JP2009289355A - 光ヘッド装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多層光ディスクの再生時にクロストークを低減する光ヘッド装置を提供する。
【解決手段】光源から出射する光を光ディスクの情報記録層で反射し光検出器に導く光ヘッド装置において、光ディスクから光検出器までの光路中にホログラム素子を設ける。ホログラム素子は、入射する直線偏光の光に対してホログラム素子を出射する光のうち直進透過する0次回折光の偏光方向と1次回折光の偏光方向とが直交する偏光状態に光検出器に到達させる。光検出器上で1次回折光となる信号光と0次回折光となる迷光が重なっても干渉が起きないため、クロストークが低減され、再生精度が安定した光ヘッド装置を提供できる。
【選択図】図5
【解決手段】光源から出射する光を光ディスクの情報記録層で反射し光検出器に導く光ヘッド装置において、光ディスクから光検出器までの光路中にホログラム素子を設ける。ホログラム素子は、入射する直線偏光の光に対してホログラム素子を出射する光のうち直進透過する0次回折光の偏光方向と1次回折光の偏光方向とが直交する偏光状態に光検出器に到達させる。光検出器上で1次回折光となる信号光と0次回折光となる迷光が重なっても干渉が起きないため、クロストークが低減され、再生精度が安定した光ヘッド装置を提供できる。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えばCD、DVD等の光記録媒体(以下「光ディスク」という。)、とくに複数層の情報記録層を有する複層光ディスクであるBDやHD−DVDに対して記録再生を行う必要のある光ヘッド装置に関する。
光ディスクには、情報記録層が単層の単層光ディスクと、複数層ある複層光ディスクとがある。例えば2層の記録層を有する2層光ディスクに対して情報の記録再生を行うとき、光ディスクで反射されて光検出器に戻る戻り光は、光源からの出射光を集光させた所望の情報記録層により反射される光(以下、「信号光」という)のみならず、隣接した情報記録層などにより反射された光(以下、「迷光」という)の影響を受ける。複層光ディスクの記録再生を行う光ヘッド装置では、このような異なる記録層から反射される光によるクロストーク成分がサーボ信号に影響を与えないような構成にする必要がある。なお、本明細書では、光ディスクに対する記録若しくは再生、または、記録および再生を総称して「記録再生」と表現する。
図10に従来の複層光ディスクの記録再生を行う光ヘッド装置における2層光ディスク再生時の光路の模式図を示す。2層光ディスクの光入射面から近い層をL1層、遠い層をL2層とする。例えば、L1層を102面として再生時に光検出器に受光される光106に対し、L2層を101面として反射された光104は、その焦点が光106より前方に位置する。一方、L2層を102面として再生時に光検出器に受光される光106に対し、L1層を103面として反射された光105は、その焦点が光106より後方に位置する。
L1層の再生時においてL1層(自層)からの戻り光は、光検出器の検出面上に集光される。L1層を基準として、L2層(他層)より反射された戻り光は、ビーム径が大きく光密度は低いものの光検出器の検出面上に迷光となって照射されて、L1層(自層)からの戻り光と光検出器上で干渉を生じる。情報記録層の層間隔や光源波長の変化により光の干渉条件が変化すると、信号強度が変化して読み取り性能が低下する問題を引き起こす。
ここで、光ディスクの再生には、光ディスクに記録された光学的情報の読み取りのためのRF信号とフォーカシングサーボおよびトラッキングサーボを行うためサーボ信号を生成する機能が必要になる。このサーボ信号として、少なくともフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号があり、光検出器の各受光エリアで検出した光信号を演算することによって生成される。例えば、フォーカシングサーボとして、シリンドリカルレンズを用いる非点収差法が挙げられる。また、トラッキングサーボとして、光ディスクの情報記録層に3つのスポットとなるビーム(1つのメインビームと2つのサブビーム)を集光させる3ビーム法が挙げられる。これは光源から光ディスクまでの光路中に回折素子を配し、0次回折光(直進透過光)と±1次回折光を生成するものである。一方で、光ディスクに対して1つのビームを照射する1ビーム法も挙げられる。これは、光ディスクで反射した1つの光(戻り光)を複数の受光エリアを有する光検出器で検出させ、各受光エリアで検出した光信号を演算するものである。
1ビーム法を用いるものとして、光ディスクと光検出器との間(復路)の戻り光の光路中に使用する波長の光に対して回折機能を発現するホログラム素子を配し、入射する信号光を回折させて光検出器で受光させる構成する光ヘッド装置が報告されている(特許文献1、非特許文献1)。この光ヘッド装置に用いられるホログラム素子は、透過光と回折光となる信号光を光検出器の分離されたそれぞれの受光部に到達させることによって各エラー信号を検出する。また、非特許文献1では、直進透過光の光量の割合(直進透過率)と回折光の光量の割合(回折効率)がそれぞれ80%、8%とする例が記載されている。
この光ヘッド装置で複数層光ディスクを再生するとき、他の情報記録層で反射される迷光は集光されずに光検出器に到達する。とくに、上記のように直進透過率が回折効率の10倍程度であると、直進透過率の迷光と回折光の信号光とが重なって受光部に到達することによって干渉が大きく発生しやすく、回折光の信号光から生成するトラッキングエラー信号の精度が劣化する。そのため、回折光の受光部は、広がって到達する直進透過光の迷光が到達しない位置に配置する。
しかし、特許文献1および非特許文献1に示された構成では、1次回折光で到達する信号光用の受光部に0次回折光の迷光が到達しないようにする場合、受光部を大きく離隔しなければならず、光検出器を大きくする必要があった。また、そのためにホログラム素子を出射する回折光の回折角度を大きくするために回折格子のピッチを小さくしなければならず、高精度の加工が必要となる、という問題があった。さらに、3層以上の光ディスクに対しては、光検出器上でさらに径が広がった0次回折光の迷光で到達するため、光検出器をより大きくしなければならないといった問題があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、光源と、前記光源からの出射光を単一ビームのまま光ディスクの情報記録面上に集光させる対物レンズと、前記光ディスクの情報記録面で反射された信号光を検出する光検出器とを備える光ヘッド装置であって、前記光ディスクの前記情報記録面から光検出器へ向かう光路中に、前記信号光の少なくとも一部を回折する機能を有するホログラム素子が配置され、前記ホログラム素子は、透明基板上に複屈折性材料からなる断面が周期的な凹凸形状を有するとともに、前記ホログラム素子に入射する前記信号光の偏光方向が、前記複屈折性材料の進相軸および遅相軸の方向と、いずれも異なるように配置され、前記光検出器は、前記ホログラム素子を直進透過する0次回折光を受光する第1の受光エリアと、前記ホログラム素子を回折する1次回折光を受光する第2の受光エリアを含む光ヘッド装置を提供する。
この構成により、光検出器に到達する0次回折光と1次回折光の偏光方向が直交するので、第1の受光エリアに、集光されて到達する信号光と、広がりをもつ0次回折光となる迷光と、が重なって到達してもこれらの光の間で干渉が発現しないのでエラー信号の読み取り精度を低下させず、再生品質のよい光ヘッド装置を実現することができる。
また、前記凹凸形状の少なくとも凹部を充填する光学的に等方性を示す等方性材料を有し、前記等方性材料の屈折率nsは、noとneのいずれか一方に略等しい上記に記載の光ヘッド装置を提供する。また、前記凹凸形状が矩形状であり、前記凹凸形状の高さをd、入射する光の波長をλとするとき、|ne−ns|・d=(j+1/2)λまたは|no−ns|・d=(j+1/2)λのいずれかを満足するとともに(j≧0の整数)、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を直進透過する光量の割合を0次回折効率とし、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を+1次回折または−1次回折する光量の割合を1次回折効率とするとき、0回折効率/1次回折効率が1〜30の範囲にある上記に記載の光ヘッド装置を提供する。
この構成により、0次回折光を再生信号、フォーカスエラー信号用、+1次回折光をトラッキングエラー信号用とする光ヘッド装置において、再生信号および各エラー信号を生成できるとともに、再生品質のよい光ヘッド装置を実現することができる。
また、前記凹凸形状がブレーズ形状またはブレーズ形状を階段状に近似した擬似ブレーズ形状である請求項1または2に記載の光ヘッド装置を提供する。さらに、前記凹凸形状が擬似ブレーズ形状であり、前記凹凸形状の高さをd、入射する光の波長をλ、擬似ブレーズ形状の段数をk段としたとき、|ne−ns|・d={m(k−1)/k}・λまたは|no−ns|・d={m(k−1)/k}・λのいずれかを満足するとともに(m≧1の整数)、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を直進透過する光量の割合を0次回折効率とし、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を+1次回折または−1次回折する光量の割合のうち大きい方を1次回折効率とするとき、0回折効率/1次回折効率が1〜30の範囲にある上記に記載の光ヘッド装置を提供する。
この構成により、ホログラム素子に入射する光の光量に対して、0次回折光を受光する第1の受光エリアと1次回折光を受光する第2の受光エリアに到達する光量の割合が高く、光利用効率が高い光ヘッド装置を実現することができるとともに、再生品質のよい光ヘッド装置を実現することができる。
本発明は、光検出器の受光エリア上での迷光成分と信号光の干渉を少なくさらに光利用効率が高く、複層光ディスクを記録再生することができる光ヘッド装置を提供するものである。
図1は、本実施のホログラム素子に係る光ヘッド装置10の概念的な構成を示す図である。光ヘッド装置10は、所定の波長の光を出射する光源11と、光源11からの光を平行光に変換するコリメータレンズ12と、コリメータレンズ12を出射した上記ビームを光ディスク15の方向に透過させるとともに、光ディスク15の情報記録面15aにより反射された信号光を偏向分離して光検出器18に導くビームスプリッタ13と、光源11からの光を光ディスク15の情報記録面15aに集光する対物レンズ14と、上記信号光を光検出器18に集光するコリメータレンズ16、上記信号光を検出する光検出器18、およびホログラム素子17、を備える。なお、ビームスプリッタ13と対物レンズ14との間の光路中に図示しない1/4波長板、コリメータレンズ16と光検出器18との間の光路中に図示しない非点収差レンズ(シリンドリカルレンズ)を備える。また、光ヘッド装置10ではホログラム素子17はコリメータレンズ16と光検出器18との間の光路中に位置しているが、ビームスプリッタ13とコリメータレンズ16との間の光路中であってもよい。
光検出器18では、光ディスク15の再生する情報記録面15aに記録された情報の再生信号、フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号が検出される。なお、光ヘッド装置10は、上記のフォーカスエラー信号に基づいてレンズを光軸方向に制御する図示しないフォーカスサーボと、上記のトラッキングエラー信号に基づいてレンズを光軸にほぼ垂直な方向に制御する図示しないトラッキングサーボとを備える。
光源11は、例えば650nm波長帯の直線偏光の発散光束を出射する半導体レーザで構成される。なお、本発明で用いられる光源11は、650nm波長帯の光に限定されず、例えば400nm波長帯の光や780nm波長帯の光、その他の波長帯の光であってもよい。ここで、400nm波長帯、波長650nm波長帯および780nm波長帯は、それぞれ、385nm〜430nm、630nm〜690nmおよび760nm〜800nmの範囲とする。
また、光源11は、2種類または3種類の波長の光束を出射する構成としてもよい。かかる構成の光源としては、2個または3個の半導体レーザチップが同一基板上にマウントされた、所謂ハイブリッド型の2波長レーザ光源または3波長レーザ光源や、互いに異なる波長の光を出射する2個または3個の発光点を有するモノリシック型の2波長レーザ光源または3波長レーザ光源でもよい。
図2に本実施形態にかかるホログラム素子20の平面模式図を示す。ホログラム素子20は、入射する光を回折する機能を有する複数の回折格子領域21、22、23、24からなる。また、図2の点線で囲われた領域は、ホログラム素子20に入射する光の有効領域の例を示すものであって、少なくともこれらの回折格子領域内には光が入射する。なお、有効領域は、入射する信号光の最大となる光強度に対して10%以上の光強度となる領域とする。回折格子領域では、入射した光が直進透過する直進透過光成分と、直進透過光成分とは異なる方向に進行する回折光成分の両方を生成し、それぞれの光はコリメータレンズ16によって集光されて光検出器18に到達する。なお、ホログラム素子20を構成する回折格子領域の平面形状および領域数は、これに限らず光検出器18に備わる受光エリアの形状などによって変えてもよい。
ここで、回折格子領域に入射する直線偏光に対し、直進透過して出射する光(0次回折光)の成分、回折して出射する光の成分の効率について図3(a)を用いて説明する。図3(a)は、ホログラム素子26の平面模式図であって、凸部26aと凹部26bを示す。回折格子を構成する少なくとも凸部は、常光屈折率noおよび異常光屈折率neを有する複屈折材料からなる。角度αは、回折格子の長手方向を基準に断面が矩形状の格子の長手方向と進相軸(屈折率がnoとなる方向)とがなす反時計回り方向の角度であり、角度βは、回折格子の長手方向を基準に断面が矩形状の格子の長手方向と入射偏光方向とがなす反時計回り方向の角度である。そして、図示しない等方性の充填材(屈折率ns)で少なくとも凹部か平坦化されているホログラム素子26を考える。また、回折格子の高さをdとして、入射する波長λの光に対して、
|ne−ns|・d=(j+1/2)λ ・・・ (1)
no=ns ・・・ (2)
の関係が成り立つものとする(j≧0の整数)。
|ne−ns|・d=(j+1/2)λ ・・・ (1)
no=ns ・・・ (2)
の関係が成り立つものとする(j≧0の整数)。
入射光の電場強度をEとしたときに、図3(a)のホログラム素子26の配置において進相軸(no)方向の電場強度をEo、遅相軸(ne)方向の電場強度をEeとする。図3(b)は、入射する直線偏光をホログラム素子26の進相軸方向の成分と遅相軸方向の成分とに分けて模式的に示すものであり、
Eo=Ecos(α−β) ・・・ (3)
Ee=Esin(α−β) ・・・ (4)
で表すことができる。
Eo=Ecos(α−β) ・・・ (3)
Ee=Esin(α−β) ・・・ (4)
で表すことができる。
また、(2)式の関係より、進相軸方向の成分は回折しないので直進透過光(0次回折光)となり、(3)式の関係より、遅相軸方向の成分は回折光となってホログラム素子26を出射する。また、(1)式および(2)式を満たす場合、進相軸方向の0次回折効率(ηA0とする)は100%、±1次回折効率(ηA±1とする)は0%となる。一方、遅相軸方向の0次回折効率(ηB0とする)は0%、±1次回折効率(ηB±1とする)は40.5%となる。なお、この場合、±2次回折効率は0%、±3次回折効率は4.5%となる。2次以上の回折光を受光する光学系とすることもできるが、光利用効率の関係で回折光としては1次回折光を利用する光学系であると好ましい。
ここで、ホログラム素子26を出射する0次回折光成分をIA、±1次回折光成分をIBとすると、
IA={E・cos(α−β)}2×ηA0+{E・sin(α−β)}2×ηB0 ・・・ (5)
IB={E・cos(α−β)}2×ηA±1+{E・sin(α−β)}2×ηB±1 ・・・ (6)
で表すことができ、各効率の数値を(5)式および(6)式に適用すると、ホログラム素子26の効率比は、
IA/IB=(1/0.405)×{cos(α−β)/sin(α−β)}2
・・・ (7)
となる。
IA={E・cos(α−β)}2×ηA0+{E・sin(α−β)}2×ηB0 ・・・ (5)
IB={E・cos(α−β)}2×ηA±1+{E・sin(α−β)}2×ηB±1 ・・・ (6)
で表すことができ、各効率の数値を(5)式および(6)式に適用すると、ホログラム素子26の効率比は、
IA/IB=(1/0.405)×{cos(α−β)/sin(α−β)}2
・・・ (7)
となる。
このように各成分の電場強度、回折効率および回折効率比は、角度(α−β)の値によって変化する。つまり、ホログラム素子26に入射する直線偏光方向と回折格子を形成する複屈折材料の進相軸(または進相軸と直交する遅相軸)と、がなす角度によって変えることができるものである。したがって、少なくとも0次回折光成分となるIAと±1次回折光成分となるIBを発現させるには、EoとEeいずれも0とならないようにすればよく、(α−β)≠0となるようにすればよい。ホログラム素子26では、格子長手方向と入射偏光方向とがなす角度βが0ではない設定としているが、(α−β)≠0であれば、β=0(格子長手方向と遅相軸方向とが一致)であってもよい。
このことを踏まえ、ホログラム素子20の構成について具体的に説明する。図4(a)は、ホログラム素子20の平面模式図であって、図4(b)および図4(c)は、図4(a)に示すホログラム素子20の回折格子領域24のA−A´の断面を示した例である。回折格子32aおよび32bは常光屈折率noと異常光屈折率ne(no≠ne)を有する複屈折性材料からなる。また、断面の方向A−A´は、X−Y平面において回折格子の長手方向と垂直となる方向であるとともに、複屈折材料の進相軸(no)方向と一致するものとする。この場合、同時に、回折格子の長手方向と遅相軸(ne)方向とが一致するものである。さらに、X−Y平面においてX方向を基準に時計回りを+方向、反時計回りを−方向としこのA−A´方向となす角度をθとし、ここではX方向を基準に断面は−θ方向として説明する。
図4(b)および図4(c)に示す回折格子領域のA−A´方向の断面構成としては、周期的な凹凸形状を有する回折格子32aまたは32bが形成され、凹凸形状の少なくとも凹部を充填するように充填材33が形成され、透明基板31aおよび31bで挟持されてなる。充填材としては、UV硬化性アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリイミド樹脂などの有機材料や、SiO2、SiON、TiO2、Ta2O5、などの無機材料膜、そしてこれらから形成される多層膜などで構成してもよい。なお、透明基板31bは充填材によっては配さなくてもよい場合がある。また、充填材33を構成する材料は、光学的に等方性を示すものであっても複屈折性を示すものであってもよい。光学的に等方性を示す材料の場合、入射光に対する屈折率をnsとすると、nsはneまたはnoに略等しいように設計されることが好ましい。一方、複屈折性を示す材料である場合、回折格子32a、32bのnoとneのいずれかの屈折率を示す方向の屈折率のうちいずれか一方の屈折率が一致していることが好ましい。ここでは、充填材は屈折率nsとなる等方性を示す材料であって、ns=noであるものとして説明する。また、回折格子形状は、図4(b)のように矩形状の回折格子形状に限らず、断面が鋸歯状となるブレーズ形状、図4(c)のように階段状のブレーズ形状(以下、擬似ブレーズ形状)であってもよい。
ここで、矩形状の回折格子32aを有する回折格子領域24に光が入射したときに出射する光の模式図を図5(a)および図5(b)に示す。また、回折格子構造の高さをdとしたとき、光源11から出射する波長λの光に対して、|ne−ns|d=(m+1/2)λとなるように設計する(m≧0の整数)と、±1次回折効率を高くでき、光利用効率を高めることができる。なお、回折格子形状が矩形状であれば加工が容易であり、ブレーズ形状であれば、例えば+1次回折効率を大きく−1次回折効率を小さくするなど回折効率を調整できる。
ここで、図5(a)に示すようにZ方向に進行するX方向の直線偏光36が入射したとき、回折格子領域24においてX方向に対して−θ(≠0)となる方向の光の成分37aは屈折率差を感じない(no=ns)ため直進透過光35aとなって進行する。一方、−θ方向に対して直交する方向つまり、−θ+90°となる方向の光の成分37bおよび37cは、周期的な凹凸構造によって屈折率差を感じる(ne≠ns)ので回折作用を発現し、それぞれ+1次回折光37bと−1次回折光37cとなって回折して進行する。
図5(b)は、X−Y平面内における直進透過光(0次回折光)の偏光方向37a、+1次回折光の偏光方向37bおよび−1次光の偏光方向37cを示す模式図である。このようにX方向の直線偏光が回折格子領域24に入射すると、この直線偏光は任意の2つの直交する直線偏光の成分の和として考えることができるため、−θ方向と−θ+90°方向との成分に分けて考えたとき直交する偏光方向の成分が直進透過光と、±1次回折光とに分けることができる。なお、これまでは、ns=noとして説明したが、ns=neおよびns≠noとした場合、これらの式のneをnoに置き換えるとともにnoをneに置き換えて成立し、同じように直進透過光の偏光方向と±1次回折光の偏光方向とは直交する。
なお、充填材33の屈折率nsは、屈折率neおよびnoのいずれかとも一致しない場合があってもよい。この場合、複屈折性材料の遅相軸または進相軸のいずれかの方向の入射光の成分が、凸部を出射する光の位相と凹部を出射する光の位相との差で表す位相差が2πの整数倍になるように回折格子の高さをする。こうすることで、入射する光のうち進相軸方向または遅相軸方向の光の成分は高い0次回折効率を得ることができる。さらに、位相差が2πの整数倍となる方向と異なる光学軸(進相軸または遅相軸)方向の位相差がπの奇数倍となる材料の組合せであると、その方向の光の成分は高い1次回折効率を得ることができるのでより好ましい。また、充填材33は空気であってもよく、この場合、ホログラム素子の加工が容易となる。さらに、透明基板31aは、回折格子32aおよび32bと同じ複屈折性材料であるとホログラム素子の作製が容易になる。このとき、一定の厚さを有する透明基板31aが複屈折性材料であれば、透過する光に対して波長板として機能するので、波長板となる場合であっても凸部と凹部を出射する光が上記のような条件となるように回折格子の高さを設定するとよい。
これまでは、凹凸が周期的な矩形状の回折格子32aについて説明したが、凹凸形状がブレーズ形状または擬似ブレーズ形状であってもよい。図4(c)は、擬似ブレーズ形状であるときの断面模式図であるが、点線で示す(階段状ではない)ブレーズ形状の場合の高さをdとする。このとき擬似ブレーズ形状の回折格子32bにおいて、回折格子形状の段数(ステップ数)をk段とした場合、
|ne−ns|・d={m(k−1)/k}・λ (m≧1の整数) ・・・ (8)
を満たすようにするとよい。なお、図4(c)は段数を4段としたときの例である。また、図4(c)の点線で示すようなブレーズ形状である場合は、
|ne−ns|d=mλ (m≧1の整数) ・・・ (9)
を満たすようにすると、特定のm次回折光(例えば、m=1で、+1次回折光のみ)の回折効率を高くでき、光利用効率を高めることができる。
|ne−ns|・d={m(k−1)/k}・λ (m≧1の整数) ・・・ (8)
を満たすようにするとよい。なお、図4(c)は段数を4段としたときの例である。また、図4(c)の点線で示すようなブレーズ形状である場合は、
|ne−ns|d=mλ (m≧1の整数) ・・・ (9)
を満たすようにすると、特定のm次回折光(例えば、m=1で、+1次回折光のみ)の回折効率を高くでき、光利用効率を高めることができる。
ここで、図4(c)に示すような擬似ブレーズ形状の回折格子に入射する波長λの光が上記(8)式を満たす場合、段数kを変数として、1次回折光の最大となる回折効率ε1 kは、
ε1 k={sin(π/k)/(π/k)}2 ・・・ (10)
で表される。また、kを2、4、8、16としたときの1次回折光の最大回折効率は、表1のように計算される。
ε1 k={sin(π/k)/(π/k)}2 ・・・ (10)
で表される。また、kを2、4、8、16としたときの1次回折光の最大回折効率は、表1のように計算される。
また、回折格子領域24を透過する直進透過光(0次回折光)および±1次回折光の効率については、これまで(1)式および(2)式が成立することを前提に説明したが、回折格子形状が矩形状であるとき、一般的に直進透過光の透過率(0次回折光の回折効率)η0と±1次回折光η±1は、それぞれ、
η0=cos2{π|ne−ns|d/λ} ・・・ (11)
η±1=(2/π)2sin2{π|ne−ns|d/λ} ・・・ (12)
で表すことができる。
η0=cos2{π|ne−ns|d/λ} ・・・ (11)
η±1=(2/π)2sin2{π|ne−ns|d/λ} ・・・ (12)
で表すことができる。
次に、図6(a)および図6(b)にこのようなホログラム素子20を透過または回折する光が光検出器18に到達する様子の模式図を示す。光検出器18の検出部としてはホログラム素子20を出射した直進透過光を検出する第1の受光エリア41と、ホログラム素子を出射した+1次光を検出する第2の受光エリア42からなる。受光エリア41および42はさらに分割された複数の小領域から構成され、このように到達する光量によって受光エリア41では再生信号とフォーカスエラー信号が検出され、受光エリア42ではトラッキングエラー信号が検出される。
図6(a)は、直進透過光の集光状態を示すものであり、再生する情報記録層から反射される情報の一部は光ヘッド装置10のコリメータレンズ16で集光されて、受光エリア41に信号光43aとして到達する。一方、光ディスク15の他の情報記録層から反射されて光検出器18に到達する迷光のうち直進透過光となる迷光44は集光せず、またホログラム素子20の有効領域は全て回折格子領域であるため、全体的に迷光が広がった状態で受光エリア41に到達する。このように、迷光44は光検出器18上で集光されないため大きな広がりを有し、+1次回折光を検出する受光エリア42に迷光44が到達してしまうことがある。
図6(b)は、信号光のうち+1次回折光の集光状態を示すものであり、再生する情報記録層から反射される情報は光ヘッド装置10のコリメータレンズ16で集光されて、その一部は受光エリア42に信号光43bとして到達する。なお、受光エリア42の各小領域にはそれぞれ、ホログラム素子20の回折格子領域21、22、23、24を出射する+1次回折光が集光して到達するように設計されている。これは、光検出器18上で直進透過光が到達する位置を基準に回折光が到達する位置が、回折格子領域の回折格子の長手方向に対して垂直方向となることを利用するものである。
図7は、Z方向に進行して入射する光が、断面が矩形状のホログラム素子38を回折角γで回折して進行する様子を示す模式図である。図7の点Bは、ホログラム素子38の中心点であり、点BからZ方向に距離Lだけ離れた点を点B´とする。そして点B´をX−Y平面の座標の中心として、点B´に対してこのX−Y平面上で集光する位置を点Cとし、Y軸を基準としてY軸と点B´−点Cの直線とがなす反時計回りの角度をΦとする。このとき、ホログラム素子38の原点の座標(X,Y,Z)を(0,0,0)として、回折光を到達させる光検出器の位置を(ρcosΦ,ρsinΦ,L)とするとき、X−Y平面で回折格子の長手方向をΦと直交する方向とし、さらに格子ピッチをPとするとき、直進透過光の方向に対して1次回折光の進行方向がなす角度をγとするとsinγ=λ/Pで表されるので、
λ/P=ρ/(ρ2+L2)1/2 ・・・ (13)
となるように調整して受光エリア42の各小領域の位置に集光するように設定できる。このように、各回折格子領域の格子の長手方向および格子ピッチPを調整することによって図6(b)に示すように、受光エリア42の各小領域に各回折格子領域を回折した信号光43bをそれぞれ集光して到達させることができる。
λ/P=ρ/(ρ2+L2)1/2 ・・・ (13)
となるように調整して受光エリア42の各小領域の位置に集光するように設定できる。このように、各回折格子領域の格子の長手方向および格子ピッチPを調整することによって図6(b)に示すように、受光エリア42の各小領域に各回折格子領域を回折した信号光43bをそれぞれ集光して到達させることができる。
また、光ディスク15の他の情報記録層から反射されて光検出器18に到達する迷光のうち+1次回折光となる図示しない迷光も、信号光43bと相似的で広がりをもった形状で到達する。ここで、通常の1ビーム法を利用する光ヘッド装置では、直進透過光に対する+1次回折光の光量比は10:1程度に設定する例がある。また、+1次回折光の信号光の光密度に対する+1次回折光の迷光の光密度および、直進透過光の信号光の光密度に対する直進透過光の迷光の光密度は数%程度(10%未満)である。したがって、この場合、直進透過光の迷光に対する+1次回折光の迷光の光量比も10:1程度となるので、迷光の中でも直進透過光の迷光の方が、光密度が高いので、+1次回折光の信号光と重なって到達する迷光のうち直進透過光の迷光との干渉を小さくすることで、信号光と迷光との間で発生する干渉を抑制することができ、トラッキングサーボ信号に与える影響を少なくすることができる。なお、説明のために直進透過光と+1次回折光との信号光、迷光の到達の様子をそれぞれ図6(a)、図6(b)に示したが、実際にはこれらは同時に到達する。
ここで、受光エリア42に到達する信号光43bおよび迷光44について考える。本発明のホログラム素子20を透過させることで、回折格子領域を出射する直進透過光(0次回折光)の信号光および迷光の偏光方向は、図5(b)に示すようにX方向に対して−θ方向であり、一方、±1次回折光の偏光方向は、−θ+90°と、これらは互いに直交した光となる。このように、受光エリア42で迷光44と信号光43bとが到達しても互いに直交した偏光成分であるため、干渉が発現しない。また、+1次回折光となる図示しない+1次回折光となる迷光は、上記の説明のように直進透過光となる迷光44に比べて弱いものであり、このように受光エリア42上における迷光44と信号光43bとの干渉を抑制することで、トラッキングエラー信号生成の品質を高めることができる。なお、直進透過光となる信号光43aは、直進透過する迷光44と重なって受光エリア41に到達するが、再生信号およびフォーカスエラー信号は迷光の影響を受けにくいので、これらの信号生成の品質を大きく劣化させることがない。
次に回折効率比(0次回折効率/1次回折効率)の設計手法について説明する。回折効率比は、入射光の偏光方向によって変化し、光ヘッド装置に適用する場合は適度な偏光方向となるように設定する必要がある。図8に、断面が矩形状の回折格子をなす複屈折材料のneの方向(ne≠nsおよびno=ns)と入射光の直線偏光方向とがなす角度に対する、回折効率比の特性を示す。ここで、0次回折光を再生信号、フォーカスエラー信号用、+1次回折光をトラッキングエラー信号用とする光ヘッド装置に本発明のホログラム素子を適用する場合、回折効率比は1〜30が好ましく、5〜20であるとより好ましく、5〜15であるとさらに好ましい。したがって、このような回折効率比を実現するには、neの方向と入射光の直線偏光方向とがなす角度が15〜60°であれば好ましく、19〜35°であればより好ましく、22〜35°であればさらに好ましい。なお、no≠nsおよびne=nsとなるホログラム素子の場合、当然ながら上記の値はnoの方向と入射光の直線偏光方向とがなす角度に相当する。
また、断面が擬似ブレーズ形状となる回折格子の場合の断面が矩形状の回折格子をなす複屈折材料のneの方向(ne≠nsおよびno=ns)と入射光の直線偏光方向とがなす角度に対する、回折効率比の特性を図9に示す。なお、擬似ブレーズ形状の回折効率は+1次回折効率と−1次回折効率のうち大きい値を1次回折効率とする。このときの回折効率比も上記と同様に、1〜30が好ましく、5〜20であるとより好ましく、5〜15であるとさらに好ましい。したがって、このような範囲の回折効率比を実現するためには、図9に示す擬似ブレーズ形状の段数による特性に基づいて入射する直線偏光の方向を決定するとよい。上記と同様に、no≠nsおよびne=nsとなるホログラム素子の場合、当然ながら上記の値はnoの方向と入射光の直線偏光方向とがなす角度に相当する。
また、ホログラム素子を出射する光は、これまでの説明のように直進透過光(0次回折光)を再生信号、フォーカスエラー信号用として、+1次回折光をトラッキングエラー信号用とした形態に限らない。例えばブレーズ形状の回折格子として+1次回折効率を高くすることで、+1次回折光を再生信号およびフォーカスエラー信号用、直進透過光(0次回折光)をトラッキングエラー信号用に適用することもできる。この他に、直進透過光(0次回折光)と+1次回折光で受光させるだけでなく、+1次回折光と−1次回折光の組み合わせ、または直進透過光(0次回折光)と±1次回折光の3つの組み合わせとなるような構成としてもよい。
(実施例)
ホログラム素子20の作製方法について図3(b)をもとに説明する。透明基板31aとして石英ガラス基板を洗浄後、石英ガラス基板上に図示しないポリイミドを成膜して焼成し、一つの方向に平行にラビング処理をして配向膜を形成する。同様に配向膜を形成した図示しない石英ガラス基板を配向方向が平行になるように対向させ、直径約4μmの図示しないスペーサを10個/mm2で散布し、さらに周辺をシールして重ね合わせ、一定の厚さとなる空隙を有するセルを作製する。この空隙に405nmの波長の光において常光屈折率(no)が1.55、異常光屈折率(ne)が1.65となる液晶を注入し、液晶に紫外線を照射して硬化させ、厚さ約4μmの高分子液晶層を作製する。
ホログラム素子20の作製方法について図3(b)をもとに説明する。透明基板31aとして石英ガラス基板を洗浄後、石英ガラス基板上に図示しないポリイミドを成膜して焼成し、一つの方向に平行にラビング処理をして配向膜を形成する。同様に配向膜を形成した図示しない石英ガラス基板を配向方向が平行になるように対向させ、直径約4μmの図示しないスペーサを10個/mm2で散布し、さらに周辺をシールして重ね合わせ、一定の厚さとなる空隙を有するセルを作製する。この空隙に405nmの波長の光において常光屈折率(no)が1.55、異常光屈折率(ne)が1.65となる液晶を注入し、液晶に紫外線を照射して硬化させ、厚さ約4μmの高分子液晶層を作製する。
ここで図示しない石英ガラス基板を離型して、この高分子液晶層をフォトリソグラフィおよびエッチングによって加工する。このとき、直進透過領域21には高分子液晶が完全に除去されるように加工され、回折格子領域21、22、23、24はそれぞれ断面が矩形状で回折格子ピッチPが約10μmのパターンとなるように加工して回折格子32aを作製する。なお、回折格子領域の回折格子の長手方向および格子ピッチは、光検出器の受光エリアに適応させるために各回折格子領域で異なるようにする。そして、回折格子パターン側に充填材33として波長405nmの光に対して屈折率が1.55となる紫外線硬化型接着剤で高分子液晶からなる回折格子の凹部を埋め、石英ガラス基板で挟持する。その後、紫外線照射により重合硬化させ、ホログラム素子20を作製する。
そして、光ヘッド装置の信号光の偏光方向を図4でいうX方向としたときに、回折格子の長手方向がX方向を基準に時計回り方向を+として63.4°となるように設置する。このようなホログラム素子にX方向の直線偏光が入射すると、高分子液晶の常光屈折率となる方向である、−26.6°方向の直線偏光が直進透過光として出射し、この方向と直交する63.4°方向の直線偏光は回折する。このとき、入射光の光強度を1とすると、直進透過光(0次回折光)および+1次回折光は、それぞれ80%、8.1%となる。
(比較例)
比較例として、回折格子を構成する材料の屈折率が等方性の透明材料である場合について示す。波長405nmの光に対する屈折率が1.47である石英ガラス基板の表面に断面が矩形状となるとともに凹凸の高さが約0.4μmとなる回折格子を形成する。このとき、一定の方向の直線偏光の光が入射すると、0次回折光、1次回折光いずれも同じ偏光方向の信号光および迷光が発現し、1次回折光の信号光が到達する光検出器の受光エリア上に、同じ偏光方向で0次回折光の迷光が到達するので干渉が発生し、エラー信号生成の精度の劣化が生じる。
比較例として、回折格子を構成する材料の屈折率が等方性の透明材料である場合について示す。波長405nmの光に対する屈折率が1.47である石英ガラス基板の表面に断面が矩形状となるとともに凹凸の高さが約0.4μmとなる回折格子を形成する。このとき、一定の方向の直線偏光の光が入射すると、0次回折光、1次回折光いずれも同じ偏光方向の信号光および迷光が発現し、1次回折光の信号光が到達する光検出器の受光エリア上に、同じ偏光方向で0次回折光の迷光が到達するので干渉が発生し、エラー信号生成の精度の劣化が生じる。
以上のように、本発明にかかる光ヘッド装置は、多層光ディスクから反射されて光検出器までの光路中にホログラム素子を配置することで、光検出器の受光エリアに信号光と多層光ディスクによって発現する迷光とが重なって到達しても、干渉を低減させることができ、エラー信号生成の品質の低下を抑制することができる。このように、信号光とのクロストークによる影響を低減でき有用である。
10 光ヘッド装置
11 光源
12、16 コリメータレンズ
13 ビームスプリッタ
14 対物レンズ
15 光ディスク
15a 情報記録面
17、20、26、38 ホログラム素子
18 光検出器
21、22、23、24 回折格子領域
25 有効領域
26a 凸部
26b 凹部
31a、31b 透明基板
32a、32b 回折格子
33 充填材
34 ホログラム素子に入射する光の進行方向
35a 直進透過光(0次回折光)
35b、35c 1次回折光
36 ホログラム素子に入射する光の偏光方向
37a 直進透過光の偏光方向
37b、37c 1次回折光の偏光方向
41、42 受光エリア
43a 信号光(直進透過光)
43b 信号光(1次回折光)
44 迷光(直進透過光)
101、102、103 光ディスクの層
104、105、106 光ディスクから反射される光
11 光源
12、16 コリメータレンズ
13 ビームスプリッタ
14 対物レンズ
15 光ディスク
15a 情報記録面
17、20、26、38 ホログラム素子
18 光検出器
21、22、23、24 回折格子領域
25 有効領域
26a 凸部
26b 凹部
31a、31b 透明基板
32a、32b 回折格子
33 充填材
34 ホログラム素子に入射する光の進行方向
35a 直進透過光(0次回折光)
35b、35c 1次回折光
36 ホログラム素子に入射する光の偏光方向
37a 直進透過光の偏光方向
37b、37c 1次回折光の偏光方向
41、42 受光エリア
43a 信号光(直進透過光)
43b 信号光(1次回折光)
44 迷光(直進透過光)
101、102、103 光ディスクの層
104、105、106 光ディスクから反射される光
Claims (5)
- 光源と、前記光源からの出射光を単一ビームのまま光ディスクの情報記録面上に集光させる対物レンズと、前記光ディスクの情報記録面で反射された信号光を検出する光検出器とを備える光ヘッド装置であって、
前記光ディスクの前記情報記録面から光検出器へ向かう光路中に、前記信号光の少なくとも一部を回折する機能を有するホログラム素子が配置され、
前記ホログラム素子は、透明基板上に複屈折性材料からなる断面が周期的な凹凸形状を有するとともに、前記ホログラム素子に入射する前記信号光の偏光方向が、前記複屈折性材料の進相軸および遅相軸の方向と、いずれも異なるように配置され、
前記光検出器は、前記ホログラム素子を直進透過する0次回折光を受光する第1の受光エリアと、前記ホログラム素子を回折する1次回折光を受光する第2の受光エリアを含む光ヘッド装置。 - 前記凹凸形状の少なくとも凹部を充填する光学的に等方性を示す等方性材料を有し、前記等方性材料の屈折率nsは、noとneのいずれか一方に略等しい請求項1に記載の光ヘッド装置。
- 前記凹凸形状が矩形状であり、前記凹凸形状の高さをd、入射する光の波長をλとするとき、|ne−ns|・d=(j+1/2)λまたは|no−ns|・d=(j+1/2)λのいずれかを満足するとともに(j≧0の整数)、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を直進透過する光量の割合を0次回折効率とし、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を+1次回折または−1次回折する光量の割合を1次回折効率とするとき、
0回折効率/1次回折効率が1〜30の範囲にある請求項2に記載の光ヘッド装置。 - 前記凹凸形状がブレーズ形状またはブレーズ形状を階段状に近似した擬似ブレーズ形状である請求項1または2に記載の光ヘッド装置。
- 前記凹凸形状が擬似ブレーズ形状であり、前記凹凸形状の高さをd、入射する光の波長をλ、擬似ブレーズ形状の段数をk段としたとき、|ne−ns|・d={m(k−1)/k}・λまたは|no−ns|・d={m(k−1)/k}・λのいずれかを満足するとともに(m≧1の整数)、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を直進透過する光量の割合を0次回折効率とし、入射する光の光量に対して前記ホログラム素子を+1次回折または−1次回折する光量の割合のうち大きい方を1次回折効率とするとき、
0回折効率/1次回折効率が1〜30の範囲にある請求項4に記載の光ヘッド装置。
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- 2008-05-30 JP JP2008142580A patent/JP2009289355A/ja not_active Withdrawn
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