JP2009294023A - 超音波計測装置及び計測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光干渉計等の光学的手段を用いて、液体中のある計測点における超音波を音響光学効果の影響を受けることなく計測するための装置及び方法を実現する。
【解決手段】超音波計測装置1は、液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルム5を有する超音波検知用のセル6と、フィルム5の振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計等とを備え、セル6は、フィルム5の背面側に前記フィルム5や液体よりも十分に小さな音響インピーダンス(密度と音速との積)を有する気体層8を設ける構成とし、気体層8によって超音波が前記フィルム5の背面に伝搬することを防止し、音響光学効果に起因する超音波信号の発生を阻止し、フィルム5の振動に起因する超音波信号のみを光学的に検出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波精密計測の技術分野に関する発明であり、詳細には、光干渉計等の光学的手段を用いて、液体中のある計測点における超音波を音響光学効果の影響を受けることなく計測するための超音波計測装置及び計測方法に関する。
従来は、液体中を伝搬する超音波を定量的に評価するために、光を反射し媒質液体に近い音響インピーダンスを有するフィルム(薄く金属コーティングされたプラスチックフィルム等)を液体中または液面に設置し、超音波に起因するフィルムの振動(変位や速度、加速度等)を光干渉計等の光学的手段を用いて計測していた。
図3は、液体中に設置したフィルムの超音波に起因する信号をマイケルソン光干渉計を用いて計測する従来例(非特許文献1参照)の概略図である。超音波振動子から放射された超音波は液体中を伝搬し、図3の中央部に設置されたフィルムを振動させる。マイケルソン光干渉計は、超音波に起因するフィルムの変位を検出する。
さらに、超音波は音響的に透明なフィルムを透過した後にマイケルソン光干渉計の検出光に沿って伝搬し、音響光学効果によって伝搬経路中の液体の光学的な屈折率を変化させる。マイケルソン光干渉計は、この液体の光学的な屈折率変化も検出する。このため、マイケルソン光干渉計から出力される検出信号は超音波に起因するフィルムの変位と液体の屈折率変化との和として表され、これらを分離することはできない。
フィルムを透過する超音波の波面が平面の場合には、音響光学効果の影響は小さな値となることが理論的に示されている。しかし超音波の波面が平面でない場合には、音響光学効果の影響は増大する。波面が平面ではない一般の音場においてフィルム設置点の超音波変位のみを計測したいときには、音響光学効果に起因する出力は測定誤差となる。
図4は、液面に設置したフィルムの超音波に起因する信号をマイケルソン光干渉計を用いて計測する別の従来例の概略図である。超音波振動子から放射された超音波は液体中を伝搬し、液面に設置されたフィルムを振動させる。マイケルソン光干渉計は、超音波に起因するフィルムの変位を検出する。
気体の音響インピーダンスはフィルムのそれよりも十分に小さいため、超音波はフィルム―気体界面でほぼ完全に反射されてしまい、マイケルソン光干渉計の検出光の経路には伝搬しない。したがって、音響光学効果に起因する出力は発生せず、マイケルソン光干渉計は超音波に起因するフィルムの変位のみを検出する。しかし、本測定配置では計測点が液面に限定される。
超音波振動子のように位置や向きを変更可能な音源の場合には、計測点の代わりに音源を移動させることによって、音源と計測点との位置関係の任意性を保ちながら超音波変位を計測することができる。しかし、大きさや重量等の理由で移動が困難な音源については、音源と計測点との位置関係の任意性が限定されるという問題があった。
また、超音波に起因するフィルムの振動変位は数nmと微小であるため、その検出に使用するマイケルソン光干渉計の除振は重要である。図4のようにフィルムとマイケルソン光干渉計とを鉛直方向に配置すると、検出光の光軸高さが高くなり外乱振動の影響を受けやすくなる。このため、フィルムとマイケルソン光干渉計とを鉛直方向に配置する場合には、これらを水平方向に配置する場合よりも高度な除振装置が必要となる。
さらに、フィルム−液体界面に混入した気泡は測定の誤差要因となる。本配置ではフィルムを液面に平行に設置しているため、フィルムを液面に垂直に設置する場合よりも液体−フィルム界面に気泡が混入しやすくなる。そのため、本測定配置では液体−フィルム界面に気泡を混入させないために、フィルムの設置により多くの時間及び技術が要求される。
C. B. Scruby and L. E. Drain, Laser Ultrasonics: Techniques and Applications (Adam Hilger, Bristol, 1990). pp. 148-156.
上記のとおり、従来技術においては、液体中を伝搬する超音波を定量的に評価するために、光を反射し媒質液体に近い音響インピーダンスを有するフィルム(薄く金属コーティングされたプラスチックフィルム等)を液体中または液面に設置し、超音波に起因するフィルムの振動(変位や速度、加速度等)を光干渉計等の光学的手段を用いて計測していた。しかし、計測結果が音響光学効果の影響を受けてしまう問題や音源と計測点との位置関係が限定されてしまう問題等があった。
本発明は、光干渉計等の光学的手段を用いて、液体中のある計測点における超音波を音響光学効果の影響を受けることなく計測するための装置及び方法を実現する。
本発明は上記課題を解決するために、液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計等とを備えた超音波計測装置であって、前記セルは、前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設ける構成とし、該気体層によって超音波が前記フィルムの背面に伝搬することを防止し、音響光学効果に起因する超音波信号の発生を阻止し、前記フィルムの振動に起因する超音波信号のみを光学的に検出する構成としたことを特徴とする超音波計測装置を提供する。
前記セルは、筒状に形成され、その前面側開口にフィルムを張り、背面側開口に透明板を有する光学窓を取り付けたセル内を封止し、該セル内に前記気体が封入されている構成とすることが好ましい。
前記セル内の圧力を気体圧力制御装置で制御可能な構成とすることが好ましい。
本発明は上記課題を解決するために、液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計等とによって、超音波計測をする方法であって、前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設け、該気体層によって超音波が前記フィルムの背面に伝搬することを防止し、音響光学効果に起因する超音波信号の発生を阻止し、前記フィルムの振動に起因する超音波信号のみを光学的に検出することを特徴とする超音波計測方法を提供する。
本発明は上記課題を解決するために、液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計等とによって、超音波計測をする方法であって、前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設け、該気体層によって、超音波をほぼ完全に反射させ、液体−フィルム界面に垂直入射される超音波の変位を気体層を設けない場合のそれのほぼ2倍に増大させることを特徴とする超音波計測方法を提供する。
本発明によれば、次のとおりの効果を奏する。
(1)従来のフィルムを液中に設置する方法では、フィルム設置点の超音波に起因する信号と検出光の伝搬経路における音響光学効果に起因する出力とが同時かつ分離されることなく検出されており、フィルム設置点の超音波信号のみを計測することは不可能であった。
これに対して、本発明では原理的に検出光の伝搬経路における音響光学効果に起因する出力が発生しないため、フィルム設置点の超音波信号のみを計測することが可能である。また超音波がフィルム−気体界面においてほぼ完全に反射されることから、液体−フィルム界面に垂直入射される超音波の変位は気体層を設けない場合のそれのほぼ2倍となる。
(2)また従来のフィルムを液面に設置する方法では、超音波を計測可能な点が液面に限定されていたため、移動が困難な音源では音源と計測点との位置関係の任意性が限定されるという問題があった。また、フィルムと光干渉計とが鉛直方向に配置されるため、検出光の光軸高さが高くなり、外乱振動の影響を受けやすいという問題があった。さらに、フィルムを液面に平行に設置していたために、液体−フィルム界面に計測の誤差要因となる気泡を混入しやすいという問題があった。
これらに対して、本発明ではフィルムを液中の任意の点に設置可能であるため、音源と計測点との位置関係の任意性が保証されている。またフィルムと光干渉計とが水平方向に配置されているため、検出光の光軸高さを低くすることが可能であり、外乱振動の影響を受けにくいという利点がある。さらにフィルムを液面に垂直に設置しているため、フィルムを液面に平行に設置する場合よりも液体−フィルム界面に測定誤差要因となる気泡が混入しにくく、フィルム設置に必要な労力が軽減されるという利点がある。
本発明に係る超音波計測装置及び計測方法の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して、以下に説明する。
図1は、本発明に係る超音波計測装置1及び計測方法の実施例を説明する図である。図1において、液体(この実施例では水)中に超音波振動子2が設けられており、この超音波振動子2から放射された超音波を検出装置3で検出する。この実施例では液体は水であり、説明の都合上、容器4内に入れたものとして説明しているが、特にそのような構成に限るものではない。
検出装置3は、フィルム5を取り付けたセル6とマイケルソン光干渉計7を備えている。超音波振動子2から放射された超音波は、液体中を伝搬し、容器4中に設置されたセル6に取り付けられたフィルム5を振動させる。そして、マイケルソン光干渉計7は、超音波に起因するフィルム5の変位を検出する。
本発明の特徴は、セル6の内部にフィルム5や液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層8が設けられている構成である。ここで、「音響インピーダンス」とは、音の伝達する媒体の密度と音速との積を言う。
具体的な構成としては、図1に示すように、セル6は前後が開口した筒状(箱状でもよい。)に形成されており、セル6の前面開口にはフィルム5が設けられ、後面開口には光学窓9が設けられており、フィルム5と光学窓9との間のセル6の空間10内に、気体が封止されて設けられている。
フィルム5は、本実施例ではプラスチックフィルムを使用するが、気体に面する面もしくは水に面する面を薄く金属コーティングされたプラスチックフィルムを使用してもよい。ただし水に面する面に金属コーティングを行った場合には、プラスチックフィルム中を伝搬する超音波とマイケルソン光干渉計7の検出光との間に音響光学効果に起因する出力が発生してしまう。光学窓9は、検出光の光波面を乱すことなく光を透過させる、平坦で滑らかな面を有する透明なガラス板や樹脂である。
このように、フィルム5の背面側に前記フィルム5や液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層8を設けると、超音波振動子2から放射された超音波は、フィルム5−気体界面でほぼ完全に反射されてしまい、マイケルソン光干渉計7の検出光の経路には伝搬しない。したがって、音響光学効果に起因する出力は発生せず、マイケルソン光干渉計7は超音波に起因するフィルム5の変位のみを検出する。
この本発明の原理、作用機序をさらに詳細に説明する。水中にプラスチックのフィルム(ポリエステルフィルム)を設け、このポリエステルフィルムの背面側に気体として空気層を設けた構成を想定する。水は、その密度はおよそ1.00×10kg/m、水中の音速はおよそ1.50×10m/秒であり、その音響インピーダンスはおよそ1.50×10N秒/mである。
ポリエステルフィルムは、その密度はおよそ1.49×10kg/m、ポリエステルフィルム中の縦波音速はおよそ2.26×10m/秒、厚さはおよそ5μm、その音響インピーダンスはおよそ3.37×10N秒/mである。空気は、その密度はおよそ1.29kg/m、空気中の音速はおよそ3.31×10m/秒であり、その音響インピーダンスはおよそ4.27×10kg/m秒である。
上記媒質の境界面における超音波の透過を考える。ここでは、話を簡単にするために、二つの半無限媒質(媒質A及び媒質B)の境界が無限平面であるモデルを考える。超音波を媒質Aから媒質Bに向かって垂直入射するとき、境界面における超音波エネルギーの透過率は、媒質Aの音響インピーダンスZ及び媒質Bの音響インピーダンスZを用いて次の式(1)で表される。
T=4Z/(Z+Z ・・・・・・(1)
式(1)によれば、水−ポリエステルフィルム境界面における超音波エネルギーの透過率はおよそ85%となり、ポリエステルフィルム−空気境界面における超音波エネルギーの透過率は0.05%となる。従って、水中を伝搬してきた超音波は、水―ポリエステルフィルム境界面は良く透過するが、ポリエステルフィルム−気体境界面ではほぼ完全に反射されてしまう。
このように超音波は、ポリエステルフィルム−空気境界面でほぼ完全に反射されてしまうため、光干渉計の検出光の伝搬している空気層にはほとんど透過しない。このため、光干渉計の検出光と超音波との音響光学効果に起因する出力は発生せず、マイケルソン光干渉計は超音波に起因するフィルムの変位のみを検出するのである。
また、超音波がポリエステルフィルム−気体境界面においてほぼ完全に反射され、しかもポリエステルフィルムの厚さ(およそ5μm)が超音波の波長(5MHzではおよそ450μm)に比べて十分に小さいことから、ポリエステルフィルム−気体境界面及び水−ポリエステルフィルム境界面における超音波変位は気体層を設けない場合のそれのほぼ2倍となる。
図2は、セル6の構成をより詳細に説明する拡大図であり、超音波を検出するために用いるフィルム5及びフィルム5の背面に気体層8を設けるためのセル6の一例を示す図である。セル6の大きさは、直径が約100mm、厚さが約20mmの円筒状の構成であり、比較的小型であるため、液体中の任意の位置に容易に設置することができる。
セル6の内部には、液体(例えば水)とは大きく音響インピーダンスが異なる気体が充填されている。理想的には、セル6内を真空とすると超音波をフィルム5−真空界面で完全に反射させることが可能であるが、セル6内を真空とするとフィルム5がセル6内に吸い込まれて潰れてしまうので、気体を入れる。気体としては、空気、又は窒素などが好ましい。
セル6の前面(音源側)には超音波を検出するためのフィルム5が装着されており、セル6の後面(検出光側)にはマイケルソン光干渉計7の検出光を透過させる光学窓9が装着されている。これらのフィルム5及び光学窓9の取付け部分はOリング11等を使用してシールされており、液体はセル6に浸入しない。
セル6を液体中に設置すると、液体の圧力がセル6に加わり、セル6前面のフィルム5が内側にたわむ。このたわみが小さい場合には、マイケルソン光干渉計7からの検出光の入射角度を調節すれば、検出光の反射角度がマイケルソン光干渉計7の方向からそれて元の光経路を戻らなくなるようなことはない。
しかしながら、セル6を液中の深い位置に設置すると、フィルム5のたわみが大きくなり、マイケルソン光干渉計7の検出光のフィルム5への入射角度を調節可能な範囲を超えた値になると、検出光が元の光経路を戻らなくなり、マイケルソン光干渉計7を用いたフィルム5の変位計測が不可能になる。
この問題を解決するために、本発明では、セル6外に気体圧力制御装置12を設け、この気体圧力制御装置12によって、セル6内部の気体圧力を制御することによって、液体圧力に起因するフィルム5のたわみを最小限に抑えている。
本発明の実施例では、セル6に設けられたフィルム5を液中の任意の点に設置可能な構成とすることで、音源と計測点との位置関係の任意性が保証される。
また、フィルム5とマイケルソン光干渉計7とが水平方向に配置されているため、検出光の光軸高さを低くすることが可能であり、外乱振動の影響を受けにくいという利点がある。さらにフィルム5を液面に垂直に設置しているため、フィルム5を液面に平行に設置する場合よりも液体−フィルム5界面に測定誤差要因となる気泡が混入しにくく、フィルム5設置に必要な労力が軽減されるという利点がある。
本実施例ではマイケルソン光干渉計7を用いて超音波を検出した場合について説明したが、本発明はヘテロダイン干渉計等の他の光学的手段を用いて超音波(変位や速度、加速度等)を検出する場合にも適用可能である。
以上、本発明に係る超音波計測装置及び計測方法の最良の形態を実施例に基づいて説明したが、本発明は、このような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内で、いろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係る超音波計測装置は、以上のような構成であるから、一般の音場における超音波信号を音源と計測点の位置関係を制限することなく定量的に計測することを可能とするものであり、超音波医療装置の定量性向上への応用が考えられる。
すなわち、医療用の超音波診断装置では微細な部位の病変を検出するために、診断部位の至近距離から放射した高周波超音波のエコーが利用されている。また結石破壊やガンの加熱治療では、局所的な治療を行うために収束させた超音波が使用されている。これらの超音波医療装置を利用する患者の安全を確保するためには、装置から放射される超音波を定量的に評価することが必要である。
しかし、これらの用途で使用される超音波の波面は平面ではないことから、従来の方法では定量的な計測が困難であった。本発明に係る超音波計測装置は、波面が平面でない超音波の定量的評価を可能とするものであり、これらの医療超音波分野への利用が考えられる。
本発明に係る超音波計測方法は、超音波診断など医療用の技術分野での使用を目的とするものではなく、医療用以外の、各種の工業用超音波計測などにおいて適用可能である。
本発明に係る超音波計測装置及び計測方法の実施例を説明する図である。 実施例の超音波計測装置を詳細に説明する図である。 従来例を説明する図である。 別の従来例を説明する図である。
符号の説明
1 超音波計測装置
2 超音波振動子
3 検出装置
4 容器
5 フィルム
6 セル
7 マイケルソン光干渉計
8 気体層
9 光学窓
10 セルの空間
11 Oリング
12 気体圧力制御装置

Claims (6)

  1. 液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計とを備えた超音波計測装置であって、
    前記セルは、前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設ける構成とし、
    該気体層によって超音波が前記フィルムの背面に伝搬することを防止し、音響光学効果に起因する超音波信号の発生を阻止し、前記フィルムの振動に起因する超音波信号のみを光学的に検出する構成としたことを特徴とする超音波計測装置。
  2. 前記セルは、筒状に形成され、その前面側開口にフィルムを張り、背面側開口に透明板を有する光学窓を取り付けたセル内を封止し、該セル内に前記気体が封入されていることを特徴とする請求項1記載の超音波計測装置。
  3. 前記セル内の圧力を気体圧力制御装置で制御可能な構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の超音波計測装置。
  4. 液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計とによって、超音波計測をする方法であって、
    前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設け、
    該気体層によって超音波が前記フィルムの背面に伝搬することを防止し、音響光学効果に起因する超音波信号の発生を阻止し、前記フィルムの振動に起因する超音波信号のみを光学的に検出することを特徴とする超音波計測方法。
  5. 液体中に設置され、超音波により振動して超音波を検出するためのフィルムを有する超音波検知用のセルと、該フィルムの振動に起因する超音波信号を光学的に検出する光干渉計とによって、超音波計測をする方法であって、
    前記フィルムの背面側に前記フィルムや液体よりも十分に小さな音響インピーダンスを有する気体層を設け、
    該気体層によって、超音波をほぼ完全に反射させ、液体−フィルム界面に垂直入射される超音波の変位を気体層を設けない場合のそれのほぼ2倍に増大させることを特徴とする超音波計測方法。
  6. 前記セル内の圧力を気体圧力制御装置で制御することを特徴とする請求項4又は5記載の超音波計測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018528426A (ja) * 2015-09-29 2018-09-27 シンテフ・ティーティーオー・アクチェセルスカベット ノイズキャンセリング検出器

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