JP2009291296A - 使い捨ておむつ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の使い捨ておむつ1は、吸収性コア23を具備する吸収性本体2と外装体2’を備え、外装体2’は、互いに連結されている腹側部3及び背側部4を具備し、腹側部3の一部が、吸収性本体2の長手方向の一端部に固定され、背側部4の一部が、吸収性本体2の長手方向の他端部に固定されており、腹側部3が、中央部分31と破断誘導線33,33を介して連設された一対の外方部34,34とを有し、破断誘導線33の破断により分離した外方部34からファスニングテープ5を引き出し可能であり、破断誘導線33は、その一部33bが外方部34側に入り込むように屈曲させて形成され、破断誘導線33の破断により中央部分31の側部に摘み部が形成されるようになしてある。
【選択図】図1
Description
しかし、本発明者の検討の結果、その使い捨ておむつは、腹側部の中央部分から外方部を分離し展開型おむつのようにして使用する場合の、着用者の腹部に対するおむつのフィット性の点で改善の余地があった。
本発明の一実施形態としての使い捨ておむつ1は、成人用のおむつであり、図1及び図2に示されるように、吸収性コア23を具備する吸収性本体2と、互いに連結されてウエスト開口部11を形成している腹側部3及び背側部4からなる外装体2’とを具備している。腹側部3と背側部4とは、着用者の側部に配されるおむつ両側部のそれぞれにおいて、ヒートシール、超音波シール、等の公知の接合手段により接合されている。これにより、環状のウエスト開口部11が形成されていると共に、おむつの両側部に一対のサイドシール部13が形成されている。
吸収性本体2は、図2に示すように、平面視形状が長方形状であり、一方向に長い形状を有している。吸収性コア23は、長方形状の裏面シート22及び長方形状の表面シート21により挟持・固定されている。吸収性コア23は、長方形の長辺それぞれの中央部付近を凹状に切り欠いた形状を有している。吸収性本体2の脚周りに配される部分には、吸収性本体2の長手方向に沿って弾性部材24が配されており、脚周りに対するフィット性が高められている。尚、吸収性本体2の長手方向の両側部には、一側縁部に弾性部材を有する立体ガード形成用シートを配する等により、一対の立体ガードを形成することが好ましい。
中央部分31の両側の破断誘導線33は、それぞれ、図1又は図3に示すように、その一部33bが外方部34側に入り込むように屈曲させて形成されており、該各破断誘導線33を、図4に示すように破断させることにより、中央部分31の側部に摘み部Tが形成されるようになしてある。中央部分31の側部は、中央部分3のおむつ長手方向における側部である。
中央部分31は、中央に位置する矩形状部分31aと、破断誘導線33を破断することにより、前記摘み部Tを構成する部分となる摘み部形成部31b,31bとからなる。
摘み部形成部31b,31bは、それぞれ、矩形状部分31aに連続するシート材から構成されており、破断誘導線33の屈曲した部分33bに囲まれた部分からなる。
摘み部形成部31b,31bは、矩形状部分31aとは異なり、吸収性本体2の外面には接合されておらず、破断誘導線33の破断後には、吸収性本体2の外面から離間可能な摘み部Tを形成する。摘み部Tは、指、例えば、親指と人差し指とでしっかりと摘める大きさを有している。
また、本実施形態における破断誘導線33は、中央部分31の両側、より詳細にはおむつの縦方向中心線CLに対して左右対称に形成されている。従って、図3に示す破断誘導線33とは反対側の破断誘導線33の屈曲部分33bは、おむつ正面から見て、左右を反転させた形状を有している。
これにより、破断誘導線33の破断により摘み部Tを生じさせたときに、該摘み部Tの先端が、吸収性本体2の各側縁27の位置より外側に延出したものとなり、摘みやすい摘み部Tが形成される。また、破断誘導線33を破断し、おむつ1を、展開型おむつのようにして装着する際に、摘み部がないと、吸収性本体の両端部を持って当てるため、押さえる手が邪魔でしっかり当たらない。しかし、摘み部、特にその先端が側縁27より延出した摘み部があると、吸収性本体を、お腹に強く押え付けなくてもしっかり当てることができ、また、直接に吸収部を持たないので衛生的である。
また、摘み部形成部31aは、吸収性本体2と重なって存在する部分の長さL2(胴回り方向の長さ,図4参照)が、50〜95mm、特に55〜75mmであることが好ましい。
また、摘み部形成部31aは、吸収性本体2の外面に剥離不能に固定されている部分と固定されていない部分との境界部を基端として先端までの長さL3(胴回り方向の長さ,図4参照)が、55〜100mm、特に60〜80mmであることが好ましい。
また、破断誘導線33の破断によって形成される摘み部Tは、手でしかっりと摘めるようにする観点から、16〜70cm2、特に27〜64cm2であることが好ましい。
上記の寸法や面積は、おむつを自然に収縮させた状態で測定する。
尚、図4には、外方部34の内面側に折り畳まれ且つ止着部52が外方部34の内面に仮着された状態のファスニングテープ5と、止着部52をメス部材55から剥離し、外方部34の端縁34aから外方に向かって延出するように展開した状態のファスニングテープ5とを示してある。
背側部4のおむつ縦方向における、ウエスト開口部の開口端3bと吸収性コア4の背側部側の端縁の位置23bとの間の領域であるウエスト領域A1には、背側ウエスト部伸縮部45が形成されており、背側部4におけるウエスト領域A1より下方で且つ帯状部分41の下端位置より上方に位置するウエスト下領域B1には、背側ウエスト部下伸縮部46が形成されている。背側ウエスト部伸縮部45及び背側ウエスト部下伸縮部46は、2枚のシート間に、胴回り方向に沿って弾性部材45a,46aを伸長状態で固定して形成されており、何れも胴回り方向に伸縮する。
この摘み部Tを、手、例えば親指と人差し指で摘んで着用者の側方に向かって引っ張りつつ、腹側部の中央部分を着用者の腹部にあてがい、その状態で、ファスニングテープ5を、該中央部分の外面に止着することができる。
これにより、ウエストや胴回りの隙間も少なく、しっかり当てることが出来、特に横向きモレも低減できる。
本実施形態のおむつ1においては、腹側部3の中央部分31の矩形状部分31aの外面は、ファスニングテープ5の止着部52と係合可能になっている。より詳細には、前記矩形状部分31aの外面に機械的面ファスナーのメス部材56を有しており、ファスニングテープ5の止着部52を、このメス部材56に脱着自在に止着することができる。
そのため、破断誘導線33の破断後には、摘み部形成部31bが抜けた部分が、外方部の端縁34aの位置より大きく窪んで凹部34bを形成する。
この凹部34bの存在により、ファスニングテープ5の実質的な長さが長くなり、上下のファスニングテープの向きを、例えば図6に示すように、それぞれ変えて止着することも容易である。そのため、ウエストやレッグ回りの締め付け具合も変えられ、モレ部位によってはファスニングテープを部分的に締め付けられる。
また、ファスニングテープ間での歪によって凸状になったりすることもなく装着できるので、装着中の違和感が少なく、誤って凸部に触れてテープが取れることもなくなる。
これらにより、着用者の腹部に対するおむつのフィット性を容易に向上させることができる。
本実施形態における中央部分31は、外方部34と同様に2枚の不織布製のシート37,38を主体として構成されている。2枚のシート37,38は、破断誘導線33の破断前においては、中央部分31と外方部34それぞれとの間に亘って連続して存在している。
また、中央部分31の矩形状部分31aにおいては、2枚のシート37,38のうちのおむつ外面側に位置するシート37上に機械的面ファスナーのメス材56が積層され、摘み部形成部31bにおいては、2枚のシート37,38のうちのおむつ内面側に位置するシート38上にテープ基材51が積層されている。
テープ基材51は、上述したように、一端側が外方部34に剥離不能に接合されているが、その一端側の部分51aは、摘み部形成部31bと、外方部34における該摘み部形成部31bの上下に位置する部分との間に亘って連続して存在し、破断誘導線33の破断により、2枚のシート37,38と共に破断されて、摘み部形成部31bに接合された部分と外方部34に接合された部分とに分離されるようになされている。
補強材として用いる材料としては、腹側部3を構成する不織布製シート(上記実施形態においては2枚の上記不織布製シート37,38)よりも剛性の高いシート材を用いることが好ましく、例えば、PEやPP等の裂け難い2軸延伸フィルムやメッシュ、また坪量が高い不織布、芯地等のスパンボンド不織布やケミカルボンド不織布や発泡ウレタン等を挙げることができる。
腹側部3を構成するシート37の外面や外方部34の内面を、機械的ファスナーのオス部材を直接係合可能な材料、例えば係合性に富む不織布から構成することにより、これを機械的面ファスナーのメス部材として用いることもできる。
例えば、破断誘導線33の屈曲部分33bの屈曲形状としては、上述おむつ1のようなコ字状の他、U字状、V字状、Ω字状等とすることもできる。
また、ファスニングテープ5は、各外方部34に一個のみ、あるいは3個ずつ設けられていてもよい。
また、中央部分31は、吸収性本体2の外面に剥離自在(脱着自在)に固定されているものであってもよい。この場合、中央部分31の剥離後に露出する表面は、ファスニングテープ5を着脱可能に止着可能な材料からなることが好ましい。
また、本発明の使い捨ておむつは、成人用に適しているが、幼児用であっても良い。
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収性コア
2’ 外装体
3 腹側部
31 中央部分
31a 矩形状部分
31b 摘み部形成部
33 ミシン目(破断誘導線)
33a,33c 縦線部分
33b 屈曲部分
34 外方部
34a 端縁
34b 凹部
4 背側部
5 ファスニングテープ
T 摘み部
Claims (4)
- 吸収性コアを具備する吸収性本体と外装体を備え、該外装体は互いに連結されている腹側部及び背側部を具備し、前記腹側部の一部が、前記吸収性本体の長手方向の一端部に固定され、前記背側部の一部が、該吸収性本体の長手方向の他端部に固定されており、
前記腹側部が、中央部分と該中央部分に破断誘導線を介して連設された一対の外方部とを有し、該破断誘導線の破断により分離した該外方部からファスニングテープを引き出すことができるようになしてある、使い捨ておむつであって、
前記破断誘導線は、その一部が前記外方部側に入り込むように屈曲させて形成されており、該破断誘導線の破断により、前記中央部分の側部に摘み部が形成されるようになしてある使い捨ておむつ。 - 前記摘み部となる部分の先端が、前記吸収性本体の側縁より外方に位置している、請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記ファスニングテープが、前記外方部それぞれに複数個設けられており、前記摘み部となる部分が、おむつ縦方向において隣り合う2つのファスニングテープ間に入り込んでいる、請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記摘み部となる部分に補強材が設けられている、請求項1〜3の何れかに記載の使い捨ておむつ。
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