JP2009295102A - 待ち行列の待ち時間の推定方法、プログラム及びシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】待ち行列に含まれる顧客等の待ち時間の確率分布を計算する漸化式を用い、さらにこの漸化式の近似式を用いて、効率的に顧客の待ち時間を推定する方法、プログラム、システムを提供する。高次多項式への展開を避け、計算量及び計数を保管するために必要な記憶媒体のスペースの増大を避けることが可能になり、確率を与える積分を直接に数値評価する方法と比較して迅速に確率分布を得られるので、POSデータのような大量のデータに対して待ち時間の推定を適用する場合に、より効率的に結果を得られる。流通販売業の経営者等は、店舗又は流通システム等の設計及び評価のための情報を得られる。
【選択図】図1
Description
L.Klerirock、"Queueing Systems"、第1巻、John Wiley & Sons、1975年
本発明に係る待ち時間の推定方法においては、次の漸化式を用い、顧客の待ち時間の確率分布を計算する。
…[13]
数式[13]において、nは2以上の整数、tnはn番目の顧客が行列に並び始めた時刻である。S(n)(t1,t2,…,tn)は、確率変数Uiが区間[0,ti]で一様分布し、かつti≦ti+1であるような場合に、U1≦U2≦…≦Unとなる確率に相当する。従って、S(n)は、次式のような積分で表すこともできる。
…[14]
しかし、数式[14]の積分をそのまま数値評価するのに比べ、数式[13]の漸化式を用いると、効率的にS(n)(t1,t2,…,tn)が計算できるため、POSデータのような大量のデータに対して適用する際に漸化式を用いる方法は有利になる。またS(n)(t1,t2,…,tn)は分母と分子がそれぞれn次の多項式に展開することも原理的には可能であるが、そのような展開式を使った計算は、プログラミングの労力が大きいことや、展開式の係数の保管にスペースが必要なことから、特にnが大きい場合には漸化式を用いる方法は有利になる。
図1は、本発明の一実施形態に係る、確率S(n)の計算を示すフロー図である。一実施形態において、S(n)には前述の数式[13]を用い得る。
…[16]
本発明は、さらに、前述の漸化式S(n)を近似計算する方法を提供する。これにより、前述の数式[13]に示したS(n)の計算時間が、nが大きくなるに従い指数的に増加するという問題を避けることが可能になる。まず、数式[13]に含まれるS(n)(t1,t2,…,tn)のk番目の項を次式のように、Tkと表す。
…[17]
数式[17]において、Tkは、U1≦…≦Uk≦t1≦Uk+1≦…≦Unとなる確率に相当する。従って、次の近似式が有効であることが期待できる。
…[18]
数式[18]を用いると、nが奇数の場合には次式を近似式に用い得る。
…[19]
nが偶数の場合には次式を近似式に用い得る。
…[20]
利用可能な近似式はこれらに限らず、当技術分野に公知の、近似式に用い得る手法を適宜取り入れてもよい。
…[21]
i=j=1の場合には、上で述べたTk=(Tk−1+Tk+1)/2の近似式に相当する。この一般化された近似式を用いると、k=n1,n2,…,nmのm点においてTkを計算し、それ以外のTkについては一般化された近似式を用いることで、S(n)を近似的に計算し得る。
図2は、本発明の一実施形態に係る、近似を用いる確率S(n)の計算を示すフロー図である。一実施形態において、S(n)には前述の数式[13]を用い得る。また、図2に示した諸段階のうち、数値入力ステップ(S121)は前述のステップS101と、nが2以上であるか否かを判定するステップ(S122)は前述のステップS102と、結果として1を出力して終了するステップ(S123)は前述のステップS103と、結果の初期化ステップ(S127)は前述のステップS104と、(t1/tm)の積を計算して結果をP1とするステップ(S129)は前述のステップS106と、(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とするステップ(130)は前述のステップS107と、結果を計算するステップ(S131)は前述のステップS108と、kとnの大小関係を判定するステップ(S132)は前述のステップS109と、kをインクリメントするステップ(S134)は前述のステップS111と、それぞれ共通であり、説明は省略する。
…[22]
数式[22]の態様は数式[15]と共通であり、本発明に係る近似を用いる確率計算においては、確率S(n)の項の取り扱いは近似を含まない確率計算と同等である。後続の諸段階についても、近似を含まない確率計算と同等の諸段階を用い得る。
図3は、本発明の一実施形態に係る、待ち時間推定サーバの構成を示す図である。図3においては、POSシステムとの接続を例示するが、これに限らず、コールセンター、病院や薬局の受付窓口、設備工事の受付、商品集配等のサービスシステムとの接続でもよい。本発明に係る待ち時間推定サーバは、サービス要求のための待ち行列に含まれる、後続のサービス要求者の待ち時間を推定するために用い得る。
特定のレジが1の顧客(顧客X)についてのサービスを開始する時点において、それ以前のサービスはすでに終了して所定の期間が経過し、かつ当該顧客Aについてのサービスが終了する時点から所定の期間を経過した後に、後続の顧客(顧客Y)についてのサービスが開始される場合、稼動期間分解部122は、顧客Xについてのサービス開始時点から終了時点までを稼動期間として検出する。所定の期間は、1秒、2秒又は5秒等、又はより長い又はより短い期間を適宜設計し得る。なお、後続の顧客Yは顧客Xでもよい。
特定のレジが1の顧客(顧客X)についてのサービスを終了する時点において、後続の顧客(顧客Y)についてのサービスを開始する時点までの期間が所定の期間以内である場合に、稼動期間分解部122は、これらの顧客X及び顧客Yについてのサービスを連結したサービスと見なし、顧客Xについてのサービス開始時点から顧客Yについてのサービス終了時点までを稼動期間として検出する。さらに後続の顧客(顧客Z)について、同様に顧客Yのサービス終了時点から所定の期間以内にサービスを開始する場合、稼動期間分解部122は、これらの顧客X、顧客Y及び顧客Zについてのサービスを連結したサービスと見なし、顧客Xについてのサービス開始時点から顧客Zについてのサービス終了時点までを稼動期間として検出する。より多くの連結についても同様である。所定の期間、後続の顧客については前述の稼動期間Aと同様である。
図4は、本発明の一実施形態に係る、待ち時間推定サーバがPOSシステムと協働することを示すフロー図である。大別して、左半分のステップS151からステップS160はPOSシステムの動作であり、右半分のステップS181からステップS188は待ち時間推定サーバの動作である。POSシステム及び待ち時間推定サーバのそれぞれは、例えば、図3を用いて説明した機能を有する、POSシステム100及び待ち時間推定サーバ120をそれぞれ用い得る。
図5は、本発明の一実施形態に係る、待ち時間推定のためのデータ構造を示す図である。図5(a)は、図4に示した、待ち時間推定のためのデータ135のデータ構造を例示する図である。このデータはPOSシステム等が生成し、本発明に係る待ち時間推定の方法の実施装置等に送信される。図5(b)は、図3に示した本は詰めに係る待ち時間推定サーバ120の稼動期間分解部122の動作により検出された、又は図4に示した本発明に係る待ち時間推定の方法の実施装置等の稼動期間分解ステップ(S182)の動作により検出された、稼動期間の情報を含むデータの構造を例示する図である。
図6は、本発明の一実施形態に係る、待ち時間の推定が適用可能な、サービス時間とチェックアウト時点を例示する図である。例えば、スーパーマーケット等の顧客が代金支払いのためにレジに向かい、前の顧客の会計が終わっている場合には当該顧客は待ち時間なしにサービスを受けられるが、前の顧客の会計がまだ終わらない場行には待ち時間が発生し得る等の状況でありうる。例えば、特定のレジにおける特定の顧客に対するサービス時間は、適宜POSシステム等を用い、少なくとも支払代金計算の開始の時点及び代金決済の時点を記録することにより、当該システムに記憶され得る。
本発明に係る待ち時間の推定方法の一実施形態として、複数の顧客がレジの列に並ぶ状況等における、各顧客の待ち時間の分布を推定する方法を示す。具体的には、顧客がレジに並ぶ時点の列がポアソン過程であると仮定し、各顧客の待ち時間の分布を推定する。ここに、ポアソン過程のためのパラメータは仮定せず、待ち時間は事後に観測可能な時間とする。
(i−1)番目の顧客とi番目の顧客は同じ稼動期間にあるので、tiはi番目の顧客が会計を始めた時点と同じである。図6の2番目の稼動期間2(182)においては、
…[23]
である。また、
…[24]
と定義する。
本発明に係る待ち時間の推定方法の一実施形態として、入力情報から、顧客がレジ等の列に並ぶ時点を推定する方法を示す。注目している稼動期間のi番目の顧客がレジに並んだ時点をAiとおく。また、区間[0,ti]で一様分布する確率変数をUiとする。顧客がレジ等に並ぶ時点の列がポアソン過程であると仮定すると、Aiが区間[x,x+dx]にある確率は、0≦x≦tiのとき次式で与えられる。
…[25]
ここで、S(n)(t1,t2,…,tn)は次の漸化式で計算される。
…[26]
本発明に係る待ち時間の推定方法の一実施形態として、注目している稼動期間のi番目の顧客の待ち時間を推定する方法を示す。注目している稼動期間のi番目の顧客の待ち時間をWiとおく。前述のAiが推定されると、これを用いて、Wiは次式のように推定し得る。
…[27]
Wiは、区間[0,ti−1]で分布する確率変数である。例えば、代表値としてその期待値を計算するときは、
…[28]
とおき、数式[25]を用いて計算しうるPr(Ai∈[x,x+dx])を使いながら計算し得る。ここで、数式[28]の積分は微小区間ごと(例えば1秒毎)の和として計算してもよく、他の方法で計算してもよく、詳細は問わない。
本発明に係る待ち時間の推定方法の一実施形態として、事後分布の確率密度関数を例示する。特定のレジ等に並ぶ顧客の人数が1人、2人、3人のそれぞれの場合について記載する。以下、整数nは、1つの稼動期間において待機する顧客の人数を表す。例えば、顧客が1人の場合はn=0、顧客が2人の場合はn=1、顧客が3人の場合はn=2である。
…[29]
と計算される。一般に、
…[30]
であり、前述の2人の顧客(n=1)の場合に比べて大きくなる。t1=t2のときには、
…[31]
となるので、前述の2人の顧客(n=1)の場合に比べて、待ち時間の期待値は約33%大きくなる。本発明はこのような効果を取り入れて、各顧客の待ち時間を推定しうる特徴を有する。
…[32]
と計算される。E[W2]はt1が0に近いほど大きくなり、t1=0の時には、
…[33]
となり、t1=t2の時には
…[34]
となる。2番目の顧客の待ち時間の推定値も、1番目の顧客の存在の影響を考慮して推定し得る。
多くのxについてPr(Ai∈[x,x+dx])を計算すると計算時間が長くなることがある。計算時間を短く抑える近似方法として、各区間[tj−1,tj]につき、中間点x=(tj−1+tj)/2のみについてPr(Ai∈[x,x+dx])を計算する方法が考えられる。このとき、E[Wi]は次の近似式で計算される。
…[36]
ただしt0=0と定義する。
…[37]
これらに限らず、計算時間短縮のための変更を、本発明に係る待ち時間を推定する方法において、任意に用い得る。
本発明に係る待ち時間推定方法に含まれる、時刻sにおける待ち行列の長さNsを推定する手法について記載する。待ち行列には、サービスを受けている顧客は含まないものとする。従って、稼動期間内においては、Ns+1がサービスを受けている顧客を含む行列の長さに相当する。
sが稼動期間外にある場合、待ち行列の長さは常に0(Ns=0)と推定する。
sが稼動期間内にある場合、tを稼動期間の開始時点からsまでの時間とする(すなわち稼動期間の開始時点を時刻0とする)。またn+1を稼動期間内でサービスを受ける顧客の数とする。以下、この特定の稼動期間内の時点t(ただし0≦t≦tn+1)における待ち行列の長さNtを推定する。
…[38]
ただし、
…[39]
とする。本発明に係る方法においては、次式に示す期待値E[Nt]で待ち行列の長さを推定する。
…[40]
ただし、Ωはti>tを満たす全てのiの集合とする。すなわち、kをti>tを満たす最小のiとするとき、期待値E[Nt]に含まれる総和は、i=k,k+1,…,nについて和をとることを意味する。
Pr(Ai≦t)は、前述の数式[25]に示した、Pr(Ai∈[x,x+dx])の値を用いて、次式の関係を用いて計算する。
…[41]
具体的にはtを整数として、次式のような和の形態でPr(Ai≦t)を計算する。
…[42]
計算時間を短縮するために、Pr(Ai≦t)の計算に用いるPr(Ai∈[x,x+dx])の値は、前述の数式[18]〜[20]に示した近似計算を用いて計算してもよい。
…[43]
ただしt0=0と定義する。
待ち行列の長さの推定値E[Nt]の最大値は、全ての時点tにおいてE[Nt]を評価してその最大値を計算することで求めることができるが、以下のようにより効率よくかつ同じ精度で計算することもできる。
…[44]
図9は、本発明の一実施形態に係る、待ち時間推定サーバ装置のハードウェア構成を示す図である。図9においては、待ち時間推定サーバ装置を情報処理装置1000とし、そのハードウェア構成を例示する。以下は、コンピュータを典型とする情報処理装置として全般的な構成を説明するが、その環境に応じて必要最小限な構成を選択できることはいうまでもない。
図9には、情報処理装置1000の内部にハードディスク1074が含まれる例を示したが、バスライン1005又はI/Oコントローラ1070に外部機器接続用インタフェース(図示せず)を接続し、情報処理装置1000の外部にハードディスクを接続又は増設してもよい。
102 POSデータ記憶装置
104 入力装置
105 時計
108、128 通信インタフェース
112 キーボード
114 バーコードリーダー
120 待ち時間推定サーバ
122 稼動期間分解部
124 待ち時間推定部
126 待ち時間推定結果記憶装置
132 出力装置
135 待ち時間推定のためのデータ
140 稼動期間を含む待ち時間推定のためのデータ
144 稼動期間
181、182、183 稼動期間1、2、3
201〜205 サービス時間
211〜215 チェックアウト時点
Claims (8)
- 1のサービス要求者に対してサービスを提供しうる1のサービス提供者に対し、2以上のサービス要求者がサービスを要求し、前記サービス提供者が1のサービス要求者に対してサービスを提供して他のサービス要求者の少なくとも1が待機する状況において、コンピュータの処理によって、後続のサービス要求者の待ち時間を推定する方法であって、
1以上の整数i及び2以上の整数nを用い、n番目のサービス要求者のサービス開始の時点をtnとおき、t1,t2,…,tnの任意の隣接する2項が等しいか又はこの順で単調に増加するときに、区間[0,ti]に一様に分布する確率変数Uiについて、U1,U2,…,Unの任意の隣接する2項が等しいか又はこの順で単調に増加する確率を求めるステップ、
を含む、待ち時間を推定する方法。 - 請求項1に記載の待ち時間を推定する方法であって、前記確率を求めるステップは、
変数Resultをゼロ、ループカウンタkを1とするステップと、
サービス要求者の数をn、それぞれのサービス要求者のサービスが終了した時刻をtnとして、次式を計算するステップ(ステップ1A)と、
2≦m≦kを満たす整数mについて(t1/tm)の積を計算して結果をP1とするステップと、
(k+1)≦m≦nを満たす整数mについて(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とするステップと、
変数Resultを次式の値で上書きするステップと、
k<nであればループカウンタkをインクリメントして前記ステップ1Aに制御を戻し、さもなければResultの値を出力するステップと、
を含む、待ち時間を推定する方法。 - 請求項1に記載の待ち時間を推定する方法であって、前記確率を求めるステップは、
変数Resultをゼロ、ループカウンタkを1とするステップと、
サービス要求者の数をnとして、1からnまでの整数の集合Nについて、部分集合及び前記部分集合の補集合を定義するステップと、
サービス要求者の数をn、それぞれのサービス要求者のサービスが終了した時刻をtnとするステップと、
前記部分集合のそれぞれの要素について次式を計算するステップと、
前記補集合のそれぞれの要素について、前記部分集合のそれぞれの要素についての前記近似計算の結果を用いて数式[3]次式を近似計算するステップと、
前記部分集合のそれぞれの要素についての前記近似計算又は前記補集合のそれぞれの要素についての前記近似計算を用いて数式[3]を計算するステップ(ステップ2)と、
2≦m≦kを満たす整数mについて(t1/tm)の積を計算して結果をP1とするステップと、
(k+1)≦m≦nを満たす整数mについて(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とするステップと、
変数Resultを次式の値で上書きするステップと、
k<nであればループカウンタkをインクリメントして前記ステップ2に制御を戻し、さもなければResultの値を出力するステップと、
を含む、待ち時間を推定する方法。 - 請求項1に記載の待ち時間を推定する方法であって、前記確率を求めるステップは、
変数Resultをゼロ、ループカウンタkを1とするステップと、
サービス要求者の数をnとして、1からnまでの整数の集合Nについて、部分集合及び前記部分集合の補集合を定義するステップと、
サービス要求者の数をn、それぞれのサービス要求者のサービスが終了した時刻をtnとするステップと、
nが偶数である場合に次式を計算し、
nが奇数である場合に次式を計算するステップ(ステップ3)と、
2≦m≦kを満たす整数mについて(t1/tm)の積を計算して結果をP1とするステップと、
(k+1)≦m≦nを満たす整数mについて(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とするステップと、
変数Resultを次式の値で上書きするステップと、
k<nであればループカウンタkをインクリメントして前記ステップ3に制御を戻し、さもなければResultの値を出力するステップと、
を含む、待ち時間を推定する方法。 - 1のサービス要求者に対してサービスを提供しうる1のサービス提供者に対し、2以上のサービス要求者がサービスを要求し、前記サービス提供者が1のサービス要求者に対してサービスを提供して他のサービス要求者の少なくとも1が待機する状況において、コンピュータの処理によって後続の特定のサービス要求者の待ち時間を推定する方法であって、
サービス要求者の数をn、それぞれのサービス要求者のサービスが終了した時刻をtnとして、次式を計算するステップと、
区間[0,ti]で一様分布する確率変数をUiとおいて次式を計算するステップと、
i番目の顧客の待ち時間として次式を計算するステップと、
を含む、特定のサービス要求者の待ち時間を推定する方法。 - コンピュータを用いて、1のサービス要求者に対してサービスを提供しうる1のサービス提供者に対し、2以上のサービス要求者がサービスを要求し、前記サービス提供者が1のサービス要求者に対してサービスを提供して他のサービス要求者の少なくとも1が待機する状況において、コンピュータの処理によって、後続のサービス要求者の待ち時間を推定する計算を実行させるプログラムであって、
前記コンピュータをして、
変数Resultをゼロ、ループカウンタkを1とするステップと、
サービス要求者の数をn、それぞれのサービス要求者のサービスが終了した時刻をtnとして、次式を計算するステップ(ステップ1B)と、
2≦m≦kを満たす整数mについて(t1/tm)の積を計算して結果をP1とするステップと、
(k+1)≦m≦nを満たす整数mについて(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とするステップと、
変数Resultを次式の値で上書きするステップと、
k<nであればループカウンタkをインクリメントして前記ステップ1Bに制御を戻し、さもなければResultの値を出力するステップと、
を実行させる、待ち時間を推定するプログラム。 - 1の顧客についてのサービスの開始時刻及び終了時刻を記憶しうるサービスシステムと接続し、コンピュータの処理によって、顧客の待ち時間を推定するシステムであって、
前記サービスシステムからの、累計2以上の顧客についての、少なくとも識別子を用いて識別可能な前記サービスの開始時刻及び終了時刻の情報を受信することに応答して、
前記サービスシステムの稼動期間を検出する手段と、
前記稼動期間に含まれる前記顧客の数(n)及びそれぞれの顧客に対するサービスが終了した時刻(tn)に基づいて、
次式を計算し、
2≦m≦kを満たす整数mについて(t1/tm)の積を計算して結果をP1とし、(k+1)≦m≦nを満たす整数mについて(tm−t1)/tmの積を計算して結果をP2とし、変数Resultを次式の値で上書きし、
k<nであればループカウンタkをインクリメントし、さもなければResultの値を出力する手段と、
を用いて、顧客の待ち時間を推定するシステム。
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