JP2009278640A - 分布位相型円偏波アンテナの設計方法 - Google Patents

分布位相型円偏波アンテナの設計方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2009278640A
JP2009278640A JP2009165250A JP2009165250A JP2009278640A JP 2009278640 A JP2009278640 A JP 2009278640A JP 2009165250 A JP2009165250 A JP 2009165250A JP 2009165250 A JP2009165250 A JP 2009165250A JP 2009278640 A JP2009278640 A JP 2009278640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
circularly polarized
conductor
small
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009165250A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Takei
健 武井
Tomoyuki Ogawa
智之 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2009165250A priority Critical patent/JP2009278640A/ja
Publication of JP2009278640A publication Critical patent/JP2009278640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Aerials (AREA)
  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)

Abstract

【課題】誘電体等の波長短縮効果を用いないで、薄板小寸法構造の円偏波動作を実現する、細幅導体線路の集合構造を有する位相分布型アンテナの設計方法を提供する。
【解決手段】アンテナを細幅導体線路2a、2b、2c、2dの集合で構成し、同集合を二次元面内に展開し、展開された各導体線路2a、2b、2c、2dの各点における誘起電流の同面内に設定した直交する二方向への射影の夫々の複素ベクトル和が、振幅同一、位相差90度となるように細幅導体線路2a、2b、2c、2dの配置と給電点の配置を決定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は衛星放送、衛星位置情報システムのような、円偏波を用いる無線システムのサービスをユーザーに提供する無線関連機器に適用されるアンテナの設計方法に関し、特に、同無線関連機器の寸法に比して大きい長さの波長の電磁波を媒体とする情報無線システムのサービスをユーザーに提供するのに好適な小型薄型の分布位相型円偏波アンテナの設計方法に係わる。
種々の無線システムの中、衛星を用いたサービスは各国に亘るシームレスなサービスの提供が可能なこと、通信媒体となる電磁波が概略天頂方向から到来するため、高層建造物等の遮蔽効果が少ないなどの特長を生かして、シームレス国際電話、衛星放送、測位システム等多くのシステムが稼動している。国際的にシームレスなサービスが提供できるという反面、電磁波が他国、他領域に漏洩する可能性が必然的に高いため、円偏波を用いて隣接する国、地域に対しては異なる偏波(右旋円偏波と左旋円偏波)を割り当てて、このような電磁波の漏洩問題に対処している。右旋円偏波は左旋円偏波アンテナでは受信できず、左旋円偏波は右旋円偏波アンテナでは受信できない。また、直線偏波アンテナは円偏波の電力の半分しか受信することができない。このため、円偏波の電磁波を用いる無線サービスをユーザーに効率よく提供するためには、円偏波アンテナの実現が重要な技術課題となる。
円偏波アンテナを実現するためには、従来2つの方法が知られており広く実用に帰している。第一の方法は、2つの直線偏波アンテナを互いに位置的に直交させ、各々のアンテナの給電位相を90度ずらすものである。この代表的実現例としては、クロスダイポールが有名で、例えば、非特許文献1に示されているとおり、2つの給電部が必要であり、さらに各々の給電部を90度ずらす手段(例えば移相器)が必要で、アンテナを適用する無線機器の回路規模が大きくなり、同無線機器の小型化に問題がある。
第二の方法は、マイクロストリップアンテナ等の周辺開放パッチアンテナを用いるものであり、直交する二軸に広がりをもつ矩形あるいは円形型の二次元的パッチを用いて一つの給電点によって円偏波アンテナを実現するものである。例えば、非特許文献2に示されているとおり、正方形あるいは円の形状を2つの直交する二軸に対して一方を短く、他方を長く変形することにより、正方形の一辺あるいは円の半周の長さを異なるものにし、それぞれの長さがアンテナが受信すべき電波の波長の1/2より少し長いあるいは短い状態として、給電点からみたお互いに直交する夫々の長さに対して誘導性あるいは容量性として、一点給電でこれら各々の長さに対する給電位相を90度ずらすものである。この手法は、第一の手法と比べて給電点がひとつであるので、アンテナに高周波電力を供給する高周波回路規模の大幅な削減が実現され、現在最も多く実用に帰している。
特開平01−158805号公報
後藤尚久「図説・アンテナ」1995年、電子情報通信学会、219頁 羽石操他「小型・平面アンテナ」1996年、電子情報通信学会、143−145頁
しかしながら、本手法を用いる場合、アンテナの外形寸法はアンテナが受信する電波の波長の概略1/2の寸法を二次元的に確保(概略波長の1/2の一辺を有する正方形の面積の確保)する必要があり、現代の手のひら大の小型端末への適用にはいまだ問題が残っている。
本手法によるアンテナの寸法を削減するためにアンテナを高誘電率を有する誘電体で裏打ち或いは被覆することにより、誘電体の持つ波長短縮効果によってアンテナを小型化する技術が開発されているが、高誘電率を有する誘電体の採用によるコスト高および、誘電体の波長短縮効果を最大限引き出すための該誘電体の厚み方向の寸法増加など、新たな小型化への問題も生じている。
本発明の目的は、衛星無線システムに代表される円偏波の電磁波を用いる無線サービスをユーザーに提供する分布位相型円偏波アンテナを、最も簡単な一点給電で、小型且つ薄型の寸法で、誘電体等のコスト高を引き起こす可能性のある波長短縮のための別媒体の付加なしに、実現することである。
上記の目的を達成するために、本発明は、アンテナが占めるべき領域を設定するステップと、当該領域をアンテナが使用する電磁波の波長よりも十分に小さい複数の小領域に分割するステップと、当該複数の小領域の一部の小領域に導体を配置するステップと、導体上の一点に給電点を配置するステップとを有する分布位相型円偏波アンテナの設計方法であって、領域上に規定した互いに直交する二方向に対する導体が存在する小領域上に誘起する電流分布の各々の複素ベクトルの射影の総和の絶対値をとり、各総和の絶対値の比が0.7〜1.3となり、且つ位相差(絶対値)が80〜100となるように、導体を配置する小領域を決定すると共に給電点を配置する位置を決定することを特徴とする分布位相型円偏波アンテナの設計方法である。
また、本発明は、領域の面積に対する導体が占める面積の割合を予め設定し、当該割合に応じて導体を配置する小領域を決定する分布位相型円偏波アンテナの設計方法である。
また、本発明は、給電点へと繋がる導体のパスがない小領域にも導体を配置可能として、導体を配置する小領域を決定する分布位相型円偏波アンテナの設計方法である。
さらに、本発明は、領域の形状を、1辺の長さがアンテナの使用する電磁波の波長の1/4以下である正方形とする分布位相型円偏波アンテナの設計方法である。
本発明によれば、小さい寸法で一点給電円偏波アンテナが、誘電体等の波長短縮用部材を用いることなく実現できるので、小型の円偏波アンテナを新たなコスト高を引き起こすことなく実現する効果があり、且つ小型薄型化されたアンテナ含む薄型モジュールが実現可能であり、同アンテナおよびモジュールを用いることにより、円偏波を用いる無線システムの無線端末の小型化、薄型化に効果がある。
本発明による分布位相型円偏波アンテナの導体パタン図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナ探索のための分割平面図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの導体パタン探索フローチャートを示す図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの導体パタン図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの導体パタン図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの構造図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの構造図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの構造図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナの構造図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの一実施の形態の構成図と断面図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの一実施の形態の構成図と断面図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの一実施の形態の構成図と断面図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの一実施の形態の構成図と断面図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールを搭載した無線端末の一構造を示す図である。 本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールを搭載した無線端末の一構造を示す図である。
以下本発明の実施形態を添付図面により説明する。
先ず、本発明の基本原理を説明する。
特許文献1で示されるように、アンテナの電気的構造は漏洩損失性伝送線路によって記述することができる。同漏洩損失性伝送線路は式1のように表現される。
Zc=tan(βL−jαLn ) 式1
式1でZcは特性インピーダンス、βは伝播定数、αは損失定数、nは非線形漏洩乗数、Lは線路長である。
式1が意味するところは、アンテナが漏洩損失性伝送線路によって構成されている場合、換言すれば一次元的方向に電流が分布するアンテナが使用する波長に比べて十分に細いとみなされる幅の導体線路の集合体で構成されている場合、各線路にはリアクタンス成分と抵抗成分が分布乗数的に分配され、アンテナを構成する線路上の各点において該導体線路上に誘起する電流分布は個別の位相と振幅を有すると言うことである。
この考えが採用できれば、細幅導体線路の集合において該導体線路上の一点を給電点とすれば、たとえ該給電点へと繋がるパスが生じない導体線路においても電磁誘導現象により同線路には誘起電流が生起するので、該各導体線路の各点、各点では、給電点に対して個別の振幅と位相を有する電流分布の複素強度分布が生じていることになる。
一方、円偏波とは円偏波を受信する視点から考えれば、該円偏波が到来する方向に垂直な面内に設置したお互いに直交する二方向の電磁波の強度が同じで位相が互いに90度異なっている現象を指している。
電磁気学が教えるところによれば、導体上を流れる電流の向きと、同電流が生成する電磁波の電界の向きは遠方では同じ向きとなるので、アンテナを構成する細幅導体線路の集合を同一平面に形成し、該導体線路の集合の一点を給電点としたときに、該各導体線路を波長に比べて十分に小さく(1/50以下)分割した各点における誘起電流の複素ベクトルの該同一平面上に設定された任意の直交する2軸に対する射影の総和を夫々の軸についてとり、各総和の振幅が同一で位相の差が90度となれば、このとき、該細幅導体線路の集合は取りも直さず円偏波アンテナとなっていると考えてよい。
以上の様な、漏洩損失性伝送線路の概念を用いた新原理からなるアンテナでは、給電点は一つであり、従来技術の項で説明した「概略波長の1/2の寸法」の制限がないので、同従来技術の寸法限界を打ち破る小型アンテナ実現の可能性が生じる。
本新原理に基づく具体的なアンテナ構造を生成する設計アルゴリズムは種々考えられるが、最も簡単なアルゴリズムとして、アンテナが占めるべき領域を予め与え、該領域を小領域(例えば矩形領域)に再分割し、その分割した領域に導体が存在するか否かの状態をランダムに計算機で決定し、得られる細幅導体線路(小領域の寸法が細幅に対応)の集合に対応する導体分布パタンの上で、更にランダムに給電点を選ぶことにより新原理円偏波アンテナの候補を作成し、同候補のアンテナが実際円偏波を発生するかを随時検証してゆけばよい。
このような新原理アンテナのランダム検索によって、図1に示すような、使用波長の1/4未満の寸法の正方領域内に小型板状円偏波アンテナが得られる。
得られた結果は、従来技術からなるアンテナの寸法(概略使用波長の1/2の一辺を有する正方形)より遥かに小さい寸法で一点給電円偏波アンテナが、誘電体等の波長短縮用部材を用いることなく実現できており、小型の円偏波アンテナを新たなコスト高を引き起こすことなく実現する効果を実証している。
次に、本発明の一実施の形態を図1を用いてさらに説明する。
図1は本発明による分布位相型円偏波アンテナの一実施の形態の構造を示す図であり、仮想平面19上に、給電点1と細幅導体線路2a、2b、2c、2dの集合が形成されている。
本構造の探索は、図2のように仮想平面19を正方小領域11を用いて分割(w×h=9×9=81)した分割平面10の、各正方小領域を分割平面10上に残存させるか除去するかの2状態を計算機によってランダムに決定しアンテナの候補パタンを生成する。
この候補パタンごとに、給電の候補点を正方小領域の内辺について一通りすべて設定し、候補パタンのアンテナ特性(給電点でのインピーダンス整合状態と遠方放射界の軸比)を計算し、整合・軸比共に許容範囲に収まっているものを分布位相型円偏波アンテナとして採用する。
本ランダムパタン生成法を図3にフローチャートとして記す。
先ず、微小領域残存率(R)を読込(S1)、微小平面寸法(W×H)を読込(S2)、微小領域寸法(w×h)を読込(S3)、許容判断値として、反射係数許容値(Tref )、振幅比許容値(Tα)、位相差許容値(Tδ)をそれぞれ読込(S5)を行ってこれらを設定値とする。
分割平面上の正方小領域の残存率(R)はランダム除去操作の際に予め決定しておく。
次に、分割平面の微小領域をインデックス化(S4)を行う。このインデックス化は、図2に示した正方小領域11を順次1からN(=W/w × H/h)まで番号付けを行うと共にこれをインクリメントする。
微小領域ランダム計算(S6)では、ステップS4でインデックス化された微小領域のそれぞれについて、r(i)=0or1(1は残存領域、0は除去領域)かを判断し、残存領域(r(i)=1)の総数M=NUM(i)を求め、残存率R=M/Nを計算する。
このS5とS6のステップで、微小平面寸法(W×H)で、設定の残存率Rのアンテナの候補パタンがランダムに生成される。
次に、この候補パタンの微小領域に給電点(fj)を順次設定S7する。給電点(fj)は、1からL(L=(W/w−1)×H/h+W/w×(H/h−1))まで、順次設定していく。
給電点の設定により、各微小領域に誘起する電流分布が求まるため、給電点反射係数(ref)からのアンテナ特性の計算(S8)し、微小領域の複素電流計算(S9)し、微小領域毎に縦方向Ih(r(i))、横方向Iw(r(i))を求める。
S8のステップで微小領域毎の複素電流を求めた後、複素電流ベクトル和の計算(S9)を行う。
この計算は、直交する二方向(w方向とh方向)の振幅比α
α=|ΣIh(r(i))|/|ΣIw(r(i))|)
と、位相差δ
δ=∠ΣIh(r(i))−∠ΣIw(r(i))
とを計算する。
更に、設定した給電点に誘起する電流値の逆数(Ie-1)と、想定しているアンテナと結合する高周波回路の特性インピーダンス(Zo)を用いて、反射係数の振幅refを計算する。
ref=|(Ie-1−Zo)/(Ie-1+Zo)|
次にstep11の判断で、S9のステップで求めた複素ベクトルの加算値が、振幅において概略等しく、位相において概略90度の位相差があるかどうかの判断を行う。
この判断は、ステップS4で読み込んだ許容値以内かどうか、すなわち反射係数の振幅refが反射係数許容値(Tref )か、振幅比(|α−1|)が振幅比許容値(Tα)か、90度の位相差(|δ−1|)が、位相差許容値(Tδ)かの全ての条件を満たしているかどうか、
ref<Tref ∩|α−1|∩<Tα∩|δ−90|<Tδ
を判断する。
これにより、総和の振幅が各々の軸で概略等しい、具体的には各々の軸の総和の絶対値の比が、0.7〜1.3であるか、好ましくは、0.9〜1.1であるか、また位相差は、各々の総和の偏角との差の絶対値が80〜100度であるかが判断される。
このstep11の判断で、上記の条件を満たしていない場合(No)には、ステップS7に戻し、給電点を変えて、上記のフローを繰り返し、上記の条件を満たした場合(Yes)には、終了する。
本実施の形態によれば、一点給電円偏波アンテナが使用する電磁波の波長の1/4未満の寸法の正方領域内に薄板構造で実現できており、小型の円偏波アンテナを誘電体等の新たな付加的部材を用いることなく、従って新たなコスト高を引き起こすことなく実現する効果がある。
本発明の他の一実施の形態を図4及び5を用いて説明する。
図4及び図5は、本発明による分布位相型円偏波アンテナの夫々の実施の形態の構造を示す図であり、仮想平面19を分割数144(=12×12)の微小領域とし、図3のフローチャートを用いて得られた円偏波アンテナパタンであり、図4(a)は、微小領域残存率(105/144;73%)で求めた円偏波アンテナパタンを、図4(b)は、微小領域残存率(97/144;67%)で求めた円偏波アンテナパタンを、図5(a)は、微小領域残存率(98/144;68%)で求めた円偏波アンテナパタンを、図5(b)は、微小領域残存率(108/144;75%)で求めた円偏波アンテナパタンを示している。
これらの構造は、図1の実施の形態と異なり、全ての導体が一体として給電点1に結合しているので、製造においてプレス等の打ち抜き工程が使用でき、量産コストを削減できる効果を有している。
本発明の一実施の形態を図6を用いて説明する。
図6は本発明による分布位相型円偏波アンテナの一実施の形態の構造を示す図であり、給電点1と細幅導体線路2の集合する仮想平面19が薄い誘電体シート3によってラミネートされている。
また、誘電体シート3の一部は接合窓4が設けてあり、給電点1が誘電体シート3に覆われない構造になっている。接合窓4において同軸ケーブル5の一端が心線と被覆線共々給電点1に電気的に結合されている。
本実施の形態によれば、錆などの化学反応等による導体の劣化を防ぐことができ、アンテナ製品の信頼性を向上させる効果がある。また、アンテナの給電点1を同軸ケーブル5によって外部に引き出すことが可能となるので、アンテナとアンテナに高周波電力を供給する高周波回路の無線機器内での配置の自由度が増す効果もある。
本発明の実施の形態を図7を用いて説明する。
図7は本発明による分布位相型円偏波アンテナの他の実施の形態の構造を示す図であり、図6の実施の形態と異なる点は、接合窓4においてフレキシブルプリント板7によって形成されるコプレナ線路のホット導体7cとアース導体7gが共々給電点1に電気的に結合されている。
本実施の形態によれば、図6の実施の形態の同軸ケーブルに対して安価な製造コストのフレキシブルプリント板7を給電線として用いることが出来るので、アンテナ全体の製造コストを低減することができる。また、アンテナの給電点1をフレキシブルプリント板7によって外部に引き出すことが可能となるので、アンテナとアンテナに高周波電力を供給する高周波回路の無線機器内での配置の自由度が増す効果もある。
本発明の他の実施の形態を図8を用いて説明する。
図8は本発明による分布位相型円偏波アンテナの他の実施の形態の構造を示す図であり、図1,4,5の仮想平面19上に、給電点1と細幅導体線路2a、2b、2c、2dを集合した分布位相型円偏波アンテナを回路基板等の有限接地導体6上に設置した構造となっている。
本発明による分布位相型円偏波アンテナの各候補の特性を検証する際に、該有限接地導体6の電磁気的効果を組み込むことが可能で、そのようなアンテナ探索手法を用いることで、アンテナを回路基板等に装着した際の特性の変化を予め組み込んだアンテナ探索が実現され、アンテナの無線機内実装時における特性劣化を抑制する効果がある。
本発明の実施の形態を図9を用いて説明する。
図9は本発明による分布位相型円偏波アンテナの他の実施の形態の構造を示す図であり、図1の実施の形態と異なる点は、仮想平面19の代わりに仮想曲面8が用いられ、アンテナ構造が結果として曲面構造で得られる点である。
本実施の形態によれば、本発明による分布位相型円偏波アンテナを無線機器内部に実装する際に、無線機器のデザイン等から来る実装エリアの形状に対してアンテナ構造を柔軟に変更可能であり、本発明による分布位相型円偏波アンテナを実装する無線機器のデザインの自由度を向上させる効果がある。
本発明の他の実施の形態を図10を用いて説明する。
図10は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの一実施の形態を示す図であり、図10(a)は高周波モジュールの平面図、図10(b)は、図10(a)のA−A’線断面図である。
図10(a)、(b)において、接地導体板20を共通の接地電位板とする高周波受信回路40が、誘電体板30の接地導体板20に対向する面に形成され、図1,4,5の仮想平面19上に形成される分布位相型円偏波アンテナの構造を支持誘電体層31を介して誘電体板30上に具備し、該対向する面に、高周波受信回路の高周波入力線41が形成され、分布位相型円偏波アンテナの給電部1、該支持誘電体層31中に形成されるスルーホール15を介して結合し、高周波受信回路の電源線42、制御信号線43および出力線44が形成されている。
分布位相型円偏波アンテナの給電点1が仮想平面19の縁辺部に位置する場合には、スルーホール15を端面スルーホールとして、支持誘電体層31の側面に形成して、同給電点1と高周波入力線41を結合することも出来る。
本モジュールでは、アンテナの給電部1に生じる受信信号電圧が、高周波入力線41を介し、高周波受信回路40に入力され、増幅、フィルタによる周波数弁別および波形整形、周波数ダウンコンバート等の処理を行い、中間周波数あるいはベースバンド周波数に変換され、出力線44を介しモジュール外に信号を供給する。高周波受信回路40の電源および制御信号は、それぞれ、電源線42および制御信号線43を介しモジュール外部から供給される。
本実施の形態によれば、アンテナ一体構造で薄型に高周波受信モジュールを実現できるので、高周波受信モジュール自体の体積削減および無線機器への搭載への自由度向上さらに同無線機器内部での占有体積削減を実現でき、結果として無線機器の小型化、薄型化に効果がある。
本発明の他の実施の形態を図11を用いて説明する。
図11は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの他の実施の形態を示す図であり、図11(a)は高周波モジュールの平面図、図11(b)は、図11(a)のA−A’線断面図である。
図11(a)、(b)において、図10の実施の形態と異なる点は、高周波受信回路40の代わりに高周波送受信回路50が具備され、該高周波送受信回路50に入力線55が誘電体板30の接地導体板20に対向する面に形成されている事である。
本モジュールでは、アンテナの給電部1に生じる送受信信号電圧が、高周波入力線41を介し、高周波受信回路50に入出力され、増幅、フィルタによる周波数弁別および波形整形、周波数ダウンコンバート等の処理を行い、中間周波数あるいはベースバンド周波数に変換され、出力線44あるいは入力線55を介しモジュール外と信号のやり取りをする。高周波送受信回路50の電源および制御信号は、それぞれ、電源線42および制御信号線43を介しモジュール外部から供給される。
本実施の形態によれば、アンテナ一体構造で薄型に高周波送受信モジュールを実現できるので、高周波送受信モジュール自体の体積削減および無線機器への搭載への自由度向上さらに同無線機器内部での占有体積削減を実現でき、結果として無線機器の小型化、薄型化に効果がある。
本発明の他の実施の形態を図12を用いて説明する。
図12は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの他の実施の形態を示す図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は裏面図、図12(c)は図12(a)のA−A’線断面図である。
図12(a)〜(c)において、図11の実施の形態と異なる点は、接地導体板20の誘電体板30が形成されている面と別の面に第二の誘電体板60が形成され、該第二の誘電体板60の接地導体板20が形成されている面と別の対向する面に第二の高周波送受信回路62が形成され、第一の高周波送受信回路である高周波送受信回路50と該第二の高周波送受信回路62の信号および電力が、誘電体板30および第二の誘電体板60中に形成される第二のスルーホール61を介してやり取りされる事である。
本実施の形態によれば、図11の実施の形態に比べて、高周波送受信回路をモジュールの両面に形成できるので、薄型モジュールの面積を低減することが可能となり、無線機器が薄型よりも小型化すなわち全体積削減に目的がおかれている場合に大きな効果を有する。
本発明の他の実施の形態を図13を用いて説明する。
図13は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールの他の実施の形態を示す図であり、図13(a)は平面図、図13(b)は裏面図、図13(c)は図13(a)のA−A’線断面図である。
図13(a)〜(c)において、図12の実施の形態と異なる点は、接地導体板20と誘電体板30との間に第三の誘電体板71が形成され、接地導体板20と第二の誘電体板60との間に第四の誘電体板72が形成され、第一の誘電体板である誘電体板20と第三の誘電体板71との接合面に第一の中間配線面73が形成され、第二の誘電体板60と第四の誘電体板72との接合面に第二の中間配線面74が形成され、第一の高周波送受信回路である高周波送受信回路50と該第二の高周波送受信回路62の信号および電力が、誘電体板30および第二の誘電体板60中に形成される第二のスルーホール61および、第一の中間配線面73に形成される配線パタンと第二の中間配線面74に形成される配線パタンとを介してやり取りされる事である。
本実施の形態によれば、図12の実施の形態に比べて、高周波送受信回路を形成する配線パタンをモジュールの両面のみならずモジュールの内部にも形成できるので、薄型モジュールの面積をさらに低減することが可能となり、無線機器が薄型よりも小型化すなわち全体積削減に目的がおかれている場合に大きな効果を有する。
本発明の他の実施の形態を図14を用いて説明する。
図14は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載した高周波モジュールを搭載する一実施の形態の通信装置の構成を示す図であり、折り曲げ型表面筐体121にスピーカ122、表示部123、キーパット124、マイク125が搭載され、該筐体121に収納されるフレキシブルケーブル128で結合された第1の回路基板126と第2の回路基板127の上に、ベースバンド或いは中間周波回路部129および本発明からなる高周波モジュール135が搭載され、該ベースバンド或いは中間周波回路部129と高周波モジュール135の信号、制御信号、電源を結合する接地導体パタン130が形成され、電池132と共に、第1の裏面筐体133と第2の裏面筐体134で収納する構造である。
この構造で特徴的なことは、本発明からなる高周波モジュールが回路基板をはさんで表示部123あるいはマイク125の反対方向に位置することである。
本実施の形態によれば、複数の無線システムのサービスを享受する無線端末を内蔵アンテナの形態で実現できるので、該無線端末の小型化、使用者の収納・持ち運び時の利便性の向上に大きな効果がある。
本発明の他の実施の形態を図15を用いて説明する。
図15は本発明による分布位相型円偏波アンテナを搭載する他の実施の形態の通信装置の構成を示す図であり、表面筐体141にスピーカ122、表示部123、キーパット124、マイク125が搭載され、該筐体141に収納される回路基板136上に、ベースバンド或いは中間周波回路部129および本発明からなる高周波モジュール135が搭載され、該ベースバンド或いは中間周波回路部129と高周波モジュール135の信号、制御信号、電源を結合する接地導体パタン131が形成され、電池132と共に、裏面筐体134で収納する構造である。
この構造で特徴的なことは、本発明による分布位相型円偏波アンテナが回路基板をはさんで表示部123あるいはマイク125あるいはスピーカ122あるいはキーパッド124の反対方向に位置することである。
本実施の形態によれば、複数の無線システムのサービスを享受する無線端末を内蔵アンテナの形態で実現できるので、該無線端末の小型化、使用者の収納・持ち運び時の利便性の向上に大きな効果がある。
また、図14の実施の形態と比較すれば、回路基板および筐体を一体に製造できるので、端末体積の小型化、組立工数の削減による製造コストの低減に効果がある。
1 給電点
2 細幅導体線路
3 誘電体シート
4 接合窓
5 同軸線路
6 有限接地導体
7 フレキシブルプリント板
8 仮想曲面
10 分割平面
11 正方小領域
15 スルーホール
19 仮想平面
20 接地導体板
30 誘電体板
31 支持誘電体層
40 高周波受信回路
41 高周波信号入力線
42 電源線
43 制御線
44 入力線
50 高周波送受信回路
55 入出力線
60 第二の誘電体板
61 スルーホール
62 第二の高周波送受信回路
71 第三の誘電体板
72 第四の誘電体板
73 第一の中間配線面
74 第二の中間配線
121 折り曲げ型表面筐体
122 スピーカ
123 表示板
124 キーパッド
125 マイク
126 第一の回路基板
127 第二の回路基板
129 ベースバンド或いは中間周波回路部
130 接地導体パタン
132 電池
133 第一の裏面筐体
134 第二の裏面筐体
135 高周波モジュール
136 回路基板、
141 表面筐体
143 裏面筐体

Claims (4)

  1. アンテナが占めるべき領域を設定するステップと、当該領域をアンテナが使用する電磁波の波長よりも十分に小さい複数の小領域に分割するステップと、当該複数の小領域の一部の小領域に導体を配置するステップと、前記導体上の一点に給電点を配置するステップとを有する分布位相型円偏波アンテナの設計方法であって、
    前記領域上に規定した互いに直交する二方向に対する前記導体が存在する小領域上に誘起する電流分布の各々の複素ベクトルの射影の総和の絶対値をとり、各総和の絶対値の比が0.7〜1.3となり、且つ位相差(絶対値)が80〜100となるように、前記導体を配置する小領域を決定すると共に前記給電点を配置する位置を決定することを特徴とする分布位相型円偏波アンテナの設計方法。
  2. 前記領域の面積に対する前記導体が占める面積の割合を予め設定し、当該割合に応じて前記導体を配置する小領域を決定することを特徴とする請求項1記載の分布位相型円偏波アンテナの設計方法。
  3. 前記給電点へと繋がる前記導体のパスがない前記小領域にも前記導体を配置可能として、前記導体を配置する小領域を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の分布位相型円偏波アンテナの設計方法。
  4. 前記領域の形状を、1辺の長さがアンテナの使用する電磁波の波長の1/4以下である正方形とすることを特徴とすることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の分布位相型円偏波アンテナの設計方法。
JP2009165250A 2009-07-14 2009-07-14 分布位相型円偏波アンテナの設計方法 Pending JP2009278640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009165250A JP2009278640A (ja) 2009-07-14 2009-07-14 分布位相型円偏波アンテナの設計方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009165250A JP2009278640A (ja) 2009-07-14 2009-07-14 分布位相型円偏波アンテナの設計方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005036001A Division JP2006222847A (ja) 2005-02-14 2005-02-14 分布位相型円偏波アンテナおよび高周波モジュール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009278640A true JP2009278640A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41443576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009165250A Pending JP2009278640A (ja) 2009-07-14 2009-07-14 分布位相型円偏波アンテナの設計方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009278640A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016098201A1 (ja) * 2014-12-17 2017-04-27 株式会社日立製作所 回転偏波アンテナ、送受信モジュール、昇降機制御システムおよび変電所制御システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6145401B2 (ja) * 1980-12-12 1986-10-08 Toshio Makimoto
JPH0722838A (ja) * 1993-06-30 1995-01-24 Nippon Antenna Co Ltd 平面アンテナの給電部
JP2005333555A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Ricoh Co Ltd マルチバンド対応円偏波マイクロストリップアンテナおよびそれを用いた無線システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6145401B2 (ja) * 1980-12-12 1986-10-08 Toshio Makimoto
JPH0722838A (ja) * 1993-06-30 1995-01-24 Nippon Antenna Co Ltd 平面アンテナの給電部
JP2005333555A (ja) * 2004-05-21 2005-12-02 Ricoh Co Ltd マルチバンド対応円偏波マイクロストリップアンテナおよびそれを用いた無線システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016098201A1 (ja) * 2014-12-17 2017-04-27 株式会社日立製作所 回転偏波アンテナ、送受信モジュール、昇降機制御システムおよび変電所制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Nasir et al. A reduced size dual port MIMO DRA with high isolation for 4G applications
US6593891B2 (en) Antenna apparatus having cross-shaped slot
JP5162012B1 (ja) アンテナ装置とこのアンテナ装置を備えた電子機器
US20090251377A1 (en) Wideband high gain dielectric notch radiator antenna
US8188926B2 (en) Folded antenna structures for portable devices
JP2012147263A (ja) アンテナ・モジュール並びに無線通信装置
JP2006222846A (ja) 漏洩損失性線路型円偏波アンテナおよび高周波モジュール
JP7122523B2 (ja) アンテナ装置
JP5029559B2 (ja) アンテナ及びそれを備えた電気機器
US7460068B2 (en) Distributed phase type circular polarized wave antenna, high-frequency module using the same, and portable radio communication terminal using the same
JP2003283232A (ja) 板状アンテナおよびそれを備えた電気機器
JP2006222847A (ja) 分布位相型円偏波アンテナおよび高周波モジュール
EP3455907B1 (en) C-fed antenna formed on multi-layer printed circuit board edge
JP2007282174A (ja) 双周波帯円偏波アンテナ
JP2010074344A (ja) 片面放射アンテナ
JP7149533B2 (ja) アンテナ装置
JP5361674B2 (ja) 複合アンテナ
US6853348B1 (en) Dual band linear antenna array
JP5078732B2 (ja) アンテナ装置
CN215933824U (zh) 天线装置及智能电视
WO2015129089A1 (ja) アレーアンテナ装置
JP4306691B2 (ja) 分布位相型円偏波アンテナ、高周波モジュール及び携帯無線機器
JP2009278640A (ja) 分布位相型円偏波アンテナの設計方法
JP4380587B2 (ja) 分布位相型円偏波受信モジュール及び携帯無線機器
JP5004029B2 (ja) アンテナ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A02 Decision of refusal

Effective date: 20110322

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02