JP2009296106A - 経路計算装置、経路計算方法、および経路計算プログラム - Google Patents

経路計算装置、経路計算方法、および経路計算プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】光網において、パスの経路を伝達される信号の品質を保証して、パスの経路を決定する技術に関する。
【解決手段】経路計算装置10は、ノード間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する機能を有する。そして、経路計算装置10は、リンクごとにそのリンクを伝達される信号の品質とそのリンクに対応するリンクコストとを記憶するリソース情報32と、リソース情報32を参照して、リンクをつなげたパスの経路に対する信号の品質を算出する制約条件作成部21と、パスの経路に対応するリンクコストを算出する経路計算部22とを備える。経路計算装置10は、要求品質を満足するパスの候補経路の中で、最もリンクコストが小さいパスの候補経路を抽出し、パスの経路として決定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光網における光パスの経路を計算するときに、光パスを伝達される信号の品質を保証する経路計算装置、経路計算方法、および経路計算プログラムに関する。
近年、ネットワークの著しい高速大容量化が進み、信号の送信、伝送、および受信まで、全てを光のまま行う全光網が、将来のネットワークとして注目されている(例えば、非特許文献1)。そのネットワークでは、光の信号を電気に変換せずに直接終端まで伝送し、数十波もの波長を多重化することで、40Gbitや100Gbit等の超高速大容量伝送が実現できる。また、同時に、消費電力を抑えることが可能である。
一方、光信号の伝送中には、光の信号に対して線形および/または非線形に歪を生じさせる物理現象が存在する。例えば、主要な線形現象には、波長ごとに速度が異なることで起こる波長分散、光の直交する2つの軸の間で速度が異なることで起こる偏波モード分散、および光ファイバ内を伝送する距離に比例して光パワーの損失が大きくなることで起こる伝送損失がある。また、主要な非線形現象には、複数の波長の配置がある規則性を満たしたときに新しい波長の光を生む四光波混合、光が同時に同一方向に伝搬するときに生じる位相のシフト現象である自己位相変調や相互位相変調、および光ファイバへの入射光の一部の光周波数が若干シフトされることで起こる散乱現象がある。前記した物理現象は、光信号の品質を劣化させる。つまり、前記した物理現象は、信号の品質を劣化させる劣化要因となる。そのため、光網における光パスでは、信号を正しく伝達できない場合がある。
他方、従来から、光伝送システムについては、伝送距離を用いた伝送路の設計が行われている。そのため、網運用者からは、全光網においても、従来どおりの伝送距離を用いた運用が望まれている(非特許文献2)。
NTT技術ジャーナル,Vol.19,No.4,p.30-49 (2007) J. Strand, A. Chiu, "Impairments and Other Constraints on Optical Layer Routing", RFC4054 (May, 2005)
前記したように、光網では、前記した品質劣化要因の影響を無視することができない場合がある。そのため、光信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮しないと、信号の品質を保証した経路計算を行うことができないという問題がある。
そこで、本発明の課題は、このような問題を解決するために、光パスの経路計算を行う際に、その光パスの経路を伝達される信号の品質劣化の度合いを品質指標の値で定量化して、品質指標の値が所定の品質を満たすことを確認することによって、信号の品質を保証したパスの経路を決定する技術を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置であって、前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いを定量化した品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成部と、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される要求品質を満たすか否かを判定し、前記要求品質を満たす該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記要求品質を満たすか否かを判定し、最初に前記要求品質を満たした該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、パスの経路を伝達される信号の品質劣化を考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。さらに、パスの候補経路をリンクコストによって絞り込んだ上で、パスを伝達される信号の品質について判定する構成としているため、従来から使われているリンクコストのアルゴリズムを変更する必要が無いという利点がある。
請求項2に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置であって、前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いを定量化した品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成部と、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される要求品質を満たすか否かを判定し、前記要求品質を満たす該パスの候補経路が1つである場合には、そのパスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、前記要求品質を満たす該パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて該パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、パスの経路を伝達される信号の品質劣化を考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。さらに、パスの候補経路を伝達される信号の品質が要求品質を満たすことを確認した上で、その中からリンクコストの最も小さいパスの経路を選択するので、要求品質を満たさない経路計算を初めから除外させる効果があり、経路計算の演算を低減する効果がある。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の経路計算装置において、前記リンクの品質劣化要因が、前記光網における波長分散値、偏波モード分散、使用波長帯、伝送損失、ASEノイズ、およびノード挿入損失のうち少なくともいずれかであること、を特徴とする。
このような構成によれば、光網における種々の品質劣化要因がパスの経路を伝達される信号に及ぼす品質劣化を考慮するため、パスの経路を伝達される信号の品質を推定する精度を向上させることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の経路計算装置において、前記パスの品質指標が、そのパスを形成するリンクにおける前記品質劣化要因を考慮して該パスにおける前記信号の品質劣化の度合いを距離で表すこと、を特徴とする。
このような構成によれば、網運用者にとって、馴染みのある伝送距離によって品質を表すことになるため、運用がしやすくなるという効果がある。
請求項5に記載の発明は、光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、前記経路計算装置が、前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いが大きいほど大きくなるように予め定めた品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、前記制約条件作成部が、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、前記経路計算部が、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される品質指標の要求値より小さいか否かを判定し、前記品質指標の要求値より小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記品質指標の要求値より小さいか否かを判定し、最初に前記品質指標の要求値より小さくなった該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、を特徴とする。
光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、前記経路計算装置が、前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いが大きいほど小さくなるように予め定めた品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、前記制約条件作成部が、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、前記経路計算部が、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される品質指標の要求値より大きいか否かを判定し、前記品質指標の要求値より大きい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記品質指標の要求値より大きいか否かを判定し、最初に前記品質指標の要求値より大きくなった該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、を特徴とする。
請求項5および請求項6に記載の方法によれば、請求項1と同様の効果がある。
請求項7に記載の発明は、コンピュータを請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の経路計算装置を構成する各部として、コンピュータを機能させるための経路計算プログラムとした。
このような経路計算プログラムをインストールされたコンピュータは、このプログラムに基づいた機能を実現することができる。
本発明によれば、光パスの経路計算において、光パスを伝達される信号の品質指標の値を算出して、所定の品質を満たすことを確認することによって、パスを伝達される信号の品質を保証することを可能にする。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以降「実施形態」と称す)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成の一例を示す図である。
図1に示すように、経路設定システム1は、光網15内に配置されている通信装置11〜14と経路計算装置10とで構成される。
経路計算装置10は、例えば、通信装置11から通信装置14へパスを設定するように要求を受け付けると、経路計算を行って、通信装置12,13を経由するパスを決定したとする。経路計算装置10は、その決定結果を、パス設定指示情報として、始点ノードとなる通信装置11に出力する。
そして、パス設定指示情報を受け取った通信装置11は、初めにパス設定シグナリングを通信装置12へ送信する。その後、通信装置11〜14間で相互にパスに係る情報をやり取りすることによって、通信装置11〜14間のリンクを接続してパスが確立される。通信装置11〜14は、パスの経路におけるノードのことであり、例えば、光パスの確立が可能なレイヤ1装置や光クロスコネクト装置である。また、本明細書では、リンクには、電気変換されずに光のまま信号が伝送されるものとする。
次に、経路計算装置10の機能について、図2を用いて説明する。図2は、経路計算装置の機能を示す図である。
図2に示すように、経路計算装置10は、処理部20、記憶部30、入出力部40、および通信部50によって構成される。
まず、処理部20について説明する。
処理部20は、制約条件作成部21、経路計算部22、およびパス設定部23を含む機能を有する。
制約条件作成部21は、信号の品質を保証するために品質劣化要因による品質劣化の度合いを品質指標の値に変換して表現し、リンクごとの品質指標の値を算出する。ここで算出された品質指標の値は、パスを決定するための判断基準の一つ、すなわち、品質に係る制約条件となる。ただし、この「品質指標」は、本実施形態では、「仮想距離」という言葉で表記する。そして、仮想距離は、具体的には、品質劣化の度合いを考慮したときに、品質を保証して信号を伝達可能なパスの経路の伝送路の距離(伝送距離)に相当するものである。なお、仮想距離の定義の別の例については、後記する。
経路計算部22は、パスの始点ノードから終点ノードまでのパスの経路について、経路計算を行う。パスの経路は、信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域等を満たすリンクを用いて形成される。その際、パスの経路に用いられるリンクの異なる複数の候補経路が存在することがある。その場合には、経路計算部22は、複数の候補経路の中から、一つの候補経路を選択して、パスの経路として決定する。なお、経路計算の処理の詳細については後記する。
パス設定部23は、経路計算部22によって決定されたパスの経路に沿って、パスを設定するパス設定指示情報を、パスの経路の始点となるノードに出力する。
処理部20は、演算処理等を実行する図示しないCPU(Central Processing Unit)と、このCPUが演算処理等に用いる図示しないメインメモリとによって構成される。そして、処理部20は、アプリケーションプログラムがメインメモリに展開され、CPUが、それを実行することにより、各部(21〜23)の機能を具現化する。メインメモリは、RAM(Random Access Memory)等により実現される。
次に、記憶部30について説明する。
記憶部30は、網特性情報31、リソース情報32、パス情報33、候補経路情報34、および品質レベル情報35を含む情報を記憶している。また、記憶部30は、処理部20が機能するためのアプリケーションプログラムも記憶している。
網特性情報31は、図3に示すように、リンクごとに信号の品質を劣化させる品質劣化要因の物理量を関連付けた品質特性情報311と、リンクおよび品質劣化要因ごとに信号品質を表す仮想距離を関連付けた仮想距離情報312とを記憶している。図3(a)は、リンクごとの品質特性情報の一例を示す図であり、(b)は、リンクおよび品質劣化要因に対応する仮想距離情報の一例を示す図である。
品質特性情報311には、リンクIDごとに、品質劣化要因(波長分散値,偏波モード分散,使用波長帯,伝送損失)の物理量が記憶される。それらの物理量は、周期的または変化する毎に更新されるものとする。そして、この品質劣化要因の物理量の値は、リンクにおける品質劣化要因の物理量を測定する機能を備えた通信装置11〜14によって計測される。品質劣化要因には、図3(a)に示した以外にも、遅延、増幅器を通過することによるASE(Amplified Spontaneous Emission)ノイズ、およびノード挿入損失がある。ノード挿入損失は、光の信号の経路を切り換える光スイッチにおいて、光の信号がノードに対して入出力されるときに、所定の入出力レベルとなるように調整されるために挿入される損失のことである。
また、図3(b)に示す仮想距離情報312の値は、制約条件作成部21によって算出される。すなわち、制約条件作成部21は、品質特性情報311に記憶された品質劣化要因の物理量が存在するリンクを伝達される信号の品質を保証するために、例えば、伝送路の距離をどれだけ短くすればよいかといった距離に換算して、仮想距離を算出する。このとき、仮想距離は、品質劣化要因の物理量が同じであっても、信号速度や変調方式(不図示)によって異なる。そのため、仮想距離情報312は、信号速度も変数として作成される。
次に、リソース情報32(図2参照)は、図4に示すように、リンクIDごとにリンクの残余帯域、リンクの端点となるノードID、ノードIF(Interface)_ID、仮想距離、およびリンクコストを関連付けて記憶している。リンクコストは、ノードが信号をリンクに送出するときのコスト(負担)である。代表的なリンクコストには、IGP(Interior Gateway Protocol)コストやTE(Traffic Engineering)メトリックがある。
残余帯域は、リンクの信号帯域から、そのリンクをパスの経路として使用するために割り当てられた使用要求帯域を減算して算出される。この算出は、経路計算部22によって行われる。
ここで、リソース情報32のうち、残余帯域、ノードID、ノードIF_ID、およびリンクコストは、網運用者によって入力されても、OSPF−TE(Open Shortest Path First - Traffic Engineering)等のプロトコルを用いて取得されたものであってもよい。また、リソース情報32のうち、リンクIDごとの仮想距離は、制約条件作成部21によって、仮想距離情報312(図3(b)参照)に記憶された情報に基づいて算出される。
ノードIDおよびノードIF_IDは、例えば、IPアドレス等が用いられる。
候補経路情報34(図2参照)は、図5に示すように、パスの候補経路を集めた情報である。
候補経路情報34は、候補経路ID、経由リンクIDリスト、リンクコスト、仮想距離およびパスの経路として決定したことを示すフラグを関連付けて記憶している。経由リンクIDリストは、パスの経路を形成するリンクであって、経路計算部22によって、ノードIDとそのノード同士がどのように接続されているかを示すトポロジ情報(不図示)を参照して作成される。
ここで、候補経路IDごとのリンクコストは、経路計算部22によって、リソース情報32(図4参照)に記憶されたリンクコスト情報に基づいて、経由リンクIDリスト欄に示されたリンクIDを経路として算出される。また、候補経路IDごとの仮想距離は、制約条件作成部21によって、リソース情報32(図4参照)に記憶された仮想距離情報に基づいて、経由リンクIDリスト欄に示されたリンクIDを経路として算出される。
図5は、3つの候補経路が経路計算によって算出された場合を示している。そして、3つの候補経路の中からどの候補経路をパスの経路として決定するかの処理は、経路計算部22によって行われる。具体的には、3つの候補経路の中で、リンクコストが小さく、かつ、仮想距離がパスを伝達される信号に対して要求される要求品質を満足する経路が選択される。また、要求品質を満足するか否かの判定は、経路計算部22によって品質レベル情報35(図6参照)が参照されて行われるが、これについては後記する。
なお、候補経路情報34は、必ずしも必須ではなく、経路計算の必要が生じた都度、経路計算部22によって算出されてもよい。
品質レベル情報35(図2参照)は、図6に示すように、パスを伝達される信号の品質を満足するか否かの判定に使用される品質レベルの基準を、仮想距離で表したものである。図6に示す品質レベルと仮想距離の範囲との関係は、予め網運用者によって決められているものとする。
図6に示すように、例えば、ユーザから要求されているパスの経路の品質レベルが「高品質」であった場合、仮想距離の範囲は200km未満である必要があることが分かる。また、「やや高品質」であった場合、仮想距離の範囲は、200km以上〜1000km未満のように対応付けられている。そして、仮に、パスの経路の品質レベルが「高品質」であることが要求されたときに、図5に示される3つの候補経路の中から、リンクコストが小さく、仮想距離200km未満の候補経路ID「2」が決定され、決定された候補経路IDのフラグ欄にはフラグ識別記号、すなわち、図5では「1」が付けられる。
そして、パス設定部23によって、候補経路情報34(図5参照)のフラグ欄のフラグ識別記号が参照されて、そのフラグ識別記号が付された候補経路IDに対応するパスの経路が光網15に設定される。
次に、図7に示すパス情報33(図2参照)は、光網15に設定完了されたパスに係る情報を記録したものである。パス情報33は、パスごとにノードID、ノードIF_ID、経由リンクIDリスト、および設定した帯域を関連付けて記憶している。
なお、記憶部30は、前記以外にも、光網15(図1参照)内に設置されるノードの識別情報と、そのノード同士がどのように接続されているかを示すトポロジ情報(不図示)を記憶している。そして、記憶部30は、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置によって実現される。
入出力部40(図2参照)は、経路計算装置10に接続されるキーボードやマウス等の図示しない入力装置、液晶モニタ等の図示しない出力装置とのインタフェースである。入出力部40は、入力装置から入力された情報を処理部20に伝達し、処理部20によって処理された情報を出力装置に出力する機能を有する。
通信部50(図2参照)は、通信装置11〜14と通信するときの通信インタフェースである。そして、通信部50を介して、経路計算装置10は、リンクやパスの更新情報を取得したり、パス設定指示情報を通信装置11〜14に出力する。
次に、経路計算装置10(図2参照)の処理の流れについて、図8を用いて説明する(適宜図2〜図6参照)。図8は、経路計算装置の処理の流れを示す図である。
まず、経路計算装置10は、入出力部40を介して、パス確立要求を受け付ける(ステップS81)。
パス確立要求は、パスの端点となるノードID、パスに対する使用要求帯域、および品質レベルを含む情報である。そして、パス確立要求は、網運営者によって入力される。
ただし、記憶部30に記憶されている網特性情報31およびリソース情報32は、ステップS81の時点または周期的に、最新の情報に書き換えられているものとする。
パス確立要求を受け付けた経路計算装置10の制約条件作成部21は、まず、品質に係る制約条件を作成する(ステップS82)。具体的には、リンクごとの仮想距離を算出することである。仮想距離は、過去の実績値を基に統計処理して算出される。
制約条件は、経路計算装置10の初期設定時に作成されても、網特性情報31の更新時に作成されても、周期的に作成されても構わない。なお、仮想距離算出の詳細については、後記する。
次に、経路計算装置10の経路計算部22は、パスの経路計算を行う(ステップS83)。経路計算部22は、リソース情報32(図4参照)と図示しないトポロジ情報を参照して、パスの始点ノードから終点ノードまでの経路について、ステップS81のパス確立要求に含まれるパスの端点となるノードIDおよび使用要求帯域を満たすリンクの組み合わせを算出する。経路計算には、dijkstraアルゴリズムやk-shortestアルゴリズム等が用いられる。
そして、経路計算部22は、リンクの組み合わせに対して、リソース情報32を参照して、経路に対応するリンクコストを算出し、候補経路情報34(図5参照)に記憶する。
候補経路情報34(図5参照)に示すように、パスの候補となる経路が複数ある場合には、経路計算部22は、リンクコストが小さいものから順に、仮想距離がステップS81のパス確立要求に含まれる品質レベルを満足するか否かを、品質レベル情報35を参照して、判定する。例えば、パス確立要求に含まれる品質レベルが「高品質」であった場合には、経路計算部22は、品質レベル情報35(図5参照)を参照して、仮想距離が200km未満であることを取得して、候補経路情報34に示される候補経路ID「1」の経路を選択しない。そして、経路計算部22は、次の大きさのリンクコストである候補経路ID「2」の経路の仮想距離を調べる。そして、候補経路ID「2」は、仮想距離が200km未満であるので、パスの経路として決定されることになる。
決定されたパスの経路には、決定されたことを示すフラグ識別情報が付される。これは、パス設定部23が、候補経路情報34を参照したときに、どの経路が設定すべきものかを識別できるようにするためである。
パスの候補となる経路が1つの場合には、経路計算部22は、そのパスの経路の仮想距離がステップS81のパス確立要求に含まれる品質レベルを満足するか否かを、品質レベル情報35を参照して、判定する。そして、品質レベルを満足すると判定された場合には、その候補となる経路が、パスの経路として決定される。
次に、経路計算装置10のパス設定部23は、ステップS83において決定されたパスの経路に係る情報をパス確立指示情報(経由リンクID、帯域等)としてパスの始点となるノードに出力する(ステップS84)。そして、パス確立指示情報を受け取ったノードは、例えば、RSVP−TE(Resource Reservation Protocol-Traffic Engineering)等のプロトコルを指示されたノード間で広告することでパスを設定する。
パスの経路が正しく確立できたことを確認した後、経路計算部22は、記憶部30の情報更新を行う(ステップS85)。更新する情報には、リソース情報32に格納されている残余帯域がある。
次に、ステップS82における仮想距離算出の処理の流れの詳細について、図9を用いて説明する(適宜図2,図3参照)。図9は、仮想距離算出の処理の流れを示す図である。
まず、経路計算装置10の制約条件作成部21(図2参照)は、品質劣化要因に係る情報(物理量)を取得する(ステップS91)。そして、制約条件作成部21は、取得した品質劣化要因に係る特性情報を品質特性情報311(図3(a)参照)に記憶する。
次に、制約条件作成部21は、品質劣化要因ごとに、仮想距離を算出する(ステップS92)。その算出結果が、一例として、仮想距離情報312(図3(b)参照)に示されている。図3(b)では、「伝送損失」において、リンクID「1」では、信号速度が10Gbpsのときには、仮想距離が20kmであることがわかる。
次に、制約条件作成部21は、仮想距離情報312(図3(b)参照)を参照して、リンクIDごとに、そのリンクの仮想距離を算出する(ステップS93)。算出結果は、リソース情報32に記憶される。
そして、制約条件作成部21(図2参照)は、候補経路情報34(図5参照)に記憶される候補経路について、経由リンクIDリストを用いて、各リンクを接続したパスの仮想距離を算出する(ステップS94)。そして、制約条件作成部21は、その算出した仮想距離を候補経路情報34に記憶する。なお、この仮想距離の算出は、経由リンクIDリストに記載されているリンクの仮想距離を合計することによって行われる。
ここで、以上の仮想距離算出処理を含む経路計算部22の処理全体の流れを説明する。
経路計算部22は、まず、パスの経路となるリンクごとに残余帯域の大きさが信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを、リソース情報32(図4参照)を参照して、判定する。そして、経路計算部22は、残余帯域の大きさが使用要求帯域以上であるリンクを抽出する。
次に、経路計算部22は、残余帯域の大きさが使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、制約条件作成部21(図2参照)によって算出されたパスの候補経路に対応する仮想距離が要求品質を満たすか否かを判定する。そして、経路計算部22は、そのパスの候補経路が要求品質を満たす場合には、そのパスの候補経路をパスの経路として決定する。経路計算部22は、決定前の残余帯域から使用要求帯域を減算した値を新たな残余帯域としてリソース情報32を更新する。
また、パスの候補経路が複数ある場合には、経路計算部22は、パスの候補経路となる経由リンクIDリスト欄に格納されているリンク識別情報(リンクID)を用いて、リソース情報32を参照して、そのリンク識別情報に対応するリンクコストを取得し、その取得したリンクコストを用いてパスの候補経路に対応するリンクコストを算出する。そして、経路計算部22は、算出したパスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、制約条件作成部21(図2参照)によって算出されたそのパスの候補経路に対応する仮想距離が要求品質を満たすか否かを判定する。
次に、経路計算部22は、最初に要求品質を満たしたパスの候補経路をパスの経路として決定する。そして、経路計算部22は、決定前の残余帯域から使用要求帯域を減算した値を新たな残余帯域としてリソース情報32を更新する。
第1実施形態の経路計算装置10によれば、パスの経路を伝達される信号の品質劣化を考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。さらに、パスの候補経路をリンクコストによって絞り込んだ上で、パスを伝達される信号の品質について判定する構成としているため、従来から使われているリンクコストのアルゴリズムを変更する必要が無いという利点がある。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、第1実施形態とは、経路計算部22における処理において異なるが、リンクコストの算出、および、仮想距離の算出については、第1実施形態と同様である。 そのため、第2実施形態の経路計算装置の構成図は図2と同様なので、図示を省略する。また、この第2実施形態の経路計算装置の経路計算部を「経路計算部22a」と表記することとする。
以下、第2実施形態の経路計算部22aの処理全体について、以下に説明する。
経路計算部22aは、まず、パスの経路となるリンクごとに残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを、リソース情報32(図4参照)を参照して、判定する。そして、経路計算部22aは、残余帯域の大きさが使用要求帯域以上であるリンクを抽出する。
次に、経路計算部22aは、残余帯域の大きさが使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路を算出する。そして、経路計算部22aは、算出したパスの候補経路について、制約条件作成部21によって算出された仮想距離が要求品質を満たすか否かを判定し、要求品質を満たすパスの候補経路を抽出する。
次に、経路計算部22aは、要求品質を満たすパスの候補経路が1つである場合には、そのパスの候補経路をパスの経路として決定する。そして、経路計算部22aは、決定前の残余帯域から使用要求帯域を減算した値を新たな残余帯域としてリソース情報32を更新する。
また、経路計算部22aは、要求品質を満たすパスの候補経路が複数ある場合には、そのパスの候補経路となるリンクのリンクIDを用いて、リソース情報32を参照して、リンクIDに対応するリンクコストを取得する。そして、その取得したリンクに対応するリンクコストを用いて、パスの候補経路に対応するリンクコストを算出する。
次に、経路計算部22aは、リンクコストの最も小さいパスの候補経路をパスの経路として決定する。そして、経路計算部22aは、決定前の残余帯域から使用要求帯域を減算した値を新たな残余帯域としてリソース情報32を更新する。
第2実施形態の経路計算装置によれば、パスの経路を伝達される信号の品質劣化を考慮しているので、光網のパスの経路を決定するときに、その決定したパスの経路を伝達される信号の品質を保証することが可能となる。さらに、パスの候補経路を伝達される信号の品質が要求品質を満たすことを確認した上で、その中からリンクコストの最も小さいパスの経路を選択するので、要求品質を満たさない経路計算を初めから除外させる効果があり、経路計算の演算を低減する効果がある。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。
例えば、各実施形態では、仮想距離は、リンクを伝達される信号の品質劣化が大きくなるにしたがって大きくなるものとして説明した(図6参照)。しかし、これとは逆に、仮想距離は、リンクを伝達される信号の品質劣化が大きくなるにしたがって小さくなるようにしてもよい。
この場合には、例えば、仮想距離は、品質劣化の度合いが大きくなるにしたがって、品質を保証して信号を伝達可能な伝送路の距離(伝送距離)が短くなる、と定義してもよい。
また、図6では、品質レベルを「高品質」「やや高品質」「普通」という言葉で表現した。しかし、品質レベルを、S/N比やビットエラーレートによって表現してもよい。すなわち、S/N比やビットエラーレートに対応する仮想距離の閾値を設けて、要求品質を表してもよい。
また、各実施形態において、経路計算装置10(図2参照)の各部の処理について説明したが、これらの処理は、経路計算装置10をコンピュータで実現したときに搭載されるプログラムによって実現されてもよい。このプログラムは、通信回線を介して提供することもできるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
本発明の第1実施形態に係る経路計算装置を含む経路設定システムの構成の一例を示す図である。 経路計算装置の機能を示す図である。 (a)は、リンクごとの品質特性情報の一例を示す図であり、(b)は、リンクおよび品質劣化要因に対応する仮想距離情報の一例を示す図である。 リソース情報の一例を示す図である。 候補経路情報の一例を示す図である。 品質レベルと仮想距離の範囲とを対応付けた一例を示す図である。 パス情報の一例を示す図である。 経路計算装置の処理の流れを示す図である。 仮想距離算出の処理の流れを示す図である。
符号の説明
1 経路設定システム
10 経路計算装置
11〜14 通信装置
15 光網
20 処理部
21 制約条件作成部
22,22a 経路計算部
23 パス設定部
30 記憶部
31 網特性情報
311 品質特性情報
312 仮想距離情報
32 リソース情報
33 パス情報
34 候補経路情報
35 品質レベル情報

Claims (7)

  1. 光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置であって、
    前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いを定量化した品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、
    前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成部と、
    前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、
    前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される要求品質を満たすか否かを判定し、前記要求品質を満たす該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、
    前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記要求品質を満たすか否かを判定し、最初に前記要求品質を満たした該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、
    を備えることを特徴とする経路計算装置。
  2. 光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置であって、
    前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いを定量化した品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、
    前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成部と、
    前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、
    前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記制約条件作成部によって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される要求品質を満たすか否かを判定し、
    前記要求品質を満たす該パスの候補経路が1つである場合には、そのパスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、
    前記要求品質を満たす該パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて該パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの最も小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算部と、
    を備えることを特徴とする経路計算装置。
  3. 前記リンクの品質劣化要因は、前記光網における波長分散値、偏波モード分散、使用波長帯、伝送損失、ASEノイズ、およびノード挿入損失のうち少なくともいずれかであること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の経路計算装置。
  4. 前記パスの品質指標は、そのパスを形成するリンクにおける前記品質劣化要因を考慮して該パスにおける前記信号の品質劣化の度合いを距離で表すこと、
    を特徴とする請求項3に記載の経路計算装置。
  5. 光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、
    前記経路計算装置が、
    前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いが大きいほど大きくなるように予め定めた品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、
    前記制約条件作成部は、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、
    前記経路計算部は、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、
    前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される品質指標の要求値より小さいか否かを判定し、前記品質指標の要求値より小さい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、
    前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記品質指標の要求値より小さいか否かを判定し、最初に前記品質指標の要求値より小さくなった該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、
    を特徴とする経路計算方法。
  6. 光網に配置されている複数の通信装置間に張られるリンクによって形成されるパスの経路を決定する経路計算装置において用いられる経路計算方法であって、
    前記経路計算装置が、
    前記リンクを識別するリンク識別情報、該リンクを伝達される信号の品質を劣化させる品質劣化要因を考慮して該リンクにおける前記信号の品質劣化の度合いが大きいほど小さくなるように予め定めた品質指標の値、該リンクに対応させたリンクコスト、および該リンクで使用されていない信号帯域である残余帯域を関連付けたリソース情報を記憶する記憶部と、制約条件作成部と、経路計算部とを有し、
    前記制約条件作成部は、前記パスの経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記品質指標の値を取得し、その取得した前記リンクに対応する前記品質指標の値を用いて前記パスの経路の品質指標の値を算出する制約条件作成ステップを実行し、
    前記経路計算部は、前記リンクごとに前記残余帯域の大きさが前記信号を伝達するのに必要な帯域である使用要求帯域以上か否かを判定し、
    前記残余帯域の大きさが前記使用要求帯域以上であるリンクによって形成されるパスの候補経路が1つである場合には、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記信号に対して要求される品質指標の要求値より大きいか否かを判定し、前記品質指標の要求値より大きい該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新し、
    前記パスの候補経路が複数ある場合には、該パスの候補経路となるリンクの前記リンク識別情報を用いて、前記リソース情報を参照して、前記リンク識別情報に対応する前記リンクコストを取得し、その取得した前記リンクコストを用いて前記パスの候補経路に対応するリンクコストを算出し、前記算出した前記パスの候補経路に対応するリンクコストの小さい順に、前記制約条件作成ステップによって算出された該パスの候補経路に対応する前記品質指標の値が前記品質指標の要求値より大きいか否かを判定し、最初に前記品質指標の要求値より大きくなった該パスの候補経路を前記パスの経路として決定し、決定前の前記残余帯域から前記使用要求帯域を減算した値を新たな前記残余帯域として前記リソース情報を更新する経路計算ステップを実行すること、
    を特徴とする経路計算方法。
  7. コンピュータを請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の経路計算装置を構成する各部として、コンピュータを機能させるための経路計算プログラム。
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