JP2009285167A - 金属製シート及びこれとゴルフクラブとの組み合わせ - Google Patents

金属製シート及びこれとゴルフクラブとの組み合わせ Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドのバランスを実質的に崩さず、簡便な手法によってゴルフクラブヘッドに装着できる静音用の金属製シート、及びこれとゴルフクラブとの組み合わせを提供する。
【解決手段】中空タイプのヘッド12を有するゴルフクラブと、0.1g/cm以下の質量密度であり、厚さが0.03mm〜0.5mmの金属製シートであって、長さが10cm未満の基部領域Z1を有し、前記長さの方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域T1.T2を前記長さの方向に離隔させて設けている金属製シート20とを具備する金属製シートとゴルフクラブとの組み合わせを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、中空タイプのヘッドに貼着して打球音を静音化させる金属製シート及びこれとゴルフクラブとの組み合わせに関する。
中空タイプのゴルフクラブヘッドでゴルフボールを打撃した際には、打撃時の振動によって打撃音が発生する。この音も良し悪しである。中空タイプのゴルフクラブヘッドに粘弾性体を装着させて、打撃時のヘッド振動を低減させることが下記特許文献に開示されている。
特開2007−151829号公報
然しながら、上記粘弾性体装着では、ゴルフクラブヘッドのソール部にネジ部材等を使用した機械的な構造によって装着しており、製造が複雑になると共に、コストアップに繋がる。また、機械的な装着構造であるため、ゴルフクラブヘッドの重量バランスや慣性モーメントバランス等のバランスに関して、この機械的装着構造と粘弾性体の重量を考慮する必要がある。従って、粘弾性体を後付けする場合は重量等の既存バランスが狂う。
よって本発明が解決しようとする課題は、上述のバランスを実質的に崩さず、簡便な手法によってゴルフクラブヘッドに装着できる静音用の金属製シート、及びこれとゴルフクラブとの組み合わせを提供することである。
第1の発明は、中空タイプのヘッドを有するゴルフクラブと、0.1g/cm以下の質量密度であり、厚さが0.03mm〜0.5mmの金属製シートであって、長さが10cm未満の基部領域を有し、前記長さの方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域を前記長さの方向に離隔させて設けている金属製シートとを具備する金属製シートとゴルフクラブとの組み合わせを提供する。
第2の発明では、0.1g/cm以下の質量密度であり、厚さが0.03mm〜0.5mmの金属製シートであって、長さが10cm未満の基部領域を有し、前記長さの方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域を前記長さの方向に離隔させて設けていることを特徴とする金属製シートを提供する。
第1の発明では、金属製シートは厚さが0.03〜0.5mmであるため、接着剤によって曲面状のゴルフクラブヘッドの表面に貼着可能であり、基部領域の長さ方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域を前記長さ方向に離隔させて設けているので、ゴルフクラブヘッド表面への貼着時には、まず基部領域を貼り付け、その後、基部領域から各凸部領域先端方向に向かって指で当該シートを押圧しつつ貼着すれば、皺がより難くて貼着できる。また、貼着後には、薄肉厚であるため、ソール部に貼着しても剥がれ難く、打撃した時のゴルフクラブヘッドの振動を抑えて静音化に寄与する。更には、0.1g/cm以下の質量密度であるため、ゴルフクラブヘッドの既述のバランスを実質的に崩す虞が無いと言える。必要な場合は、当該シートを貼り重ねることも可能である。厚さが0.3mm未満では静音効果が小さ過ぎ、0.5mmを越えれば重量が大きくなり過ぎる他、貼着時に皺になり易い。
より好ましい厚さは0.05〜0.2mmである。アルミニウムで形成すると振動減衰性が良くて好ましい。貼着に使用する接着剤としては、振動を効果的に減衰できるアクリル系接着剤等があり、例えば、0.04mmの厚さの接着剤層とする。
第2の発明は、第1の発明の作用効果を生じさせる金属製シートとなる。
以下、本発明を添付図面を用いて更に詳細に説明する。図1は本発明に係る金属製シートをゴルフクラブヘッドに貼着したゴルフクラブのアドレス状態での正面図であり、図2は図1のB方向から見た底面図である。図3は図2に使用している金属製シートを図示した平面図であり、図4は図3の矢視線D−Dによる断面図である。ゴルフクラブ10のシャフト14の先部にヘッド12を装着しており、このヘッドは中空タイプのヘッドである。この中空タイプのヘッド12は、ステンレスやチタン合金やアルミニウム等を主体とする金属製である。その他、ヘッドの一部分、例えば、クラウン部を繊維強化樹脂製プレート部品を使って構成したヘッドもある。
こうした中空タイプのヘッドを有するゴルフクラブとしては、ドライバー、フェアウェイ、ユーティリティーの各ゴルフクラブがある。こうした中空タイプのヘッド12は、ボールを打撃するフェース部12F、既述のクラウン部、ソール部12S、バック部12B、トウ部12T、ヒール部12Hを有している。このヘッドに本発明に係る金属製シート20を貼着してボール打撃時の打撃音を低減させるべく、この例では、金属製シート20をヘッドのソール部12Sに貼着しているが、ソール部に代えて、或いはソール部と共に、クラウン部やバック部12B等に貼着することもできる。
この金属製シート20の平面視形状は、長さLが10cm未満の基部領域Z1を有し、この長さLの方向(図2、図3では左右方向)ラインに対して該基部領域の一側(図2、図3では下側)に、2つの凸部領域T1,T2が前記長さLの方向に離隔して形成されている。この2つの凸部領域間のシート外郭K12は基部領域の方向に窪んだ窪み形状を成している。また、基部領域Z1における上記両凸部領域から遠い側(図2、図3では上側)のシート外郭ZLは、これら凸部領域から遠ざかる方向(図2、図3では上側方向)であるシートの外方向に緩やかに膨出した形状を成している。
図2の貼着状態でいえば、基部領域の前述の膨出形状外郭ZLはフェース部12F側であり、前述の窪み形状外郭K12はバック部12B側である。
更には、基部領域Z1と一方の凸部領域T1との間のシート外郭ZT1と、基部領域Z1と他方の凸部領域T2との間のシート外郭ZT2とは、夫々、金属製シート20の領域内に向かって、即ち、図2や図3において外郭ZT1は右方向に、外郭ZT2は左方向に窪んだ窪み形状を成している。このため、各凸部領域T1,T2は基部領域Z1の長さLの方向に対して傾斜方向に突出指向している。
この実施例におけるヘッドのソール部12Sは、そのトウ部12T寄りの領域と、ヒール部12H寄りの領域とに、夫々、ヘッド内方に向かって窪んだ領域SK1,SK2を有しており、前記金属製シート20は、その前記窪み形状の外郭ZT1,ZT2が、夫々、前記領域SK1,SK2に対向する位置に貼着されている。また、図2で言って、この金属製シート全体はソール部の、フェース部寄りである前半領域に貼着されている。
金属製シート20を形成する金属は、その比重が8以下であって2以上、好ましくは2〜5がよい。具体的には、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ステンレス等の実質純粋成分金属又は、アルミニウム合金等のこれら金属の合金である。特にアルミニウムシートは、振動減衰性が高いので打撃ヘッドの減衰を効果的にさせる。貼着するヘッド部位の金属との関係では、金属製シートは、貼着するヘッド部位の金属に対して振動減衰性の高いものが好ましく、また、軽比重のものが好ましい。また、シート(箔)を0.1g/cm以下に形成する。シートの厚さt1は0.03〜0.5mmにする。好ましくは、0.05〜0.2mmである。前記金属では、この程度の厚さでは貼着作業が容易であると共に、ヘッドの重量バランスや慣性モーメントバランスを実質的に崩さないといえる。ソール部の表面に貼着した場合、厚さが薄いのでシート輪郭境界での段差が小さく、ダフリの際にも剥がれ難い。
実際に貼着作業を行うには接着剤(粘着剤)を使用する。例えば、アクリル系接着剤の完全に硬化しない粘着タイプを使用すると接着力が強いと共に効果的に振動を減衰できる。金属製シート20の裏面に接着剤を塗布してヘッドに貼着させるが、通常、予め金属製シートの裏面に接着剤を塗布したものを準備しておく。接着剤の層厚t2は、例えば、0.04mmである。金属製シート裏面に予め接着剤を塗布したものを準備する場合は、この予め塗布した接着剤の露出面を、剥離剤を塗布した基材シート14で覆っておく。
貼着を希望するゴルファーが、前記基材シート上に保持されている金属製シート20と接着剤層22との組体を剥ぎ取り、まず、その基部領域Z1をヘッドの所望部位、例えば、ソール部前方領域に貼り、そこを基部として、金属製シートの上から指で各凸部領域の突出方向D1又はD2に空気を押し出すようにしつつ貼着すれば、皺の発生が少なく貼着でき、ヘッドの減衰性がよいと共にヘッドから剥がれ難く、耐久性が向上する。
上記形態例では、凸部領域を2箇所設けており、その凸部領域間に窪み形状外郭K12が存在する。その他に2箇所の窪み形状外郭ZT1,ZT2が存在するが、これらの窪み形状外郭ZT1,ZT2は無くてもよい。また、ヘッドへの貼着は、ソール部に限らない。
本発明は、中空タイプのヘッドに貼着して打球音を静音化させる金属製シートとして利用できる。
図1は本発明に係る金属製シートをゴルフクラブヘッドに貼着したゴルフクラブ正面図である。 図2は図1のB方向から見た底面図である。 図3は図2に使用している金属製シートの平面図である。 図4は図3の矢視線D−Dによる断面図である。
符号の説明
12 ゴルフクラブヘッド
20 金属製シート
T1,T2 凸部領域
Z1 基部領域

Claims (2)

  1. 中空タイプのヘッドを有するゴルフクラブと、
    0.1g/cm以下の質量密度であり、厚さが0.03mm〜0.5mmの金属製シートであって、長さが10cm未満の基部領域を有し、前記長さの方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域を前記長さの方向に離隔させて設けている金属製シートと
    を具備する金属製シートとゴルフクラブとの組み合わせ。
  2. 0.1g/cm以下の質量密度であり、厚さが0.03mm〜0.5mmの金属製シートであって、長さが10cm未満の基部領域を有し、前記長さの方向ラインに対する該基部領域の一側に、少なくとも2箇所の凸部領域を前記長さの方向に離隔させて設けていることを特徴とする金属製シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022073179A (ja) * 2020-10-30 2022-05-17 株式会社SUE Corporation ゴルフクラブヘッドのバランサー

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