JP2009280694A - 表面処理ポリイミドフィルムの製法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリイミド前駆体(a)溶液から得られる自己支持性フィルムの少なくとも片面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布し、加熱イミド化して得られる表面処理ポリイミドフィルムの製法であり、塗布溶媒の乾燥工程と加熱炉との間で、シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により、塗布乾燥した自己支持性フィルムの表面処理剤の塗工部分の厚みムラを観察することを特徴とする表面処理ポリイミドフィルムの製法。
【選択図】 なし
Description
フィルムの検査法として、特許文献1には、防眩フィルム等の検査対象フィルムを照明光で照らし検査員がフィルムのムラなどを目視で観察する目視検査用観察装置を目的として、検査対象フィルムの目視検査用観察装置において、前記検査対象フィルムを曲面状態で支持する曲面支持手段と、曲面状態で支持された前記検査対象フィルムを照明する光源とを備えることを特徴とするフィルムの目視検査用観察装置が開示されている。
また特許文献2には、フィルムの評価方法およびその評価結果に基づくスリットフィルムの品質管理方法に関し、詳しくはフィルムに存在する欠陥の幅方向の位置を高精度でかつ簡便に特定できるフィルムの評価方法、およびその評価結果に基づいてスリットフィルムの品質を管理する方法を目的として、フィルムの欠陥を検出することにより前記フィルムを評価する方法において、(1)前記フィルムの一方の面側に光源を配置するとともに、他方の面側にCCDカメラを配置することにより、前記フィルムの欠陥検出部を形成し、(2)前記欠陥検出部にゲージを設置し、そのゲージラインを所定位置に固定したCCDカメラを用いて撮影し、前記ゲージラインとCCD素子との位置関係に係る情報を前記コンピュータに記録し、(3)前記ゲージを除去した後前記欠陥検出部にフィルムを走行させ、前記CCDカメラを用いて欠陥を撮影し、その情報を前記コンピュータに記録し、(4)前記コンピュータに記録した 前記ゲージラインと前記CCD素子との位置関係に係る情報および前記欠陥に係る情報に基づいて、前記欠陥のフィルム幅方向の位置を特定することを特徴とするフィルムの評価方法が開示されている。
特許文献3には、検査用透明板の光透過特性の均質度を、シュリーレン光学系を用いることによって、高精度に効率よく求め評価することのできる装置および方法の提供を課題として、シュリーレン光学系で得られる可視化像を撮像手段によって読み取り、得られた画像データに低周波数成分除去処理を施した後、検査領域の画像データの平均値を求め評価値とすることによって前記課題を解決する方法が開示され、
特許文献4には、デジタル写真プリンタの入力機において、シュリーレン光学系を利用した簡易な装置でフィルムの傷を検出することを目的として、光源と、該光源から発せられた光を平行光束に変換してフィルムを透過させる手段と、前記フィルムの画像部分を透過した前記平行光束を微小面積のマスクに集束させる手段と、前記マスクの背後に配置された撮影手段と、該撮影手段によって撮影された画像を処理する手段と、を備えていることを特徴とするフィルム傷検出装置が開示されている。
そのため塗工欠陥による製品不良発生の抑制、塗工欠陥製品の廃棄による産業廃棄物発生の抑制および無駄なエネルギー消費の抑制などを行う観点から、製造途中においてフィルム表面の塗工ムラ・塗工スジといった欠陥を早期に発見し、その結果を利用して塗工ムラ原因の特定、対策を取ることで、塗工ムラや塗工スジ発生の防止を行い、欠陥の無いポリイミドフィルムの製造方法の提供を目的とする。
本発明の第ニは、ポリイミド前駆体(a)溶液を支持体上にキャストして乾燥し、支持体より剥がして得られる自己支持性フィルムの少なくとも片面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布し、さらにその塗布した自己支持性フィルムを加熱炉に入れて加熱してイミド化して、ロール状に巻き取り得られる表面処理ポリイミドフィルムの製法であり、加熱炉とロールに巻き取る間で、シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により表面処理剤の塗工部分の厚みムラを観察することを特徴とする表面処理ポリイミドフィルムの製法に関する。
1)表面処理剤の塗工部分の塗工ムラや塗工スジの測定結果を利用して、表面処理剤の塗工液の塗布方法を制御すること、制御する塗工液の塗布方法の制御が、塗工する自己支持性フィルムの走行速度を制御すること、塗工装置の塗工液の幅方向の一部もしくは全部の塗布量を制御すること。
塗工方法を制御することにより、塗工不良による塗工ムラや塗工スジ発生の抑制、塗工不良の発生した製品の廃棄による産業廃棄物発生の抑制および無駄なエネルギー消費の抑制などを行うことができる。
2)表面処理剤が、ポリイミド前駆体(b)、シランカップリング剤、ボランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタネートカップリング剤、鉄カップリング剤、銅カップリング剤などのカップリング剤または、アルミニウムキレート剤などのキレート剤であること。
更に、前記の結果を利用して塗工する自己支持性フィルムの走行速度を制御すること、塗工部分の塗工液の幅方向の一部もしくは全部の塗布量を制御することで、塗工ムラや塗工スジ発生の抑制、塗工ムラの発生した製品の廃棄による産業廃棄物発生の抑制および無駄なエネルギー消費の抑制などを行う事ができる。
(A−1)ポリイミド前駆体(a)溶液をエンドレスベルトなどの支持体上にキャストして乾燥し、フィルムを支持体より剥がして自己支持性フィルムを得る工程。
(A−2)自己支持性フィルムの片面もしくは両面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布して塗布の自己支持性フィルムを得る工程。
(A−3)必要に応じて塗布した自己支持性フィルムより塗布溶媒の一部もしくは全部を乾燥し除去して塗布して乾燥した自己支持性フィルムを得る工程。
(A−4)シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により、塗布して乾燥した自己支持性フィルムの表面部分の表面処理剤の塗工部分の塗工過剰、塗工不足、塗工ムラ、塗工スジ、微細な傷といった不良部分を観察する工程。
(A−5)塗布して乾燥した自己支持性フィルムの表面部分の表面処理剤の塗工不良の有無を判断する工程。
(A−6)塗布の自己支持性フィルムあるいは塗布して乾燥した自己支持性フィルムの表面部分の表面処理剤の塗工不良部分の観察後、加熱炉に入れて加熱してイミド化を行う工程。
(A−7)加熱してイミド化したポリイミドフィルムをロール状に巻き取り、表面処理ポリイミドフィルムを得る工程など、である。
上記工程は、逐次に又は連続して行うことができる。
(B−1)ポリイミド前駆体(a)溶液を支持体上にキャストして乾燥し、フィルムを支持体より剥がして自己支持性フィルムを得る工程。
(B−2)自己支持性フィルムの片面もしくは両面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布して塗布の自己支持性フィルムを得る工程。
(B−3)必要に応じて塗布の自己支持性フィルムより塗布溶媒の一部もしくは全部を乾燥し除去し塗布して乾燥した自己支持性フィルムを得る工程。
(B−4)塗布の自己支持性フィルムあるいは塗布して乾燥した自己支持性フィルムを加熱してイミド化して表面処理ポリイミドフィルムを得る工程。
(B−5)シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により、表面処理ポリイミドフィルムの表面部分の表面処理剤の塗工部分の塗工過剰、塗工不足、塗工ムラや塗工スジ、微細な傷といった不良部分を観察する工程。
(B−6)表面処理ポリイミドフィルムの表面処理剤の塗工不良の有無を判断する工程。
(B−7)表面処理ポリイミドフィルムをロールに巻き取り、ロール状の表面処理ポリイミドフィルムを得る工程など、である。
上記工程は、逐次に又は連続して行うことができる。
もしくは、傷発生原因の特定を行い、ローラーの交換他の対処を行うことで微細な傷の発生を抑制又は無くする。
本発明では、市販のシュリーレン可視化装置及びシャドーグラフ可視化装置を用いて、公知のシュリーレン法およびシャドーグラフ法により、塗工処理されたフィルムの表面状態を観察することができる。なお、シュリーレン可視化装置の原理であるシュリーレン現象とは、透明物質中にある屈折率のわずかな変化を、受光部側で明暗の差として観察できる光学的現象のことである。シュリーレン可視化装置では、この現象を利用して、厚さや屈折率のわずかな違いをコントラストの違いとして可視化するため、従来の観察方法である、目視検査やCCDの画像解析などで見落とすようなポリイミドフィルムの表面塗工層の塗工ムラや塗工スジ、および微細な傷を観察することができる。
これらの表面処理剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリイミド前駆体(b)の塗工液と、カップリング剤もしくはキレート剤の塗工液とは、同時に或いは逐次に塗布することができ、例えば自己支持性フィルムにポリイミド前駆体(b)の塗工液を塗布し、乾燥し、その後カップリング剤もしくはキレート剤の塗工液を塗布し乾燥する、などを挙げることが出来る。
チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート等があげられる。
アルミニウム系キレート剤としては、アルミニウムモノエチルアセテートジイソプロピレート、アルミニウムジエチルアセテートモノイソプロピレート、アルミニウムトリアセチルアセトネート、アルミニウムトリエチルアセトアセテート、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレートなどの有機アルミニウム化合物があげられ、特に有機アルミニウム化合物としてはアルミニウムトリアセチルアセトナートを挙げることが出来る。
また、予めどちらかの成分が過剰である2種類以上のポリイミド前駆体を合成しておき、各ポリイミド前駆体溶液を一緒にした後反応条件下で混合してもよい。このようにして得られたポリイミド前駆体(a)もしくはポリイミド前駆体(b)溶液はそのまま、もしくは必要であれば溶媒を除去または加えて、自己支持性フィルムの製造もしくは表面処理液に使用することができる。
ポリアミック酸などのポリイミド前駆体の重合度は、ポリイミド前駆体を有機溶媒に溶解して、キャストが出来、自己支持フィルムが製造でき、加熱してイミド化することでフィルムが製造できる重合度であればよい。
ポリイミド前駆体(b)の溶媒溶液は上記濃度で合成したものを希釈して用いることができる。
1)1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエンなどのベンゼン核1つのジアミン、
2)4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシドなどのベンゼン核2つのジアミン、
3)1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(3−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン、
4)3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミン、などを挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。用いるジアミンは、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。
ポリイミド前駆体(a)もしくはポリイミド前駆体(b)としては、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとから製造されるものが好ましい。
支持体の表面は、溶剤の薄膜が均一に形成できること、平滑なものが好ましい。
自己支持性フィルム、塗布の自己支持性フィルム及び塗布して乾燥した自己支持性フィルムのイミド化率は、IR(ATR)で測定し、塗布乾燥自己支持性フィルムとフルキュア品である表面処理ポリイミドフィルムとの振動帯ピーク面積の比を利用して、イミド化率を算出することができる。振動帯ピークとしては、イミドカルボニル基の対称伸縮振動帯やベンゼン環骨格伸縮振動帯などを利用する。またイミド化率測定に関し、特開平9−316199号公報に記載のカールフィッシャー水分計を用いる手法もある。
自己支持性フィルムの加熱処理は、目的に応じて温度及び時間を選択すればよく、例えばまず100℃から300℃未満の温度で1分〜60分間第一次加熱処理した後に、300℃から370℃未満の温度で1分〜60分間第二次加熱処理し、そして最高加熱温度350℃〜580℃の温度、好ましくは370〜550℃で1分〜30分間第三次加熱処理することが望ましい。上記加熱処理は、熱風炉、赤外線加熱炉などの公知の種々の装置を使用して行うことができる。
Claims (3)
- ポリイミド前駆体(a)溶液を支持体上にキャストして乾燥し、支持体より剥がして得られる自己支持性フィルムの少なくとも片面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布し、さらにその塗布した自己支持性フィルムを加熱炉に入れて加熱イミド化して得られる表面処理ポリイミドフィルムの製法であり、塗工装置と加熱炉との間に、塗布自己支持性フィルムの塗布溶媒の一部もしくは全部を除去するための乾燥工程を有し、塗布自己支持性フィルムの塗布溶媒を除去するための乾燥工程と加熱炉との間で、シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により、塗布して乾燥した自己支持性フィルムの表面処理剤の塗工部分の厚みムラを観察することを特徴とする表面処理ポリイミドフィルムの製法。
- ポリイミド前駆体(a)溶液を支持体上にキャストして乾燥し、支持体より剥がして得られる自己支持性フィルムの少なくとも片面に、表面処理剤を含む塗工液を塗布し、さらにその塗布した自己支持性フィルムを加熱炉に入れて加熱してイミド化して、ロール状に巻き取り得られる表面処理ポリイミドフィルムの製法であり、加熱炉とロールに巻き取る間で、シュリーレン法およびシャドーグラフ法から選択される方法により表面処理剤の塗工部分の厚みムラを観察することを特徴とする表面処理ポリイミドフィルムの製法。
- 表面処理剤の塗工部分の厚みムラの観察結果を利用して、塗工部分の厚みが均一になるように、塗工する自己支持性フィルムの走行速度を制御するか、または塗工部分の塗工液の幅方向の一部もしくは全部の塗布量を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表面処理ポリイミドフィルムの製法。
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