JP2009290101A - ケーブル保持構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネジを用いずにしかも取付け対象面を金具によって占有することなく、しかも底板上にプリント基板を取り付ける際と同様の作業姿勢にてフライリードケーブルを取り付けることができるケーブルの保持構造を提供する。
【解決手段】係止部2によって係止されるケーブルホルダ10と、を備え、前記係止部は、平坦な板片3と該板片の少なくとも一側縁に沿って所定の間隔を隔てて形成された2つの嵌合凹所4と、前記2つの嵌合凹所の間に前記板片の一側縁から延びるように形成された固定用舌片5と、を備え、ケーブルホルダは、ベース部11と、ベース部の一面に設けられケーブルを保持するケーブル保持部と、前記ベース部の他面から突出して前記係止部の各嵌合凹所内に夫々嵌合される2つの嵌合舌片13と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーブルの保持構造に関し、例えばオーディオ機器、通信機器、OA機器等の各種電子機器に信号を供給するケーブルを当該電子機器に省スペースにて接続するためのケーブル保持構造の改良に関するものである。
オーディオ機器、通信機器、OA機器等の各種電子機器に電気信号を供給するケーブルは、通常、電子機器の筐体の背面に設けた挿入穴から機器内部に挿入されて内部のプリント基板等と接続される。
図5(a)は従来のフライリードケーブルの保持構造を示す説明図であり、(b)はケーブル取付け後の状態を示す背面図である。電子機器100の筐体101は板金から成る外壁102及び底板103を備えており、外壁102の背面板102aにはフライリードケーブルCを機器内部に挿入するための挿入穴102bが形成されている。フライリードケーブルCは、L型の金具105によって背面板102aに固定される。金具105は、フライリードケーブルCを保持するケーブル保持部106と、取付け穴107aを有した取付け部107と、を備え、背面板102aに形成したネジ穴102cに対してネジ108を用いて取付け部107が締結固定される。
このようにフライリードケーブルを保持した金具105を背面板102aに締結する構造であるため、限られた背面板102aのスペース内にネジ108を締結する必要があり、そのため縦方向の取付けスペースA−1を十分に確保する必要があった。しかし、ネジによる取付け作業は繁雑であり、しかもスペースSが金具105によって占有されるため、このスペースA−1を利用してコネクタ等の他のモジュールを追加配置することが難しかった。
また、他のフライリードケーブルを同一部位に隣接して取り付けるためには他の金具105aを含めた両金具を取り付けるためのスペースA−2を確保する必要があるが、この場合には横方向スペースが増大して他のモジュールを追加配置することができなくなる。
このように従来のネジ止めによる金具は、筐体外壁の限られたスペースを占有する面積が大きくなるため、レイアウト自由度を低下させるという欠点があった。
次に、電子機器の底板103の上面にプリント基板110を組み付ける際には、まず図6(a)に示すように底板110の底面を平坦な作業台上に載置した上で、底板の上面にプリント基板110を添設してネジ止め固定する。次いで、フライリードケーブルCを底板の背面側に締結するために図6(b)に示すように底板103の背面が上向きとなるように底板103を縦置き状態にしてから、前記した金具105とネジ108を用いてフライドリードケーブルを固定する。
しかし、このようにプリント基板の組付けとフライドリードケーブルの組付けを順次実施する際に、底板103の向きを変更して作業を行う必要があり、作業が繁雑化していた。
特許文献1には、電気ケーブルを挿通するスリーブを有した固定金具が開示されているが、この固定金具は機器に対してボルトにより固定されるため、前記従来例と同様の欠点を有している。
特開2007−299819公報
以上のように従来は、電子機器の筐体を構成する板金製外壁に設けた挿入穴からフライリードケーブルを引き込んで固定する際に、L型の金具を用いてフライリードケーブルを保持しつつ外壁にネジ止めしていたため、金具をネジ止めするためのスペースを外壁に確保する必要があり、このスペースをコネクタ等の他の部品を配置するためのスペースとして有効利用することができなかった。また、筐体を構成する底板上にプリント基板をネジ止めする際の作業方向と、底板の背面側に金具をネジ止めする際の作業方向が異なっているため、組付け作業性が悪いという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、ネジを用いずにしかも取付け対象面を金具によって占有することなく、しかも底板上にプリント基板を取り付ける際と同様の作業姿勢にてフライリードケーブルを取り付けることができるケーブルの保持構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に係るケーブルの保持構造は、係止部と、該係止部によって係止されるケーブルホルダと、を備え、前記係止部は、平坦な板片と、該板片の少なくとも一側縁に沿って所定の間隔を隔てて形成された2つの嵌合凹所と、前記2つの嵌合凹所の間に前記板片の一側縁から延びるように形成された固定用舌片と、を備え、前記ケーブルホルダは、板状のベース部と、該ベース部の一面に設けられケーブルを保持するケーブル保持部と、前記ベース部の他面から突出して前記係止部の各嵌合凹所内に夫々嵌合される2つの嵌合舌片と、を備え、2つの前記嵌合舌片を2つの前記嵌合凹所内に嵌合させることにより前記ベース部の他面を前記板片の一面に接触させた状態で、前記固定用舌片を変形させて前記ケーブルホルダと圧接させるように構成したことを特徴とする。
係止部に対してネジを用いずにケーブルホルダを係止できるように構成したので、取付け対象面を金具によって占有することなく、しかも底板上にプリント基板を取り付ける際と同様の作業姿勢にてフライリードケーブルを取り付けることができる。
請求項2の発明に係るケーブルホルダの係止構造は、請求項1において、前記係止部は、前記板片の対向する2つの側縁に夫々前記嵌合凹所、及び前記固定用舌片を備えていることを特徴とする。
以上のように本発明によれば、2つの嵌合舌片を2つの嵌合凹所内に嵌合させることにより嵌合舌片とベース部との間で板片を挟圧した状態で、固定用舌片を横方向上向きに変形させて押え片と圧着させるようにしたので、ネジを用いることなく電子機器の筐体に対してケーブルを保持したケーブルホルダと固定することができる。このため、作業性が向上し、ネジを使用しない分だけ部品点数が減少する。更に、背面板にネジを止めるスペースを確保する必要がなくなるため、このスペース内にコネクタ等のモジュールを配置することができ、レイアウト自由度が向上する。
更に、ケーブルホルダを用いたフライリードケーブルの取付け作業は筐体の姿勢を水平に保持したまま行うことができるので、フライリードケーブルの固定前に筐体の底板上にプリント基板を固定する作業が行われた場合に、筐体の姿勢を変更させることなく連続してケーブルホルダを固定する作業を実施することができる。従って、フライリードケーブルの取付け作業を、プリント基板の取付け工程中に組み込むことができ、組立作業の簡略化が図れる。
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
図1(a)は本発明のケーブルホルダの構成を示す斜視図、(b)及び(c)はこのケーブルホルダによってフライリードケーブルを保持した状態を示す説明図、及びその側面図であり、図2はケーブルホルダを取り付ける対象部材としての電子機器側の係止部の構成説明図であり、図3(a)(b)及び(c)はフライリードケーブルを保持したケーブルホルダを係止部に取り付ける手順を示す図であり、(d)は組付けを完了した状態を示す背面図である。
本発明のケールブルの保持構造1は、オーディオ機器、OA機器等々の電子機器に設けられた板金製の係止部2と、係止部2によって係止されるケーブルホルダ10と、から構成されている。
係止部2は、図2等に示すように、平坦な板片3と、板片3の少なくとも一つの側縁3aに沿って所定の間隔L1を隔てて形成された2つの嵌合凹所4a、4bと、側縁3aにおいて両嵌合凹部4a、4bの間からL字状に延びる固定用舌片5と、を備えている。
本例では、板片3において側縁3aの反対側の側縁3bにも係止部2を設けている。板片3の対向する2つの側縁3a、3bに沿って夫々二個の嵌合凹所4a、4bを有している。各係止部2に対して夫々一個ずつのケーブルホルダ10を固定することができる。
なお、係止部2は板金製の筐体6の底板7の外周から立設された外壁8、即ち本例では背面板8aの上端縁を部分的に筐体内側に90度屈曲させた板金部分から構成されており、係止部2に相当する背面板部分にはケーブル挿入口8bが形成される。
ケーブルホルダ10は、平板状のベース部11と、ベース部11の一面にケーブルを保持するためのケーブル保持部と、ベース部の他面からL字状に突出して係止部の各嵌合凹所4内に夫々嵌合される2つの嵌合舌片13と、を備えている。ケーブル保持部の構造をより具体的に説明すると、本実施形態ではベース部11により一端を固定され図1(a)の如き開放状態(展開状態)にあるときにベース部の一面にフライリードケーブルCを当接させるスペースを形成すると共に、(b)のようにコ字状(或いは円形)に屈曲変形(湾曲変形を含む)されることによりベース部11の一面との間でフライリードケーブルを保持する押え片12を有する。また、各嵌合舌片13間の間隔は係止部2側の嵌合凹所4a、4bと整合するように設定されており、しかも各嵌合舌片13とベース部11の下面との間に形成される所定のギャップGは板片3の肉厚を受け入れるように寸法設定されている。従って、図3(a)(b)のようにケーブルホルダの各嵌合舌片13を係止部側の各嵌合凹所4a、4b内に嵌合させた際には各嵌合舌片13とベース部11との間のギャップG内に板片3が挟み込まれた状態で固定される。ギャップGの寸法は、嵌合舌片13が板片3の側縁に圧入されるように構成するのが好ましい。
押え片12が一端を支持されるベース部11の一端縁とは反対側の端縁には、必要に応じて屈曲変形させた押え片12の他端縁を収容する切欠き11aを形成して押え片12の他端部の突出量を減少させるようにしてもよい。
このように嵌合舌片13を嵌合凹所4a、4b内に嵌合させることにより、フライリードケーブルCの前後方向位置と、上下方向の位置が固定される。しかし、この状態では、図3(b)に示した左右方向(横方向)位置を確定できないため、(c)に示すように係止部2側に設けた固定用舌片5を斜め上方向へ変形させることによりケーブルホルダ10の押え片12の側面と圧着させて左右方向への変位を規制する。尚、本実施形態では、この固定用舌片5をL字状として説明したが、ケーブルホルダ10を固定することができれば、その形状については種々の変形が可能である。
このように本発明においては、2つの嵌合舌片13を2つの嵌合凹所4a、4a内に嵌合させることにより嵌合舌片13とベース部11との間で板片3を挟圧した状態で、固定用舌片5を横方向上向きに変形させて係止部2からケーブルホルダ10が外れる(抜けてしまう)ことを確実に防止し、ネジを用いることなく電子機器の筐体に対してケーブルを保持したケーブルホルダ10を固定することができる。筐体6の背面板8a等にペンチ等の工具を用いて簡単に固定できるので作業性が向上し、ネジを使用しない分だけ部品点数が減少する。更に、図3(d)に示すように背面板8aにネジを止めるスペースを確保する必要がなくなるため、このスペースS1内にコネクタ等のモジュールを配置することができ、レイアウト自由度が向上する。即ち、本発明では背面板8aの上端縁から所定距離L2の範囲に亘ってケーブル挿入口8bが形成されているに過ぎず、それより下方のスペースS1には他のモジュール配置スペースを形成することができる。
しかも、ケーブルホルダ10を用いたフライリードケーブルの取付け作業は筐体の姿勢を水平に保持したまま行うことができるので、フライリードケーブルの固定前に筐体の底板上にプリント基板を固定する作業が行われた場合に、筐体の姿勢を変更させることなく連続してケーブルホルダを固定する作業を実施することができる。従って、フライリードケーブルの取付け作業を、プリント基板の取付け工程中に組み込むことができ、組立作業の簡略化が図れる。
次に、図4(a)及び(b)は2つの係止部に夫々ケーブルホルダを取り付けた状態を示す斜視図、及び背面図である。
この例では、一方のケーブルホルダ10は一本のフライリードケーブルCを保持し、他方のケーブルホルダ10は二本(複数本)のフライリードケーブルCを保持している。
このように構成した場合であっても、図4(b)に示すようにケーブル挿入口8bの上下幅L2、及び横幅S2が増大する訳ではないため、省スペース化による他のモジュール設置のためのレイアウト自由度を高めることができる。
尚、上述の実施形態では、ケーブルホルダ10におけるケーブル保持部の構造を、ベース部11により一端を固定され図1(a)の如き開放状態(展開状態)にあるときにベース部の一面にフライリードケーブルCを当接させるスペースを形成すると共に、(b)のようにコ字状(或いは円形)に屈曲変形(湾曲変形を含む)されることによりベース部11の一面との間でフライリードケーブルを保持する押え片12を有するものとしたが、ケーブルを固定する構造としては種々の変形が可能であるため、この限りではない。例えば、上述の押え片をベース部において対面する側縁部から夫々延在するように構成し、押え片を左右からベース部の中央に向けて互いに屈曲変形させることでケーブルを固定するようにしても良いし、その他の変形も可能であろう。
(a)は本発明のケーブルホルダの構成を示す斜視図、(b)及び(c)はこのケーブルホルダによってフライリードケーブルを保持した状態を示す説明図、及びその側面図である。 ケーブルホルダを取り付ける対象部材としての電子機器側の被係止部の構成説明図である。 (a)(b)及び(c)はフライリードケーブルを保持したケーブルホルダを被係止部に取り付ける手順を示す図であり、(d)は組付けを完了した状態を示す背面図である。 (a)及び(b)は2つの被係止部に夫々ケーブルホルダを取り付けた状態を示す斜視図、及び背面図である。 (a)は従来のフライリードケーブルの係止構造を示す説明図であり、(b)はケーブル取付け後の状態を示す背面図である。 (a)はプリント基板の取付け手順の説明図、(b)はフライリードケーブルの取付け手順の説明図である。
符号の説明
1…係止構造、2…被係止部、3…板片、3a…端縁、3b…端縁、4…嵌合凹所、4a、4b…嵌合凹所、5…固定用舌片、6…筐体、7…底板、8…外壁、8a…背面板、8b…ケーブル挿入口、10…ケーブルホルダ、11…ベース部、12…押え片、13…嵌合舌片

Claims (2)

  1. 係止部と、該係止部によって係止されるケーブルホルダと、を備え
    前記係止部は、平坦な板片と、該板片の少なくとも一側縁に沿って所定の間隔を隔てて形成された2つの嵌合凹所と、前記2つの嵌合凹所の間に前記板片の一側縁から延びるように形成された固定用舌片と、を備え、
    前記ケーブルホルダは、板状のベース部と、該ベース部の一面に設けられケーブルを保持するケーブル保持部と、前記ベース部の他面から突出して前記係止部の各嵌合凹所内に夫々嵌合される2つの嵌合舌片と、を備え、
    2つの前記嵌合舌片を2つの前記嵌合凹所内に嵌合させることにより前記ベース部の他面を前記板片の一面に接触させた状態で、前記固定用舌片を変形させて前記ケーブルホルダと圧接させるように構成したことを特徴とするケーブル保持構造。
  2. 前記係止部は、前記板片の対向する2つの側縁に夫々前記嵌合凹所、及び前記固定用舌片を備えていることを特徴とする請求項1に記載のケーブル保持構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015015460A (ja) * 2013-06-03 2015-01-22 株式会社タムラ製作所 電子部品モジュール

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