JP2009286722A - 血液レオロジー改善用外用剤及び食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】クマやくすみを予防でき且つ長期的に塗布又は摂取することが可能な血液レオロジー改善用外用剤及び食品を提供する。
【解決手段】スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物を含有する血液レオロジー改善用外用剤及び食品とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、スベリヒユ又はその抽出物を含有し、クマやくすみを予防でき且つ長期的に塗布又は摂取することが可能な血液レオロジー改善用外用剤及び食品に関する。
目の下の「クマ」や肌の「くすみ」などは、血行の滞留によって生じると考えられている。血行不良によって毛細血管への血流が悪くなると、目の周りでは皮膚が薄いためその血液が皮膚に透けて青黒く見えてしまったり、また肌が暗くくすんだ顔色に見えてしまったりする。
この血行不良の原因の一つとして、血液レオロジー(血液の流動性)の異常が挙げられる。血液レオロジーが悪くなると、血液中の赤血球が柔軟性を失って変形能(赤血球が有するしなやかに変形し、狭いところでも通過することができる能力)が低下する。これにより、血液の流動性の低下が生じ、血行不良となる。
上記変形能がどのようにして維持されるか、また摂取する食事や皮膚に塗布する外用剤によりどのような影響を受けるかについての研究が、現在進められている。例えば特許文献1にはアムラー果実及びその抽出物からなる血流改善剤が挙げられている。特許文献1には、その他にも血流を改善する可能性のある食品として、梅干し、梅肉エキス、黒酢、ダッタンそば等が挙げられている。
特開2006−335708号公報
たとえ上述した如く血液レオロジー改善効果を有する有効成分を植物から見出しても、中にはその性状のために目の周り等の弱い皮膚に長期的に塗布することができないものや、その風味のために食品として長期的に摂取することが難しいものがある。従って、このような有効成分は、性状や風味に難点が少なく、長期的に塗布又は摂取しても副作用の無いものである必要がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、クマやくすみを予防でき且つ長期的に塗布又は摂取することが可能な血液レオロジー改善用外用剤及び食品を提供することにある。
本発明者らは、スベリヒユ又はその抽出物に、血液レオロジー改善作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、請求項1に係る発明は、スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物を含有する血液レオロジー改善用外用剤に関する。
請求項2に係る発明は、前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物に、少なくともポリフェノールが含有されていることを特徴とする請求項1記載の血液レオロジー改善用外用剤に関する。
請求項3に係る発明は、前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)の抽出物を含有し、該スベリヒユの抽出物の抽出溶媒が、水又は水溶性有機溶媒であることを特徴とする請求項1又は2記載の血液レオロジー改善用外用剤に関する。
請求項4に係る発明は、前記水溶性有機溶媒が、エタノール又は1,3-ブタンジオールであることを特徴とする請求項3に記載の血液レオロジー改善用外用剤に関する。
請求項5に係る発明は、スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物を含有する血液レオロジー改善用食品に関する。
請求項6に係る発明は、前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物に、少なくともポリフェノールが含有されていることを特徴とする請求項5記載の血液レオロジー改善用食品に関する。
請求項7に係る発明は、前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)の抽出物を含有し、該スベリヒユの抽出物の抽出溶媒が、水又は水溶性有機溶媒であることを特徴とする請求項5又は6記載の血液レオロジー改善用食品に関する。
請求項8に係る発明は、前記水溶性有機溶媒が、エタノールであることを特徴とする請求項7に記載の血液レオロジー改善用食品に関する。
本発明の外用剤及び食品は、スベリヒユ又はその抽出物を含有することにより、長期的に塗布又は摂取することが可能で、血液レオロジー改善作用によりクマやくすみ等の症状を長期的に改善することができる。
以下、本発明の血液レオロジー改善用外用剤及び食品(以下、外用剤及び食品ということがある)について説明する。
本発明の外用剤及び食品は、有効成分としてスベリヒユ科スベリヒユ属植物又はその抽出物を含有する。このスベリヒユ属植物としては、スベリヒユ(Portulaca. oleracea L.)、マツバボタン(Portulaca grandiflora Hook)、ケツメクサ(Portulaca pilosa)等が挙げられるが、好ましくはスベリヒユ(Portulaca. oleracea L.)(別名イハイズル、トンボグサ、馬歯筧又は五行草)が用いられる。
スベリヒユは、多肉質で茎が赤褐色を呈する1年生の草花植物であり、畑地や路傍の日当たりの良いところに広く分布していて入手が容易である。
スベリヒユは、成分として、ω−3脂肪酸、α−トコフェロール、アスコルビン酸、β−カロテン、グルタチオン等を含み、これらの成分による効用としては、特に抗酸化作用が知られている。さらに、ω−3脂肪酸による抗炎症作用、アスコルビン酸やグルタチオンによる免疫システム増強作用等も知られている。
本発明者らは、これらの作用の他、スベリヒユが血液レオロジー改善作用を有すること、及びスベリヒユ抽出分画の水溶性部にポリフェノールが含有され、このポリフェノールが血液レオロジー改善作用の有効成分の1つであることを見出した。
本発明の外用剤及び食品は、スベリヒユ及びスベリヒユの抽出物のいずれか一方を用いてもよく、これらを併用してもよい。
本発明に係るスベリヒユは、スベリヒユの全草である。本発明の外用剤及び食品には、例えば洗浄後、乾燥後、乾燥粉砕後のいずれのスベリヒユを用いてもよい。
本発明に係るスベリヒユの抽出物は、スベリヒユの全草から抽出される抽出物である。本発明の外用剤及び食品には、例えば洗浄後、乾燥後、乾燥粉砕後のいずれのスベリヒユの抽出物を用いてもよい。
本発明に係るスベリヒユ抽出物は、その抽出に用いられる溶媒や温度条件、抽出時間等について特に限定されず、任意に選択可能である。
抽出溶媒は、水または水溶性有機溶媒が使用できる。水溶性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール,イソプロパノール、1,3-ブタンジオール、またエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチルグリコール等のグリコール類が挙げられる。これら水溶性有機溶媒のうち、外用剤においてはエタノールまたは1,3-ブタンジオールが好ましく用いられ、食品においてはエタノールが好ましく用いられる。また、本発明に係る水溶性有機溶媒は、水に溶解して用いてもよい。
抽出時間は、スベリヒユから有効成分が十分に抽出される時間であればよく、抽出温度に応じて適宜決定される。例えば抽出温度が75℃〜100℃の場合、その抽出時間は1〜2時間程度であることが好ましく、抽出温度が低い場合には、より長い抽出時間が必要となる。
本発明に係るスベリヒユ抽出物の調製方法は、例えば次のようにして行うことができる。
スベリヒユの全草を乾燥後粉砕し、乾燥粉末を作成する。
抽出溶媒として熱水を使用する場合、例えばスベリヒユ粉砕物50gに精製水800mlを加え、1時間煮沸した後40℃まで冷却し、濾過剤としてセライトを用いて吸引濾過して抽出液660gを得る。さらにこの抽出液を乾固することにより不揮発成分15gを得る。
一方、50%エタノールを使用する場合、例えばスベリヒユ粉砕物20gに50%エタノール300mlを加え、1時間煮沸した後40℃まで冷却し、濾過剤としてセライトを用いて吸引濾過して抽出液220gを得る。さらにこの抽出液を乾固することにより不揮発成分3.7gを得る。
さらに、本発明に係るスベリヒユ抽出物は、本発明の外用剤及び食品が、血液レオロジー改善をもたらす(1)血小板凝集抑制作用(2)線溶系活性化作用(3)抗トロンビン作用(4)赤血球凝集抑制作用のうち、特にどの作用効果を奏することが好ましいかによって、その溶媒の種類及び溶媒の濃度を選択できる。
例えば、40〜60%エタノールを溶媒として用いた場合、そのスベリヒユ抽出物は血小板凝集抑制作用及び線溶系活性化作用に優れ、80%〜99.5%エタノールを溶媒として用いた場合、そのスベリヒユ抽出物は抗トロンビン作用及び線溶系活性化作用に優れ、そして水(熱水)を溶媒として用いた場合、そのスベリヒユ抽出物は赤血球凝集抑制作用に優れる。
本発明の外用剤においては、含まれるスベリヒユは、スベリヒユ又はスベリヒユの抽出物のどちらでもよいが、スベリヒユの抽出物を使用することがより好ましい。この理由は製剤としての外用剤は乳化物や液体が主体であり、配合するには液状のものが製剤化に有利であるからである。
本発明の食品においては、含まれるスベリヒユは、スベリヒユ又はスベリヒユの抽出物どちらであっても好適に用いられる。
本発明の外用剤は、スベリヒユ抽出物が、不揮発成分として0.0001〜10重量%含むように配合することが好ましく、より好ましくは0.001〜1重量%含むように配合する。
この理由は0.0001重量%未満であると十分な効果を得るには大量に塗布する必要があり、また10重量%を超えると使用感に問題を生じまた期待されるほどの効果は得られないため、いずれの場合も好ましくないからである。
本発明の食品は、1日あたりスベリヒユ抽出物の不揮発成分として、10〜6000mgとなるように摂取することが好ましく、より好ましくは20〜3000mgとなるように摂取する。
この理由は、スベリヒユ抽出物の不揮発成分10mg未満の摂取では、本発明の効果を充分に発揮することができず、スベリヒユ抽出物の不揮発成分6000mgを超えて摂取しても好ましい範囲の効果に比較して期待されるほどの効果は得られず、いずれの場合も好ましくないからである。
尚、外用剤及び食品にスベリヒユが含まれる場合、含量および一日の摂取量を上記スベリヒユ抽出物の不揮発性成分に換算することになる。
本発明の外用剤及び食品にはさらにポリフェノールを添加してもよい。上述した如く、本発明に係るスベリヒユ又はその抽出物には既にポリフェノールが含まれているが、さらにポリフェノールを添加することにより、従来から知られる作用である抗酸化作用とともに血液レオロジー改善作用の効果をさらに奏することとなる。
本発明の外用剤及び食品は、スベリヒユに加え、他の生薬を含有することができる。例えば、血流改善作用、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗酸化作用、抗老化作用、抗菌作用等を有することが知られている生薬等を含有することができる。
血流改善作用を有する生薬としては、トウガラシ、オタネ人参、オランダカラシ、アルニカ、紅花、クジン、サンショウ、タマネギ、ニンニク、ニンジンを例示することができる。
抗アレルギー作用を有する生薬としては、キキョウ、コガネバナ、コブシ、コンフリー、サンシュユ、シソ、シャクヤク、ジャノヒゲ、ドクダミ、ナツメ、ヒナタイノコズチ、ボタン、ローズマリーを例示することができる。
抗炎症作用を有する生薬としては、アオツヅラフジ、アケビ、エンジュ、オウバク、オウレン、オトギリソウ、キキョウ、クマザサ、コガネバナ、コンフリー、シャクヤク、ジャノヒゲ、セイヨウノコリギソウ、トチバニンジン、パセリ、ボタン、ミシマサイコ、ヤエムグラ、ヤマウコギ、ヨクイニンを例示することができる。
抗酸化作用を有する生薬としては、アーティチョーク、アカワイン、アマチャ、オウゴン、オニク、オレガノ、カッコン、カルドン、ガマズミ、クガイソウ、クズ、クワ、コーヒー、コガネバナ、コメ、ゴバイシ、ゴマ、サンザシ、サンシチニンジン、シャクヤク、スイカズラ、セージ、ダリヤ、ノアザミ、ヒマワリ、ビンロウジュ、フランキンセンス、ボタンピ、ローズマリーを例示することができる。
抗老化作用を有する生薬としては、アメリカニンジン、イチョウ、エキナケア、ビンロウジュ、ヤナギを例示することができる。
抗菌作用を有する生薬としては、アカネ、アカヤジオウ、アキノキリンソウ、アザミ、アロエ、イタドリ、ウツボグサ、ウド、ウメ、エゴマ、オウバク、オウレン、オケラ、オトギリソウ、カナムグラ、カミツレ、カワラヨモギ、ガジュツ、キク、キハダ、キランソウ、キンミズヒキ、ギシギシ、クチナシ、クマザサ、クララ、ゲンノショウコ、コガネバナ、コブシ、ゴボウ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、シソ、シャクヤク、ショウガ、スイカズラ、スイバ、セージ、セロリ、タマネギ、タンポポ、ダイコン、ツルドクダミ、ツルナ、ツワブキ、トウガラシ、トウキ、ドクダミ、ナツメ、ナンテン、ニンニク、ネズ、ネズミモチ、ハマスゲ、ヒキオコシ、ヒマワリ、フサザクラ、ボタン、ミカン、ミソハギ、ミチヤナギ、メギ、ヤブコウジ、ユーカリノキ、ヨモギ、リンドウ、レンギョウ、ローズマリー、ワレモコウを例示することができる。
なお、上記作用に限定されるものではなく、他の作用を有する生薬であってもよく、一般に食品用として添加される生薬を含有することができる。
これら生薬については、その生薬に応じた従来公知の方法等によって適宜調整することができる。
また、本発明の外用剤及び食品においては、スベリヒユに加え、ペプチド及びタンパク質を含有することができる。
ペプチドとは、決まった順でアミノ酸が繋がってできた分子の系統群、即ち、タンパク質を構成しているアミノ酸が2〜10個位に結合している状態をいい、ポリグルタミン酸(PGA)を例示することができる。
ポリペプチドとは、アミノ酸の一つの線形の鎖をいう。
タンパク質とは、50以上のアミノ酸からなる一つ以上のポリペプチドをいい、例えば、コラーゲン、シルクタンパクを例示することができる。
また、本発明の外用剤及び食品においては、スベリヒユに加え、糖類を含有することができる。
糖類とは、単糖、オリゴ糖及び多糖だけでなく、アミノ糖及び糖アルコール等も含み、トレハロース、ヒアルロン酸、キチン、キトサン(グルコサミン)、ムチン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸を例示することができる。
さらに、クロレラ、イースト菌、ヨーグルトエキス等、種々の有効成分を含有することも可能である。
本発明の外用剤及び食品においては、スベリヒユに追加して添加する他の成分、即ちスベリヒユ以外の生薬、ペプチド、タンパク質及び糖類についても、スベリヒユ抽出物と同様の理由で、それぞれ抽出物の不揮発成分が、外用剤においては0.0001〜10重量%、より好ましくは0.001〜1重量%配合し、食品においては一日の摂取量が10〜6000mg、より好ましくは10〜3000mgとなるよう摂取する。
本発明の外用剤は、スベリヒユ抽出物に、上記他の成分(生薬、ペプチド、タンパク質及び糖類等)を適宜追加し、薬学的に許容される製剤担体を用いて、外用剤として従来公知の形態とすることができる。例えば、パスタ剤、軟膏剤、クリーム剤、液剤、ゲル剤などの形態が挙げられる。
本発明の外用剤は、主に皮膚外用剤として使用することができ、化粧品、浴用剤、医薬部外品等に適用することが可能である。
本発明の外用剤は、その用途に合わせて、以下記載する成分を含有させることができる。
美白用であれば、紫外線防御、抗炎症、突然変異抑制、抗酸化、チロシナーゼ阻害、メラニン抑制及び細胞賦活等の効果を有する成分を含有することができる。
老化防止用であって生理的老化防止用であれば、保湿、創傷治癒、免疫賦活、細胞賦活、コラーゲン産生促進、ヒアルロン酸産生促進、皮膚弾力改善及びメイラード反応阻害等の効果を有する成分を含有することができる。また、光老化防止用であれば、紫外線防止、抗酸化、突然変異抑制、表皮肥厚抑制、皮膚弾力改善、抗炎症、エラスチン保護、コラーゲン保護、免疫賦活及び細胞賦活等の効果を有する成分を含有することができる。
シワ防止用であれば、紫外線防止、シワ改善、保湿、表皮肥厚抑制、抗炎症、皮膚弾力改善、抗酸化、細胞賦活、エラスチン保護、コラーゲン保護、コラーゲン産生促進、ヒアルロン酸保護及びヒアルロン酸産生促進等の効果を有する成分を含有することができる。
抗炎症用であれば、脱感作、IgE抗体産生抑制、補体活性抑制、PCA反応抑制、接触皮膚炎抑制、カラゲニン浮腫抑制、ヒスタミン遊離抑制、アラキドン酸浮腫抑制及びヒアルロニダーゼ阻害等の効果を有する成分を含有することができる。
ニキビ防止用であれば、抗男性ホルモン、収斂、皮脂腺抑制、ニキビ発生抑制、抗酸化、抗炎症、抗菌及びリパーゼ活性阻害等の効果を有する成分を含有することができる。
保湿用であれば、肌荒れ改善、経表皮水分損失抑制、皮膜形成、NMF産生促進、角質水分量増加、細胞保護、ヒアルロン酸産生促進及びコラーゲン産生促進等の効果を有する成分を含有することができる。
上記紫外線防止効果を有する成分としては、オウゴン、カミツレ、シルクタンパク、ク
ララ、スイカズラ、ソウハクヒ及びヨクイニンを例示することができる。
抗炎症効果を有する成分としては、オウレン、オトギリソウ、カワラヨモギ、シソ、セ
イヨウサンザシ、セージ、ドクダミ及びホオノキ、突然変異抑制効果を有する成分として
は、アマチャ、ウイキョウ及びユキノシタを例示することができる。
抗酸化効果を有する成分としては、オウゴン、オウバク、オウレン、オトギリソウ、カ
ッコン、グレープフルーツ、サイシン、シソ、セイヨウサンザシ、セージ、ソウハクヒ、
ユーカリ、レモングラス及びローズマリーを例示することができる。
チロシナーゼ阻害効果を有する成分としては、オウゴン、クララ、シソ、ソウハクヒ及びヨクイニン、メラニン抑制効果を有する成分としては、シャクヤク、カッコン、セイヨウサンザシ及びソウハクヒ、細胞賦活効果を有する成分としてはアロエベラを例示することができる。
保湿効果を有する成分としては、アルギン酸、アロエベラ、イースト菌、キチン、キトサン、コラーゲン、シルクタンパク、トレハロース、ヒアルロン酸、PGA、オトギリソウ、カワラヨモギ、グレープフルーツ、ノバラ、ヨーグルトエキス、ヨクイニンを例示することができる。
創傷治癒効果を有する成分としてはムチン、免疫賦活効果を有する成分としてはオウゴン、細胞賦活効果を有する成分としては、イースト菌、アロエベラ、クロレラ、ムチンを例示することができる。
コラーゲン産生促進効果を有する成分としてはアロエベラ、ヒアルロン酸産生促進効果を有する成分としてはヒアルロン酸、皮膚弾力改善効果を有する成分としてはキチン、ホオノキ、メイラード反応阻害効果を有する成分としてはマロニエを例示することができる。
表皮肥厚抑制効果を有する成分としてはオウゴン、ホオノキ、エラスチン保護効果を有する成分としてはオトギリソウ、ボダイジュ、コラーゲン保護効果を有する成分としてはオウゴン、ビワの葉、ホオノキ、ユーカリ、シワ改善効果を有する成分としてはアルギン酸、キチン、アロエベラ、ヨーグルトエキスを例示することができる。
脱感作効果を有する成分としてはボダイジュ、IgE抗体産生抑制効果を有する成分としてはラクトフェリン、補体活性抑制効果を有する成分としてはオトギリソウ、シソ、セイヨウサンザシ、ドクダミ、ビワの葉、ローズマリー、PCA反応抑制効果を有する成分としてはシソ、ドクダミ、ビワの葉を例示することができる。
接触皮膚炎抑制効果を有する成分としては、シソ、ボタンピ、カラゲニン浮腫抑制効果を有する成分としてはイースト菌、オウゴン、シソ、ビワの葉、ボタンピ、ヒスタミン遊離抑制効果を有する成分としてはオウレン、オトギリソウ、カワラヨモギ、シソ、セイヨウサンザシ、セージ、ドクダミ、ビワの葉、ホオノキ、ボタンピ、レモングラスを例示することができる。
アラキドン酸浮腫抑制効果を有する成分としてはボタンピ、ヒアルロニダーゼ阻害効果を有する成分としてはオウゴン、オトギリソウ、カワラヨモギ、シソ、ドクダミを例示することができる。
抗菌効果を有する成分としてはオウバク、レモングラス、ラクトフェリン、リパーゼ活性阻害効果を有する成分としてはキトサン、オトギリソウを例示することができる。
肌荒れ改善効果を有する成分としてはアロエベラ、ムチン、ヨーグルトエキス、経表皮水分損失抑制効果を有する成分としてはアルギン酸、アロエベラ、キチン、シルクタンパク、PGA、ヒアルロン酸、皮膜形成効果を有する成分としてはキトサン、シルクタンパク、PGA、ヒアルロン酸、ヨクイニンを例示することができる。
NMF産生促進効果を有する成分としては、PGA、コラーゲン、角質水分量増加効果を有する成分としてはアルギン酸、アロエベラ、イースト菌、キチン、コラーゲン、トレハロース、PGA、クロレラ、オトギリソウ、カワラヨモギ、グレープフルーツ、ノバラ、細胞保護効果を有する成分としてはトレハロースを例示することができる。
これら本発明の外用剤の製造方法は、上述した如くスベリヒユ又はその抽出物を含有するものであれば特に限定されず、各用途で当業者によって使用されている方法に従えばよい。
本発明の血液レオロジー改善用食品は、スベリヒユ自体又はスベリヒユ抽出物に、上記他の成分(生薬、ペプチド、タンパク質及び糖類等)を適宜追加し、薬学的に許容される製剤担体を用いて、食品として従来公知の形態とすることができる。例えば、粉末状、液状、顆粒、錠剤、丸剤、カプセル状などの形態が挙げられる。
本発明の食品としては、例えば、健康食品、栄養補助食品(バランス栄養食、サプリメント等)、栄養機能食品、特定保健用食品、病者用食品、口腔ケア用食品等が挙げられる。また、本発明に係るスベリヒユ又はその抽出物は、通常の手段を用いてジュース、飴、ガム、アイスクリーム等の通常の食品に含有させればよく、食品の味覚等を損なわない範囲で含有させることができる。
これら本発明の食品の製造方法は、スベリヒユ又はその抽出物を含有するものであれば特に限定されず、各用途で当業者によって使用されている方法に従えばよい。
以下、本発明における血液レオロジー改善用外用剤及び食品に関する試験例を示す。
(スベリヒユ抽出物の製造)
本発明のスベリヒユの抽出物を以下の如く製造した。実験原料として、日本産のスベリヒユ(Portulaca oleracea L.)の全草を乾燥後に粉砕したものを用いた。
(実施例1)
スベリヒユの乾燥粉末50gを、10倍量の50%エタノールにて、2時間1回熱時抽出した。ろ過後、減圧下でエタノールを留去後、減圧乾燥して得たエキス(不揮発成分6.7g)を実施例1とした。
(実施例2)
スベリヒユの乾燥粉末50gを、10倍量の90%エタノールにて、2時間1回熱時抽出した。ろ過後、減圧下でエタノールを留去後、減圧乾燥して得たエキス(不揮発成分4.8g)を実施例2とした。
(実施例3)
スベリヒユの乾燥粉末50gを、10倍量の99.5%エタノールにて、2時間1回熱時抽出した。ろ過後、減圧下でエタノールを留去後、減圧乾燥して得たエキス(不揮発成分0.95g)を実施例3とした。
(実施例4)
スベリヒユの乾燥粉末50gを、10倍量の水にて、2時間1回熱抽出した。ろ過後、減圧脱水乾燥して得たエキス(不揮発成分15g)を実施例4とした。
(試験例1:物性試験)
本発明に係るスベリヒユ抽出物の物性を測定した。
<実験方法>
測定する試料は、実施例2を用いた。
まず実施例2にアセトンを添加し、アセトン可溶部とアセトン不可溶部に分離した。得られたアセトン不溶部にエタノールを添加し、エタノール可溶部とエタノール不可溶部に分離した。得られたエタノール可溶部を、DiaionHP−20のカラムを用いて水溶出部と10%メタノール溶出部(図1に分画1として示す)に分離した。得られた水溶出部を、DiaionHP−20カラム(20mm(φ)×300mm)を用いて5つの分画を得た(図1に分画2乃至6として示す)。各カラムの水溶出は20mlであった。
分画1、4及び5の試料について、その成分を特定するために下記(1)DPPHラジカル補捉法(2)UVスペクトルデータ(3)呈色反応(4)HPLC分析の試験を行った。
(1−1.DPPHラジカル補捉法)
分画1、4、5の試料それぞれ2mlに、0.5M緩衝酢酸溶液(pH5.5)0.4ml、エタノール1.6ml、0.5mM DPPH/エタノール溶液1mlを添加した。そして室温で30分インキュベートした後、520nmにおける吸光度を測定した。対照群には、緩衝液と5%DMSO/緩衝液を用いた。また、比較例1(陽性対照薬)にはL−アスコルビン酸を用いた。
<結果>
測定値を表1に示す。表中、各値は3回実施したものを平均±S.E.で表した。**は、対照群との有意差pが0.01未満であったことを示す。分画1、4、5の試料いずれにも濃度依存的に抗酸化作用が示された。
Figure 2009286722
(1−2.UVスペクトルデータ)
分画1を用い、UV mini 1240(SHIMADZU)の機器にて、試料は水に溶解し、まず(A)中性で測定した。次いで、(B)(A)の中性試料液に1N-NaOHを2mL駒込ピペットで1滴加えてアルカリ性として測定した。さらに、(C)(B)のアルカリ性試料液に1N-HClを2滴加えて酸性として測定を行った。
分画1の試料を(A)中性にした場合、(B)アルカリ性にした場合、(C)酸性にした場合のUVスペクトルをそれぞれ測定した。
<結果>
結果を図2に示す。図2(A)は分画1の試料を中性にした場合のUVスペクトルデータを示し、図2(B)は(A)をアルカリ性にした場合のUVスペクトルデータを示す。図2(A)においてはλmax270nmであり、図2(B)においてはλmax295nmであった。さらに、(C)の測定結果は、図2(A)と全く同じ波形を示した。このように、アルカリ性にすることにより吸収波長が長波長側にシフトし、酸性にすると元に戻ることから、分画1の試料に含まれる成分がフェノール性化合物であることが推定される。
(1−3.呈色反応)
分画1、4、5の試料の呈色反応を試験した。
<結果>
分画1、4、5の試料に1M塩化第2鉄液を加えると、分画1、4、5全ての試料が暗紫色に呈色した。したがって、分画1、4、5の試料にはフェノール性化合物が含まれることが示された。
(1−4.HPLC分析)
分画1、4、5の試料についてHPLC分析を行った。
以下に分析条件を示す。
機種: SCL-10A vp (SHIMADZU)
カラム:nacalai tesque COSMOSIL packed Column (φ4.6mm×150mm)
移動相: 10%アセトニトリル水溶液
カラム温度:40℃
流速:0.8mL/min
注入量:10μL
<結果>
分画1、4、5の試料のいずれにも、グルタチオン(スベリヒユに含有されるとして公知の抗酸化力の強い化合物)は検出されなかった。
<考察>
以上の結果より、スベリヒユ抽出物には、公知であるグルタチオンとは異なる、抗酸化力の強いフェノール性化合物が含有されていることが示された。
(試験例2:血液レオロジー改善作用)
以下、本発明に係るスベリヒユ抽出物が有する血液レオロジー改善作用をもたらす(1)血小板凝集抑制作用(2)線溶系活性化作用(3)抗トロンビン作用(4)赤血球凝集抑制作用について試験を行った。
(試験例2−1:血小板凝集抑制作用)
<実験方法>
実施例1及び実施例2を用い、比較例2(陽性対照薬)としてインドメタシンを用いた。
実施例1、実施例2及び比較例2をDMSO含有50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4,DMSOの最終濃度は0.5%)で溶解した。対照群はDMSO含有トリス塩酸緩衝液(DMSOの最終濃度は0.5%)を使用した。
無麻酔下、JW系雄性ウサギの心臓から採血し、直ちに1/10容量の3.8%クエン酸ナトリウムを加えて混和した。220×g、10分間、室温にて遠心分離し、上層の多血小板血漿(platelet rich plasma;PRP)を得た。さらに、下層を880×g、15分間、室温にて遠心分離し、その上層の乏血小板血漿(platelet poor plasma;PPP)を得た。
血小板凝集抑制試験は,Bornらの方法[Born,G.V.R.,Nature,第194巻,第927頁(1962年)]に準じて行った。すなわち、血小板濃度が2.5−3.5×10個/μLになるようにPRPをPPPで希釈し、PPPを透過度100%、PRPを透過度0%の標準値に設定した。キュベットにPRPを200μLずつ分注し、37℃、220×gで3分間攪拌した後、実施例1、実施例2、比較例2をそれぞれ11μL添加した。さらに、37℃、3×gで3分間保温撹拌した後、凝集剤としてコラーゲン(最終濃度;5μg/mL)を11μL添加した。そして、血小板凝集によって生じるPRPの透過度の変化を、アグリゴメーターを用いて経時的に記録した。血小板凝集率は凝集剤添加時の最大凝集から算出した。
<結果>
結果を表2に示す。表中、各値は2〜4回実施したものを平均±S.E.で表し、*は、対照群との有意差pが0.05未満であったことを示し、**は、対照群との有意差pが0.01未満であったことを示す。
比較例2は、0.1mMの濃度で有意な血小板凝集抑制作用を示した。これに対し、実施例1は500μg/mLの濃度で有意な血小板凝集抑制作用を示した。実施例2は、500μg/mLの濃度では溶解しなかったため、50μg/mLと200μg/mLの濃度で実験を行った。しかしながら実施例2の活性に濃度依存性が得られず、これは完全に溶解していない可能性があると考えられる。
Figure 2009286722
(試験例2−2:抗トロンビン作用)
<実験方法>
実施例1、実施例2及び実施例3を用い、比較例3(陽性対照薬)としてヘパリンを用いた。
抗トロンビン試験は、フィブリノーゲン液のトロンビンによる凝固時間を指標に行った。すなわち、0.15M NaCl−0.05M トリスアセテート緩衝液(pH7.4)に溶解した0.5%フィブリノーゲン液1.8mLに、実施例1、実施例2、実施例3及び比較例3をそれぞれ0.1mL加えた。そして1分後に0.2U/mLのトロンビン溶液0.1mLを添加することにより凝固反応を惹起し、フィブロノーゲン液が凝固するまでの時間を測定した。尚、実施例1、実施例2、実施例3及び比較例3は、トリスアセテート緩衝液を用いて溶解した。また、対照群には、トリスアセテート緩衝液を使用した。
<結果>
結果を表3に示す。表中、各値は5回実施したものを平均±S.E.で表し、**は、対照群との有意差pが0.01未満であったことを示す。
比較例3は、10Unit/mLの濃度でフィブリノーゲン凝固時間の延長が認められた。実施例2及び実施例3は、濃度依存的にフィブリノーゲン凝固時間を延長し、500μg/mlにおいては比較例3よりもフィブリノーゲン凝固時間を延長させた。
Figure 2009286722
(試験例2−3:線溶系活性化作用)
<実験方法>
実施例1、実施例2、実施例3を用い、比較例4(陽性対照薬)として硫酸デキストランを用いた。
実施例1、実施例2、実施例3及び比較例4を、DMSO含有PBS(DMSOの最終濃度は0.5%)で溶解した。対照群にはDMSO含有PBS(DMSOの最終濃度は0.5%)を用いた。
フィブリン平板をNoren [Noren I., Ramstrom G., Wallen P., Haemostasis., 4, 110-124 (1975). ]らの方法に準じて作成した。すなわち,50℃の1%アガロース溶液に0.4%フィブリノーゲン液を等量混和し、この混合液10mLずつを試験管に分注した。直ちに100U/mLのトロンビン溶液0.1mLを添加した後、シャーレ(90×15mm)に注ぎ、フィブリン平板を作成し、直径6mmの穴を開けた。
実施例1、実施例2、実施例3及び比較例4が、ウロキナーゼによるプラスミノーゲンからプラスミンへの変換に及ぼす活性化作用は、Astrupらの方法に準じて測定した。すなわち、実施例1、実施例2、実施例3及び比較例4と1.25U/mLのウロキナーゼ溶液を等量混合したものをフィブリン平板の穴に20μLずつ分注し、31℃、14時間インキュベートした後、フィブリン溶解面積を測定した。
<結果>
結果を表4に示す。表中、各値は6回実施したものを平均±S.E.で表し、**は、対照群との有意差pが0.01未満であったことを示す。
比較例4は、200μg/mLの濃度で有意な線溶系活性化作用を示した。これに対し、実施例1、実施例2及び実施例3は、それぞれ200及び500μg/mLの濃度で有意な線溶系活性化作用が認められた。
Figure 2009286722
(試験例2−4:赤血球凝集抑制作用)
<実験方法>
実施例1及び実施例4を用いた。
まず、赤血球浮遊液の調製法を示す。ペントバルビタール麻酔下でウィスター系雄性ラット(280−300g)の後大静脈から採血し、1/15容量の250U/mLヘパリンを加え混和し、700×gで10分間遠心分離し、赤血球を分離した。得られた赤血球をリン酸緩衝液(PBS、136.9mM NaCl、2.7mM KCl、8.0mM NaHPO、1.5mM KHPO、pH7.4)で2回洗浄し、ヘマトクリット値0.25%の赤血球浮遊液を調製した。
赤血球凝集抑制試験はSobio [Sabio H., Levien M., Atkibson S., Thromb. Res., 29, 537-540 (1983). ]らの方法を用いて行った。すなわち、キュベットに赤血球浮遊液200μLを分注し、37℃、3×gで3分間撹拌した後、実施例1及び実施例4をそれぞれ11μL添加した。また、対照群において、10%DMSO含有PBSを使用した。3分後、凝集剤として0.01%ポリブレン(PBSに溶解)11μLを注入し、赤血球凝集を惹起した。赤血球凝集による赤血球浮遊液の透過度の変化をアグリコメーター(NKK Hema tracer 1, NIKO Bioscience Inc.)を用いて経時的に10分間記録した。赤血球の凝集率は赤血球浮遊液の透過度を0%、PBSの透過度を完全集合100%として、凝集剤添加10分後の凝集から算出した。
<結果>
結果を表5に示す。表中、各値は3回実施したものを平均±S.E.で表し、**は、対照群との有意差pが0.01未満であったことを示す。
実施例4には濃度依存的に赤血球凝集抑制作用が認められた。
Figure 2009286722
<考察>
試験例2−1乃至2−4に記載する如く、実施例1(50%エタノール抽出)、実施例2(90%エタノール抽出)、実施例3(99.5%エタノール抽出)、実施例4(熱水抽出)について、血小板凝集抑制作用、抗トロンビン作用、線溶系活性化作用、赤血球凝集抑制作用の試験を行った。
この結果、血小板凝集抑制作用については、実施例1及び2のうち特に実施例1が500μg/mLの濃度で有意な血小板凝集抑制作用を示した。
抗トロンビン作用については、実施例1乃至3のうち特に実施例2及び実施例3が、濃度依存的にフィブリノーゲン凝固時間を延長した。
線溶系活性化作用については、実施例1、実施例2及び実施例3の全てにおいて、それぞれ200及び500μg/mLの濃度で有意な線溶系活性化作用が認められた。
赤血球凝集抑制作用については、実施例1及び4のうち実施例4に赤血球凝集抑制作用が認められた。
以上の如く、抽出する溶媒の種類(エタノール又は水)又はエタノールの濃度によって、これら効果が異なる。したがって、特に必要な作用効果に応じて溶媒及びその濃度を選択可能である。例えば、実施例1においては、血小板凝集抑制作用、綿溶系活性化作用が認められたことから、これらの作用に基づく血液レオロジー改善作用が得られる。
実施例2の抽出過程を示す図である。 実施例2の分画1のUVスペクトルデータであり、(A)は中性にした場合のスペクトルデータ、(B)は(A)をアルカリ性にした場合のスペクトルデータを示す。

Claims (8)

  1. スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物を含有する血液レオロジー改善用外用剤。
  2. 前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物に、少なくともポリフェノールが含有されていることを特徴とする請求項1記載の血液レオロジー改善用外用剤。
  3. 前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)の抽出物を含有し、該スベリヒユの抽出物の抽出溶媒が、水又は水溶性有機溶媒であることを特徴とする請求項1又は2記載の血液レオロジー改善用外用剤。
  4. 前記水溶性有機溶媒が、エタノール又は1,3-ブタンジオールであることを特徴とする請求項3に記載の血液レオロジー改善用外用剤。
  5. スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物を含有する血液レオロジー改善用食品。
  6. 前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)又はその抽出物に、少なくともポリフェノールが含有されていることを特徴とする請求項5記載の血液レオロジー改善用食品。
  7. 前記スベリヒユ(Portulaca oleracea L.)の抽出物を含有し、該スベリヒユの抽出物の抽出溶媒が、水又は水溶性有機溶媒であることを特徴とする請求項5又は6記載の血液レオロジー改善用食品。
  8. 前記水溶性有機溶媒が、エタノールであることを特徴とする請求項7に記載の血液レオロジー改善用食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014221440A (ja) * 2013-05-13 2014-11-27 牧子 榎 スベリヒユ由来の凝集剤、その製造方法および水処理方法

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