JP2009286169A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両室内の室温分布を改善することができる車両用空調装置を得る。
【解決手段】第1吹出口72から車両室内12の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出させる。第1吹出口72から車両前方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を第2吹出口74から吹き出させる。第2吹出口74から車両幅方向外側へ流れる空気に車両後方へ流れる力を付与する風を第3吹出口76から吹き出させる。第3吹出口76から車両後方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第1補助吹出口78から吹き出させる。これにより旋回流を生じさせ、吸引ファン82で旋回流を吸引口80に引き込むことで竜巻状の旋回流が生じる。このように、竜巻状に空気を旋回させることで、車両室内12の空気を攪拌し、車両室内12の室温を一様にして室温分布を改善することができる。
【選択図】図1
【解決手段】第1吹出口72から車両室内12の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出させる。第1吹出口72から車両前方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を第2吹出口74から吹き出させる。第2吹出口74から車両幅方向外側へ流れる空気に車両後方へ流れる力を付与する風を第3吹出口76から吹き出させる。第3吹出口76から車両後方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第1補助吹出口78から吹き出させる。これにより旋回流を生じさせ、吸引ファン82で旋回流を吸引口80に引き込むことで竜巻状の旋回流が生じる。このように、竜巻状に空気を旋回させることで、車両室内12の空気を攪拌し、車両室内12の室温を一様にして室温分布を改善することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両室内の空気に流れを生じさせる車両用空調装置に関する。
特許文献1には、車両室内の前方から車両室外の空気を取り入れる吸引ファンと、この吸引ファンによって車両室内に導かれた空気を車両室内の後方から排出する排気ファンとが記載されている。
詳細には、吸引ファンによって車両室内に流入した空気は、緩やかな弧を描き、決められた流路を通って車両室内の後方から排気ファンによって排出されるようになっている。
特開2005ー1637号公報
しかしながら、車両室内に流入した車両室外の空気は、緩やかな弧を描き、決められた流路を通って車両室外へ排気されるため、車両室内において、空気の流路と流路ではない部位で温度差が生じ、乗員に不快感を与えることが考えられる。
一方、冬期において従来のエアコンでは、シートに着座した乗員の足元から温風を出すのが一般的であるが、暖かい空気は上昇する性質があるため、車両室内の上側から暖かくなり、乗員が不快に感じることが予測される。
さらに、車両室内で乗員が喫煙すると、その煙は車両室内を循環し、他の乗員が不快に感じることとなる。このような場合に、窓を開けて、煙を排出させることも考えられるが、窓を開けると窓の近傍の空気と窓から離れた空気の温度差が大きくなり、乗員が不快に感じることが予測される。
本発明は、上記事実を考慮し、車両室内の室温分布を改善することが課題である。
本発明の請求項1に係る車両用空調装置は、車両室内の空気に旋回力を付与して旋回流を生じさせる空気旋回手段と、前記空気旋回手段によって生じた旋回流を吸引して竜巻状に旋回させる吸引手段と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、空気旋回手段が車両室内の空気に旋回力を付与して旋回流を生じさせる。さらに、吸引手段が、旋回流を吸引し竜巻状に旋回させる。
このように、竜巻状の旋回流を生じさせることで、車両室内の空気が攪拌され、車両室内の室温を一様にすることで室温分布を改善することができる。
本発明の請求項2に係る車両用空調装置は、請求項1に記載において、前記空気旋回手段及び前記吸引手段は複数個設けられ、前記空気旋回手段及び前記吸引手段によって生じる竜巻状の旋回流の旋回方向を隣接する旋回流に対して逆方向することを特徴とする。
上記構成によれば、竜巻状の旋回流の旋回方向を隣接する旋回流に対して逆方向にすることで、隣接する旋回流の流れ阻害することなく、満遍なく車両室内の空気を攪拌することができる。
本発明の請求項3に係る車両用空調装置は、請求項1又は2に記載において、前記吸引手段は、旋回する空気が流れ込む吸込口と、前記吸引口へ空気を吸引する吸引ファンと、前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を車両室外へ排出させる排出ダクトと、前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を再度車両室内に戻して旋回させる循環ダクトと、前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を、前記排出ダクトを通して車両室外へ排出させるか、又は前記循環ダクトを通して車両室内に戻すかを切替える切替部材と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、吸引ファンが、吸引口に旋回する空気を吸引し、吸引された空気は、切替部材によって排気ダクト又は循環ダクトへ導かれる。
つまり、車両室内の空気を車両室内で循環させたい場合は、切替部材を切替えて、吸入口へ吸引された空気を循環ダクトへ導く。一方、車両室内の空気を換気したい場合は、切替部材を切替えて、吸入口へ吸引された空気を車両室外へ導く。
このように、状況に応じて切替部材を切替えることで、車両室内の環境を乗員の好みに基づいて変えることができる。
本発明の請求項4に係る車両用空調装置は、請求項3に記載において、前記吸引ファンの回転方向は、旋回する空気の旋回方向と同一であることを特徴とする。
上記構成によれば、吸引ファンの回転方向は、旋回する空気の旋回方向と同一である。このため、吸引ファンは、旋回流を乱すことなく効率よく旋回する空気を吸引口へ吸引することができる。
本発明の請求項5に係る車両用空調装置は、請求項1〜4何れか1項に記載において、前記空気旋回手段は、運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられ、車両室内の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第1吹出口と、運転席及び助手席の前方に配置されたインストルメントパネルの車両幅方向中央側に設けられ、前記第1吹出口から車両前方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2吹出口と、前記インストルメントパネルにおいて前記第2吹出口より車両幅方向外側に設けられ、前記第2吹出口から車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両後方へ向って流れる力を付与する風を吹き出す第3吹出口と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられた第1吹出口から吹き出される風によって、車両室内の空気に車両前方へ流れ力が付与される。さらに、インストルメントパネルの車両幅方向中央側に設けられた第2吹出口から吹き出される風によって、第1吹出口から車両前方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力が付与される。
また、インストルメントパネルにおいて第2吹出口より車両幅方向外側に設けられた第3吹出口から吹き出される風によって、第2吹出口から車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両後方へ流れる力が付与される。これにより、旋回流が生じる。
このような簡単な構成で、運転席又は助手席の少なくとも一方に、竜巻状の旋回流を生じさせることができる。
本発明の請求項6に係る車両用空調装置は、請求項5に記載において、前記運転席又は前記助手席のフロントドアに配置され、前記第3吹出口から車両後方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第1補助吹出口が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、第3吹出口から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に運転席又は助手席のシートバックの表面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風が第1補助吹出口から吹き出させる。これにより、車両室内の空気をさらに効率よく旋回させることができる。
本発明の請求項7に係る車両用空調装置は、請求項1〜4何れか1項に記載において、前記空気旋回手段は、運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられ、車両室内の空気に車両後方へ流れる力を付与する風を吹き出す第4吹出口と、運転席及び助手席の後方に設けられた後部座席の後側に設けられるパネル部材の車両幅方向中央側に配置され、前記第4吹出口から車両後方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第5吹出口と、前記パネル部材において前記第5吹出口より車両幅方向外側に設けられ、前記第5吹出口から車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第6吹出口と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられる第4吹出口から吹き出された風が、車両室内の空気に車両後方へ流れる力を付与する。さらに、後部座席の後側に設けられたトリム部材の車両幅方向中央側に配置された第5吹出口から吹き出された風によって、第4吹出口から吹き出された風によって車両後方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力が付与される。
また、第5吹出口より車両幅方向外側に設けられた第6吹出口から吹き出された風によって、第5吹出口から吹き出された風によって車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両前方へ流れる力が付与される。これにより、後部座席に旋回流が生じる。
このような簡単な構成で、後部座席に竜巻状の旋回流を生じさせることができる。
本発明の請求項8に係る車両用空調装置は、請求項7に記載において、前記後部座席のリアドアに設けられ、前記第6吹出口から車両前方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2補助吹出口が設けられることを特徴とする。
上記構成によれば、第6吹出口から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に運転席又は助手席のシートバックの背面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第2補助吹出口から吹き出させる。これにより、後部座席の空気をさらに効率よく旋回させることができる。
本実施の実施形態に係る車両用空調装置の一例が採用された車両について図1〜図4に従って説明する。
(全体構成)
図1に示されるように、エンジンルーム(図示省略)と車両室内12とがダッシュパネル14により仕切られている。ダッシュパネル14の下方にはフロア16が設けられており、ダッシュパネル14の上方にはウインドウシールドガラス18を経由して、天井20が配置されている。
図1に示されるように、エンジンルーム(図示省略)と車両室内12とがダッシュパネル14により仕切られている。ダッシュパネル14の下方にはフロア16が設けられており、ダッシュパネル14の上方にはウインドウシールドガラス18を経由して、天井20が配置されている。
さらに、ダッシュパネル14から車両室内12側に向かって計器類が設けられたインストルメントパネル22が車両幅方向に延びて配置されている。また、インストルメントパネル22と対向するように、運転席24と助手席26が並んで設けられている。そして、運転席24と助手席26の間には、インストルメントパネル22から車両後方へ延びるセンターコンソール28が設けられている。
また、運転席24及び助手席26に対して車両後方には、運転席24及び助手席26と所定距離を設けて後部座席30が車両幅方向に延びて設けられている。
さらに、後部座席30の車両後方には、後部荷室(図示省略)と車両室内12を仕切る板状のリアトリム部材32が車両幅方向に延びて設けられ、このリアトリム部材32の後端部から天井20を繋ぐように、バックライトガラス34が設けられている。
また、運転席24及び助手席26の車両幅方向外側には、乗員の乗り降りを可能とするフロントドア36(図2参照)が設けられている。このフロントドア36には、運転席24に着座したドライバーの側方の視界を確保するフロントドアガラス38が設けられ、フロントドアガラス38の下側は、フロントドアトリム40が車両室内12に向けて設けられている。
図2に示されるように、フロントドア36の車両後方には、後部座席30に着座する乗員の乗り降りを可能とするリアドア50が設けられている。このリアドア50には、運転席24に着座したドライバーの斜め後方、及び後部座席30に着座した乗員の側方の視界を確保するリアドアガラス52が設けられ、図1に示されるように、リアドアガラス52の下側は、リアドアトリム54が車両室内12に向けて設けられている。
(要部構成)
次に、車両室内12の空気を循環又は換気する車両用空調装置70について説明する。
次に、車両室内12の空気を循環又は換気する車両用空調装置70について説明する。
図1に示されるように、運転席24と助手席26との間に配置されたセンターコンソール28の内部には、送風ファン(図示省略)が設けられている。そして、この送風ファンを作動させることで車両室内12の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第1吹出口72が、センターコンソール28の前側に設けられている。
一方、インストルメントパネル22の内部には、図示せぬエアコンディショナユニット(HVACユニット)が設けられており、このエアコンディショナユニットは、送風装置としてのブロアユニットを含んで構成されている。そして、エアコンディショナユニットを操作することで、外気を車両室内12に導入したり、車両室内12に外気が導入されるのを防止したりすることができる。
このインストルメントパネル22の車両幅方向の中央側には、ブロアユニットを作動させると、第1吹出口72から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2吹出口74が設けられている。
さらに、インストルメントパネル22において第2吹出口74より車両幅方向外側には、ブロアユニットを作動させると、第2吹出口74から吹き出された風によって車両幅方向外側へ流れる空気に車両後方へ流れる力を付与する風を吹き出す第3吹出口76が設けられている。
また、運転席24及び助手席26のフロントドアトリム40は、内部に送風ファン(図示書略)を備えている。そして、この送風ファンを作動させると、第3吹出口76から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A,26Aの表面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第1補助吹出口78が設けられている。
この構成により、第1吹出口72、第2吹出口74、第3吹出口76、及び第1補助吹出口78から風を吹き出せると、図1、図2に示されるように、運転席24には、旋回方向を時計回り(右回り)とする旋回流が生じるようになっている。これに対し、助手席26には、旋回方向を反時計回り(左回り)とする旋回流が生じるようになっている。つまり、隣接する旋回流は、互いに逆方向に旋回するように構成されている。
さらに、運転席24及び助手席26のシートクッション24B、26Bに対して車両上方の天井20には、円形状の吸引口80が設けられており、吸引口80の内部には、前述した旋回する空気を吸引口80に吸引する吸引ファン82が設けられている。
なお、吸引ファン82の回転方向は、吸引ファン82の下方で空気が旋回する旋回方向と同一とされている。
また、図1に示す空気の流れについては、図面を複雑にしないため、運転席24及び運転席24の後方部における空気の流れについてのみ記載する。
図3、図4に示されるように、吸引ファン82(図1参照)によって吸引口80に吸引された空気を車両室外へ排出させる排気ダクト84が設けられており、排気ダクト84の一端は吸引口80に連結され、他端はルーフサイド、Cピラー、及び後部荷室を通ってリアバンパサイド近傍の車外へ延びて開放されている。
さらに、吸引ファン82(図1参照)によって吸引口80に吸引された空気を再度車両室内12に戻して旋回させる循環ダクト86が設けられている。詳細には、循環ダクト86の一端は、排気ダクト84の中間部に連結され、他端はBピラーを通って運転席24又は助手席26の下側まで延び、車両前方に向けて開放されている。
また、排気ダクト84と循環ダクト86の連結部には、吸引ファン82によって吸引口80に吸引された空気を、排気ダクト84を通して車両室外へ排出させるか、又は循環ダクト86を通して車両室内12に戻すかを切替える切替部材88が設けられている。
この切替部材88は、吸引ファン82によって吸引された空気を排気ダクト84の通路を塞いで循環ダクト86へ流す循環位置(図3参照)と、循環ダクト86の通路を塞いで排気ダクト84へ流す排出位置(図4参照)との間を移動可能に設けられている。そして、乗員が図示せぬレバーを操作することで、切替部材88は、循環位置(図3参照)又は排出位置(図4参照)へ移動するようになっている。
一方、図1、図2に示されるように、センターコンソール28の内部に設けられた送風ファンを作動させることで車両室内12の空気に車両後方へ流れる力を付与する風を吹き出す第4吹出口90が、センターコンソール28の後側に設けられている。
また、後部座席30の車両後方に設けられたリアトリム部材32の内部には、送風装置(図示省略)が設けられ、リアトリム部材32の車両幅方向の中央側には、この送風装置を作動させると、第4吹出口72から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第5吹出口92が設けられている。
さらに、リアトリム部材32において第5吹出口92より車両幅方向外側には、送風装置を作動させると、第5吹出口92から吹き出された風によって車両幅方向外側へ流れる空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第6吹出口94が設けられている。
また、後部座席30のリアドアトリム54は、内部に送風ファン(図示書略)を備えている。そして、この送風ファンを作動させると、第6吹出口94から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A,26Aの背面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2補助吹出口96が、設けられている。
この構成により、第4吹出口90、第5吹出口92、第6吹出口94、及び第2補助吹出口96から風を吹き出せると、図2に示されるように、運転席24の後方の後部座席30には、旋回方向を反時計回り(左回り)とする旋回流が生じるようになっている。これに対し、助手席26の後方の後部座席30には、旋回方向を時計回り(右回り)とする旋回流が生じるようになっている。つまり、前述した運転席24及び助手席26で旋回する旋回流も含め、隣接する旋回流は、互いに逆方向に旋回するように構成されている。
さらに、図1に示されるように、運転席24及び助手席26の上方に設けられた吸引口80の車両後方であって、後部座席30のシートクッション30Aの上方の天井20には、円形状の吸引口100が設けられており、吸引口100の内部には、前述した旋回流を吸引口100に吸引する吸引ファン102が設けられている。なお、吸引ファン102の回転方向は、吸引ファン102の下方で空気が旋回する旋回方向と同一とされている。
また、図3、図4に示されるように、吸引口100は、前述した排気ダクト84の中間部と連結されおり、吸引ファン102(図1参照)によって吸引口100に吸引された空気は、排気ダクト84を通って車両室外へ排出されるようになっている。
さらに、吸引ファン102(図1参照)によって吸引口100に吸引された空気を再度車両室内12に戻して旋回させる循環ダクト106が設けられている。詳細には、循環ダクト106の一端は、排気ダクト84の中間部に連結され、他端は後部座席30のサイドを通って後部座席30の下側まで延び、車両前方に向けて開放されている。なお、排気ダクト84、循環ダクト86、及び循環ダクト106は、車両幅方向両側に設けられている。
また、排気ダクト84と循環ダクト106の連結部には、吸引ファン102によって吸引口100に吸引された空気を、排気ダクト84を通して車両室外へ排出させるか、又は循環ダクト106を通して車両室内12に戻すかを切替える切替部材108が設けられている。
切替部材108は、吸引ファン102によって吸引された空気を排気ダクト84の通路を塞いで循環ダクト106へ流す循環位置(図3参照)と、循環ダクト106の通路を塞いで排気ダクト84へ流す排出位置(図4参照)との間を移動可能に設けられている。そして、乗員が図示せぬレバーを操作することで、切替部材88は、循環位置(図3参照)又は排出位置(図4参照)へ移動するようになっている。
(作用・効果)
車両室内12の空気を攪拌して、車両室内12の空気を循環させる場合は、図1、図2に示されるように、センターコンソール28の内部に設けられた送風ファンを作動させることで第1吹出口72から車両室内12の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出させる。
車両室内12の空気を攪拌して、車両室内12の空気を循環させる場合は、図1、図2に示されるように、センターコンソール28の内部に設けられた送風ファンを作動させることで第1吹出口72から車両室内12の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出させる。
さらに、インストルメントパネル22の内部に設けられたエアコンディショナユニットを操作し、車両室内12に外気が導入されるのを防止したりする。また、エアコンディショナユニットのブロアユニットを作動させ、第1吹出口72から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を第2吹出口74から吹き出させる。
さらに、第2吹出口74から吹き出された風によって車両幅方向外側へ流れる空気に車両後方へ流れる力を付与する風を第3吹出口76から吹き出させる。
また、フロントドアトリム40の内部に設けられた送風ファンを作動させ、第3吹出口76から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A,26Aの表面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第1補助吹出口78から吹き出させる。
これにより、運転席24には、旋回方向を時計回り(右回り)とする旋回流が生じ、助手席26には、旋回方向を反時計回り(左回り)とする旋回流が生じる。そして、吸引ファン82を作動させることで、旋回流が車両上方の吸引口80に引き込まれ、竜巻状の旋回流が生じる。
これに対し、後部座席30に旋回流を生じさせる場合は、センターコンソール28の内部に設けられた送風ファンを作動させることで第4吹出口90から車両室内12の空気に車両後方へ流れる力を付与する風を吹き出させる。
さらに、リアトリム部材32の内部に設けられた送風装置を作動させ、第4吹出口90から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を第5吹出口92から吹き出させる。また、第5吹出口92から吹き出された風によって車両幅方向外側へ流れる空気に車両前方へ流れる力を付与する風を第6吹出口94から吹き出させる。
また、リアドアトリム54の内部に設けられた送風ファンを作動させ、第6吹出口94から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A,26Aの背面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第2補助吹出口96から吹き出させる。
これにより、運転席24の後方の後部座席30には、旋回方向を反時計回り(左回り)とする旋回流が生じ、助手席26の後方の後部座席30には、旋回方向を時計回り(右回り)とする旋回流が生じる。つまり、前述した運転席24及び助手席26で旋回する旋回流も含め、隣接する旋回流は、互いに逆方向に旋回する。そして、吸引ファン102を作動させることで、旋回流が車両上方の吸引口100に引き込まれ、竜巻状の旋回流が生じる。
そして、図3に示されるように、乗員が図示せぬレバーを操作して切替部材88、108を循環位置へ配置し、吸引口80、100から吸引された空気を循環ダクト86、106を通して運転席24、助手席26又は後部座席30の下側で開放させることで、再度車両室内12に戻す。さらに、循環ダクト86、106を通して車両室内12に戻された空気を竜巻状に再度旋回させることで、車両室内12の空気を攪拌して、車両室内12の空気を循環させる。
車両室内12の空気を攪拌しながら、車両室内12の空気を換気させる場合は、図1、図2に示されるように、インストルメントパネル22の内部に設けられたエアコンディショナユニットを操作し、外気を車両室内12に導入させ、第1吹出口72、第2吹出口74、第3吹出口76、及び第1補助吹出口78から風を吹き出させる。
そして、吸引ファン82を作動させることで、旋回する空気が吸引口80に引き込まれ、竜巻状の旋回流を運転席24及び助手席26に生じさせる。
後部座席30の旋回流については、前述同様に、第4吹出口90、第5吹出口92、第6吹出口94、及び第2補助吹出口96から風を吹き出させる。そして、吸引ファン102を作動させることで、旋回する空気が吸引口100に引き込まれ、竜巻状の旋回流を後部座席30に生じさせる。
そして、図4に示されるように、乗員が図示せぬレバーを操作して切替部材88、108を排気位置へ配置し、吸引口80及び吸引口100から吸引された空気を排気ダクト84を通して車外へ排出することで、車両室内12の空気を攪拌しながら、車両室内12の空気を換気する。
このようにして、竜巻状に空気を旋回させることで、竜巻状に空気を旋回させない場合と比較して、車両室内12の空気が攪拌され、車両室内12の室温を一様にし、室温分布を改善することができる。
また、竜巻状に空気を旋回させて車両室内12の空気を攪拌することで、車両室内12の室温を速やかに快適な温度にすることができる。例えば、夏期に炎天下駐車場の車両室内12の温度は約60℃に達し、エアコンを使って25℃まで低下(クールダウン)させるためには約20分かかる。また、エアコンのコンプレッサー作動に多くの動力を費やすため、車両の燃費が悪化する。また、車両室内12の熱気を排気する為に、窓に取り付けるファンが市販されているが、ファンの周囲の熱気は排気されるが、離れた場所の熱気は排気できないため効率が悪い。しかし、このような夏の炎天下においても、車両室内12に旋回流を生じさせることで、燃費を悪化させることなく速やかに室内を快適な温度にすることができる。
また、竜巻状の旋回流の旋回方向を隣接する旋回流に対して逆方向に旋回させるため、隣接する旋回流の流れ阻害することなく、満遍なく車両室内12の空気を攪拌することができる。
また、切替部材88、108を循環位置及び排気位置に移動させることで、車両室内12の空気を循環させたり、排出させたりすることで、車両室内12の環境を乗員の好みによって変えることができる。
また、吸引ファン82、102の回転方向を吸引する旋回流の旋回方向と同一方向にすることで、旋回流を乱すことなく効率よく吸引口80、100へ旋回する空気を吸引することができる。
また、第1吹出口72、第2吹出口74、及び第3吹出口76から所定方法へ風を吹き出させて運転席24及び助手席26に旋回流を生じさせるため、簡単な構成で、運転席24、助手席26に旋回流を生じさせることができる。
また、第3吹出口76から吹き出された風によって車両後方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A、26Aの表面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第1補助吹出口78から吹き出させることで、車両室内12の空気をさらに効率よく旋回させることができる。
また、第4吹出口90、第5吹出口92、及び第6吹出口94から所定方法へ風を吹き出させて後部座席30に旋回流を生じさせるため、簡単な構成で、後部座席30に旋回流を生じさせることができる。
また、第6吹出口94から吹き出された風によって車両前方へ流れる空気に運転席24及び助手席26のシートバック24A、26Aの背面に沿って車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を第2補助吹出口96から吹き出させることで、車両室内12の空気をさらに効率よく旋回させることができる。
また、排気ダクト84、循環ダクト86、及び循環ダクト106を車両幅方向両側に設けることで、片側だけに設けた場合と比較して、効率よく空気を循環又は排出することができる。
また、排気ダクト84をルーフパネルの下側を通すことで、天井からの伝達熱を軽減させることができる。
また、車両室内12で喫煙している場合には、旋回流を生じさせ煙を排気ダクト84から排出することができ、喫煙をしていない他の乗員に不快感を与えるのを防止することができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、上記実施形態では、各吹出口において風が吹き出される方向を旋回流を生じさせる方向に向けた場合について説明したが、これに限定されず、旋回流を必要としない場合は、各吹出口の吹出し方向を好みで変えてもよい。
また、上記実施形態では、第1補助吹出口78及び第2補助吹出口96から風を吹き出させることで旋回する空気を効率よく旋回させたが、既存の吹出口の吹出方向を変えたり、旋回方向に外気導入口を開けたり、整流板によって風向きを制御したりして旋回する空気を効率よく旋回させてもよい。
また、上記実施形態では、運転席24及び助手席26に夫々旋回流を生じさせ、後部座席30に2個の旋回流を生じさせたが、運転席及び助手席で1個の旋回流、後部座席で1個の旋回流を生じさせてもよく、全体で1個の旋回流を生じさせてもよい。
また、図5に示されるように、第2吹出口74及び第3吹出口76から吹き出される風の吹出し方向、及び第5吹出口92及び第6吹出口94から吹き出される風の吹出し方向を傾斜させ、効率よく旋回流を生じさせてもよい。
12・・・車両室内、22・・・インストルメントパネル、24・・・運転席、24A・・・シートバック、26・・・助手席、26A・・・シートバック、28・・・センターコンソール、30・・・後部座席、32・・・リアトリム部材(パネル部材)、36・・・フロントドア、40・・・フロントドアトリム、50・・・リアドア、54・・・リアドアトリム、70・・・車両用空調装置、72・・・第1吹出口、74・・・第2吹出口、76・・・第3吹出口、78・・・第1補助吹出口、80・・・吸引口、82・・・吸引ファン、84・・・排気ダクト、86・・・循環ダクト、88・・・切替部材、90・・・第4吹出口、92・・・第5吹出口、94・・・第6吹出口、96・・・第2補助吹出口、100・・・吸引口、102・・・吸引ファン、106・・・循環ダクト、108・・・切替部材
Claims (8)
- 車両室内の空気に旋回力を付与して旋回流を生じさせる空気旋回手段と、
前記空気旋回手段によって生じた旋回流を吸引して竜巻状に旋回させる吸引手段と、
を備える車両用空調装置。 - 前記空気旋回手段及び前記吸引手段は複数個設けられ、
前記空気旋回手段及び前記吸引手段によって生じる竜巻状の旋回流の旋回方向を隣接する旋回流に対して逆方向する請求項1に記載の車両用空調装置。 - 前記吸引手段は、
旋回する空気が流れ込む吸込口と、
前記吸引口へ空気を吸引する吸引ファンと、
前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を車両室外へ排出させる排出ダクトと、
前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を再度車両室内に戻して旋回させる循環ダクトと、
前記吸引ファンによって前記吸引口に吸引された空気を、前記排出ダクトを通して車両室外へ排出させるか、又は前記循環ダクトを通して車両室内に戻すかを切替える切替部材と、
を備える請求項1又は2に記載の車両用空調装置。 - 前記吸引ファンの回転方向は、旋回する空気の旋回方向と同一である請求項3に記載の車両用空調装置。
- 前記空気旋回手段は、
運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられ、車両室内の空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第1吹出口と、
運転席及び助手席の前方に配置されたインストルメントパネルの車両幅方向中央側に設けられ、前記第1吹出口から車両前方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2吹出口と、
前記インストルメントパネルにおいて前記第2吹出口より車両幅方向外側に設けられ、前記第2吹出口から車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両後方へ向って流れる力を付与する風を吹き出す第3吹出口と、
を備える請求項1〜4何れか1項に記載の車両用空調装置。 - 前記運転席又は前記助手席のフロントドアに配置され、前記第3吹出口から車両後方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第1補助吹出口が設けられる請求項5に記載の車両用空調装置。
- 前記空気旋回手段は、
運転席と助手席との間に配置されたセンターコンソールに設けられ、車両室内の空気に車両後方へ流れる力を付与する風を吹き出す第4吹出口と、
運転席及び助手席の後方に設けられた後部座席の後側に設けられるパネル部材の車両幅方向中央側に配置され、前記第4吹出口から車両後方へ向って流れる空気に車両幅方向外側へ流れる力を付与する風を吹き出す第5吹出口と、
前記パネル部材において前記第5吹出口より車両幅方向外側に設けられ、前記第5吹出口から車両幅方向外側へ向って流れる空気に車両前方へ流れる力を付与する風を吹き出す第6吹出口と、
を備える請求項1〜4何れか1項に記載の車両用空調装置。 - 前記後部座席のリアドアに設けられ、前記第6吹出口から車両前方へ流れる空気に車両幅方向内側へ流れる力を付与する風を吹き出す第2補助吹出口が設けられる請求項7に記載の車両用空調装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008137949A JP2009286169A (ja) | 2008-05-27 | 2008-05-27 | 車両用空調装置 |
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JP2009286169A true JP2009286169A (ja) | 2009-12-10 |
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ID=41455823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008137949A Pending JP2009286169A (ja) | 2008-05-27 | 2008-05-27 | 車両用空調装置 |
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JP (1) | JP2009286169A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102012107863A1 (de) * | 2012-08-27 | 2014-02-27 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Kraftfahrzeug mit zumindest einem Kraftfahrzeugsitz |
JP2014151705A (ja) * | 2013-02-06 | 2014-08-25 | Toyota Motor Corp | 車両用空調装置 |
CN110962533A (zh) * | 2018-09-28 | 2020-04-07 | 丰田合成株式会社 | 车辆空调器 |
-
2008
- 2008-05-27 JP JP2008137949A patent/JP2009286169A/ja active Pending
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