JP2009288574A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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陽一 岩崎
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Abstract

【課題】温度変化が生じても、焦点距離の変化を少なくする。
【解決手段】S10〜S12でレンズ初期位置セット動作が完了し、S13で初期温度Trを温度検出手段により検出する。S14で初期温度Trを所定温度と比較し、温度Trが小さい場合は温度通常モードとし、S15で変倍移動枠の可動範囲を通常のズーム域に設定し、S16でズーム/フォーカス動作を実施する。S17で構造部材温度Tを読み込み、S18で所定温度と比較し、小さい場合にはS15に、大きい場合にはS19に進む。
S14で初期温度Trが大きいとき及びS18で温度Tが大きいときは温度高温モードとし、S19で変倍移動枠の可動範囲を広角方向にシフトしてズーム域を設定し、S20でズーム/フォーカス動作を実施する。S21で温度Tを読み込み、S22で所定温度と比較し、小さいときはS15に、大きいときはS19に進む。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えば35mmフィルムカメラやデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に用いられ、駆動部材との基準位置を検出するための基準位置検出手段を有するレンズ鏡筒に関するものである。
従来から、スチルカメラ用レンズ鏡筒やビデオカメラ用レンズ鏡筒として、レンズ鏡筒内の変倍レンズ群と合焦レンズ群をステッピングモータ等の駆動部材で駆動する型式のものが知られている。
一般に、移動レンズ枠をステッピングモータ等の駆動部材で駆動する場合には、移動レンズ枠の駆動及び位置決めのための制御方式として、所謂オープンループ制御方式が採用されることが多い。このオープンループ制御方式の場合は、移動レンズ枠の時々刻々の位置を検出するための検出装置が不要であり、また制御系の構成がクローズドループ制御方式に比べて、簡単かつ小型になるという理由からである。
しかし、オープンループ制御方式によって移動レンズ群の位置決め制御を行う場合には、ステッピングモータの駆動開始位置と移動レンズ枠の駆動開始位置とを一致させるために、位置決め制御開始前に移動レンズ群を特定の基準位置に戻すことが必要である。従って、移動レンズ枠が基準位置である初期位置に位置決めされたか否かを検出するための基準位置検出手段が各移動レンズ群に対して必要となる。
図7は各移動レンズ枠がどのように位置制御されるかを、横軸を変倍レンズ群の位置とし、縦軸をフォーカスレンズ枠の位置としたときのカム軌跡の説明図である。横軸の左端が焦点距離が広角位置、横軸の右端が焦点距離が望遠位置であり、縦軸の下方がピント無限遠位置、縦軸の上方がピント至近位置となっている。
一般にカム軌跡の形状は、被写体距離が無限遠の場合のカム軌跡Aのように、広角端から中間位置までなだらかな右肩上がりで、中間位置でなだらかな頂点を通り、中間位置から望遠端までは右肩下がりの山型の連続曲線となる。
このカム軌跡の特徴として、中間位置から望遠端までは、望遠端に近付くほど急峻な傾きとなることが知られている。最もこの傾きが急峻となるのは、ズーム状態が望遠、被写体距離が無限遠の位置で、その時の傾きを[dy/dx]と表す。この数値が大きいということは、変倍レンズ群の移動に対して、合焦レンズ群を大きく移動しなければならないことを示している。
また近年では、カメラ等の光学機器においては、レンズ鏡筒の小型化及び固体撮像素子のイメージサイズの小径化が急速に進んでおり、レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料が多く使用されている。レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料を使用すると、これらの部材は金型により容易に成形でき、またその形状の任意性も大きい上に、他の材料に比べてコストメリットが大きい等の多くの利点がある。
レンズ鏡筒及び光学系の保持部材に合成樹脂材料を使用した場合には、前述したような多くの利点がある反面で、環境変化特に温度変化や湿度変化に対し物理的性質や寸法の変化が大きいという問題がある。例えば、合成樹脂をレンズ鏡筒の構造材料に使用すれば、金属材料を使用した場合に比べて、温度により焦点距離や合焦位置等が大きく変化してしまうという性能上の弊害が生じてくる。
本発明に近いものとして、特許文献1には温度変化からピントずれ量を求め、合焦レンズ群の位置を補正する提案がされている。
特許3581513号公報
更に、光学倍率の高倍化と光学系の小型化を進めてゆくと、前述したカム軌跡の望遠端近傍の急峻な傾き[dy/dx]は、急激にその傾きが大きくなることが分かっている。
具体的な数値例として、(1)光学倍率が20〜35倍程度までは、傾き[dy/dx]=−11〜−13程度、(2)光学倍率が40倍程度になると、傾き[dy/dx]=−30程度となる。
従って、図8に示すカム軌跡によって、ズーム/フォーカス制御される光学系では、何らかの要因で変倍レンズ群の望遠端での位置が僅かでもずれると、そのずれ量の30倍の量だけ、合焦レンズ群を移動しなければならなくなる。
このずれを発生させる最も大きな要因は、温度上昇によるレンズユニット構造部材の熱膨張である。図1は実施例における凸凹凸凸の4群構成の変倍光学系を有するズームレンズ鏡筒の構成図であり、望遠・無限遠の状態になっている。この状態で、1群レンズ群L1と、変倍レンズ群である第2レンズ群L2との距離D1を20mmと仮定し、温度上昇30度(20℃→50℃)が生じたとし、レンズ鏡筒の合成樹脂から成る構造部材の線膨張係数を7・10-5(=0.00007)とする。すると、レンズL1、L2間の距離D1は、20℃のとき20mm、50℃のときは20mm+(20・30・0.00007)=20.042mmとなり、0.042mmだけ延びることになる。
高倍率ズームレンズの望遠端でのカム曲線の傾きは、[dy/dx]=−30程度になるので、第2レンズ群L2が0.0042mm移動しただけでも、合焦レンズ群である第4レンズ群L4は、その30倍の1.26mmも像面側に移動しなければならない。従って、この分以上の移動可能なスペースを必要とするので、レンズ鏡筒の機械的な全長が長く大きくなるという問題が生ずる。
本発明の目的は、上述の問題点を解消し、温度変化が生じても、焦点距離が変化することのないレンズ鏡筒を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るレンズ鏡筒は、変倍レンズ群と合焦レンズ群を含む複数の移動レンズ群を有する光学系を有するレンズ鏡筒において、前記光学系を構成する構造部材の温度を検出する温度検出手段を設け、駆動制御中に前記構造部材の温度を検出し、前記構造部材の温度が所定温度を超えると、前記変倍レンズ群を広角側に移動するようにしたことを特徴とする。
本発明に係るレンズ鏡筒によれば、温度変化があっても、合焦レンズ群を後方に移動させる必要がなくなるので、焦点距離が望遠側に変化することもなくなり、コンパクトの構成になる。
本発明を図1〜図7に実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は本実施例に適用する前述した凸凹凸凸の4群構成の変倍光学系を有するレンズ鏡筒のズームが望遠端、フォーカスが無限遠状態の断面図である。図2はレンズ鏡筒のズームが広角端・フォーカスが無限遠状態、図3はレンズ鏡筒のズームが初期位置・フォーカスが初期位置を示している。
光軸に沿って、固定の第1レンズ群L1、変倍動作を行う変倍レンズ群である第2レンズ群L2、固定の第3レンズ群L3、光軸方向に移動することにより合焦動作を行う合焦レンズ群である第4レンズ群L4が配列されている。
また、第1レンズ群L1は前玉鏡筒1により、第2レンズ群L2は変倍移動枠2により、第3レンズ群L3は3群鏡筒3により、第4レンズ群L4は合焦移動枠4により保持されている。そして、変倍移動枠2と3群鏡筒3との間に絞り光量調節機構5が配置され、合焦移動枠4の後方の結像面には、CCDホルダ6によりCCD等から成る撮像素子7が配置されている。
変倍移動枠2には、所定の長さを有するスリーブ8、U溝部9、遮光部10が形成されており、また合焦移動枠4には所定の長さを有するスリーブ11、U溝部12、遮光部13が形成されている。
第2レンズ群L2はこの第2レンズ群L2を保持する変倍移動枠2と一体となって変倍レンズ群を構成している。また、第4レンズ群L4はこの第4レンズ群L4を保持する合焦移動枠4と一体となって、合焦レンズ群を構成している。ガイドバー14a、14b、15a、15bは案内手段であり、前玉鏡筒1と3群鏡筒3とCCDホルダ6によりその両端が保持されている。変倍移動枠2はガイドバー14a、14bにより、合焦移動枠4はガイドバー15a、15bにより光軸方向に移動可能に支持されている。
なお、変倍移動枠2及び合焦移動枠4は、それぞれ一方のガイドバー14a、15bに対して光軸方向にスリーブ8、11により嵌合し、光軸方向への倒れが防止されている。また、他方のガイドバー14b、15aにU溝部9、12が係合することにより、ガイドバー14a、15b回りの回転が防止されている。
光量調節機構5は図示しない2枚の絞り羽根を光軸と直交する面内で逆方向に移動させて、光学系光路の開口径を変化させるようになっており、更にこの2枚の絞り羽根の他に、入射した光束を制限するための固定絞り5aが設けられている。
前玉鏡筒1には変倍移動枠2の基準位置検出手段であるコの字形状のフォトインタラプタ16が設けられており、その両端部に投光素子と受光素子を内蔵されている。投光素子と受光素子は電気配線を通して電気回路基盤上の制御装置に電気的に接続されている。投光素子と受光素子の間の空間に、変倍移動枠2の遮光部10が入った瞬間に、変倍移動枠2の基準位置が検出される。
CCDホルダ6には、合焦移動枠4の基準位置検出手段であるコの字形状のフォトインタラプタ17が設けられており、その両端部に投光素子と受光素子が内蔵されている。また、投光素子と受光素子は電気配線を通して電気回路基盤上の制御装置に電気的に接続され、投光素子と受光素子の間の空間に合焦移動枠4の遮光部13が入ると、合焦移動枠4の基準位置が検出される。
前玉鏡筒1に固定されたステッピングモータから成るズームモータ18は、第2レンズ群L2を光軸方向に移動し変倍動作を行うための駆動手段である。同様に、CCDホルダ6に固定されたステッピングモータから成るフォーカスモータ19は、第4レンズ群L4を光軸方向に移動し、合焦動作を行うための駆動手段である。
ズームモータ18、フォーカスモータ19はそれぞれロータ18a、19aと、同軸のリードスクリュ18b、19bを有している。ラック20a、21aが螺合されたリードスクリュ18b、19bの一端はロータ18a、19aに連結され、ロータ18a、19aの起動により所定方向に回転する。リードスクリュ18b、19bは、ズームモータ18、フォーカスモータ19がそれぞれ前玉鏡筒1、CCDホルダ6に組み込まれた状態において、光軸と略平行するように配置されている。
ラック20a、21aはそれぞれ変倍移動枠2、合焦移動枠4の連結部に、ラックばね20b、20bと略直交方向へ揺動自在に取り付けられている。ラック20a、21aはその先端が二股状に形成されていて、メイン歯、対向歯、加圧歯とを備えている。メイン歯はリードスクリュ18b、19bの送りねじに螺合され、対向歯1はメイン歯の歯飛びや喰い付きを防止する。ラック20a、21aはメイン歯、加圧歯、コイルばね20b、20bにより、リードスクリュ18b、19bのねじ外径にがたなく螺合されている。
ラック20a、21aはメイン歯の歯先と対向歯間の寸法が、リードスクリュ18b、19bのねじ外径よりも大となるように設定されているため、メイン歯がリードスクリュ18b、19bに螺合する片歯態様の螺合状態となる。従って、リードスクリュ18b、19bの回転により、変倍移動枠2、合焦移動枠4が光軸方向に駆動される。
このレンズ鏡筒をカメラに装着し、カメラ電源スイッチをONにすると、先ずズームモータ18のロータ18aが回転し、変倍移動枠2はリードスクリュ18bに沿って像面方向に移動する。そして、遮光部10がフォトインタラプタ16の投光素子と受光素子の間に進入すると、光束が遮光部10によって遮ぎられる。これにより、フォトインタラプタ16の出力が変化し、これに応じて制御装置はステップ数を計数しながらズームモータ18を駆動し、変倍移動枠2を初期ズーム位置まで移動させる。
次に、フォーカスモータ19が回転し、合焦移動枠4が前玉方向に向かって移動され、遮光部13がフォトインタラプタ17の投光素子と受光素子の間の空間に進入して光束を遮光すると、フォトインタラプタ17の出力が変化する。これに応じて制御装置はステップ数を計数しながらフォーカスモータ19を駆動し、合焦移動枠4を初期フォーカス位置まで移動させる。
カメラ電源スイッチがONし、2個の移動枠2、4が初期位置にセットされるまでの時間をレンズ初期位置セット時間とし、この一連の動作をレンズ初期位置セット動作とする。
ここでは、変倍移動枠2の基準位置を検出した後に、合焦移動枠4の基準位置を検出する場合について説明したが、合焦移動枠4の基準位置を検出した後に、変倍移動枠2の基準位置を検出してもよい。
図4は本実施例での後述する変倍移動枠2、合焦移動枠4の制御位置と、基準位置検出手段からの出力との相互関係の説明図である。変倍移動枠2と合焦移動枠4の位置を制御するときに、各移動枠2、4の位置を表し、横軸が広角端〜望遠端までの変倍移動枠位置、縦軸が無限遠〜至近までの合焦移動枠位置とする。このとき、曲線Aは被写体距離が無限遠での各移動枠2、4の制御位置であり、曲線Bは被写体距離が1000mmでの各移動枠2、4の制御位置である。
また、フォトインタラプタ16の出力は、変倍移動枠2の遮光部10のイン状態・アウト状態によって切換わり、フォトインタラプタ17の出力は合焦移動枠4の遮光部13のイン状態・アウト状態によって切換わる。フォトインタラプタ16、17の出力がハイレベルHiがローレベルLowに切換わる位置が、それぞれ変倍移動枠2、合焦移動枠4を駆動するズームモータ18、フォーカスモータ19の計数基準位置となる。
図5は本実施例における光学機器の光学的、電気的なブロック回路構成図である。撮像素子7の出力はカメラ信号処理回路31を介してAEゲート32、AFゲート33に並列に接続されている。AEゲート32の出力はCPU34に接続され、AFゲート33の出力はAF信号処理回路35を介してCPU34に接続されている。
フォトインタラプタ16、17の出力はそれぞれズームエンコーダ36、フォーカスエンコーダ37を介してCPU34に接続されている。また、前玉鏡筒1の外周の一部に取り付けたサーミスタ等の温度検出手段38の出力が、CPU34に接続されている。
CPU34の出力はズーム駆動回路39、フォーカス駆動回路40を介して、それぞれズームモータ18、フォーカスモータ19に接続されている。また、CPU34の出力は絞り駆動回路41を介して光量調節機構5に接続されている。更に、CPU34にはズームスイッチ42、ズームトラッキングメモリ43が接続されている。
ズーム駆動回路39はCPU34の指令によりズームモータ18を駆動し、ロータ18a、リードスクリュ18bを回転させ、フォーカス駆動回路40はフォーカスモータ19を駆動し、ロータ19a、リードスクリュ19bを回転させる。駆動手段としては、ステッピングモータに限らず、DCモータや振動型モータを用いることもできる。実施例のように、ステッピングモータを用いる場合には、或る基準位置に保持枠を配置してから、ステッピングモータに入力する動作パルス数を連続して計数する方法が一般的である。
ズームエンコーダ36はフォトインタラプタ16の出力を基に変倍レンズ群である第2レンズ群L2の光軸方向位置を検出し、フォーカスエンコーダ37はフォトインタラプタ17の出力を基に合焦レンズ群である第4レンズ群L4の光軸方向位置を検出する。即ち、エンコーダ36、37はそれぞれ変倍レンズL2、合焦レンズL4の光軸方向の絶対位置を検出する。第2、第4レンズ群L2、L4の位置を検出するために、エンコーダ以外の検出方式を採用してもよい。
絞り光量調節機構5には図示しない絞りエンコーダが設けられており、エンコーダは鏡筒外に配置された絞り駆動源であるメータ内部にホール素子を配置し、ロータとステータの回転位置関係を検出する方式のものなどが知られている。絞り駆動回路41により絞り光量調節機構5の2枚の絞り羽根が駆動され光量調節がなされ、絞り羽根には小絞り回折による画質劣化を防止するため、NDフィルタが貼り付けられている。或いは、このNDフィルタは別の駆動源により駆動するようにしてもよい。
本実施例では、光量調節機構5の固定壁を固定絞り5aとして説明したが、例えば3群鏡筒3が有するフランジなどの固定壁のように、物体側から入射する光線の光束を制限するものであればよい。
カメラ信号処理回路31は撮像素子7が出力する物体像の画像データに対して、所定の増幅やガンマ補正などを施し、これらの所定の処理を受けた映像信号のコントラスト信号はAEゲート32、AFゲート33を通過する。即ち、露出決定及びピント合わせのために最適な信号取り出し範囲が全画面内のうち、このゲート32、33により設定される。このゲート32、33の大きさは可変であったり、複数設けられる場合もあるが、その詳細な説明は省略する。AF(オートフォーカス)のためのAF信号処理回路35は、映像信号の高周波成分に関する1つ又は複数の出力を生成する。
ズームスイッチ42、ズームトラッキングメモリ43は、変倍に際して被写体距離と変倍移動枠2の位置に応じて、とるべき合焦移動枠4の位置の情報を記憶する。なお、ズームトラッキングメモリ43はCPU34内のメモリを使用してもよい。
例えば、撮影者によりズームスイッチ42が操作されると、CPU34はズームトラッキングメモリ43の情報を基に算出した第2レンズ群L2と第4レンズ群L4の所定の位置関係が保たれるように駆動制御する。即ち、ズームエンコーダ36の検出結果より得られる第2レンズ群L2の光軸方向絶対位置と、算出された位置が一致するように、ズーム駆動回路39とフォーカス駆動回路40を駆動制御する。同様に、フォーカスエンコーダ37の検出結果より得られる第4レンズ群L4の光軸方向絶対位置と算出された位置が一致するように、ズーム駆動回路39とフォーカス駆動回路40を駆動制御する。
またオートフォーカス動作では、AF信号処理回路35の出力がピークを示すように、CPU34はフォーカス駆動回路40を駆動制御する。更に適正露出を得るために、CPU34はAEゲート32を通過したY信号の出力の平均値の所定値及び絞りエンコーダ37の出力が所定値となるように、絞り駆動回路41を駆動制御して開口径を制御する。
温度検出手段38の出力は随時にCPU34に取り込まれ、レンズ鏡筒の構造部材温度Tを検知している。使用に際して、装置の電源がオンされ、レンズ初期位置セット動作が行われた後に、所定量以上の温度上昇つまり高温状態が生ずると、図8に示すカム軌跡のように、変倍移動枠2の広角、無限遠での位置がDXだけ温度変化により望遠側へのずれが生ずる。
この広角位置から、ズーム操作によって変倍レンズ群の変倍移動枠2を可動範囲だけ望遠方向に移動させると、望遠・無限遠の位置では、合焦移動枠4をDYだけ多く繰り込むことになり、スペース的な不都合を生ずる。更に、広角端・望遠端の焦点距離は、本来の焦点距離よりも長くなるという不都合も生ずる。
このような不都合を回避するためには、装置電源がオンされ、動作開始時のレンズ初期位置セット動作が行われた後に、温度検出手段38からの構造部材温度Tの出力に応じて、変倍移動枠2の可動範囲を広角方向にシフトすればよい。
本実施例においては、温度上昇の大きさに応じてシフト量を変えている。この方法について具体的数値を当てはめると、次のようになる。初期温度を20℃とし、所定温度を25℃とし、+5℃の温度上昇に対応する変倍移動枠2の広角方向へのシフト量を50μmとする。環境温度20℃での変倍移動枠2の望遠端位置を初期望遠位置とし、常温20℃から、シフト制御を開始したとすると、温度変化が次のように変化してゆくに従って、変倍移動枠2の移動は次表のように変化する。
温度変化 変倍移動枠2の移動
20℃→25℃ 広角方向に50μm移動
25℃→30℃ 広角方向に50μm移動
30℃→35℃ 広角方向に50μm移動
35℃→30℃ 望遠方向に50μm移動
30℃→25℃ 望遠方向に50μm移動
25℃→20℃ 望遠方向に50μm移動(初期望遠位置に戻る)
20℃→15℃ 初期望遠位置のまま
15℃→10℃ 初期望遠位置のまま
10℃→15℃ 初期望遠位置のまま
15℃→20℃ 初期望遠位置のまま
20℃→25℃ 広角方向に50μm移動
25℃→30℃ 広角方向に50μm移動
30℃→35℃ 広角方向に50μm移動
35℃→40℃ 広角方向に50μm移動
図6は構造部材温度Tの出力に対する動作フローチャート図である。ここでは、標準的な温度として20℃を初期温度Tbとし、温度が上昇したと判定する所定温度Tdを25℃とする。即ち、高温と判定する温度差ΔTを+5℃差として、20℃以上で、温度差+5℃が発生するごとに、変倍移動枠2の望遠端位置をΔx(50μm)ずつ、広角側にシフトさせる動作を説明する。
先ず、電源がオンし、カメラの制御が開始する(ステップS10)。次に、変倍移動枠2の初期位置を決定するズームリセット動作を実施する(ステップS11)。続いて、合焦移動枠4の初期位置を決定するフォーカスリセット動作を実施する(ステップS12)。これにより、レンズ初期位置のリセット動作が完了し、このときの初期温度Trを温度検出手段38により検出し、メモリに記録する(ステップS13)。
次に、初期温度Trが所定温度よりも大きいか小さいかを判定する(ステップS14)。初期温度Trが所定値よりも小さい場合は温度通常モードとし、変倍移動枠2の可動範囲を通常のズーム域に設定する(ステップS15)。そして、操作者の操作指示に従ったズーム/フォーカス動作を実施する(ステップS16)。続いて、温度検出手段38による動作中の構造部材温度Tをリアルタイムで読み込み(ステップS17)、温度Tが所定温度よりも大きいか小さいかを判定する(ステップS18)。小さい場合にはステップS15に、大きい場合にはステップS19に進む。
ステップS14で初期温度Trが所定温度よりも大きいとき、及びステップS18で構造部材温度Tが所定温度よりも大きいときはステップS19に進み、温度高温モードとする。ステップS19では、現在の構造部材温度をTとしたときのZ=(T−Td)/ΔTを計算する。この式の値Zに基づいて、Δxに所定の定数を乗じて、変倍移動枠2の望遠端位置の広角側へのシフト量を決定する
即ち、0≦Z≪1なら、シフト量(1*Δx)
1≦Z≪2なら、シフト量(2*Δx)
2≦Z≪3なら、シフト量(3*Δx)
・・・・・・・
・・・・・・・
このように、変倍移動枠2の可動範囲を通常よりも広角側にシフトしたズーム域に設定する(ステップS19)。操作者の操作指示に従ったズーム/フォーカス動作を実施し(ステップS20)、構造部材温度Tをリアルタイムで読み込む(ステップS21)。ここで、温度Tが所定温度よりも大きいか、小さいかを判定し(ステップS22)、小さいときはステップS15に、大きいときはステップS19に進む。
つまり、駆動制御中に、構造部材温度Tに所定量の温度上昇が生じた場合に、ステップS19でその温度上昇によって生ずる変倍移動枠2のずれ量DXだけ、変倍移動枠2の可動範囲を広角方向にシフトする。これにより、変倍移動枠2は本来の変倍レンズ群の可動範囲内を移動することになる。
レンズ鏡筒のズームが望遠端、フォーカスの無限遠の状態の断面図である。 ズームが広角端、フォーカスが無限遠の状態の断面図である。 ズームがリセット状態、フォーカスがリセット状態の断面図である。 変倍移動枠と合焦移動枠の位置と、フォトインタラプタの初期位置の相互位置関係の説明図である。 レンズ鏡筒を搭載したカメラの光学的、電気的なブロック回路構成図である。 構造部材温度に応じた動作フローチャート図である。 レンズ位置制御のカム軌跡の説明図である。 温度変化が生じた場合のレンズ位置制御のカム軌跡の説明図である。
符号の説明
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
1 前玉鏡筒
2 変倍移動枠
3 3群鏡筒
4 合焦移動枠
5 CCDホルダ
6 撮像素子
7a、7b、8a、8b ガイドバー
9 光量調節装置
16、17 フォトインタラプタ
18 ズームモータ
19 フォーカスモータ
38 温度検出手段

Claims (5)

  1. 変倍レンズ群と合焦レンズ群を含む複数の移動レンズ群を有する光学系を有するレンズ鏡筒において、
    前記光学系を構成する構造部材の温度を検出する温度検出手段を設け、駆動制御中に前記構造部材の温度を検出し、前記構造部材の温度が所定温度を超えると、前記変倍レンズ群を広角側に移動するようにしたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記変倍レンズ群の広角側への移動は、前記構造部材温度の温度上昇の大きさに応じて移動量を変えることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記温度検出手段は前記光学系を保持する部材の一部に取り付けたことを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記温度検出手段はサーミスタしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ鏡筒。
  5. 請求項1〜4の何れか1つの請求項に記載のレンズ鏡筒と、撮像素子とを有する光学機器。
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