ブタンジオール 3.0重量%
界面活性剤 0.3重量%
スチレン−アクリル酸系樹脂 1.2重量%
フルオレン系樹脂 1.2重量%
C.I.ピグメントブルー15:3 6.0重量%
純水 残量
計 100.0重量%
<ブラックインク組成物1>
グリセリン 5.0重量%
1,2-ヘキサンジオール 1.0重量%
1,2-オクタンジオール 2.0重量%
1,2,6-ヘキサントリオール 6.0重量%
界面活性剤 0.3重量%
スチレン−アクリル酸系樹脂 1.2重量%
フルオレン系樹脂 1.2重量%
C.I.ピグメントブラック7 6.0重量%
純水 残量
計 100.0重量%
実施例2
イエローインク組成物1をC.I.ピグメントイエロー(PY)74とC.I.ピグメントイエロー(PY)129との混合物(PY74:PY129=3:1)に変更し、イエローインク組成物2を得た。イエローインク組成物1をイエローインク組成物2に変更した点以外は、実施例1と同様にインクセットを構成した。
実施例3
下記に示す組成のレッドインク組成物を追加し、5色とした点以外は、実施例1と同様にインクセットを構成した。
<レッドインク組成物>
グリセリン 5.0重量%
1,2-ヘキサンジオール 1.0重量%
1,2-オクタンジオール 2.0重量%
1,2,6-ヘキサントリオール 6.0重量%
界面活性剤 0.3重量%
スチレン−アクリル酸系樹脂 2.0重量%
フルオレン系樹脂 2.0重量%
C.I.ピグメントレッド179 6.0重量%
純水 残量
計 100.0重量%
実施例4
実施例3に記載のレッドインク組成物を追加し、5色とした点以外は、実施例2と同様にインクセットを構成した。
比較例1
マゼンタインク組成物1をγ型C.I.ピグメントバイオレット19に変更し、マゼンタインク組成物2を得た。マゼンタインク組成物をマゼンタインク組成物2に変更した点以外は、実施例1と同様にインクセットを構成した。
比較例2
マゼンタインク組成物をマゼンタインク組成物2に変更し、イエローインク組成物1をイエローインク組成物2に変更した点以外は、実施例1と同様にインクセットを構成した。以下、実施例1〜4および比較例1〜2の各インクセットを構成するインク組成物を下記表1に示す。
実施例5〜8および比較例3〜4
また、上記の実施例1〜4のインクセットおよび比較例1〜2のインクセットを構成するインク組成物の1,2,6−ヘキサントリオールを3−メチルペンタン−1,3,5―トリオールに代えた以外は同様にして、実施例のインクセット5〜8および比較例のインクセット3〜4を調製した。
実施例9〜12および比較例5〜6
さらに、上記の実施例1〜4のインクセットおよび比較例1〜2のインクセットを構成するインク組成物の3−メチル−1,3−ブタンジオールをジプロピレングリコールに代えた以外は同様にして、実施例のインクセット9〜12および比較例のインクセット5〜6を調製した。
色再現性の評価
インクジェットプリンタPX−G900(セイコーエプソン社製)に実施例1〜4のインクセットまたは比較例1〜2のインクセットを充填し、同一のインク重量制限値においてLUT(Look Up Table:濃度変換参照テーブル)を作成した。その後、最大の色再現を計測できる画像をPXプルーフ用紙(セイコーエプソン社製)に14440×720dpiで記録し、記録物を得た。
ここで、前記マゼンタインク組成物1のL値、a値、及びb値を測定した。即ち、日立製作所社製のU3300等を用いて、マゼンタインク組成物の可視吸収スペクトルから算出されるCIE規格のL値、a値、及びb値につき、スキャンスピードで600nm/min、測定波長範囲380〜800nm、スリット幅2.0nmの条件で透過率測定し、D65光源、視野角2度において算出した。
その結果、1万倍以下の希釈水溶液において、可視吸収スペクトルから算出されるCIE規格のa値が80のときに、L値が65かつb値が−27であった。
また、前記マゼンタインク組成物1は、2×10−3g/l顔料固形分濃度の水溶液において、可視吸収スペクトルから算出されるCIE規格のL値が96.5であった。
さらに、前記マゼンタインク組成物1は1万倍以上の希釈水溶液において、可視吸収スペクトルから算出されるCIE規格のL値が94のときに、a値が−13かつb値が−6であった。得られた記録物を図1〜6に示す。
図1は、実施例1および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図1(a)は高明度部(L*値=90)における色再現面積を比較した図であり、図1(b)は、高明度部(L*値=80)における色再現面積を比較した図であり、図1(c)は、高明度部(L*値=70)における色再現面積を比較した図であり、図1(d)は、中明度部(L*値=60)における色再現面積を比較した図であり、図1(e)は、中明度部(L*値=50)における色再現面積を比較した図であり、図1(f)は、中明度部(L*値=40)における色再現面積を比較した図であり、図1(g)は、低明度部(L*値=30)における色再現面積を比較した図であり、図1(h)は、低明度部(L*値=20)における色再現面積を比較した図であり、図1(i)は、低明度部(L*値=10)における色再現面積を比較した図である。ここで、Japan Colorの色再現性とは、社団法人日本印刷学会標準化委員会および日本印刷産業機械工業会ISO/TC130国内委員会が定めるオフセット枚葉印刷における標準印刷色「枚葉印刷用ジャパンカラー2007のJCS2007解説書」に収められたコート紙の印刷物をグレタグマクベススペクトロリーノ(D50光源、視野角2度、UVフィルターなし)(グレタグ社製)で測色した値をもとに、比較例および実施例と同様に演算処理によって得た。
図2は、実施例2および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図2における(a)〜(i)のL値は、図1における(a)〜(i)のL値と同じである。
図3は、実施例3のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図3における(a)〜(i)のL値は、図1における(a)〜(i)のL値と同じである。
図4は、実施例4のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図4における(a)〜(i)のL値は、図1における(a)〜(i)のL値と同じである。
図5は、比較例1のインクセットおよびJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図5における(a)〜(i)のL値は、図1における(a)〜(i)のL値と同じである。
図6は、比較例2および比較例1のインクセットならびにJapan Colorの色再現性のパッチパターンについて、色再現面積を比較した図である。図6における(a)〜(i)のL値は、図1における(a)〜(i)のL値と同じである。
色再現性の評価は、得られた記録物の色領域I〜IIIを目視し、各色領域における色再現の可否を観察することにより行った。ここで、色領域IはL40からL10までの赤領域に該当し、色領域IIはL80からL10までの黄領域に該当し、色領域IIIはL40からL20までの青領域および赤領域に該当する。結果を下記表2に示す。
AA:色領域Iと色領域IIと色領域IIIの全てが色再現できる。
A:色領域Iと色領域IIIが再現できるが、色領域IIが再現できない。
B:色領域Iと色領域IIは再現できるが、色領域IIIが再現できない。
C:色領域Iまたは色領域IIのどちらかは再現できるが、色領域IIIが再現できない。
D:色領域Iと色領域IIと色領域IIIの全てが色再現できない。
また、実施例5〜8のインクセットおよび比較例3〜4のインクセットについても上記と同様の評価を行ったところ、実施例5〜8のインクセットの方が、比較例3〜4のインクセットに比べ、ガマット体積が大きく、実施例1〜4のインクセットおよび比較例1〜2のインクセットと同様の評価結果であった。
また、実施例9〜12のインクセットおよび比較例5〜6のインクセットについても上記と同様の評価を行ったところ、実施例9〜12のインクセットの方が、比較例5〜6のインクセットに比べ、ガマット体積が大きく、実施例1〜4のインクセットおよび比較例1〜2のインクセットと同様の評価結果であった。

Claims (23)

  1. イエローインク組成物、マゼンタインク組成物、およびシアンインク組成物を少なくとも含んでなるインクセットであって、
    前記各インク組成物が、顔料と、水と、水溶性のアルコール溶剤と、難水溶性のアルコール溶剤と、界面活性剤とを少なくとも含んでなり、前記マゼンタインク組成物が、C.I.ピグメントレッド202とγ型C.I.ピグメントバイオレット19との固溶体を顔料として含んでなる、インクセット。
  2. 前記難水溶性のアルコール溶剤と前記水溶性のアルコール溶剤との含有量比が、1:1〜1:6である、請求項1に記載のインクセット。
  3. 少なくとも一つの前記インク組成物における、前記難水溶性のアルコール溶剤と前記水溶性のアルコール溶剤との含有量の和が、11重量%以下である、請求項1または2に記載のインクセット。
  4. 少なくとも一つの前記インク組成物における、前記難水溶性のアルコール溶剤の含有量が1〜3重量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクセット。
  5. 少なくとも一つの前記インク組成物における、前記水溶性のアルコール溶剤の含有量が4〜8重量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクセット。
  6. 前記難水溶性のアルコール溶剤がアルカンジオールである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクセット。
  7. 前記難水溶性のアルコール溶剤が1,2−オクタンジオールである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクセット。
  8. 前記水溶性のアルコール溶剤が、水溶性のアルカンジオールおよび/またはアルキレングリコールを含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載のインクセット。
  9. 前記水溶性のアルカンジオールが、主鎖の炭素数が4〜6の水溶性のアルカンジオールを含んでなる、請求項8に記載のインクセット。
  10. 前記水溶性のアルカンジオールが、分岐鎖を有してもよい1,2−アルカンジオールと、分岐鎖を有してもよい1,3−アルカンジオールとを含んでなる、請求項8に記載のインクセット。
  11. 前記水溶性のアルカンジオールと前記アルキレングリコールとの含有量比が、1:1〜1:6である、請求項8〜10のいずれか一項に記載のインクセット。
  12. さらに、水溶性のアルカントリオールを含んでなる、請求項8〜11のいずれか一項に記載のインクセット。
  13. 前記分岐鎖を有してもよい1,2−アルカンジオールが、1,2−ヘキサンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール、および3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオールからなる群より選択される一種または二種以上である、請求項10〜12のいずれか一項に記載のインクセット。
  14. 前記分岐鎖を有してもよい1,3−アルカンジオールが、3−メチル−1,3−ブタンジオールである、請求項10〜13のいずれか一項に記載のインクセット。
  15. 前記アルキレングリコールが、ジプロピレングリコールである、請求項8〜14のいずれか一項に記載のインクセット。
  16. 前記水溶性のアルカントリオールが、1,2,6−ヘキサントリオールおよび3−メチルペンタン−1,3,5−トリオールからなる群より選択される一種または二種である、請求項12〜15のいずれか一項に記載のインクセット。
  17. 前記界面活性剤が、インク組成物に対し、0.01〜1.0重量%含まれてなる、請求項1〜16のいずれか一項に記載のインクセット。
  18. 前記界面活性剤が、ポリオルガノシロキサン系界面活性剤である、請求項17に記載のインクセット。
  19. 前記インク組成物の少なくとも一種が、顔料をインク中に分散させることが可能な分散剤を含んでなる、請求項1〜18のいずれか一項に記載のインクセット。
  20. 前記分散剤が、スチレン−アクリル酸系共重合樹脂、ウレタン系樹脂、およびフルオレン系樹脂、オキシエチルアクリレート系樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂を含んでなる、請求項19に記載のインクセット。
  21. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜20のいずれか一項に記載のインクセットのインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
  22. 前記記録媒体が、合成樹脂を主原料とする合成紙または印刷本紙である、請求項21に記載の方法。
  23. 請求項1〜20のいずれか一項に記載のインクセットを構成する、少なくとも一種以上のインク組成物が、一体的にまたは独立に収納されたものである、インクカートリッジ。
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