JP2009290076A - 表面実装型インダクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することのない表面実装型インダクタの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】コイル20を内包した状態で絶縁磁性粉末を予備プレス成形することにより、コイル20の2本のリード端末22,24が電極形成面SFから外部に突出した磁性体層10を形成する磁性体層形成工程と、電極形成面の所定位置に電極分離用部材30が配設された状態で、磁性体層10と電極形成面上に供給された導電性粉末CPとが一体化された磁性体ブロックをプレス成形法により形成する磁性体ブロック形成工程と、電極分離用部材30を磁性体ブロックから取り外すことにより、導電性粉末CPをプレス成形することにより形成された電極層40を、2本のリード端末22,24のそれぞれに接続される第1電極42及び第2電極44に分離する電極分離工程とをこの順序で含む表面実装型インダクタの製造方法。
【選択図】図3
【解決手段】コイル20を内包した状態で絶縁磁性粉末を予備プレス成形することにより、コイル20の2本のリード端末22,24が電極形成面SFから外部に突出した磁性体層10を形成する磁性体層形成工程と、電極形成面の所定位置に電極分離用部材30が配設された状態で、磁性体層10と電極形成面上に供給された導電性粉末CPとが一体化された磁性体ブロックをプレス成形法により形成する磁性体ブロック形成工程と、電極分離用部材30を磁性体ブロックから取り外すことにより、導電性粉末CPをプレス成形することにより形成された電極層40を、2本のリード端末22,24のそれぞれに接続される第1電極42及び第2電極44に分離する電極分離工程とをこの順序で含む表面実装型インダクタの製造方法。
【選択図】図3
Description
本発明は表面実装型インダクタの製造方法に関する。
従来、絶縁磁性粉末を加圧することにより表面実装型インダクタを製造する表面実装型インダクタの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
図13は、従来の表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図13(a)〜図13(j)は各工程図である。
従来の表面実装型インダクタの製造方法は、以下のとおりである。
すなわち、プレス金型内で、コイル920を内包した状態で絶縁磁性粉末MPを予備プレス成形することにより、コイル920の2本のリード端末922,924が電極形成面から外部に突出した磁性体層910を形成する(以下、この工程を「磁性体層形成工程」という。図13(a)〜図13(c)参照。)。
次に、電極形成面の全面に導電性粉末CPを供給した状態で磁性体層910と導電性粉末CPとを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体PPを形成する(以下、この工程を「第2予備プレス工程」という。図13(d)及び図13(e)参照。)。
すなわち、プレス金型内で、コイル920を内包した状態で絶縁磁性粉末MPを予備プレス成形することにより、コイル920の2本のリード端末922,924が電極形成面から外部に突出した磁性体層910を形成する(以下、この工程を「磁性体層形成工程」という。図13(a)〜図13(c)参照。)。
次に、電極形成面の全面に導電性粉末CPを供給した状態で磁性体層910と導電性粉末CPとを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体PPを形成する(以下、この工程を「第2予備プレス工程」という。図13(d)及び図13(e)参照。)。
次に、磁性体層910から突出する2本のリード端末922,924の整形(切断及び折り曲げ。図13(f)参照。)を行った後、第2予備プレス工程における圧力よりも高いプレス圧力で予備圧縮体PPを本プレス成形して、磁性体層と導電性粉末をプレス成形することにより形成された電極層とが一体的に成形された磁性体ブロックPKを形成する(以下、この工程を「本プレス工程」という。図13(g)及び図13(h)参照。)。
次に、プレス金型から磁性体ブロックPKを取り出した後、磁性体ブロックPKの電極層の一部を、磁性体層910が露出するまで研削・研磨することにより除去し、電極層940を第1電極942及び第2電極944に分離する(以下、この工程を「電極分離工程」という。図13(h)〜図13(j)参照。)。
次に、プレス金型から磁性体ブロックPKを取り出した後、磁性体ブロックPKの電極層の一部を、磁性体層910が露出するまで研削・研磨することにより除去し、電極層940を第1電極942及び第2電極944に分離する(以下、この工程を「電極分離工程」という。図13(h)〜図13(j)参照。)。
従来の表面実装型インダクタの製造方法によれば、プレス金型内にコイルを配置するとともに絶縁磁性粉末と導電性粉末とを順次供給しながら、これらを順次プレスすることによって、表面実装型インダクタを容易に製造することが可能となる。
なお、この明細書において、予備プレス成形とは、粉末状態の物質を比較的低い圧力でプレス成形して表面を平坦化するための成形方法をいう。また、本プレス成形とは、粉末状態の物質又は予備プレス成形により形成された予備圧縮体を比較的高い圧力でプレス成形して磁性体ブロックを形成するための成形方法をいう。
しかしながら、従来の表面実装型インダクタの製造方法においては、電極分離工程において電極層を確実に分離するためには、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨することが必要となる(図13(j)参照。)。このため、磁性体層が損傷を受け、結果として製造される表面実装型インダクタの信頼性が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上記問題を解決することを目的になされたもので、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨することが必要がなく、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することのない表面実装型インダクタの製造方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の表面実装型インダクタの製造方法は、コイルを内包した状態で絶縁磁性粉末を予備プレス成形することにより、前記コイルの2本のリード端末が一の面(以下、「電極形成面」という。)から外部に突出した磁性体層を形成する磁性体層形成工程と、前記電極形成面の所定位置に電極分離用部材が配設された状態で前記磁性体層と前記電極形成面上に供給された導電性粉末とが一体化された磁性体ブロックをプレス成形法により形成する磁性体ブロック形成工程と、前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外すことにより、前記導電性粉末をプレス成形することにより形成された電極層を、少なくとも、前記2本のリード端末のそれぞれに接続される第1電極及び第2電極に分離する電極分離工程とをこの順序で含むことを特徴とする。
このため、本発明の表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離用部材を磁性体ブロックから取り外すことにより電極層を第1電極及び第2電極に分離することとしているため、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨する必要がなくなり、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することがなくなる。
また、本発明の表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離用部材を磁性体ブロックから取り外すことにより電極層を分離することとしているため、電極分離用部材の形状を適宜設計することにより、1回の電極分離用部材取り外し作業により電極層を3以上の電極に分離することも可能となる。
(2)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離工程は、前記電極層を、前記電極分離用部材が露出するまで、前記電極層の全面にわたって研削・研磨する研削・研磨工程と、前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外す電極分離用部材取り外し工程とをこの順序で含むことが好ましい。
このように、電極分離用部材が露出するまで前記電極層を研削・研磨することとしているため、電極分離用部材を確実に取り外すことができる。
(3)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離用部材は強磁性を有する部材からなり、前記電極分離工程は、前記電極分離用部材に近接して磁石を配置した後、前記磁石を前記磁性体ブロックから遠ざけることにより前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外す電極分離用部材取り外し工程を含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、電極層を研削・研磨することなく電極分離用部材を比較的簡単に取り外すことができる。
(4)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離用部材は弾性を有する部材からなることが好ましい。
このような方法とすることにより、プレス成形法実施中にいったん薄くなった電極分離用部材の厚みは、電極分離用部材の復元力により、プレス成形法実施後には再び厚くなる。また、これに起因して、電極分離用部材上の電極層は、周囲の電極層から分断されることとなる。このため、磁性体ブロック形成工程に続く電極分離工程において、電極分離用部材を磁性体ブロックから容易に取り外すことが可能となる。
(5)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離用部材は樹脂材料からなることが好ましい。
このような方法とすることにより、単純な構造を有する安価な電極分離用部材を用いて、表面実装型インダクタを製造することができる。
(6)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離用部材は金属製バネからなることが好ましい
このような方法とすることにより、強い弾性力を有する電極分離用部材を用いて、電極層をより確実に分離することができる。
(7)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記磁性体ブロック形成工程は、前記電極形成面の所定位置に電極分離用部材を配設した後、前記電極分離用部材の上方から前記電極形成面の全面に導電性粉末を供給した状態で前記磁性体層と前記導電性粉末とを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体を形成する第2予備プレス工程と、前記第2予備プレス工程における圧力よりも高いプレス圧力で前記予備圧縮体を本プレス成形して前記磁性体ブロックを形成する本プレス工程とをこの順序で含むことが好ましい。
このように、本発明の表面実装型インダクタの製造方法によれば、磁性体ブロック形成工程を2回のプレス工程(第2予備プレス工程、本プレス工程)に分けて行うこととしているため、それぞれ最適なプレス条件のもとでプレス工程を実施することができる。このため、例えば、磁性体層との密着性の高い電極層を形成することもできるし、密度が高く強度の高い磁性体ブロックを形成することもできる。その結果、より信頼性の高い表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
(8)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記磁性体層形成工程と前記第2予備プレス工程との間又は前記第2予備プレス工程と前記本プレス工程との間に前記電極形成面から突出する前記2本のリード端末を整形するリード端末整形工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、電極層中に埋め込まれるリード端末の長さを長くすることが可能となり、リード端末と電極層との接続の信頼性をより高くすることができる。
(9)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記磁性体ブロック形成工程は、前記電極形成面の所定位置に電極分離用部材を配設した後、前記電極分離用部材の上方から前記電極形成面の全面に導電性粉末を供給した状態で、前記磁性体層と前記導電性粉末とを一体的に本プレス成形して前記磁性体ブロックを形成する本プレス工程を含むことが好ましい。
このように、本発明の表面実装型インダクタの製造方法によれば、磁性体ブロック形成工程を1回のプレス工程(本プレス工程)で行うこととしているため、製造工程が簡略化され、工程時間の短縮化及び製造コストの低減化に資するものとなる。
(10)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記磁性体層形成工程と前記本プレス工程との間に前記電極形成面から突出する前記2本のリード端末を整形するリード端末整形工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、電極層中に埋め込まれるリード端末の長さを長くすることが可能となり、リード端末と電極層との接続の信頼性をより高くすることができる。
(11)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記絶縁磁性粉末は、絶縁体の薄層で覆われた鉄粒子からなることが好ましい。
このような方法とすることにより、高い電気的絶縁信頼性及び低い高周波損失を有する表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
(12)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記導電性粉末は、銅粉末であることが好ましい。
このような方法とすることにより、銅の持つ良好な電気伝導性により、低い直流抵抗を有する表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
(13)本発明の表面実装型インダクタの製造方法においては、前記電極分離工程の後、前記第1電極及び前記第2電極の表面を半田コーティングする半田コーティング層形成工程をさらに含むことが好ましい。
このような方法とすることにより、電極面の半田濡れ性を改善して、基板等への実装が容易な表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
以下、本発明の表面実装型インダクタの製造方法について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。
[実施形態1]
実施形態1は、請求項2に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
実施形態1は、請求項2に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
図1は、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図2及び図3は、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。なお、図2(a)〜図2(g)及び図3(a)〜図3(i)は各工程を模式的に示す図である。なお、図2(e)は図2(d)に示す磁性体層10を拡大した斜視図であり、図3(i)は図3(h)に示す表面実装型インダクタ1の斜視図である。
図4は、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法に用いるプレス成形型を説明するために示す図である。図4(a)は第1成形型110の斜視図であり、図4(b)は第2成形型120の斜視図であり、図4(c)は第3成形型130の斜視図であり、図4(d)は第4成形型140の斜視図であり、図4(e)は第5成形型150の斜視図である。
図2及び図3は、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。なお、図2(a)〜図2(g)及び図3(a)〜図3(i)は各工程を模式的に示す図である。なお、図2(e)は図2(d)に示す磁性体層10を拡大した斜視図であり、図3(i)は図3(h)に示す表面実装型インダクタ1の斜視図である。
図4は、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法に用いるプレス成形型を説明するために示す図である。図4(a)は第1成形型110の斜視図であり、図4(b)は第2成形型120の斜視図であり、図4(c)は第3成形型130の斜視図であり、図4(d)は第4成形型140の斜視図であり、図4(e)は第5成形型150の斜視図である。
なお、図2〜図4においては、発明の理解を容易にするため、電極層40の厚み、リード端末22,24の太さ、成形型に設けられた孔124,144などは誇張して図示している。
実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法は、磁性体層10の内部に配置されるコイル20と、磁性体層10から突出する2本のリード端末22,24にそれぞれ接続される第1電極42及び第2電極44を有する電極層40とを備えた表面実装型インダクタ1(図3(h)参照。)の製造方法である。表面実装型インダクタ1のサイズは、例えば、縦10mm×横10mm×高さ5mmである。第1電極42及び第2電極44の厚さは、例えば、0.2mmである。
実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法は、図1に示すように、成形型準備工程S110、磁性体層形成工程S120、磁性体ブロック形成工程S130、電極分離工程S140及び半田コーティング層形成工程S150が順次実施される。
磁性体ブロック形成工程S130においては、電極分離用部材配設工程S132、第2予備プレス工程S134、リード端末整形工程S136及び本プレス工程S138がこの順序で実施される。
電極分離工程S140においては、研削・研磨工程S142及び電極分離用部材取り外し工程S144がこの順序で実施される。
以下、これら各工程を詳細に説明する。
1.成形型準備工程S110
まず、プレス成形型として、図4に示すように、第1〜第5成形型110〜150を準備する。
まず、プレス成形型として、図4に示すように、第1〜第5成形型110〜150を準備する。
第1成形型110は、図4(a)に示すように、平面からなる成形面112を有する。
第2成形型120は、第1成形型110に対向して配置される成形型であり、図4(b)に示すように、平面からなる成形面122を有する。成形面122には、コイル20のリード端末22,24を挿入可能な2本の挿入孔124が形成されている。
第3成形型130は、成形空間における側方を覆うように配置される成形型であり、図4(c)に示すように、内側に成形面132を有する。
第4成形型140は、第1成形型110に対向して配置される成形型であり、第2成形型120と交換可能に構成されている。第4成形型140は、図4(d)に示すように、平面からなる成形面142を有する。成形面142には、コイル20のリード端末22,24を挿入可能な2本の挿入孔144が形成されている。第4成形型140は第2成形型120と似た形状となっている。
第5成形型150は、第1成形型110に対向して配置される成形型であり、第4成形型140と交換可能に構成されている。第5成形型150は、図4(e)に示すように、平面からなる成形面152を有する。
2.磁性体層形成工程S120
まず、図2(a)に示すように、第1成形型110と第2成形型120と第3成形型130とを用い、第1成形型110が下型となり、第2成形型120が上型となるように、第1〜第3成形型110〜130を配置した状態で成形空間を構成する。
まず、図2(a)に示すように、第1成形型110と第2成形型120と第3成形型130とを用い、第1成形型110が下型となり、第2成形型120が上型となるように、第1〜第3成形型110〜130を配置した状態で成形空間を構成する。
次に、図2(b)に示すように、成形空間にコイル20を配置した状態で絶縁磁性粉末MPを供給し、第2成形型120の挿入孔124にリード端末22,24を挿入した後、所定の加圧力で予備プレス成形することにより、コイル20を内包した磁性体層10を形成する(図2(c)参照。)。予備プレス成形は、比較的低い圧力(例えば、0.01〜0.05GPa。)で行う。
絶縁磁性粉末MPとしては、絶縁体の薄層で覆われた鉄粒子を用いる。また、この際、作業性及び結合強度向上等を目的として、公知のバインダー材料を絶縁磁性粉末MPに混合してもよい。
3.磁性体ブロック形成工程S130
続いて、電極分離用部材配設工程S130の各工程を順に実施する。
以下の説明で、磁性体層10の表面のうち、リード端末22,24が突出する一の面を電極形成面SFという。
続いて、電極分離用部材配設工程S130の各工程を順に実施する。
以下の説明で、磁性体層10の表面のうち、リード端末22,24が突出する一の面を電極形成面SFという。
3.1 電極分離用部材配設工程S132
まず、図2(d)及び図2(e)に示すように、磁性体層10の表面のうちリード端末22,24が突出する一の面(電極形成面)SFの所定位置に電極分離用部材30を配設する。電極分離用部材30は、例えば鉄からなる部材を用いる。なお、鉄からなる部材に代えて、アルミニウム、しんちゅう、セラミックス等、鉄以外の素材からなる部材を用いることもできる。電極分離用部材30の厚さは、例えば、0.3mmである。
まず、図2(d)及び図2(e)に示すように、磁性体層10の表面のうちリード端末22,24が突出する一の面(電極形成面)SFの所定位置に電極分離用部材30を配設する。電極分離用部材30は、例えば鉄からなる部材を用いる。なお、鉄からなる部材に代えて、アルミニウム、しんちゅう、セラミックス等、鉄以外の素材からなる部材を用いることもできる。電極分離用部材30の厚さは、例えば、0.3mmである。
電極分離用部材30は平面視矩形状であり、図2(e)に示すように、電極分離用部材30を平面的に見たときの電極分離用部材30の長辺の長さが磁性体層10の電極形成面SFの一辺の長さと等しい。電極分離用部材30は、リード端末22,24をつなぐ仮想直線に対して電極分離用部材30の長辺方向が略直交するように磁性体層10の電極形成面に配置される。これにより、リード端末22を含む領域と、リード端末24を含む領域との2つの領域に分割されることとなる。
なお、電極分離用部材30の表面には、後述する電極分離用部材取り外し工程S144において剥離しやすいよう、公知の離型剤を塗布するなどの表面処理をほどこしておくことが好ましい。
3.2 第2予備プレス工程S134
次に、図2(f)及び図2(g)に示すように、電極分離用部材30の上方から電極形成面SFの全面に導電性粉末CPを供給した状態で磁性体層10と導電性粉末CPとを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体PPを形成する。この際、導電性粉末CPを、電極分離用部材30を覆いつくすように供給することが好ましい。
次に、図2(f)及び図2(g)に示すように、電極分離用部材30の上方から電極形成面SFの全面に導電性粉末CPを供給した状態で磁性体層10と導電性粉末CPとを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体PPを形成する。この際、導電性粉末CPを、電極分離用部材30を覆いつくすように供給することが好ましい。
なお、第2予備プレス工程S134は、図2(g)に示すように、磁性体層10から突出するコイル20のリード端末22,24を第4成形型140の挿入孔144に挿入した状態で行う。第2予備プレス工程は、比較的低い圧力(例えば、0.01〜0.05GPa。)で行う。
導電性粉末CPとしては、銅粉末を用いる。また、この際、作業性及び結合強度向上等を目的として公知のバインダー材料を導電性粉末CPに混合してもよい。
3.3 リード端末整形工程S136
次に、図3(a)及び図3(b)に示すように、予備成形体を成形型から取り出した後、リード端末22,24を適切な長さに切断し、続いて、図3(c)に示すように、リード端末22,24を予備圧縮体PPの表面近くでほぼ直角に折り曲げる。なお、あらかじめリード端末の長さを適切にしておくことにより、リード端末の切断を省略することも可能である。
次に、図3(a)及び図3(b)に示すように、予備成形体を成形型から取り出した後、リード端末22,24を適切な長さに切断し、続いて、図3(c)に示すように、リード端末22,24を予備圧縮体PPの表面近くでほぼ直角に折り曲げる。なお、あらかじめリード端末の長さを適切にしておくことにより、リード端末の切断を省略することも可能である。
なお、リード端末整形工程S136は、磁性体層形成工程S120と電極分離用部材配設工程S132との間において実施することも可能である。
3.4 本プレス工程S138
次に、図3(d)に示すように、予備圧縮体PPを、第2予備プレス工程S134における圧力よりも高いプレス圧力で本プレス成形して磁性体ブロックPKを形成する。本プレス工程S138により、絶縁磁性粉末MPからなる磁性体層10及び導電性粉末CPからなる電極層40が一体成形され、最終的な硬度及び強度を備えた磁性体ブロックPKが形成される。なお、このとき、リード端末22,24は、図3(e)に示すように、電極層40の中に埋め込まれた状態となる。このときの電極層40の厚さは、例えば、0.5mmである。本プレス成形は、第2予備プレス成形における圧力よりも高い低いプレス圧力(例えば、0.65〜1.0GPa。)で実施される。
次に、図3(d)に示すように、予備圧縮体PPを、第2予備プレス工程S134における圧力よりも高いプレス圧力で本プレス成形して磁性体ブロックPKを形成する。本プレス工程S138により、絶縁磁性粉末MPからなる磁性体層10及び導電性粉末CPからなる電極層40が一体成形され、最終的な硬度及び強度を備えた磁性体ブロックPKが形成される。なお、このとき、リード端末22,24は、図3(e)に示すように、電極層40の中に埋め込まれた状態となる。このときの電極層40の厚さは、例えば、0.5mmである。本プレス成形は、第2予備プレス成形における圧力よりも高い低いプレス圧力(例えば、0.65〜1.0GPa。)で実施される。
なお、この後、内部応力の緩和、経時変化の低減等を目的として、所定温度(例えば200℃。)で所定時間加熱することも可能である。
4.電極分離工程S140
続いて、電極分離工程S140の各工程を順に実施する。
続いて、電極分離工程S140の各工程を順に実施する。
4.1 研削・研磨工程S142
まず、図3(f)に示すように、電極層40を、電極分離用部材30が露出するまで、電極層40の全面にわたって研削・研磨する。これにより、電極層40の厚さは、例えば、0.2mmとなる。
まず、図3(f)に示すように、電極層40を、電極分離用部材30が露出するまで、電極層40の全面にわたって研削・研磨する。これにより、電極層40の厚さは、例えば、0.2mmとなる。
電極層40を研削・研磨する方法としては、グラインダ等を用いて研削・研磨することにより電極分離する方法や、フライス盤のような刃具を使う方法を用いる。
4.2 電極分離用部材取り外し工程S144
次に、図3(g)に示すように、電極分離用部材30を磁性体ブロックPKから取り外す。これにより、電極層40が第1電極42と第2電極44とに分離される。
次に、図3(g)に示すように、電極分離用部材30を磁性体ブロックPKから取り外す。これにより、電極層40が第1電極42と第2電極44とに分離される。
5.半田コーティング層形成工程S150
次に、図3(h)及び図3(i)に示すように、第1電極42及び第2電極44の表面を半田コーティングすることにより、半田コーティング層52,54を形成する。
次に、図3(h)及び図3(i)に示すように、第1電極42及び第2電極44の表面を半田コーティングすることにより、半田コーティング層52,54を形成する。
以上により、実施形態1に係る表面実装型インダクタ1を製造することができる。
実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離工程S140において、電極分離用部材30を磁性体ブロックPKから取り外すことにより電極層を第1電極42及び第2電極44に分離することとしているため、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨する必要がなくなり、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することがなくなる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離用部材30が露出するまで電極層40を研削・研磨することとしているため、電極分離用部材30を確実に取り外すことができる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、磁性体ブロック形成工程S130を2つのプレス工程(第2予備プレス工程S134、本プレス工程S138)に分けて行うこととしているため、それぞれ最適なプレス条件のもとでプレス工程を実施することができる。このため、例えば、磁性体層との密着性の高い電極層を形成することもできるし、密度が高く強度の高い磁性体ブロックを形成することもできる。その結果、より信頼性の高い表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、第2予備プレス工程S134と本プレス工S138との間にリード端末整形工程S136をさらに含むため、電極層10中に埋め込まれるリード端末の長さを長くすることが可能となり、リード端末と電極層との接続の信頼性をより高くすることができる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、絶縁磁性粉末MPは、絶縁体の薄層で覆われた鉄粒子からなるため、高い電気的絶縁信頼性及び低い高周波損失を有する表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、導電性粉末CPは銅粉末であるため、銅の持つ良好な電気伝導性により、低い直流抵抗を有する表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
また、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離工程S140の後に半田コーティング層形成工程S150をさらに含むため、電極面の半田濡れ性を改善して、基板等への実装が容易な表面実装型インダクタを製造することが可能となる。
[実施形態2]
実施形態2は、請求項3に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
実施形態2は、請求項3に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
図5は、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図6は、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図6(a)〜図6(c)は、電極分離用部材取り外し工程S244の各段階を模式的に示す図である。
図6は、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図6(a)〜図6(c)は、電極分離用部材取り外し工程S244の各段階を模式的に示す図である。
実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法は、基本的には実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むが、電極分離工程の内容が実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なる。
すなわち、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法における電極分離工程S240においては、図5に示すように、研削・研磨工程を実施することなく電極分離用部材取り外し工程S244を実施することとしている。そして、電極分離用部材取り外し工程S244においては、図6(a)及び図6(b)に示すように、電極分離用部材32に近接して磁石MGを配置した後、図6(c)に示すように、磁石MGを磁性体ブロックPKから遠ざけることにより、電極分離用部材32を磁性体ブロックPKから取り外し、電極層40を第1電極42及び第2電極44に分離することとしている。
このように、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法は、電極分離工程の内容が実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なるが、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合と同様に、電極分離用部材を磁性体ブロックPKから取り外すことにより電極層40を第1電極42及び第2電極44に分離することとしているため、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨する必要がなくなり、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することがなくなる。
また、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法によれは、磁石MGを用いて電極分離用部材32を取り外すことにしているため、電極層を研削・研磨することなく電極分離用部材を比較的簡単に取り外すことができる。
なお、実施形態2に係る表面実装型インダクタの製造方法は、電極分離工程の内容が異なる点以外は実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態3]
実施形態3は、請求項9に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
実施形態3は、請求項9に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
図7は、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図8は、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図8(a)〜図8(f)は、磁性体ブロック形成S330の各段階を説明するための模式図である。
図8は、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図8(a)〜図8(f)は、磁性体ブロック形成S330の各段階を説明するための模式図である。
実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法は、基本的には実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むが、磁性体ブロック形成工程の内容が実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なる。
すなわち、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法における磁性体ブロック形成工程S330においては、図7及び図8に示すように、電極分離用部材配設工程S332を実施した後、第2予備プレス工程を実施することなく、リード端末整形工程S336と本プレス工程S338とを順次実施することとしている。
このように、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法は、磁性体ブロック形成工程の内容が実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なるが、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合と同様に、電極分離用部材を磁性体ブロックPKから取り外すことにより電極層40を第1電極42及び第2電極44に分離することとしているため、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨する必要がなくなり、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することがなくなる。
また、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法によれは、磁性体ブロックPKの成形を1回のプレス工程(本プレス工程S338)で行うこととしているため、製造工程が簡略化され、工程時間の短縮化及び製造コストの低減化に資するものとなる。
なお、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法は、磁性体ブロック形成工程の内容が異なる点以外は実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むため、実施形態1に係る表面実装型インダクタの製造方法が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
[実施形態4]
実施形態4は、請求項4に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
実施形態4は、請求項4に記載の表面実装型インダクタの製造方法を説明するための実施形態である。
図9は、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示すフローチャートである。
図10は、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図10(a)〜図10(h)は磁性体ブロック形成工程S430及び電極分離工程S440の各段階を模式的に示す図である。
図10は、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するために示す図である。図10(a)〜図10(h)は磁性体ブロック形成工程S430及び電極分離工程S440の各段階を模式的に示す図である。
実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法は、基本的には実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むが、電極分離用部材の材質及び電極分離工程の内容とが実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なる。
すなわち、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法においては、電極分離用部材34が弾性を有する部材(樹脂材料からなる部材)からなり、電極分離工程S440においては、研削・研磨工程を実施することなく、電極分離用部材取り外し工程S344を実施することとしている。
このように、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法は、電極分離用部材の材質及び電極分離工程の内容が実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合とは異なるが、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法の場合と同様に、電極分離用部材34を磁性体ブロックPKから取り外すことにより電極層40を第1電極42及び第2電極44に分離することとしているため、電極分離工程において、磁性体層が露出するまで電極層を研削・研磨する必要がなくなり、その結果、電極分離工程に起因して表面実装型インダクタの信頼性が低下することがなくなる。
なお、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法においては、図10(a)〜図10(c)に示すように、電極分離用部材配設工程S432及びリード端末整形工程S436を実施した後、図10(d)〜図10(e)に示すように、本プレス工程S436を実施するのであるが、本プレス成形工程S438実施中にいったん薄くなった電極分離用部材34の厚みは、図10(f)及び図10(g)に示すように、電極分離用部材34の復元力により、本プレス工程S438実施後には再び厚くなる。また、これに起因して、電極分離用部材34上の電極層は周囲の電極層から分断されることとなる。このため、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、、磁性体ブロック形成工程S430に続く電極分離工程S440において、電極分離用部材34を磁性体ブロックPKから容易に取り外すことが可能となる。
また、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法によれば、電極分離用部材34が弾性を有する部材(樹脂材料からなる部材)からなるため、単純な構造を有する安価な電極分離用部材を用いて、表面実装型インダクタを製造することができる。
なお、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法は、電極分離用部材の材質及び電極分離工程の内容が異なる点以外は実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法と同様の工程を含むため、実施形態3に係る表面実装型インダクタの製造方法が有する効果のうち該当する効果をそのまま有する。
また、実施形態4に係る表面実装型インダクタの製造方法においては、図10(b)〜図10(e)に示すように、電極分離用部材配設工程S332と本プレス工S436との間にリード端末整形工程S434をさらに含む。このため、電極層40中に埋め込まれるリード端末22,24の長さを長くすることが可能となり、リード端末と電極層との接続の信頼性をより高くすることができる。
以上、本発明の表面実装型インダクタの製造方法を上記の各実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1)上記実施形態2においては、平坦な成形面152を有する第5成形型150を上型として用いて本プレス工程S238を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではない。図11は変形例1に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するための図である。図11(a)〜図11(c)に示すように、所定の電極分離用突起が設けられた成形面を有する第5成形型156を上型として用いて本プレス工程S238を実施することもできる。このような方法とすることにより、電極層40を正確かつ容易に分離することが可能となる。
(2)上記実施形態4においては、平坦な成形面152を有する第5成形型150を上型として用いて本プレス工程S438を実施しているが、本発明はこれに限定されるものではない。図12は変形例2に係る表面実装型インダクタの製造方法を説明するための図である。図12(a)〜図12(c)に示すように、所定の電極分離用突起が設けられた成形面を有する第5成形型156を上型として用いて本プレス工程S438を実施することもできる。このような方法とすることにより、電極層40を正確かつ容易に分離することが可能となる。
(3)上記各実施形態においては、電極層を第1電極及び第2電極の2つの領域に分離することとしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、Y字状の形状を有する電極分離用部材、十字状の形状を有する電極分離用部材などを用いて電極層を3つ以上の領域に分離することも可能である。
(4)上記各実施形態においては、表面実装型インダクタの形状は直方体であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電極形成面を底面とする円筒形状であってもよい。
(5)上記各実施形態においては、導電性粉末として銅粉末を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、電極層として使用可能な金属粉末、例えば、銀粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末、スズ粉末、これらの金属の合金などからなる粉末などを用いてもよい。
(6)上記各実施形態においては、絶縁磁性粉末として、絶縁体の薄層で覆われた鉄粒子を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、鉄とニッケルとの合金、フェライトなどの磁性粒子を絶縁体の薄層で覆ったものを用いてもよい。
(7)上記各実施形態においては、磁性体層10の中には1個のコイル20が埋め込まれているが、本発明はこれに限定されるものではない。磁性体層の中には2個以上のコイルが埋め込まれていてもよい。
(8)上記各実施形態においては、表面実装型インダクタ1を1個ずつプレス成形法により製造することとしているが、本発明はそれに限定されるものではない。複数の表面実装型インダクタをまとめてプレス成形法により製造することとしてもよい。
(9)上記実施形態4においては、弾性を有する部材として樹脂材料からなるものを用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、金属製のバネ材からなるものを用いることもできる。
1,901…表面実装型インダクタ、10,910…磁性体層、20,920…コイル、22,24,922,924…リード端末、30,32,34…電極分離用部材、40,940…電極層、42,942…第1電極、44,944…第2電極、52,54…半田コーティング層、110…第1成形型、112…(第1成形型の)成形面、120…第2成形型、122…(第2成形型の)成形面、124…(第2成形型の)挿入孔、130…第3成形型、132…(第3成形型の)成形面、140…第4成形型、142…(第4成形型の)成形面、144…(第4成形型の)挿入孔、150,156…第5成形型、152…(第5成形型の)成形面、946…電極層が除去された部分、CP…導電性粉末、M1〜M5…プレス金型、MG…磁石、MP…絶縁磁性粉末、PK…磁性体ブロック、PP…予備圧縮体、SF…電極形成面
Claims (13)
- コイルを内包した状態で絶縁磁性粉末を予備プレス成形することにより、前記コイルの2本のリード端末が一の面(以下、「電極形成面」という。)から外部に突出した磁性体層を形成する磁性体層形成工程と、
前記電極形成面の所定位置に電極分離用部材が配設された状態で前記磁性体層と前記電極形成面上に供給された導電性粉末とが一体化された磁性体ブロックをプレス成形法により形成する磁性体ブロック形成工程と、
前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外すことにより、前記導電性粉末をプレス成形することにより形成された電極層を、少なくとも、前記2本のリード端末のそれぞれに接続される第1電極及び第2電極に分離する電極分離工程とをこの順序で含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離工程は、
前記電極層を、前記電極分離用部材が露出するまで、前記電極層の全面にわたって研削・研磨する研削・研磨工程と、
前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外す電極分離用部材取り外し工程とをこの順序で含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離用部材は強磁性を有する部材からなり、
前記電極分離工程は、前記電極分離用部材に近接して磁石を配置した後、前記磁石を前記磁性体ブロックから遠ざけることにより前記電極分離用部材を前記磁性体ブロックから取り外す電極分離用部材取り外し工程を含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離用部材は弾性を有する部材からなることを特徴とするとする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項4に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離用部材は樹脂材料からなることを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項4に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離用部材は金属製バネからなることを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記磁性体ブロック形成工程は、
前記電極形成面の所定位置に前記電極分離用部材を配設した後、前記電極分離用部材の上方から前記電極形成面の全面に導電性粉末を供給した状態で前記磁性体層と前記導電性粉末とを一体的に予備プレス成形して予備圧縮体を形成する第2予備プレス工程と、
前記第2予備プレス工程における圧力よりも高いプレス圧力で前記予備圧縮体を本プレス成形して前記磁性体ブロックを形成する本プレス工程とをこの順序で含むこと特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項7に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記磁性体層形成工程と前記第2予備プレス工程との間又は前記第2予備プレス工程と前記本プレス工程との間に前記電極形成面から突出する前記2本のリード端末を整形するリード端末整形工程をさらに含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記磁性体ブロック形成工程は、前記電極形成面の所定位置に電極分離用部材を配設した後、前記電極分離用部材の上方から前記電極形成面の全面に導電性粉末を供給した状態で、前記磁性体層と前記導電性粉末とを一体的に本プレス成形して前記磁性体ブロックを形成する本プレス工程を含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項9に記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記磁性体層形成工程と前記本プレス工程との間に前記電極形成面から突出する前記2本のリード端末を整形するリード端末整形工程をさらに含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記絶縁磁性粉末は、絶縁体の薄層で覆われた鉄粒子からなることを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1〜11のいずれかに記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記導電性粉末は、銅粉末であることを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。 - 請求項1〜12のいずれかに記載の表面実装型インダクタの製造方法において、
前記電極分離工程の後、前記第1電極及び前記第2電極の表面を半田コーティングする半田コーティング層形成工程をさらに含むことを特徴とする表面実装型インダクタの製造方法。
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