JP2009287554A6 - ガスタービンの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧縮機(2)と燃焼器(4)とタービン(6)を有するガスタービン(1)の運転方法が、ガスタービン(1)の特に安全且つ確実な運転を可能にするようにする。また、その運転方法を実施するために適したガスタービンおよびガス・蒸気複合タービン設備を提供する。
【解決手段】圧縮機終圧(120、118)が制御量として利用される。
【選択図】図2
【解決手段】圧縮機終圧(120、118)が制御量として利用される。
【選択図】図2
Description
本発明は、圧縮機と燃焼器とタービンとを有するガスタービンの運転方法に関する。また本発明はそのようなガスタービンおよびガス・蒸気複合タービン設備に関する。
ガスタービンは、タービンとそれに前置接続された圧縮機とその両者の間に挿入接続された燃焼器とから成る内燃熱機関である。その場合まず、空気が1つあるいは複数の圧縮機の翼装置によって圧縮され、続いて、燃焼器において気体燃料あるいは液体燃料と混合され、点火され、燃焼される。またその空気は冷却のために利用される。そのようにして、高温ガス(燃焼ガスと空気との混合気)が生じ、この高温ガスは後続のタービン部分において膨張され、その際、熱エネルギが機械エネルギに転換される。この機械エネルギはまずその一部で圧縮機を駆動し、残存エネルギが例えば発電機を駆動するために利用される。
圧縮機は、通常、複数の圧縮機翼を備えた複数の軸流インペラから成っている。その圧縮機は流入空気質量流の運動エネルギを、圧縮機翼装置におけるディフューザ状の、即ち、徐々に広がる中間空間で圧力エネルギに変換する。その際に失われる運動エネルギはロータ段で回収される。即ち、軸流圧縮機は全体が圧力と温度並びに速度を高めるロータ段と圧力が速度に不利なように高まるステータ段とから成っている。ロータ段は複数のドラム上に順次配置され、ステータ段は圧縮機車室(ハウジング)の内周面に固く取り付けられている。
空気の大きな圧縮は大きな温度上昇を引き起こす。そのようにして加熱された空気は、続いて、燃料が供給される燃焼器に流入する。その熱機関始動時に点火プラグが燃料を着火し、続いて、燃焼が連続して行われる。その燃焼によって、温度がさらに上昇し、ガスが膨張する。
燃焼器から流出するガスは、続いて、タービンに導入され、そこでガスの運動エネルギと熱エネルギが機械エネルギに転換される。この機械エネルギは軸を介してまず圧縮機を駆動し、また(ガスタービンの設計目的に応じて)発電機を駆動する。
今日において、ガスタービンはガス・蒸気複合タービン設備で利用され、そこで主に発電用に使われる。その最新形ガス・蒸気複合タービン設備は、通常、1台〜4台のガスタービンと少なくとも1台の蒸気タービンを有し、その場合、各タービンがそれぞれ1台の発電機を駆動するか(多軸形設備)、ガスタービンが共通軸上の蒸気タービンと共に唯一の発電機を駆動する(単軸形設備)。そのガスタービンの高温排ガスは廃熱ボイラで水蒸気を発生するために利用される。その発生蒸気は、続いて、蒸気タービンに導入される。通常、電力の約2/3がガスタービンで発生され、1/3が蒸気プロセスで発生される。
エネルギ担体の供給性に応じて、ガス・蒸気複合タービン設備は燃料ガス化複合発電システム(IGCC=Integrated Gasification Combined Cycle)としても設計することができる。その場合、ガス・蒸気複合タービン設備に燃料ガス化装置が前置接続される。一次エネルギ(石炭、バイオマス、廃棄物)がガス化装置においてガス化されエネルギ豊富ガスとなる。その際に生じた生ガスは冷却され、浄化され、脱硫装置とフィルタと他のユニットを貫流される。そのように発生された合成ガスは、続いて、ガス・蒸気複合タービン設備のガスタービンに供給される。
合成ガスを発生するために、設計構想に応じて、ガスタービンの圧縮機終端で空気が取り出され、その空気が空気分解装置においてその主成分として酸素と窒素に分解される。完全一体形燃料ガス化複合発電システム(IGCC)では、空気を分解するために専らガスタービンの圧縮機終端で取り出された空気が利用され、部分一体形燃料ガス化複合発電システムでは、補助の外部圧縮機が利用される。空気分解装置で得られた酸素は合成ガス発生のために利用され、空気分解装置で副生成物として生ずる窒素の一部は合成ガスに混入され、ガスタービンの燃焼器で燃焼される。
ガスタービンの制御は、通常、出力調整器および温度調整器によって行われる。その出力調整器は、通常、燃料弁の調整により出力設定値を維持/調節する機能を負い、温度調整器は、圧縮機前置静翼、即ち、圧縮機の入口に在る静翼(案内羽根)を調整することにより所定のタービン出口温度を維持する機能を負っている。
また特許文献1において、別個に駆動されるガスタービンにおける圧縮機の出口圧力を制御することが知られている。
特に上述した燃料ガス化複合発電システム(IGCC)において、通常の制御方式の場合、タービン出口温度調整と空気分解装置との間で(特に前置静翼の調整範囲において)不安定が生ずることがある。その場合、ガスタービンにおける圧縮機の前置静翼位置の僅かな変化で取り出される空気の量が大きく変動することがあり、その変動はガスタービンにも作用し、カスケード現象の形でもはや調整不能な変動を生じさせる。かかる激しい不安定は作業員による手動操作で前置静翼をブロックすることでしか阻止できず、もっともその場合には、ガスタービンの出力調整はもはやできない。その変動はそれどころか、事情によってはガスタービンおよび(例えば空気分解装置のような)隣接システムの稼動が保証されないほど激しくなることがある。
本発明の課題は、ガスタービンの特に安全且つ確実な運転を可能にする冒頭に述べた形式のガスタービンの運転方法を提供することにある。また、その運転方法を実施するために適したガスタービンおよびガス・蒸気複合タービン設備を提供することにある。
この課題は、運転方法に関しては本発明に基づいて、圧縮機終圧が制御量として利用されることによって解決される。
本発明は、ガスタービンにおいて空気量変動とそれに伴う不安定が徹底して防止されることによって、ガスタービンの特に確実且つ安全な運転が可能となる、という考えから出発している。その不安定は特に圧縮機の出口領域において生ずる。その不安定は主に圧力変動で特徴づけられる。その圧力変動の監視を可能とするために、圧縮機の終端における圧力が測定される。その不安定の自動的な管理および防止を可能とするために、ガスタービンを制御する際、圧縮機終圧が制御量として利用される。
その場合、圧縮機終圧の最大変化速度が予め与えられている。これによって、特にガスタービンの始動中あるいは負荷切換中、圧縮機終端における圧力の速すぎる変化が防止され、従って、不安定およびそのカスケード現象の発生が徹底して防止される。これによって、ガスタービンはそのような運転状態において常に確実で安全な運転が保たれる。
他の有利な実施態様において、圧縮機終圧に対して設定値が予め与えられている。これは特に所定の出力設定値での連続運転中に意味がある。圧縮機終圧を所定の設定値に管理および調整することによって、ガスタービンの全体としてより安定した運転が可能となり、さらに、ガスタービンは一定タービン出力で運転できる。
圧縮機終圧は、有利に、前置静翼の位置の変化によって調整される。つまり、前置静翼の位置は圧縮機を通って流れる空気量に直接影響を与える。従来の方式では、圧縮機前置静翼の位置はタービン出口温度をもとに決定されていた。そのタービン出口温度は圧縮機終圧の圧力センサよりも高い反応時間を有する熱電対によって検出される。従って、圧縮機終圧を介しての圧縮機前置静翼の制御はほとんど遅延無し(例えば約6秒、遅延/応動しきい値105mbar)に行うことができる。
ガスタービンの排ガス温度は、有利に、燃焼器のバーナへの燃料供給の変化によって調整される。タービン出口温度のかかる調整によって、燃料弁が従来の方式で利用されているようなガスタービンの前置静翼よりも、タービン出口温度をより迅速に且つより精確に調整するので、もはや許容できない大きなタービン出口温度変動は生じない。
他の有利な実施態様において、ガスタービンの圧縮機の出口で空気が取り出される。特に例えば石炭のガス化用酸素を提供する空気分解装置のために圧縮機の終端で空気を取り出すガスタービンにおいて、圧縮機の終端で大きな圧力変動が生ずることがある。この圧力変動による不安定は、空気取出し装置の機械的疎結合(いわゆるルーズカップリング)が不十分であり、これにより装置間で密な相互作用が起こるために生ずる。ガスタービンの相応した圧力調整によって、その不安定は防止され、空気分解装置は必要な質量流量を取り出すだけで足りる。
本発明によって得られる利点は特に、ガスタービンを調整するための制御量として圧縮機終圧を利用することにより、ガスタービンの特により安全且つより確実な運転が保証されることにある。というのは、圧縮機終圧の変化速度限度を空気分解装置に合わせることによって、圧縮機の出口領域で許容できない帰還結合および不安定が生じないからである。
この圧力調整方式によって、空気取入れ式完全一体形燃料ガス化複合発電システム(IGCC)において、圧力および質量流量を調整するためにガスタービンと空気分解装置との間で従来通常に用いられていた調整弁を省くことができる。その空気分解装置は、ガスタービンで既に調整された一定圧力あるいは最大圧力勾配のもとでその必要空気量を取り入れる。部分一体形燃料ガス化複合発電システムの場合、調整弁は空気排出のための質量流量制限のためにさらに利用することができる。この圧力調整方式はここではすべての結合形態を考慮に入れている。
その圧力調整方式によってまた、燃料弁がガスタービンの前置静翼よりも迅速且つ精確にタービン出口温度を調整するので、許容できない大きなタービン出口温度変動が生じない。これによって、故障時でも全体として全設備部品のより穏やかな反応が可能となる。上位の出力調整によって、ガスタービンの正常運転中において負荷操作員ないし出力設定値の要件が満たされる。かかる出力調整の場合、前置静翼の調整範囲において常に空気分解装置に対する許容圧力勾配が保たれる。
その圧力調整方式における調整構成によって、外(空気分解装置、石炭ガス化装置)からの影響が明確且つ再生可能な挙動で調節され、顧客要求に最良に合わされる。
以下図を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお各図において同一部分には同一符号が付されている。
図1は好例として環状燃焼器形ガスタービン1を示している。例えばサイロ形燃焼器や缶形燃焼器のような他の多くの構想も考えられる。ガスタービン1は燃焼空気を圧縮するための圧縮機2を有している。圧縮機2の空気貫流量を調整するために、圧縮機2は可調整前置静翼(案内羽根)3を有している。またガスタービン1は、燃焼器4および圧縮機2と発電機や作業機械(図示せず)を駆動するためのタービン6を有している。そのためにタービン6および圧縮機2はタービンロータとも呼ばれる共通のタービン軸8上に配置されている。このタービン軸8はその中心軸線9を中心に回転可能に支持され、発電機ないし作業機械が結合されている。
図示された実施例において環状燃焼器の形に形成された燃焼器4は、液体燃料あるいは気体燃料を燃焼するための複数のバーナ10が装備されている。また燃焼器4はその内壁に遮熱要素(図示せず)が内張りされている。
タービン6はタービン軸8に取り付けられた多数の動翼12を有している。これらの動翼12はタービン軸8に輪状に配置され、これによって、複数の動翼列を形成している。またタービン6は多数の静翼14を有し、これらの静翼14も同様に輪状に配置されて静翼列を形成し、タービン6の内部車室16に取り付けられている。その動翼12は、タービン6を貫流する作動媒体(燃焼ガス)Mの衝撃伝達によってタービン軸8を駆動するために使われる。これに対して静翼14は、作動媒体Mの流れ方向に前後する2つの動翼列あるいは動翼輪の間において、作動媒体Mの流れを案内するために使われる。互いに相前後して位置する一対の静翼輪あるいは静翼列と動翼輪あるいは動翼列は、タービン段とも呼ばれる。
各静翼14は翼脚とも呼ばれる翼台座18を有し、この翼台座18は静翼14をタービン6の内部車室16に固定するために壁要素として配置されている。その翼台座18は熱的に非常に大きく負荷される部品であり、この部品はタービン6を貫流する作動媒体Mに対する高温ガス通路の外側境界部を形成している。各動翼12も同じように翼脚とも呼ばれる翼台座20を介してタービン軸8に取り付けられている。
ガスタービン1はこれを制御するために制御装置30を有し、この制御装置30は一方ではバーナ10への燃料供給を調整し、他方では圧縮機2の前置静翼3の位置を調整する。その場合通常、ガスタービン出力およびガスタービン1の出口における流れ媒体Mの出口温度が制御量として使用される。
タービン出口温度が圧縮機2の前置静翼3の調整によって調節され、タービン出力がバーナ10への燃料供給の調整によって調節される旧来の制御方式の場合、圧縮機2の出口領域において不安定が生ずることがある。これは特に、圧縮機2の終端で空気が取り出され、その空気が空気分解装置(図示せず)に導かれ、そこで酸素と窒素に分解され、その酸素が固形燃料例えば石炭を合成ガスの形にガス化するために利用される場合に当てはまる。その不安定を防止するために、ガスタービン1における圧縮機2の終端に、圧縮機終圧を監視する圧力センサ32が設けられている。
制御装置30の機能が図2の接続図で示されている。
はじめに、ガスタービン1の制御のために、出力設定値40と排ガス温度設定値42が予め与えられる。その出力設定値40は発電所の要求に依存し、ないしは、電源系統における必要な電力に依存する。排ガス温度設定値は、ガス・蒸気複合タービン発電所において通常はガスタービン1に後置接続されたボイラの設計に応じて決定される。
出力設定値40はまず処理装置44に送られる。この処理装置44は出力の変化に対する相応した限界値を考慮に入れて、相応した遅延出力設定値を出力する。この遅延出力設定値は、その出力設定値がガスタービン1の設計に依存する限界出力値48を超過しているか否かについて検査する処理装置46に送られる。その場合、限界出力値48と処理装置44から発信される遅延出力設定値とから最小値が形成され、次に送られる。
差分装置50においてまず、標準化された出力実際値52に対する予め与えられた出力設定値の差が形成され、速度出力調整装置54に送られる。その速度出力調整装置54は以下の前提条件が満たされたときだけ出力を出す。即ち、第1に、排ガス温度管理が活かされていない(入力端56)。第2に、少なくとも圧縮機前置静翼が閉じられているか(入力端58)、前置静翼調整器が活かされていないか(入力端60)、排ガス温度管理が作用していない(入力端62)のいずれかの状態である。
速度出力調整装置54で得られた出力値は、続いて、処理装置64に送られる。速度出力調整装置54における処理に代えて、その出力値をバイパス装置66を介してバイパスすることもでき、これによって、処理装置46からの出力設定値の処理装置64への直接の比例的なバイパスが行われる。
出力設定値40と並行して排ガス温度設定値42が演算処理される。この排ガス温度設定値42はまず処理装置68に与えられ、この処理装置68は、所定の排ガス温度設定値42と最低排ガス温度調整器70の排ガス温度値とから最小値を形成する。その最小値が最低排ガス温度調整器70の出力値である場合、処理装置68は最低排ガス温度調整器70の信号を次ぎへ作用させない(出力端72)。
処理装置68で得られた排ガス温度の値はもう1つの処理装置74に送られ、この処理装置74では外部温度および外部圧力などの周囲条件が考慮され且つ運転固有の限界値が考慮される。そのようにして得られた排ガス温度の設定値は差分装置76に送られ、この差分装置76において実際の排ガス温度値78に対する差が求められる。そこで求められた差は排ガス温度調整器80に送られる。その場合、少なくとも排ガス温度調整器80の入力信号が作用しているとき(入力端62)あるいは負荷降下が生じたとき、即ち、ガスタービン1で引き受けられる負荷の瞬間的低下が生じたとき(入力端82)、排ガス温度調整器80は出力を出す。そして同様に、排ガス温度調整器80の出力信号が処理装置64に送られる。
処理装置64は、速度出力調整装置54の出力値および排ガス温度調整器80の出力値のほかに、他の入力データも考慮に入れる。それは、一方では、所定の燃料質量流量曲線をもとにガスタービン1の始動過程を制御するランプ関数発生器(加速値発生器)84の燃料質量流量値であり、他方では、ガスタービン1の圧縮機2の入口圧力と出口圧力を監視する圧力比限界調整器86の予め与えられた最大圧力比設定値である。即ち、例えばガスタービン1の燃焼器4で爆燃が生じた際、流れの断続ないし逆流が生ずることがあり、これにより圧縮機2においてガスタービンの出力の低下が必要となる。
処理装置64は複数の入力データの中からその都度最も未臨界の燃料質量流量値を選択し、求められた最小値を燃料弁の位置設定値形成装置88に送る。燃料ガス化複合発電システム(IGCC設備)、即ち、完全一体形石炭ガス化複合発電システムに対するこの制御装置30において、それぞれ石炭ガス分量および混入された天然ガスが求められ、その都度の燃料量値が天然ガス弁の位置調整器90ないし石炭ガス弁の位置調整器92に送られる。それらの位置調整器90、92はそれぞれ天然ガス弁94ないし石炭ガス弁96の位置を制御する。
最低排ガス温度調整器70はガスタービンの運転状態に依存する入力信号を受ける。この最低排ガス温度調整器70は、ガスタービンの始動過程において差分装置98から出力差信号を受ける。この差分装置98は、処理装置46で発生された設定出力とガスタービンの標準化された出力実際値52の差を形成する。始動過程後は、即ち、速度出力調整装置54がオン状態となり、排ガス温度調整器がオン状態であり(入力端56)且つ圧縮機最低圧力調整器が作用していない(入力端100)ときには、所定の排ガス温度設定値42のみが支配的である。
標準化された出力実際値52と処理装置46からの出力設定値との差が入力信号として静翼出力調整器102に与えられる。少なくとも圧力比限界調整器が作用しているか(入力端104)、排ガス温度調整器が作用し(入力端62)且つ最低排ガス温度調整器が作用している(入力端72)とき、静翼出力調整器102は出力を出す。また、圧縮機終圧設定値106が静翼出力調整器102に対して下限値として提供される。
静翼出力調整器102の場合も速度出力調整装置54に類似して、バイパス装置108が利用され、このバイパス装置108を介して必要に応じて出力設定値の直接の比例的なバイパスが行われる。静翼出力調整器102ないしバイパス装置108の信号は、静翼圧力調整器112に対する暫定的設定値を求める処理装置110に送られる。さらに、圧縮機最低圧力調整器が作動していない(入力端116)場合には、その処理装置110の入力データとして圧縮機最低終端圧力114に対する設定値が提供される。またその処理装置110は圧縮機最低圧力調整器を作用させる(入力端100)。
処理装置110の出力信号は処理装置118に送られる。そしてこの処理装置118は圧縮機終圧の設定値を算出し、その場合、圧縮機終圧に対する運転上の全ての所定の限界値並びに圧縮機終圧の許容変化速度を利用する。それに応じて、処理装置118はまたガスタービン1におけるセンサ32からの圧縮機終圧実際値120を直接受け取る。
前置静翼調整器が作動されておらず、即ち、静翼が手動で調整され、排ガス温度調整器も作用しておらず(入力端62)、圧縮機最低圧力調整器も活動されておらず(入力端116)、あるいは圧力比制限調整器も作用していない(入力端122)場合には、処理装置118はその時の圧縮機終圧実際値120を設定値として出力する。静翼圧力調整機能が活動されるや否や(入力端124)、前記設定値は凍結され、処理装置126を介して処理装置118に直接送られる。そしてこの処理装置118が相応の一定した圧縮機終圧設定値106を算出し、この設定値は差分装置130を介して静翼圧力調整器112に送られる。
その場合、静翼圧力調整器112は、前置静翼調整器が作動されている場合には(入力端60)、静翼を制御する働きをし、そうでない場合には、手動で与えられた静翼位置設定値132が静翼位置調整器134に送られる。この静翼位置調整器134はそれに応じて静翼の位置に対する電動機136を制御する。
本発明に基づく新規の制御方式によって、特に処理装置118における圧縮機終圧を考慮することによって、ガスタービン1およびガス・蒸気複合タービン設備の全体としてより安全でより安定した運転を可能となる。これは特に、燃料ガス化複合発電システム(IGCC)において圧縮機終圧の連続的監視およびガスタービン1の相応した制御により石炭ガス化のための空気取出しによる障害が徹底して防止できるために、燃料ガス化複合発電システム(IGCC)に対して設計されたガス・蒸気複合タービン設備に適用される。
1 ガスタービン
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
10 バーナ
118 圧縮機の静翼圧力設定値を求める処理装置
120 圧縮機終圧実際値
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
10 バーナ
118 圧縮機の静翼圧力設定値を求める処理装置
120 圧縮機終圧実際値
Claims (8)
- 圧縮機(2)と燃焼器(4)とタービン(6)とを有し、圧縮機終圧(120、118)が制御量として利用される、ガスタービン(1)の運転方法であって、
圧縮機終圧(120、118)の最大変化速度が予め設定されていることを特徴とするガスタービン(1)の運転方法。 - 圧縮機終圧(120、118)の設定値が予め与えられていることを特徴とする請求項1に記載の運転方法。
- ガスタービン(1)の圧縮機(2)が多数の可調整前置静翼(3)を有し、圧縮機終圧(120、118)がその前置静翼(3)の位置変化によって調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- ガスタービン(1)の排ガス温度が、燃焼器(4)のバーナ(10)への燃料供給の変化によって調整されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の方法。
- ガスタービン(1)の圧縮機(2)の出口で空気が取り出されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の方法。
- 取り出された空気が空気分解装置に供給され、この空気分解装置で得られた酸素が合成ガスを発生するために利用され、その合成ガスがガスタービン用の高温ガスを発生するために燃焼されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
- 圧縮機(2)と燃焼器(4)とタービン(6)と圧縮機終圧センサが付設された制御装置とを有するガスタービン(1)であって、
その制御装置が、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の方法を実施するために設計されていることを特徴とするガスタービン(1)。 - 請求項7に記載のガスタービン(1)を備えていることを特徴とするガス・蒸気複合タービン設備。
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