JP2009291130A - 食品組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コエンザイムQ10は、抗酸化作用、エネルギー産生促進作用、心肺機能を高める作用、免疫賦活作用、老化予防作用などがあるが、経口投与における吸収性が低いことに問題点があった。本発明は、コエンザイムQ10の体内吸収性を改善する組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】 コエンザイムQ10とフコイダン、アンセリンおよびN−アセチルグルコサミンからなる群から選択された少なくとも2種とを組み合わせた食品組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 コエンザイムQ10とフコイダン、アンセリンおよびN−アセチルグルコサミンからなる群から選択された少なくとも2種とを組み合わせた食品組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、コエンザイムQ10を含有する食品組成物に関し、更に詳しくはコエンザイムQ10の高吸収性の食品組成物に関する。
コエンザイムQ10は、別名、補酵素Q10、ビタミンQ、ユビキノン及びユビデカレノンとして知られ、その主な薬理作用としては、抗酸化作用、エネルギー産生促進作用、心肺機能を高める作用、免疫賦活作用、老化予防作用などがあり、食品への添加物としてまたは栄養補助食品中の成分などとしても利用されている。
コエンザイムQ10は融点の低い親油性固体であり、水に難溶性であり、油脂などの基剤への溶解度が極めて低いため、経口投与における吸収性が低いことが知られている。その問題点を解決するために、下記特許文献1には、コエンザイムQ10とセサミン類とを併用し、コエンザイムQ10の体内吸収性を改善する組成物が開示されている。
特開2007−70312号公報
本発明の目的は、コエンザイムQ10の体内吸収性をさらに高めた食品組成物を提供することにある。
本発明者らは、コエンザイムQ10とフコイダン、アンセリンおよびN−アセチルグルコサミンからなる群から選択された少なくとも2種とを組み合わせることにより、コエンザイムQ10の体内吸収性が著しく改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
請求項1に記載の発明は、コエンザイムQ10と、フコイダンと、N−アセチルグルコサミンとを含む食品組成物である。
請求項2に記載の発明は、コエンザイムQ10と、フコイダンと、アンセリンとを含む食品組成物である。
請求項3に記載の発明は、コエンザイムQ10と、アンセリンと、N−アセチルグルコサミンとを含む食品組成物である。
請求項2に記載の発明は、コエンザイムQ10と、フコイダンと、アンセリンとを含む食品組成物である。
請求項3に記載の発明は、コエンザイムQ10と、アンセリンと、N−アセチルグルコサミンとを含む食品組成物である。
本発明によれば、コエンザイムQ10とフコイダン、アンセリンおよびN−アセチルグルコサミンからなる群から選択された少なくとも2種とを組み合わせることにより、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することができる。さらにこのような食品組成物は、二日酔いの予防または改善剤としてとくに有用であることも見出された。
(コエンザイムQ10)
コエンザイムQ10は、上記のように、別名、補酵素Q10、ビタミンQ、ユビキノン及びユビデカレノンとして知られ、商業的に入手可能な化合物である。なお、コエンザイムQ10は、還元型のものがその体内吸収効果が高いために好ましい。還元型のコエンザイムQ10を得る方法としては特に限定されず、例えば、合成、発酵、天然物からの抽出等の従来公知の方法によりコエンザイムQ10を得た後、クロマトグラフィーにより流出液中の還元型コエンザイムQ10区分を濃縮する方法などを採用することが出来る。この場合には、必要に応じて上記コエンザイムQ10に対し、水素化ほう素ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム(ハイドロサルファイトナトリウム)等の一般的な還元剤を添加し、常法により上記コエンザイムQ10中に含まれる酸化型コエンザイムQ10を還元して還元型コエンザイムQ10とした後にクロマトグラフィーによる濃縮を行っても良い。また、既存の高純度コエンザイムQ10に上記還元剤を作用させる方法によっても得ることが出来る。
コエンザイムQ10は、上記のように、別名、補酵素Q10、ビタミンQ、ユビキノン及びユビデカレノンとして知られ、商業的に入手可能な化合物である。なお、コエンザイムQ10は、還元型のものがその体内吸収効果が高いために好ましい。還元型のコエンザイムQ10を得る方法としては特に限定されず、例えば、合成、発酵、天然物からの抽出等の従来公知の方法によりコエンザイムQ10を得た後、クロマトグラフィーにより流出液中の還元型コエンザイムQ10区分を濃縮する方法などを採用することが出来る。この場合には、必要に応じて上記コエンザイムQ10に対し、水素化ほう素ナトリウム、亜ジチオン酸ナトリウム(ハイドロサルファイトナトリウム)等の一般的な還元剤を添加し、常法により上記コエンザイムQ10中に含まれる酸化型コエンザイムQ10を還元して還元型コエンザイムQ10とした後にクロマトグラフィーによる濃縮を行っても良い。また、既存の高純度コエンザイムQ10に上記還元剤を作用させる方法によっても得ることが出来る。
(フコイダン)
フコイダンは、フコース硫酸を構成糖とする多糖の総称であり、本発明においてはフコース硫酸含有多糖やその分解物を使用することができる。フコイダンは、公知の方法で調製すればよく、例えばガゴメコンブ、マコンブ、トロロコンブ、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ワカメ、ワカメ メカブ、クロメ、アラメ、カジメ、ジャイアントケルプ、レッソニア ニグレセンス、アスコフィラム ノドッサム等の昆布目、ながまつも目、ひばまた目等の海藻を原料として用いることができる。フコイダンの分解物は、例えば公知の酸分解法及び酵素分解法で調製することができる。
フコイダンは、フコース硫酸を構成糖とする多糖の総称であり、本発明においてはフコース硫酸含有多糖やその分解物を使用することができる。フコイダンは、公知の方法で調製すればよく、例えばガゴメコンブ、マコンブ、トロロコンブ、ヒバマタ、モズク、オキナワモズク、ワカメ、ワカメ メカブ、クロメ、アラメ、カジメ、ジャイアントケルプ、レッソニア ニグレセンス、アスコフィラム ノドッサム等の昆布目、ながまつも目、ひばまた目等の海藻を原料として用いることができる。フコイダンの分解物は、例えば公知の酸分解法及び酵素分解法で調製することができる。
(アンセリン)
本発明で用いられるアンセリンは、魚肉、鶏肉、畜肉等に含まれており、それらから水抽出、熱水抽出、アルコール抽出、超臨界抽出等の方法により抽出することができ、詳細な方法は例えば特開2002−173442号公報に開示されている。
本発明で用いられるアンセリンは、魚肉、鶏肉、畜肉等に含まれており、それらから水抽出、熱水抽出、アルコール抽出、超臨界抽出等の方法により抽出することができ、詳細な方法は例えば特開2002−173442号公報に開示されている。
(N−アセチルグルコサミン)
N−アセチルグルコサミンは、例えば、カニやエビなどの甲殻類から得られたキチンを原料として、特開2000−281696号公報等に記載されている方法にしたがって調製することができる。例えば、甲殻類の殻から調製された多糖類キチンを、酸で部分加水分解し、これにキチナーゼのような酵素を作用させて分解し、N−アセチルグルコサミンを調製することができる。なお、市販されているN−アセチルグルコサミンも利用でき、例えば、商品名「マリンスウィート」(焼津水産化学工業株式会社製)などが挙げられる。
N−アセチルグルコサミンは、例えば、カニやエビなどの甲殻類から得られたキチンを原料として、特開2000−281696号公報等に記載されている方法にしたがって調製することができる。例えば、甲殻類の殻から調製された多糖類キチンを、酸で部分加水分解し、これにキチナーゼのような酵素を作用させて分解し、N−アセチルグルコサミンを調製することができる。なお、市販されているN−アセチルグルコサミンも利用でき、例えば、商品名「マリンスウィート」(焼津水産化学工業株式会社製)などが挙げられる。
(組成物)
本発明に係る組成物において、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.01〜100、アンセリンを0.01〜100、N−アセチルグルコサミンを0.01〜100の割合で配合するのが好ましい。
さらに好ましくは、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.1〜10、アンセリンを0.1〜10、N−アセチルグルコサミンを0.1〜10の割合で配合するのがよい。
とくに好ましくは、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.5〜5、アンセリンを0.5〜5、N−アセチルグルコサミンを0.5〜5の割合で配合するのがよい。
上記配合割合の範囲内において、コエンザイムQ10の体内吸収性が著しく高まる。また、下記で説明する二日酔いの予防または改善効果も高まる。なお、本発明においては、コエンザイムQ10と、フコイダンと、アンセリンと、N−アセチルグルコサミンの4種類を含む食品組成物も好適な形態である。
本発明に係る組成物において、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.01〜100、アンセリンを0.01〜100、N−アセチルグルコサミンを0.01〜100の割合で配合するのが好ましい。
さらに好ましくは、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.1〜10、アンセリンを0.1〜10、N−アセチルグルコサミンを0.1〜10の割合で配合するのがよい。
とくに好ましくは、コエンザイムQ10を1としたとき(質量基準)、フコイダンを0.5〜5、アンセリンを0.5〜5、N−アセチルグルコサミンを0.5〜5の割合で配合するのがよい。
上記配合割合の範囲内において、コエンザイムQ10の体内吸収性が著しく高まる。また、下記で説明する二日酔いの予防または改善効果も高まる。なお、本発明においては、コエンザイムQ10と、フコイダンと、アンセリンと、N−アセチルグルコサミンの4種類を含む食品組成物も好適な形態である。
なお、コエンザイムQ10の1日あたりの摂取量は、通常1〜300mgの範囲、好ましくは10〜100mgであるので、本発明の組成物のヒト摂取量は、この範囲内におさまるようにするのが望ましい。
また本発明の組成物には、その効果を損なわない限り、任意の所望成分を配合することができる。例えば、ビタミンE、ビタミンC等のビタミン類やソフトカプセルを調製する時に通常配合される乳化剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、抗酸化剤等を適宜配合することができる。
本発明の組成物は、アルコール摂取後の二日酔いを予防するとともに、二日酔いの不快症状に対して速効性を有する。すなわち本発明の組成物は、二日酔い予防又は改善剤として好適である。この形態においても、コエンザイムQ10とフコイダン、アンセリンおよびN−アセチルグルコサミンからなる群から選択された少なくとも2種の配合割合は、上記と同様である。
本発明の組成物は、その形態を特に制限するものではないが、公知の方法によりマイクロカプセル、ソフトカプセル又はハードカプセルに封入してカプセル化することが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。
(還元型コエンザイムQ10の調製)
特開2007−84532号に記載の方法にしたがって還元型コエンザイムQ10を調製した。すなわち、1000gのエタノール中に、100gの酸化型補酵素Q10、60gのL−アスコルビン酸を加え、78℃にて攪拌し、還元反応を行った。30時間後、50℃まで冷却し、同温を保持しながらエタノール400g、水100gを添加した。この溶液(還元型補酵素Q10を100g含む)を攪拌しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、得られた湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、得られた湿結晶を減圧乾燥することにより、白色の乾燥結晶95gを得た。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。
特開2007−84532号に記載の方法にしたがって還元型コエンザイムQ10を調製した。すなわち、1000gのエタノール中に、100gの酸化型補酵素Q10、60gのL−アスコルビン酸を加え、78℃にて攪拌し、還元反応を行った。30時間後、50℃まで冷却し、同温を保持しながらエタノール400g、水100gを添加した。この溶液(還元型補酵素Q10を100g含む)を攪拌しながら、10℃/時間の冷却速度で2℃まで冷却し、白色のスラリーを得た。得られたスラリーを減圧ろ過し、得られた湿結晶を冷エタノール、冷水、冷エタノール、で順に洗浄(洗浄に用いた冷溶媒の温度は2℃)して、さらに、得られた湿結晶を減圧乾燥することにより、白色の乾燥結晶95gを得た。なお、減圧乾燥を除くすべての操作は窒素雰囲気下で実施した。
実施例1
上記還元型コエンザイムQ10、フコイダンおよびN−アセチル−D−グルコサミンをオリーブ油に溶解または分散させ、本実施例の試験試料とした。
比較例の試験試料は、(a)オリーブ油のみ、(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたもの、(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたもの、(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものとした。
各試験群において、各試験試料を下記に示す投与量でもってSD系雄性ラット(8週齢、(各群は4匹))に単回投与の後、6時間後に血液を採取して血漿中コエンザイムQ10濃度の経時変化を測定した。
上記還元型コエンザイムQ10、フコイダンおよびN−アセチル−D−グルコサミンをオリーブ油に溶解または分散させ、本実施例の試験試料とした。
比較例の試験試料は、(a)オリーブ油のみ、(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたもの、(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたもの、(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものとした。
各試験群において、各試験試料を下記に示す投与量でもってSD系雄性ラット(8週齢、(各群は4匹))に単回投与の後、6時間後に血液を採取して血漿中コエンザイムQ10濃度の経時変化を測定した。
投与量:
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、フコイダンは60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは60mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
比較例の試験試料:
(a)オリーブ油のみの例は、5ml/kg。
(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたものの例は60mg/kg。
(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、フコイダンを60mg/kg。
(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、N−アセチルグルコサミンを60mg/kg。
なお各試験群において、オリーブ油としての投与量は、5ml/kgとした。
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、フコイダンは60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは60mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
比較例の試験試料:
(a)オリーブ油のみの例は、5ml/kg。
(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたものの例は60mg/kg。
(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、フコイダンを60mg/kg。
(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、N−アセチルグルコサミンを60mg/kg。
なお各試験群において、オリーブ油としての投与量は、5ml/kgとした。
その結果、血漿中のコエンザイムQ10濃度は、以下のようになった。
(a)オリーブ油のみの例:1μM
(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたものの例:8μM
(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたものの例:10μM
(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものの例:11μM
本実施例:28μM
以上から、コエンザイムQ10とフコイダンとN−アセチルグルコサミンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
(a)オリーブ油のみの例:1μM
(b)コエンザイムQ10をオリーブ油に溶解させたものの例:8μM
(c)コエンザイムQ10+フコイダンをオリーブ油に溶解させたものの例:10μM
(d)コエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンをオリーブ油に溶解させたものの例:11μM
本実施例:28μM
以上から、コエンザイムQ10とフコイダンとN−アセチルグルコサミンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
実施例2
ゼラチン、グリセリン、カラメルを加え、膨潤させ、溶解したゼラチンシートを用いて、打ち抜き法により、ソフトカプセルを製造した。なお、このソフトカプセル内には、実施例1で調製した試験試料が含まれる。該ソフトカプセルを1週間ヒト(n=10)に摂取させた。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、フコイダンは1g、N−アセチルグルコサミンは1gとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1390ng/mlであった。これに対し、比較試験として、有効成分としてコエンザイムQ10のみを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、300ng/mlであった。有効成分としてコエンザイムQ10+フコイダンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、366ng/mlであった。有効成分としてコエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、370ng/mlであった。なお比較試験において、各有効成分の摂取量は実施例2と同じである。
ゼラチン、グリセリン、カラメルを加え、膨潤させ、溶解したゼラチンシートを用いて、打ち抜き法により、ソフトカプセルを製造した。なお、このソフトカプセル内には、実施例1で調製した試験試料が含まれる。該ソフトカプセルを1週間ヒト(n=10)に摂取させた。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、フコイダンは1g、N−アセチルグルコサミンは1gとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1390ng/mlであった。これに対し、比較試験として、有効成分としてコエンザイムQ10のみを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、300ng/mlであった。有効成分としてコエンザイムQ10+フコイダンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、366ng/mlであった。有効成分としてコエンザイムQ10+N−アセチルグルコサミンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、370ng/mlであった。なお比較試験において、各有効成分の摂取量は実施例2と同じである。
実施例3
ウィスター(Wister)系雄性ラット(7〜8週齢)一群6匹を一夜絶食後、翌朝薬剤試料(10ml/kg)を経口投与し、20分後に15%(W/V)エタノール水溶液20ml/kgを経口投与した。エタノール水溶液投与後、1、3、5の各時間後に尾の先端から採血し、血中アルコール測定キット(シグマ社製)を用いて血中アルコール濃度を測定した。本実施例3における薬剤試料は、投与量が実施例1のコエンザイムQ10を100mg/kg、フコイダンを50mg/kg、N−アセチルグルコサミンを50mg/kgとなるように各有効成分をオリーブ油中に溶解または分散させた液体である。
ウィスター(Wister)系雄性ラット(7〜8週齢)一群6匹を一夜絶食後、翌朝薬剤試料(10ml/kg)を経口投与し、20分後に15%(W/V)エタノール水溶液20ml/kgを経口投与した。エタノール水溶液投与後、1、3、5の各時間後に尾の先端から採血し、血中アルコール測定キット(シグマ社製)を用いて血中アルコール濃度を測定した。本実施例3における薬剤試料は、投与量が実施例1のコエンザイムQ10を100mg/kg、フコイダンを50mg/kg、N−アセチルグルコサミンを50mg/kgとなるように各有効成分をオリーブ油中に溶解または分散させた液体である。
その結果、ラットの血中アルコール濃度は、エタノール水溶液投与直後が150mg/dlであったのに対し、1時間後は81mg/dl、3時間後は69mg/dl、5時間後は27mg/dlであった(平均)。これに対し、薬剤試料を投与しない対照群は、エタノール水溶液投与直後が150mg/dlであったのに対し、1時間後は130mg/dl、3時間後は99mg/dl、5時間後は80mg/dlであった。
実施例4
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、フコイダンおよびアンセリンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
また、比較例の試験試料として、(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものを用いた。
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、フコイダンおよびアンセリンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
また、比較例の試験試料として、(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものを用いた。
投与量:
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、フコイダンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
比較例の試験試料:
(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、アンセリンを30mg/kg。
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、フコイダンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
比較例の試験試料:
(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものの例は、コエンザイムQ10を60mg/kg、アンセリンを30mg/kg。
その結果、血漿中のコエンザイムQ10濃度は、以下のようになった。
(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものの例:10μM
本実施例:27μM
以上から、コエンザイムQ10とフコイダンとアンセリンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
(e)コエンザイムQ10+アンセリンをオリーブ油に溶解させたものの例:10μM
本実施例:27μM
以上から、コエンザイムQ10とフコイダンとアンセリンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
実施例5
試験試料として、実施例4で調製した試験試料を用い、実施例2を繰り返した。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、フコイダンは500mg、アンセリンは100mgとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1266ng/mlであった。これに対し、比較試験として、有効成分としてコエンザイムQ10+アンセリンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、355ng/mlであった。なお比較試験において、各有効成分の摂取量は実施例5と同じである。
試験試料として、実施例4で調製した試験試料を用い、実施例2を繰り返した。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、フコイダンは500mg、アンセリンは100mgとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1266ng/mlであった。これに対し、比較試験として、有効成分としてコエンザイムQ10+アンセリンを含むソフトカプセルを摂取させた例では、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度は、355ng/mlであった。なお比較試験において、各有効成分の摂取量は実施例5と同じである。
実施例6
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、N−アセチルグルコサミンおよびアンセリンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、N−アセチルグルコサミンおよびアンセリンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
投与量:
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
その結果、血漿中のコエンザイムQ10濃度は、以下のようになった。
本実施例:24μM
以上から、コエンザイムQ10とN−アセチルグルコサミンとアンセリンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
本実施例:24μM
以上から、コエンザイムQ10とN−アセチルグルコサミンとアンセリンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
実施例7
試験試料として、実施例6で調製した試験試料を用い、実施例2を繰り返した。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、N−アセチルグルコサミンは100mg、アンセリンは100mgとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1301ng/mlであった。
試験試料として、実施例6で調製した試験試料を用い、実施例2を繰り返した。なお、ヒト一人、1日あたりのコエンザイムQ10摂取量は50mg、N−アセチルグルコサミンは100mg、アンセリンは100mgとした。
その結果、1週間後のコエンザイムQ10の血中濃度(平均)は、1301ng/mlであった。
参考例
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、N−アセチルグルコサミン、アンセリンおよびフコイダンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
実施例1において、試験試料を上記還元型コエンザイムQ10、N−アセチルグルコサミン、アンセリンおよびフコイダンをオリーブ油に溶解または分散させたものとし、実施例1を繰り返した。
投与量:
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kg、フコインダン60mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
本実施例の試験試料:コエンザイムQ10は60mg/kg、N−アセチルグルコサミンは30mg/kg、アンセリンは30mg/kg、フコインダン60mg/kgである(いずれも乾燥粉末として)。
その結果、血漿中のコエンザイムQ10濃度は、以下のようになった。
本実施例:30μM
以上から、コエンザイムQ10とN−アセチルグルコサミンとアンセリンとフコイダンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
本実施例:30μM
以上から、コエンザイムQ10とN−アセチルグルコサミンとアンセリンとフコイダンとを併用した組成物が、コエンザイムQ10の体内吸収性を著しく改善することが明らかとなった。
実施例8
実施例4または6に記載の試験試料を用い、実施例3に記載した実験を繰り返し、ラットの血中アルコール濃度を測定したところ、それぞれほぼ実施例3と同様の結果を得た。
実施例4または6に記載の試験試料を用い、実施例3に記載した実験を繰り返し、ラットの血中アルコール濃度を測定したところ、それぞれほぼ実施例3と同様の結果を得た。
なお、上記実施例では還元型コエンザイムQ10を使用したが、酸化型コエンザイムQ10も利用可能である。
Claims (3)
- コエンザイムQ10と、フコイダンと、N−アセチルグルコサミンとを含む食品組成物。
- コエンザイムQ10と、フコイダンと、アンセリンとを含む食品組成物。
- コエンザイムQ10と、アンセリンと、N−アセチルグルコサミンとを含む食品組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008148072A JP2009291130A (ja) | 2008-06-05 | 2008-06-05 | 食品組成物 |
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ID=41539929
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Country | Link |
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JP (1) | JP2009291130A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101108886B1 (ko) | 2010-05-17 | 2012-01-30 | 강릉원주대학교산학협력단 | 감태 유래 씨놀과 푸코이단의 혼합물을 함유한 항산화 및 항암 활성 조성물 |
KR20220154289A (ko) | 2021-05-12 | 2022-11-22 | 이희두 | 드라이포그 방식의 공기(Air) 살균소독세척 방역 시스템 |
-
2008
- 2008-06-05 JP JP2008148072A patent/JP2009291130A/ja active Pending
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