JP2009291476A - 位置決め装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に、容易かつ確実に位置決めすることができる位置決め装置を提供すること。
【解決手段】位置決め装置1は、シースの先端部を目的位置に位置決めする装置であり、可撓性を有し、長尺状をなす本体部2と、本体部2の先端部23に設けられ、拡張・収縮可能なバルーン3とを備えている。本体部2は、シースの内腔内に挿入可能であり、その内腔内に挿入された挿入状態で、本体部2の先端部23が、シースの先端開口より先端側に突出し得るように構成されている。バルーン3が拡張した拡張状態では、そのバルーン3に、シースの先端に当接し得る第1の当接部33と、第1の当接部33よりも基端側に位置し、患者の血管壁の内面に当接し得る第2の当接部34とが形成される。
【選択図】図2
【解決手段】位置決め装置1は、シースの先端部を目的位置に位置決めする装置であり、可撓性を有し、長尺状をなす本体部2と、本体部2の先端部23に設けられ、拡張・収縮可能なバルーン3とを備えている。本体部2は、シースの内腔内に挿入可能であり、その内腔内に挿入された挿入状態で、本体部2の先端部23が、シースの先端開口より先端側に突出し得るように構成されている。バルーン3が拡張した拡張状態では、そのバルーン3に、シースの先端に当接し得る第1の当接部33と、第1の当接部33よりも基端側に位置し、患者の血管壁の内面に当接し得る第2の当接部34とが形成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、位置決め装置に関するものである。
従来、血管や他の生体内組織中にカテーテル等の診断或いは治療用装置を挿入してなされる低侵襲手術が広く行なわれている。例えば、心臓の冠状動脈の狭窄の治療においては、その治療処置を行なうために血管内へカテーテル等の器具を挿入することが必要になる。
このようなカテーテルの血管内への挿入は、通常、大腿部に形成した穿刺孔を介して行なわれる。従って、治療処置が終了した後に、穿刺孔の止血を行なう必要があるが、大腿動脈からの出血時の血圧(出血血圧)は高いため、医療従事者が長時間の間、手指で押さえ続ける(用手圧迫)等の過酷な作業が必要となる。
近年、このような止血作業を容易かつ確実に行なうために、傷穴から挿入して血管に形成された孔(血管壁を貫通する孔)を閉じる種々の装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている血管に形成された孔を閉じる閉鎖具は、血管内に配置される血管内係止部材と、コラーゲンスポンジ等で構成され、血管の外側に配置されるプラグ(封止部材)とを有しており、プラグを潰し、そのプラグと血管内係止部材とで、血管に形成された孔を挟み込んで、閉じるようになっている。
また、前記血管に形成された孔を閉鎖具で閉じる作業を行う際は、前記孔から血管内に挿入したシースを使用し、そのシースの先端開口から閉鎖具の血管内係止部材を突出させ、シースの先端に血管内係止部材を当接させ、シースの先端に対する血管内係止部材の姿勢を固定する。このため、まずは、シースの先端部を血管内の前記孔の近傍の部位に位置決めする必要があり、この位置決めに用いられる装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されている位置決め装置は、長尺状をなしており、位置決め装置をシースに挿入すると、その先端部がシースの先端開口から先端側に突出し、シースの内面と、位置決め装置の外面との間に、血液が流れる流路が形成されるようになっている。また、位置決め装置をシースに挿入すると、シースの先端開口の周方向の所定位置に、前記流路に連通し、血液が流入する流入口が形成され、また、前記流路の基端部は、シースの基端部に形成されている側孔に連通する。そして、シースには、内腔が前記側孔に連通するチューブが接続されており、流入口から流入した血液が、流路を流れ、側孔からチューブに流れ込むようになっている。
前記位置決め装置を用いてシースを位置決めする際は、まずは、位置決め装置をシースに挿入し、位置決め装置およびシースの先端部を血管に形成された孔から血管内に挿入する。シースの先端が血管内に挿入されると、前記流入口から血液が流入し、血液のバックフラッシュが確認される。
次に、血液のバックフラッシュが停止するまで、位置決め装置およびシースを基端方向に移動させる。これにより、シースの先端は、血管の外側で、血管に形成された孔の近傍の部位に移動する。
次に、位置決め装置およびシースを先端方向に10mm移動させる。これにより、シースの先端は、血管内で、血管に形成された孔の近傍の部位に移動し、位置決めが終了する。
しかしながら、前記特許文献1の位置決め装置では、シースを位置決めする際の操作が煩雑であり、手間がかかるという欠点がある。
また、血液の流入口が血管壁に接触してしまうこともあり、これにより、流入口から血液が流入し難くなり、感度が低下し、また、流入口全体が血管壁に完全に接触してしまうと、流入口から血液が流入できなくなり、シースの位置決めができなくなる。このように、特許文献1の位置決め装置では、シースを確実に位置決めするのは困難である。
本発明の目的は、管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に、容易かつ確実に位置決めすることができる位置決め装置を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(20)の本発明により達成される。
(1) 管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に位置決めする位置決め装置であって、
前記医療器具の管腔内に挿入可能であり、該管腔内に挿入された挿入状態で、前記医療器具の先端開口より先端側に突出し得る先端部を有する長尺状の本体部と、
前記本体部の先端部に設けられ、拡張・収縮可能な拡張部とを備え、
前記拡張部は、拡張した際、前記医療器具の先端に当接し得る第1の当接部と、該第1の当接部よりも基端側に位置し、前記患者の生体組織に当接し得る第2の当接部とが形成されるよう構成されていることを特徴とする位置決め装置。
(1) 管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に位置決めする位置決め装置であって、
前記医療器具の管腔内に挿入可能であり、該管腔内に挿入された挿入状態で、前記医療器具の先端開口より先端側に突出し得る先端部を有する長尺状の本体部と、
前記本体部の先端部に設けられ、拡張・収縮可能な拡張部とを備え、
前記拡張部は、拡張した際、前記医療器具の先端に当接し得る第1の当接部と、該第1の当接部よりも基端側に位置し、前記患者の生体組織に当接し得る第2の当接部とが形成されるよう構成されていることを特徴とする位置決め装置。
(2) 前記拡張部は、バルーンで構成されている上記(1)に記載の位置決め装置。
(3) 前記バルーンは、その先端側の固定部および基端側の固定部がそれぞれ前記本体部に固定されており、前記基端側の固定部よりも基端側まで拡張するよう構成されている上記(2)に記載の位置決め装置。
(4) 前記バルーンを拡張・収縮させる作動流体が流れる流路が、前記本体部に形成されている上記(2)または(3)に記載の位置決め装置。
(5) 前記バルーンが拡張した拡張状態を維持する拡張状態維持手段を有する上記(4)に記載の位置決め装置。
(6) 前記拡張状態維持手段は、前記流路の基端側に設けられ、該流路を必要時に開放し得る封止手段である上記(5)に記載の位置決め装置。
(7) 前記バルーンに対して前記作動流体を供給・排出し、該バルーンを拡張・収縮させる操作を行う操作手段を接続する部位を有する上記(4)ないし(6)のいずれかに記載の位置決め装置。
(8) 前記拡張部は、屈曲変形または湾曲変形する屈曲変形部を有する板状体で構成されており、
前記屈曲変形部が前記第2の当接部を構成する上記(1)に記載の位置決め装置。
前記屈曲変形部が前記第2の当接部を構成する上記(1)に記載の位置決め装置。
(9) 前記屈曲変形部は、薄肉部を有する上記(8)に記載の位置決め装置。
(10) 前記屈曲変形部は、前記板状体の本体部軸方向の中間位置よりも基端側に配置されている上記(8)または(9)に記載の位置決め装置。
(11) 前記板状体の前記屈曲変形部よりも先端側の部位を基端方向に移動させ、前記屈曲変形部を屈曲または湾曲させる操作を行う操作手段を有する上記(8)ないし(10)のいずれかに記載の位置決め装置。
(12) 前記本体部の先端部は、基部と、該基部の先端側に配置されたヘッド部とを有し、
前記ヘッド部と前記基部とは、前記板状体により連結されており、
前記ヘッド部が基端方向に移動することにより、前記板状体が、座屈し、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲するよう構成されている上記(8)ないし(10)のいずれかに記載の位置決め装置。
前記ヘッド部と前記基部とは、前記板状体により連結されており、
前記ヘッド部が基端方向に移動することにより、前記板状体が、座屈し、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲するよう構成されている上記(8)ないし(10)のいずれかに記載の位置決め装置。
(13) 先端部が前記ヘッド部に固定された線状体を有し、
前記線状体を基端方向に引っ張ると、前記ヘッド部が基端方向に牽引され、これにより、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲する上記(12)に記載の位置決め装置。
前記線状体を基端方向に引っ張ると、前記ヘッド部が基端方向に牽引され、これにより、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲する上記(12)に記載の位置決め装置。
(14) 前記線状体が先端方向へ戻るのを阻止することにより、前記拡張部が拡張した拡張状態を維持する拡張状態維持手段を有する上記(13)に記載の位置決め装置。
(15) 前記板状体は、前記本体部の周方向に沿って複数設けられている上記(8)ないし(14)のいずれかに記載の位置決め装置。
(16) 前記本体部の周方向における前記板状体の位置を示すマーカーを有する上記(8)ないし(15)のいずれかに記載の位置決め装置。
(17) 前記医療器具の先端開口は、該医療器具の軸を法線とする面に対して傾斜しており、
前記位置決めの際は、前記医療器具の最先端に前記第1の当接部を当接させる上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の位置決め装置。
前記位置決めの際は、前記医療器具の最先端に前記第1の当接部を当接させる上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の位置決め装置。
(18) 前記本体部は、その先端に開放し、ガイドワイヤが挿通し得るルーメンを有する上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の位置決め装置。
(19) 前記本体部の先端は、丸みを帯びている上記(1)ないし(18)のいずれかに記載の位置決め装置。
(20) 前記目的の位置は、血管壁を貫通する孔で、該血管壁の内面付近の部位である上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の位置決め装置。
本発明によれば、管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に、容易、迅速、かつ確実に位置決めすることができる。
例えば、前記目的の位置が、血管の血管壁を貫通する孔(例えば、切開部等)で、血管壁の内面付近の部位である場合は、医療器具の管腔内に挿入された位置決め装置の拡張部を拡張させ、その拡張部の第2の当接部を血管壁の内面に当接させることにより、医療器具を前記血管壁の内面付近の部位に位置決めすることができ、このため、操作が容易であり、また、位置決めを、迅速かつ確実に行うことができる。
以下、本発明の位置決め装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
なお、本発明は、管状の医療器具の先端部(先端)を患者の体内の目的の位置に位置決めする装置であるが、下記の実施形態では、代表的に、本発明を、例えば血管の切開部等、血管壁に形成された孔(血管壁を貫通する孔)で、血管壁の内面付近の部位、すなわち、血管内における血管壁に形成された孔(血管壁を貫通する孔)の直下でかつ近傍の部位に、シースの先端部(先端)を位置決めする装置に適用した場合について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の位置決め装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す位置決め装置の断面図であり、図2(a)は、バルーンが収縮した状態を示し、図2(b)は、バルーンが拡張した状態を示す。また、図3は、図1に示す位置決め装置により位置決めするシースの構成例を示す斜視図、図4〜図11は、図1に示す位置決め装置の作用を説明するための断面図である。
図1は、本発明の位置決め装置の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1に示す位置決め装置の断面図であり、図2(a)は、バルーンが収縮した状態を示し、図2(b)は、バルーンが拡張した状態を示す。また、図3は、図1に示す位置決め装置により位置決めするシースの構成例を示す斜視図、図4〜図11は、図1に示す位置決め装置の作用を説明するための断面図である。
なお、以下では、図1、図3〜図11において、左下側を「先端」、右上側(手元側)を「基端」、図2において、左側を「先端」、右側(手元側)を「基端」として説明を行う。
これらの図に示す位置決め装置1は、血管の切開部(血管壁を貫通する孔)で、血管壁の内面付近の部位、すなわち、血管内における血管壁に形成された孔(血管壁を貫通する孔)の直下でかつ近傍の部位に、シース(医療器具)5の先端部(先端)を位置決めする装置である。
まず、シース5について説明する。
図3および図4に示すように、シース(医療器具)5は、略円筒状をなし、可撓性を有する本体部(シースチューブ)50を備えている。
図3および図4に示すように、シース(医療器具)5は、略円筒状をなし、可撓性を有する本体部(シースチューブ)50を備えている。
本体部50の基端部には、略円筒状をなすハブ(コネクタ)51が形成されている。また、ハブ51の基端部の内周側には、スリットが形成された止血弁(弁体)52が設置されている。これにより、ハブ51の基端からの血液の漏出を防止することができる。
シース5は、経皮的に血管に導入される。そして、シース5の内腔(管腔)には、ハブ51の基端から、例えばカテーテル、ガイドワイヤ等の医療用の長尺物が挿通され、この長尺物が血管内に導入される。
シース5の先端開口53は、そのシース5の軸を法線とする面(平面)に対して所定角度傾斜している。これにより、シース5の軸を血管の軸に対して所定角度傾斜させた状態で、先端開口53と血管の軸とを略平行とすることができる。
このシース5としては、例えば、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後に留置されているシース(イントロデューサシース)や、専用のもの等が挙げられる。
次に、位置決め装置1について説明する。
図1および図2に示すように、位置決め装置1は、可撓性を有し、長尺状をなす本体部2と、拡張・収縮可能な拡張部として、バルーン3とを備えている。
図1および図2に示すように、位置決め装置1は、可撓性を有し、長尺状をなす本体部2と、拡張・収縮可能な拡張部として、バルーン3とを備えている。
本体部2は、シース5の内腔(管腔)内に挿入可能であり、その内腔内に挿入された挿入状態で、本体部2の先端部23が、シース5の先端開口53より先端側に突出し得るように構成されている。また、本体部2の先端は、丸みを帯びている。これにより、本体部2の先端部23を、円滑に、血管内に挿入することができる。
また、本体部2の基端部には、ハブ(分岐ハブ)4が設置(固定)されている。このハブ4は、ポート41およびポート(分岐ポート)42を有しており、ポート41は、本体部2の後述するルーメン21に連通し、ポート42は、本体部2の後述するルーメン22に連通している。なお、このハブ4を把持し、位置決め装置1を操作することができる。
また、本体部2には、その長手方向に沿って、ガイドワイヤ6(図4参照)が挿通し得るルーメン(第1のルーメン)21が形成されている。このルーメン21は、本体部2の全長に渡って形成されている。すなわち、ルーメン21の先端は、本体部2の先端に開放(開口)し、基端側は、ハブ4のポート41に連通している。
また、ハブ4のポート41の内部には、先端方向への液体(流体)の流れを可能にし、基端方向への液体(流体)の流れを阻止する一方向弁(逆止弁)43が設置されている。これにより、ポート41からの血液の漏出を防止することができる。一方向弁43としては、例えば、ダックビル弁等を用いることができる。
本体部2の先端部23には、作動流体の注入(供給)・抜き取り(排出)により拡張・収縮し得るバルーン3が設置(固定)されている。
バルーン3は、膜状物(膜)を例えばシート状や筒状(図示の構成では、筒状)に成形してなるものであり、その先端側に設けられている先端側固定部31および基端側に設けられている基端側固定部32が、それぞれ、本体部2の外周面に対し、気密的または液密的に固着されている。この固着は、例えば融着または接着剤による接着によりなされている。
バルーン3は、拡張前(収縮時)は、しぼんで畳まれている状態となっているが、その内部に作動流体が供給されることにより外周方向(外側)に拡張し、逆に、内部から作動流体を排出すると、元の畳まれた状態に収縮する。
また、バルーン3は、基端側固定部32の先端部よりも基端側まで拡張するよう構成されている。すなわち、バルーン3が拡張した拡張状態では、そのバルーン3に、シース5の先端に当接し得る第1の当接部33と、第1の当接部33よりも基端側に位置し、患者の血管壁の内面(生体組織)に当接し得る第2の当接部34とが形成される。なお、基端側固定部32の先端部付近が、第1の当接部33を構成し、また、基端側固定部32と先端側固定部31の中間の部位と、基端側固定部32との間の部位が、第2の当接部34を構成する。
本体部2の軸方向(長手方向)における第1の当接部33と第2の当接部34との間の距離Lは、特に限定されず、諸条件に応じて適宜決定されるが、1〜10mm程度であるのが好ましく、2〜4mm程度であるのがより好ましい。
シース5の位置決めの際は、本体部2をシース5の内腔内に挿入した挿入状態で、シース5の最先端に拡張状態のバルーン3の第1の当接部33を当接させ、シース5の最先端よりも基端側に位置する第2の当接部34を血管壁の内面に当接させる(図7参照)。これにより、シース5の先端部が、目的位置、すなわち、血管の切開部で、血管壁の内面付近の部位に配置される。
また、本実施形態では、バルーン3は、拡張状態で、その外形形状が、本体部2の軸を中心(中心軸)とする回転体となるよう(本体部2の軸に対して対称となるよう)構成されている。これにより、シース5に対する位置決め装置1の周方向の位置によらず、シース5を位置決めすることができる。
バルーン3は、例えば、各種の高分子材料(特に、熱可塑性樹脂)で構成することができる。この場合、バルーン3は、全体として可撓性を有する材料で構成されているのが好ましく、弾性または伸縮性を有する材料(特に、弾性材料)で構成されているのがより好ましい。バルーン3が伸縮性を有するものであれば、そのバルーン3は、収縮時には、本体部2に密着している余計な凹凸を形成せず、拡張時には、基端側固定部32より基端側まで伸びるように拡がる。
バルーン3の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂またはこれを含むポリエステルエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂またはそれに架橋処理を施したもの(特に、電子線照射により架橋させたもの)、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610等のポリアミド系樹脂またはこれを含むポリアミドエラストマー、ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはこれらに架橋処理を施したもの、シリコーン樹脂またはこれらのうちの少なくとも一種を含むポリマーブレンド、ポリマーアロイ、各種ゴム等の材料が挙げられる。
そして、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR、1,2−BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等のブタジエン系ゴム、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン−アクリロニトリルゴム(NBR)等のジエン系特殊ゴム、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、アクリル系ゴム(ACM、ANM)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)等のオレフィン系ゴム、ウレタンゴム(AU、EU)等のウレタン系ゴム、ヒドリンゴム(CO、ECO、GCO、EGCO)等のエーテル系ゴム、多硫化ゴム(T)等のポリスルフィド系ゴム、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、FZ)、塩素化ポリエチレン(CM)等の各種ゴムや、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等の弾性材料が好ましく、これらのうちの1種または2種以上を混合して用いることができる。
また、これらの材料よりなる膜を複数積層した積層体でバルーン3を構成してもよい。この場合、例えば、各層を共押出成形したり、各層を接着、融着等により接合したり、1つの層の上にコーティングにより他の層を形成したりする方法で積層体を得ることができる。また、上記材料からなる層の外側または内側に、軟質樹脂層、硬質樹脂層、潤滑性材料の層、抗血栓性材料の層等を設けてもよい。
なお、バルーン3の構成材料中には、例えば、ヘパリン、プロスタグランジン、ウロキナーゼ、アルギニン誘導体等の抗血栓性材料や、マーカーとして機能する硫酸バリウム、炭酸バリウム、酸化ビスマス、タングステン等のX線不透過材料が配合されていてもよい。
また、本体部2には、その長手方向に沿って、バルーン3を拡張・収縮させる作動流体が流れる流路となるルーメン(第2のルーメン)22が形成されている。このルーメン22は、本体部2のほぼ全長に渡って形成されている。ルーメン22の先端は、本体部2の先端部23の側方、すなわち、バルーン3の内部に位置する本体部2の外周面に開放(開口)し、基端側は、ハブ4のポート42に連通している。これにより、ルーメン22を介してバルーン3の内部とポート42とが連通する。
また、ポート42には、バルーン3に対して作動流体を供給・排出し、バルーン3を拡張・収縮させる供給・排出手段(操作手段)として、例えば、作動流体が充填された図示しないシリンジが接続される。すなわち、ポート42は、シリンジが着脱自在に接続される部位である。
この作動流体としては、圧力変動によって体積が変化しない液体が使用でき、生体に無害であるもの(例えば、生理食塩水等)が好ましい。また、液体の中でも、X線造影性を有する液体であるのがより好ましく、例えば、動脈用造影剤等のX線造影剤を生理食塩水で数倍に希釈した液体等を使用することができる。この場合、バルーン3の位置がX線透視下で確認できる。
また、ハブ4のポート42の内部には、スリットが形成された弁体44が設置されている。これにより、バルーン3を拡張させた後、ポート42からシリンジを取り外したとき、バルーン3から作動流体が排出されてしまうのを防止することができ、これによって、バルーン3の拡張状態を維持することができる。この弁体44により、拡張状態維持手段、すなわち、ルーメン22を必要時に開放し得る封止手段が構成される。
位置決め装置1の生体に挿入され得る本体部2の寸法(長さ、外径等)は、特に限定されず、位置決め装置1の本体部2をシース5に挿入したとき、先端部23(バルーン3)が、シース5の先端開口53より先端側に突出するように、シース5の寸法等に応じて適宜決定される。通常は、位置決め装置1の生体に挿入され得る本体部2の長さは、8〜30cm程度であるのが好ましく、14〜20cm程度であるのがより好ましい。
また、本体部2は、所望の可撓性を有するものであり、その構成材料としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂等の各種熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、フッ素ゴム系等の各種熱可塑性エラストマーが挙げられる。
次に、位置決め装置1を用いてシース5の位置決めを行なう際の手順および位置決め装置1の作用について説明する。
図4に示すように、カテーテルを用いた治療(PCI)や診断(CAG)の処置後、シース5が留置されており、このシース5の位置決めを行う。シース5の先端部は、血管の切開部(血管壁を貫通する孔)を貫通し、血管内に挿入されている。
まず、図4に示すように、ガイドワイヤ6を、シース5の基端から、シース5内に挿入し、ガイドワイヤ6の先端部をシース5の先端開口53より先端側に十分に突出させる。
次に、図5に示すように、位置決め装置1のルーメン21にガイドワイヤを挿入しつつそのガイドワイヤ6に沿って、位置決め装置1の本体部2を、シース5の基端から、シース5内に挿入し、本体部2の先端部23をシース5の先端開口53より先端側に十分に突出させる。
次に、図6に示すように、図示しないシリンジをハブ4のポート42に接続し、そのシリンジにより、作動流体をバルーン3に供給し、バルーン3を拡張させる。そして、シリンジをハブ4のポート42から取り外す。
次に、図7に示すように、位置決め装置1を基端方向に移動させ、シース5の最先端にバルーン3の第1の当接部33を当接させ、第2の当接部34を血管壁の内面に当接させる。
次に、図8に示すように、シリンジをハブ4のポート42に接続し、そのシリンジにより、作動流体をバルーン3から排出し、バルーン3を収縮させる。そして、シリンジをハブ4のポート42から取り外す。
次に、図9に示すように、位置決め装置1およびガイドワイヤ6を基端方向に移動させ、シース5から抜去する。以上で、シース5の位置決めが終了し、図10に示すように、シース5の先端部は、血管の切開部で、血管壁の内面付近の部位に配置される。
次に、図示しない生体内組織閉鎖装置を用い、図示しない閉鎖具で、血管の切開部を閉じる作業(止血作業)を行う。
閉鎖具は、シール部と、変形可能な変形部とを有しており、シール部は、血管壁の内側から切開部を覆い、変形部は、変形して血管壁の外側から切開部を覆い、これらシール部と変形部とで切開部(血管壁)が挟み込まれ、切開部が閉じる。
以上説明したように、この位置決め装置1によれば、バルーン3を拡張させ、シース5の最先端に第1の当接部33を当接させ、第2の当接部34を血管壁の内面に当接させるだけで、シース5を、目的位置、すなわち、血管の切開部で、血管壁の内面付近の部位に位置決めすることができ、このため、操作が容易であり、また、位置決めを、迅速かつ確実に行うことができる。
なお、本実施形態では、封止手段(拡張状態維持手段)として、弁体44を用いたが、本発明では、これに限らず、例えば、二方活栓や三方活栓等を用いてもよい。
また、図11に示すように、シース5の先端開口53は、そのシース5の軸を法線とする面(平面)と、平行であってもよい。この場合は、シース5の位置決めの際は、シース5の先端全体に、拡張状態のバルーン3の第1の当接部33が当接する。
<第2実施形態>
図12は、本発明の位置決め装置の第2実施形態を示す斜視図、図13は、図12に示す位置決め装置の先端部の拡大図(斜視図)、図14は、図12に示す位置決め装置の糸止部を示す断面図、図15〜図19は、図12に示す位置決め装置の作用を説明するための断面図である。
図12は、本発明の位置決め装置の第2実施形態を示す斜視図、図13は、図12に示す位置決め装置の先端部の拡大図(斜視図)、図14は、図12に示す位置決め装置の糸止部を示す断面図、図15〜図19は、図12に示す位置決め装置の作用を説明するための断面図である。
なお、以下では、図12、図13、図15〜図19において、左下側を「先端」、右上側(手元側)を「基端」、図14において、下側を「先端」、上側(手元側)を「基端」として説明を行う。
以下、本発明の位置決め装置の第2実施形態について説明するが、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
各図に示す第2実施形態の位置決め装置1では、拡張部は、屈曲変形または湾曲変形(図示の構成では、屈曲変形)する屈曲変形部71を有する複数(図示の構成では、2つ)の板状体7で構成されている。各板状体7は、本体部2の周方向に沿って、等間隔(等角度間隔)で並設されている。図示の構成では、1対の板状体7は、本体部2の軸を介して、対向するように配置されている。以下の説明では、代表的に、各屈曲変形部71が屈曲変形する場合を説明する。
また、図13に示すように、本体部2の先端部23は、基部232と、基部232の先端側に配置されたヘッド部231とを有し、ヘッド部231と基部232とは、各板状体7により連結されている。そして、ヘッド部231が基端方向に移動することにより、各板状体7が、座屈し、各屈曲変形部71が屈曲するよう構成されている。すなわち、各屈曲変形部71が、外周方向(外側)に突出するように屈曲することで、拡張部が外周方向に拡張する。
図16および図17に示すように、拡張部が拡張した拡張状態では、各板状体7に、シース5の先端に当接し得る第1の当接部72と、第1の当接部72よりも基端側に位置し、患者の血管壁の内面(生体組織)に当接し得る第2の当接部73とが形成される。なお、板状体7の基端部が、第1の当接部72を構成し、また、屈曲変形部71が、第2の当接部73を構成する。
ここで、各板状体7の構成は同様であるので、以下では、一方の板状体7について説明する。
板状体7の屈曲変形部71は、本体部2の軸に対して垂直な方向に沿って形成された薄肉部711を有しており、これにより、屈曲変形し得るようになっている。また、本実施形態においては、この屈曲変形部71の屈曲変形は、弾性変形であり、屈曲変形部71は、屈曲変形部71(板状体7)自身の復元力(弾性力)により、元の形状に復元する。
また、屈曲変形部71は、板状体7の、本体部2の軸方向の中間位置よりも基端側に配置されている。すなわち、板状体7の先端から薄肉部711(屈曲変形部71)までの長さをL1、板状体7の基端から薄肉部711(屈曲変形部71)までの長さをL2としたとき、L1は、L2よりも大きい。そして、L1とL2の比であるL1/L2は、1.1〜10程度であるのが好ましく、1.5〜5程度であるのがより好ましい。
なお、板状体7は、本体部2と一体的に形成されていてよく、また、別部材を本体部2に固着(固定)したものであってもよい。
また、板状体7の構成材料としては、例えば、本体部2と同様のものを用いることができる。
また、図12に示すように、本体部2の基端部に設置(固定)されたハブ4は、略円筒状をなしており、ルーメン22の基端側は、このハブ4の内腔に連通している。また、ハブ4の内周側には、一方向弁(逆止弁)43が設置されている。
また、位置決め装置1は、各板状体7の屈曲変形部71よりも先端側の部位、すなわち、本体部2のヘッド部231を基端方向に移動させ、各屈曲変形部71を屈曲させる操作(拡張部を拡張・収縮させる操作)を行う操作手段として、糸(線状体)8を有している。
糸8は、本体部2のルーメン22を挿通しており、その先端部は、ヘッド部231の先端部に固定され、基端部は、ハブ4を経て、後述する糸止部9の基端から外部に引き出されている。また、糸の基端部には、把持部81が固着(固定)されており、この把持部81により、糸8の基端部が糸止部9の内部に入り込んでしまうのを防止することができる。
糸8を基端方向に引っ張ると、ヘッド部231が基端方向に牽引され、これにより、各板状体7の屈曲変形部71が屈曲する(拡張部が拡張する)。また、糸8を基端方向に引っ張るのを止めると、各板状体7の屈曲変形部71は、自己の復元力により、元の形状に復元する(拡張部が収縮する)。
また、ハブ4の基端部には、拡張部が拡張した拡張状態を維持する拡張状態維持手段として、糸止部9が設置(固定)されている。
この糸止部9は、図14に示すように、ローラークレンメのような構造をなしており、糸を固定(移動不能に)したロック状態と、糸8を移動可能にしたロック解除状態とを採り得るように構成されている。
すなわち、糸止部9は、糸止部本体91と、糸止部本体91に対して移動可能に設置されたローラー(操作部)92とで構成されており、ローラー92は、図14中時計回りに回転させると、先端方向(図14中下側)に移動し、図14中反時計回りに回転させると、基端方向(図14中上側)に移動するようになっている。
ローラー92が先端方向に移動すると、ローラー92の外周面と、糸止部本体91の所定角度で傾斜した傾斜面911との間に、糸8が挟まれ、その糸8が固定される(ロック状態となる)。したがって、各板状体7の屈曲変形部71が屈曲した状態、すなわち、拡張部が拡張した拡張状態で、糸止部9により糸8を固定すると、糸8(ヘッド部231)が先端方向へ戻るのが阻止され、これにより、各板状体7の屈曲変形部71が屈曲した状態、すなわち、拡張部の拡張状態が維持される。
また、前記糸が固定された状態から、ローラー92が基端方向に移動すると、ローラー92の外周面と傾斜面911との間に隙間が形成され、糸8は、移動可能になる(ロック状態が解除される)。これにより、各板状体7の屈曲変形部71は、自己の復元力により、元の形状に復元する。すなわち、拡張部は、収縮する。
なお、ガイドワイヤ6は、糸止部9を介さずに、直接、ハブ4の基端から本体部2のルーメン21に挿入される。
また、図12に示すように、ハブ4の外周面には、本体部2の周方向における各板状体7の位置を示すマーカー11がそれぞれ設けられている。
一方、シース5のハブ51の外周面には、本体部50の周方向における本体部50の最先端の位置を示す図示しないマーカーが設けられている。
これにより、位置決め装置1のマーカー11とシース5のマーカーとの周方向の位置を一致させると、図17に示すように、位置決め装置1の板状体7とシース5の本体部50の最先端との周方向の位置が一致し、これによって、板状体7の屈曲変形部71が屈曲した状態の第1の当接部72を、確実に、シース5の最先端に当接させることができる。
次に、位置決め装置1を用いてシース5の位置決めを行なう際の手順および位置決め装置1の作用について説明する。
まず、ガイドワイヤ6を、シース5の基端から、シース5内に挿入し、ガイドワイヤ6の先端部をシース5の先端開口53より先端側に十分に突出させる(図4参照)。
次に、図15に示すように、位置決め装置1のルーメン21にガイドワイヤを挿入しつつそのガイドワイヤ6に沿って、位置決め装置1の本体部2を、シース5の基端から、シース5内に挿入し、本体部2の先端部23をシース5の先端開口53より先端側に十分に突出させる。
次に、図16に示すように、糸8を基端方向に引っ張る。これにより、ヘッド部231が基端方向に牽引され、これによって、各板状体7の屈曲変形部71が屈曲する。すなわち、拡張部が拡張する。
次に、糸止部9のローラー92を図16中時計回りに回転させ、そのローラー92を先端方向に移動させる。これにより、ローラー92の外周面と糸止部本体91の傾斜面911との間に糸8が挟まれ、その糸8が固定され、糸8が先端方向へ戻るのが阻止される。これにより、各板状体7の屈曲変形部71が屈曲した状態、すなわち、拡張部の拡張状態が維持される。
次に、図17に示すように、位置決め装置1を基端方向に移動させ、シース5の最先端に第1の当接部72を当接させ、第2の当接部73を血管壁の内面に当接させる。
次に、図18に示すように、糸止部9のローラー92を図18中反時計回りに回転させ、そのローラー92を基端方向に移動させる。これにより、ローラー92の外周面と傾斜面911との間に隙間が形成され、糸8は、移動可能になる。これにより、各板状体7の屈曲変形部71は、自己の復元力により、元の形状に復元する。すなわち、拡張部は、収縮する。
次に、図19に示すように、位置決め装置1およびガイドワイヤ6を基端方向に移動させ、シース5から抜去する。以上で、シース5の位置決めが終了し、シース5の先端部は、血管の切開部で、血管壁の内面付近の部位に配置される(図10参照)。
この位置決め装置1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が得られる。そして、糸8を基端方向に引っ張るだけで各板状体7の屈曲変形部71が屈曲するので、さらに、操作が容易になる。
なお、本実施形態では、板状体7の数は、2つであるが、本発明では、板状体7の数は、これに限らず、1つでもよく、また、3つ以上でもよい。
また、本実施形態においては、屈曲変形部71を弾性体とし、その弾性力をもって屈曲変形部71(板状体7)が元の直線的な形状に戻るよう構成したが、本発明では、例えば、牽引に用いる糸8を、剛性の高い棒状体やチューブに変更すれば、その棒状体やチューブを押し込むことによって、屈曲変形部71を元の形状に戻すことができるので、屈曲変形部71は、必ずしも弾性体でなくてもよい。
以上、本発明の位置決め装置を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
1 位置決め装置
2 本体部
21、22 ルーメン
23 先端部
231 ヘッド部
232 基部
3 バルーン
31 先端側固定部
32 基端側固定部
33 第1の当接部
34 第2の当接部
4 ハブ
41、42 ポート
43 一方向弁
44 弁体
5 シース
50 本体部
51 ハブ
52 止血弁
53 先端開口
6 ガイドワイヤ
7 板状体
71 屈曲変形部
711 薄肉部
72 第1の当接部
73 第2の当接部
8 糸
81 把持部
9 糸止部
91 糸止部本体
911 傾斜面
92 ローラー
11 マーカー
2 本体部
21、22 ルーメン
23 先端部
231 ヘッド部
232 基部
3 バルーン
31 先端側固定部
32 基端側固定部
33 第1の当接部
34 第2の当接部
4 ハブ
41、42 ポート
43 一方向弁
44 弁体
5 シース
50 本体部
51 ハブ
52 止血弁
53 先端開口
6 ガイドワイヤ
7 板状体
71 屈曲変形部
711 薄肉部
72 第1の当接部
73 第2の当接部
8 糸
81 把持部
9 糸止部
91 糸止部本体
911 傾斜面
92 ローラー
11 マーカー
Claims (20)
- 管状の医療器具の先端部を患者の体内の目的の位置に位置決めする位置決め装置であって、
前記医療器具の管腔内に挿入可能であり、該管腔内に挿入された挿入状態で、前記医療器具の先端開口より先端側に突出し得る先端部を有する長尺状の本体部と、
前記本体部の先端部に設けられ、拡張・収縮可能な拡張部とを備え、
前記拡張部は、拡張した際、前記医療器具の先端に当接し得る第1の当接部と、該第1の当接部よりも基端側に位置し、前記患者の生体組織に当接し得る第2の当接部とが形成されるよう構成されていることを特徴とする位置決め装置。 - 前記拡張部は、バルーンで構成されている請求項1に記載の位置決め装置。
- 前記バルーンは、その先端側の固定部および基端側の固定部がそれぞれ前記本体部に固定されており、前記基端側の固定部よりも基端側まで拡張するよう構成されている請求項2に記載の位置決め装置。
- 前記バルーンを拡張・収縮させる作動流体が流れる流路が、前記本体部に形成されている請求項2または3に記載の位置決め装置。
- 前記バルーンが拡張した拡張状態を維持する拡張状態維持手段を有する請求項4に記載の位置決め装置。
- 前記拡張状態維持手段は、前記流路の基端側に設けられ、該流路を必要時に開放し得る封止手段である請求項5に記載の位置決め装置。
- 前記バルーンに対して前記作動流体を供給・排出し、該バルーンを拡張・収縮させる操作を行う操作手段を接続する部位を有する請求項4ないし6のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記拡張部は、屈曲変形または湾曲変形する屈曲変形部を有する板状体で構成されており、
前記屈曲変形部が前記第2の当接部を構成する請求項1に記載の位置決め装置。 - 前記屈曲変形部は、薄肉部を有する請求項8に記載の位置決め装置。
- 前記屈曲変形部は、前記板状体の本体部軸方向の中間位置よりも基端側に配置されている請求項8または9に記載の位置決め装置。
- 前記板状体の前記屈曲変形部よりも先端側の部位を基端方向に移動させ、前記屈曲変形部を屈曲または湾曲させる操作を行う操作手段を有する請求項8ないし10のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記本体部の先端部は、基部と、該基部の先端側に配置されたヘッド部とを有し、
前記ヘッド部と前記基部とは、前記板状体により連結されており、
前記ヘッド部が基端方向に移動することにより、前記板状体が、座屈し、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲するよう構成されている請求項8ないし10のいずれかに記載の位置決め装置。 - 先端部が前記ヘッド部に固定された線状体を有し、
前記線状体を基端方向に引っ張ると、前記ヘッド部が基端方向に牽引され、これにより、前記屈曲変形部が屈曲または湾曲する請求項12に記載の位置決め装置。 - 前記線状体が先端方向へ戻るのを阻止することにより、前記拡張部が拡張した拡張状態を維持する拡張状態維持手段を有する請求項13に記載の位置決め装置。
- 前記板状体は、前記本体部の周方向に沿って複数設けられている請求項8ないし14のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記本体部の周方向における前記板状体の位置を示すマーカーを有する請求項8ないし15のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記医療器具の先端開口は、該医療器具の軸を法線とする面に対して傾斜しており、
前記位置決めの際は、前記医療器具の最先端に前記第1の当接部を当接させる請求項1ないし16のいずれかに記載の位置決め装置。 - 前記本体部は、その先端に開放し、ガイドワイヤが挿通し得るルーメンを有する請求項1ないし17のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記本体部の先端は、丸みを帯びている請求項1ないし18のいずれかに記載の位置決め装置。
- 前記目的の位置は、血管壁を貫通する孔で、該血管壁の内面付近の部位である請求項1ないし19のいずれかに記載の位置決め装置。
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