JP2009281055A - 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット - Google Patents

井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2009281055A
JP2009281055A JP2008134257A JP2008134257A JP2009281055A JP 2009281055 A JP2009281055 A JP 2009281055A JP 2008134257 A JP2008134257 A JP 2008134257A JP 2008134257 A JP2008134257 A JP 2008134257A JP 2009281055 A JP2009281055 A JP 2009281055A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tube
pipe
unit
packer
protective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008134257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5014256B2 (ja
Inventor
Tadao Shibano
忠夫 柴野
Nobuyuki Tachibana
信行 立花
Yoshiki Ogawa
慶樹 小川
Hisato Masuno
久人 増野
Hideyoshi Suzue
秀吉 鈴江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2008134257A priority Critical patent/JP5014256B2/ja
Publication of JP2009281055A publication Critical patent/JP2009281055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5014256B2 publication Critical patent/JP5014256B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】有孔管の周囲に確実に粒状物を充填することが可能な井戸トンネルの構築方法を提供する。
【解決手段】外管2によって保護された削孔20を構築する工程と、中空管5を挿入可能なガイド管41と、オーガスクリュー6を挿入可能なオーガ保護管42とを並列させるとともに、そのガイド管及びオーガ保護管の周囲で膨張可能な周パッカ43を備えた保護管ユニット4を外管に挿入する工程と、ガイド管にストレーナ管51を備えた中空管5を挿入するとともに、オーガ保護管にオーガスクリューを挿入する工程と、周パッカを膨張させて保護管ユニットと外管とを一体化する工程と、オーガスクリューによって硅砂61を削孔の先端に向けて搬送するとともに、外管及び保護管ユニットを引き抜く工程とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、地下水を集水したり、地中に注水したりするために構築される井戸トンネル、及びそれを構築する際に使用される保護管ユニットに関するものである。
トンネルや地下鉄の駅舎などの長大な線状の地下構造物を構築すると、場所によっては地下水の流れを分断して地下水の上昇又は低下を引き起こし、浸水、井戸枯れ、地盤沈下などを引き起こすことがあるので、地下水の流れを回復させる設備を設けることがある(特許文献1など参照)。
また、従来、地下水を集水するために、ストレーナ管などの有孔管を地中に埋設して集水トンネル(井戸トンネル)を構築する方法が知られている(特許文献2,3等参照)。
さらに、この有孔管の周囲には、砕石、砂、硅砂などの粒状物を充填して、目詰まりが起きないようにしている。
特開平10−54030号公報 特許第3485862号公報 特開平8−277522号公報
しかしながら、有孔管の周囲の空洞に隙間無く、均質に粒状物を充填するのは難しく、充填密度に差があると透水性能にばらつきが生じるうえに、充填が不足すれば孔壁が崩落、又は孔が変形して周辺地盤が沈下するおそれがある。また、充填部の空隙が大きな箇所には、原地盤の細粒分が流れ込みやすく、目詰まりを起こすおそれもある。
特に、傾斜角度が小さく水平に近い削孔では、重力によって搬送途中で砂などの粒状物が堆積してしまうので、孔内に確実に粒状物を充填するのはより難しくなる。
そこで、本発明は、有孔管の周囲に確実に粒状物を充填することが可能な井戸トンネルの構築方法、及びそれを構築する際に使用される保護管ユニットを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の井戸トンネルの構築方法は、地下水を集水又は地中に注水するために構築される井戸トンネルの構築方法であって、外管によって保護された削孔を構築する工程と、中空管を挿入可能なガイド管と、オーガスクリューを挿入可能なオーガ保護管とを並列させるとともに、そのガイド管及びオーガ保護管の周囲で膨張可能な周パッカを備えた保護管ユニットを前記外管に挿入する工程と、前記ガイド管に有孔管を少なくとも一部に備えた中空管を挿入するとともに、前記オーガ保護管にオーガスクリューを挿入する工程と、前記周パッカを膨張させて前記保護管ユニットと前記外管とを一体化する工程と、前記オーガスクリューによって粒状物を前記削孔の先端に向けて搬送するとともに、前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜く工程とを有することを特徴とする。
ここで、前記中空管の後端に、その移動を防止するストッパ手段を設けた後に、前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜くことが好ましい。また、前記中空管の内部に止水パッカを設けることができる。
さらに、前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜く際に、前記外管を把持させて引き抜きをおこなうことが好ましい。
また、本発明の保護管ユニットは、並列に接合された並列管と、その並列管の周囲の隙間を塞ぐ遮蔽部と、その遮蔽部の外縁に沿って設けられて管軸直交方向の外側に向けて膨張可能な周パッカとを備えたことを特徴とする。
さらに、前記遮蔽部は管軸方向に間隔をおいて配置される一対の板材を備えるとともに、それらの板材間に弾性材料によって形成される前記周パッカが介在され、それらの板材間の相対距離を変更させるスライド手段を作動させることによって前記周パッカを管軸直交方向に膨縮させる構成とすることができる。
このように構成された本発明の井戸トンネルの構築方法は、オーガスクリューと中空管を挿入するための保護管ユニットを削孔の外管に挿入し、保護管ユニットと外管とを周パッカで一体化させる。
そして、オーガスクリューで粒状物を先端に向けて搬送しながら、外管と保護管ユニットを引き抜く。
このように粒状物を削孔の先端までオーガスクリューで搬送するため、有孔管の周囲に確実に粒状物を充填することができる。また、削孔が水平に近い緩勾配であっても、オーガスクリューで搬送するため均質に粒状物を充填することができる。
さらに、粒状物を充填する箇所の外管と保護管ユニットを引き抜くため、工事前の原地盤状態の透水性能に迅速に回復させることができる。
また、中空管の後端にストッパ手段を設けることによって、外管及び保護管ユニットを引き抜く際に、一緒に中空管が抜けるのを防いで、所望する箇所に確実に中空管を配置することができる。
さらに、中空管の内部に止水パッカを設けることで、作業中に中空管を通って地下水が流れ出すことを防ぐことができる。
また、外管及び保護管ユニットを引き抜く際に、外管を把持させて引き抜きをおこなえば、地盤との間に周面摩擦抵抗が生じる外管に直接、引抜き力を伝達できるうえに、周パッカを介して外管に連結された保護管ユニットにねじれの力などをほとんど伝達させることなく引き抜きをおこなうことができる。
また、並列管と遮蔽部と周パッカとを備えた保護管ユニットを使うことで、有孔管を備えた中空管を容易に削孔に挿入できるうえに、遮蔽部によって地下水の浸入を抑えながら孔壁保護に使用された外管を容易に引き抜くことができる。
さらに、一対の板材と、弾性材料によって形成される周パッカと、スライド手段とによって周パッカを膨張させる構成であれば、機構が簡単であり、遠隔操作であっても確実に周パッカを膨張させることができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図2は、本実施の形態の井戸トンネルの構築方法によって構築される井戸トンネルとしての集水トンネル1と排水トンネル10の構成を説明する断面図である。
この図2に示した地盤Gには滞水層G1が存在し、地下水が図面の左側から右側に向けて流れている。そして、その流れを分断するように、地盤Gには道路トンネルなどに使用されるボックスカルバート31、山留壁32,32などの地下構造物3が構築されている。このボックスカルバート31及び山留壁32,32は、図2の紙面直交方向に延設される線状の地下構造物3で、これによって地盤Gの広い範囲の地下水位GWに影響を与えるおそれがある。
そこで、この地下構造物3の地下水の上流側(図2の左側)に集水トンネル1を構築し、下流側(図2の右側)に排水トンネル10を構築して、集水トンネル1で上流側の滞水層G1から汲み上げた地下水を、排水トンネル10によって下流側の滞水層G1に戻すことで、地下構造物3による地下水への影響を最小限に抑える。
この集水トンネル1は、先端の無孔管を備えた泥溜部1cと、滞水層G1に配置されるストレーナ管(有孔管)を備えた集水部1aと、集水部1aで集めた地下水を搬送させる無孔管を備えた送水部1bとから主に構成される。
この集水トンネル1の後端は、地下構造物3の内部の連結管11の一端に接続される。そして、連結管11の他端には排水トンネル10の後端が接続される。
この排水トンネル10は、連結管11を通って流れ込む水を搬送する無孔管を備えた送水部10bと、滞水層G1に配置されるストレーナ管を備えた排水部10aと、その先に設けられる無孔管10cを備えた泥溜部10cとから主に構成される。
また、地下構造物3のボックスカルバート31の上方には、マンホール12,12が設けられ、マンホール12,12と連結管11とはメンテナンス管13,13によってそれぞれ連結されて、いつでも集水状態、排水状態の確認や、修理などのメンテナンスがおこなえるようになっている。
続いて、この集水トンネル1及び排水トンネル10の構築に使用する保護管ユニット4の構成について、図7−9を参照しながら説明する。
この保護管ユニット4は、図7(a)に示すように、略平行に配置されるガイド管41とオーガ保護管42とを備えた並列管40と、周パッカ43と、並列管40の周囲の隙間を塞ぐ遮蔽部44とから主に構成される。
このガイド管41は、後述する中空管5を挿入するための管で、後端には継手部41aが設けられている。また、オーガ保護管42は、後述するオーガスクリュー6を挿入するための管で、後端には継手部42aが設けられている。さらに、オーガ保護管42は、ガイド管41の上部に配置され、双方は接合部45によって接合されている。
一方、図7(b)は、図7(a)のA−A矢視方向で見た前面図で、遮蔽部44を構成する円形の板材である遮蔽板441には、ガイド管41に連通する大孔441aと、オーガ保護管42に連通する小孔441bとが設けられ、それ以外の並列管40の隙間は塞がれることになる。また、この遮蔽板441は、並列管40の先端に固定される。
さらに、この遮蔽板441の後方には、図8の分解斜視図に示すように、円筒状の周パッカ43が配置され、さらにその後方に配置される遮蔽部44を構成する板材としての押板442との間に周パッカ43が挟まれることになる。
この周パッカ43は、ゴムなどの弾性材料をリング状に成形したゴム部431と、その内周に配置される拘束リング432とから構成される。この拘束リング432は、ゴム部431よりも幅(並列管40の管軸方向の長さ)が狭く成形されており、ゴム部431の内周面がこの拘束リング432に固定されるとともに、ゴム部431の中心に向けての膨張がこの拘束リング432によって制限される。
さらに、押板442には、ガイド管41が挿通される大孔442aと、オーガ保護管42が挿通される小孔442bとが設けられ、並列管40に対してスライド可能に装着される。
また、図7(a)のB−B矢視方向で見た後面図である図7(c)及び図8に示すように、この押板442の背面には、スライド手段としてのジャッキ443,443が配置され、このジャッキ443,443を伸長させると、押板442が遮蔽板441に向けて移動し、押板442と遮蔽板441との相対距離が短くなる。そして、この押板442に押されて周パッカ43のゴム部431が変形し、拘束リング432によって内側への膨張が制限されたゴム部431は、図7(a)の二点鎖線で示すように、管軸直交方向の外側に向けて膨張することになる。
図9は、外管2の内部に保護管ユニット4を配置した状態の構成を説明するために外管2を切断した切断図で、膨張させた周パッカ43が外管2の内面に密着することで、外管2と保護管ユニット4とが一体化される。
また、この保護管ユニット4の後方には、後続ユニット4Aが所望する長さになるまで接続される。
そして、この保護管ユニット4のオーガ保護管42には、オーガスクリュー6が挿入される。このオーガスクリュー6は、軸回りに螺旋翼が設けられた削孔機であり、通常の使用方法として削孔に使用するときには、正回転させるとオーガスクリュー6の先端で切削された土砂が後方に向けて搬送されることになる。
これに対して本実施の形態では、オーガ保護管42に挿入することによってオーガスクリュー6の先端を所定の位置に配置し、逆回転させることによって砂、硅砂、砂利、砕石などの粒状物を先端に向けて搬送させるのに使用する。
すなわち、図1に示すように、オーガスクリュー6の後端には、土砂送り装置62が接続され、その土砂送り装置62には、充填材である粒状物としての硅砂61を投入するホッパ62aが設けられている。そして、ホッパ62aに投入された硅砂61は、土砂送り装置62からオーガスクリュー6の後端に送り出されて、逆回転されたオーガスクリュー6によって先端まで搬送される。例えば、2号硅砂であれば、直径150mm程度のオーガスクリュー6によって搬送することができる。
また、ガイド管41には、図1に示すように有孔管としてのストレーナ管51を一部に備えた中空管5が挿入される。このストレーナ管51は、開口率が15%以上のステンレス管で、開口のない無孔管52としてのステンレス管と接合されて中空管5の全体が形成される。
さらに、この中空管5の後端5aには、ストッパ手段としてのストッパ棒53が設置されて、中空管5の後方への移動が防止される。
次に、集水トンネル10の構築方法について図3−6を参照しながら説明する。
まず、山留壁32,32で囲まれた地下構造物3のボックスカルバート31の上面に、作業に使用する設備及び機器を配置する。すなわち、図3(a)に示すように、ボックスカルバート31の上面には、駆動力を確保するための油圧ユニット27、反力を確保するための反力架台26、推進掘削に使用する推進ジャッキ25を配置し、地盤G上には泥水式推進掘削に使用する泥水処理プラント24を設置する。
また、推進掘削をおこなう先導体21を発進させる山留壁32の内側には、コンクリートによって坑口部33を構築して補強し、地盤G側には薬液を注入して薬液注入部22を形成する。
そして、坑口部33から先導体21を発進させて削孔20を構築する。この先導体21は、推進ジャッキ25によって先導体21後方に接続された外管2を地盤Gに押し出すことによって推進させる。このため、先導体21の後方には外管2が配置されることになり、この外管2によって削孔20の孔壁崩壊が防止される。
ここでは、この削孔20は、例えば水平方向から約8−9°下方に向けて約50mの長さでおこなわれる。そして、図3(b)に示すように、所定の長さに亘って外管2を配置した後に、外管2の先端付近の地盤Gに薬液注入部23を形成して止水をおこなう。そして、掘削に使用された先導体21は、発進基地である地下構造物3に向けて外管2の内部を引き戻される。
また、先導体21が回収されて空洞となった外管2の内部には、図4に示すように保護管ユニット4及びそれに接続させる後続ユニット4A,・・・を挿入する。
さらに、保護管ユニット4及び後続ユニット4Aの内部には、図5に示すようにオーガスクリュー6と中空管5とを挿入する。この中空管5は、先端の泥溜部1cとなる部分には無孔管52、集水部1aとなる部分にはストレーナ管51、送水部1bとなる部分には無孔管52が配置される(図2,1参照)。
そして、図6に示すように、オーガスクリュー6の後端には土砂送り装置62を接続し、土砂送り装置62のホッパ62aにバケット62bによって硅砂61を供給する。
ここで、硅砂61を充填しながら外管2と保護管ユニット4を引き抜く作業について、図10の模式図を参照しながら詳細に説明する。
図10(a)は、硅砂61を送る作業を開始する前のセッティング完了時の状態を示している。
この状態では、外管2は、山留壁32から薬液注入部23までの全長に亘って配管されており、その内部に保護管ユニット4及び後続ユニット4Aが挿入されている。また、保護管ユニット4の周パッカ43は膨張して、外管2の内周面に密着している。
さらに、中空管5の後端付近の内部には、止水パッカ54が配置され、地下構造物3の内部に中空管5から水が流れ込まないように遮蔽される。また、止水パッカ54には、水抜きバルブ54aが設けられている。さらに、この止水パッカ54の後方の中空管5の端部には、連結部53aが取り付けられ、その連結部53aから後方の山留壁32に向けてストッパ棒53が延設されている。
また、保護管ユニット4の後方に接続される後続ユニット4Aの最後部の端部には、ストッパ棒53を挿通させる孔が設けられた止水蓋55が設置される。この止水蓋55にも、水抜きバルブ55aが設けられている。
さらに、オーガ保護管42にはオーガスクリュー6が挿入されて、その後端はオーガ保護管42から地下構造物3の内部に突出している。
また、外管2の地下構造物3の内部に突出した部分は、推進ジャッキ25の把持部25aによって把持される。そして、推進ジャッキ25を作動させて把持部25aを後方にスライド移動させると、そのストローク分だけ外管2が地下構造物3の内部に引き抜かれる。
この外管2の引き抜き作業に合わせて、又は所定の長さの外管2の引き抜きが終了した時点で、オーガスクリュー6を逆回転させて、図10(b)に示すように硅砂61を外管2が引き抜かれた削孔20に充填する。
すなわち、外管2を引き抜くと、周パッカ43によって外管2に一体化された保護管ユニット4及び後続ユニット4Aも追従して引き抜かれ、ストッパ棒53によって移動が制限されている中空管5のみが当初の位置に留まることになる。そして、この中空管5のストレーナ管51の周囲の空隙には、スクリューオーガ6によって搬送された硅砂61が充填される。
この充填は、硅砂61がストレーナ管51の周囲に密実に充填されるまでおこなう。例えば削孔20の容積と、送り出された硅砂61の量とを比較することで、硅砂61の充填度合いを管理することができる。また、密実に硅砂61が充填されたときのオーガスクリュー6の回転にかかる負荷値を予め把握しておくことで、硅砂61の充填度合いを管理することもできる。
そして、地下構造物3内に所定の長さの外管2及び後続ユニット4Aが引き抜かれた後に、引き抜かれた部分の外管2及び後続ユニット4Aを切断、撤去し、再び、外管2並びに保護管ユニット4及び後続ユニット4Aの引き抜き作業、硅砂61の充填作業を繰り返す。
以上の作業を繰り返し、削孔20の全長から外管2並びに保護管ユニット4及び後続ユニット4Aを引き抜くとともに、削孔20の全長に硅砂61を充填することによって集水トンネル1は構築される。
なお、以上においては、集水トンネル1の構築方法について説明したが、排水トンネル10についても同様の方法によって構築することができる。
次に、本実施の形態の井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニットの作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の集水トンネル1又は排水トンネル10の構築方法は、オーガスクリュー6と中空管5を挿入するための保護管ユニット4を削孔20の外管2に挿入し、保護管ユニット4と外管2とを周パッカ43で一体化させる。
そして、オーガスクリュー6で硅砂61を搬送しながら、外管2と保護管ユニット4を引き抜く。
このように硅砂61を削孔20の先端までオーガスクリュー6で搬送するため、ストレーナ管51の周囲に確実に硅砂61を充填することができる。また、削孔20が水平に近い緩勾配であっても、オーガスクリュー6で搬送するため均質に硅砂61を充填することができる。
さらに、硅砂61を充填する箇所の外管2と保護管ユニット4を引き抜くため、工事前の原地盤状態の透水性能に迅速に回復させることができる。すなわち、泥水や薬液注入によって削孔20の孔壁を保護した場合は、原地盤状態の透水性能が回復するまでに時間がかかることになるが、外管2で孔壁保護をおこなった場合は、その外管2を引き抜くことで原地盤状態の透水性能を回復させることができる。また、外管2を引き抜いた直ぐ後に硅砂61を充填するのであれば、外管2に代えて即座に硅砂61による孔壁保護がおこなわれるので、周辺地盤が沈下するのを防止することができる。
また、中空管5の後端5aにストッパ棒53を設置することによって、外管2及び保護管ユニット4を引き抜く際に、一緒に中空管5が抜けるのを防いで、所望する箇所に確実に中空管5を配置することができる。
さらに、中空管5の内部に止水パッカ54を設けることで、作業中に中空管5を通って地下水が流れ出すことを防ぐことができる。特に、排水トンネル10と連結する前に集水をおこなうと、流下させるべき以上の地下水が大気中に放出されて地盤沈下を引き起こすおそれがあるので、止水パッカ54によって出水を抑えるとともに、地下水位GWを観測しながら工事をおこなうのが好ましい。
また、外管2及び保護管ユニット4を引き抜く際に、外管2を把持させて引き抜きをおこなえば、地盤Gとの間に周面摩擦抵抗が生じる外管2に直接、引抜き力を伝達できる。
さらに、同時に引き抜かれる保護管ユニット4は、周パッカ43を介して外管2に連結されているので、外管2を引き抜くために多少回転させたり振動させたりしても、保護管ユニット4にはねじれの力がほとんど伝達されないので、引き抜き作業中に保護管ユニット4が破損したり、オーガスクリュー6や中空管5が位置ずれを起こしたり、ねじれたりすることなく引き抜きをおこなうことができる。
また、並列管40と遮蔽部44と周パッカ43とを備えた保護管ユニット4を使うことで、ストレーナ管51を備えた中空管5を容易に削孔20の内部に挿入することができる。さらに、保護管ユニット4の遮蔽部44によって地下水の浸入を抑えながら、削孔20に使用された外管2を容易に引き抜くことができる。
さらに、遮蔽部44を構成する一対の板材としての遮蔽板441及び押板442と、弾性材料のゴム部431を備えた周パッカ43と、ジャッキ443,443とによって周パッカ43を膨張させる構成であれば、機構が簡単であり、遠隔操作であっても確実に周パッカ43を膨張させることができる。また、ジャッキ443,443を複数配置することで、均等な力で押板442を押すことができる。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、回収可能な先導体21を用いた推進工法によって外管2を地中に配置したが、これに限定されるものではなく、その他の推進工法、シールド工法など他の工法によって外管2を地中に配置してもよい。
また、前記実施の形態では、周パッカ43は押板442で押して膨張させる構成としてが、これに限定されるものではなく、袋状の周パッカに水や気体などを充填して膨張させる構成であってもよい。
さらに、前記実施の形態では、外管2を推進ジャッキ25で把持させて引き抜きをおこなったが、これに限定されるものではなく、保護管ユニット4に接続された後続ユニット4Aを引き抜くことで外管2を一緒に引き抜く方法を適用することもできる。
本発明の最良の実施の形態の井戸トンネルの構築方法を説明する説明図である。 地下構造物の両側に集水トンネルと排水トンネルがそれぞれ構築された構成を示した断面図である。 地盤を削孔して外管を配置する工程を説明する図であって、(a)は先導体によって外管を配置している状態の説明図、(b)は外管の配置後に先導体を回収している状態の説明図である。 外管の内部に保護管ユニット及び後続ユニットを挿入する工程を説明する説明図である。 保護管ユニット及び後続ユニットの内部に中空管及びオーガスクリューを挿入する工程を説明する説明図である。 オーガスクリューによって硅砂を搬送する工程を説明する説明図である。 保護管ユニットの構成を説明する図であって、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A矢視方向で見た前面図、(c)は(a)のB−B矢視方向で見た後面図である。 周パッカの構成を説明する分解斜視図である。 外管の内部に保護管ユニット及び後続ユニットを挿入した構成を説明する切断図である。 外管を引き抜いた削孔内部に硅砂を充填する工程を説明する図であって、(a)は外管を引き抜く前の状態を示した模式図、(b)は外管を引き抜いて硅砂を充填した状態を示した模式図である。
符号の説明
1 集水トンネル(井戸トンネル)
10 排水トンネル(井戸トンネル)
2 外管
4 保護管ユニット
40 並列管
41 ガイド管
42 オーガ保護管
43 周パッカ
431 ゴム部(弾性材料)
44 遮蔽部
441 遮蔽板(板材)
442 押板(板材)
443 ジャッキ(スライド手段)
5 中空管
5a 後端
51 ストレーナ管(有孔管)
53 ストッパ棒(ストッパ手段)
54 止水パッカ
6 オーガスクリュー
61 硅砂(粒状物)

Claims (6)

  1. 地下水を集水又は地中に注水するために構築される井戸トンネルの構築方法であって、
    外管によって保護された削孔を構築する工程と、
    中空管を挿入可能なガイド管と、オーガスクリューを挿入可能なオーガ保護管とを並列させるとともに、そのガイド管及びオーガ保護管の周囲で膨張可能な周パッカを備えた保護管ユニットを前記外管に挿入する工程と、
    前記ガイド管に有孔管を少なくとも一部に備えた中空管を挿入するとともに、前記オーガ保護管にオーガスクリューを挿入する工程と、
    前記周パッカを膨張させて前記保護管ユニットと前記外管とを一体化する工程と、
    前記オーガスクリューによって粒状物を前記削孔の先端に向けて搬送するとともに、前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜く工程とを有することを特徴とする井戸トンネルの構築方法。
  2. 前記中空管の後端に、その移動を防止するストッパ手段を設けた後に、前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜くことを特徴とする請求項1に記載の井戸トンネルの構築方法。
  3. 前記中空管の内部に止水パッカを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の井戸トンネルの構築方法。
  4. 前記外管及び前記保護管ユニットを引き抜く際に、前記外管を把持させて引き抜きをおこなうことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の井戸トンネルの構築方法。
  5. 並列に接合された並列管と、その並列管の周囲の隙間を塞ぐ遮蔽部と、その遮蔽部の外縁に沿って設けられて管軸直交方向の外側に向けて膨張可能な周パッカとを備えたことを特徴とする保護管ユニット。
  6. 前記遮蔽部は管軸方向に間隔をおいて配置される一対の板材を備えるとともに、それらの板材間に弾性材料によって形成される前記周パッカが介在され、それらの板材間の相対距離を変更させるスライド手段を作動させることによって前記周パッカを管軸直交方向に膨縮させることを特徴とする請求項5に記載の保護管ユニット。
JP2008134257A 2008-05-22 2008-05-22 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット Expired - Fee Related JP5014256B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008134257A JP5014256B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008134257A JP5014256B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009281055A true JP2009281055A (ja) 2009-12-03
JP5014256B2 JP5014256B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=41451787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008134257A Expired - Fee Related JP5014256B2 (ja) 2008-05-22 2008-05-22 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5014256B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102235151A (zh) * 2010-04-21 2011-11-09 成都中铁隆工程有限公司 砂卵石漂石层超前成孔方法
JP6361007B1 (ja) * 2018-01-24 2018-07-25 有限会社久美川鉄工所 地下、地面に対して強固、補強、補充に関する

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146601A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Taisei Corp 透水性隔壁及び集水トンネルの構築方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146601A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Taisei Corp 透水性隔壁及び集水トンネルの構築方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102235151A (zh) * 2010-04-21 2011-11-09 成都中铁隆工程有限公司 砂卵石漂石层超前成孔方法
CN102235151B (zh) * 2010-04-21 2013-05-08 成都中铁隆工程集团有限公司 砂卵石漂石层超前成孔方法
JP6361007B1 (ja) * 2018-01-24 2018-07-25 有限会社久美川鉄工所 地下、地面に対して強固、補強、補充に関する
JP2019127752A (ja) * 2018-01-24 2019-08-01 有限会社久美川鉄工所 地下、地面に対して強固、補強、補充に関する

Also Published As

Publication number Publication date
JP5014256B2 (ja) 2012-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5990214B2 (ja) 場所打ちコンクリート杭の施工方法における孔壁の補強方法
JP2006299724A5 (ja)
JP2017186783A (ja) 地中連続壁の構築方法
JP5014256B2 (ja) 井戸トンネルの構築方法及び保護管ユニット
JP4609712B2 (ja) 充填材の空洞への充填手段および充填方法
JP6034121B2 (ja) 地中構造体の施工方法
JP2014020144A (ja) 圧入連続壁の造成方法
JP5819736B2 (ja) 掘削用鋼管杭
JP2008168181A (ja) 廃棄物処分場におけるゴミ処理工法
KR100845973B1 (ko) 지하수 심정의 상층 오염지하수 유입방지를 위한지표하부보호벽 그라우팅 팩카장치 및 그라우팅방법
KR100373927B1 (ko) 굴착공의 지표수 유입차단장치 및 공법
JP2011231457A (ja) 集水ボーリング孔の遮水方法とこれに用いる遮水具
JP2011032794A (ja) 中押し装置
JP2008302273A (ja) 廃棄物処分場におけるゴミ処理工法及びゴミ処理工法用掘削ヘッド
JP5773489B2 (ja) 非破砕型埋設管改築工法及び非破砕型埋設管改築用掘進機
JP2013091961A (ja) 地盤注入工法および地盤注入装置
JP4679465B2 (ja) スパイラルロッド及びこれを用いた構造体の構築方法
JP2020139364A (ja) 既設管路の改築工法
JP5701198B2 (ja) 生分解性レジンコンクリートから成る仮設資材を用いた既設廃棄管の撤去工法及び装置
JP4322794B2 (ja) 長尺先受工法
JP6202680B2 (ja) ケーソン間の目地部の閉塞方法
JP4414844B2 (ja) 地山の補強工法
JP5213762B2 (ja) 長尺先受工法
JP2015134998A (ja) 非破砕型埋設管改築装置及びそれを用いた非破砕型埋設管改築工法
KR102243585B1 (ko) 선도관과 루프 강관을 이용한 비개착 터널 시공 구조물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120605

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20180615

Year of fee payment: 6

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5014256

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees