以下、本発明の実施の形態に係る設定支援装置について、図面に基づいて具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る設定支援装置の概要を模式的に示すブロック図である。図1において、複数の制御ユニット1,1・・・と、各制御ユニット1を制御する中央制御装置2とが接続され、各制御ユニット1及び中央制御装置2には、外部機器4が接続されている。各制御ユニット1と中央制御装置2とは、外部バス3を介して相互にデータ通信することが可能に接続されている。なお、複数の制御ユニット1間でデータ通信することはない。
各制御ユニット1は、通信インタフェース14によって外部機器4とイーサネット(登録商標)等のネットワークを介してデータ通信可能に接続され、接続された外部機器4を制御する。各制御ユニット1は、例えば位置決め、高速カウンタ、温度調節等の各種機能のうち、1つの制御ユニット1に少なくとも1種類の機能を有し、接続された1又は複数の外部機器4を制御する。本実施の形態1に係る設定支援装置5は、中央制御装置2に接続され、制御ユニット1のうち、位置決め制御機能等の複数の動作制御機能を有しており、外部機器4の複雑な動作を制御する動作制御ユニット9用の設定支援装置5である。具体的には、動作制御ユニット9が有する複数の動作制御機能は、例えば位置決め制御、同期制御、原点復帰等の動作制御機能である。同期制御、原点復帰等の制御機能は、いわゆる位置決め制御機能を補完するので、動作制御ユニット9はより複雑な位置決め動作を制御することができる。動作制御ユニット9及び設定支援装置5の詳細構成については後述する。
中央制御装置2は、上述のように外部バス3を介して各制御ユニット1と接続され、内部バス21を介して接続されたCPU22、メモリ23及び通信インタフェース24を備える。中央制御装置2は、内部バス21及び外部バス3を介して、各制御ユニット1と高速でデータ通信することができる。また、中央制御装置2は、通信インタフェース24によって外部機器4とデータ通信することが可能に接続されている。中央制御装置2は、動作制御ユニット9と同様に外部機器4の動作を制御するが、動作制御ユニット9のように直接的ではなく、温度調節等の制御を含む動作制御ユニット9等の動作を制御することにより、間接的に外部機器4の動作を制御する。
本実施の形態1において中央制御装置2は、従来のPLCに相当するが、動作制御ユニット9は、中央制御装置2を介することなく、位置決め等の特定の複数の動作制御機能によって外部機器4の動作を直接制御することができる。したがって、中央制御装置2は、動作制御ユニット9による外部機器4の動作制御について細かく関与することはなく、動作制御ユニット9による外部機器4の動作制御開始及び終了等を指示する。例えば、中央制御装置2に接続されたセンサ等の外部機器4からの入力信号に基づいて、モータ等の外部機器4の動作制御を開始又は終了する場合、中央制御装置2は、入力信号を受け付けて動作制御ユニット9に動作制御開始又は終了の制御信号を出力する。
図2は、動作制御ユニット9の構成を示すブロック図である。図2に示すように、動作制御ユニット9は、内部バス11を介して接続された通信インタフェース14、記憶装置12及びCPU13を備える。CPU13は、内部バス11を介して上述したハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御する。記憶装置12は、外部機器4の動作を制御する複数のパラメータ及び該パラメータごとのパラメータ値を記憶している。複数のパラメータには、パラメータを識別するパラメータ識別情報を含み、パラメータ値には、標準的な動作を実行することが可能な初期値(デフォルト値)を含み、パラメータ値はパラメータ識別情報に対応付けて記憶されている。外部機器4の各動作は、複数のパラメータを設定することによって制御することができる。したがって、記憶装置12には、外部機器4の各動作の標準的な動作を制御する複数のパラメータのパラメータ値が初期値として記憶されている。
図3は、動作制御ユニット9の機能ブロック図である。出力手段17は、記憶装置12に記憶されているパラメータ値に基づいて、外部機器4の所定の動作を制御する制御信号を外部機器4へ出力する。受信手段16は、設定支援装置5によってパラメータ値が設定された場合、設定されたパラメータ値の情報を受信し、パラメータ値記憶手段15が、受信した情報に基づいて記憶装置12に記憶されたパラメータ値を設定されたパラメータ値に更新して記憶する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る設定支援装置5の構成を示すブロック図である。図4に示すように、設定支援装置5は、通信インタフェース6、メモリ7、CPU8及び記憶装置10を備える。CPU8は、上述したハードウェア各部と接続されており、上述したハードウェア各部の動作を制御するとともに、記憶装置10に記憶されているコンピュータプログラムに従って、種々のソフトウェア的機能を実行する。メモリ7は、SRAM、SDRAM等の揮発性メモリで構成され、コンピュータプログラムの実行時にロードモジュールが展開され、コンピュータプログラムの実行時に発生する一時的なデータ等を記憶する。通信インタフェース6は中央制御装置2と情報を送受信することが可能で、中央制御装置2を介して動作制御ユニット9へ情報を送信することが可能となっている。
記憶装置10は、動作の種類ごとに、設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を記憶する。外部機器4は、いわゆる位置決め制御、同期制御等の制御によって動作することができる。したがって、「動作の種類」は、制御の対象となる動作の種類を意味する。なお、位置決め制御等の各制御による動作は、制御ごとに複数のパラメータを設定することによって実現される。
図5は、本発明の実施の形態1に係る設定支援装置5の機能ブロック図である。動作選択受付手段41が動作の種類の選択を受け付け、抽出手段42は、受け付けた動作の種類に基づいて、記憶装置10から複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を抽出し、第一表示手段43が抽出された複数のパラメータのうちの少なくとも一部のパラメータの入力領域を含む第一の画面を表示する。なお、各パラメータは、各パラメータを識別するパラメータ識別情報を含む。
また設定支援装置5では、パラメータ選択受付手段44が第一の画面の入力領域にて複数のパラメータの選択を受け付け、第二表示手段45は、一のパラメータの選択を受け付けた場合、第一の画面に表示されるパラメータに基づいて、選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力する第二の画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する。なお、初期値設定手段46は、第一の画面に表示されていないパラメータに、記憶装置10に記憶してある初期値を設定しておく。送信手段47は、抽出手段42にて抽出した複数のパラメータについて、第一の画面及び第二の画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに未設定のパラメータの初期値を、外部機器4の所定の動作を制御する複数のパラメータのパラメータ値として、中央制御装置2へ送信する。
動作選択受付手段41及びパラメータ選択受付手段44は、操作者によって、設定支援装置5に設けられた入力手段、又は設定支援装置5に接続されたマウス等を用いて選択された動作の種類及びパラメータの選択を受け付ける。なお、上述の各機能手段は、上述したハードウェア各部と一体となって機能を発揮する。
図6は、動作選択受付手段41にて選択を受け付ける動作の種類が選択される画面50の一例を示す例示図である。図6に示すように、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50には、選択することが可能な全ての動作の種類が一覧形式で表示される動作種類選択領域51と、動作種類選択領域51内でカーソル52が位置する動作の種類のイメージが表示されるイメージ領域53と、該動作の種類を説明する説明文が表示される説明文領域54とを有する。
動作種類選択領域51には、動作の種類が表示されている。上述のように「動作の種類」は、制御の対象となる動作の種類を意味していることから、動作の種類は「〜制御」という表現となっている。また、いわゆる位置決め制御は、独立、直線補間、ヘリカル補間、回転角等、より具体的な複数の詳細な動作制御に分類されており、同期制御、原点復帰等についても同様である。したがって、図6の例では、「動作の種類」は、いわゆる位置決め制御、同期制御等の上位概念の制御を分類した下位概念の制御の対象となる動作の種類で表示している。
なお、動作一覧ペイン50は、選択することが可能な動作の種類から、いずれかの動作の種類を選択することができれば、図6の例のように選択することが可能な全ての動作の種類を全表示する画面に限定されることはない。例えば、まず選択することが可能な上位概念の制御の対象となる動作の種類のみを表示し、いずれかの上位概念の制御の対象となる動作の種類を選択すると、選択した上位概念の制御の対象となる動作の種類を分類した下位概念の制御の対象となる動作の種類を表示するように、二段階で表示するようにしても良い。
動作一覧ペイン50上で操作者が所望の動作の種類にカーソルを位置し、マウスをクリックする等して所定の動作の種類を選択すると、動作選択受付手段41は、動作の種類の選択を受け付ける。抽出手段42は、選択を受け付けた動作の種類に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値から、選択を受け付けた動作の種類に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を抽出する。第一表示手段43は、抽出された複数のパラメータのうちの少なくとも一部のパラメータの入力領域を含む第一の画面を表示する。
図7は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘独立(ベジェ加減速)’を示す例示図である。図7に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60は、選択を受け付けた動作の種類に設定するべく抽出された複数のパラメータの一部のパラメータの入力領域61と、選択を受け付けた動作の種類のイメージが表示されるイメージ領域62と、該動作の種類を説明する説明文が表示される説明文領域63とを有する。
上述のように、位置決め制御等の各制御による動作は、制御ごとに複数のパラメータを設定することによって実現され、選択を受け付けた動作の種類に設定するべく抽出される複数のパラメータは、関連するパラメータであり、動作の種類にもよるが一般的な動作の種類でも多数になる。また、各動作の種類に設定するべき複数のパラメータには、該パラメータごとに標準的な動作制御をする初期値のパラメータ値が設定されている。さらに、各動作の種類に設定するべき複数のパラメータにおいては、パラメータ値の変更が動作制御に大きく影響する重要なパラメータもあれば、パラメータ値を変更してもあまり影響しないようなパラメータもある。したがって、パラメータ設定補助ペイン60の入力領域61には、抽出された複数のパラメータのうち一部のパラメータ、すなわち動作制御に重要なパラメータを表示する。なお、抽出された複数のパラメータの全てを表示することを除外するものではない。
図7の例では、入力領域61は、所望の動作を実現するために設定するべき複数のパラメータのうち設定のための優先順位で、3つのステップに分けられている。優先順位の最も高いステップ1のパラメータは、設定の基本となるパラメータであり、動作を設定し易くなるので先に設定することが推奨されるパラメータである。
また図7に示すように、入力領域61の上にイメージ領域62及び説明文領域63が表示される。イメージ領域62及び説明文領域63は、図6に示した動作一覧ペイン50のイメージ領域53及び説明文領域54に相当する。ただし、パラメータ設定補助ペイン60のイメージ領域62に表示されるイメージは、例えば設定するパラメータをイメージ中に記載する等、動作一覧ペイン50のイメージ領域53に表示されるイメージより実用的なイメージであり、パラメータ値を設定し易くしている。パラメータ設定補助ペイン60は、画面サイズを変更することができるが、縦方向にサイズを変更する場合でも、イメージ領域62及び説明文領域63の領域のサイズは固定され、動作を確認しながらパラメータを設定することができるようになっている。
図7の例では、ステップ1の入力領域61は、パラメータを識別するパラメータ識別情報が表示されるパラメータ識別情報領域64と、該パラメータ識別情報領域64に対応するパラメータ値を入力するためのパラメータ値入力欄65と、パラメータ値の入力を確定するために選択するセット欄66とで構成される。パラメータ値入力欄65には、パラメータ設定補助ペイン60を表示した時点で初期値が表示される。パラメータ値を入力する場合、パラメータ値入力欄65に直接値を入力、又はパラメータ値入力欄65のドロップダウンリストに表示される設定可能な値から選択することができるようになっている。ただし、パラメータ値入力欄65に値を入力等して値を表示しただけでは、パラメータ値は設定されず、セット欄66をマウスで示してクリック等して選択することによってパラメータ値の入力が確定されて設定される。
ステップ2及びステップ3の入力領域61は、パラメータ識別情報領域67のみで構成され、ステップ1のパラメータ識別情報領域64とは異なって活動化した状態になっており、パラメータ識別情報領域67をマウスで示してクリック等することによって選択することができる。選択されたパラメータはパラメータ選択受付手段44で受け付けられ、第二表示手段45で選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力する第二の画面を表示する。
上述のように図7に示す第一の画面60は、図6の動作一覧ペイン50で動作の種類(制御の種類)として‘独立(ベジェ加減速)’を選択した場合に表示されるパラメータ設定補助ペイン60である。以下、パラメータ設定補助ペイン60が動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’の場合について、具体的に説明する。
‘独立(ベジェ加減速)’は、いわゆる位置決め制御の下位概念の制御であり、図7の説明文領域63に記載されるように、「単独1軸を指定速度で目標座標に位置決めし、加減速をベジェ加減速で指定する。」という制御を実現する。該制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘ポイント番号’、‘軸番号’、‘絶対/相対’、‘ベジェ番号(加速)’及び‘ベジェ番号(減速)’がステップ1の入力領域61に表示される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘目標座標’及び‘速度’が表示され、ステップ3にも重要な‘ベジェ加速’及び‘ベジェ減速’が表示される。‘独立(ベジェ加減速)’の制御を実現するためには、入力領域61に表示されたパラメータ以外にも複数のパラメータが設定されるが、入力領域61に表示されないパラメータは、パラメータ値の変更が動作制御にあまり影響しないパラメータであるため、初期値を設定して更新はしないようにしている。
また、イメージ領域62及び説明文領域63には、‘独立(ベジェ加減速)’のイメージ及び説明文が表示され、イメージ中には設定するパラメータも表示される。したがって、‘独立(ベジェ加減速)’のパラメータ設定補助ペイン60によって、‘独立(ベジェ加減速)’の動作を実現するために設定するべきパラメータを入力領域61で確認することができ、またイメージ領域62及び説明文領域63から‘独立(ベジェ加減速)’の動作及びパラメータの内容を把握することができる。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、上述のようにパラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2又はステップ3のパラメータを設定する場合、例えば‘目標座標’のパラメータ識別情報領域67をマウス等で選択し、パラメータ選択受付手段44が選択を受け付け、第二表示手段45が選択を受け付けた‘目標座標’のパラメータのパラメータ値を入力する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを設定する。
図8は、第二表示手段45が表示する第二の画面70の一例を示す例示図である。第二の画面70は、パラメータ選択受付手段44が選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力する画面であり、選択を受け付けたパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含み、第二表示手段45が第一の画面に表示されるパラメータに基づいて表示する。図8に示すように、第二の画面(パラメータ設定画面)70には、設定することができるパラメータが各列に示されている。また各行には、設定することができるパラメータのパラメータ値が示され、1から順に整理番号71が付けられている。
上述のように第二の画面70は、第一の画面60で選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力する画面であり、具体的には第二の画面70は、活動化した状態で表示される。第二の画面70に表示されたパラメータ値は、マウス等でクリックして選択することができ、選択したパラメータ値を設定することができる。したがって、マニュアル等を参照してパラメータ設定画面を探すことなく、第一の画面60で選択したパラメータのパラメータ値を即座に入力することができるとともに、関連するパラメータを更新するために画面遷移をする必要が無く、即座にパラメータを設定することができる。そして、抽出手段42にて抽出した複数のパラメータについて、第一の画面60及び第二の画面70にて設定したパラメータのパラメータ値並びに未設定のパラメータの初期値を、外部機器4の所定の動作を制御する複数のパラメータのパラメータ値として、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信すれば、パラメータを受信した動作制御ユニット9によって外部機器4を制御することが可能となる。
また、第二の画面70は、第一の画面60で選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力するための画面として、表示される時点で、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの入力領域の始点にカーソル76を移動させるようにしてある。図8に示すように、第一の画面60で選択を受け付けたパラメータの‘目標座標’のパラメータ値の入力領域の始点にカーソル76が移動するので、パラメータ値を入力する箇所を探す必要がなく、入力対象となるパラメータを誤ることなく入力することが可能となる。なお、選択を受け付けたパラメータのパラメータ値を入力するための画面を表示する方法としては、カーソルの移動に限らず、例えば選択を受け付けたパラメータの入力領域が選択された状態や、選択を受け付けたパラメータの列全体が着色された状態にしても良い。
また、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60は、第二の画面より小さい面積(例えば2分の1程度)を有し、第二の画面70の選択を受け付けたパラメータの入力領域に重ならない位置に表示するようにしてあり、ペインであるため第二の画面70への入力中にも第二の画面70より前方に表示される。したがって、第一の画面60で設定するべきパラメータを選択すると同時に実際に入力するべき入力領域を視認することができ、誤った入力領域へ入力することを未然に防止することが可能となる。また、第一の画面60を確認しながら第二の画面70へ入力することができるとともに、入力後、即座に第一の画面60にて他のパラメータを選択することが可能となる。
上述のように図8に示す第二の画面70は、パラメータ設定補助ペイン60の入力領域61におけるパラメータ識別情報領域67の‘目標座標’が選択された場合に表示されるパラメータ設定画面70である。以下、パラメータ設定画面70に表示されるパラメータの構成について、‘目標座標’が選択された場合を例に具体的に説明する。
図8のパラメータ設定画面70の各行に表示されているパラメータは、少なくとも整理番号71、軸番号72、動作モード73、目標座標74及び速度75で構成されている。軸番号72及び動作モード73は、図7のステップ1の入力領域61に設定されているパラメータ‘軸番号’のパラメータ値‘軸1’及びパラメータ‘絶対/相対’のパラメータ値‘絶対’に夫々対応している。目標座標74及び速度75は、図7のステップ2に表示されているパラメータに対応し、図7のパラメータ設定補助ペイン60でパラメータ識別情報領域67の‘目標座標’が選択されたので、図8のパラメータ設定画面70は‘目標座標’のパラメータのパラメータ値を入力するための画面になっている。具体的には、‘目標座標’に設定されている初期値‘2000mm’が整理番号71の最初の‘No.1’の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態になっている。図7のパラメータ設定補助ペイン60でパラメータ識別情報領域67の‘速度’が選択された場合には、‘速度’の列を‘目標座標’の列の左側にする。選択されたパラメータが見つけやすい場所及び状態で表示されていれば、選択するパラメータ数が多い場合等でも設定したいパラメータを探し易くすることができる。
図9は、第二の画面70とともに表示する情報の一例を示す例示図である。図9に示すように、第二の画面(パラメータ設定画面)70を中央に配置し、左側に動作種類一覧77と、右側に操作ボタン説明一覧78とが表示されている。動作種類一覧77は、設定することができる全ての上位概念の動作の種類(制御の種類)の一覧を表示するとともに、階層的に下位概念の動作の種類が表示されている。したがって、動作の種類全体において、現在設定しているパラメータに対応する動作の種類の位置付けを確認しながら、パラメータ値を設定することができる。操作ボタン説明一覧78は、パラメータ設定画面70にパラメータ値を設定する各操作ボタンの説明を示し、パラメータ設定を容易にしている。
図10は、第一の画面60を介さないパラメータ設定一覧画面80の参考例を示す例示図である。図10に示すように、パラメータ設定一覧画面80は、動作種類一覧81と、パラメータ設定欄82とを有する。動作種類一覧81は、図9の動作種類一覧77と同様、設定することができる全ての上位及び下位概念の動作の種類の一覧を表示する。パラメータ設定欄82は、動作種類一覧81の所定の動作の種類に設定することができる全てのパラメータを表示する。
図10に示すようなパラメータ設定一覧画面80では、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を介さず、パラメータ設定補助ペイン60で重要なパラメータに限定されることがないので、所望の動作の種類に設定する全てのパラメータが表示される。したがって、所望の動作の種類に設定する全てのパラメータについて、操作者が最適なパラメータ値を設定しなければならない。これに対し、パラメータ設定補助ペイン60を介してパラメータ設定画面70によってパラメータ値を設定する場合、選択を受け付けた動作の種類に最低限必要なパラメータのみを対象に簡便に最適なパラメータ値を設定することができる。
図11は、本発明の実施の形態1に係る設定支援装置5のCPU8による‘独立(ベジェ加減速)’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図11において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン50)を表示する(ステップS1101)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’の選択を受け付ける(ステップS1102)。
CPU8は、選択を受け付けた‘独立(ベジェ加減速)’に基づいて、動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS1103)。
CPU8は、抽出した複数のパラメータのうち、図7に示すように‘ポイント番号’、‘軸番号’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面60を表示する(ステップS1104)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘ポイント番号’等のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2及び3の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘目標座標’等のみが表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS1105)。
CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図12に示すように、‘絶対/相対’のパラメータ値を初期値の‘絶対’から‘相対’に変更する選択とともに、パラメータ識別情報の‘目標座標’の選択を受け付ける(ステップS1106)。CPU8は、一のパラメータ‘目標座標’の選択を受け付けた場合、第一の画面60に表示される‘独立(ベジェ加減速)’の制御に重要なパラメータに基づいて、図8に示すように、選択を受け付けたパラメータ‘目標座標’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)70を、‘目標座標’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS1107)。
CPU8は、パラメータ設定画面70に表示された‘目標座標’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS1108)。CPU8は、選択を受け付けた‘目標座標’の一のパラメータ値を設定する(ステップS1109)。
CPU8は、動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面70にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、所望の動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS1110)。
以上のように本実施の形態1では、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘独立(ベジェ加減速)’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘目標座標’について、第二の画面70では‘目標座標’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘目標座標’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘独立(ベジェ加減速)’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘独立(ベジェ加減速)’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図7のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘ポイント番号1’の‘軸番号1’の1軸について、初期値の‘ベジェ加速’及び‘ベジェ減速’、設定した相対位置の‘目標座標’に位置決めすることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本発明の実施の形態2に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本発明の実施の形態2では、動作の種類が‘独立’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘独立’は、いわゆる位置決め制御の下位概念の制御であり、「単独1軸を指定速度で目標座標に位置決めする。」という制御を実現する。
図12は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘独立’を示す例示図である。本実施の形態2においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘独立’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘独立’の選択を受け付け、受け付けた‘独立’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘独立’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。
図12に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。ただし入力領域61は、3つのステップに分けられていた実施の形態1と異なり、2つのステップに分けられている。
動作の種類の‘独立’は、図12の説明文領域63に記載されるように「単独1軸を指定速度で目標座標に位置決めする。」という制御を実現し、該制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘ポイント番号’、‘軸番号’及び‘絶対/相対’がステップ1の入力領域61に表示される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘目標座標’及び‘速度’が表示される。動作の種類の‘独立’では、ステップ2の次に設定に重要なパラメータは存在しないので、ステップ3は設けられていない。動作の種類の‘独立’でも、実施の形態1と同様、入力領域61に表示されず、初期値が設定されているパラメータがある。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2のパラメータを設定する場合、例えばパラメータ識別情報領域67の‘速度’をマウス等で選択し、‘速度’のパラメータ値を設定する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを変更する。‘速度’のための第二の画面の構成は、実施の形態1において図8に示した‘目標座標’のための第二の画面70と同様、設定することができるパラメータが各列に、各パラメータのパラメータ値が各行に示されている。‘速度’のための第二の画面では、‘速度’に設定されている初期値が最初の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態で表示される。
図13は、本発明の実施の形態2に係る設定支援装置5のCPU8による‘独立’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図13において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン50)を表示する(ステップS1301)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘独立’の選択を受け付ける(ステップS1302)。
CPU8は、選択を受け付けた‘独立’に基づいて、動作の種類の‘独立’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS1303)。CPU8は、抽出したパラメータのうち、図12に示すように‘ポイント番号’、‘軸番号’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS1304)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘ポイント番号’等のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘目標座標’等のみが表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘独立’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS1305)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図12に示すように、‘軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸1’から‘軸2’に変更し、‘絶対/相対’のパラメータ値を初期値の‘絶対’から‘相対’に変更する選択とともに、パラメータ識別情報の‘目標座標’の選択を受け付ける(ステップS1306)。
CPU8は、一のパラメータ‘目標座標’の選択を受け付けた場合、第一の画面60に表示される‘独立’の制御に重要なパラメータに基づいて、図8と同様、選択を受け付けたパラメータ‘目標座標’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)を、‘目標座標’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS1307)。パラメータ設定画面には、パラメータ設定補助ペイン60で設定されているステップ1のパラメータのパラメータ値に対して、ステップ2の‘目標座標’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値が、同じくステップ2の‘速度’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値とともに表示される。
CPU8は、パラメータ設定画面に表示された‘目標座標’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS1308)。CPU8は、選択を受け付けた‘目標座標’の一のパラメータ値を設定する(ステップS1309)。
CPU8は、動作の種類の‘独立’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、動作の種類の‘独立’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS1310)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘独立’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘速度’について、第二の画面では‘速度’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘速度’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘独立’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘独立’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図12のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘ポイント番号1’の‘軸番号2’の1軸について、初期値の‘ベジェ加速’及び‘ベジェ減速’、設定した相対位置の‘目標座標’に位置決めすることができる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本実施の形態3に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本実施の形態3では、動作の種類が‘ヘリカル補間’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘ヘリカル補間’は、いわゆる位置決め制御の下位概念の制御であり、「2軸を円弧補間、1軸を直線補間しながら指定速度で目標座標に位置決めする。」という制御を実現する。
図14は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘ヘリカル補間’を示す例示図である。本実施の形態3においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘ヘリカル補間’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘ヘリカル補間’の選択を受け付け、受け付けた‘ヘリカル補間’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘ヘリカル補間’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。
図14に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。ただし入力領域61は、3つのステップに分けられていた実施の形態1と異なり、2つのステップに分けられている。また、ステップ2の入力領域61は、図14の画面上には表示されていないパラメータを含み、スクロールバーの移動又は縦方向のペインの拡大によって表示できるようになっている。
動作の種類の‘ヘリカル補間’は、図14の説明文領域63に記載されているように「2軸を円弧補間、1軸を直線補間しながら指定速度で目標座標に位置決めする。」という制御を実現し、‘ヘリカル補間’のイメージは、図14のイメージ領域62に表示される。
図15は、図14のイメージ領域62に表示されるイメージの一例を示す例示図である。図15(a)は‘ヘリカル補間’を説明する例示図であるが、図6の動作一覧ペイン50のイメージ領域53に表示され、図15(b)が図14のイメージ領域62に表示されるイメージである。図15(a)に示すように、‘ヘリカル補間’は3次元の移動を弧(矢印)で表現し、位置から位置への動きが螺旋で表わされるが、複雑な動きであるため、中心点、半径、通過点等について説明する5つのイメージが用意されている。5つのイメージは、順次切り替えて図14のイメージ領域62に表示することができるようになっている。具体的な5つのイメージは、複雑な制御を理解し易くしてパラメータ設定を容易にすることができる。
‘ヘリカル補間’の制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘ポイント番号’、‘軸番号’、‘軸番号(補間相手軸)’等がステップ1の入力領域61に表示される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘目標座標(主軸)’、‘目標座標(補間相手軸)’等が表示される。上述のように図14の画面上に表示されていないパラメータは、‘円弧回転方向’、‘円弧座標/半径(主軸)’、‘円弧座標/半径(補間相手軸)’、‘周回数’及び‘速度’である。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2のパラメータを設定する場合、例えばパラメータ識別情報領域67の‘円弧指定形式’をマウス等で選択し、‘円弧指定形式’のパラメータ値を設定する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを変更する。‘円弧指定形式’のための第二の画面の構成は、実施の形態1において図8に示した‘目標座標’のための第二の画面70と同様、設定することができるパラメータが各列に、各パラメータのパラメータ値が各行に示されている。‘円弧指定形式’のための第二の画面では、‘円弧指定形式’に設定されている初期値が最初の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態で表示される。
図16は、本発明の実施の形態3に係る設定支援装置5のCPU8による‘ヘリカル補間’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図16において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50を表示する(ステップS1601)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘ヘリカル補間’の選択を受け付ける(ステップS1602)。
CPU8は、選択を受け付けた‘ヘリカル補間’に基づいて、動作の種類の‘ヘリカル補間’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS1603)。CPU8は、抽出した複数のパラメータのうち、図14に示すように‘ポイント番号’、‘軸番号’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS1604)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘ポイント番号’等のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘目標座標(主軸)’等のみが表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘ヘリカル補間’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS1605)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図14に示すように、ステップ1の入力領域61のパラメータは初期値のままとし、パラメータ識別情報の‘円弧指定形式’の選択を受け付ける(ステップS1606)。
CPU8は、一のパラメータ‘円弧指定形式’の選択を受け付けた場合、第一の画面60に表示される‘ヘリカル補間’の制御に重要なパラメータに基づいて、選択を受け付けたパラメータ‘円弧指定形式’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)を、‘円弧指定形式’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS1607)。パラメータ設定画面には、パラメータ設定補助ペイン60で設定されているステップ1のパラメータのパラメータ値(初期値)に対して、ステップ2の‘円弧指定形式’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値が、同じくステップ2の‘目標座標(主軸)’、‘目標座標(補間相手軸)’等のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値とともに表示される。
CPU8は、パラメータ設定画面に表示された‘円弧指定形式’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS1608)。CPU8は、選択を受け付けた‘円弧指定形式’の一のパラメータ値を設定する(ステップS1609)。
CPU8は、動作の種類の‘ヘリカル補間’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、動作の種類の‘ヘリカル補間’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS1610)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘ヘリカル補間’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘円弧指定形式’について、第二の画面では‘円弧指定形式’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘円弧指定形式’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘ヘリカル補間’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘ヘリカル補間’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図14のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘軸番号1’及び‘軸番号2’の2軸を円弧補間し、‘軸番号3’の1軸を直線補間しながら、指定速度で‘目標座標’に位置決めすることができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本発明の実施の形態4に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本発明の実施の形態4では、動作の種類が‘1対1同期制御’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘1対1同期制御’は、いわゆる同期制御の下位概念の制御であり、「指定した軸を主軸として、対象軸を1対1同期し、主軸の位置指令をそのまま対象軸へ指令する」という制御を実現する。
図17は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘1対1同期制御’を示す例示図である。本実施の形態4においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘1対1同期制御’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘1対1同期制御’の選択を受け付け、受け付けた‘1対1同期制御’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘1対1同期制御’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。
図17に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。ただし入力領域61は、3つのステップに分けられていた実施の形態1と異なり、1つのステップのみで構成される。ステップ2以降の入力領域61を有しないので、実施の形態1のように第二の画面は利用しない。
動作の種類の‘1対1同期制御’は、図17の説明文領域63に記載されているように「指定した軸を主軸として、対象軸を1対1同期し、主軸の位置指令をそのまま対象軸へ指令する」という制御を実現し、該制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘軸番号’及び‘主軸番号’がステップ1の入力領域61に表示される。動作の種類の‘1対1同期制御’は、比較的簡単な制御のため、重要なパラメータが少なくステップ2を設けていない。ステップ1の入力領域61のパラメータについて、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。
図18は、本発明の実施の形態4に係る設定支援装置5のCPU8による‘1対1同期制御’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図18において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50を表示する(ステップS1801)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘1対1同期制御’の選択を受け付ける(ステップS1802)。
CPU8は、選択を受け付けた‘1対1同期制御’に基づいて、動作の種類の‘1対1同期制御’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS1803)。CPU8は、抽出した複数のパラメータのうち、図17に示すように‘軸番号’及び‘主軸番号’の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS1804)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘軸番号’及び‘主軸番号’のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘1対1同期制御’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS1805)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図17に示すように、‘軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸1’から‘軸3’に変更し、‘主軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸2’から‘軸4’に変更する選択を受け付ける(ステップS1806)。
CPU8は、動作の種類の‘1対1同期制御’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60にて設定したパラメータのパラメータ値及び、未設定のパラメータの初期値を、動作の種類の‘1対1同期制御’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS1807)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘1対1同期制御’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60にてパラメータ値を設定することができ、標準的な動作制御に準じた‘1対1同期制御’の動作については、第二の画面にてパラメータ値を設定しなくても、最低限の簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘1対1同期制御’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図17のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘軸番号4’を主軸として対象軸の‘軸番号3’を1対1同期することができる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本実施の形態5に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本実施の形態5では、動作の種類が‘ドロー制御(速度変換)’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’は、いわゆる同期制御の下位概念の制御であり、「指定した軸を主軸として、対象軸を速度変換して同期し、主軸の位置指令をギア変換して対象軸へ指令する。」という制御を実現する。
図19は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘ドロー制御(速度変換)’を示す例示図である。本実施の形態5においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘ドロー制御(速度変換)’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’の選択を受け付け、受け付けた‘ドロー制御(速度変換)’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘ドロー制御(速度変換)’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。
図19に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。ただし入力領域61は、3つのステップに分けられていた実施の形態1と異なり、2つのステップに分けられている。
動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’は、図19の説明文領域63に記載されているように「指定した軸を主軸として、対象軸を速度変換して同期し、主軸の位置指令をギア変換して対象軸へ指令する。」という制御を実現し、‘ドロー制御(速度変換)’のイメージは、図19のイメージ領域62に表示される。
図20は、図19のイメージ領域62に表示されるイメージの一例を示す例示図である。図20(a)はギア変換の比率の観点から‘ドロー制御(速度変換)’を説明する例示図であるが、図6の動作一覧ペイン50のイメージ領域53に表示され、図20(b)が図19のイメージ領域62に表示されるイメージである。図20(b)には、図20(a)に表示されたイメージの制御(動き)に軸を含めて表現したイメージ、すなわち上側の主軸から下側の従軸まで1本のシャフトでつながり、間に可変ギアが入っているイメージが示されている。例えば可変ギアの分子/分母が1/2の場合、主軸の1に対して従軸が1×1/2で回転することが理解し易くなり、パラメータ設定を容易にすることができる。なお、図19及び図20に表示されたイメージは切り替えて表示することができるようになっている。
‘ドロー制御(速度変換)’制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘軸番号’及び‘主軸番号’がステップ1の入力領域61に表示される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘可変ギア比分子’及び‘可変ギア比分母’が表示される。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2のパラメータを設定する場合、例えばパラメータ識別情報領域67の‘可変ギア比分子’をマウス等で選択し、‘可変ギア比分子’のパラメータ値を設定する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを変更する。‘可変ギア比分子’のための第二の画面の構成は、実施の形態1において図8に示した‘目標座標’のための第二の画面70と同様、設定することができるパラメータが各列に、各パラメータのパラメータ値が各行に示されている。‘可変ギア比分子’のための第二の画面では、パラメータの‘可変ギア比分子’に設定されている初期値が最初の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態で表示される。
図21は、本発明の実施の形態5に係る設定支援装置5のCPU8による‘ドロー制御(速度変換)’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図21において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50を表示する(ステップS2101)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’の選択を受け付ける(ステップS2102)。
CPU8は、選択を受け付けた‘ドロー制御(速度変換)’に基づいて、動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS2103)。CPU8は、抽出した複数のパラメータのうち、図19に示すように‘軸番号’、‘主軸番号’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS2104)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘軸番号’及び‘主軸番号’のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘可変ギア比分子’及び‘可変ギア比分母’のみが表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS2105)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図19に示すように、‘軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸1’から‘軸2’に変更し、‘主軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸2’から‘軸3’に変更する選択とともに、パラメータ識別情報の‘可変ギア比分子’の選択を受け付ける(ステップS2106)。
CPU8は、一のパラメータ‘可変ギア比分子’選択を受け付けた場合、第一の画面に表示される‘ドロー制御(速度変換)’の制御に重要なパラメータに基づいて、選択を受け付けたパラメータ‘可変ギア比分子’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)を、‘可変ギア比分子’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS2107)。パラメータ設定画面には、パラメータ設定補助ペイン60で設定されているステップ1のパラメータのパラメータ値に対して、ステップ2の‘可変ギア比分子’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値が、同じくステップ2の‘可変ギア比分母’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値とともに表示される。
CPU8は、パラメータ設定画面に表示された‘可変ギア比分子’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS2108)。CPU8は、選択を受け付けた‘可変ギア比分子’の一のパラメータ値を設定する(ステップS2109)。
CPU8は、動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、所望の動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS2110)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘ドロー制御(速度変換)’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘可変ギア比分子’について、第二の画面では‘可変ギア比分子’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘可変ギア比分子’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘ドロー制御(速度変換)’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘ドロー制御(速度変換)’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図19のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘軸番号3’を主軸として対象軸の‘軸番号2’を速度変換して同期し、主軸の‘軸番号3’の位置指令をギア変換して対象軸の‘軸番号2’へ指令することができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本実施の形態6に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本実施の形態6では、動作の種類の‘電子カム’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘電子カム’は、いわゆる同期制御の下位概念の制御であり、「指定した軸を主軸として、対象軸を電子カムで制御する。」という制御を実現する。
図22は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘電子カム’を示す例示図である。本実施の形態6においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘電子カム’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘電子カム’の選択を受け付け、受け付けた‘電子カム’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘電子カム’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。図22に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。
動作の種類の‘電子カム’は、図22の説明文領域63に記載されているように「指定した軸を主軸として、対象軸を電子カムで制御する。」という制御を実現する。ここで、「電子カム」とは、いわゆる機械部品のカムとは異なり、主軸に対して対象軸が、主軸と対象軸との間にカムが現実にあるかのような動きをするための設定である。‘電子カム’は、図22のイメージ領域62に表示される。
図23は、図22のイメージ領域62に表示されるイメージの一例を示す例示図である。図23(a)は対象軸の動きで‘電子カム’を説明する例示図であるが、図6の動作一覧ペイン50のイメージ領域53に表示され、図23(b)が図22のイメージ領域62に表示されるイメージである。図23(b)には、図23(a)に表示された軸を含めて表現するとともに、パラメータの説明が付けられたイメージが示されている。横軸は周期を示し、入力軸周期は主軸がどれだけ回転すれば対象軸が1回転することができるかを表している。縦軸はストロークを示し、カムストロークは1回転する間に対象軸がどれだけ動くかを表している。なお、周期は開始時点を0%、1回転終了時点を100%とし、ストロークは動きがないときを0%、動きが最大のときを100%として、対象軸の動きをグラフ化している。カムデータ番号は、対象軸の各動きが保存された各カムデータの番号を示す。詳細な設定をする場合、所定の番号のカムデータを選択し、周期及びストロークに設定された百分率を変更して対象軸の動きを変更することができる。
該制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘軸番号’及び‘主軸番号’がステップ1の入力領域61に表示される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘入力軸周期’、‘カムデータ番号’及び‘カムストローク’が表示される。ステップ3にも重要な‘カム設定’が表示される。なお、‘カム設定’はカム曲線を設定するパラメータである。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2又はステップ3のパラメータを設定する場合、例えばパラメータ識別情報領域67の‘カムストローク’をマウス等で選択し、‘カムストローク’のパラメータ値を設定する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを変更する。‘カムストローク’のための第二の画面の構成は、実施の形態1において図8に示した‘目標座標’のための第二の画面70と同様、設定することができるパラメータが各列に、各パラメータのパラメータ値が各行に示されている。‘カムストローク’のための第二の画面では、パラメータの‘カムストローク’に設定されている初期値が最初の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態で表示される。
図24は、本発明の実施の形態6に係る設定支援装置5のCPU8による‘電子カム’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図24において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50を表示する(ステップS2401)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘電子カム’の選択を受け付ける(ステップS2402)。
CPU8は、選択を受け付けた‘電子カム’に基づいて、動作の種類の‘電子カム’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS2403)。CPU8は、抽出した複数のパラメータのうち、図22に示すように‘軸番号’、‘主軸番号’、‘入力軸周期’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS2404)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘軸番号’等のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2及びステップ3の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘入力軸周期’、‘カムデータ番号’等が表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘電子カム’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS2405)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図22に示すように、‘軸番号’及び‘主軸番号’のパラメータ値を初期値の‘軸1’及び‘軸2’のままで、パラメータ識別情報の‘カムストローク’の選択を受け付ける(ステップS2406)。
CPU8は、一のパラメータ‘カムストローク’の選択を受け付けた場合、第一の画面に表示される‘電子カム’の制御に重要なパラメータに基づいて、選択を受け付けたパラメータ‘カムストローク’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)を、‘カムストローク’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS2407)。パラメータ設定画面には、パラメータ設定補助ペイン60で設定されているステップ1のパラメータのパラメータ値に対して、ステップ2の‘カムストローク’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値が、同じくステップ2の‘入力軸周期’及び‘カムデータ番号’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値とともに表示される。
CPU8は、パラメータ設定画面に表示された‘カムストローク’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS2408)。CPU8は、選択を受け付けた‘カムストローク’の一のパラメータ値を設定する(ステップS2409)。
CPU8は、動作の種類の‘電子カム’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、所望の動作の種類の‘電子カム’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS2410)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘電子カム’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘カムストローク’について、第二の画面では‘カムストローク’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘カムストローク’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘電子カム’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘電子カム’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図22のイメージ領域62に示すように、外部機器4の‘軸番号2’を主軸として対象軸の‘軸番号1’を、設定した‘カムストローク’のパラメータ値と、その他のパラメータの初期値とで制御することができる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7に係る設定支援装置5の概要は、図1に示す実施の形態1と同様である。動作制御ユニット9の構成は図2と同様である。また、本実施の形態7に係る設定支援装置5の構成も、図4に示す実施の形態1と同様である。本実施の形態7では、動作の種類の‘ドグ式原点復帰’の動作を実現するためのパラメータ設定について説明する。動作の種類の‘ドグ式原点復帰’は、いわゆる原点復帰の下位概念の制御であり、「近点ドグを用いて原点復帰を行う。」という制御を実現する。
図25は、第一表示手段43が表示する第一の画面60の一例の‘ドグ式原点復帰’を示す例示図である。本実施の形態7においても、実施の形態1と同様、図6に示した動作一覧ペイン50に表示された動作の種類から‘ドグ式原点復帰’が選択される。設定支援装置5のCPU8は、動作の種類の‘ドグ式原点復帰’の選択を受け付け、受け付けた‘ドグ式原点復帰’に基づいて、記憶装置10に記憶された動作の種類ごとに設定するべき複数のパラメータから、受け付けた‘ドグ式原点復帰’に設定するべき複数のパラメータを抽出し、抽出された複数のパラメータの一部の入力領域を含む第一の画面60を表示する。図25に示すように、第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60の構成は、実施の形態1において図7に示した第一の画面60と同様である。
動作の種類の‘ドグ式原点復帰’は、図22の説明文領域63に記載されるように「近点ドグを用いて原点復帰を行う。」という制御を実現する。ここで、「原点復帰」とは、原点の座標に戻るという制御であり、センサが設定される場合、原点の座標までの間でセンサの入力を受けた時点を原点と認識して停止するという制御を含む。「ドグ式原点復帰」とは、2個のセンサが設定される場合、1個目のセンサの入力を受けた時点から予め設定されたクリープ速度(ゆっくり)で移動し、2個目のセンサの入力を受けた時点で停止するという制御である。ドグ式には「近点ドグ方式」があり、近点ドグ方式には「ドグ式(Z相あり)」、「ドグ式定寸(Z相あり)」及び「ドグ式定寸(Z相なし)」の3種類がある。なお、近点ドグは所定の範囲でオンするセンサ(1個目のセンサ)、Z相は所定の周期ごとにオンするセンサ(2個目のセンサ)とする。‘ドグ式原点復帰’の制御は、図25のイメージ領域62に表示される。
図26は、図22のイメージ領域62に表示されるイメージの一例を示す例示図である。図26(a)は上述のセンサが設定される場合の「原点復帰」を説明する例示図であり、図6の動作一覧ペイン50のイメージ領域53に表示され、図26(b)が図22のイメージ領域62に表示されるイメージである。図26(b)に示すように、上述のような近点ドグのオン/オフと原点復帰速度及びクリープ速度との関係が表わされている。
「ドグ式(Z相あり)」は、原点復帰方向に従って原点復帰速度で移動し、近点ドグ(1個目のセンサ)がオンした時点からクリープ速度で移動し、近点ドグがオフしてZ相(2個目のセンサ)がオンした時点で停止するという制御である。「ドグ式定寸(Z相あり)」は、ドグオン移動量が設定される場合、原点復帰方向に従って原点復帰速度で移動し、近点ドグがオンした時点からクリープ速度で移動し、近点ドグがオフしてZ相がオンした時点からドグオン移動量だけ移動した時点で停止するという制御である。「ドグ式定寸(Z相なし)」は、ドグオン移動量が設定される場合、原点復帰方向に従って原点復帰速度で移動し、近点ドグがオンした時点からドグオン移動量だけクリープ速度で移動した時点で停止するという制御である。
‘ドグ式原点復帰’の制御を実現する複数のパラメータのうち、設定の基本となるパラメータ‘軸番号’及び‘方法’がステップ1の入力領域61に表示される。なお‘方法’として「ドグ式(Z相あり)」、「ドグ式定寸(Z相あり)」及び「ドグ式定寸(Z相なし)」を設定することができ、初期値として「ドグ式(Z相あり)」が設定される。ステップ2には、ステップ1の次に重要なパラメータ‘原点復帰クリープ速度’、‘原点復帰運転速度’及び‘原点復帰方向’が表示される。ステップ3にも重要なパラメータの‘ドグオン移動量’が表示される。
ステップ1の入力領域61のパラメータについては、パラメータ値入力欄65に値を入力等することによって、パラメータ設定補助ペイン60上でパラメータを設定する。ステップ2又はステップ3のパラメータを設定する場合、例えばパラメータ識別情報領域67の‘原点復帰クリープ速度’をマウス等で選択し、‘原点復帰クリープ速度’のパラメータ値を設定する第二の画面を表示し、該第二の画面でパラメータを変更する。‘原点復帰クリープ速度’のための第二の画面の構成は、実施の形態1において図8に示した‘目標座標’のための第二の画面70と同様、設定することができるパラメータが各列に、各パラメータのパラメータ値が各行に示されている。‘原点復帰クリープ速度’のための第二の画面では、パラメータの‘原点復帰クリープ速度’に設定されている初期値が最初の行に表示され、かつ該初期値の入力領域の始点にカーソルが移動された状態で表示される。
図27は、本発明の実施の形態7に係る設定支援装置5のCPU8による‘ドグ式原点復帰’のパラメータ設定処理手順を示すフローチャートである。図27において、CPU8は、記憶装置10に記憶されている動作の種類に基づいて、動作の種類が選択される画面(動作一覧ペイン)50を表示する(ステップS2701)。CPU8は、図6に示した動作一覧ペイン50から一の動作の種類の‘ドグ式原点復帰’の選択を受け付ける(ステップS2702)。
CPU8は、選択を受け付けた‘ドグ式原点復帰’に基づいて、動作の種類の‘ドグ式原点復帰’に設定するべき複数のパラメータ及び該パラメータごとの初期値を含むパラメータ値を記憶装置10から抽出する(ステップS2703)。CPU8は、抽出したパラメータのうち、図25に示すように‘軸番号’、‘方法’、‘原点復帰クリープ速度’等の重要なパラメータの入力領域61を含む第一の画面(パラメータ設定補助ペイン)60を表示する(ステップS2704)。ステップ1の入力領域61には、抽出した‘軸番号’等のパラメータ識別情報がパラメータ識別情報領域64に表示されるとともに、パラメータ値入力欄65に各初期値が表示される。また、ステップ2及びステップ3の入力領域61では、活動化した状態のパラメータ識別情報領域67に、パラメータ識別情報の‘原点復帰クリープ速度’、‘原点復帰運転速度’等が表示され、初期値は表示されないが設定されている。
CPU8は、抽出した動作の種類の‘ドグ式原点復帰’に設定するべき複数のパラメータのうち、パラメータ設定補助ペイン60に表示しないパラメータに初期値を設定する(ステップS2705)。CPU8は、入力領域61にて複数のパラメータの選択を受け付ける。例えば図22に示すように、‘方法’のパラメータ値を初期値の‘ドグ式(Z相あり)’から‘ドグ式定寸(Z相あり)’に変更する選択とともに、パラメータ識別情報の‘原点復帰クリープ速度’の選択を受け付ける(ステップS2706)。
CPU8は、一のパラメータ‘原点復帰クリープ速度’の選択を受け付けた場合、第一の画面に表示される‘ドグ式原点復帰’の制御に重要なパラメータに基づいて、図8と同様、選択を受け付けたパラメータ‘原点復帰クリープ速度’のパラメータ値を入力する第二の画面(パラメータ設定画面)を、‘原点復帰クリープ速度’のパラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示する(ステップS2707)。パラメータ設定画面には、パラメータ設定補助ペイン60で設定されているステップ1のパラメータのパラメータ値に対して、ステップ2の‘原点復帰クリープ速度’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値が、同じくステップ2の‘原点復帰運転速度’及び‘原点復帰方向’のパラメータに設定することができる複数のパラメータ値とともに表示される。
CPU8は、パラメータ設定画面に表示された‘原点復帰クリープ速度’の一のパラメータ値の選択を受け付ける(ステップS2708)。CPU8は、選択を受け付けた‘原点復帰クリープ速度’の一のパラメータ値を設定する(ステップS2709)。
CPU8は、動作の種類の‘ドグ式原点復帰’に設定するべきパラメータとして抽出したパラメータについて、パラメータ設定補助ペイン60及びパラメータ設定画面にて設定したパラメータのパラメータ値並びに、未設定のパラメータの初期値を、所望の動作の種類の‘ドグ式原点復帰’を制御する複数のパラメータのパラメータ値とし、通信インタフェース6を介して動作制御ユニット9へ送信する(ステップS2710)。
以上のように、複雑なパラメータのうち選択を受け付けた動作の種類の‘ドグ式原点復帰’に最低限必要なパラメータのみが表示された第一の画面60を介してパラメータを設定することにより、必要なパラメータのみを対象にパラメータを設定することができるとともに、第一の画面60の入力領域61にて選択を受け付けた一のパラメータの‘原点復帰クリープ速度’について、第二の画面では‘原点復帰クリープ速度’のパラメータのパラメータ値を入力する画面を、該パラメータ及び該パラメータに関連するパラメータの入力領域を含めて表示することにより、第一の画面60で選択を受け付けた一のパラメータの‘原点復帰クリープ速度’がどのようなパラメータであるか、関連するパラメータとともに容易に確認することができ、所望の‘ドグ式原点復帰’の動作を簡単な設定で実現することが可能となる。したがって、動作制御ユニット9では、‘ドグ式原点復帰’を制御する複数のパラメータのパラメータ値を受信し、受信したパラメータ値に基づいて図25のイメージ領域62(図26(b)参照)に示すように、外部機器4の‘軸番号1’が、初期値の‘原点復帰方向’にしたがって同様に初期値の‘原点復帰速度’で移動し、近点ドグがオンする時点(初期値)から設定した‘原点復帰クリープ速度’で移動する。そして、近点ドグがオフしてZ相がオンした時点(初期値)からドグオン移動量(初期値)だけ移動した時点で停止することができる。
なお、上述した実施の形態1から7は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することができることは言うまでもない。例えば設定支援装置5のメモリ7及びCPU8が有する各手段を、動作制御ユニット9に備えるようにしても良く、上述した効果と同様の効果が期待できる。