JP2009280128A - ホイール保護用フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】車両搬送中等において生じる剥がれを防止するとともに、納車時に剥離する際に糊残りが生じにくいホイール保護用フィルムを提供すること。
【解決手段】ホイール保護用フィルム1は、タイヤのホイールに貼着して用いられるホイール保護用フィルムであって、基材フィルム11と、前記基材フィルム11上に設けられた粘着剤層12とを有し、前記粘着剤層12には、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する方向に沿って、複数の溝121が設けられていることを特徴とする。溝121の幅をX[mm]、隣接する前記溝121同士の間隔をY[mm]としたとき、0.5≦Y/X≦20の関係を満足するのが好ましい。溝121の幅は、0.05〜10mmであるのが好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ホイール保護用フィルムに関するものである。
従来から、自動車の納入前において、タイヤのホイールやブレーキディスク等に錆が発生するのを防止したり、ホイールの傷防止や保護のために、ホイールに樹脂製の防錆カバーを装着することが広く行われてきた。しかしながら、このような防錆カバーは、製造コストが高いといった問題があった。そこで、近年、より低コストな防錆フィルムをホイールの外面に接着剤などにより貼り付ける試みが行われている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、一般的に、生産後の車両は、キャリアカーと称される車両搬送用の大型車両によって目的地まで搬送される。このキャリアカーでの自動車運搬走行中や完成車の走行テスト中に、ホイールの内外から風圧を受けるため、防錆フィルムはある程度強固にホイールに貼着させておく必要がある。
しかしながら、このように強固に防錆フィルムを貼着させているため、自動車の納車時において、剥がすのが困難であったり、また、無理に剥がすと、ホイールの表面に糊残り(粘着剤の凝集破壊などによる粘着剤の残り)が生じてしまったりといった問題があった。特に、鏡面を備えるメッキホイールやスチールホイール等において、このような問題が顕著であった。
特開平7−309510号公報
本発明の目的は、車両搬送中等において生じる剥がれを防止するとともに、納車時に剥離する際に糊残りが生じにくいホイール保護用フィルムを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
(1)タイヤのホイールに貼着して用いられるホイール保護用フィルムであって、
基材フィルムと、
前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層とを有し、
前記粘着剤層には、ホイール保護用フィルムをホイールから剥離する方向に沿って、複数の溝が設けられていることを特徴とするホイール保護用フィルム。
(2)前記溝の幅をX[mm]、隣接する前記溝同士の間隔をY[mm]としたとき、0.5≦Y/X≦20の関係を満足する上記(1)に記載のホイール保護用フィルム。
(3)前記溝の幅は、0.05〜10mmである上記(1)または(2)に記載のホイール保護用フィルム。
(4)隣接する前記溝同士の間隔は、0.1〜50mmである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
(5)前記基材フィルムには、ホイール保護用フィルムをホイールから剥離する方向を示す表示が設けられている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
(6)前記粘着層の、23℃、50%RH環境下で、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力は、3.0〜8.0N/25mmである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
本発明によれば、車両搬送中等において生じる剥がれを防止するとともに、納車時に剥離する際に糊残りが生じにくいホイール保護用フィルムを提供することができる。
以下、本発明を好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明のホイール保護用フィルムは、タイヤのホイールの表面に貼着することによって、外部からホイール表面やブレーキディスク等に水や砂等が付着するのを防止し、錆の発生を防止するものである。また、ホイールを保護し、ホイールに傷が付くのを防止するものである。
図1は、本発明のホイール保護用フィルムの好適な実施形態を示す平面図、図2は、本発明の保護用フィルムの好適な実施形態を示す断面図、図3は、本発明の保護用フィルムの好適な他の実施形態を示す断面図である。
ホイール保護用フィルム1は、図1に示すように、円環形状をなしており、中央の孔部にホイールのナット部が収容されるよう構成されている。
また、ホイール保護用フィルム1は、図2に示すように、基材フィルム11と、該基材フィルム上に形成された粘着剤層12とを備えている。
基材フィルム11は、粘着剤層12を支持する機能を有しているとともに、ホイールに貼着した状態でホイール表面に水や砂等が付着するのを防止する機能を有している。
基材フィルム11としては、上記の機能を有するものであればよく、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリナフタレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エチレン−プロピレン共重合体やエチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等のエチレンコポリマー、熱可塑性ポリオレフィン樹脂や熱可塑性ポリエステルエラストマー等の各種樹脂からなるフィルムを用いることができる。上述した中でも、柔軟で曲面追従性のよいポリエチレン樹脂フィルムを好適に用いることができる。
ポリエチレン樹脂としては、エチレンを主成分とし、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン等の炭素数6〜16、好ましくは6〜12のオレフィン、好ましくはα−オレフィンの少なくとも1種との共重合体樹脂が好適に挙げられる。オレフィンは2種、3種または4種以上の組み合わせであってもよい。
基材フィルム11の成形方法としては、公知の方法が適用でき、例えば、Tダイ法あるいはインフレーション法などにより、溶融温度180〜250℃で押出した後、冷却ロールや空冷などにより冷却して巻き取る方法等が挙げられる。
また、基材フィルム11は、延伸されたものであってもよい。
延伸方法としては、種々の延伸方法が適用でき、例えば、周速の異なるロール群による縦方向1軸延伸方法、テンターオーブンによる横方向1軸延伸方法、これらの組み合わせによる2軸延伸方法、インフレーションのチューブラー延伸方法等が挙げられる。
延伸後は、アニ−リング処理を施してもよい。
基材フィルム11の厚みは、特に限定されないが、通常、20〜200μmの範囲が好ましく、30〜100μmの範囲が特に好ましい。
基材フィルム11中には、200〜380nmの波長領域の分光透過率が0〜20%となるように、紫外線吸収剤を含有させることが好ましい。紫外線吸収剤の含有割合としては、基材フィルム100質量部中に0.005〜2質量部であることが好ましい。紫外線吸収剤を含有させることにより、耐候性を向上させると共に、屋外に長期間曝される場合にも、被着体への糊残りなくホイール保護用フィルム1を剥離することができる。
紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、ハイドロキノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。これら紫外線吸収剤は、1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、紫外線吸収剤と共に、光安定剤、酸化防止剤などの耐候助剤を含有させてもよい。
なお、上述したような基材フィルム11には、図1に示すように、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する方向を示す表示111が設けられている。このような表示111を設けることにより、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する方向を容易に視認することができ、ホイール保護用フィルム1をホイールからより容易に剥離することができるとともに、剥離後にホイール表面に糊残りが発生するのをより効果的に防止することができる。
このような表示111は、例えば、公知の印刷技術によって形成することができる。
粘着剤層12は、ホイール保護用フィルム1をホイールに貼着する機能を備えた層である。
このような粘着剤層12には、図1、図2に示すように、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する方向に沿って、複数の溝121が設けられている。
このように、本発明のホイール保護用フィルムは、粘着剤層12に、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する方向に沿って、複数の溝121が設けられている点に特徴を有している。このような構成とすることにより、納車時において、溝方向にホイール保護用フィルム1を剥離する場合、溝121の部分はホイールと接着していないので、容易にホイールから剥離することができるとともに、剥離後にホイール表面に糊残りが生じるのを防止することができる。また、溝121以外の部分は、ホイール表面にしっかりと接着されているので、車両搬送中等において生じる剥がれを防止することができる。また、ホイールの内部から風圧が掛かるような場合において、溝から空気を逃がすことができるため、ホイールの内部からの風圧を軽減することができ、そのような風圧による剥がれも効果的に防止することができる。
特に、ホイール保護用フィルム1は、溝121の幅をX[mm]、隣接する前記溝121同士の間隔をY[mm]としたとき、0.5≦Y/X≦20の関係を満足するのが好ましく、1≦Y/X≦15の関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、ホイール保護用フィルム1をホイールにより好適に貼着することができ、車両搬送中等において生じる剥がれをより確実に防止することができるとともに、納車時において、ホイール保護用フィルム1を剥離した際に、ホイール表面に糊残りが生じるのをより効果的に防止することができる。
このような溝121の幅は、具体的には0.05〜10mmであるのが好ましく、0.1〜5mmであるのがより好ましい。これにより、ホイール保護用フィルム1をホイールから剥離する際により容易に剥離することができる。また、ホイールの内部からの風圧をより効果的に軽減することができ、ホイール内部からの風圧による剥がれもより効果的に防止することができる。
また、溝121の深さは後述する粘着剤層12の厚さにもよるが約3〜40μm程度であるのが好ましい。
本実施形態では、溝121は、基材フィルム11まで貫通した溝(粘着剤層12が形成されていない溝)となっており、溝121の深さと粘着剤層12の厚さは、ほぼ同等となっている。なお、溝121は、図3に示すように、基材フィルム11まで貫通していなくてもよく、溝121の底部が粘着面となっていてもよい。
溝121の断面形状としては特に限定されないが、通常U字形、V字形、直方形などの形で形成される。
また、隣接する溝121同士の間隔は、0.1〜50mmであるのが好ましく、0.5〜20mmであるのがより好ましい。これにより、ホイール保護用フィルム1をホイールにより確実に接着することができ、車両搬送中等において生じる剥がれをより確実に防止することができる。
また、粘着剤層12を平面視した際の、溝121の貼着面に占める割合は、3〜50%であるのが好ましく、5〜30%であるのがより好ましい。これにより、ホイール保護用フィルム1をホイールにより確実に接着することができ、車両搬送中等において生じる剥がれをより効果的に防止することができる。これとともに、納車時において、ホイール保護用フィルム1を剥離した際に、ホイール表面に糊残りが生じるのをより効果的に防止することができる。
粘着剤層12を構成する粘着剤は、例えば、合成ゴム系粘着剤、アクリル樹脂系粘着剤、ポリビニルエーテル樹脂系粘着剤、ウレタン樹脂系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤等が挙げられる。
合成ゴム系粘着剤を構成するゴム成分の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
また、アクリル樹脂系粘着剤の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸等の(メタ)アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−ヒドロキシブチル、アクリル酸−4−ヒドロキシブチル等の水酸基含有(メタ)アクリル酸アルキルエステル;および必要に応じて、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;スチレン、ビニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の共重合性単量体の2種以上の単量体の共重合体等が挙げられる。
また、ポリビニルエーテル樹脂系粘着剤の具体例としては、ポリビニルエーテル、ポリビニルイソブチルエーテル等が挙げられる。
また、ウレタン樹脂系粘着剤の具体例としては、ポリオールと環状もしくは鎖状のイソシアネートの反応物にタッキファイヤーや可塑剤を添加した粘着剤等が挙げられる。
また、シリコーン樹脂系粘着剤の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
これらの粘着剤のうち、耐侯性等の観点からアクリル樹脂系粘着剤を好適に用いることができる。特に、アクリル系共重合体を、ポリイソシアナート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、キレート系架橋剤等の架橋剤で架橋させて得られるアクリル樹脂系粘着剤を用いるのが好ましい。
ポリイソシアナート系架橋剤としては、トリレンジイソシアナート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、キシリレンジイソシアナート(XDI)、水素化トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナートおよびその水添体、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマー、ポリメチロールプロパン変性TDI等が挙げられる。
エポキシ系架橋剤としては、エチレングリコールグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等が挙げられる。
アジリジン系架橋剤としては、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロネート]、4,4−ビス(エチレンイミノカルボキシアミノ)ジフェニルメタン、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス〔1−(2−メチル)アジリジニル〕フォスフィンオキシド、ヘキサ〔1−(2−メチル)アジリジニル〕トリフォスファトリアジン等が挙げられる。
キレート系架橋剤としては、アルミニウムキレート、チタンキレート等が挙げられる。
架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋剤の架橋量を調整することで、種々のホイールに対し必要な粘着物性を発現させることができる。架橋剤の使用量は、アクリル系共重合体100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。また、上述したような架橋剤を1種または2種以上を組合わせて用いてもよい。
また、粘着剤層12には、ホイール保護用フィルム1の200〜380nmの波長領域の分光透過率が0〜20%となるように、紫外線吸収剤を含有させることもできる。紫外線吸収剤の含有割合としては、粘着剤層12の樹脂分に対して0.01〜10質量部が好ましい。紫外線吸収剤の具体例としては、前出のものが挙げられる。
また、上記粘着剤層12には、必要に応じて粘着付与剤、軟化剤、老化防止剤、填料、染料または顔料等の着色剤等の1種以上を適宜配合することができる。粘着付与剤としては、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。軟化剤としては、プロセスオイル、液状ゴム、可塑剤等が挙げられる。填料としては、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム等が挙げられる。
粘着剤層12の厚みは、特に限定されないが、通常5〜100μmであればよく、好ましくは10〜60μmである。
粘着剤層12は、基材フィルム11の片面に上記粘着剤を直接スジ塗布したり、パターン塗布することにより、形成してもよく、また、予め剥離シートの剥離剤層面に粘着剤をスジ塗布又はパターン塗布し、乾燥させ粘着剤層12を形成した粘着剤層12付き剥離シートを調製した後、その剥離シートの粘着剤層12の表面と基材フィルム11と貼り合わせることにより、基材フィルム11の片面に形成してもよい。更に、剥離シートの剥離剤層面にあらかじめ溝に相当する凸部を設けた剥離シートに粘着剤を塗布し、乾燥させ粘着剤層12を形成した粘着剤層12付き剥離シートを調製した後、その剥離シートの粘着剤層12の表面と基材フィルム11と貼り合わせることにより、基材フィルム11の片面に形成することもできる。
粘着剤層12の形成方法としては、特に制限なく種々の方法を用いることができ、例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、ロールナイフコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーター等を用いて、塗布、乾燥させることによる形成方法等が挙げられる。
また、粘着剤層12の、23℃、50%RH環境下で、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力は、3〜8N/25mmであるのが好ましく、4〜7N/25mmであるのがより好ましい。これにより、ホイール保護用フィルム1の不本意な剥がれをより確実に防止するとともに、納車時においてホイール保護用フィルム1を剥離する際に、ホイールに糊残りが生じるのをより効果的に防止することができる。
粘着剤層12の表面は、剥離シートで覆うことが好ましい。また、剥離シートを使用しないで、基材フィルム11の表面に剥離剤を塗布するなどにより剥離性を付与し、粘着シートをロール巻きにして保存してもよい。このようにして、粘着剤層12の表面を保護することができる。
剥離シートとしては、いずれのものを使用してもよく、例えば、上質紙、クレーコート紙、グラシン紙などの紙基材や、それらの紙基材にポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン樹脂フィルムをラミネートしたラミネート紙、また、上記紙基材にセルロースや澱粉、ポリビニルアルコール、アクリル−スチレン樹脂等の目止め処理を行った基材、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル等のフィルムが用いられる。
この基材の粘着剤層との接合面に、必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。
この場合、剥離剤の代表例としては、オレフィン系樹脂やその共重合体樹脂、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤よりなる剥離剤層の形成が挙げられる。これらのうち、オレフィン系樹脂、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂が好ましい。
尚、上述した剥離シートの剥離剤層面にあらかじめ溝に相当する凸部を設けた剥離シートは、上記ラミネート紙のラミネート層を設ける際などに凹凸ロールを用いてあらかじめ溝に相当する凸部を形成した剥離シートを用いることができる。
剥離シートの厚みは、特に制限されず、適宜選定すればよい。
以上、本発明のホイール保護用フィルムの好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]ポリエチレン樹脂フィルムの製造
密度が0.928g/cmである低密度ポリエチレン樹脂:100質量部に、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物である紫外線吸収剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名「Tinuvin622LD」):0.01質量部を混合し、押出し機で混練し、インフレーション成形機により、基材フィルム(厚み50μm)を作成した。
[2]アクリル樹脂系粘着剤の製造
(1)粘着剤A
温度計、撹拌機、還流冷却菅、窒素ガス導入菅を備えた反応装置に、アクリル酸−2−エチルヘキシル:52質量部、アクリル酸エチル:27質量部、酢酸ビニル:18質量部、アクリルアミド:3質量部、および酢酸エチル:100質量部を仕込み、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルの存在下で共重合させて、重量平均分子量70万のアクリル樹脂溶液(固形分35質量%)を得た。
このアクリル樹脂溶液:100質量部に対して、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製、商品名「コロネートL」固形分75質量%)を1.0質量部の割合で、添加混合し、アクリル樹脂系粘着剤Aを得た。
(2)粘着剤B
温度計、撹拌機、還流冷却菅、窒素ガス導入菅を備えた反応装置に、アクリル酸−2−エチルヘキシル:58.8質量部、アクリル酸ブチル:10質量部、アクリル酸メチル:30質量部、アクリル酸:1.2質量部、および酢酸エチル:100質量部を仕込み、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルの存在下で共重合させて、重量平均分子量70万のアクリル樹脂溶液(固形分38質量%)を得た。
このアクリル樹脂溶液100質量部に対して、アジリジン系架橋剤(東洋インキ社製、商品名「BXX5172」、固形分2質量%))を4質量部の割合で、添加混合し、アクリル樹脂系粘着剤Bを得た。
[3]ホイール保護用フィルムの作製
(実施例1)
片面に剥離剤としてシリコーン樹脂を塗布したグラシン紙から成る剥離シート上へ、スクリーン印刷機にて、塗布後の乾燥厚が23μm、溝の幅が0.5mm、溝の深さが15μm、隣接する溝同士の間隔が6.6mmとなるように粘着剤Aをパターン塗布して、粘着剤層Aを形成した。
次にコロナ処理を施した基材フィルムのコロナ処理を施した面を貼り合わせて粘着シートを作製した。
次にこの粘着シートを、円環形状(直径(外径):57cm、中央の孔径:18cm)に切り抜き加工し、ホイール保護用フィルムを得た。
さらに、基材フィルムの表面に、溝が設けられている方向と平行に矢印が向くように、図1に示すような表示をインクジェット印刷にて形成し、ホイール保護用フィルムを得た。なお、粘着剤層を平面視した際の、溝の粘着面に占める割合は、7%であった。
(実施例2〜5)
溝の幅および隣接する溝同士の間隔が表に示すようになるようパターンコートした以外は、前記実施例1と同様にしてホイール保護用フィルムを製造した。
(実施例6)
粘着剤として、アクリル樹脂系粘着剤Bを用いた以外は、前記実施例1と同様にしてホイール保護用フィルムを製造した。
(実施例7)
粘着剤として、アクリル樹脂系粘着剤Bを用いた以外は、前記実施例2と同様にしてホイール保護用フィルムを製造した。
上記各実施例における、粘着剤の種類、溝の幅、隣接する溝同士の間隔、溝の粘着面に占める割合等を表1に示した。
[4]評価
[4−1]粘着力の測定
アルマイト処理したアルミニウム板にアクリル系塗料(久保孝ペイント社製、商品名「アクリオンクリアー」)を乾燥後の厚さが20μmとなるように塗装し、乾燥させ、更に150℃で40分間焼き付けた塗装アルミニウム板に、JIS Z0237に準拠し、上記各実施例で得られたホイール保護用フィルム(50mm×150mmの大きさの試験片)を、23℃、50%RHの環境下で、2kgローラーを1往復する方法で圧着した。
その後、23℃、50%RHの環境下で、圧着した試験片を24時間放置後、23℃、50%RHの環境下で、180°ピール粘着力を測定した。(表には25mm換算して粘着力を標記した。)なお、各実施例のホイール保護用フィルムは、表示体の方向に向かって剥離することにより測定した。
[4−2]自動車走行後のホイール保護用フィルムの剥がれ試験
前記各実施例で得られたホイール保護用フィルムを、スポークタイプの17インチのアルミホイール(エンケイ社製、商品名「レーシング アールエスプラスエム」)が装着された225/60扁平タイヤのホイール面の表面を覆うように室温にて貼付して、貼付24時間後、上記タイヤ付きホイールを装着した自動車を100km/hの速度で60分間走行させたときの粘着シートの剥がれの有無を下記の基準で評価した。
◎:全く剥がれが無かった。
○:若干の剥がれが確認されたが、実用上問題無いものであった。
×:剥がれが顕著であった。
[4−3]再剥離試験
上記180°ピール粘着力の測定において作製した塗装アルミニウム板に、上記各実施例で得られたホイール保護用フィルム(50mm×100mm)を貼付し、SWOM(スガ試験機社製、商品名「サンシャインスーパーロングライフウエザォメーター WEL−SUN−HCH」)にて400時間照射後に取り出し、ホイール保護用フィルムを塗装アルミニウム板から剥離したときの、塗装アルミニウム板への糊残り、塗膜の外観を観察した。
これらの結果を表1に合わせて示した。
Figure 2009280128
表1から明らかなように、本発明のホイール保護用フィルムでは、車両搬送中等の不本意な剥がれを防止することができるものであった。また、ホイール保護用フィルムを剥がす際にも、ホイールに糊残りがほとんど生じないものであった。
本発明のホイール保護用フィルムの好適な実施形態を示す平面図である。 本発明の保護用フィルムの好適な実施形態を示す縦断面図である。 本発明の保護用フィルムの好適な他の実施形態を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ホイール保護用フィルム
11 基材フィルム
111 表示
12 粘着剤層
121 溝
X 溝の幅
Y 隣接する前記溝同士の間隔

Claims (6)

  1. タイヤのホイールに貼着して用いられるホイール保護用フィルムであって、
    基材フィルムと、
    前記基材フィルム上に設けられた粘着剤層とを有し、
    前記粘着剤層には、ホイール保護用フィルムをホイールから剥離する方向に沿って、複数の溝が設けられていることを特徴とするホイール保護用フィルム。
  2. 前記溝の幅をX[mm]、隣接する前記溝同士の間隔をY[mm]としたとき、0.5≦Y/X≦20の関係を満足する請求項1に記載のホイール保護用フィルム。
  3. 前記溝の幅は、0.05〜10mmである請求項1または2に記載のホイール保護用フィルム。
  4. 隣接する前記溝同士の間隔は、0.1〜50mmである請求項1ないし3のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
  5. 前記基材フィルムには、ホイール保護用フィルムをホイールから剥離する方向を示す表示が設けられている請求項1ないし4のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
  6. 前記粘着層の、23℃、50%RH環境下で、JIS Z0237に準拠して測定される粘着力は、3.0〜8.0N/25mmである請求項1ないし5のいずれかに記載のホイール保護用フィルム。
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