JP2009290954A - 電気車制御方法及び電気車制御装置 - Google Patents

電気車制御方法及び電気車制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】空転滑走の発生の際に生じる他の軸への空転滑走の誘発の適切な抑制の実現。
【解決手段】空転滑走が発生すると、空転滑走した第1軸に対する再粘着制御を行うとともに、他の第2〜第4軸それぞれに対する空転滑走誘発抑制制御を行う。空転滑走誘発抑制制御では、再粘着制御によるトルク引き下げに同期させて、対象軸のトルクを変更させる。トルク変更量Δτebは、空転滑走軸の空転滑走時の加速度αと所定の係数kとに基づいて決定する。係数kは、空転/滑走の何れであるか、及び、対象軸と空転滑走軸との車両内の配置位置関係等に基づいて決まり、例えば、力行時の空転の場合、対象軸が空転滑走軸の後方の軸ならばトルク引き下げ、前方の軸ならばトルク引き上げとして変更量が決定される。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気車制御方法及び電気車制御装置に関する。
電車や電気機関車等の電気車(動力車)は、車輪・レール間の引張力(粘着力ともいう)によって加減速を行う。引張力/軸重比が粘着係数以下の範囲であれば粘着走行がなされるが、粘着係数を超えた場合には、空転又は滑走(空転滑走)が生じる。空転滑走が生じた場合には、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる「再粘着制御」が行われる。
また、特許文献1には、ある軸に空転滑走が生じると、軸重移動量の変動による台車のピッチング動作によって空転していない他の軸(健全軸(粘着軸))に空転滑走が誘発されるとする課題を解決する手法が記載されている。具体的には、空転滑走が発生すると、同一台車内の他の軸に対してトルクを低減させるトルク指令を出力する技術が開示されている。
特開2005−39915号公報
しかしながら、上述の特許文献1では、空転滑走の誘発を抑制するためのトルク指令は固定パターンとなっていることから、必要以上にトルクを引き下げる場合があり得る。また、空転滑走によって生じる軸重移動量の変動は、空転滑走が発生した軸と健全軸との台車内の配置位置関係ばかりか、車両内の配置位置関係に応じても異なると思われる。また、空転滑走が発生した軸を基準として進行方向前方の軸であるか進行方向後方の軸であるかの配置位置関係によっても軸重移動量の変動量が正負で異なると考えられる。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、空転滑走の誘発の適切な抑制を実現することを目的としている。
上記課題を解決するための第1の発明は、
動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御方法であって、
空転滑走した軸を検出する検出ステップと、
空転滑走した軸のトルクを一時的に引き下げて再粘着させる制御を行う再粘着制御ステップと、
空転滑走した軸の空転滑走の程度を表す加速度、空転滑走速度又はこれらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて空転滑走していない健全軸のトルク変更量を算出する算出ステップと、
前記健全軸のトルクを一時的に前記トルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御を行う誘発抑制制御ステップと、
を含む電気車制御方法である。
また、第8の発明は、
動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御装置(例えば、図5の電気車制御装置1)であって、
空転滑走した軸を検出する検出部(例えば、図5の空転滑走検出器50)と、
空転滑走した軸のトルクを一時的に引き下げて再粘着させる制御を行う再粘着制御部(例えば、図5の再粘着制御器60)と、
空転滑走した軸の空転滑走の程度を表す加速度、空転滑走速度又はこれらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて空転滑走していない健全軸のトルク変更量を算出する算出部(例えば、図5の空転滑走誘発抑制制御器80)と、
前記健全軸のトルクを一時的に前記トルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御を行う誘発抑制制御部(例えば、図5の空転滑走誘発抑制制御器80)と、
を備える電気車制御装置である。
この第1の発明等によれば、動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御として、空転滑走した軸のトルクを引き下げて再粘着させる再粘着制御が行われるとともに、健全軸のトルクを、一時的に、空転滑走した軸の空転滑走指標値を用いて算出されたトルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御が行われる。つまり、空転滑走が発生した際の他の軸への空転滑走の誘発が抑制されるとともに、この空転滑走の誘発抑制のためのトルク変更量は、空転滑走した軸の加速度や速度、これらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて算出される。従って、発生した空転滑走の程度に応じた適切な空転滑走の誘発抑制制御が実現される。
第2の発明は、第1の発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、前記空転滑走指標値と、動力車の各台車及び当該台車内の各軸の配置構成によって定まる空転滑走した軸と健全軸間の相対的な軸重移動係数とを用いて、健全軸の前記トルク変更量を算出するステップである電気車制御方法である。
この第2の発明によれば、トルク変更量は、空転滑走指標値と、動力車の各台車及び当該台車内の各軸の配置構成によって定まる空転滑走した軸と健全軸間の相対的な軸重移動係数とを用いて算出される。つまり、空転滑走の誘発抑制のための健全軸のトルク変更量は、空転滑走した軸との配置位置関係に応じて異なる。これにより、適切な空転滑走の誘発抑制制御が実現される。
第3の発明は、第1又は第2の発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、空転が検出された場合に、空転した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き下げ量として算出するステップを含む電気車制御方法である。
この第3の発明によれば、空転が検出された場合(すなわち、力行時の場合)、空転した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量は、引き下げ量として算出される。空転が発生すると、この空転した軸より進行方向後方の動軸の軸重移動量は、前方の軸の空転に起因して低下する。このため、当該後方の動軸のトルク変更量を引き下げ量とすることで、当該軸の引張力/軸重比を一定に保つ方向の値とし(軸重の変動を打ち消す方向の値とし)、空転滑走の誘発を抑制することが可能となる。
第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、滑走が検出された場合に、滑走した軸より進行方向前方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き下げ量として算出するステップを含む電気車制御方法である。
この第4の発明によれば、滑走が検出された場合(すなわち、制動時の場合)、滑走した軸より進行方向前方側に配置構成された健全軸のトルク変更量は、引き下げ量として算出される。滑走が発生すると、この滑走した軸より進行方向前方の動軸の軸重移動量は、後方の軸の滑走に起因して低下する。このため、当該前方の動軸のトルク変更量を引き下げ量とすることで、当該軸の引張力/軸重比を一定に保つ方向の値とし(軸重の変動を打ち消す方向の値とし)、空転滑走の誘発を抑制することが可能となる。
第5の発明は、第1〜第4の何れかの発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、空転が検出された場合に、空転した軸より進行方向前方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き上げ量として算出するステップを含む電気車制御方法である。
この第5の発明によれば、空転が検出された場合(すなわち、力行時の場合)、空転した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量は、引き上げ量として算出される。空転が発生すると、この空転した軸より進行方向前方の動軸の軸重移動量は、後方の軸の空転に起因して増加する。このため、当該軸の引張力/軸重比を一定に保つ方向の値(軸重の変動を打ち消す方向の値)として、当該前方の動軸のトルク変更量を引き上げ量とすることができる。
第6の発明は、第1〜第5の何れかの発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、滑走が検出された場合に、滑走した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き上げ量として算出するステップを含む電気車制御方法である。
この第6の発明によれば、滑走が検出された場合(すなわち、制動時の場合)、滑走した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量は、引き上げ量として算出される。滑走が発生すると、この滑走した軸より進行方向後方の動軸の軸重移動量は、前方の軸の滑走に起因して増加する。このため、当該軸の引張力/軸重比を一定に保つ方向の値(軸重の変動を打ち消す方向の値)として、当該後方の動軸のトルク変更量を引き上げ量とすることができる。
第7の発明は、第3〜第6の何れかの発明の電気車制御方法であって、
前記算出ステップは、空転滑走した軸と同じ台車に配置構成された健全軸のトルク変更量の大きさを、異なる台車に配置構成された健全軸のトルク変更量より大きい値として算出するステップを含む電気車制御方法である。
この第7の発明によれば、空転滑走した軸と同じ台車に配置構成された健全軸のトルク変更量の大きさが、異なる台車に配置された健全軸のトルク変更量よりも大きい値として算出される。空転滑走が発生すると、この空転滑走した軸と同じ台車内の動軸の軸重移動量は、異なる台車内の動軸の軸重移動量より大きくなる。このため、健全軸のトルク変更量の大きさを、当該軸が空転滑走した軸と同じ台車内である場合には異なる台車内である場合よりも大きい値とすることで、当該軸の引張力/軸重比を一定に保つ方向の値(軸重の変動を打ち消す方向の値)にでき、空転滑走時の健全軸に対する制御として適切な制御を実現できる。
本発明によれば、動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御として、空転滑走した軸のトルクを引き下げて再粘着させる再粘着制御が行われるとともに、健全軸のトルクを、一時的に、空転滑走した軸の空転滑走指標値を用いて算出されたトルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御が行われる。つまり、空転滑走が発生した際の他の軸への空転滑走の誘発が抑制されるとともに、この空転滑走の誘発抑制のためのトルク変更量は、空転滑走した軸の加速度や速度、これらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて算出される。従って、発生した空転滑走の程度に応じた適切な空転滑走の誘発抑制制御が実現される。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下では、動輪2軸の台車を2台備える電車において各電動機を個別制御(いわゆる1C1M制御)する場合を説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
[原理]
電車や電気機関車等の電気車(動力車)は、車輪・レール間に働く引張力(粘着力ともいう)によって加減速を行う。引張力/軸重比が粘着係数以下の範囲であれば粘着走行がなされるが、粘着係数を超えた場合には空転滑走が発生する。空転滑走が発生した場合には、電動機の発生トルクを引き下げて粘着走行に復帰させる「再粘着制御」が行われる。
引張力は、粘着走行時(通常時)には、電動機の発生トルクが動力伝達機構を経て動輪踏面に伝えられる動輪周引張力に依存するが、空転滑走時には、車輪のすべり速度Vsに対して次のような特性を有する。図1は、すべり速度Vsに対する引張力の特性を示す図である。なお、すべり速度Vsは、車輪周速度Vと列車速度との差である。同図において、横軸がすべり速度Vsであり、縦軸が引張力/軸重比μである。同図に示すように、すべり速度Vsが充分小さい範囲(微小すべり領域)では、すべり速度Vsにほぼ比例して引張力/軸重比μが増加し、引張力は確実にレールに伝達されて粘着走行がなされる。この引張力/軸重比μの最大値を粘着係数μsという。そして、この粘着係数μsを超える巨視すべり領域では、空転滑走が発生し、すべり速度Vsの増加に伴って引張力が小さくなる。この巨視すべり領域での引張力/軸重比μを接線力係数μという。
ところで、ある軸で空転滑走が発生すると、1C1M制御であったとしても、空転滑走が発生していない他の軸(以下、健全軸(粘着軸)という)に、空転滑走が誘発されることが知られている。そこで、本実施形態では、空転滑走が発生した場合に、他の健全軸の電動機トルクを制御して空転滑走の誘発を抑制する「空転滑走誘発抑制制御」を行う。この空転滑走の誘発は、空転滑走の発生によって各軸の軸重移動量が変動することに起因すると推測される。
図2は、車両に働くモーメントの一例を示した図である。同図中、右方向が車両の進行方向であり、各軸は進行方向前方から順に第1軸〜第4軸とする。また、同図では、力行時(加速時)における各運動の向きを矢印で示している。すなわち、同図において、力行時、第1軸〜第4軸それぞれには、車輪・レール間に引張力F〜Fが働いている。また、車両全体には、車体重心周りの回転モーメントVMRが働き、各台車には、引張力F〜Fによる台車枠重心周りの回転モーメントBMR1,BMR2が働いている。また、各軸の軸重移動量の向きは、第1軸及び第2軸の軸重移動量ΔW,ΔWが上方向であり、第3軸及び第4軸の軸重移動量ΔW,ΔWが下方向であるとともに、第2軸の軸重移動量ΔWよりも第1軸の軸重移動量ΔWが大きく、第4軸の軸重移動量ΔWよりも第3軸の軸重移動量ΔWが大きい。なお、同図は力行時を示しており、制動時には各運動の向きは逆となる。
粘着走行時にある軸で空転滑走が発生すると、その空転滑走した空転滑走軸の引張力が減少し、車両に働く回転モーメントVMR,BMR1,BMR2が変化することから、空転滑走していない健全軸それぞれの軸重移動量ΔWが変動する。一方、健全軸のトルク指令がそのままであれば、原則的に各健全軸の引張力は変動しない。つまり、ある軸が空転滑走すると、他の軸(健全軸)それぞれの引張力/軸重比μが変動することとなる。
具体的には、力行時に空転が発生した場合、空転軸の引張力が減少することによって、空転軸より進行方向前方側の健全軸の軸重移動量ΔWが増加し、空転軸より進行方向後方側の健全軸の軸重移動量ΔWが減少すると推測される。逆に、制動時に滑走が発生した場合、滑走軸の引張力が減少することによって、滑走軸より進行方向前方側の健全軸の軸重移動量ΔWが減少し、滑走軸より進行方向後方側の健全軸の軸重移動量ΔWが増加すると推測される。軸重移動量ΔWの大きさは、空転なのか滑走なのか、空転滑走した軸がどの軸なのか、空転滑走の程度、等によって異なる。
空転滑走が発生することにより健全軸の軸重移動量ΔWが変動する一方で、健全軸のトルク指令がそのままであれば、原則的に健全軸の引張力は変動しない。従って、軸重移動量ΔWが減少した健全軸の引張力/軸重比μは増加することになり、この引張力/軸重比μが最大値(粘着係数μs)を超えると、当該軸に空転滑走が発生する(誘発される)こととなる。一方、軸重移動量ΔWが増加した健全軸の引張力/軸重比μは減少することになり、更にトルクを増加する余裕があることになる。
以上の事象にもとづき、本実施形態では、空転滑走の発生前後に、各軸の引張力/軸重比μを一定に保つ方向(軸重の変動を打ち消す方向)に、当該軸の電動機トルクτを制御して引張力を変化させる。具体的には、空転滑走が発生した場合、上述の推測に基づいて、軸重移動量ΔWが減少する健全軸については電動機トルクτを低下させて、引張力/軸重比μを一定に保つ方向に制御する。一方、軸重移動量ΔWが増加する健全軸については電動機トルクτを増加させて、引張力/軸重比μを一定に保つ方向に制御する。
図3は、「空転滑走誘発抑制制御」を説明するための図であり、第1軸に空転が発生して再粘着制御がなされ、第2軸〜第4軸に空転滑走誘発抑制制御が実行された場合の一例を示す図である。同図では、横軸を時間tとして、縦軸に各軸の電動機の発生トルクτを示している。また、同図において、上側は第1軸の電動機トルクτe1であり、下側は第2〜第4軸の電動機トルクτe2〜τe4である。但し、各軸は同一車両内の動軸であり、進行方向前方から順に第1軸〜第4軸となっている。また、正確には、第2軸〜第4軸それぞれの電動機トルクτe2〜τe4は異なるが、原理を説明するための概要図であるので、ここでは同値であるとする。
同図によれば、空転滑走が発生していない場合、各軸の周速度Vは基準速度(目標速度)Vmにほぼ一致し、電動機トルクτはほぼ一定に保たれている。そして、第1軸において空転が発生すると、第1軸に対する再粘着制御が開始されるとともに、他の健全軸である第2〜第4軸それぞれに対する空転滑走誘発抑制制御が開始される。ここで、空転滑走の発生は、周速度Vと基準速度Vmとの速度差ΔVが所定の閾値を超えた場合に検出される。
同図において、第1軸(空転軸)に対する再粘着制御は、第1軸の電動機トルクτe1が、所定の引き下げ時間Tdをかけて、所定の引き下げ量Δτeaだけ引き下げられる。そして、所定の保持時間Tkの間、電動機トルクτe1が保持される。その後、所定の復帰時間Trをかけて、電動機トルクτe1が、再粘着制御が開始された時点の電動機トルクτe1に復帰される。この再粘着制御は公知の制御であり、再粘着制御におけるトルク指令の引き下げパターン(即ち、引き下げ量Δτeaや時間Td,Tk,Tr)は固定パターンである。
また、第2〜第4軸(健全軸)それぞれに対する空転滑走誘発抑制制御として、各軸のトルク成分電流指令を変更することで電動機トルクτe2〜τe4が増減される。この電動機トルクτの増減は、再粘着制御におけるトルクτの引き下げに同期して行われる。すなわち、第2〜第4軸それぞれの電動機トルクτe2〜τe4が、再粘着制御の引き下げ時間と同じ変更時間Tdをかけて、所定の変更量Δτebだけ変更される(同図では、変更量Δτebだけ引き下げられている)。そして、再粘着制御と同じ保持時間Tkの間、電動機トルクτe2〜τe4が保持される。その後、電動機トルクτe2〜τe4は、再粘着制御と同じ復帰時間Trをかけて、空転滑走誘発抑制制御が開始された時点の電動機トルクτe2〜τe4に復帰される。なお、空転滑走誘発抑制制御の開始時点のみ再粘着制御の開始時点に合わせ、変更時間Td、保持時間Tk、復帰時間Trを再粘着制御と異なる時間としてもよい。また、再粘着制御を行う際の空転滑走検出とは別に、検出用の閾値(各軸の周速度と基準速度との差)を低くした空転滑走検出を行い、再粘着制御の開始時点より前から空転滑走誘発抑制制御を開始可能としてもよい。
空転滑走誘発抑制制御における電動機トルクτの変更量Δτebは、空転滑走が発生・検知された際の空転滑走軸の加速度αをもとに、式(1)に従って算出される。
Δτeb=k×α ・・(1)
ここで、kは、空転滑走誘発抑制制御の対象軸と空転滑走軸との位置関係に応じて定められる係数(軸重移動係数)である。具体的には、力行時の空転滑走(力行時であるため空転)であるか制動時の空転滑走(制動時であるため滑走)であるか、制御対象軸と空転滑走軸との配置構成(同一台車内であるか、どちらが進行方向前方/後方か)によって、係数kの大きさ及び正負が定められている。
図4は、係数kの設定例を示す図である。同図に示すように、第1軸〜第4軸それぞれに空転滑走が発生した場合について、空転滑走誘発抑制制御の対象となる健全軸(対象軸)それぞれの係数kが対応付けて定められている。係数kは、力行時の空転滑走(力行時であるため空転)の場合、対象軸が空転滑走軸に対して進行方向後方に位置する場合には正値(トルク引き下げ)であり、前方に位置する場合には負値(トルク引き上げ)である。また、空転滑走軸と同じ台車の対象軸の係数kの方が、異なる台車の対象軸の係数kよりもその値の大きさが大きく定められている。これは、空転滑走軸と同じ台車内の軸の方が、異なる台車内の軸よりも、空転滑走による軸重移動量ΔWの変動が大きいと考えられるためである。また、係数kは、制動時の空転滑走(制動時であるため滑走)の場合、対象軸が空転滑走軸に対して進行方向後方に位置する場合には負値(トルク引き上げ)であり、前方に位置する場合には正値(トルク引き下げ)である。係数kの値の大きさの考え方は、力行時の空転滑走の場合と同様である。
また、空転滑走誘発抑制制御における電動機トルクτの変更量Δτebには、上限Δτmaxが定められており、次式(2)を満たすように決定される。
|Δτeb|≦Δτmax ・・(2)
この上限Δτmaxは、再粘着制御における引き下げ量Δτeaをもとに定められ、具体的には、引き下げ量Δτeaの10%程度である。
[構成]
図5は、本実施形態における電気車制御装置1を示すブロック図である。同図によれば、車両の第1軸〜第4軸それぞれについて、電動機10と、インバータ20と、ベクトル制御演算器30と、速度センサ12とが備えられ、電気車制御装置1は、ベクトル制御演算器30と、トルク指令演算器40と、空転滑走検出器50と、再粘着制御器60と、加速度演算器70と、空転滑走誘発抑制制御器80とを備えて構成される。電気車制御装置1は、CPUやROM、RAM等から構成されるコンピュータ等によって実現され、例えば制御ボードとして別の制御装置と一体に構成されたり、或いはインバータ20を含めて一体のインバータ装置として構成され得る。また、図示された構成とは異なり、トルク指令演算器40と、空転滑走検出器50と、再粘着制御器60と、加速度演算器70と、空転滑走誘発抑制制御器80とを、第1軸〜第4軸それぞれ毎に別途に設け、第1軸〜第4軸それぞれの制御系統を別々にすることとしてもよい。
電動機10は、インバータ20から電力が供給されることで車軸を回転駆動する主電動機(メインモータ)であり、例えば三相誘導電動機で実現される。速度センサ12は、電動機10の回転速度(周速度)Vを検出する。
インバータ20には、パンタグラフ及びコンバータを介して架線の電力が供給される。そして、インバータ20は、ベクトル制御演算器30から入力されるU,V,W相それぞれの電圧指令値Vu,Vv,Vwに基づいて出力電圧を調整し、電動機10に印加する。
ベクトル制御演算器30は、電動機10をベクトル制御する。すなわち、電動機10に流入するU,V相の電流値Iu,Ivを、d−q座標変換によってd軸成分である磁束成分電流Idとq軸成分であるトルク成分電流(電動機トルク成分電流)Iqとに変換し、トルク指令演算器40から入力されるトルク成分電流指令値i と、不図示の電流指令演算装置から入力される磁束分指令i に基づいて、インバータ20に対する電圧指令値Vu,Vv,Vwを算出する。なお、ベクトル制御演算器30に入力されるトルク成分電流指令値i は、トルク指令演算器40によるトルク成分電流指令iq_p から、再粘着制御器60による再粘着制御指令iq_re と、空転滑走誘発抑制制御器80による空転滑走誘発抑制指令iq_det との分だけ引き下げられた値となっている。
トルク指令演算器40は、運転台から入力されたノッチ指令に応じて各軸のトルク成分電流指令iq1_p 〜iq4_p を出力する。
空転滑走検出器50は、速度センサ12によって検出された各電動機10の周速度V〜Vを基準速度Vmと比較することで、各軸での空転滑走の発生を検出する。基準速度Vmは電車の進行速度であり、例えば運転台から得られる走行速度としても良いし、各軸の周速度V〜Vのうち、力行時であれば最小値、ブレーキ時(制動時)であれば最大値としても良い。
再粘着制御器60は、空転滑走検出器50によって空転滑走の発生が検出されると、空転滑走の発生が検出された軸(空転滑走軸)に対する再粘着制御を行う。すなわち、再粘着制御器60に記憶された再粘着制御テーブル120を参照して、空転滑走軸に対する再粘着制御指令iq_re を生成する。この再粘着制御指令iq_re は、トルク成分電流引き下げ指令である。つまり、空転滑走軸に対する再粘着制御指令iq_re として、その指令値を、引き下げ時間Tdをかけて引き下げ量Δτeaに相当する値まで増加或いは減少させ、その値を保持時間Tkの間保持した後、復帰時間Trをかけてゼロまで減少或いは増加させて復帰させる。なお、空転滑走軸以外の健全軸に対する再粘着指令iq_re はゼロであり、また、再粘着制御を行っていない場合には、全ての軸に対する再粘着指令iq_re はゼロである。
再粘着制御テーブル120は、再粘着制御における電動機トルクτの制御パターンを定めたデータである。図6に、再粘着制御テーブル120のデータ構成の一例を示す。同図によれば、再粘着制御テーブル120は、電動機トルクτの引き下げ量Δτeaと、引き下げ時間Tdと、保持時間Tkと、復帰時間Trとを格納している。
加速度演算器70は、速度センサ12によって検出された各軸の周速度Vを微分して、各軸の加速度αを算出する。
空転滑走誘発抑制制御器80は、空転滑走検出器50によって空転滑走の発生が検出されると、空転滑走軸以外の健全軸に対する空転滑走抑制制御を行う。すなわち、空転滑走軸以外の軸を空転滑走抑制制御の対象軸とし、図3を参照して説明したように、空転滑走誘発抑制制御テーブル130を参照して、対象軸それぞれに対する空転滑走誘発抑制指令iq_det を生成する。この空転滑走誘発抑制指令iq_det は、トルク成分電流変更指令である。
先ず、対象軸それぞれについて、空転滑走軸との進行方向前後方向の位置関係を判断し、図4に一例を示した係数テーブル110を参照して、当該対象軸の係数kを決定する。次いで、決定した係数kと、加速度演算器70によって算出された空転滑走の検出時の空転滑走軸の加速度αとから、(1)式に従って、当該対象軸の電動機トルクτの変更量Δτebを決定する。このとき、算出した変更量Δτebが上限Δτmaxを超えるならば、変更量Δτebをこの上限Δτmaxに変更する。そして、対象軸それぞれに対する空転滑走誘発抑制指令iq_det として、その指令値を、変更時間Tdをかけて変更量Δτebに相当する値まで増加或いは減少させ、その値を保持時間Tkの間保持した後、復帰時間Trをかけてゼロまで減少或いは増加させる。なお、対象軸以外の軸(すなわち、空転滑走軸)に対する空転滑走誘発抑制指令iq_det はゼロであり、また、空転滑走誘発抑制制御を行っていない場合には、全ての軸に対する空転滑走誘発抑制指令iq_det はゼロである。
空転滑走誘発抑制制御テーブル130は、空転滑走誘発抑制制御における電動機トルクτの制御パターンを定めたデータである。図7に、空転滑走誘発抑制制御テーブル130のデータ構成の一例を示す。同図によれば、空転滑走誘発抑制制御テーブル130は、電動機トルクτの変更時間Tdと、保持時間Tkと、復帰時間Trと、変更量Δτebの上限Δτmaxとを格納している。ここでは、変更時間Td、保持時間Tk及び復帰時間Trは、再粘着制御における値と同じであるため、同じ符号としている。
[シミュレーション結果]
図8〜図11は、動輪2軸の台車を2台車備える車両モデルのシミュレーション結果を示す図である。但し、各軸の電動機の制御は個別制御(1C1M)である。また、図8〜図11では、何れも、横軸を時刻tとして、下側に第1軸〜第4軸それぞれの周速度V〜Vを、上側に電動機トルクτe1〜τe4を示している。
図8は、何れの軸にも空転滑走を発生させない場合のシミュレーション結果である。同図によれば、第1軸〜第4軸の何れにも空転滑走が発生しておらず、各軸の周速度V〜Vは、何れも基準速度Vmに沿ってほぼ直線的に増加している。また、各軸の電動機トルクτe1〜τe4は、何れもほぼ一定に保たれている。
図9は、本実施形態の空転滑走誘発抑制制御を無効とし、各軸の再粘着制御のみを有効とした状態(より正確には、図5において空転滑走誘発抑制制御器80を無効とした状態)で、第1軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果である。なお、空転滑走は、第1軸の粘着係数μを2秒時点から低下させることで意図的に第1軸に発生させた。同図に示すように、第1軸は、周速度Vと基準速度Vmとの差が一定以上になった時点で空転滑走が検出され再粘着制御がなされている。しかし、粘着係数μを下げているため、トルク成分電流指令の引き下げを復帰させた後も空転滑走が再発し、再粘着制御が繰り返し実行されている様子が分かる。
また、第1軸に発生した空転滑走に誘発されて、他の健全軸である第2〜第4軸にも空転滑走が発生している。この空転滑走の誘発は、第1軸での空転滑走に遅れて発生している。これは、ある軸で空転滑走が発生したために、台車及び車両に働くモーメントが変化し、各軸の軸重移動量ΔWが変動するからである。そして、空転滑走が誘発された第2軸〜第4軸の各軸も、空転滑走の発生検出に合わせて再粘着制御が行われ、各軸の電動機トルクτe2〜τe4が引き下げられている。
図10は、本実施形態の空転滑走誘発抑制制御を有効とした状態で、第1軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果である。同図に示すように、図9の場合と同様、第1軸は、2秒時点から空転滑走の発生・検出と再粘着制御とが繰り返し行われた。
また、第1軸の空転滑走の発生に合わせて、他の健全軸である第2〜第4軸それぞれに対して空転滑走誘発抑制制御が行われて各軸の電動機トルクτe2〜τe4が変更されている。ここで、空転滑走誘発制御による第2軸〜第4軸それぞれの電動機トルクτe2〜τe4の変更量は、再粘着制御による第1軸の電動機トルクτe1の変更量(引き下げ量)より小さい。また、力行時の空転に対する空転滑走誘発抑制制御であり、第2軸〜第4軸は、何れも、空転滑走軸である第1軸の進行方向後方の軸であるので、電動機トルクτe2〜τe4が引き下げられている。そして、この第2〜第4軸に対する空転滑走誘発抑制制御の結果、第2軸〜第4軸それぞれの速度V〜Vはほぼ基準速度Vmを保っており、空転滑走が誘発されていない。
図11は、本実施形態の空転滑走誘発抑制制御を有効とした状態で、第3軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果である。同図に示すように、図9,図10における第1軸と同様に、第3軸には、2秒時点から空転滑走の発生・検出と再粘着制御とが繰り返し行われた。
また、第3軸の空転滑走の発生に合わせて、他の健全軸である第1軸、第2軸及び第4軸それぞれに対する空転滑走誘発抑制制御が行われて各軸の電動機トルクτe1,τe2,τe4が変更されている。すなわち、力行時の空転に対する空転滑走誘発抑制制御であり、第1軸及び第2軸は空転滑走軸である第3軸の進行方向前方の軸であるので、その電動機トルクτe1,τe2は引き上げられ、また、第4軸は空転滑走軸である第3軸の進行方向後方の軸であるので、その電動機トルクτe4は引き下げられている。また、空転滑走誘発制御による第1軸、第2軸及び第4軸それぞれの電動機トルクτe1,τe2,τe4の変更量は、再粘着制御による第1軸の電動機トルクτe1の変更量(引き下げ量)より小さい。そして、この第1軸、第2軸及び第4軸に対する空転滑走誘発抑制制御の結果、その速度V,V,Vはほぼ基準速度Vmを保っており、空転滑走が誘発されていない。
[変形例]
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
(A)トルク変更量Δτebを算出する基準となる指標値
上述の実施形態では、空転滑走誘発抑制制御において、電動機トルクτの変更量Δτebを、空転滑走軸の空転滑走時の加速度αに基づいて決定することにしたが(式(1))、空転滑走の発生時の空転滑走軸の速度Vと基準速度Vmとの速度差ΔVである空転滑走速度に基づいて決定することにしても良い。また、空転滑走検出器による検出結果を用いてトルク変更量Δτebを算出することにしてもよい。空転滑走検出器は、空転滑走軸の加速度や空転滑走速度を用いて空転滑走を検出している。このため、空転滑走検出器による検出結果は、空転滑走軸の加速度や空転滑走速度に相当すると言える。また、加速度αや速度差ΔV(空転滑走速度)に基づいて高速/中速/低速といった速度域を判定し、判定した速度域に応じて予め定められた値(式(1)のαに相当)を用いてトルク変更量Δτebを算出することとしてもよい。
(B)係数k
また、上述の実施形態では、空転滑走軸以外の全ての健全軸を空転滑走誘発抑制制御の対象軸としたが、例えば空転滑走軸と同じ台車内の軸については対象としないといったように、健全軸のうちの一部の軸を制御対象軸としてもよい。
(C)適用可能な車両
動輪2軸の台車を2台備える電動車に本発明を適用した場合の実施形態を説明したが、3台車備える機関車等にも適用することが可能なのは勿論である。
すべり速度Vsと引張力/軸重比との関係図。 車両に働くモーメントの一例を示す図。 空転滑走誘発抑制制御の説明図。 係数kの設定例(係数テーブル)。 電車の主回路構成図。 再粘着制御テーブルのデータ構成例。 空転滑走誘発抑制テーブルのデータ構成例。 空転滑走を発生させない場合のシミュレーション結果。 空転滑走誘発抑制制御を無効とし、各軸の再粘着制御のみを有効とした状態で第1軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果。 空転滑走誘発抑制制御を有効とした状態で第1軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果。 空転滑走誘発抑制制御を有効とした状態で第3軸に空転滑走を発生させた場合のシミュレーション結果。
符号の説明
1 電気車制御装置
10 電動機、12 速度センサ、20 インバータ、30 ベクトル制御演算器、
40 トルク指令演算器、50 空転滑走検出器、60 再粘着制御器
70 加速度演算器、80 空転滑走誘発抑制制御器

Claims (8)

  1. 動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御方法であって、
    空転滑走した軸を検出する検出ステップと、
    空転滑走した軸のトルクを一時的に引き下げて再粘着させる制御を行う再粘着制御ステップと、
    空転滑走した軸の空転滑走の程度を表す加速度、空転滑走速度又はこれらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて空転滑走していない健全軸のトルク変更量を算出する算出ステップと、
    前記健全軸のトルクを一時的に前記トルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御を行う誘発抑制制御ステップと、
    を含む電気車制御方法。
  2. 前記算出ステップは、前記空転滑走指標値と、動力車の各台車及び当該台車内の各軸の配置構成によって定まる空転滑走した軸と健全軸間の相対的な軸重移動係数とを用いて、健全軸の前記トルク変更量を算出するステップである請求項1に記載の電気車制御方法。
  3. 前記算出ステップは、空転が検出された場合に、空転した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き下げ量として算出するステップを含む請求項1又は2に記載の電気車制御方法。
  4. 前記算出ステップは、滑走が検出された場合に、滑走した軸より進行方向前方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き下げ量として算出するステップを含む請求項1〜3の何れか一項に記載の電気車制御方法。
  5. 前記算出ステップは、空転が検出された場合に、空転した軸より進行方向前方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き上げ量として算出するステップを含む請求項1〜4の何れか一項に記載の電気車制御方法。
  6. 前記算出ステップは、滑走が検出された場合に、滑走した軸より進行方向後方側に配置構成された健全軸のトルク変更量を引き上げ量として算出するステップを含む請求項1〜5の何れか一項に記載の電気車制御方法。
  7. 前記算出ステップは、空転滑走した軸と同じ台車に配置構成された健全軸のトルク変更量の大きさを、異なる台車に配置構成された健全軸のトルク変更量より大きい値として算出するステップを含む請求項3〜6の何れか一項に記載の電気車制御方法。
  8. 動力車の各軸それぞれを駆動する電動機を所与のトルク指令に従って個別にトルク制御する電気車制御装置であって、
    空転滑走した軸を検出する検出部と、
    空転滑走した軸のトルクを一時的に引き下げて再粘着させる制御を行う再粘着制御部と、
    空転滑走した軸の空転滑走の程度を表す加速度、空転滑走速度又はこれらの相当値でなる空転滑走指標値を用いて空転滑走していない健全軸のトルク変更量を算出する算出部と、
    前記健全軸のトルクを一時的に前記トルク変更量分変更して空転滑走の誘発を抑制する制御を行う誘発抑制制御部と、
    を備える電気車制御装置。
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