JP2009281694A - ガス化溶融炉の溶融炉における溶融スラグ生成効率を向上させる方法、ガス化溶融炉の溶融炉内に未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法およびガス化溶融炉 - Google Patents

ガス化溶融炉の溶融炉における溶融スラグ生成効率を向上させる方法、ガス化溶融炉の溶融炉内に未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法およびガス化溶融炉 Download PDF

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Abstract

【課題】ガス化溶融炉の溶融炉および二次燃焼部において、溶融スラグの生成効率を向上させ、または、未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法、およびそのようなことを達成することができるガス化溶融炉を提供する。
【解決手段】廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、このガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、この灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉(3)の溶融炉内に融点降下材料を投入し、融点降下材料は、溶融炉(3)内におけるその終端速度が溶融炉(3)内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉の溶融炉における溶融スラグ生成効率を向上させる方法、ガス化溶融炉の溶融炉内に未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法およびガス化溶融炉に関する。
都市ゴミ等の廃棄物を熱分解することにより燃焼ガスと灰とを発生させ、さらに生じた灰を安全な無害化物にするために、灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉が用いられる。
このガス化溶融炉の溶融炉において、灰から溶融スラグへの生成効率が低い場合、溶融炉およびこの溶融炉の下流に設置される二次燃焼部の床面や側壁において、溶融炉で溶融スラグ化されなかった灰が未溶融の状態で付着・堆積し、このような未溶融物の堆積が進行すると、溶融炉および二次燃焼部のガス流路が閉塞するに至り、ガス化溶融炉全体を継続して運転することが不可能になる。
このため、ガス化溶融炉の溶融炉において、灰から溶融スラグへの転換効率を高めることが要求されている。
灰から溶融スラグへの転換効率を高める方法として、バーナ等の外熱を溶融炉内部に加えることにより溶融炉および二次燃焼部の温度を高くして、溶融スラグ化を促進させる方法があるが、外熱を加えることはエネルギー使用量の増大および浪費につながり、また、二次燃焼部は溶融炉よりも温度が低下している場所であるため、溶融炉から外熱を加えることにより二次燃焼部の溶融スラグ化を図るためには、より過剰な熱負荷を溶融炉側に与えなければならず、これにより溶融炉が損傷するおそれがあり、また、溶融炉への熱負荷が十分でない場合には溶融炉二次燃焼部側まで十分な熱負荷が行き届かないことになる。
また、溶融スラグの生成効率を高める他の方法として、特許文献1には融点降下剤を用いる方法が開示されている。
しかしながら、この方法では、溶融炉に投入される前に灰に融点降下剤を添加し、さらにこれに水を加えることにより造粒する工程が必要であり、また、ここで調製される灰含有造粒物の粒径は2〜10mmであり、この粒径範囲では、灰含有造粒物の溶融炉内部における終端速度が溶融炉内のガス流速を超えてしまうために、溶融炉内に満遍なく灰含有造粒物を散布することはできずに落下するだけになり、溶融スラグの生成効率は悪い。
また、溶融炉内に堆積する不溶融堆積物または半溶融堆積物上に融点降下剤を直接的に到達させて、融点降下剤とその堆積物が混合されることにより溶融流動化させ、堆積物を除去する方法が特許文献2に記載されている。
しかしながら、この方法では、一旦未溶融堆積物が溶融炉もしくは溶融炉二次燃焼部に生成してしまうと、融点降下剤を未溶融堆積物と反応させるのは容易ではなく、堆積物の除去効率は実際には良好ではなかった。
特開平07−208719号公報 特開2007−225168号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ガス化溶融炉の溶融炉および二次燃焼部において、溶融スラグの生成効率を向上させ、または、未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法、およびそのようなことを達成することができるガス化溶融炉を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉における溶融炉内の溶融スラグ生成効率を向上させる方法であって、溶融炉内に融点降下材料を投入し、該融点降下材料は、該溶融炉内におけるその終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものであることを特徴とするものである。
また、本発明は、廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉における溶融炉内に、未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法であって、該溶融炉内に融点降下材料を投入し、該融点降下材料は、該溶融炉内におけるその終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものであることを特徴とするものである。
上記本発明において、前記融点降下材料は、前記溶融炉の二次燃焼部側にも投入され、融点降下材料の粒径は、該二次燃焼部内における融点降下材料の終端速度が該二次燃焼部内を流通するガス流速の最大値から最小値の範囲内に収まるように調整されることが好ましい。
好ましくは、前記融点降下材料は、酸化ナトリウムおよび酸化ケイ素を主成分とするガラスカレットおよび融点降下剤からなる群から選択される少なくとも1種である。
前記融点降下材料は、好ましくは、ガラスカレットであり、前記溶融炉に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜1.0mmであり、前記二次燃焼部に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜2.0mmである。
前記融点降下剤は、好ましくは、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種である。
また、本発明は、廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉であって、溶融炉内における終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整された融点降下材料を該溶融炉内に投入する手段が設けられていることを特徴とするものである。
上記本発明のガス化溶融炉において、前記融点降下材料を二次燃焼部に投入する手段がさらに設けられており、該二次燃焼部に投入される融点降下材料の粒径は、その二次燃焼部内における終端速度が該二次燃焼部内を流通するガス流速の最大値から最小値の範囲内に収まるように調整されていることが好ましい。
前記融点降下材料は、好ましくは、酸化ナトリウムおよび酸化ケイ素を主成分とするガラスカレットおよび融点降下剤からなる群から選択される少なくとも1種である。
前記融点降下材料は、好ましくは、ガラスカレットであり、前記溶融炉に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜1.0mmであり、前記二次燃焼部に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜2.0mmである。
前記融点降下剤は、好ましくは、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種である。
本発明では、廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉の溶融炉内に融点降下材料を投入し、該融点降下材料は、該溶融炉内におけるその終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものであることを特徴とし、このような融点降下材料は溶融炉および二次燃焼部内に満遍なく飛散することによって、溶融炉内の空間に飛散する灰を効率よく捕捉することができ、また、溶融炉内の壁面に付着する未溶融灰を捕捉し堆積物化を防止することができるので、溶融スラグの生成効率を高めることができ、かつ、上記溶融炉内に未溶融状態の付着物が堆積することを防止することができる。したがって、本発明の方法によって、ガス化溶融炉を長期間にわたって安定的かつ連続的に運転することが可能となる。
以下、本発明のガス化溶融炉の溶融炉内の溶融スラグ生成効率向上方法、未溶融物堆積防止方法、およびガス化溶融炉について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明のガス化溶融炉の溶融炉の一例を模式的に示す概略図を示している。また、図1に示す溶融炉は、本発明の方法を実施するために用いられるものである。
なお、本実施の形態では、本発明に関するガス化溶融炉のガス化処理に用いられるガス化炉は本発明の主要構成部分ではないのでその詳細な説明は省略する。また、図1では、発明を理解しやすくするために、本発明に関係する構成部分のみを表している。また、図中の実線の矢印は、溶融炉に供給される排ガスの流れを示し、波線の矢印は、溶融炉内に投入される融点降下材料の流れを示している。
図1に示す溶融炉では、廃棄物のガス化処理よって生じた灰を含有する熱分解ガスである排ガスが、排ガス導入口(2)を介して溶融炉(3)内に供給される。溶融炉(3)内に供給された排ガスは、溶融炉(3)の形状に沿って進行する。図1の溶融炉(3)では、まず、溶融炉(3)を下向きに流れた後、水平方向にその流れ方向を変え、次いで、二次燃焼部(6)に達し、その後、二次燃焼部(6)の上側に設けられた廃熱ボイラ(4)に向かって上向きに流れる。
溶融炉(3)内では、その内部を流れる排ガス中の灰に対して、高温処理を行うことにより飛散する灰は溶融スラグ化し、生じた溶融スラグは、溶融炉(3)の下方に落下していき、溶融炉(3)の下端に設けられた溶融スラグ排出口(5)から排出されるようになっている。
ここで、溶融炉(3)内では、高温処理に用いられている温度よりもさらに高い融点を持つ灰は、溶融スラグ化することがなく、溶融炉(3)の下流部分に至るまで飛散し、二次燃焼部(6)にも到達するため、このまま放置しておくと未溶融物が溶融炉(3)および二次燃焼部(6)の壁等に付着し、未溶融物の堆積物化が進んでいくことになる。図1の溶融炉(3)では、灰の溶融スラグ化を促進し、かつ、このような未溶融物が壁等に堆積していくことを防止するために、溶融炉(3)および二次燃焼部(6)の複数箇所にわたって、融点降下材料を溶融炉(3)および二次燃焼部(6)に投入するための投入ノズル(1)が設けられている。
この投入ノズル(1)の設置位置および設置数は任意であり、溶融炉(3)での付着および堆積物のできやすい位置を選択すればよく、また、各ノズル(1)は開閉自在に構成される。したがって、溶融炉(3)の運転状態の変化に応じて堆積物の発生状況を判断し、必要な位置のノズル(1)のみを開とすることにより、融点降下材料の投入箇所を自由に変更することができ、例えば、溶融炉(3)にのみ融点降下材料を投入するようにすることもできる。
例えば、溶融炉(3)内のガス流れ方向の最上流部の1箇所のノズル(1)から融点降下剤を投入するようにすれば、溶融炉内の上流部から下流部までに飛散する灰を各部の壁に灰が付着して堆積する前に捕捉し、また、付着しても堆積物化が進む前に溶融スラグ化を促進させることができる。
また、溶融炉(3)での灰の付着および堆積物化が溶融炉(3)の下流部分で発生しやすい場合には、下流部の1箇所のノズル(1)から融点降下剤を投入するようにすれば、この下流部分での溶融スラグ化を促進することができる。
さらに、上記のような溶融炉(3)内の融点降下材料の投入によって、溶融炉(3)の下流に設置された二次燃焼部(6)へ飛散する灰の量が減るため、二次燃焼部(6)での未溶融物の堆積物化を防止することが可能となる。
融点降下材料は、重力落下もしくは気体の搬送媒体によって投入ノズル(1)から投入される。この際の融点降下材料投入方法として、配管を通しての重力落下もしくは気体の搬送媒体により投入することが考えられるが、配管中での閉塞を回避するためには、重力落下可能な角度で配管を設置した上で空気搬送するようにすることが望ましい。搬送空気の速度は数m/sあれば十分である。搬送空気速度が大き過ぎると溶融炉の燃焼に支障をきたすおそれがある。
融点降下材料の粒径は、後述のように、その終端速度が溶融炉(3)の排ガスの流速以下になるように、または、次燃焼部内を流通するガス流速の最大値から最小値の範囲内に収まるように調整されており、このため、溶融炉(3)内または二次燃焼部(6)内において、投入された融点降下材料は、溶融炉(3)および二次燃焼部(6)内を流通する排ガス流の搬送力を利用して溶融炉(3)および二次燃焼部(6)内の空間および壁面に満遍なく散布される。このように溶融炉(3)および二次燃焼部(6)内において融点降下材料が満遍なく散布されることによって、溶融炉(3)または二次燃焼部(6)内の空間に飛散する、または、壁部に付着する未溶融物を捕捉して溶融スラグ化を促進することが可能となる。
ここで、溶融炉(3)内における排ガス供給部分の近傍において融点降下材料を投入する場合、この部分では排ガスの流れは旋回流となるため、上記のようなその終端速度が排ガスの流速以下になるような粒径の融点降下材料が投入されることにより、この部分での未溶融物の生成を有効に防止することが可能である。
同様に、排ガスの流れ方向が水平方向になる溶融炉(3)の下部部分においても、この部分で上記のような粒径を有する融点降下材料を投入することにより、未溶融灰の飛散および溶融炉本体内下部での未溶融物の堆積を有効に防止することができる。
また、二次燃焼部(6)において融点降下材料を投入する場合、図に示すように、この部分では排ガス流の流れ方向は上向きの直進流になるが、二次燃焼部(6)の上部から融点降下材料を投入することによって、有効に未溶融灰の飛散および未溶融物の堆積を有効に防止することができる。
次に、融点降下材料の粒径の調整について説明する。
上記のように、溶融炉(3)または二次燃焼部(6)に投入される融点降下材料は、その粒径が、溶融炉(3)内等におけるその終端速度が排ガスの流速以下になるように設定される。
ここで、融点降下材料の終端速度は、粒子の比重や粒径、粒子が通過する灰ガス等の流体の比重や粘度から求められる、粒子の落下速度であり、融点降下材料の粒径と、その終端速度とは図2のグラフに示すような関係を有している。
溶融炉(3)および二次燃焼部(6)における排ガス流速は、熱源となる廃棄物や燃料の投入量とそれらを燃焼させるための空気量、および溶融炉(3)および二次燃焼部(6)の断面積から求めることができる。溶融炉(3)においては、効率よく溶融スラグを生成させること、二次燃焼部(6)では効率よく排ガスからの熱回収を行うことをそれぞれ目的として、溶融炉(3)の排ガスの流速は8〜15m/s、二次燃焼部(6)の排ガスは、溶融炉(3)の流速より2〜4m/s遅くなるように設定されることとなり、溶融炉(3)を実際に使用する場合にもそのような範囲に設定される。
以上の事情から、溶融炉(3)または二次燃焼部(6)内に投入される融点降下材料の粒径が設定され得る。以下の融点降下材料の粒径の設定範囲は、例として、融点降下材料としてガラスカレットを用いた場合について求めたものである。
上記のように、溶融炉(3)内での排ガスの流速は8〜12m/sであるため、ガラスカレットが排ガス流れに乗り、かつ二次燃焼部(6)より下流以降に飛散しないようにするよう、ガラスカレットの終端速度がこの範囲以下の速度になるようにガラスカレットの粒径を設定すればよい。図2によると、溶融炉(3)内におけるガラスカレットの好適な粒径は、0.4〜1.0mmである(図2中(b)参照)。
一方、二次燃焼部(6)内での排ガスの流速は2〜4m/sであり、また、ここでの排ガス流は旋回流ではなく直進流である。さらに、二次燃焼部(6)においては、投入ノズル(1)直下の未溶融物の堆積を防ぐ必要がある。これらを考慮して、二次燃焼部(6)に投入されるガラスカレットの好適な粒径は、図2によると、0.4〜2.0mmである(図2中(a)および(c)参照)。
また、ガラスカレットの粒径に下限を設けることにより、二次燃焼部(6)の下流の廃熱ボイラ(4)側へガラスカレットが飛散することを避けることもできる。
ガラスカレットの投入量については、未溶融堆積物の生成量とガラスカレット投入量における、酸化カルシウムと酸化ケイ素の重量比が丁度同じ程度になるようにすれば、溶融スラグとなった際に最も効率よく除去することができる。例として、ガラスカレット投入適正量の算出方法を以下に示す。
未溶融堆積物の生成速度を20kg/hとし、未溶融堆積物中の酸化カルシウムの重量比を42%、酸化ケイ素の重量比を23%とする。また、ガラスカレット中の酸化カルシウムが10重量%、酸化ケイ素が67重量%であるとする。これらの前提に基づいて、未溶融堆積物とガラスカレットの混合物の酸化カルシウムと酸化ケイ素の重量比が同じとなるガラスカレットの投入量は6.7kg/hとなる。
ただし、未溶融堆積物の生成速度は灰の成分や燃料状況によって増減すること、また、ガラスカレットの融点が未溶融堆積物の融点よりも低いことから、ガラスカレットが先に溶融して、未溶融堆積物をガラスカレットと共に溶融させる効果を期待することができることから、実際には上記に示した量の1.5〜2.0倍の量のガラスカレットを投入し、未溶融堆積物の最大生成量に対応できるようにするとよい。
また、上記では、溶融スラグよりも融点が低く、灰や未溶融物と容易に付着して溶融すること、また廃棄物再生工場から容易に入手することができる等により最も使用し易い材料であることから、融点降下材料としてガラスカレットを用いた場合について説明したが、融点降下材料として、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種を含む融点降下剤を用いた場合にも、同様にして適切な粒径を設定することができる。
また、上記においては、ガス化溶融炉を対象として説明したが、廃棄物の焼却灰を燃料を用いて燃焼溶融させる灰溶融炉等においても実施可能である。
本発明のガス化溶融炉の溶融炉の一例を模式的に示す概略図である。 ガラスカレットの粒径(mm)とその終端速度(m/s)との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 投入ノズル
2 排ガス導入口
3 溶融炉
4 廃熱ボイラ
5 溶融スラグ排出口
6 二次燃焼部

Claims (11)

  1. 廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉における溶融炉内の溶融スラグ生成効率を向上させる方法であって、
    溶融炉内に融点降下材料を投入し、該融点降下材料は、該溶融炉内におけるその終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものであることを特徴とする方法。
  2. 廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉における溶融炉内に、未溶融状態の付着物が堆積することを防止する方法であって、
    該溶融炉内に融点降下材料を投入し、該融点降下材料は、該溶融炉内におけるその終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整されたものであることを特徴とする方法。
  3. 前記融点降下材料は、前記溶融炉の二次燃焼部側にも投入され、融点降下材料の粒径は、該二次燃焼部内における融点降下材料の終端速度が該二次燃焼部内を流通するガス流速の最大値から最小値の範囲内に収まるように調整される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記融点降下材料は、酸化ナトリウムおよび酸化ケイ素を主成分とするガラスカレットおよび融点降下剤からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
  5. 前記融点降下材料は、ガラスカレットであり、前記溶融炉に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜1.0mmであり、前記二次燃焼部に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜2.0mmである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記融点降下剤は、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項4に記載の方法。
  7. 廃棄物を可燃性ガスと灰に熱分解するガス化処理を行い、該ガス化処理により生じた灰に対して溶融処理を行うことにより、該灰を溶融スラグ化させるガス化溶融炉であって、
    溶融炉内における終端速度が該溶融炉内に流通するガスの流速以下になるようにその粒径が調整された融点降下材料を該溶融炉内に投入する手段が設けられていることを特徴とする、ガス化溶融炉。
  8. 前記融点降下材料を二次燃焼部に投入する手段がさらに設けられており、該二次燃焼部に投入される融点降下材料の粒径は、その二次燃焼部内における終端速度が該二次燃焼部内を流通するガス流速の最大値から最小値の範囲内に収まるように調整されている、請求項7に記載のガス化溶融炉。
  9. 前記融点降下材料は、酸化ナトリウムおよび酸化ケイ素を主成分とするガラスカレットおよび融点降下剤からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項7または8に記載のガス化溶融炉。
  10. 前記融点降下材料は、ガラスカレットであり、前記溶融炉に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜1.0mmであり、前記二次燃焼部に投入されるガラスカレットの粒径は、0.4〜2.0mmである、請求項9に記載のガス化溶融炉。
  11. 前記融点降下剤は、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ケイ素、炭酸カルシウムからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項9に記載のガス化溶融炉。
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