JP2009279782A - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来から行われていた定着補助手段としての高周波誘電加熱では為し得なかった、擦過性などの画像堅牢性向上をも達成する、高周波誘電加熱用のインクジェットインク、インクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】 少なくとも分散剤の存在なしに水分散可能な自己分散顔料を含む水性インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置において、前記の水性インクを被記録媒体上に画像の形成と共に、または画像形成後に、高周波誘電加熱装置によりインクを誘電加熱する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクジェットインク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法に関し、更に詳しくは、ラジオ波による誘電加熱手段とともに使用されるインクジェットインク、ラジオ波による誘電加熱手段を用いたインクジェット記録装置、インクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録装置は、インク小滴を普通紙や、種々のメディア上に飛翔させ、画像を形成する記録装置であり、その低価格化、印字速度の向上により、急速に普及が進んでいる。又、その記録画像の高画質化が進んだことに加えて、デジタルカメラの急速な普及に伴い、銀塩写真と匹敵する写真画像の出力装置として、広く一般的になっている。
近年、飛翔させるインク滴の極小液滴化や多色インクの導入に伴う色域の向上、さらには耐光性や耐ガス性といった画像堅牢性を向上させた染料や顔料といった色材を使用したインクが開発されるなど、より高画質化、高品質化が進んでいる。
インクジェットインクはその主溶剤として水を用いる水性インクと、アルコールなどを用いる非水系(溶剤系)インクとに大きく大別され、それぞれ長所、短所が存在するが、水性インクの使用が好ましいと考えられている。
一方で、水性インクを使用する場合に、プリントの更なる高速化、インク吸収層を持つ専用紙以外にプリントする、という高機能化を考えたときには、この水をいかに処理するかが課題となってくる。
誘電加熱は、非導電体を加熱する手段の1つとして、多方面で検討されている。
例えば、高周波の中で、波長が1mより小さいマイクロ波を非導電体に照射し、該非導電体を加熱する提案が数多く成されており、例えば、クッキング用で用いられている電子レンジのような形態で使用されている。また特許文献1には、インクで印刷された記録物の印刷面に、電磁波を直接照射して、印刷記録物の乾燥性を向上させる提案もある。これらのマイクロ波や電磁波を加熱対象物に直接照射する誘電加熱方法で有り、マイクロ波や電磁波が、照射された加熱対象物の表層に集中してしまうため、加熱対象物全体の加熱や、乾燥を行うためには、不十分であった。この問題を解決するために、高周波の直接照射による加熱対象物全体の加熱方法とは異なる方法が提案されている。この提案は、加熱対象物を高周波の電流により発生する電界内に置き、前記電界方向を短時間に変化させて、物質全体の分子間に摩擦エネルギーを発生させ、発熱する事で、乾燥速度を向上させる方法である。例えば、特許文献2に、インクで印刷された記録物の基材側に高周波誘電加熱手段を設け、インク中の溶媒を発熱させ、溶媒を蒸発させる事で、インク乾燥性を向上させる提案がある。特許文献3には、接着剤を介在して重ね合わせた被接着材において、高周波誘電加熱手段を接着剤に作用させる事で、該接着剤を発熱させ、接着剤中の熱硬化成分の硬化時間を短縮し、乾燥性を向上させる提案がある。
また、特許文献4にはインク滲みや紙への浸透を抑制するために、記録ヘッド近傍にマイクロ波発生装置を備えたインクジェット記録装置の提案がある。
特開平11−151807号公報 特開平6−278271号公報 特開平8−96951号公報 特開平7−314661号公報
しかしながら、上述した先行技術は、高周波として基本的にマイクロ波を中心とし、インク中の水を加熱し、これを蒸発させることによって所望の効果(主に加熱蒸発による高速定着)を得ることを目的としている。
我々がこれらの先行技術を使って、現在開発を行っているインクに対し、非常に高密度高精細なインクジェット記録を行ったところ、蒸発による画像性能の向上が非常に小さいか、高出力の高周波を使用しなければ効果が現れないという問題が発生した。
また、定着性の向上は認められても、画像堅牢性(例えば耐擦過性)に対しては向上が認められないといった結果となってしまった。
従って、本発明の目的は、従来から行われていた定着補助手段としての高周波誘電加熱では為し得なかった、擦過性などの画像堅牢性向上をも達成する、高周波誘電加熱用のインクジェットインク、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法を提供することに有る。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。
1.少なくとも分散剤の存在なしに水分散可能な自己分散顔料を含む水性インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置において、前記の水性インクを被記録媒体上に画像の形成と共に、または画像形成後に、高周波誘電加熱装置によりインクを誘電加熱することを特徴とするインクジェット記録装置。
2.前記高周波誘電加熱装置が、ラジオ波を用いた高周波誘電加熱装置であることを特徴とする前記1に記載のインクジェット記録装置。
3.少なくとも前記の自己分散型顔料が誘電加熱可能であることを特徴とする前記1、又は2に記載の記録装置。
4.前記自己分散性色材が少なくとも一種の荷電性基が直接もしくは他の原子団を介して顔料表面に結合していることを特徴とする1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
5.前記の水性インクがエチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、2ピロリドンからなる水溶性有機溶媒の内の少なくとも一種をさらに含有することを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
6.前記の水性インクを収容しているインク収容部とこのインクを吐出させるためのヘッドを有している記録ユニットと高周波誘電加熱装置を具備していることを特徴とする1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
本発明によれば、定着性や擦過性に優れた画像を得ることができる。さらには、画像品位に優れた画像を得ることができる。
次に、本発明の詳細を実施例の記述に従って説明する。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。
本発明の特徴は、少なくとも分散剤の存在なしに水分散可能な自己分散顔料を含む水性インクを用いて画像を形成し、形成中もしくは形成後に高周波過熱を行うことである。本発明に用いられる自己分散顔料としては、以下に示すものを用いることができる。
(自己分散顔料)
本発明でいう自己分散顔料とは、高分子分散剤や界面活性剤を用いることなく分散可能な顔料をいう。顔料の分散安定性の観点から、顔料表面に表面電荷をもつことが好ましい。顔料表面に電荷を付与する方法としては、電荷を有する原子団を顔料に直接または原子団を介して結合させる方法が挙げられる。ここで、原子団は極性基が好ましく、極性基としてはアニオン性基又はカチオン性基のいずれかが適宜選択される。
アニオン性基としては、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO32、−SO2NH2、−SO2NHCOR(但し、式中のMは水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表わし、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基、置換若しくは無置換のフェニル基又は置換若しくは無置換のナフチル基を表わす)等が挙げられる。ここでフェニル基及びナフチル基の置換基としては、例えば、炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。本発明においては、これらの中で、特に、−COOM、−SO3Mが水不溶性色材表面に結合するのに好適である。
又、上記親水性基中の「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、有機アンモニウムとしては、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。
これらのアニオン性の表面電荷を有する自己分散性顔料を得る方法としては、例えば、次亜塩素酸ナトリウムやオゾンなどの酸化剤を用いて、顔料表面を直接酸化してカルボン酸を導入する方法が挙げられる。
また、別の方法としては、顔料表面を化学修飾する方法が挙げられる。たとえば、アニオン性基を有するカップリング剤を用いて、ジアゾ化反応により顔料表面にアニオン性基を導入することができる。
カチオン性基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、より好ましくは、下記に挙げる第4級アンモニウム基が挙げられ、本発明においては、これらのいずれかを色材表面に結合するのが好適である。
Figure 2009279782
上記したようなカチオン基が結合された自己分散性顔料を製造する方法としては、例えば、上に示す構造のN−エチルピリジル基を結合させる方法として、例えば、顔料を3−アミノ−N−エチルピリジニウムブロマイドで処理する方法が挙げられるが、勿論、本発明はこれに限定されない。
又、本発明においては、上記に挙げたような極性基が、他の原子団を介して顔料の表面に結合されていてもよい。他の原子団としては、例えば、炭素原子数1〜12の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基、置換もしくは未置換のフェニレン基、置換もしくは未置換ナフチレン基が挙げられる。上記した親水性基が他の原子団を介して顔料表面に結合する場合の具体例としては、例えば、−C24COOM、−PhSO3M、−C510NH3 +等が挙げられるが、勿論、本発明はこれらに限定されない。
顔料表面に極性基を導入する方法として、例えば、色材にp−アミノベンゼンスルホン酸をジアゾ化し色材に反応させる方法が挙げられるが、もちろん本発明はこれらに限定されるわけではない。上記のようなジアゾ化による親水性官能基導入においては、副反応を抑えるために色材が第1級アミンを持たないことが望ましい。
(高周波加熱)
本発明にかかるインクジェット記録方法は、高周波としてラジオ波による誘電加熱手段を用いて、記録を行う事を特徴とする。
ここで、本発明に用いられるラジオ波による誘電加熱手段とは、周波数が300MHz以下、波長が1m以上の電磁波を用いて発生した電界を分子に作用させて、分子を発熱・励起させる方法である。
ラジオ波はマイクロ波と比較するとエネルギーが小さく、使い勝手に優れる。
また、13MHz、27MHz、40MHzといった周波数はISM周波数と呼ばれ「通信以外の高周波利用設備」として割り当てられている点から、この周波数を用いることが好ましい。
高周波誘導加熱装置としては、発明の構成を達成することが可能であれば汎用品を使用しても良いし、インクジェット記録装置に合わせてカスタマイズしたものを使用してももちろん構わない。
次に、自己分散顔料を用いた水性インクから形成された画像に高周波加熱を行うことにより定着性や擦過性、画像品位尾が向上する理由を以下に説明する。
通常、インクジェット方式により吐出された水性インクは、被記録媒体上に着弾後、インク中の水分の蒸発や、被記録媒体内部への水や溶剤の浸透により、自己分散顔料をはじめとする色材のインク内部での濃度が高まるともに、色材の凝集が進行し、色材が被記録媒体に定着する。
一方、本発明では、上記のような濃度変化といった顔料をとりまく環境の変化ではなく、顔料自身の構造を変化させることで上述したような効果を発現させる。
詳細に述べると、被記録媒体に印字と同時、もしくは直後に印字部に照射されたラジオ波により発生した電界が分子に作用し、分子の振動回転現象が生じ、分子間の摩擦エネルギーが発生する。分子が誘電体物質化する事で、分子温度が上昇し、分子が発熱する。
特に、顔料のように分子量の大きな物質は、水と比較すると高周波の中でも比較的低周波数(高波長)領域であるラジオ波の吸収効率が相対的に高いため、効率的に溶剤などに比して効率的に励起される。したがって、溶剤などに比して、顔料は加熱されやすいものと考えられる。
本発明のように自己分散顔料が存在する場合には、瞬時に励起、発熱し、自己分散顔料中に存在する分散安定性に寄与する極性基が分解される。それによって、電荷によって分散安定化していた自己分散顔料が不安定化し、凝集性が促進される。水性インクの被記録媒体上への印字と同時に、もしくは直後にラジオ波を照射することにより、被記録媒体への着弾の早期から凝集が促進され、顔料と水や溶剤などの液体との固液分離が速やかに生じる。その結果、定着性が向上するものと推測される。さらに、凝集の促進によって、液体の浸透にともなう滲みなども抑制され、画像品位も向上する。
この際に、自己分散顔料が励起される際に、自己分散顔料のほかに、水や溶剤などが励起し、これらの蒸発をともなってもよい。
自己分散顔料中の極性基が、高周波加熱により分解されることは、たとえば以下にして確認することができる。
自己分散顔料を含む水性インクをガラス基板やPETフィルムなど非吸収性の記録媒体上に印字した後に、高周波加熱を行い、記録媒体上から印字部を剥ぎ取り、自己分散顔料の極性基量を分析することで、高周波加熱の前後の自己分散顔料の極性基量変化から極性基の分解を確認することができる。
自己分散顔料中の極性基の量を測定する方法としては、示差熱質量測定法を挙げることができる。顔料の加熱減量により官能基量を測定することができる。
用いる顔料としては、自己分散性顔料であれば、特に限定されず、無機顔料、有機顔料いずれも用いられる。
無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、酸化亜鉛、トリポン、酸化鉄、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムバーミリオン、モリブデートオレンジ、黄鉛、クロムイエロー、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、チタンイエロー、酸化クロム、ピリジアン、コバルトグリーン、チタンコバルトグリーン、コバルトクロムグリーン、群青、ウルトラマリンブルー、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、マイカ等が挙げられる。
なかでも、カーボンブラックは、ラジオ波の吸収効率が高い傾向があり、誘導加熱効果が大きい。
本発明において有効に用いることのできる有機顔料としては、例えば、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アンスラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンツイミダゾロン系、イソインドリン系、イソインドリノン系等の各種顔料が挙げられる。
(インク溶剤)
また、本発明のインクには、各種溶媒、添加剤を用いる事が出来る。
その中でもエチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、2ピロリドンからなる水溶性有機溶媒のうちの少なくとも一つを含有することが好ましい。
(インクジェット記録方法)
本発明は、インクジェット吐出方式のヘッドに用いられ、また、そのインクが収納されているインク収納容器としても、あるいは、その充填用のインキとしても有効である。特に、本発明は、インクジェット記録方式の中でもサーマルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於いて、優れた効果をもたらすものである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、インクが保持されているシートや液路に対応して配置された電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し、インク内の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介してインクを吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れたインクの吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を用いた構成にも本発明は有効である。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通すると吐出孔を電気熱変換体の吐出部とする構成(特開昭59-123670号公報等)に対しても、本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明は、適用される記録装置の構成として設けられる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モードである。
本発明で使用するプリントシステムの概略図を図1、図2に示す。図1は印字後にラジオ波を作用させるタイプであり、図2は印字直後から作用させるタイプとなっている。
加熱装置部から発生したラジオ波によって生成した電界によって印字部のインク材料が誘起・加熱され、本発明を達成する。
本図面ではラジオ波を印字面裏側から作用させる形態になっているが、発明を損なわないものであれば、作用方向はこの図に限られるものではない。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。また、文中、「部」及び「%」とあるものは、特に断りのない限り質量基準である。
(ブラック顔料分散液1の調整)
表面積が200m/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック10gとp一アミノ一N一安息香酸3.41gを水72gに混合したのち、硝酸1.62gを滴下して、70℃で攪拌した。さらに数分後、5gの水に1.07gの亜硝酸ナトリウムを溶かした溶液を加え、さらに1時間攪拌した。得られたスラリーを濾過し、濾取した顔料粒子を十分に水洗し、乾燥させた。乾燥した顔料に水を加えて、10重量%の顔料分散液1を調整した。以上の方法により、カーボンブラックの表面に下記に示される基を導入した。該顔料分散液の平均粒径は、105nmであった。なお平均粒径は、各分散性色材を、大塚電子(株)製、ELS−8000を用いて動的光散乱法にて測定し、キュムラント平均値を平均粒径とした。
Figure 2009279782
(ブラック顔料分散液2の調整)
表面積が200m/gでDBP吸油量が70ml/100gのカーボンブラック10gとペルオキソ2硫酸カリウム10g、水72gに混合したのち、70℃で24時間攪拌し、酸化した。
得られたスラリーを濾過し、濾取された酸化されたカーボンブラックを水中に懸濁させ、水酸化カリウムにより中和した。さらに遠心分離(5000rpm)により粗粒を除去し、水を加えて10重量%の顔料分散液2を調整した。
(マゼンタ顔料分散液3の調整)
カーボンブラックに変えて、マゼンタ顔料(C.I.PR122)を用いた以外は、実施例2と同様に行い、顔料分散液3を調整した。
(インクの調整)
調整した顔料分散液1〜3を使用し、表1に記載した成分を混合し、十分攪拌して溶解或いは分散した後、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フィルム製)にて加圧ろ過し、実施例1〜4のインクを調製した。
Figure 2009279782
(記録用インクの評価方法及び評価結果)
上述した方法で得た各インクを用い、図1に示すようなラジオ波を具備したインクジェット記録装置にてキヤノンPPC用紙にBkテキストの印字を行って、得られた画像について各性能を評価した。各性能の評価は、目視にて以下の基準にて評価した。画像濃度、文字品位については、印字後にラジオ波を照射しない画像と比較した。結果を表2に示す。
(印字物の評価)
・定着性
印字物の定着性は、印字物が排紙された直後に、印字部を直ちに触指し、以下の基準により判断した。
○:指または紙面に汚れがない、ほとんど目立たない。
×:指または紙面の汚れが目立つ。
・画像濃度
画像濃度は、以下の基準により判断した。
○:ラジオ波の未照射である画像と比較して、画像濃度が高い。
×:ラジオ波の未照射である画像と比較して、画像濃度が同等または低い。
・文字品位
文字品位は、以下の基準により判断した。
○:ラジオ波の未照射と比較して、滲みがほとんどない。
×:ラジオ波の未照射と比較して、滲みやフェザーリングが目立つ。
Figure 2009279782
実施例に示すように、本発明によれば、定着性に優れる画像を得ることができる。さらには、文字品位に優れ、画像濃度の高い画像を得ることができる。
[産業上の利用可能性]
本発明は、インクジェット記録用、電子写真用、塗料用の色材や電子写真、半導体でのキヤリアへの展開が可能である。
本発明における高周波加熱装置を具備したプリントシステムの一例である。 本発明における高周波加熱装置を具備したプリントシステムの他の一例である。

Claims (6)

  1. 少なくとも分散剤の存在なしに水分散可能な自己分散顔料を含む水性インクを用いて画像を形成するインクジェット記録装置において、前記の水性インクを被記録媒体上に画像の形成と共に、または画像形成後に、高周波誘電加熱装置によりインクを誘電加熱することを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記高周波誘電加熱装置が、ラジオ波を用いた高周波誘電加熱装置であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 少なくとも前記自己分散型顔料が誘電加熱可能であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記自己分散性色材が少なくとも一種の荷電性基が直接もしくは他の原子団を介して顔料表面に結合していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記水性インクがエチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、2−ピロリドンからなる水溶性有機溶媒の内の少なくとも一種をさらに含有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記水性インクを収容しているインク収容部とこのインクを吐出させるためのヘッドを有している記録ユニットと高周波誘電加熱装置を具備していることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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