JP2009283731A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】シリコン基板1に形成された不揮発性メモリセルNVM1は、互いに隣り合って配置する制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとを有し、シリコン基板1と制御ゲート電極CGとの間には制御ゲート絶縁膜IGが配置され、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間には、第1絶縁膜IM1、トラップ性絶縁膜IS、および、第2絶縁膜IM2が配置され、シリコン基板1とメモリゲート電極MGとの間にも、第1絶縁膜IM1および第2絶縁膜IM2が一体的に配置さている。一方、トラップ性絶縁膜ISは、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間には形成されているが、メモリゲート電極MGとシリコン基板1との間には配置されていない。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置技術に関し、特に、不揮発性メモリを有する半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
電気的に書き込み・消去が可能な不揮発性半導体記憶装置(不揮発性メモリ)として、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)が広く使用されている。これらの不揮発性メモリは、MIS(Metal Insulator Semiconductor)型電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FETともいう)(以下、単にMISトランジスタ)のゲート電極下に浮遊状態(フローティング状態)の浮遊ゲート電極を備えた構造や、電荷担体(キャリア)を蓄積する機能を有する絶縁膜を備えた構造となっている。これら浮遊ゲート電極や電荷蓄積膜に電荷を蓄積させ、MIS構造によって電荷蓄積領域への電荷の注入または放出を制御することで、データ書き込みおよびデータ消去を実現している。
上記のように、電荷蓄積領域に電荷が注入(または放出)されると、MISトランジスタの閾値電圧が変化する。MISトランジスタにおいて、閾値電圧の変化は、印加するゲート電圧に応じて流れるドレイン電流の違いとして現れる。この、MISトランジスタのドレイン電流量によって、電荷の蓄積状態、即ち、データ保持状態を読み出すことができる。以上のような、データ書き込み、消去、読み出し機能によって、メモリ動作を実現している。
電荷蓄積機能を有する絶縁膜として、窒化シリコンを主体とする絶縁膜(以下、単に窒化シリコン膜)が知られている。半導体基板上に形成した窒化シリコン膜は、形成条件によって内部に欠陥を多く含む膜となる。このような膜中の欠陥は、キャリアの捕獲準位(トラップ準位)として機能する。このような窒化シリコン膜のトラップ準位に捕獲された電荷は抜け難い。そのため、窒化シリコン膜を電荷蓄積膜として利用した不揮発性メモリは長時間のデータ保持に優れている。
更に、窒化シリコン膜に捕獲されたキャリアが上部の電極や、下部の基板に容易に漏出しないように、窒化シリコン膜の両側を、他の絶縁膜で挟み込む構造は有用である。例えば、窒化シリコン膜の両側を、酸化シリコンを主体とする絶縁膜(以下、単に酸化シリコン膜)などで挟みこんだ、所謂ONO(oxide/Nitride/oxide)絶縁膜が、より積極的に用いられている。この、ONO絶縁膜をMISトランジスタのゲート絶縁膜と見立てて、読み出し動作を実現する不揮発性メモリがある。これは、ゲート電極(Metal)/ONO絶縁膜/半導体基板(Semiconductor)を基本構成としており、所謂MONOS型の不揮発性メモリ(以下、単にMONOSメモリ)と称される。
1つの不揮発性メモリセルにおいて、隣接して配置させた2つのゲート電極を用いた、スプリットゲート型のMONOSメモリ(以下、単にスプリットゲート型メモリ)がある。スプリットゲート型メモリは、制御ゲート電極(コントロールゲート電極、選択ゲート電極などともいう)とメモリゲート電極とを有する。制御ゲート電極は、通常のMISトランジスタのゲート電極と同様、チャネル領域への反転層の形成を目的とした電界を発生させる役割を担う。一方、メモリゲート電極は、ONO絶縁膜におけるキャリアの注入または放出を目的とした電位勾配を生じさせる役割を担う。
例えば、特開2003−282744号公報(特許文献1)には、第3層目の酸化シリコン膜(上記ONO絶縁膜の上部の酸化シリコン膜)を一部除去した構造の、スプリットゲート型記憶装置技術が開示されている。これにより、例えば、書き込み時の電子と消去時の正孔(ホール)とがより近い位置に注入され、書き込みおよび消去のサイクルに、より耐え得るMONOS型の不揮発性記憶装置を提供することができる。
また、例えば、特開2005−259843号公報(特許文献2)には、選択ゲート電極側壁部のシリコン(Si)窒化膜を除去した、スプリットゲート構造のMONOS型メモリセル技術が開示されている。これにより、例えば、ホットホール消去による電子の消し残りが減少し、書き換え耐性を向上させることができる。
また、例えば、特開2006−41227号公報(特許文献3)には、メモリゲートと基板との間の窒化シリコン膜の長さが、メモリゲートのゲート長より短い構造のMONOS型不揮発性メモリ技術が開示されている。これにより、例えば、窒化シリコン膜に注入される電子の位置とホールの位置をより近づけ、電子の消し残しおよびホールの蓄積をなくし、書き換え耐性を向上することができる。
特開2003−282744号公報 特開2005−259843号公報 特開2006−41227号公報
本発明者らが検討した半導体装置に備えられているスプリットゲート型メモリについて、図面を参照しながら説明する。図20は、本発明者らが検討したスプリットゲート型の不揮発性メモリセルNVMaの要部を示す断面図である。不揮発性メモリセルNVMaは、n型のシリコン基板1aの主面s1a側に配置されたpウェルpwaに形成されている。本発明者らが検討した不揮発性メモリセルNVMaは、以下のような構成を有する。
シリコン基板1aの主面s1a上には、制御ゲート絶縁膜IGaを隔てて制御ゲート電極CGaが配置されている。更に、シリコン基板1aの主面s1a上において、制御ゲート電極CGaの片方の側壁の側方に隣り合うようにして、メモリゲート電極MGaが配置されている。
制御ゲート電極CGaとメモリゲート電極MGaとの間には、第1絶縁膜IM1a、トラップ性絶縁膜ISa、および、第2絶縁膜IM2aの3層が順に形成され、両者を電気的に絶縁している。また、この3層は、半導体基板1aとメモリゲート電極MGaとの間にも一体的に形成されている。即ち、メモリゲート電極MGaと半導体基板1aとの間も、第1絶縁膜IM1a、トラップ性絶縁膜ISa、および、第2絶縁膜IM2aの3層によって電気的に絶縁されていることになる。第1絶縁膜IM1aおよび第2絶縁膜IM2aは酸化シリコン膜であり、トラップ性絶縁膜ISaは窒化シリコン膜であるから、この3層はONO構造の絶縁膜である。
制御ゲート電極CGaおよびメモリゲート電極MGaにおいて、互いに隣り合っていない側方の下部に位置するシリコン基板1aの主面には、n型のソース・ドレイン領域sdaが形成されている。
以上が、本発明者らが検討したスプリットゲート型の不揮発性メモリセルNVMaの基本構造である。不揮発性メモリセルNVMaは、2つのゲート電極(制御ゲート電極CGa、メモリゲート電極MGa)を一体とみなせば、pウェルpwaの中に形成され、n型のソース・ドレイン領域sdaを有するような、所謂nチャネル型のMISトランジスタ(以下、単にn型MISトランジスタ)である。
この様な2つの隣接するゲート電極CGa,MGaへの電圧印加条件を制御することで、トラップ性絶縁膜ISaに電荷を注入したり、放出したりする。トラップ性絶縁膜ISaが電荷の注入を受けた状態を書き込み状態、電荷を放出した状態を消去状態として、データ記憶機能を実現する。
ここで、トラップ性絶縁膜ISaに電荷を注入することは、MISトランジスタのゲート絶縁膜の一部が荷電したことを意味する。従って、当該MISトランジスタでは、トラップ性絶縁膜ISaの荷電の程度によって、閾値電圧が変化する。そして、このような閾値電圧の変化をドレイン電流値の変化として判別することで、トラップ性絶縁膜ISaの荷電状態を判別できる。より具体的には、n型MISトランジスタであれば、ゲート絶縁膜の一部(トラップ性絶縁膜ISa)が負に帯電すれば閾値電圧は上昇する。即ち、所定のゲート電圧において流れるドレイン電流は低下する。このように、トラップ性絶縁膜ISaへの電荷の注入状態を、MISトランジスタの特性として読み出すことができる。以下では、本発明者らが検討した不揮発性メモリセルNVMaの動作方式を、より具体的に説明する。
図21(a)は、書き込み動作の説明図であり、本発明者らが検討した上記図20の不揮発性メモリセルNVMaの要部Paにおける拡大図を示している。書き込み動作は、まず、チャネル領域にn型反転層invが形成される程度に、制御ゲート電極CGaおよびメモリゲート電極MGaに正電圧を印加し、n型MISトランジスタをオン状態とする。このとき、例えば、メモリゲート側のソース・ドレイン領域sdaに正のバイアスをかけると、n型反転層invでは、制御ゲート電極CG側からメモリゲート電極MG側に向かう方向に、電子eのドリフトが起こる。
この状態で、更に高い電圧をメモリゲート電極MGaに印加すると、n型反転層invをドリフトする電子eは、メモリゲート電極MGaの下部で高電界による高いエネルギーを受ける。これにより、一部の電子eはホットキャリア化し、第1絶縁膜IM1aを透過してトラップ性絶縁膜ISaに注入される。注入された電子は、トラップ性絶縁膜ISa内のトラップ準位に捕獲され、かつ、両側を挟む第1絶縁膜IM1a,IM2aに漏出を阻まれることで、トラップ性絶縁膜ISaに保持される。トラップ性絶縁膜ISaが負電荷である電子eを保持した状態では、n型MISトランジスタの閾値電圧は上昇する。このようにして、不揮発性メモリセルNVMaには書き込み動作を施す。
また、図21(b)は、消去動作の説明図であり、本発明者らが検討した上記図20の不揮発性メモリセルNVMaの要部Paにおける拡大図を示している。消去動作は、まず、メモリゲート電極MGaに負電圧を印加し、メモリゲート電極MGaの側方下部に位置するn型のソース・ドレイン領域sdaにおいて強反転を起こさせる。この状態で、当該ソース・ドレイン領域sdaに正電圧を印加すると、バンド間トンネル現象により、ソース・ドレイン領域sda近傍のpウェルpwaに、正孔hが生成する。この正孔hは、メモリゲート電極MGaの負電界によるエネルギーを受け、第1絶縁膜IM1aを透過してトラップ性絶縁膜ISaに注入される。これにより、トラップ性絶縁膜ISaは正に荷電され、n型MISトランジスタの閾値電圧は減少する。特に、先に、書き込み動作を受けて閾値電圧が上昇していた場合では、正孔hの注入によって、書き込み動作を受ける前の値に戻るように、閾値電圧が減少する。このようにして、不揮発性メモリセルNVMaには消去動作を施す。
読み出し動作は上述の通りである。即ち、不揮発性メモリセルNVMaをn型MISトランジスタとして動作させ、ドレイン電流値によって閾値電圧の高低を判別することで、トラップ性絶縁膜ISaの荷電状態(記憶状態)を読み出す。
以上のようにしてメモリ動作を実現し得る不揮発性メモリセルNVMaであるが、本発明者らの検討により、以下に示す課題を有することが明らかとなった。
上記のような方式で書き込み動作および消去動作を実現する不揮発性メモリセルNVMaでは、トラップ準位を有するトラップ性絶縁膜ISaにキャリアを蓄積しているため、データ保持能力に優れている。しかしながら、トラップ性絶縁膜ISaには、同時に浅いトラップ準位も存在するため、電子eや正孔hを注入して閾値電圧を制御している最中に、蓄積電荷がトラップ性絶縁膜ISaの内部を移動し、閾値電圧が変動してしまうことが分かった。
特に、上記で図21を用いて説明した動作方式では、書き込みの電子eと消去の正孔hとでは、トラップ性絶縁膜ISa内に注入される位置が異なる。即ち、書き込み動作では、トラップ性絶縁膜ISaのうち、メモリゲート電極MGaと制御ゲート電極CGaとの境界付近に電子eが注入される。これに対し、消去動作では、トラップ性絶縁膜ISaのうち、メモリゲート電極MGaの側方下部に位置するソース・ドレイン領域sda付近に正孔hが注入される。従って、書き込みまたは消去動作によって、トラップ性絶縁膜ISaの中に電荷が注入された当初、電荷は拡散する。そして、最終的に当該拡散が落ち着くまでの間、トラップ性絶縁膜ISaの中には電荷の分布が生じることになる。特に、トラップ性絶縁膜ISaは、メモリゲート電極MGa下においてシリコン基板1aの主面s1aに沿った方向に配置されているため、チャネル領域において電荷がドリフトする方向に沿って、電荷分布が生じることになる。これは、書き込みまたは消去動作の最中や直後に、メモリゲート電極MGaの閾値電圧が変動し、有意な時間が経過した後に一定となることを意味する。このように閾値電圧が変動することは、不揮発性メモリセルNVMaを備える半導体装置の信頼性を低下させる原因となる。
そこで、本発明者らは、トラップ性絶縁膜ISaに電荷を注入している最中に電荷が移動することを予め設計条件に取り入れ、閾値電圧を制御する方法を検討した。より具体的には、メモリゲート電極MGaに対し、目的よりも高いバイアスを印加することで、余分に電荷を注入し、トラップ性絶縁膜ISa中の拡散時間を短縮する。これにより、所望の値に達するまでに閾値電圧が変動する時間をより短縮できる。
しかしながら、所定よりも高い電圧値によって、余分に電荷を注入する方法では、トラップ性絶縁膜ISaの膜質の劣化を促進することになる。トラップ性絶縁膜ISaの膜質が劣化することにより、書き込み・消去時間が長くなることや、キャリアを蓄積する保持力が弱くなることが分かっている。即ち、上記の方法では、不揮発性メモリセルNVMaの書き換え速度や、データ保持特性(リテンション特性)といったメモリ特性を、劣化させることになる。
以上のように、本発明者らが検討した不揮発性メモリセルNVMaを備えた半導体装置では、特性を劣化させることなく、信頼性を向上させることが困難であることが分かった。
そこで、本発明の目的は、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願においては、複数の発明が開示されるが、そのうちの一実施例の概要を簡単に説明すれば以下の通りである。
半導体基板に形成された不揮発性メモリセルは、互いに隣り合って配置する第1ゲート電極と第2ゲート電極とを有し、半導体基板と第1ゲート電極との間には第1ゲート絶縁膜が配置され、第1ゲート電極と第2ゲート電極との間には、第1絶縁膜、電荷蓄積絶縁膜、および、第2絶縁膜が配置され、半導体基板と第2ゲート電極との間には、第1絶縁膜および第2絶縁膜が配置さている。そして、第1絶縁膜および第2絶縁膜は、第1ゲート電極と第2ゲート電極との間から、半導体基板と第2ゲート電極との間に渡って一体的に配置されているが、電荷蓄積絶縁膜は、第1ゲート電極と第2ゲート電極との間のみに配置され、第2ゲート電極と半導体基板との間には配置されていない。
本願において開示される複数の発明のうち、上記一実施例により得られる効果を代表して簡単に説明すれば以下のとおりである。
即ち、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は可能な限り省略するようにしている。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1の半導体装置に関して、図面を用いて詳しく説明する。図1は、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1の要部断面図である。本実施の形態1の半導体装置は、シリコン基板(半導体基板)1に形成された複数の不揮発性メモリセルNVM1を有する。シリコン基板1は、単結晶のシリコンからなる薄板状の半導体基板であり、例えばn型導電型を有する。n型導電型とは、アクセプタ不純物よりもドナー不純物を多く含み、多数キャリアが電子であるような半導体材料の導電型を表す。
シリコン基板1の主面s1側には、p型導電型の半導体領域であるpウェルpwが配置されている。p型導電型とは、ドナー不純物よりもアクセプタ不純物を多く含み、多数キャリアが正孔であるような半導体材料の導電型を表す。本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、このpウェルpw内に形成されている。
本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、以下に示す構成を有する。
シリコン基板1の主面s1上には、制御ゲート電極(第1ゲート電極)CGが形成されている。制御ゲート電極CGは導体材料であり、例えば、多結晶シリコン(ポリシリコンともいう)を主体とする導体膜である。本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、単一セルごとに1つの制御ゲート電極CGを持つ。
制御ゲート電極CGは、シリコン基板1の主面s1上に、制御ゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)IGを隔てて配置されている。制御ゲート絶縁膜は絶縁材料であり、例えば、酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。例えば、酸化シリコン膜からなる制御ゲート絶縁膜IGは、2nm程度であれば好ましい。
シリコン基板1の主面s1上には、メモリゲート電極(第2ゲート電極)MGが形成されている。メモリゲート電極MGは導体材料であり、例えば、多結晶シリコンを主体とする導体膜である。メモリゲート電極MGは、シリコン基板1の主面s1上において、特に、制御ゲート電極CGの一対の側壁のうちいずれか一方の側壁の側方に、隣り合うようにして配置されている。本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、単一セルごとに1つのメモリゲート電極MGを持つ。
制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間には、制御ゲート電極CGに近い方から順に、第1絶縁膜IM1、トラップ性絶縁膜(電荷蓄積絶縁膜)IS、および、第2絶縁膜IM2が配置されている。第1絶縁膜IM1は制御ゲート電極CGの側壁に接し、第2絶縁膜IM2はメモリゲート電極MGの側壁に接し、トラップ性絶縁膜ISは第1および第2絶縁膜IM1,IM2に挟まれるようにして配置されている。第1および第2絶縁膜IM1,IM2は絶縁材料であり、例えば、酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。トラップ性絶縁膜ISは電荷を捕獲する機能を有する絶縁膜であり、例えば、窒化シリコンを主体とする絶縁膜である。即ち、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に、ONO構造の絶縁膜を有し、両ゲート電極CG,MGはこれらによって電気的に絶縁されている。
また、シリコン基板1とメモリゲート電極MGとの間には、シリコン基板1に近い方から順に、第1絶縁膜IM1および第2絶縁膜IM2が配置されている。これらは、上記の制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に配置された第1および第2絶縁膜IM1,IM2と同じ材料である。そして、第1および第2絶縁膜IM1,IM2は、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間から、シリコン基板1とメモリゲート電極MGとの間に渡って、一体的に配置されている。
例えば、酸化シリコン膜からなる第1絶縁膜IM1は2〜4nm程度、窒化シリコン膜からなるトラップ性絶縁膜ISは8〜12nm程度、酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜IM2は4〜7nm程度であれば好ましい。
ここで、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1が有するトラップ性絶縁膜ISは、上記図20などを用いて説明した、本発明者らが検討した不揮発性メモリセルNVMaとは、以下の点で構成が異なる。
本実施の形態1のトラップ性絶縁膜ISは、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間には配置されているが、メモリゲート電極MGとシリコン基板1との間には配置されていない。即ち、トラップ性絶縁膜ISは、制御ゲート電極CGの側壁に沿って配置されているだけで、メモリゲート電極MGの下部には配置されていない。メモリゲート電極MGの下部には、第1および第2絶縁膜IM1,IM2が形成されているのみで、トラップ性絶縁膜ISは配置されていない。なお、トラップ性絶縁膜ISとシリコン基板1との間には、制御ゲート電極CGの側壁からシリコン基板1の主面s1を一体的に覆うような第1絶縁膜IM1が配置されている。従って、トラップ性絶縁膜ISとシリコン基板1とは、第1絶縁膜IM1に隔てられている。
本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1において、トラップ性絶縁膜ISが上記の構成であることの効果は、後に詳しく説明する。
本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、更に、以下の構成を有する。
制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの側壁のうち、第1または第2絶縁膜IM1,IM2に接していない方の側壁を覆うようにして、サイドウォールスペーサswが形成されている。サイドウォールスペーサswは絶縁材料であり、例えば、酸化シリコンを主体とする絶縁膜である。
シリコン基板1の主面s1には、不揮発性メモリセルNVM1に電荷を供給するためのソース・ドレイン領域sdが形成されている。ソース・ドレイン領域sdは、n型の半導体領域であり、シリコン基板1の主面s1のうち、サイドウォールスペーサswの側方下部に配置されている。また、ソース・ドレイン領域sdとチャネル領域との間で電荷の授受を行うために、エクステンション領域etが形成されている。エクステンション領域etは、ソース・ドレイン領域sdよりも浅く、ソース・ドレイン領域sdよりも不純物濃度が低いn型の半導体領域である。エクステンション領域etは、シリコン基板1の主面s1のうち、サイドウォールスペーサswの下部であり、かつ、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGの側方下部に配置されている。
なお、メモリゲート電極MGの下部のpウェルpw表面には、n型の半導体領域を形成しておくこともできる。これによって、書き込み時において、メモリゲート電極MGの端部で高電界を発生させ易くすることができる。また、そのようなn型の半導体領域は、上記のエクステンション領域etよりも更に低い不純物濃度を有し、接合深さも浅く形成される。
以上が、本実施の形態1の半導体装置が有する不揮発性メモリセルNVM1の基本的な構成である。以下では、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1における、メモリ動作を説明する。図2および図3は、上記図1の要部p100における拡大図を示している。
図2には、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1において、書き込み動作を受けて、電子eがトラップ性絶縁膜ISに注入される様子を示している。また、図3には、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1において、消去動作を受けて、正孔hがトラップ性絶縁膜ISに注入される様子を示している。書き込みおよび消去動作の原理は、上記図21を用いた説明と同様である。
上記のように、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、トラップ性絶縁膜ISは制御ゲート電極CGの側壁に沿って配置されているだけであり、メモリゲート電極MGの下部には配置されていない。従って、シリコン基板1から注入された電荷が、メモリゲート電極MGの下部を移動することはない。これにより、書き込みおよび消去動作を受けても、メモリゲート電極MG下で電荷の分布が生じず、閾値電圧の変動を低減できる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させることができる。
更に、本実施の形態1のトラップ性絶縁膜ISにおけるシリコン基板1に沿った方向の長さは、トラップ性絶縁膜ISの膜厚程度である。そのため、本実施の形態1のトラップ性絶縁膜IS中において、シリコン基板1の主面s1に沿った方向に電荷が移動する距離は、上記図20の不揮発性メモリセルNVMaが有するトラップ性絶縁膜ISaと比較して短い。従って、本実施の形態1のトラップ性絶縁膜ISに注入された電荷が拡散する時間も、上記図20のトラップ性絶縁膜ISaの場合と比較して短い。よって、トラップ性絶縁膜ISに注入した電荷の拡散が落ち着き、閾値電圧が一定になるまでの時間も、より短くなる。これにより、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1によれば、例えば、目的よりも高いバイアスを印加することなく、トラップ性絶縁膜IS中の電荷の拡散時間を短縮できる。結果として、メモリ特性の劣化を伴うことなく、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を、より向上させることができる。
また、図4に示すように、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、トラップ性絶縁膜ISの厚さ、および、第2絶縁膜IM2の厚さは均一でなくても良い。
特に、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、トラップ性絶縁膜ISの厚さが均一であるよりも、図5に示すように、制御ゲート電極CGの側壁から見たトラップ性絶縁膜ISの厚さLsが、シリコン基板1に近い部分よりも遠い部分の方が薄くなっている方が、より好ましい。なぜなら、こうすることで、メモリ動作中にトラップ性絶縁膜ISに注入される電荷において、当該電荷が拡散し得る領域を、より狭められるからである。従って、電荷が拡散する間の閾値電圧の変動を、より低減できる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を、より向上させることができる。
更に、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、第2絶縁膜IM2の厚さが均一であるよりも、図6に示すような膜厚である方が、より好ましい。即ち、第1絶縁膜IM1の厚さのうち、シリコン基板1とメモリゲート電極MGとの間に配置された部分における、シリコン基板1の主面s1から見た厚さLm1の方が、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に配置された部分における、制御ゲート電極CGの側壁から見た厚さLm2よりも厚くなっている方が、より好ましい。なぜなら、こうすることで、メモリゲート電極MGとシリコン基板1と間の絶縁性を向上できるからである。より詳しくは、以下で説明する。
スプリットゲート型の不揮発性メモリでは、トラップ性絶縁膜ISに正負の電荷を注入することで、データの書き込みや消去を実現する。この電荷の注入には高電界を要するため、メモリゲート電極MGには比較的高い電圧が加えられる。このとき、メモリゲート電極MG直下の絶縁膜が薄いほど、絶縁破壊(ブレークダウン)が起こり易くなる。これに対し、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、メモリゲート電極MG下の第2絶縁膜IM2をより厚くすることで、メモリ動作時の絶縁破壊を起こし難くすることができる。結果として、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を、より向上させることができる。
例えば、制御ゲート電極CGとメモリゲート電極MGとの間に配置された第2絶縁膜IM2の厚さLm2が5nmであるのに対し、メモリゲート電極MGとシリコン基板1との間に配置された第2絶縁膜IM2の厚さLm1は10nm程度であれば好ましい。
次に、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1を有する半導体装置の製造方法を説明する。特に、本実施の形態1の半導体装置の製造方法において、シリコン基板1上に不揮発性メモリセルNVM1を形成する工程を、図7〜図18を用いて詳しく説明する。
まず、図7に示すように、n型のシリコン基板1の主面s1側に、イオン注入法などによってアクセプタとなる不純物を注入し、熱処理を施すことで、pウェルpwを形成する。熱処理は、イオン注入法によって注入した不純物を拡散させ、また、活性化させるために施す。なお、本工程で熱処理を施さずに、後の他の工程で必要になる熱処理を共有させても良い。以下、半導体領域を形成させるためのイオン注入法および熱処理工程は同様である。
続いて、シリコン基板1の主面s1上に、制御ゲート絶縁膜IGを隔てて、1つの制御ゲート電極CGを形成する。これには、まず、シリコン基板1を熱酸化炉にて酸化することで、主面s1に2nm程度の酸化シリコン膜を形成する。続いて、この酸化シリコン膜を覆うようにして、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition:CVD)法によって、160nm程度の多結晶シリコン膜を堆積する。その後、多結晶シリコン膜に、イオン注入法によってリンを注入する。続いて、一連のフォトリソグラフィ法および異方性エッチング法によって、多結晶シリコン膜および酸化シリコン膜を所望の形状に加工し、薬液による洗浄を施す。このようにして、多結晶シリコン膜からなる制御ゲート電極CGと、酸化シリコン膜からなる制御ゲート絶縁膜IGとを形成する。また、この時に、制御ゲート電極CGをマスクとして、後にメモリゲート電極MGの下部となるpウェルpw表面に、n型の半導体領域を形成しておいても良い。
次に、図8に示すように、シリコン基板1の主面および制御ゲート電極CGを一体的に覆うようにして、順に、第1絶縁膜IM1とトラップ性絶縁膜ISとを形成する。これには、まず、シリコン基板1を熱酸化炉にて酸化することで、シリコン基板1の主面および制御ゲート電極CGを一体的に覆うようにして、2〜4nm程度の酸化シリコン膜(第1絶縁膜IM1)を形成する。また、この第1絶縁膜IM1である酸化シリコン膜は、ISSG(in situ steam generation)酸化法によって形成しても良い。その場合、制御ゲート電極CG側壁と、シリコン基板1の表面に、より均一な膜厚の酸化シリコン膜を形成できる。その後、この酸化シリコン膜を覆うようにして、CVD法によって、8〜12nm程度の窒化シリコン膜(トラップ性絶縁膜IS)を堆積する。
次に、本実施の形態1の製造方法では、図9に示すように、トラップ性絶縁膜ISのうち、第1絶縁膜IM1を介して制御ゲート電極CGの側壁を覆う部分のみを残し、他を除去する。その後、シリコン基板1を薬液によって洗浄する。この工程によって、上記図1などを用いて説明したような、制御ゲート電極CGの側壁に沿った領域のみに配置され、メモリゲート電極MGの下部には配置されないようなトラップ性絶縁膜ISを形成できる。その効果は、上記図1などを用いて説明した通りである。
ここで、上記のような、制御ゲート電極CGの側壁に沿った領域にのみ配置されるトラップ性絶縁膜ISを形成するためには、フォトリソグラフィ法や選択成長法などを用いて形成しても良いが、一様に堆積したトラップ性絶縁膜ISに対し、全面的な異方性エッチング(エッチバック)を施して形成する方が、より好ましい。その理由を以下で説明する。
当該異方性エッチングの対象であるトラップ性絶縁膜ISにおいて、主面s1に交差する方向に見た膜厚は、制御ゲート電極CGの側壁部では、見かけ上、制御ゲート電極CGの高さ(160nm程度)と同程度となっている。これは、平坦なシリコン基板1上に形成したトラップ性絶縁膜ISの厚さ(8〜12nm程度)よりも厚い。そこで、一様に堆積したトラップ性絶縁膜ISに対して、シリコン基板1の主面s1に交差する方向のエッチング速度が、他の方向のエッチング速度よりも速いような異方性エッチングを施す。言い換えれば、シリコン基板1の主面s1に交差する方向に対しての選択比が高いような、異方性エッチングを施す。これにより、トラップ性絶縁膜ISのうち、制御ゲート電極CGの側壁に堆積した、見かけ上の膜厚が厚い部分を、除去せずに残すことができる。そして、このようなエッチバックによれば、フォトリソグラフィ法などにより形成するエッチングマスクは用いずに、上記所望の形状のトラップ性絶縁膜ISを形成できる。結果として、信頼性の高い不揮発性メモリを有する半導体装置の製造工程を簡略化できる。
また、本工程では、トラップ性絶縁膜ISのうち、制御ゲート電極CGの側壁から見た厚さLsが均一ではないように、トラップ性絶縁膜ISを加工してもよい。特に、本実施の工程1の製造方法では、図10に示すように、トラップ性絶縁膜ISのうち、制御ゲート電極CGの側壁から見た厚さLsが、シリコン基板1に近い部分よりも、遠い部分の方が薄くなるようにしてトラップ性絶縁膜ISを形成する方が、より好ましい。なぜなら、これにより、上記図4および図5を用いて説明した構成のトラップ性絶縁膜ISを有する不揮発性メモリセルNVM1を形成できるからである。このような形状のトラップ性絶縁膜ISを適用することによる効果は、同じく上記図4および図5を用いて説明した通りである。
ここでは、上記図9の工程で説明したトラップ性絶縁膜ISを加工する異方性エッチングにおいて、エッチャントとなるガス種、ガス圧、パワーなどの条件を変更し、異方性の度合いを帰ることで、制御ゲート電極CGの側壁に残るトラップ性絶縁膜ISの厚さLsの均一性を制御できる。本実施の形態1の製造方法では、本工程において、トラップ性絶縁膜ISの厚さLsは均一ではなく、シリコン基板1に近い領域ほど厚くなるように加工したとして、続く工程を説明する。
続く工程では、図11に示すように、シリコン基板1の主面s1、第1絶縁膜IM1、および、トラップ性絶縁膜ISを一体的に覆うようにして、第2絶縁膜IM2を形成する。これには、シリコン基板1を熱酸化炉にて酸化することで、酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜IM2を形成する。また、この第2絶縁膜IM2である酸化シリコン膜は、ISSG酸化法によって形成しても良い。ISSG酸化法により、トラップ性絶縁膜ISの上面をより良好に酸化させることができる。
ここで、本工程では、第2絶縁膜IM2の膜厚が均一とはならないように形成しても良い。特に、図12に示すように、第2絶縁膜IM2のうち、制御ゲート電極CGの側方下部の領域に第1絶縁膜IM1を介して形成する部分における、シリコン基板1の主面s1から見た厚さLm1が、制御ゲート電極CGの側壁の領域にトラップ性絶縁膜を介して形成する部分における、制御ゲート電極CGの側壁からみた厚さLm2よりも厚くなるようにして第2絶縁膜IM2を形成する方が、より好ましい。なぜなら、これにより、上記図4および図6を用いて説明した構成の第2絶縁膜IM2を有する不揮発性メモリセルNVM1を形成できるからである。このような形状の第2絶縁膜IM2を適用することによる効果は、同じく上記図4および図6を用いて説明した通りである。
また、本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1では、第1絶縁膜IM1と第2絶縁膜IM2とは、容易な電荷の通過を許容せず、また、例えば、メモリゲート電極MGとシリコン基板1とを絶縁し得る材料であれば良い。また、トラップ性絶縁膜ISは、電荷を捕獲する機能を有する絶縁材料であれば良い。一方、本実施の形態1の製造方法において、上記図12を用いて説明したような膜厚の条件で第2絶縁膜IM2を形成する場合、第1および第2絶縁膜IM1,IM2としては酸化シリコンを主体とする絶縁膜(酸化シリコン膜)を形成し、トラップ性絶縁膜ISとしては窒化シリコンを主体とする絶縁膜(窒化シリコン膜)を形成する方が、より好ましい。その理由を以下で説明する。
本発明者らの検証によれば、酸化シリコン膜を熱酸化法によって形成する場合、同じ酸化シリコン膜上への形成速度と、窒化シリコン膜上への形成速度とは異なる。具体的には同一の熱酸化条件において、窒化シリコン膜上よりも酸化シリコン膜上の方が、厚い酸化シリコン膜が形成される。
そこで、本実施の形態1の製造方法では、第2絶縁膜IM2を形成する直前の段階で、制御ゲート電極CGの側方下部に露出する第1絶縁膜IM1を酸化シリコン膜とし、制御ゲート電極CGの側壁に露出するトラップ性絶縁膜ISを窒化シリコン膜とする。これにより、第2絶縁膜IM2として、酸化シリコン膜を熱酸化法によって形成することで、制御ゲート電極CGの側方下部の第2絶縁膜IM2の厚さLm1が、制御ゲート電極CGの側壁部の第2絶縁膜IM2の厚さLm2よりも厚くなるように形成できる。例えば、トラップ性絶縁膜IS上の第2絶縁膜IM2の厚さLm2が5nm程度となるように形成した場合、第1絶縁膜上の第2絶縁膜IM2の厚さLm1は10nm程度となるようにして、第2絶縁膜IM2を形成できる。特に、この方法によれば、例えば、フォトリソグラフィ法や異方性エッチング法などよって、異なる膜厚の第2絶縁膜IM2を作り分ける工程は不要である。結果として、信頼性の高い不揮発性メモリを有する半導体装置の製造工程を、より簡略化できる。
次に、図13に示すように、第2絶縁膜IM2を覆うようにして、多結晶シリコン膜2を形成する。これには、CVD法によって、40nm程度の多結晶シリコン膜2を堆積する。この多結晶シリコン膜2は、例えばドナー不純物としてのリンなどを含んでいても良い。
次に、図14に示すように、第2絶縁膜IM2を介して、シリコン基板1の主面s1のうち、制御ゲート電極CGの一対の側壁のそれぞれに隣り合う位置に配置するようにして、多結晶シリコン膜2からなる2つのメモリゲート電極MGを形成する。これには、前の工程で形成した多結晶シリコン膜2の全面に対し、シリコン基板1の主面s1に交差する方向への異方性エッチングE1を施す。このとき、平坦な部分で多結晶シリコン膜2が除去されても、制御ゲート電極CGの側壁の段差部において見かけ上厚く形成されていた多結晶シリコン膜2は残る。これにより、制御ゲート電極CGの側壁を、第2絶縁膜IM2を介して覆うようにして、多結晶シリコン膜2からなるメモリゲート電極MGを形成できる。
次に、図15に示すように、制御ゲート電極CGの側壁に形成したメモリゲート電極MGのうち、いずれか一方を除去する。これには、まず、除去しない方のメモリゲート電極MGを覆うようにして、フォトリソグラフィ法などによってパターニングしたフォトレジスト膜3を形成する。その後、フォトレジスト膜3をエッチングマスクとして、エッチングE2を施すことで、フォトレジスト膜3に覆われていない方のメモリゲート電極MGを除去する。その後、フォトレジスト膜3を除去する。
次に、図16に示すように、第1絶縁膜IM1および第2絶縁膜IM2のうち、メモリゲート電極MGに覆われていない部分を除去する。これには、メモリゲート電極MGをエッチングマスクとして、酸化シリコン膜からなる第2絶縁膜IM2、および、第1絶縁膜IM1に対して異方性エッチングを施す。これにより、メモリゲート電極MGに覆われている部分以外の第1および第2絶縁膜IM1,IM2を除去する。なお、本実施の形態1の製造方法では、第1絶縁膜IM1と第2絶縁膜IM2との間に形成したトラップ性絶縁膜ISにおいては、上記図9または図10の工程で、制御ゲート電極CGの側壁に配置した部分以外を除去している。従って、本実施の形態1のトラップ性絶縁膜ISは、本工程に至る前に、所望の形状に加工しているので、本工程で改めて、第1または第2絶縁膜のように加工する必要は無い。
次に、図17に示すように、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGをイオン注入マスクとして、シリコン基板1の主面s1に対して、例えばヒ素などをイオン注入することで、上記図1を用いて説明したエクステンション領域etを形成する。また、制御ゲート電極CG側のエクステンション領域etと、メモリゲート電極MG側のエクステンション領域etは、レジストマスクを用いて別々に形成しても良い。
次に、図18に示すように、シリコン基板1、制御ゲート電極CGおよびメモリゲート電極MGを覆うようにして、例えばCVD法などにより酸化シリコン膜を形成し、エッチバックすることで、上記図1を用いて説明したサイドウォールスペーサswを形成する。
続く工程では、制御ゲート電極CG、メモリゲート電極MGおよびサイドウォールスペーサをイオン注入マスクとして、シリコン基板1の主面s1に対して、例えばヒ素などをイオン注入することで、上記図1を用いて説明したソース・ドレイン領域sdを形成する。
以上の製造工程によって、上記図1などを用いて説明した本実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1を有する半導体装置を形成できる。なお、上記の製造方法の説明では、各工程で形成された構成要素を備えることによる効果の記載や、当該構造としたことによる効果の記載については、上記図1〜図6を用いた構造の説明における記載と重複するものを省略した。
以上のように、本実施の形態1によれば、メモリゲート電極MGの下部にトラップ性絶縁膜ISが配置されない構造の、スプリットゲート型の不揮発性メモリセルNVM1などを実現でき、結果として、特性を劣化させることなく、不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
図19には、本実施の形態2の半導体装置が有する不揮発性メモリセルNVM2の構造を示している。本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2の構成は、以下に示す構成を除いて、上記実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1と同様の構成を有しているものとし、その効果なども特筆しない限り同様である。
本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2は、シリコン基板1の主面s1上において、制御ゲート電極CGの一対の側壁のうち、双方の側壁の側方に隣り合うようにして配置された、2つのメモリゲート電極MGを有する。それぞれのメモリゲート電極MGは、位置が対称であることを除いて同様である。また、個々のメモリゲート電極MGの構成は、上記図1で説明した不揮発性メモリNVM1のメモリゲート電極MGと同様である。なお、上記実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1は、制御ゲート電極CGの一対の側壁のうち、いずれか一方の側壁の側方に隣り合うようにして、1つのメモリゲート電極MGを有していた。
このような構成の不揮発性メモリセルNVM2を有する半導体装置の製造方法は、上記実施の形態1の製造方法と、以下の点を除いて同様にして実現できる。具体的には、上記実施の形態1の製造方法において、上記図15を用いて説明した工程を施さずに、メモリゲート電極MGを制御ゲート電極CGの側壁の双方に残したままにして、続く工程を施せば良い。即ち、上記図14を用いて説明した工程を施した後、上記図16を用いて説明した工程を施す。これにより、本図19に示す本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2を有する半導体装置を形成できる。
ここで、本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2が、2つのメモリゲート電極MGを有することの効果を説明する。
スプリットゲート型の不揮発性メモリでは、トラップ性絶縁膜ISに正負の電荷を注入することで、データの書き込みや消去を実現する。そして、トラップ性絶縁膜ISに電荷を注入するために、メモリゲート電極MGからの電界を利用する。従って、1組のトラップ性絶縁膜ISとメモリゲート電極MGとによって、一単位の記憶を実現する。そして、2つのメモリゲート電極を有する、本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2では、1つのメモリセルにおいて2値のデータを記憶できる。これは、高集積化や高機能化といった、不揮発性メモリの高性能化をもたらす技術である。更に、本実施の形態2のトラップ性絶縁膜ISにおいても、上記実施の形態1の不揮発性メモリセルNVM1と同様のトラップ性絶縁膜ISを適用できることから、特性を劣化させることなく信頼性の向上を実現できる。このように、本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2によれば、特性を劣化させることなく、より高性能な不揮発性メモリを有する半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、上述のように、本実施の形態2の不揮発性メモリセルNVM2を有する半導体装置の製造方法は、上記実施の形態1の製造方法から一工程減らすことで完遂する。即ち、本実施の形態2の製造方法では、上記図15で説明したフォトレジスト膜3を形成するための一連のフォトレジスト工程を省略できる。結果として、信頼性の高い不揮発性メモリを有する半導体装置の製造工程を、より簡略化できる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、例えば、パーソナルコンピュータやモバイル機器等において、情報処理を行なうために必要な半導体産業に適用することができる。
本発明の実施の形態1である半導体装置の要部断面図である。 図1に示した半導体装置の動作中を示す要部拡大図である。 図1に示した半導体装置の他の動作中を示す要部拡大図である。 本発明の実施の形態1である他の半導体装置の要部断面図である。 図4に示した半導体装置の要部拡大図である。 図4に示した半導体装置の要部拡大図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く他の半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く他の半導体装置の製造工程中における要部断面図と、その要部拡大図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図13に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図14に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図15に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図16に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図17に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の実施の形態2である半導体装置の要部断面図である。 本発明者らが検討した半導体装置の要部断面図である。 図20に示した半導体装置において、(a)は書き込み動作中、(b)は消去動作中を示す要部拡大図である。
符号の説明
1 シリコン基板(半導体基板)
2 多結晶シリコン膜
3 フォトレジスト膜
CG 制御ゲート電極(第1ゲート電極)
e 電子
et エクステンション領域
h 正孔(ホール)
IG 制御ゲート絶縁膜(第1ゲート絶縁膜)
IM1 第1絶縁膜
IM2 第2絶縁膜
inv 反転層
IS トラップ性絶縁膜(電荷蓄積絶縁膜)
MG メモリゲート電極(第2ゲート電極)
NVM1,NVM2 不揮発性メモリセル
pw pウェル
s1 主面
sd ソース・ドレイン領域
sw サイドウォールスペーサ

Claims (16)

  1. 半導体基板に形成された複数の不揮発性メモリセルを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリセルは、
    (a)前記半導体基板の主面上に、第1ゲート絶縁膜を隔てて配置された、1つの第1ゲート電極と、
    (b)前記半導体基板の主面上に、前記第1ゲート電極の一対の側壁のうち、いずれか一方の側壁の側方に隣り合うようにして配置された、1つの第2ゲート電極と、
    (c)前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に、前記第1ゲート電極に近い方から順に配置された、第1絶縁膜、電荷蓄積絶縁膜、および、第2絶縁膜と、
    (d)前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に、前記半導体基板に近い方から順に配置された、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜とを有し、
    前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜は、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間から、前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に渡って一体的に配置され、
    前記電荷蓄積絶縁膜は、前記第2ゲート電極と前記半導体基板との間には配置されていないことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さは、前記半導体基板に近い部分よりも、遠い部分の方が薄いことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記第2絶縁膜のうち、前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に配置された部分における、前記半導体基板の主面から見た厚さは、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に配置された部分における、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さよりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  4. 半導体基板に形成された複数の不揮発性メモリセルを有する半導体装置であって、
    前記不揮発性メモリセルは、
    (a)前記半導体基板の主面上に、第1ゲート絶縁膜を隔てて配置された、1つの第1ゲート電極と、
    (b)前記半導体基板の主面上に、前記第1ゲート電極の一対の側壁のうち、双方の側壁の側方に隣り合うようにして配置された、2つの第2ゲート電極と、
    (c)前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に、前記第1ゲート電極に近い方から順に配置された、第1絶縁膜、電荷蓄積絶縁膜、および、第2絶縁膜と、
    (d)前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に、前記半導体基板に近い方から順に配置された、前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜とを有し、
    前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜は、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間から、前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に渡って一体的に配置され、
    前記電荷蓄積絶縁膜は、前記第2ゲート電極と前記半導体基板との間には配置されていないことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4記載の半導体装置において、
    前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さは、前記半導体基板に近い部分よりも、遠い部分の方が薄いことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記第2絶縁膜のうち、前記半導体基板と前記第2ゲート電極との間に配置された部分における、前記半導体基板の主面から見た厚さは、前記第1ゲート電極と前記第2ゲート電極との間に配置された部分における、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さよりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  7. 半導体基板に形成された複数の不揮発性メモリセルを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に前記不揮発性メモリセルを形成する工程は、
    (a)前記半導体基板の主面上に、第1ゲート絶縁膜を隔てて、1つの第1ゲート電極を形成する工程と、
    (b)前記半導体基板の主面および前記第1ゲート電極を一体的に覆うようにして、順に、第1絶縁膜と電荷蓄積絶縁膜とを形成する工程と、
    (c)前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1絶縁膜を介して前記第1ゲート電極の側壁を覆う部分のみを残し、他を除去する工程と、
    (d)前記半導体基板の主面、前記第1絶縁膜、および、前記電荷蓄積絶縁膜を一体的に覆うようにして、第2絶縁膜を形成する工程と、
    (e)前記第2絶縁膜を介して、前記半導体基板の主面のうち、前記第1ゲート電極の1対の側壁のそれぞれに隣り合う位置に配置するようにして、第2ゲート電極を形成する工程と、
    (f)前記第2ゲート電極のうち、いずれか一方を除去する工程と、
    (g)前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜のうち、前記第2ゲート電極に覆われていない部分を除去する工程とを有し、
    前記(c)工程によって、前記第2ゲート電極の下には前記電荷蓄積絶縁膜が配置されない前記不揮発性メモリセルを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 請求項7記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b),(c)工程では、
    前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さが、前記半導体基板に近い部分よりも、遠い部分の方が薄くなるようにして、前記電荷蓄積絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、
    前記(b)工程で形成した前記電荷蓄積絶縁膜に対して、前記半導体基板の主面に交差する方向のエッチング速度が、他の方向のエッチング速度よりも速いような異方性エッチングを施すことで、前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁を覆う部分のみを残し、他を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、
    前記第2絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側方下部の領域に、前記第1絶縁膜を介して形成する部分における、前記半導体基板の主面から見た厚さが、前記第1ゲート電極の側壁の領域に、前記電荷蓄積絶縁膜を介して形成する部分における、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さよりも厚くなるようにして、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  11. 請求項10記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b)工程では、
    前記第1絶縁膜として、酸化シリコンを主体とする絶縁膜を形成し、
    前記電荷蓄積絶縁膜として、窒化シリコンを主体とする絶縁膜を形成し、
    前記第2絶縁膜として、酸化シリコンを主体とする絶縁膜を、熱酸化法によって形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  12. 半導体基板に形成された複数の不揮発性メモリセルを有する半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体基板上に前記不揮発性メモリセルを形成する工程は、
    (a)前記半導体基板の主面上に、第1ゲート絶縁膜を隔てて、1つの第1ゲート電極を形成する工程と、
    (b)前記半導体基板の主面および前記第1ゲート電極を一体的に覆うようにして、順に、第1絶縁膜と電荷蓄積絶縁膜とを形成する工程と、
    (c)前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1絶縁膜を介して前記第1ゲート電極の側壁を覆う部分のみを残し、他を除去する工程と、
    (d)前記半導体基板の主面、前記第1絶縁膜、および、前記電荷蓄積絶縁膜を一体的に覆うようにして、第2絶縁膜を形成する工程と、
    (e)前記第2絶縁膜を介して、前記半導体基板の主面のうち、前記第1ゲート電極の1対の側壁のそれぞれに隣り合う位置に配置するようにして、2つの第2ゲート電極を形成する工程と、
    (f)前記第1絶縁膜および前記第2絶縁膜のうち、前記第2ゲート電極に覆われていない部分を除去する工程とを有し、
    前記(e)工程によって、2つの第2ゲート電極を有するような前記不揮発性メモリセルを形成し、
    前記(c)工程によって、前記第2ゲート電極の下には前記電荷蓄積絶縁膜が配置されない前記不揮発性メモリセルを形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 請求項12記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b),(c)工程では、
    前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さが、前記半導体基板に近い部分よりも、遠い部分の方が薄くなるようにして、前記電荷蓄積絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(c)工程では、
    前記(b)工程で形成した前記電荷蓄積絶縁膜に対して、前記半導体基板の主面に交差する方向のエッチング速度が、他の方向のエッチング速度よりも速いような異方性エッチングを施すことで、前記電荷蓄積絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側壁を覆う部分のみを残し、他を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(d)工程では、
    前記第2絶縁膜のうち、前記第1ゲート電極の側方下部の領域に、前記第1絶縁膜を介して形成する部分における、前記半導体基板の主面から見た厚さが、前記第1ゲート電極の側壁の領域に、前記電荷蓄積絶縁膜を介して形成する部分における、前記第1ゲート電極の側壁から見た厚さよりも厚くなるようにして、前記第2絶縁膜を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  16. 請求項15記載の半導体装置の製造方法において、
    前記(b)工程では、
    前記第1絶縁膜として、酸化シリコンを主体とする絶縁膜を形成し、
    前記電荷蓄積絶縁膜として、窒化シリコンを主体とする絶縁膜を形成し、
    前記第2絶縁膜として、酸化シリコンを主体とする絶縁膜を、熱酸化法によって形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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