JP2009295797A - 溝構造または中空構造を有する部材の作製方法 - Google Patents

溝構造または中空構造を有する部材の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】安価かつ簡便に、溝構造または中空構造を有する部材、特に微細な部材を製造する。
【解決手段】パターン形成された硬化性樹脂組成物のある基板上に、当該硬化性樹脂組成物とは違う組成の硬化性樹脂組成物を塗布し、パターンを形成し、その後、最初に形成した硬化性樹脂組成物パターンを溶剤によって除去することで、2番目の硬化性樹脂組成パターンを離型する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インプリント法またはフォトリソグラフィー法により作製された複合パターンから選択的に一部パターンを除去することで、安価かつ簡便に、溝構造または中空構造を有する部材を作製する方法に関する。
半導体の微細加工技術を用いて、加速度・圧力等の機械センサや微小スイッチ、光学素子、流体デバイスなどの超小型電気的・機械的複合体(MEMS)製品が開発されている。MEMS製品は可動部分を有するのでその周囲には自由空間が必要であり、可動部分を外界から保護するためにカバー(蓋)が必要となるため、基板上に微細な溝構造や中空構造を形成する。
封止・実装は通常、他の基板と貼り合わせ(接合)により行われる。接合には、固相接合として圧接や拡散接合などがあり、液相接合として溶接、共晶結合、ハンダ付け、接着などがあるが(特許文献1参照)、これらの接合方法では、高温加熱による材料の変質や大変形による微細構造が破壊される可能性がある。
μ-TASのような流体デバイスの流路を有する基材とカバーを貼り合わせるには、微小構造の破壊を伴わない寸法精度を保った高度に精密な接合方法が望ましく、このような接合方法として、シリコン直接接合、陽極接合、水素結合等が用いられるが(特許文献1参照)、生産性の低さ、基板材料の限定などの制約が多い。
その他の貼り合わせとしてプラズマ重合膜、表面重合膜などの高分子化合物膜での熱圧着がある(特許文献2参照)。熱圧着の温度は、接合強度から見れば200℃前後が望ましい。しかしながら、例えば、PMMA樹脂のガラス転移温度は100℃以下であり、200℃前後で処理すれば、微小構造に歪みが生じ、熱圧着温度を100℃以下に低下させれば、接合強度が低くなり、生産性が悪化する。
また、ガラスの基材およびカバー上にプラズマ重合膜をコーティングする場合、基材とカバーとの接着を熱圧着で行おうとすれば、極めて高温(例えば、500〜600℃)での処理が必要であり、プラズマ重合膜が劣化する可能性がある。
したがって、高温加熱を必要とする方法を用いることなく、微小構造を作製することが要求される。
高温加熱を必要とせずに基板上に微小構造のパターンを形成する方法として、フォトレジストを用いて、光照射によりパターンを形成するフォトリソグラフィー法がある。さらに、近年、インプリント法を用いてパターン形成する方法が検討されている(例えば、特許文献3および4参照)。
インプリント法には熱インプリント法と光インプリント法がある。熱インプリント法は、熱可塑性樹脂を基板に塗布し、熱可塑性樹脂をそのガラス転移点以上に加熱し、熱可塑性樹脂の塗布層に微細なパターンを形成したモールドを押し付け、冷却後、モールドから剥離することで、パターンを形成する方法である。一方、光インプリント法は、光硬化性樹脂組成物を基板に塗布し、光硬化性樹脂の塗布層に微細なパターンを形成したモールドを押し付け、光照射により樹脂組成物を硬化させた後、モールドから剥離することで、パターンを形成する方法である。
高温加熱を必要としないフォトリソグラフィー法や光インプリント法を用いれば、歪を生じることなく、基板上に流路などの微細構造を形成することができる。
しかしながら、フォトリソグラフィー法や光インプリント法によって、微細な溝構造や中空構造を容易に作製する方法は開発されていなかった。
特開2007―298502号公報 特表2005−249572号公報 特表2004−504718号公報 特開2002−539604号公報
本発明の目的は、安価かつ簡便に、溝構造または中空構造を有する部材、特に微細な部材を作製する方法を提供することにある。
本発明は以下の(1)〜(10)に関する。
(1) 樹脂組成物を用いて溝構造または中空構造を有する部材を製造する方法であって、
基板上に形成された第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程;
前記第1のパターンが形成された第1の樹脂組成物の上に、第2の樹脂組成物の塗布層を形成する工程;
第2の樹脂組成物の塗布層を硬化させる工程;および
第1の樹脂組成物を溶解し、かつ、硬化した第2の樹脂組成物を溶解しない溶剤を用いて第1の樹脂組成物を除去する工程
を含む、前記第1のパターンが転写された第2の樹脂組成物からなる部材を製造する方法。
(2) 前記第2の樹脂組成物の塗布層を硬化させる工程の前に、第2のパターンを形成するためのモールドを前記第2の樹脂組成物の塗布層に押しつけた状態で前記第2の樹脂組成物を硬化させることを特徴とする(1)に記載の方法。
(3) 前記第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程において、前記第1のパターンを形成するためのモールドを前記第1の樹脂組成物の塗布層に押しつけた状態で前記第1の樹脂組成物を硬化させることを特徴とする(1)または(2)に記載の方法。
(4) 前記第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程において、前記第1の樹脂組成物としてフォトレジストを使用し、フォトリソグラフィー法により第1のパターンを形成することを特徴とする(1)または(2)に記載の方法。
(5) 前記フォトレジストがポジ型フォトレジストである(4)に記載の方法。
(6) 前記第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物が、光硬化性である(1)〜(5)いずれかに記載のパターン形成方法。
(7) 前記第1の樹脂組成物が光硬化性であり、かつ、前記第1の樹脂組成物の硬化膜上の水滴の表面接触角が30°以下である(3)〜(5)いずれかに記載の方法。
(8) 前記溶剤が水溶液または有機溶媒である(1)に記載の方法。
(9) 第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物が、可視光硬化型光重合開始剤を含有する(6)に記載の方法。
(10) (1)〜(9)いずれかに記載の方法を用いて作製された部材を備えることを特徴とする加工品。
本発明によれば、インプリント法またはフォトリソグラフィー法により作製された複合パターンから選択的に一部パターンを除去することで、安価かつ簡便に、中空構造および溝構造を有する部材、特に微細な部材を作製する方法が提供される。
本発明の方法を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態において、有機材料を用いて単一の微細部材を作製する。
図1は、本発明の方法を用いて微細部材を作製する第1の実施形態を説明する概略図である。
基板11上に第1の樹脂組成物12を用いて形成された塗布層(図1a)に、基板11の上方に配置したモールド13を下方向(図面上での方向を示す。以下同じ。)に移動させていく。
基板11は、一例として、シリコン(Si)、ガラスまたはプラスチックからなる材料である。
モールド13には所定パターンが形成されており、本実施形態では、一例として凸部131および凹部132を含むパターンが形成されている。モールド13を下方向に移動させて、第1の樹脂組成物12に食い込ませる。モールド13が第1の樹脂組成物12に食い込んだ状態で第1の樹脂組成物12に光を照射し硬化させる(図1b)。
次に、モールド13を上方向に移動させて、第1の樹脂組成物12の硬化体(第1の硬化樹脂組成物12a)から取り外す。第1の硬化樹脂組成物12aには、モールド13の凹凸パターンと逆のパターンが転写されている(図1c)。
次に、第1の硬化樹脂組成物12a上に第2の樹脂組成物14を塗布する。基板11の上方に配置したモールド15を下方向に移動させていく。モールド15は平坦でパターンは形成されていない。そして、下方向に移動したモールド15により第2の樹脂組成物14が押されて、第1の硬化樹脂組成物12aに転写された凹凸パターンの隙間に第2の樹脂組成物14が入り込み、モールド13の凹凸パターンと同一のパターンが形成される。このとき、第2の樹脂組成物14の塗布層の反対の面には突起物141が形成される。この状態で第2の樹脂組成物14に光を照射して硬化させることによって、第2の樹脂組成物14の硬化体(第2の硬化樹脂組成物14a)が形成される(図1d)。
次に、モールド15を上方向に移動させて第2の硬化樹脂組成物14aから取り外す(図1e)。
その後、第1の硬化樹脂組成物12aを溶解するが第2の硬化樹脂組成物14aを溶解しない有機溶剤に浸漬して、第1の硬化樹脂組成物12aを剥がしまたは溶解して、第2の硬化樹脂組成物14aを基板11から回収する。これにより、複数の溝構造および突起物を有する微細部材が作製される。
[第2の実施形態]
第2の実施形態において、有機材料を用いて微細部材が多数連結した部材を作製し、それを切断して単一の微細部材に分割する。
図2は、本発明の方法を用いて微細部材を作製する第2の実施形態を説明する概略図である。
基板21上に第1の樹脂組成物22を用いて形成された塗布層に、基板21の上方に配置したモールド23を下方向に移動させていく(図示せず)。
基板21は、一例として、シリコン(Si)、ガラスまたはプラスチックからなる材料である。
モールド23には、所定パターンが形成されており、本実施形態では、一例として、第1の凸部231および第1の凹部232ならびに第2の凸部233および第2の凹部234を含むパターンが形成されている。第2の凸部233は第1の凸部231よりも高く、かつ、第2の凹部234は第1の凹部232よりも深く形成されている。
モールド23を下方向に移動させて、第1の樹脂組成物22に食い込ませる。第2の凸部233を高く設計してあるので、第2の凸部233が基板21に接するまで食い込ませても、第1の凸部231は基板に接していない(図2a)。
モールド23が第1の樹脂組成物22に食い込んだ状態で第1の樹脂組成物22に光を照射し硬化させる。この際に、微細部品の隣接する境界において、第2の凹部234を深く設計してあるので、第1の硬化樹脂組成物22aにおいて隣接する微細部品の結び面の高さが高くなる(図2a)。
次に、モールド23を上方向に移動させて、第1の硬化樹脂組成物22aから取り外す。第1の硬化樹脂組成物22aには、モールド23の凹凸パターンと逆のパターンが転写されている(図2b)。
次に、第1の硬化樹脂組成物22a上に第2の樹脂組成物24を塗布する。基板21の上方に配置したモールド25を下方向に移動させていく。モールド25は平坦でパターンは形成されていない。そして、下方向に移動したモールド25により第2の樹脂組成物24が押されて、第1の硬化樹脂組成物22aに転写された凹凸パターンの隙間に第2の樹脂組成物24が入り込み、モールド23の凹凸パターンと同一のパターンが形成される。この状態で第2の樹脂組成物24に光を照射して硬化させることによって、第2の硬化樹脂組成物24aが形成される(図2c)。この際に、微細部品の隣接する境界において、第1の凸部233を高く、かつ、第2の凹部234を深く設計してあるので、第1の硬化樹脂組成物22aにおいて隣接する微細部品の結び面の厚さを薄くすることができる。
次に、モールド25を上方向に移動させて第2の硬化樹脂組成物24aから取り外し、第1の硬化樹脂組成物22aを溶解するが第2の硬化樹脂組成物24aを溶解しない有機溶剤に浸漬して、第1の硬化樹脂組成物22aを剥がしまたは溶解して、第2の硬化樹脂組成物24aを基板21から回収する。これにより、微細部材が多数連結した部材が作製される(図2d)。
最後に、第2の硬化樹脂組成物24aの分割ライン26に沿って分割して、微細部材複数の溝構造および突起物を有する単一の微細部品24bを得る(図2e)。分割ライン26は硬化体の厚さが薄くなった結び面に沿って設けられているので、微小な力印加で分割できる。
微小な力印加で分割するために、結び面の厚さを1〜200μmに設定することが好ましい。また、微細部品の隣接する境界において、第2の凹部234の幅を10〜500μmに設定することが好ましい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態において、複数回のインプリント法を繰り返すことで、有機材料を用いて、開放溝構造の試料導入口Aおよび中空構造の蓋付き流路Bを有する微細部材を作製する。図3aは微細部材の上面図であり、図3bは線分X−X’における断面図である。
図4は、本発明の方法を用いて微細部材の試料導入口Aを作製する方法を説明する概略図である。図3aの線分Y−Y’における断面図で示す。
基板31上に形成された第2の硬化樹脂組成物32aおよびその上に第1の樹脂組成物33を用いて形成された塗布層(図4a)に、基板31の上方に配置したモールド34を下方向に移動させていく。
基板31は、一例として、シリコン(Si)、ガラスまたはプラスチックからなる材料である。
モールド34には所定パターンが形成されており、本実施形態では、一例として凹部341を含むパターンが形成されている。モールド34を下方向に移動させて、第1の樹脂組成物33に食い込ませる。モールド34が第1の樹脂組成物33に食い込んだ状態で第1の樹脂組成物33に光を照射し硬化させる(図4b)。
次に、モールド34を上方向に移動させて。第1の硬化樹脂組成物33aから取り外す。第1の硬化樹脂組成物33aには、モールド34の凹パターンと逆の凸パターンが転写されている(図4c)。しかしながら、基板上に形成された第2の硬化樹脂組成物32a上には、第1の硬化樹脂組成物33aの残渣が存在しているため、RIE(Reactive Ion Etching)装置にて酸素(O)プラズマアッシング(以下、単に、アッシング処理と表記する場合もある。)処理を施すことによってこの残渣を取り除き、第2の硬化樹脂組成物32aの表面を露出させる(図4c)。
次に、第1の硬化樹脂組成物33a上に第2の樹脂組成物35を塗布する。基板31の上方に配置したモールド36を下方向に移動させている。モールド36には所定パターンが形成されており、本実施形態では、一例として凸部を含むパターンが形成されている。モールド36を下方向に移動させて、第2の樹脂組成物35に食い込ませる。モールド36が第2の樹脂組成物35に食い込んだ状態で第2の樹脂組成物35に光を照射し硬化させる(図4d)。
次に、モールド36を上方向に移動させて第2の硬化樹脂組成物35aから取り外す。第2の硬化樹脂組成物35aには、モールド36の凸パターンと逆の凹パターンが転写されている(図4e)。
次に、第1の硬化樹脂組成物33a上には、第2の硬化樹脂組成物35aの残渣が存在しているため、RIE(Reactive Ion Etching)装置にてアッシング処理を施すことによってこの残渣を取り除き、第1の硬化樹脂組成物33aの表面を露出させる(図4e)。
その後、第1の硬化樹脂組成物33aを溶解するが第2の硬化樹脂組成物32aおよび35aを溶解しない有機溶剤に浸漬して、第1の硬化樹脂組成物33aを剥がしまたは溶解し、試料導入口Aを形成する(図4f)。
インプリント処理の際に基板側から光照射させ光硬化性樹脂を硬化させる場合、紫外光で硬化する光硬化性樹脂に対しては、石英基板などの紫外光が透過する基板を用いる必要があり、可視光で硬化する光硬化性樹脂に対しては、ガラス、プラスチック材料などの可視光が透過する基板を用いる必要がある。
また、基板と反対側から光照射させ光硬化性樹脂を硬化させる場合、モールド材料としてはプラスチックを用い、光硬化性樹脂として可視光で硬化する樹脂を用いることが好ましい。紫外光で硬化する樹脂に対しては石英モールドを用いる必要があるが、石英モールドでは、パターンを作成するのに硬い石英ガラス表面を加工しなければならず、複雑なパターンや深い溝のパターンを加工するには限界があるからである。
図5は、本発明の方法を用いて微細部材の蓋付き流路Bを作製する方法を説明する概略図である。図3aの線分Z−Z’における断面図で示す。
図4で示した試料導入口Aを作製する工程と相違する工程のみを説明する。
基板31上に形成された第2の硬化樹脂組成物32a上に、第1の硬化樹脂組成物33aで凸パターンを形成し、第2の硬化樹脂組成物32a上の残渣を除去した後(図5c)、その上に第2の樹脂組成物35を塗布する。基板31の上方に配置したモールド37を下方向に移動させている。モールド37は平坦でパターンは形成されていない。そして、下方向に移動したモールド37により第2の樹脂組成物35が押されて、第1の硬化樹脂組成物33aを取り囲む。この状態で第2の樹脂組成物35に光を照射し硬化させる(図5d)。
次に、モールド37を上方向に移動させて第2の硬化樹脂組成物35aから取り外す。第2の硬化樹脂組成物35aが、第1の硬化樹脂組成物33aを取り囲んでいる(図5e)。
その後、第1の硬化樹脂組成物33aを溶解するが第2の硬化樹脂組成物32aおよび35aを溶解しない有機溶剤に浸漬して、第1の硬化樹脂組成物33aを溶解し、蓋付き流路Bを形成する(図5f)。
[第4の実施形態]
第4の実施形態において、インプリント法とフォトリソグラフィー法とを組み合わせることで、有機材料を用いて、第3の実施形態で作製した微細部材(図3)と同様の構造を有する微細部材を作製する。
図6は、本発明の方法を用いて微細部材の試料導入口Aを作製する方法を説明する概略図である。
図4で示した試料導入口Aを作製する工程と相違する工程のみを説明する。
基板41上に形成された第2の硬化樹脂組成物42aおよびその上にポジ型フォトレジスト43を用いて形成された塗布層に、基板41の上方に配置したフォトマスク5を通して、紫外光または可視光6を照射する(図6a)。
基板41は、一例として、シリコン(Si)、ガラスまたはプラスチックからなる材料である。
フォトマスク5は所定のパターンが形成されており、本実施形態では、一例として、光6を透過する透過フィルムに光6を透過しない非透光部51を含むパターンが形成されている。
そして、フォトリソグラフィー技術によりフォトレジスト43に対し、フォトマスク5を介して露光し、現像すると、露光された領域が除去され、露光されていない領域が残り、凸部パターン43aが形成される。本実施例では、ポジ型フォトレジストを用いた場合について説明したが、ネガ型フォトレジストを用いた場合、フォトマスクを介して露光し、現像すると、露光されていない領域が除去され、露光された領域が残り、凸部パターンを形成することができる。
その後、図4d〜4fと同様の工程を経て、試料導入口Aを形成する(図6c〜6e)。
図7は、本発明の方法を用いて微細部材の蓋付き流路Bを作製する方法を説明する概略図である。
試料導入口Aを作製する工程と同様に、フォトリソグラフィー技術により凸部パターン43aを形成し(図7a〜7b)、その後、図5d〜5fと同様の工程を経て、蓋付き流路Bを形成する(図7c〜7e)。
(モールド)
本発明におけるモールドの材料は、パターンが保持できる材料であれば限定されるものではない。その材料として、例えば、シリコン、金属(アルミニウム、鉄、チタン、銀、金、銅、白金、ニオブ、鉛、スズ、亜鉛、コバルト、ニッケル、クロム、インジウム、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、タングステン、ビスマス、カドミウム、マグネシウムなど)、金属酸化物(アルミナ、酸化鉄、酸化銅、酸化チタン、酸化ジルコニウムなど)鋼(炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼、モリブデン鋼など)、合金類(青銅、真鍮、黄銅、白銅、ジュラルミン、モネル、キュブロニッケルなど)、プラスチック材料(上記の透明なモルード材料と同様)、石材(花崗岩、雲母、大理石、玄武岩など)などが挙げられる。また、人工物に限らず、天然物や生物材料もモールドとして使用でき、例えば、指紋、爪、皮膚、毛髪、体毛、骨、軟骨、昆虫類、甲殻類、歯(人歯、牛歯、豚歯、鮫歯など)、羽、嘴、牙(象牙、海獣牙など)、亀甲、鉱物(砂、砂利、結晶石、オパール石、トルコ石など)、琥珀などが挙げられる。
光硬化性樹脂を使用する場合には、モールドは、紫外光または可視光に対して透明あるいは半透明の材料が好ましい。透明なモールドの材料としては、石英、サファイア、ガラス、ダイヤモンド、プラスチック材料(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオキシメチレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリスチレン、ポリフッ化エチレン、ポリカーボナート、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンイソフタラミド、ポリアクリルニトリル(アクリル樹脂)、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、サラン樹脂など)、サラン樹脂、その他のプラスチック樹脂などが挙げられる。
安価なモールド材料としては、プラスチック材料が好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート、ポリアミド、ポリイミド[例えば、ユーピレックスS(宇部興産(株)製)およびオーラムフィルム(三井化学(株)製)]、ポリスチレン、ポリフッ化エチレン、ポリカーボナート、ポリフェニレンオキシド、ポリウレタン、ポリエステル[例えば、ルミラー(東レ(株)製)]、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンイソフタルアミド、ポリ乳酸[例えば、プラメート(大日本インキ(株)製)およびテラマック(ユニチカ(株)製)]、ポリアクリロニトリル、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂[例えば、シルポットまたはシルガード184(東レダウコーニング(株)製)]、ポリジメチルシロキサン、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、サラン樹脂、フッ素系樹脂[例えば、サイトップ(旭硝子(株)製)]およびその他のプラスチック材料等があげられる。
前記プラスチック材料の中でも、樹脂との剥離性の観点から、好ましくは、ポリプロピレン、ポリメタクリレート、ポリカーボナート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリイミド、シリコーン系樹脂およびフッ素系樹脂があげられ、より好ましくは、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリプロピレンおよびポリジメチルシロキサンがあげられる。
本発明におけるプラスチックモールドは無色、透明であることが好ましいが、着色していても良い。ただし、全光線透過率が少なくとも10%以上であることが好ましく、30%以上であることがより好ましい。また、UV吸収剤のような充填剤を含有してもよい。また、プラスチックモールドは無色、透明であることが好ましいが、着色していても少なくとも10%の可視光を透過すれば、可視光硬化性樹脂組成物を硬化し、パターンを形成できる。
また、プラスチックモールドの代わりに、可視光を透過する、例えば、軟質ガラス、硬質ガラス、パイレックスガラス、並ガラス、曇ガラス等の安価なガラス材料のモールドも使用できる。
本発明におけるモールドの形状は、パターン形成が可能であれば、どのような形状でもよく、例えば、板状、フィルム状、無端ベルト形状、円筒形状などあげられ、好ましくは無端ベルト形状および円筒形状があげられる。
モールドの形状がフィルム状である場合には、プラスチック材料、金属材料が好ましい。プラスチック材料では、プラスチックのモールドに接着剤や光硬化によりプラスチック材料を接着して強度を持たせたものをモールドとして使用してもよい。また、金属材料では、金属の薄板を用いることが好ましい。また、プラスチック材料を接着して強度を持たせたものをモールドとして使用してもよい。
本発明におけるモールドの製造方法としては、例えば、熱(ナノ)インプリント法、ホットエンボス加工法、直接プレス法、ガラスインプリント法、レジストによるリソグラフィー、メッキがあげられる。その他に、電子線またはイオンビーム(プロトンビーム、X線など)により直接的に描画する方法、硬化性樹脂を金属金型の上に塗布または滴下し、熱硬化または光硬化させて作製する方法、HSQ(水素シルセスキオキサンポリマー)を用いた室温ナノインプリント法、PDMS(ポリジメチルシロキサン)を用いたソフトリソグラフィー法等があげられる。
図8には、モールドを作成する一実施形態が示されている。
モールド材料7を用意する(図8a)。その後、モールド材料7の上方に金型8を配置する(図8b)。金型8には凸部81および凹部82が形成されており、これらの凹凸部81,82で所定パターンが形成されている。
この金型8を下方向に移動させて、金型8をモールド材料7に食い込ませる。金型8がモールド材料7に食い込んだ状態で加熱し、金型8のパターンをモールド材料7に転写する(図8c)。転写後、金型8をモールド7から取り除くことでプラスチックモールド7aが作製される(図8d)。
このプラスチックモールド7aでは、金型8の凸部81が転写されて凹部71が形成され、更に、金型8の凹部82が転写されて、凸部72が形成され、従って、金型8の逆の凹凸パターンとなっている。
本発明におけるモールドは、剥離性や離型性を向上させるために、モールド剥離剤または離型剤を剥離表面に塗布または蒸着してもよい。モールド剥離剤としては、例えば、フッ素系表面処理剤[オプツールDSX、デュラサーフ HD-1100、HD-2100(ダイキン工業(株)製)およびNovecEGC-1720(住友スリーエム(株)製)など]および金型剥離剤[バリアセラム ガンマーR(バナテック(株)製)など]等があげられる。離型剤としては、例えば、フッ素系離型剤[フリリース(ネオス(株)製)など]、シリコーン系樹脂、シリコーン油、シリコーンワックス、テフロン分散剤、ポリビニルアルコールおよび水溶性エマルジョン離型剤等があげられる。蒸着方法としては、有機薄膜処理法[ナノス(ティアンドケー(株)製)]、フッ素コーティング[旭プレシジョン(株)製]、化学成長気相法[フッ素含有ダイアモンドライクカーボン(F-DLC)成膜法]などがあげられ、有機薄膜処理が好ましい。
(第1の樹脂組成物)
本発明における第1の樹脂組成物は、重合性化合物と重合開始剤を含み、光または熱で硬化できるものが好ましい。
本発明において、第1の樹脂組成物は、溝構造や中空構造を形成するために用いられ、最終的に溶剤により除去される。
重合性化合物は1種類を単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。重合性化合物の含有量は、全樹脂組成物に対して、5〜99.99質量%の範囲内とすることが好ましく、10〜99質量%の範囲内とすることがより好ましい。
本発明における第1の樹脂組成物に含まれる重合性化合物の分子量または重量平均分子量は、50〜1,000,000が好ましく、より好ましくは100〜100,000である。
分子内に1個の炭素−炭素不飽和結合を有する重合性化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレン(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N-置換(メタ)アクリルアミド〔例えば、ダイアセトンアクリルアミド[DAAM(協和発酵ケミカル(株)製)]、N-イソプロピルアクリルアミド[NIPAM(興人(株)製)]、アクリロイルモルホリン[ACMO(興人(株)製)]、N,N-ジメチルアクリルアミド[DMAA(興人(株)製)]、N,N-ジエチルアクリルアミド[DEAA(興人(株)製)]およびN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド[DMAPAA(興人(株)製)]〕、N-ビニルピロリドン[例えば、日本触媒(株)製]、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルカルバゾール、4-ビニル-1-シクロヘキセン、2-ビニル-1,3-ジオキソラン、4-ビニル-1,3-ジオキソラン-2-オン、ビニレンカーボナート、ヒドロキシエチル化β-ナフトール(メタ)アクリレート、ビニルアセテート等のビニルエステル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、スチレン、アルキルスチレン、ハロスチレン、N-ビニルピロリドン、塩化ビニルおよび塩化ビニリデン等があげられる。ここで、(メタ)アクリル酸はアクリルまたはメタクリル酸を表し、(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートを表す。他の誘導体についても同様に表現する。
分子内に2個以上の炭素−炭素不飽和結合を有する重合性化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル 1G(新中村化学(株)製)]、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル 2G(新中村化学(株)製)]、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル 3G(新中村化学(株)製)]、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル BG(新中村化学(株)製)]、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル NPGおよびA-NPG(新中村化学(株)製)]、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート[NKエステル APG-200(新中村化学(株)製)およびTPGDA(ダイセルユーシービー(株)製)]、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート[NKエステル HDおよびA-HD(新中村化学(株)製)]、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2′-ビス[4-{(メタ)アクリロキシエトキシ}フェニル]プロパン[NKエステル BPE-100(新中村化学(株)製)]、4,4′-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ジフェニルプロパン、ビスフェノールA型EO(エチレンオキサイド)変性ジ(メタ)アクリレート[NKエステル BPE-200およびA-BPE-4(新中村化学(株)製)]、9,9-ビス(3-フェニル-4-(メタ)アクリロイルポリオキシエトキシ)フルオレン、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート[NKエステル A-DCP(新中村化学(株)製)]、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラアクリレート、ペンタエリスリトールジビニルエーテル、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルサクシネート、ジアリルフタレート、トリアリルホスフェート、トリアリルイソシアヌレート、トリス(2-アクリロイルエチル)イソシアヌレート、ジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、2-ヒドロキシ-1,3-ジメタクリロキシプロパン、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート[NKエステル A-CHD-4E(新中村化学(株)製)]、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート[NKエステル TMPT(新中村化学(株)製)、A-TMPT(新中村化学(株)製)およびTMPTA(ダイセルユーシービー(株)製)]等があげられる。
これらの中でも特に、水溶性あるいは極性の大きい重合性化合物である、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-1-メチルエチル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ダイアセトンアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、アクリロイルモルホリン、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2-ヒドロキシ-1,3-ジメタクリロキシプロパン、ジエチレングリコールジメタクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレートおよびトリメチロールプロパントリメタクリレートが好適にあげられる。
重量平均分子量1,000以上の重合性化合物としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリメチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、エポキシ変性(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エステル(メタ)アクリレート、ビスフェノール変性エポキシ(メタ)アクリレートおよび不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。
(第2の樹脂組成物)
本発明における第2の樹脂組成物は、第1の樹脂組成物と同様に、重合性化合物と重合開始剤を含み、光または熱で硬化できるものが好ましい。
本発明において、硬化した第2の樹脂組成物は、最終的に溶剤により除去されず、微細部材の構造となる。すなわち、本発明において、第1の樹脂組成物を溶解し、かつ、硬化した第2の樹脂組成物を溶解しない溶剤を用いて第1の樹脂組成物を除去することによって、第1の樹脂組成物のみを除去して、硬化した第2の樹脂組成物により構成された微細部材を得る。
本発明において、極性または親水性の溶剤を用いて、第1の樹脂組成物またはその硬化物と作用して、樹脂組成物またはその硬化物を溶解または膨潤させ、除去または剥離できる。溶剤との親和力を大きくするために、第1の樹脂組成物は親水性を有することが好ましい。一方、溶剤との親和性を小さくするために、第2の樹脂組成物は疎水性を有することが好ましい。
したがって、本発明において、第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物の親水性−疎水性(または、極性−非極性)の差が大きいほど、第1の樹脂組成物またはその硬化物を除去または剥離することが容易となる。
親水性−疎水性の目安は、接触角の大きさにより代用できる。接触角の測定方法は、硬化物または硬化膜の平滑な面と液面とのなす内角で表され、その測定法として、液適法、傾斜法、垂直板法、粉末法などがある。本発明においては、液適法を用いる方法が好ましく、その具体的な操作方法としては、第1または第2の樹脂組成物を光硬化または熱硬化により作製した硬化物または硬化膜の平滑な面上に、水滴を滴下し、硬化物または硬化膜の平滑な面に対して水滴のなす内角を読取顕微鏡で観察して、接触角の値を読取る方法である。
本発明における第1の樹脂組成物の硬化物の接触角の値としては、親水性を示すような値が好ましく、具体的に、接触角が0.1〜40°、好ましくは、1〜30°、より好ましくは、1〜20°である。本発明における第2の樹脂組成物の硬化物の接触角の値としては、疎水性を示すような値が好ましく、具体的に、接触角が60〜170°、好ましくは、70〜150°、より好ましくは、80〜120°である。
第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物の組合せとしては、第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物との接触角の差が大きい方が好ましく、具体的には、その差が、20〜150°、好ましくは、40〜150°、より好ましくは、50〜120°である。
本発明における第2の樹脂組成物の重合性化合物としては、例えば、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、4,4′-ビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)ジフェニルプロパン、ビスフェノールA型EO(エチレンオキサイド)変性ジ(メタ)アクリレート、9,9-ビス(3-フェニル-4-(メタ)アクリロイルポリオキシエトキシ)フルオレン、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート(NKエステル A-CHD-4E 新中村化学社製)ポリカーボネート変性ウレタンアクリレート(UN-9200A、根上工業社製)、ビスフェノールAタイプ変性エポキシジアクリレート(Ebecryl 3700またはEbecryl 830、ダイセルUCB社製)、ポリプロピレングリコールジアクリレート#700(NKエステル APG-700、新中村化学社製)、2,2-ビス[4-(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン(NKエステル BPE-500またはNKエステル BPE-1300、新中村化学社製)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA「OEBR-1000」東京応化工業社)、ヒドロキシエチル化β-ナフトール(メタ)アクリレート、ビニルアセテート等のビニルエステル、イソブチルビニルエーテル等のビニルエーテル、スチレン、アルキルスチレン、ハロスチレン等があげられる。
第2の樹脂組成物の重合性化合物としては、1種類を単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。重合性化合物の含有量は、全樹脂組成物に対して、5〜99.99質量%の範囲内とすることが好ましく、10〜99質量%の範囲内とすることがより好ましい。
本発明における第2の樹脂組成物に含まれる重合性化合物の分子量または重量平均分子量は、50〜1,000,000が好ましく、より好ましくは100〜100,000である。
これらの本発明における第1および第2の樹脂組成物には、高粘度となる場合には、低分子量の不飽和化合物(反応希釈剤)または溶剤により希釈して樹脂組成物に含有させてもよい。
本発明における第1および第2の樹脂組成物の硬化には、光硬化および熱硬化の他に、湿気硬化、室温硬化等を併用することができる。そのため、光硬化性樹脂組成物は、上記の不飽和化合物以外に、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂(例えば、PDMS)、メラミン樹脂、フッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチル樹脂(例えば、PMMA)、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、シアノアクリレート樹脂、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)樹脂、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、生分解性プラスチック(ポリ乳酸等)、他の熱可塑性樹脂、既存のUV硬化型または可視光硬化型接着剤[例えば、350、352、366、349、3201、3211、3301、3311、3321、3341および3102〜3106(ヘンケルロックタイト(株)製)、3170B、3121、3003、3042および3046(スリーボンド(株)製)、クリアルーチェMA21、OPTOKLEB OPM55(アデール(株)製)並びにアロニックス(東亞合成(株)製)]および既存の感光性樹脂[例えば、PAK-01(東洋合成工業(株)製)、NIP-K(ZenPhotonics(株)製)およびSU―8(マイクロケム(株)製)等]を含有してもよい。また、含有する樹脂に応じて、熱重合開始剤、重合促進剤および湿気重合剤等を含有してもよい。
(第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物の好ましい組合せ)
第1の樹脂組成物と第2の樹脂組成物の好ましい組合せの例を挙げるとすると、第1の樹脂組成物は、含有樹脂成分として、メタクリル酸2−ハイドロキシエチル(HEMA)25〜100重量%とメタクリル酸トキシエチル(MEMA)75〜0重量%からなる樹脂組成物(その硬化物の接触角14〜22°)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(平均重量分子量約200)とN−ビニルピロリドン(NVP)からなる樹脂組成物(後述の実施例参照:各成分の重量比39:60の樹脂組成物から作製される硬化物の接触角16°)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(重量平均分子量約200)とN−ビニルピロリドン(NVP)からなる樹脂組成物(後述の実施例参照:各成分の重量比39:60の樹脂組成物から作製される硬化物の接触角19°)などがあげられ、第2の樹脂組成物は、含有樹脂成分として、メタクリル酸メチル(MMA)0〜100重量%とスチレン(MEMA)100〜0重量%からなる樹脂組成物(その硬化物の接触角67〜74°)、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(A−DCP)とトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とN−ビニルピロリドン(NVP)からなる樹脂組成物(後述の実施例参照)、のウレタンアクリレート(重量平均分子量20,000)とトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)とN−ビニルピロリドン(NVP)からなる樹脂組成物(後述の実施例参照)などがあげられる。
(第1の樹脂組成物の除去または剥離に用いる溶剤)
本発明において、第2の樹脂組成物の硬化体に影響を与えず、第1の樹脂組成物または硬化物を除去または剥離するための溶剤として、極性溶媒が好ましく、プロトン性極性有機溶媒、非プロトン性極性有機溶媒が使用でき、また、イオン性の有機溶媒、イオン液体、イオン性化合物の水溶液なども使用できる。その中でも、非プロトン性極性溶媒、イオン性化合物の水溶液が好ましい。
非プロトン性極性溶媒の具体的な例として、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、γ−ブチルラクトン、メトキシプロピレングリコール アセテート(PMA)、シクロヘキサノン、シクロペンタノンなどがあげられる。イオン性化合物の水溶液の具体的な例としては、テトラメチルアンモニウム ハイドロキサイド(TMAH)水溶液、テトラエチルアンモニウム ハイドロキサイド(TEAH)水溶液、テトラブチルルアンモニウム ハイドロキサイド(TBAH)水溶液、テトラブチルホスホニウム ハイドロキサイド(TBPH)水溶液などがあげられる。
(重合開始剤)
本発明における第1および第2の樹脂組成物の重合開始剤として、同じ種類の重合開始剤を使用してもよく、異なる種類の重合開始剤を使用してもよい。開始剤の種類としては、熱重合開始剤または光重合開始剤を含有することが好ましく、必要により、増感剤、重合促進剤、感光性色素、溶剤およびその他の添加剤を含有してもよい。
本発明における第1および第2の樹脂組成物の重合開始剤は1種類を単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。重合開始剤の含有量は、硬化性樹脂組成物中に0.001〜30質量%の範囲内とすることが好ましい。また、熱重合開始剤の含有量は、全重合性化合物(固形分)に対して、0.01〜20質量%の範囲内とすることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲内とすることがより好ましい。
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化物、アゾ化合物、過硫酸塩およびレドックス開始剤(過酸化物と還元剤の組合せ)のラジカル重合開始剤が好適にあげられ、その中でも、過酸化物、アゾ化合物が好ましい。
アゾ化合物としては、例えば、2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオニトリル)(AIBN)、2,2′-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)(AMBN)、ジメチル 2,2′-アゾビス(2-メチルプロピオネート)[V-601:和光純薬(株)製]が好適にあげられる。
過酸化物としては、例えば、過酸化水素、過酸化物塩、過酸化アルキル、過酸化アシル、過酸化エステルが好適にあげられ、具体的には、ジ-tert-ブチル オキサイド(パーブチルD:日油(株)製)、tert-ブチル オキシネオデカネート(パ−ブチルND:日油(株)製)、tert-ブチル オキシピバレート(パーブチルPV:日油(株)製)が好ましい。
イオン重合開始剤としては、例えば、カチオン重合開始剤およびアニオン重合開始剤が挙げられる。カチオン重合開始剤としては、例えば、プロトン酸(硫酸、過塩素酸およびトリクロル酢酸など)、フリーデルクラフト型触媒(塩化アルミニウム、塩化第二鉄、三フッ化ホウ素および四塩化チタンなど)および安定カチオン触媒(トリフェニルヘキサクロルアンチモネートおよびトリエチルオキソニウムテトラフルオルボレートなど)があげられる。その中でも、トリクロル酢酸、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素が好ましい。
アニオン重合開始剤としては、例えば、アルカリ金属(ナトリウムおよびリチウムなど)、グリニャール試薬、アルキルリチウムおよび電子供与性有機化合物(アミンおよびアルカリ化合物)があげられる。その中でも、リチウム、アミン化合物が好ましい。また、エポキシ樹脂の重合に使用される硬化剤も使用できる。当該硬化剤としては、例えば、アミン系硬化剤、酸無水物硬化剤、フェノール系硬化剤およびイミダゾール系硬化促進剤などがあげられ、その中でも、アミン系および酸無水物系硬化剤が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、紫外〜近赤外領域(200〜1,000nm)に感光性を有する光重合開始剤が好適にあげられ、i線領域〜可視光領域(365〜600nm)に感光性を有する光重合開始剤がより好ましい。また、可視光領域(400〜600nm)に感光性を有する可視光硬化型光重合開始剤がより好ましい。
可視光硬化型光重合開始剤としては、例えば、ラジカル型光重合開始剤が挙げられる。ラジカル型光重合開始剤としては、例えば、アシルホスフィンオキシド化合物、α-アミノアルキルフェノン化合物、α-ヒドロキシアルキルフェノン化合物、チタノセン型光重合開始剤および水素引抜型のラジカル型光重合開始剤などがあげられる。
上述の可視光硬化型光重合開始剤の中でも、特にアシルホスフィンオキシド化合物が好ましい。アシルホスフィンオキシド化合物としては、例えば、モノアシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド等が好適にあげられる。
モノアシルホスフィンオキシドとしては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド[Lucirin TPO(BASF(株)製)]、2,6-ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、3-クロロ-2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキシド、5-(4-ペンチロキシベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(4-ヘキシルベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(4-トルオイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(p-アニソイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(2,6-ジメトキシベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(1-ナフトイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(2-トルオイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(2-テノイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシドおよび5-[5-(2’-チエニル)-2-テノイル]-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド等があげられる。
ビスアシルホスフィンオキシドとしては、例えば、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド[BAPO:イルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)およびイルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-4-メチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-2,4-ジメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-2,6-ジイソプロピルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-4-イソプロピル-2,6-ジメチルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-2,5-ジメチルフェニルホスフィンオキシドおよびビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルペンチルホスフィンオキシド等があげられる。
α-アミノアルキルフェノン化合物としては、例えば、2-メチル-1-[4(メチルチオ)フェニル]-2-モルホリノプロパン-1-オン[イルガキュア907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン[イルガキュア369または1300(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、2-ジメチルアミノ-2-(4-メチルベンジル)-1-(4-モルホリノフェニル)-1-ブタノン[イルガキュア379(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]および3,6-ビス(2-メチル-2-モルホリノプロピオニル)-9-オクチルカルバゾール[アデカオプトマーN-1414(株)ADEKA製]などがあげられ、これらはチオキサントン誘導体(後述)と併用できる。
α-ヒドロキシアルキルフェノン化合物としては、例えば、2-ヒドロキシ-1-[4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオニル)ベンジル]フェニル]-2-メチルプロパン-1-オン[イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、1―ヒドロキシシクロヘキシルフェニル ケトン[イルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン[ダロキュア1173(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン[イルガキュア2959(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、オリゴ[2-ヒドロキシ-2-メチル-1-[4-(1-メチルビニル)フェニル]プロパン[イサキュアKIP 150、イサキュアKIP EMおよびイサキュアKIP 100F(ランベルティ(株)製)]などがあげられる。α-ヒドロキシアルキルフェノン化合物は、光増感剤または他の光重合開始剤と併用して使用する。
チタノセン型光重合開始剤としては、例えば、ビス(η-2,4-シクロペンタジエン-1-イル)-ビス(2,6-ジフルオロ-3-(1H-ピロール-1-イル)-フェニル)チタニウム[イルガキュア784(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]があげられる。
水素引抜型のラジカル型光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン誘導体およびキノン−アミン系光重合開始剤などがあげられる。ラジカル型光重合開始剤としては、他に、オキシムエステル型光重合開始剤、カチオン型光重合開始剤および酸発生剤などがあげられる。
ベンゾフェノン誘導体としては、例えば、4-(4-メチルフェニルチオ)フェニル ケトン[カヤキュアBMS(日本化薬(株)製)]があげられる。ベンゾフェノン誘導体は、光増感剤あるいは他の重合開始剤と併用できる。
チオキサントン誘導体としては、例えば、2,4-ジエチルチオキサントン[カヤキュアDETX-S(日本化薬(株)製)]、2-クロロチオキサントン[カヤキュアCTX(日本化薬(株)製)]およびイソプロピルチオキサントン[イサキュアITX(ランベルティ(株)製)]などがあげられる。チオキサントン誘導体は、他の開始剤と併用できる。
キノン−アミン系光重合開始剤としては、例えば、キノン化合物またはベンジルケタール型光重合開始剤とアミン化合物またはアミノベンゾエート化合物を併用することで、重合開始機能を有する。キノン化合物としては、例えば、カンファーキノン、エチルアントラキノン[カヤキュア2-EAQ(日本化薬(株)製)]およびベンジル[BENZIL(黒金化成(株)製)およびS-113(シンコー技研(株))]などがあげられる。
ベンジルケタール型光重合開始剤としては、例えば、ベンジル ジメチルケタール[DMPA:イルガキュア651(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)およびイサキュア KB1(ランベルティ(株)製)]、ベンゾイン[セイクオールZ(精工化学(株)製)]およびベンゾイン エチル エーテル[セイクオールBEE(精工化学(株)製)]などがあげられる。
アミン化合物としては、例えば、4,4′-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン[S-112、シンコー技研(株)製およびハイキュアABP(川口薬品(株)製)]、10-ブチル-2-クロロアクリドン(NBCA(黒金化成(株)製))などがあげられる。
アミノベンゾエート化合物としては、例えば、エチル 4-ジメチルアミノベンゾエート[ダロキュアEBD(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)およびカヤキュアEPA(日本化薬(株)製)]、2-エチルヘキシル 4-ジメチルアミノベンゾエート[ダロキュアEHA(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]およびイソアミル 4-ジメチルアミノベンゾエート[カヤキュアDMBI(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]などがあげられる。
オキシムエステル型光重合開始剤としては、例えば、1,2-オクタンジオン,1-[4-(フェニルチオ)フェニル]-,2-(O-ベンゾイルオキシム)[イルガキュアOXE01(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、エタノンおよび1-[9-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-[9-(2-メチルベンゾイル)-9H-カルバゾール-3-イル]-1-(O-アセチルオキシム)[CGI242(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]などがあげられる。オキシムエステル型光重合開始剤は、光増感剤(後述)や光重合促進剤を併用できる。
カチオン型光重合開始剤としては、例えば、芳香族スルホニウム塩[シラキュアUVI-697およびUVI-6992(ダウケミカル(株)製)、SP-150、SP-152、SP-170およびSP-172((株)ADEKA製)並びにDTS-102、DTS-103、DTS-105、NDS-103、NDS-105、NDS-155およびMNPS-109(みどり化学(株)製)]、ヨードニウム塩[例えば、UV9380(GE東芝シリコーン(株)製)、イルガキュア250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)並びにBBI-102およびBBI-103(みどり化学(株)製)]などがあげられる。カチオン型光重合開始剤は、光増感剤や重合促進剤と併用できる。また、カチオン型光重合開始剤は、使用の際にエポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル化合物、ノボラック樹脂、フェノール樹脂および(メタ)アクリル酸樹脂などを混合させることが好ましい。
酸発生剤としては、例えば、2-[2-(フラン-2-イル)ビニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン[TFE-トリアジン(三和ケミカル(株)製)]、2-[2-(5-メチルフラン-2-イル)ビニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン[TME-トリアジン(三和ケミカル(株)製)]、2-[2-(3,4-ジメトキシフェニル)エテニル)ビニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン[TAZ-113(みどり化学(株)製)およびジメトキシトリアジン(三和ケミカル(株)製)]、(5-オクタンスルフォニルオキシイミノ-5H-チオフェン-2-イリデン)-(2-メチルフェニル)アセトニトリル[CGI1325(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、[2-(プロパンルスルフォニルオキシイミノ)-2,3-ジヒドロチオフェン-3-イリデン)-(O-トリル)アセトニトリル[CGI103(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]、[2-(オクタンスルフォニルオキシイミノ)-2,3-ジヒドロチオフェン-3-イリデン)-(O-トリル)アセトニトリル[CGI108(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]および[2-(4-トルエンスルフォニルオキシイミノ)-2,3-ジヒドロチオフェン-3-イリデン)-(O-トリル)アセトニトリル[CGI121(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)]などがあげられる。光増感剤と組み合せて試用できる。また、酸発生剤は、使用の際に、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル化合物、ノボラック樹脂、フェノール樹脂および(メタ)アクリル酸樹脂などを混合させることが好ましい。
光重合開始剤は1種類を単独で用いてもよく、複数種類を組み合わせて用いてもよい。光重合開始剤の含有量は、硬化性樹脂組成物中に0.001〜20質量%の範囲内とすることが好ましい。また、光重合開始剤の含有量は、全不飽和化合物(固形分)に対して、0.01〜15質量%の範囲内とすることが好ましく、0.2〜5質量%の範囲内とすることがより好ましい。
(近)赤外線領域(600〜1,000nm)に感光性を有する光重合開始剤も単独または他の開始剤と組合せて使用することできる。例えば、有機ホウ素化合物と近赤外線吸収感光色素とを組合せて光重合開始剤として使用できる。具体例としては、例えば、テトラブチルアンモニウム ブチルトリフェニルボレート[P3B(昭和電工(株)製)]、テトラブチルアンモニウム ブチルトリ(4-tert-ブチルフェニル)ボレート[BP3B(昭和電工(株)製)]およびテトラブチルアンモニウム ブチルトリ(4-ナフチル)ボレート[N3B(昭和電工(株)製)]と近赤外線吸収色素[IR-TおよびIR-13F(昭和電工(株)製)]との組合せ等があげられる。
光増感剤としては、例えば、アントラセン、フェノチアゼン、ペリレン、クマリン誘導体、チアゾール誘導体、チオキサントン誘導体およびCT錯体(ピリジニウム塩と芳香族化合物の錯体)などがあげられる。
光重合促進剤としては、例えば、芳香族アミン化合物、アミノベンゾエート化合物およびチオキサントン誘導体などがあげられる。具体的には、例えば、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミル[KAYACURE DMBI(日本化薬(株)製)]およびp-ジメチルアミノ安息香酸エチル[KAYACURE EPA(日本化薬(株)製)]等があげられる。
本発明における第1および第2の樹脂組成物は、上記の重合性化合物と可視光硬化型光重合開始剤を含有することが好ましい。このことで、特に、可視光波長域(400〜800nm)の光により深部まで硬化することができ、充填剤等のような透明性を下げる物質を含有する場合にも光硬化することができる利点がある。また、一般的に使用されている紫外線硬化型の光硬化性樹脂組成物では、硬化の際に表面と内部との硬化度の違いにより、硬化歪みや内部応力を生じるため、矩形性が悪くなることがあるが、上記の可視光硬化型の光硬化性樹脂組成物によれば、内部まで可視光が透過するため、硬化性が均一で、モールドに忠実な矩形性を与えることができる。
本発明のパターン形成方法は、光がモールドを透過して可視光硬化性樹脂組成物が深部まで光硬化することができ、厚膜や高柱状物(高アスペクト比のパターン)のパターン形成が可能となる。パターンが柱状物の場合、得られるパターンの幅は10nm〜100mmであり、深さは10nm〜5mmであることが好ましい。
(希釈用溶剤)
本発明における第1および第2の樹脂組成物は溶剤を含有してもよい。樹脂組成物における溶剤の含有量は、0.1〜90質量%の範囲内とすることが好ましく、1〜30質量%の範囲内とすることがより好ましい。溶剤としては、例えば、揮発性の溶剤があげられる。
揮発性の溶剤としては、例えば、ケトン系溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトンなど)、芳香族系溶剤(例えば、トルエン、キシレン、クメンおよびアニソールなど)、エステル系溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなど)、アルカン系溶剤(例えば、ヘキサン、ヘプタン、ペンタンおよびイソオクタンなど)、エーテル系溶剤(例えば、テトラヒドロフラン、ジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルおよびジエチレングリコールモノブチルエーテルなど)、ラクトン系溶剤(例えば、γ-ブチロラクトンなど)、カーボナート系溶剤(例えば、エチレンカーボナートおよびプロピレンカーボナートなど)、アルコール系溶剤(例えば、ブタノール、2-メチル-1-プロパノール、4-メチル-2-ペンタノール、4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノン、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールおよび3,5,5-トリメチルヘキサノールなど)およびアミン系溶剤(例えば、トリエチルアミン、ピリジン、トリエタノールアミン、N-メチルピロリドンおよびN-メチルカプロラクタムなど)等があげられる。添加した溶媒は、加熱処理により除去・乾燥して使用してもよい。
(その他の添加剤)
本発明における硬化性樹脂組成物は、公知の添加剤を用途に応じて適宜選択して含有することができる。硬化性樹脂組成物における添加剤の含有量は、0.01〜5質量%の範囲内とすることが好ましい。添加剤としては、例えば、樹脂の安定性向上または重合の抑制・調整の目的で重合禁止剤を添加することができ、具体的には、ヒドロキノン、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、p-メトキシフェノールおよび立体障害フェノール等の重合禁止剤があげられる。
また、本発明における硬化性樹脂組成物は、暗室下での保存寿命を長くするために、銅化合物、リン化合物、第四アンモニウム化合物およびヒドロキシルアミン誘導体等を含有することができる。他に、硬化中の酸素による障害を低減するために、重合の開始に際して表面へ移動するパラフィンまたは同様なワックス類似物質を含有することができる。
本発明における硬化性樹脂組成物は光安定剤を含有することもできる。光安定剤としては、例えば、UV吸収剤、UV吸収ポリマーおよび光劣化防止ポリマー等があげられ、具体例としては、例えば、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノン、ヒドロキシフェニル-s-トリアジンおよびオキサルアニリド化合物があげられる。
光安定剤としては、市販されているものを適宜使用することができ、例えば、2-(5-メチル-2-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール[TINUVIN P(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-アミルフェニル)-2H-ベンゾトリアゾール[TINUVIN328(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、イソオクチル 3-(3-2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-5-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオネート[TINUVIN384(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、2-[4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロピル)オキシ}-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン[TINUVIN400(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、2-[ヒドロキシ-3,5-ビス(1,1-ジメチルベンジル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール[TINUVIN900(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]、2-[2-ヒドロキシ-3-ジメチルベンジル-5-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2H-ベンゾトリアゾール[TINUVIN928(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)]並びに紫外線吸収剤および立体障害アミン(HALS)-アクリル酸エステル共重合ポリマー[ニューコートUVAおよびバナレジン(新中村化学(株)製)]等があげられる。
本発明における第1および第2の樹脂組成物は、目的に応じて、蛍光増白剤、充填剤、顔料、染料、湿潤剤、分散剤、酸化防止剤、滑剤、腐食防止剤、防藻剤、防汚剤、帯電防止剤、および流れ調整剤等を適宜含有することができる。
本発明における第1および第2の樹脂組成物は、剥離性や離型性を向上させるために、モールド剥離剤または離型剤を含有、または剥離表面に塗布または分散させてもよい。モールド剥離剤としては、例えば、フッ素系表面処理剤[例えば、オプツールDSX、デュラサーフ HD-1100、HD-2100(ダイキン工業(株)製)およびNovecEGC-1720(住友スリーエム(株)製)]および金型剥離剤[バリアセラム ガンマーR(バナテック(株)製)]等があげられる。離型剤としては、例えば、フッ素系アクリル化合物[V-3F、V-4F、V-8F(大阪有機化学(株)製))]、フッ素系離型剤[フリリース(ネオス(株)製など)]、シリコーン系樹脂、シリコーン油、シリコーンワックス、テフロン分散剤、ポリビニルアルコールおよび水溶性エマルジョン離型剤等があげられる。
一方、本発明における樹脂組成物の支持体との接着性や付着性を向上させるために、例えば、シランカップリング剤、水酸基含有(メタ)アクリレート、キレート剤、金属トラップ剤、エポキシ化合物および硫黄含有化合物等を樹脂組成物に含有、または、支持体表面に塗布または分散してもよい。
シランカップリング剤としては、例えば、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[KBM-403(信越化学工業(株)製)]、γ-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン[KBM-402(信越化学工業(株)製)]、γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン[KBE-402(信越化学工業(株)製)]、ビニルトリメトキシシラン[KBM-1003(信越化学工業(株)製)]、ビニルトリエトキシシラン[KBE-1003(信越化学工業(株)製)]、p-スチリルトリメトキシシラン[KBM-1403(信越化学工業(株)製)]、γ-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン[KBM-503(信越化学工業(株)製)]、γ-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン[KBM-502(信越化学工業(株)製)]、γ-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン[KBE-503(信越化学工業(株)製)]、γ-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン[KBE-503(信越化学工業(株)製)]、γ-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン[KBM-5103(信越化学工業(株)製)]、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン[KBM-903(信越化学工業(株)製)]、γ-アミノプロピルトリエトキシシラン[KBE-903(信越化学工業(株)製)]、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン[KBM-803(信越化学工業(株)製)]およびγ-メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン[KBM-802(信越化学工業(株)製)]等があげられる。
その他の添加剤としては、例えば、分散助剤、充填剤(例えばタルク、石膏、シリカ、ルチル、カーボンブラック、酸化亜鉛および酸化鉄)、増量剤、艶消し剤、消泡剤、蛍光剤、リン光剤、夜光剤、導電剤、金属粒(例えば、金粒、銀粒および銅粒等)、色素材、抗菌剤(例えば、酸化チタンおよび抗菌性有機化合物等)、光触媒、反応触媒、固体酸、イオン交換樹脂、塗料、水系塗料、粉体塗料および表面塗装技術で慣用されている他の助剤等並びにそのナノ粒子があげられる。
また、本発明における第1および第2の樹脂組成物を硬化させる際の収縮を緩和するため、開環重合できるようなエポキシ化合物、オキセタン化合物およびテトラヒドロピラン誘導体等並びに重合を開始できるようなカチオン型光重合開始剤および硬化剤(例えば、アミン類、カルボン酸、酸無視物およびチオール系化合物等)等を樹脂組成物に含有させてもよい。また、硬化収縮の抑制の目的で、含有する化合物の水酸基にアセチル基などのアシル基を導入させてもよい。
さらに、樹脂組成物を硬化させる際の収縮を緩和するため、無色透明な充填剤、着色充填剤、光沢のある充填剤等を含有させてもよい。無色透明な充填剤としては、例えば、シリカゲル、機能性シリカゲル(官能基修飾シリカゲル)、ガラス(ガラスビーズ、ガラス片等)、酸化チタン、プラスチック粒(例えば、ポリスチレン粒、ポリアクリル粒、ポリカーボナート粒、PET粒等)、歯科用充填レジン、水、水溶液、糖類、有機溶剤、無機固体およびイオン性液体等があげられる。
着色充填剤としては、例えば、顔料、染料、不透明なプラスチック粒、紙類、陶器、ラテックス、エマルジョン、カーボンブラック(炭)、小石、砂、土、コンクリート、アスファルト、鉱物、肥料、花弁、種子、花粉、石鹸、タンパク質、磁気粉体、砂鉄、脂肪、毛髪、皮膚および煙等があげられる。光沢のある充填剤としては、例えば、金属粒および金属片(例えば、金、銀、銅、鉄、鉛、錫、アルミニウム、クロム、ニッケル、亜鉛、水銀、砒素、ナトリウムおよびカリウム等)、合金類(例えば、ブリキ、青銅、真鍮、アルマイトおよびアマルガム等)、酸化金属(例えば、錆および緑青等)、シリコンウエハー片並びに鏡片等があげられる。
本発明における第1および第2の樹脂組成物に、光触媒として機能する充填剤(例えば、酸化チタンおよび銀等)を含有してもよい。当該充填剤を含有することにより、抗菌性、除菌性、防汚性、消臭性、脱臭性および浄化性等に優れた樹脂組成物が得られるからである。
(光源)
本発明における第1および第2の樹脂組成物の硬化に使用する光としては、例えば、紫外光、可視光、近赤外線光、白熱灯、蛍光灯および太陽光等があげられる。このような光を照射できる光源としては、例えば、低圧、中圧、高圧および超高圧水銀ランプ、金属ハロゲンランプ、レーザー並びにLED等があげられる。
具体例としては、例えば、放射波長360〜600nmの範囲内のある領域の近紫外光または可視光(青色光)を照射することのできる、軽量かつ小型の半導体レーザーおよびLED等があげられる。中でも、人体に対する毒性や遮光装置の不要などから、半導体バイオレットレーザー、半導体ブルーバイオレットレーザー、半導体ブルーレーザー、および青色LEDが好ましい。また、更に長波長の赤外線および近赤外線レーザー照射機も使用することができる。可視光線または赤外線の照射機の使用は人体に有害な紫外光を用いる方法と比較して、安全性が高く、人が曝光を防止するための遮蔽装置も不要になる利点がある。
光源には市販されているものを適宜使用することができ、例えば、半導体レーザー[バイオレット(400−415nm):NDHV220APAE1、ブルーバイオレット(440−450nm):NDHB510APAE1、ブルー(468−478nm):NDHA500APAE1(日亜化学工業(株)製)]、青色LED[(460−490nm):NSPB300A、NSPB310A、NSPB320BS、NSPB500S、NSPB510S、NSPB513、NSPB518S、NSPB520S、NSPBF50S(日亜化学工業(株)製)]および青緑色LED[(470−530nm):NSPE800S(日亜化学工業(株)製)]があげられる。
光源から照射光をパターン転写部に集光して当て、転写前の未硬化の樹脂に照射されないように、光源の周囲に反射板または遮蔽板を設けることが好ましい。また、転写前の樹脂に照射光および室内光が当らないように、遮蔽板または遮蔽装置を設けることが好ましい。
(基板)
モールドが可視光を透過させる場合には基板の材料としては、例えば、ガラス、シリコン、酸化膜塗布ガラス(ITO:インジウムチタニウムオキサイド塗布ガラス等)、金属類(アルミニウム、金、銀、銅、鉄、真ニッケル、スズ、亜鉛、鍮板およびブリキ板等)、プラスチック(ポリカーボナート、アクリル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ABS(アクリロニトリル並びにブタジエンおよびスチレンのコポリマー)樹脂板等)、フィルム(ポリイミド、塩化ビニル、ポリスチレンおよびサラン樹脂フィルム等)および磁器(陶器、セラミックおよび瓦等)等が使用できる。
(フォトレジストによるパターニング)
本発明に使用されるレジストとして、ポジ型レジスト、ネガ型レジストがあげられ、その中でも剥離が容易なポジ型レジストが好ましい。ポジ型レジストとしては、東京応化工業社製OFPR800、PMERシリーズ、AZエレクトロニックマテリアルズ社製P4000シリーズがあげられ、設計に応じた必要なレジスト膜厚が確保できる材料が好ましい。膜厚が2〜4μmの薄膜モードであれば東京応化工業社製OFPR800、10μm以上の厚膜モードになれば東京応化工業社製PMERシリーズ、AZエレクトロニックマテリアルズ社製P4000シリーズが望ましい。塗布方法としては、基板に均一に塗布でき手法であればいいが、一般的にスピンコーターによる塗布が好ましい。
光源装置としては、レジストの感光波長にもよるが、薄膜モードであればコンタクトアライナーやステッパーでも構わないが、厚膜モードになった場合には焦点深度の点から解像度が落ちるが、等倍ステッパーやコンタクトアライナーが用いられている。
本発明に使用される現像液としては、東京応化工業社製NMD-3、AZエレクトロニックマテリアルズ社製AZ 400Kがあげられ、2.38%のTMAH水溶液が好ましい。
(樹脂硬化物の除去)
本発明のパターン形成方法における、硬化物の残渣および電鋳後の硬化物の除去は、物理的または化学的手法が使用でき、具体的には、ドライエッチング法(酸素プラズマアッシング)、溶剤(例えば、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキサイド、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートおよびシクロヘキサノンなど)による溶解除去法、アルカリ現像法などが使用できる。また、アッシング後の残渣物は、化学的手法としては、例えば、水洗、アルカリ水溶液[例えば、10〜50%テトラメチルアンモニウム ハイドロキサイド(TMAH)水溶液および1〜50%水酸化ナトリウム水溶液]、酸性水溶液、アルコールおよび水溶性化合物などでの洗浄により除去でき、物理学的手法としては、例えば、ドライアイス洗浄、温風、冷風およびブラシによる洗浄などで除去できる。
(パターン形成物および該パターン形成物を備える加工品)
本発明のパターン形成方法により得られるパターン形成物は物理的または化学的手法により、フィルム、ファイバー(繊維)および3次元構造物などの加工品へ形態を変えて使用できる。
本発明のパターン形成方法により得られるパターン形成物または該パターン形成物を備える加工品は、例えば、半導体チップ材料、プリント電子回路材料、マイクロ部品材料、分子デバイス材料、マイクロマシーン材料、印刷版、印刷用マスクの製造用材料、モールド製造用材料、光記録材料、臓器複製用材料、ギブス材料、意匠設計用材料、デザイン設計用材料、小型機器のモデル作成用材料、シュミレーションモデル作成用材料、FPD(フラットパネルディスプレイ)材料、LCD(液晶ディスプレイ)材料、反射防止膜、偏光板、プリズムシート、光拡散シート、カラーフィルター、光回路材料、光通信用材料、光ファイバー、光導波路、波長分離素子、光記録材料、光ディスク、パターンドメディア、プロジェクタ材料、マイクロレンズ、スクリーン、太陽電池材料、光スイッチ、光回路材料、光造形材料、光感知器用材料、光学モルホロジー用材料、フォトニック結晶、レーザー素子、細胞培養材料(細胞培養シート)、植物培養培材料、LED(発光ダイオード)、有機EL材料、インクジェットプリンター材料、印刷版、バイオチップ、DNAチップ、マイクロ流路、診断薬キット、指紋認証装置、指紋複製装置、標本作製用材料、臓器標本作製用材料、自動車部品、車内光ファイバー、カーナビゲションシステム、船舶部品、航空機部品および宇宙材料等に使用することができる。
また、本発明のパターン形成方法により得られるパターン形成物を使用して、基板に所望のパターンを形成することができる。当該所望のパターンを基板に形成したパターン形成物または該パターン形成物を備える加工品は、例えば、半導体チップ材料、反射防止膜、光導波路、偏光板、マイクロ流路、細胞培養シート、バイオチップ、パターンドメディア、光ディスク、マイクロレンズ、スクリーン、フォトニック結晶、等に使用することができる。
以下、実施例および試験例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例等に制限されるものではない。
〈実施例1〜4〉
(1)第1および第2樹脂組成物の調製
表1(第1の樹脂組成物)および表2(第2の樹脂組成物)に示す組成で、各成分をイエロールーム内で混合した。それらの混合物をメンブレンフィルター(0.45μm、25N、ジーエルサイエンス社)でろ過して、樹脂組成物1〜9を得た。
(光重合開始剤)
光重合開始剤は、以下に示すものを使用した。
・BAPO:ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド:イルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカル(株)製)
・PFO:5-(4-ペンチロキシベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド、5-(4-ヘキシルベンゾイル)-5H-ジベンゾホスホール 5-オキシド(特開2005−225793号記載の実施例に従って合成した。)
(重合性化合物)
重合性化合物として、以下に示す化合物を使用した。
・NVP:N-ビニルピロリドン(日本触媒(株)製)
・4G:ポリエチレングリコール#200 ジメタクリレート:NKエステル 4G(新中村化学(株)製)
・9G:ポリエチレングリコール#400 ジメタクリレート:NKエステル 9G(新中村化学(株)製)
・7700:アートレジン UN-7700:重量平均分子量20,000のウレタンアクリレート(根上工業(株)製)
・A-DCP:トリシクロデカンジメタノールジアクリレート:NKエステル A-DCP(新中村化学(株)製)
・TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート:NKエステルA-TMPT(新中村化学(株)製)
(除去のための溶剤)
第1の樹脂組成物の硬化膜を除去するための溶剤として、以下に示す化合物を使用した。
・THF:テトラヒドロフラン
・TMAH:2.38%テトラメチルアンモニウム ハイドロキサイド水溶液:NMD-3(東京応化工業(株)製)
Figure 2009295797
第1の樹脂組成物の硬化膜上に水滴を滴下し、硬化膜表面と水滴のなす内角を顕微鏡で読み取った接触角は、いずれの樹脂組成物に対しても16゜であり、親水性が高いことが確認された。
Figure 2009295797
(2)モールド
モールドは以下に示す方法で成形し、その成形物を使用した。
石英モールド:アルカリ金属不純物を除去した高純度透明石英ガラス(信越石英会社(株)製)を用い、石英基板上にCr膜を1000Åスパッタ法で形成した。Cr膜上にポジ型レジストをスピンコーター(回転数:4000rpm、30秒)で約1μm塗布し、オーブン(110℃、30分)で前乾燥を行った。次にマスクアライナー(ズース・マイクロテック社製MA-4)を用いて、露光波長としてi線を用いマスクを介して露光した。露光後、2.38%のTMAH水溶液で現像(25℃、60秒)を行い、純水で洗浄し、パターンを形成した。レジストに含まれた水分を除去するためにオーブン(110℃、30分)で前乾燥を行った。
その後、Cr膜をエッチングするために(株)高南無機社製の硝酸第二セリウムアンモンが主成分であるエッチング液で60秒浸漬させ、エッチング後に純水で洗浄し、Crパターンを形成した。その後不要となったレジストをアセトン等の有機溶剤で除去した。形成されたCrパターンをマスクに石英をNLDエッチング装置(株)アルバック社製NLD-800にてCFガス32sccm、CHガス8sccm、Oガス5sccm、圧力0.4Pa、1200Wの条件でエッチングを行った。エッチング終了後に、(株)高南無機社製の硝酸第二セリウムアンモンが主成分であるエッチング液で60秒浸漬させ、不要となったCr膜を除去し、石英モールドを作製した。
PPモールド:ポリプロピレン板(2.5×2.5cm、厚さ 1mm、紫外線吸収剤入、日本テストパネル(株)製)に、Niモールド(2.5×2.5cm、パターン面積0.5×1.0cm、パターン:L&S:幅80nm〜20μm、アスペクト比0.1〜2、間隔比1:1〜1:10)を押し付けて、熱(ナノ)インプリント装置(TP-32937-0401:マルニ(株)製)を使用して、パターン転写(温度:上板130℃:下板30℃、プレス圧5Mpa、保持時間5分)して、プラスチックモールドを作製した。
(3)2種類の樹脂組成物を用いた場合のパターン形成実施例(両面パターン:図1)
図1に示すように、基板としてシリコンウエハ(2インチ)を用い、第1の樹脂組成物を0.2〜0.5ml滴下し、該樹脂組成物にモールド(石英モールド)を被せ、光インプリント装置(マルニ(株)製)を用い、室温下で光照射して硬化させて、パターンを得た。その後、第1の硬化樹脂組成物によるパターンが形成されている基板に第2の樹脂組成物を2〜3ml滴下し、該樹脂組成物にプラスチックモールド(PPモールド)を被せ、光インプリント装置(マルニ(株)製)を用い、室温下で光照射して硬化させて、パターンを得た。
その後、溶剤(THF溶媒またはTMAH水溶液)に浸すことで第1の硬化樹脂組成物によるパターンを除去することで、両面パターンを得た。
インプリントのパターン形成条件は以下とした。
1.プレス圧:0.5MPaにて30秒間、プレス
2.減圧:次いで、真空ポンプを用いて減圧し、15秒保持
3.光照射:15秒[光量100mJ/cm:測定波長365nm]
4.圧力解除:常圧まで
5.モールドを樹脂組成物から剥がし、該パターンを得た。
実施例とその結果を表3に示す。
Figure 2009295797
(4)パターン形成と分割作製の実施例(図2)
図2に示すように、基板としてシリコンウエハ(2インチ)を用い、第1の樹脂組成物2を0.2〜0.5ml滴下し、該樹脂組成物にモールド(石英モールド)を被せ、光インプリント装置(マルニ(株)製)を用い、室温下で光照射して硬化させて、パターンを得た。その後、第1の硬化樹脂組成物によるパターン上に第2の樹脂組成物2を0.5〜1ml滴下し、該樹脂組成物にモールド(PPモールド)を被せ、光インプリント装置(マルニ(株)製)を用い、室温下で光照射して硬化させて、パターンを得た。その形成物をTMAH水溶液に浸すことで第1の硬化樹脂組成物を除去することで、パターンを得た。そのパターンの隣接溝部を部分加圧して、個々の微細部品を分割し、分割パターンを作製した。
(5)フォトレジストと樹脂組成物を用いた場合の流路パターン形成の実施例(図6、7)
図6および7に示すように、ポジ型フォトレジスト(東京応化工業社製PMERシリーズ)をスピンコーター(回転数:1000rpm、30秒)で塗布し、オーブン(90℃、10分)で前乾燥を行った。次に光源装置(ウシオ電機社製Optical Modulex)を用いて露光した。露光後、オーブン(75℃、5分)で後乾燥(ポストエクスジャベーク)した後、2.38%のTMAH水溶液で現像(25℃、600秒)を行い、純水で洗浄し、パターンを形成した。
その後、形成されたパターン上に第2の樹脂組成物を2〜3ml滴下し、該樹脂組成物にモールド(石英モールド)を被せ、光インプリント装置(マルニ(株)製)を用い、室温下で光照射して硬化させて、パターンを得た。その後、アッシング処理にてフォトレジスト上にある第2の硬化樹脂組成物の薄皮残渣を除去した。その後、アセトン溶媒に浸すことでフォトレジストを除去することで、中空パターンを得た。
(6)アッシング条件を以下とした。
プラズマアッシング(RF出力120または135W、酸素ガス流量45sccm、酸素圧300mmHg)により、パターンの凹部にある残渣の硬化樹脂を除去した。RIE装置としてサムコインターナショナル研究所製RIE-10N型を用いた。
本発明により、複数回のインプリント法およびフォトリソグラフィー法を繰り返すことによって、安価かつ簡便に、微細部材が製造できる。
本発明の方法を用いて微細部材を作製する第1の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法を用いて微細部材を作製する第2の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法を用いて作製される開放溝構造および中空構造を有する微小部材の概略図。 本発明の方法を用いて微細部材を作製する第3の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法を用いて微細部材を作製する第3の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法を用いて微細部材を作製する第4の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法を用いて微細部材を作製する第4の実施形態を説明する概略図。 本発明の方法に用いてプラスチックモールドを作製する工程を説明する概略図。
符号の説明
11・・・基板、
12・・・第1の樹脂組成物、
12a・・・第1の硬化樹脂組成物、
13・・・モールド、
131・・・凸部、
132・・・凹部、
14・・・第2の樹脂組成物、
14a・・・第2の硬化樹脂組成物、
141・・・突起物、
15・・・モールド、
21・・・基板、
22・・・第1の樹脂組成物、
22a・・・第1の硬化樹脂組成物、
23・・・モールド、
231・・・第1の凸部、
232・・・第1の凹部、
233・・・第2の凸部、
234・・・第2の凹部、
24・・・第2の樹脂組成物、
24a・・・第2の硬化樹脂組成物、
25・・・モールド、
26・・・分割ライン、
31・・・基板、
32a・・・第2の硬化樹脂組成物、
33・・・第1の樹脂組成物、
33a・・・第1の硬化樹脂組成物、
34・・・モールド、
341・・・凹部、
35・・・第2の樹脂組成物、
35a・・・第2の硬化樹脂組成物、
36・・・モールド、
37・・・モールド、
41・・・基板、
42a・・・第2の硬化樹脂組成物、
43・・・半導体レジスト、
43a・・・凸部パターン、
5・・・フォトマスク、
51・・・非透光部、
6・・・光、
7・・・モールド材料、
7a・・・モールド、
71・・・凹部
72・・・凸部
8・・・金型、
81・・・凸部、
82・・・凹部。

Claims (10)

  1. 樹脂組成物を用いて溝構造または中空構造を有する部材を製造する方法であって、
    基板上に形成された第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程;
    前記第1のパターンが形成された第1の樹脂組成物の上に、第2の樹脂組成物の塗布層を形成する工程;
    第2の樹脂組成物の塗布層を硬化させる工程;および
    第1の樹脂組成物を溶解し、かつ、硬化した第2の樹脂組成物を溶解しない溶剤を用いて第1の樹脂組成物を除去する工程
    を含む、前記第1のパターンが転写された第2の樹脂組成物からなる部材を製造する方法。
  2. 前記第2の樹脂組成物の塗布層を硬化させる工程の前に、第2のパターンを形成するためのモールドを前記第2の樹脂組成物の塗布層に押しつけた状態で前記第2の樹脂組成物を硬化させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程において、前記第1のパターンを形成するためのモールドを前記第1の樹脂組成物の塗布層に押しつけた状態で前記第1の樹脂組成物を硬化させることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1の樹脂組成物の塗布層に第1のパターンを形成する工程において、前記第1の樹脂組成物としてフォトレジストを使用し、フォトリソグラフィー法により第1のパターンを形成することを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記フォトレジストがポジ型フォトレジストである請求項4に記載の方法。
  6. 前記第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物が、光硬化性である請求項1〜5いずれかに記載のパターン形成方法。
  7. 前記第1の樹脂組成物が光硬化性であり、かつ、前記第1の樹脂組成物の硬化膜上の水滴の表面接触角が30°以下である請求項3〜5いずれかに記載の方法。
  8. 前記溶剤が水溶液または有機溶媒である請求項1に記載の方法。
  9. 第1の樹脂組成物および第2の樹脂組成物が、可視光硬化型光重合開始剤を含有する請求項6に記載の方法。
  10. 請求項1〜9いずれかに記載の方法を用いて作製された部材を備えることを特徴とする加工品。
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