JP2009286402A - 断熱カップ - Google Patents

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【課題】熱湯を注いだ直後でも安全に握持することが出来る紙製断熱カップを提供することを課題とする。
【解決手段】紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される断熱カップであって、紙製筒体の上部周縁に、上端に複数個の罫線を設けて、内方に折り曲げた折込部を形成させ、該折込部の内面は本体胴部の口縁部の下端の胴部外面に固定させて、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことを特徴とする断熱カップ。
【選択図】図1

Description

本発明は、即席麺などを収容する紙製カップに関し、特には、熱湯を注いでそのまま飲食することの可能ないわゆるインスタント食品やインスタント飲料用の紙製の断熱カップに関する。
従来、即席麺などの収容物に熱湯を注いで食する断熱性容器としては、例えば、発泡ポリスチレン樹脂などを成形したプラスチック容器、耐水加工した紙カップ本体の周壁の外側に波状紙を貼着し、さらに、波状紙の上から薄紙を貼着して空気断熱層を形成させた紙容器などが知られている。
ところが、材質に発泡樹脂を使用する容器は断熱性には優れているものの、燃焼カロリーが高く、焼却、廃棄上の問題があり、さらには消費者の環境意識の高まりに伴う消費行動の変化により発泡樹脂に変わる易廃棄性、易燃焼性の容器が求められている。
また、紙カップに波状紙や薄紙を巻き付け貼着し空気断熱層を形成させた紙容器は、断熱性には問題ないものの、接着剤を使用しているために糊付け工程が必要となる。
これらの問題を解決した断熱容器として、例えば、特許文献1に開示された発明がある。
この発明は、胴部と底部とからなり、開口部周縁が外側にカールした口縁部を有し、胴部と底部の接合部に環状脚部を形成させた紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される断熱カップであって、紙製筒体の下部は、折り曲げ部が、紙製筒体を紙カップ本体に嵌め込んだ際環状脚部が隠れるように形成させ、該筒体を紙カップ本体の胴部に巻きつけ、折り曲げ部を形成させた紙製筒体の先端部分は紙カップ本体胴部の下縁の環状脚部の外面に接着して固定され、筒体の上端は胴部の口縁部の下縁に接触して固定され、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことを特徴とするものである。
この場合、紙製筒体の上端は胴部の口縁部の下端に接触して固定されているため、紙カップの上部では断熱空間層の厚さが少なくなってしまい、上部を握持するときに断熱効果が不足するという問題があった。これらの問題を解決した断熱容器として、例えば、特許文献2に開示された発明がある。
この発明は、紙製筒体の下部は、内方へ曲がる湾曲部が成形され、筒体を紙カップ本体の胴部に巻きつけ、湾曲部を形成させた筒体の下端は紙カップ本体胴部の下縁の環状脚部の外面に接着して固定され、筒体の上端は胴部の口縁部の下端にほぼ接触して固定され、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことを特徴とするものであり、さらに、紙カップ上部の断熱層の厚さを確保するために、紙製筒体の上部周縁にいくつかの工夫が提示されている。
そのなかで、紙製筒体の上部周縁に、内方に折り曲げた折込部を形成させ、該折込部の内面は胴部の口縁部の下端の胴部外面に接着して固定させたことによって紙カップ上部の断熱層の厚さを確保する断熱カップが挙げられている。
特に縦型サイズのラーメンカップ等ではカップ上面から約5mm下の面まで湯を注ぐことが多いために従来の方法の断熱カップではカップの上部1/3位のカップ側面の温度は非常に高くなっている。特に、利用者が熱湯を入れた紙カップを握持する場合にはこの近
辺の位置が多いという調査結果もあり、カップの上部での側面温度の抑制は安全面から見て重要である。
例えば、紙製筒体の上端を口縁部の下端に差し込んで固定する断熱カップでは、断熱層の上部での厚さがほとんどなく、紙製筒体の厚さも一重であるために、注がれた湯面の高さの位置でのカップ側面の温度は非常に高くなる。また、紙製筒体の上部周縁に、内方に折り曲げた折込部を形成させる前記の方法によっても、紙カップ上部の断熱層の厚さを確保することは出来るが、このカップ側面の温度上昇は内方に折り曲げた折込部の高さが小さいと顕著である。
紙カップ上部側面の温度上昇を抑えるために上記折込部の高さを大きくすると次のような問題が生じる。
紙カップ本体の口縁部の形状はほぼ円形状をしている場合が多く、紙製筒体の紙の上縁部をそのまま折り曲げて紙カップ本体外側に貼着しようとすると均一に密着しない部分が生じるために貼着面積にむらが発生して非接着部分を生じる、または、初期は均一に接着出来たとしても、時間の経過とともに貼着部分の接着力が弱くなり剥がれてしまうという現象が起きる。
このような接着不良を起こさないために、高くした折込部を紙の厚さ方向に圧力をかけて紙製筒体の折り曲げ部分と紙カップ本体の側面の密着に空隙が生じないようにすることも出来るが、このようにすることによって目的とする断熱空間層が生じなくなりその結果断熱効果、火傷防止効果が低下する場合があった。
さらに折り曲げ部分を高くすると、折込部の先端が紙カップ本体の側面にそって密着せずに丸まってしまうことがあった。このような状態で紙製筒体と紙カップ本体を貼着すると、成型性が悪くなるだけでなく、重ねた時に搬送用の箱等に整然と容器を並べることが出来なくなるという結果になる。
特開2003−312635号公報 特開2000−326951号公報
本発明は、紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される断熱カップに関する以上のような問題点を解決するためになされたもので、熱湯を注いだ直後でも安全に握持することが出来る断熱カップを提供することを課題とする。
本発明の請求項1の発明は、胴部と底部とからなり、開口部周縁が外側にカールした口縁部を有し、胴部と底部の接合部に環状脚部を形成させた紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される断熱カップであって、紙製筒体の上部周縁に、上端に複数個の罫線を設けて、内方に折り曲げた折込部を形成させ、折込部の内面は本体胴部の口縁部の下端の胴部外面に接着して固定させて、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことを特徴とする断熱カップである。
本発明の請求項2の発明は、上記罫線が紙製筒体の外側に凸の断面を形成する形状(山折り)または同じく凹の断面を形成する形状(谷折り)または山折りと谷折りの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載の断熱カップである。
本発明の請求項3の発明は、上記内方に折り曲げた折込部の上下方向の高さが15mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱カップである。
本発明の請求項4の発明は、上記内方に折り曲げた折込部の先端がさらに内方に折り込まれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の断熱カップである。
本発明の請求項5の発明は、紙製筒体の下部は、加圧およびまたは加熱加圧により内方へ曲がる湾曲部が形成され、該紙製筒体を紙カップ本体の胴部に巻きつけ、湾曲部を形成させた該紙製筒体の下端は紙カップ本体胴部の下縁の環状脚部の外面に接着して固定され、紙カップ本体胴部と該紙製筒体の間に断熱空間層を設けていることていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の断熱カップである。
紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される従来の断熱カップにおいては、紙製筒体の内方に折り曲げた折込部の高さが小さいと、カップ上部側面の温度上昇が顕著になることが判明している。以下、本発明の断熱カップの効果を図面を援用して説明する。
本発明の断熱カップは、図1に示すような紙製筒体6上端に、図3から図5に示すような複数個の罫線を設けて、内方に折り曲げた折込部を形成させ、該折込部の内面は本体胴部の口縁部の下端の胴部外面に接着して固定させて、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことにより、紙カップ本体の特に上部において本体胴部2と紙製筒体6の間の断熱空間層9を厚くすることができる。
本発明の断熱カップは、紙製筒体6の上部周縁Aに、上端に複数個の罫線を設けて、内方に折り曲げた折込部7を形成させて、紙カップ本体胴部2と紙製筒体6の間に断熱空間層9を設けたことによって、従来の方法に比べて本体胴部と紙製筒体の間の断熱空間層がその上部で設けられた罫線の凹凸の分だけ厚くなっているためその部分の断熱性が向上している。
さらに、折込部7に複数個の罫線を設けたことによるより重要な効果は、これによって、折込部7の高さを大きくして紙製筒体の紙の上縁部をそのまま折り曲げて紙カップ本体外側に貼着しようとする際に生じる貼着のむらや時間の経過とともに貼着部分の接着力が弱くなり剥がれてしまうという現象が回避できることである。
さらに折り曲げ部分を高くすると、折込部の先端が紙カップ本体の側面にそって密着せずに丸まってしまい、このような状態で紙製筒体と紙カップ本体を貼着すると、成型性が悪くなるだけでなく、重ねた時に搬送用の箱等に整然と容器を並べることが出来なくなるという問題も折込部7に複数の罫線を設けたことにより改善された。
この改善効果は、内方に折り曲げた折込部の先端がさらに最上部に追加された折込罫線12に沿って内方に折り込まれていることでより確実なものになる。
本発明の断熱カップにおいては、紙製筒体6の内方に折り曲げた折込部7の高さCを大きくするために、上端に複数個の罫線を設けたが、その高さCは断熱カップを握持したときの人の指の太さを考慮して15mm以上が望ましい。
本発明の断熱カップにおいては、折込部7に複数個の罫線を設けたが、罫線の紙面厚さ方向の凹凸は内面が凸になる山型でも内面が凹になる谷型でもよい。さらに山型と谷型を併用して断熱効果をより向上させることも出来る。
本発明の断熱カップは、紙製筒体6の上部に内方に折り曲げた折込部7の高さCが高いことにより、紙製筒体の折り曲げられた部分が、本体胴部と紙製筒体の間の断熱空間層に加えてさらに積層された状態になり、特に紙カップの上部での断熱性を補強する効果がある。たとえば、図2に示すように、従来、断熱カップにおける紙製筒体上部の内方への折込ないし巻き込みは、本体胴部への接着に必要な面積の確保のため最小限の高さで行われ、その高さCは5mm前後が一般的であった。
本発明の断熱カップは、上記折込部7の高さCを高くすることで、横押し方向の圧力で特に高温になりやすいカップ上部の位置で紙製筒体6を二重にすることによって上記の問題点を軽減することが出来る。
本発明の断熱カップの前記紙製筒体6の下部は、加圧およびまたは加熱加圧により内方へ曲がる湾曲部が形成され、該紙製筒体6を紙カップ本体1の胴部に巻きつけ、湾曲部を形成させた該紙製筒体の下端8は紙カップ本体胴部の下縁の環状脚部5の外面に接着して固定され、紙カップ本体胴部と該紙製筒体の間に断熱空間層を設けている。このことによって、紙カップの下部における断熱性も確保している。
本発明の断熱カップは、上記のような製品としての効果を有するにもかかわらず、その製造工程においては従来の方法が適用出来、品質安定性とともにコスト面でも有利な製品である。すなわち、発明の要件である、紙製筒体上部に複数個の罫線を設けるにあたっては通常の罫線賦型方法で可能である。
本発明の断熱カップは、紙カップ本体と紙製筒体の2部品で良く、紙製筒体も貼りと加圧加工のみなので、安価に製造が可能である。紙製筒体は湾曲部を形成し、かつ、湾曲部の下端が紙カップの本体胴部に接着されているので、強度が強く、外方から紙製筒体に力が加えられても変形しにくく、常時良好な断熱効果を得ることができる。
以下本発明の実施形態の一例を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の断熱カップの一例を示す断面説明図である。図2は従来の断熱カップ(比較例1)の紙製筒体展開図である。図3は本発明の実施例1の断熱カップの紙製筒体展開図である。図4は本発明の実施例2の断熱カップの紙製筒体展開図である。図5は本発明の実施例3の断熱カップの紙製筒体展開図である。
本発明の断熱カップは、例えば図1に示すように、本体胴部2と本体底部3とからなり、開口部周縁が外側にカールした口縁部4を有し、本体胴部と本体底部の接合部に環状脚部5を形成させた紙カップ本体1と、紙カップの本体胴部外側に巻きつけられる紙製筒体6とから構成される。
本発明の断熱カップの紙カップ本体1は、本体胴部を形成する胴部材、本体底部を形成する底部材とも、坪量が170〜400g/m2 程度の紙カップ原紙の両面、または片面に低密度ポリエチレン樹脂を10〜50μm程度塗布したポリエチレン加工紙を一般的な紙カップ成形機にセットして作製することができる。低密度ポリエチレン樹脂の代わりにポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等も使用できる。
本発明の断熱カップの紙製筒体6は、坪量が190〜420g/m2 程度のコートボール、白ライナー、カップ原紙等の板紙を素材として、紙カップ本体の胴部を覆う大きさの所定寸法の略扇形に打ち抜き、罫線を設けて図3に示すような紙製筒体ブランクを作製する。なお、カップ原紙を使用すると、パルプが伸び易く、成形性に富むので後記する湾曲
部が成形し易い。また、コストを考慮するとコートボール等の廉価な紙が望ましい。
ついで、紙製筒体ブランクEの折込部分を折込罫線11の位置で内方に折り曲げ、両端を重ね合わせ、例えば、エチレン・酢酸ビニール樹脂系のエマルジョン型接着剤を介して接着させ、筒状に加工する。あるいは、紙製筒体ブランクの裏面に低密度ポリエチレン樹脂を塗布し、熱により接着させ、筒状に加工しても良い。
筒状に加工した紙製筒体を雄雌型を使用して加圧およびまたは加熱加圧成形してスリーブの下部に内方に曲げた湾曲部を有する紙製筒体6とする。
紙製筒体6の紙カップ本体1への巻きつけはつぎのように行う。すなわち、紙カップを底の方から紙製筒体の中に嵌め込み、紙製筒体の上端は紙カップの口縁部4の下端の本体胴部外面に固定させ、紙製筒体6の下端は紙カップ本体の環状脚部5の外面に接着して固定し、本発明の断熱カップとする。紙製筒体と紙カップの固定方法は、紙製筒体の上端と下端のどちらか一方または両方を紙カップと、例えば、エチレン・酢酸ビニール樹脂系のエマルジョン型接着剤で接着させる方法が確実である。しかしながら、紙製筒体の裏面に低密度ポリエチレン樹脂が塗布されている場合には、接着剤を使用せずに紙カップ本体と紙製筒体とを熱融着させる方法をとっても良い。
以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明する。
<実施例1>
先ず、本体胴部を形成する胴部材として坪量270g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ30μmの低密度ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙を、また、本体底部を形成する底部材として坪量220g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ30μmの低密ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙をそれぞれ準備し、一般的な紙カップ成形機を使用して、ポリエチレンを内側にした、高さ110mm、口径140mm、底径100mm、環状脚部の高さ(深さ)10mmの紙カップ本体1を成形した。
別に、坪量310g/m2 のコートボールを用いて、図3に示す上端罫線10と折込罫線11を設けた所定寸法の扇形の紙製筒体ブランクEを作製し、この扇形の筒体ブランクの上部折込高さCの部分を折込罫線11の線で内側に折り込み、その円周方向両端を重ね、エチレン・酢酸ビニール樹脂系のエマルジョン型接着剤を介して接着させ、上側口径130mm、下側口径104mm、テーパー角度7°のスリーブ状に成形した。この時の、筒体ブランクの紙製筒体高さDは110mm、折込高さCは15mmとした。
続いてスリーブ状に成形した筒体ブランクE下部に、雄型と雌型を使用して、金型温度;90°C、絞り圧力;400kgf、絞り成型時間;0.2sec.の条件で絞り成型を施し、上側口径130mm、下側口径100mm、最大絞り深さ(片側)2mmの、下側に湾曲部が形成された紙製筒体6を成型した。
ついで、紙カップ本体1を底の方から紙製筒体6に嵌め込み、紙製筒体の上端は紙カップ本体の口縁部4の下部直近に接触させて、また、紙製筒体の下端は紙カップ本体の環状脚部の外面に接触させて、それぞれエチレン・酢酸ビニール樹脂系接着剤を介して固定させ、紙カップ本体胴部2と紙製筒体6との間に断熱空間層9を有する実施例1の断熱カップとした(図1、図3参照)。
<実施例2>
紙製筒体ブランクの上端罫線10が、図4に示すように山型の上端罫線10aと谷型の
上端罫線10bとが交互に配置されていること以外は、実施例1と同じ材料、条件で断熱カップを作製し、実施例2の断熱カップとした(図1、図4参照)。
<実施例3>
紙製筒体ブランクの折込高さCを15mmとして、折込高さFを3mmとし、折込罫線12を加えて折込罫線11を折込む前に折込罫線12で内側に折込んだこと以外は実施例1と同じ材料、条件で断熱カップを作製し、実施例3の断熱カップとした(図1、図5参照)。
<比較例1>
先ず、本体胴部を形成する胴部材として坪量270g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ30μmの低密度ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙を、また、本体底部を形成する底部材として坪量220g/m2 のカップ原紙の片面に厚さ30μmの低密度ポリエチレン樹脂を塗布したポリエチレン加工紙をそれぞれ準備し、一般的な紙カップ成形機を使用して、ポリエチレンを内側にした、高さ110mm、口径140mm、底径100mm、環状脚部の高さ(深さ)10mmの紙カップ本体1を成形した。
別に、坪量310g/m2 のコートボールを用いて、図2に示す折込罫線11を設けた所定寸法の扇形の紙製筒体ブランクを作製し、この扇形の筒体ブランクの上部折込高さCの部分を折込罫線11の線で内側に折り込み、その円周方向両端を重ね、エチレン・酢酸ビニール樹脂系のエマルジョン型接着剤を介して接着させ、上側口径130mm、下側口径104mm、テーパー角度7°のスリーブ状に成形した。この時の、筒体ブランクの紙製筒体高さDは110mm、折込高さCは5mmとした。
続いてスリーブ状に成形した筒体ブランクの下部に、雄型と雌型を使用して、金型温度;90°C、絞り圧力;400kgf、絞り成型時間;0.2sec.の条件で絞り成型を施し、上側口径130mm、下側口径100mm、最大絞り深さ(片側)2mmの、下側に湾曲部が形成された紙製筒体6を成型した。
ついで、紙カップ本体1を底の方から紙製筒体6に嵌め込み、紙製筒体の上端は紙カップ本体の口縁部4の下部直近に接触させて、また、紙製筒体の下端は紙カップ本体の環状脚部の外面に接触させて、それぞれエチレン・酢酸ビニール樹脂系接着剤を介して固定させ、本体胴部2と紙製筒体6との間に断熱空間層9を有する比較例1の断熱カップとした(図1、図2参照)。
このようにして作製した4種類の断熱カップの断熱効果を評価するため、各カップに湯面Bがカップの上から5mmまで来るところまで沸騰水を注ぎ、5分後に口縁部より10mm下側の断熱カップ胴部を手指で持っていられる時間を保持時間として測定、比較をおこなった。
保持時間は実施例1から実施例3の断熱カップが2分で比較例1の断熱カップは50秒であった。
この結果から考察すると紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される、実施例と比較例で挙げたような断熱カップの場合は、紙製筒体の材料が同じ場合、紙製筒体の上部を折り込んで二重にする部分の高さが大きいほうがその部分の保持時間が長く出来ることが分かる。
すなわち、比較例1の断熱カップでは、紙製筒体の上部が口縁部の直下で二重層になっている部分の長さが5mmと人間の指の太さよりも小さいために、それより長い実施例1
から実施例3の断熱カップに比べて、断熱効果の出る範囲が狭く保持時間も短くなってしまう。
実施例1の断熱カップに比べて、実施例3の断熱カップは紙製筒体の上部が口縁部の直下で一部三重層になっており断熱層の厚さが厚くなっているが、その効果は最上部の折返し部分の長さ2mmだけ高さが小さくなっていることによる断熱性の減少と相殺される程度である。
以上のように、本発明の断熱カップによれば、熱湯を注いで使用する用途に対して、熱湯を注いだ直後でも安全に握持することが出来る断熱カップを提供することが出来る。
本発明の断熱カップの一例を示す断面説明図である。 比較例1の断熱カップの紙製筒体展開図である。 実施例1の断熱カップの紙製筒体展開図である。 実施例2の断熱カップの紙製筒体展開図である。 実施例3の断熱カップの紙製筒体展開図である。
符号の説明
1…紙カップ本体
2…紙カップ本体胴部
3…紙カップ本体底部
4…紙カップ本体口縁部
5…紙カップ本体環状脚部
6…紙製筒体
7…折込部
8…下部接着部
9…断熱空間層
10…上端罫線
10a…上端罫線山型
10b…上端罫線谷型
11…折込罫線
12…折込罫線
A…紙製筒体上部周縁
B…湯面
C…折込高さ
D…紙製筒体高さ
E…紙製筒体ブランク
F…折込高さ

Claims (5)

  1. 胴部と底部とからなり、開口部周縁が外側にカールした口縁部を有し、胴部と底部の接合部に環状脚部を形成させた紙カップ本体と、紙カップ本体の胴部外側に巻きつけられる紙製筒体とから構成される断熱カップであって、紙製筒体の上部周縁に、上端に複数個の罫線を設けて、内方に折り曲げた折込部を形成させ、折込部の内面は本体胴部の口縁部の下端の胴部外面に接着して固定させて、紙カップ本体胴部と紙製筒体の間に断熱空間層を設けたことを特徴とする断熱カップ。
  2. 上記罫線が紙製筒体の外側に凸の断面を形成する形状(山折り)または同じく凹の断面を形成する形状(谷折り)または山折りと谷折りの組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記載の断熱カップ。
  3. 上記内方に折り曲げた折込部の上下方向の高さが15mm以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱カップ。
  4. 上記内方に折り曲げた折込部の先端がさらに内方に折り込まれていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の断熱カップ。
  5. 紙製筒体の下部は、加圧およびまたは加熱加圧により内方へ曲がる湾曲部が形成され、該紙製筒体を紙カップ本体の胴部に巻きつけ、湾曲部を形成させた該紙製筒体の下端は紙カップ本体胴部の下縁の環状脚部の外面に接着して固定され、紙カップ本体胴部と該紙製筒体の間に断熱空間層を設けていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の断熱カップ。
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