JP2009278303A - 画像処理方法、画像処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】復号のために必要なメモリ量を削減すること。
【解決手段】本発明に係る画像処理方法は、プログレッシブJPEGビットストリームを復号するための画像処理方法であって、前記ビットストリームに含まれる符号列を、DC係数とAC係数とからなるブロックとして、最初に、前記DC係数を可変長復号するステップと、それ以降に、前記復号したDC係数を用いて、前記AC係数を可変長復号して、高解像度の表示用画像データを生成するステップと、を有することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、圧縮画像ビットストリームを復号する静止画像再生に関し、特にプログレッシブJPEG方式の圧縮画像ストリームの復号処理を行う画像処理方法及び画像処理装置に関する。
以下、本明細書の理解を容易にするため、まず、本明細書における用語の説明とその定義について説明する。静止画像の圧縮フォーマットとして、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式が良く知れられている。JPEG規格とは、ISO/IEC 10918−1として知られる静止画像圧縮フォーマットである。JPEG規格は標準化されており、多くの出版物などにより説明されている(例えば、非特許文献1参照)。JPEG規格に準拠した静止画像フォーマットは、デジタルカメラ等の個人向け画像機器や、インターネットなど多方面の分野において、一般的な静止画像フォーマットとして広く普及している。
ブロックとは、JPEG規格における、画像処理単位の1つのデータユニットを示す。ブロックは、例えば画像を8×8画素に切り分けた64個の画素集合からなる。画像圧縮処理を行う際には、この画素集合に対して離散コサイン変換(以下、DCT変換と称する。)を行い、空間を周波数領域に変換することで、64個の数値を取得する。以下においては、取得したこの数値を「DCT係数」、或いは、単に「係数」と称する。また、画像伸張処理の際には、これら64個の係数に対して逆DCT変換を行い、8×8画素の画素集合を取得する。即ち、DCT変換の前後を問わず、ブロックは、画像内の一部の領域を表し、画像上の空間的な位置も等しい。以下においては、64個の係数集合の場合を、単に「ブロック」と称する。
スキャンとは、JPEG規格において、符号化、又は、復号化のために、画像内の全てのブロックの係数を走査することをいう。以下においては、ブロック内の係数を走査する処理を、係数スキャンと称する。また、JPEG圧縮された画像の符号ストリームについて、その符号ストリーム内の1回のスキャンに対応する部分符号列を、「スキャンの符号列」と称する。部分符号列とは、スキャンの符号列のうち、その一部を取り出したものである。尚、以下では、圧縮された画像の符号ストリームをビットストリームと称する。
DC係数とは、1ブロックに含まれる64個の係数のうち、最初の係数である。DC係数は、ブロックの明るさを示す。また、DC係数は、ブロックの周波数成分のうち、周波数が0の成分の値を示す。AC係数とは、DC係数を除いた、ブロック内の63個の係数である。
マーカーとは、JPEGビットストリームに含まれ、復号のために必要な情報を有する特定のビット並びで始まるデータ列である。JPEGビットストリームには多種類のマーカーが含まれる。SOSマーカーとは、スキャンの情報を含むマーカーである。SOSマーカーは、スキャンと1:1で対応しており、1回のスキャンの符号列はこのマーカーに続いて配置される。尚、マーカーの詳細については、例えば非特許文献1におけるAnnex Bに開示されている。
ベースラインJPEGとは、1回のスキャンによって画像の全てを符号化/復号化することをいう。これに対して、プログレッシブJPEGとは、画像を複数回のスキャンにより符号化/復号化することをいう。プログレッシブJPEGでは、第1のスキャンにおいては非常に低解像度で画像を符号化したことと同等であり、そのデータ量は著しく少ない。次に続くスキャンにおいては、前のスキャンの画像に対して精度を追加することで、画質を向上させる。ここで、プログレッシブJPEGでは、スキャンの回数は任意であり、符号化手段に依存する。ベースラインJPEGと比較した場合に、プログレッシブJPEGは、同じデータをより複雑な順序に再配列したものである。尚、プログレッシブJPEGの詳細については、例えば非特許文献1におけるAnnex Gに開示されている。
プログレッシブJPEG方式は、本来、通信速度の遅い通信回線により高解像度の画像データの伝送に著しく時間がかかる場合にも、最初に画像が表示されるまでにかかる時間を短くすることを目的とした方式である。即ち、最初のスキャンで低解像度の画像を表示し、後続する複数のスキャンで徐々に解像度を上げて表示することで、高解像度の画像であっても最初に画像が表示されるまでにかかる時間を短くすることができる。
近年では、ネットワークの高速化や、或いは、家庭における通信回線のブロードバンド化の進展により、通信回線の伝送遅延による画像表示の遅れが気にならない程度になってきている。このような状況の下、プログレッシブJPEG方式の意義は薄れつつある。また、プログレッシブJPEG方式では、各スキャンにおいて復号化又は更新された係数を、復号が完了するまでの間保持するために、再生画像よりも大きなメモリ領域を必要とする。即ち、画像の再生に必要以上に大きなメモリ領域を必要とする点が、プログレッシブJPEG復号機能を含む画像システムに関して課題となっていた。
しかし、プログレッシブJPEG方式は既に一般に定着した画像圧縮伸張方式であるために、デジタルカメラ等の個人向け画像機器や、ネットワークや、放送や、通信など多方面において共通な画像データ方式として広く用いられている。さらに、近年では、デジタルカメラ等の画像機器の高解像度化が極めて早い速度で進んでいる。画像の高解像度化は、画素数の増加を意味するため、画素数の増加に伴って、復号に必要なメモリ量はさらに増加する。従って、このような背景から、プログレッシブJPEG方式の圧縮画像の復号処理に必要となるメモリ量を大きく削減可能な技術が求められている。
プログレッシブJPEGビットストリームを復号化するための関連技術として、例えば特許文献1には、プログレッシブJPEGビットストリームを効率的に復号化するためのプログレッシブJPEG復号化システムが開示されている。以下、図4及び図5を参照して、特許文献1に開示されたプログレッシブJPEG復号化システムについて説明する。
図4は、特許文献1に開示されたプログレッシブJPEG再生装置の構成を示すブロック図である。図に示されるプログレッシブJPEG再生装置は、走査およびブロックパーサ1000と、プログレッシブ画像復号化手段1010と、ピクチャサイズ調整フィルタ1020と、走査情報圧縮手段1030と、メモリ1040と、1つまたは複数の表示装置1050と、から構成される。
次に、図4を参照して、特許文献1に開示されたプログレッシブJPEG再生装置の動作について説明する。まず、プログレッシブJPEGビットストリーム1001が、走査およびブロックパーサ1000に入力される。走査およびブロックパーサ1000は、プログレッシブJPEGビットストリーム1001を処理し、走査番号1002と、訂正ビット1003と、ポイント変換パラメータ1004と、を含む多数の復号化パラメータを抽出する。抽出された走査番号1002と、訂正ビット1003と、ポイント変換パラメータ1004と、を含む多数の復号化パラメータが、プログレッシブ画像復号化手段1010に渡される。また、各走査のパースされたビット1005も、ランレングス復号化のためにプログレッシブ画像復号化手段1010に渡される。そして、プログレッシブ画像復号化手段1010は、ランレングス復号化を行い、走査パラメータと圧縮された前の走査情報1041とに基づいて、各走査の復号化された係数を更新する。ここで、各走査の走査情報1011が、走査情報圧縮手段1030を用いて圧縮される。圧縮された走査情報1042は、メモリ1040に記憶される。そして、ピクチャサイズ調整フィルタ1020は、復号化されたピクチャ1012を再スケーリングして、様々な表示装置1050で表示するように、スケーリングされたピクチャ1021を生成する。
図5は、図4に示したプログレッシブJPEG再生装置を実現するための、さらに詳細なブロック図である。図に示されるプログレッシブJPEG再生装置は、走査およびブロックパーサ2000と、複数走査解像度向上手段2050と、周波数マスク手段2020と、2値化手段2060と、多重化手段2070と、メモリ2090と、多重化分離手段2080と、可変長復号化手段2010と、逆量子化手段2030と、逆離散コサイン変換手段2040と、から構成される。
次に、図5を参照して、特許文献1に開示されたプログレッシブJPEG再生装置のより詳細な動作と走査情報の圧縮について説明する。まず、プログレッシブJPEGビットストリーム2001が、走査およびブロックパーサ2000に入力される。走査およびブロックパーサ2000はプログレッシブJPEGビットストリーム2001を処理し、走査番号2002と、ポイント変換パラメータ2005と、訂正ビット2004と、を含む多数の復号化パラメータを抽出する。抽出された走査番号2002と、ポイント変換パラメータ2005と、訂正ビット2004と、を含む多数の復号化パラメータが、複数走査解像度向上手段2050に渡される。また、各走査のパースされたビット2003が、ランレングス復号化のために可変長復号化手段2010に渡される。そして、複数走査解像度向上手段2050は、走査番号2002と、ポイント変換パラメータ2005と、訂正ビット2004とを含む復号化された走査情報に従って、前の走査の係数2051と、前の走査の非ゼロ係数表示ビット2012とを更新する。複数走査解像度向上手段2050は、更新された係数および非ゼロ係数表示ビット2052を生成する。周波数マスク手段2020は、周波数領域にマスク領域を定義し、1つまたは複数の更新された係数を抽出して、マスク領域内係数2022と、マスク領域外係数または非ゼロ係数表示ビット2021とを供給する。2値化手段2060は、マスク領域外係数または非ゼロ係数表示ビット2021を変換し、領域外係数が「0」、かつ、非ゼロ係数表示ビットが「0」の場合には「0」として、また、領域外係数が「0」以外、又は非ゼロ係数表示ビットが「1」の場合には「1」として表して、マスク領域外非ゼロ係数表示ビット2061を供給する。多重化手段2070は、マスク領域内係数2022と、マスク領域外非ゼロ係数表示ビット2061とを結合して再配列する。さらに、多重化手段2070は、多重化された係数および非ゼロ係数表示ビット2091を出力し、メモリ2090に記憶する。多重化分離手段2080は、前の走査の多重化された係数および非ゼロ係数2092を分離し、前の走査の係数2051と、前の走査の非ゼロ係数表示ビット2012と、を供給する。
特開2006−93958号公報 JPEG規格 ISO/IEC 10918-1, Information Technology -Digital Compression And Coding of Continuous-Tone Still Images- Requirements And Guidelines, CCITT, T.81, 1992.(特に、Annex A〜Annex C、及びAnnex E〜Annex G)。
ところで、プログレッシブJPEG方式では、圧縮された画像の符号ストリームには、複数のスキャンの符号列が含まれている。ビットストリーム順で復号化を行う場合には、1回のスキャンにより、復号又は更新された係数を全て記憶しておく必要がある。これは、あるスキャンにより復号された係数が、後続する別のスキャンによりその精度が更新されるためである。
最終的な係数の精度は通常12ビットであり、画素データの精度は8ビットである場合が多い。このため、多くの実施形態において、精度向上途中の係数(以下、中間係数と称する)を記憶するためには、再生済みの画像を保存するのに必要なメモリ量と比べて、より巨大なメモリ領域が必要となる。
上述した特許文献1記載のプログレッシブJPEG再生装置では、周波数マスク手段を用いることにより、特定の復号化された走査(以下、スキャンとして読み替える。)におけるDCT係数を2つの範疇、即ち、マスク領域内係数とマスク領域外係数とに分類する。マスク領域外係数は、メモリには直接記憶されない。マスク領域外係数は、マスク領域外非ゼロ係数表示ビットとして、係数がゼロであるか又は非ゼロであるかを示す1ビットの'0'又は'1'により表される。全ての係数をメモリに記憶するのではなく、マスク領域内係数とマスク領域外係数の2値化されたビットマップをメモリに記憶することにより、復号に必要なメモリ量を削減するものである。
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、係数のビット数削減によりメモリ量を削減しているため、メモリ量の削減に伴って失われる周波数成分が増加し、再生画像が劣化するという問題点がある。
本発明に係る画像処理方法は、プログレッシブJPEGビットストリームを復号するための画像処理方法であって、前記ビットストリームに含まれる符号列を、DC係数とAC係数とからなるブロックとして、最初に、前記DC係数を可変長復号するステップと、それ以降に、前記復号したDC係数を用いて、前記AC係数を可変長復号して、高解像度の表示用画像データを生成するステップと、を有することを特徴とする。
これにより、AC係数の処理において、予め復号済みのDC係数と併せて、1回のブロック復号処理により、ブロック内の全ての係数を完全な精度で復号することができる。このため、精度向上途中のAC係数をメモリに記憶しておく必要が無く、復号のために必要なメモリ量を削減することができる。更には、復号に必要なメモリ量を大きく削減可能であることに加えて、係数の非可逆的な圧縮や削減を行わないため、再生画像を劣化させずに表示させることができる。
本発明に係る画像処理装置は、プログレッシブJPEGビットストリームを復号するための画像処理装置であって、前記ビットストリームに含まれる符号列を、DC係数とAC係数とからなるブロックとして、前記プログレッシブJPEGビットストリームと、前記DC係数と、を保存するメモリと、前記DC係数と、前記AC係数とを可変長復号する復号化手段と、を備え、前記復号化手段は、最初に、前記ビットストリームの符号列からDC係数を可変長復号して、該復号したDC係数を前記メモリに保存し、それ以降に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数を前記ビットストリームの符号列から可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成することを特徴とする。
これにより、AC係数の処理において、予め復号してメモリに保存したDC係数と併せて、1回のブロック復号処理により、ブロック内の全ての係数を完全な精度で復号することができる。このため、精度向上途中のAC係数をメモリに記憶しておく必要が無く、復号のために必要なメモリ量を削減することができる。更には、復号に必要なメモリ量を大きく削減可能であることに加えて、係数の非可逆的な圧縮や削減を行わないため、再生画像を劣化させずに表示させることができる。
本発明にかかる画像処理方法、画像処理装置によれば、復号のために必要なメモリ量を削減することができる。
実施の形態1.
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる画像処理装置の構成について説明する。
図1に示す画像処理装置は、プログレッシブJPEG復号方法を具現化するための装置の一例を示す図である。図に示すように、画像処理装置としてのプログレッシブJPEG復号装置1は、符号供給手段010と、復号化手段020と、逆量子化手段050と、逆DCT手段060と、メモリ070と、を備えている。また、復号化手段020は、可変長符号復号化手段030と、係数精度向上手段040と、を含む。
符号供給手段010は、スキャンの部分符号列や、スキャン情報リスト200などを読み書きするために、メモリ070と接続されている。また、符号供給手段010は、動作指示のため、復号化手段020と接続されている。具体的には、符号供給手段010は、可変長符号復号化手段030と、係数精度向上手段040とに接続されている。符号供給手段010は、係数精度向上手段040にスキャンパラメータ011を供給する。また、符号供給手段010は、可変長符号復号化手段030に符号列012を供給する。
可変長符号復号化手段030は、例えばハフマン符号などのエントロピー符号化された符号を復号化するための符号テーブルなどを備えている。可変長符号復号化手段030は、符号供給手段010から符号列012を受け取り、係数精度向上手段040に、ゼロ係数長031と、係数値032と、訂正ビット033と、を供給する。
係数精度向上手段040は、1ブロック64係数分の配列要素を持つ係数バッファ044を備えている。係数バッファ044の各々の配列要素を、係数[0]から係数[63]と称する。また、係数精度向上手段040は、処理中の係数番号を保持する係数番号カウンタ(不図示)を備えている。係数精度向上手段040は、ゼロ係数長031と、係数値032と、訂正ビット033と、を受け取るために、可変長符号復号化手段030と接続されている。また、係数精度向上手段040は、DC係数を一時保存するため、メモリ070と接続されている。そして、係数精度向上手段040は、係数ブロック043を逆量子化手段050に出力する。
逆量子化手段050は、係数精度向上手段040から係数ブロック043を受け取り、復元されたDCT係数051を逆DCT手段060に出力する。逆DCT手段060は、逆量子化手段050から復元されたDCT係数051を受け取り、画素データ061をメモリ070に書き込む。
図2は、図1に示したプログレッシブJPEG復号装置1において使用する、スキャン情報リスト200の一例を示す図である。図に示すように、スキャン情報リスト200は、各々のスキャンごとに用意され、スキャン識別情報201と、スキャンの符号列ポインタ202と、次のスキャン情報リストへのリンクポインタ203と、を含む。
スキャン識別情報201は、周波数選択開始係数番号Ss211と、周波数選択終了係数番号Se212と、逐次近似開始ビット位置Ah213と、逐次近似終了ビット位置Al214と、を含む。これら(周波数選択開始係数番号Ss211と、周波数選択終了係数番号Se212と、逐次近似開始ビット位置Ah213と、逐次近似終了ビット位置Al214と)は、スキャン情報リスト200に対応するスキャンにおける、係数スキャンの範囲を示す。
スキャンの符号列ポインタ202は、対応するスキャンにおける現在の部分符号列の先頭アドレスを保持する。リンクポインタ203は、次のスキャンにおけるスキャン情報リストの先頭アドレスを保持する。
スキャン情報リスト200は、それぞれが次のスキャンにおけるスキャン情報リスト200に対してリンクされており、スキャンの部分符号列の供給順序を、リンクの順番により制御する。図1に示したプログレッシブJPEG復号装置1では、スキャン情報リスト200の制御に従い、例えばメモリ070などの記憶媒体からスキャンの部分符号列を順次読み出す。プログレッシブJPEG復号装置1は、符号供給手段010と、係数精度向上手段040と、を備えることを特徴する。具体的には、符号供給手段010は、読み出したスキャンの部分符号列を復号化手段020に供給する機能を有する。また、係数精度向上手段040は、係数バッファ044を含み、ブロック単位で係数の復号処理を実行する機能を有する。尚、符号供給手段010は複数個備えるようにしてもよい。
図1に示したプログレッシブJPEG復号装置1では、メモリ070上に置いたスキャン情報リスト200のリンク順序に基づいて、復号化手段020への符号列の供給順序を制御する。これにより、プログレッシブJPEG復号装置1は、個々の係数に関する全てのスキャンの復号を連続して行い、一連の復号処理により係数を完全な精度に復号する。
プログレッシブJPEG方式では、規定により、AC係数の復号は、必ずDC係数の復号と別個のスキャンにより行う必要がある。また、DC係数のスキャンではインターリーブが認められるものの、それ以外のスキャンではノンインターリーブでなければならない。これは、同じ色成分でも、DC係数スキャンとAC係数スキャンとでは、スキャンの中のブロックの並び順が異なる場合があることを示している。
このため、図1に示したプログレッシブJPEG復号装置1では、まず、全てのブロックについてDC係数のみを完全な精度に復号して、復号完了したDC係数042をメモリ070に保存する。次いで、プログレッシブJPEG復号装置1は、AC係数の復号処理を個々のブロックについて行い、63個のAC係数を完全な精度に復号する。そして、プログレッシブJPEG復号装置1は、完全な精度に復号した63個のAC係数を、メモリ070に記憶されている、記憶したDC係数072と連結して、1つの係数ブロック043を完成する。プログレッシブJPEG復号装置1は、AC係数の復号処理を全てのブロックについて繰り返し行い、画像の復号を完成させる。
プログレッシブJPEG復号装置1では、ブロック毎に全てのスキャンを繰り返す。このため、スキャン情報リスト200は、DC係数の全てのスキャンとAC係数の全てのスキャンの各々がリンクポインタ203により適切な順序でリンクされる必要がある。即ち、DC係数スキャンとAC係数スキャンの最後のスキャンのリンクポインタ203は、それぞれDC係数スキャンとAC係数スキャンの最初のスキャンのスキャン情報リスト200にリンクされている。言い換えると、DC係数のスキャンとAC係数のスキャンの各々が、ループ状にリンクされる必要がある。
尚、プログレッシブJPEG復号装置1では、予めプログレッシブJPEGビットストリーム100の内容を全てサーチし、SOSマーカーごとにメモリ070上にスキャン情報リスト200を作成しておく。スキャン情報リスト200は、適切な順序によりリンクしておく。また、プログレッシブJPEG復号装置1は、プログレッシブJPEGビットストリーム100のサーチを行う際に、同時に、各種マーカーから得られる画像サイズや、色成分の数や、MCU構造などを含む多数の復号パラメータを、レジスタなどの復号化手段020が参照可能な場所に保存しておく。
続いて、図1に戻って、プログレッシブJPEG復号装置1の各ブロックの動作を詳細に説明する。
符号供給手段010は、復号処理開始直後、データ071を通して、メモリ070に格納されたスキャン情報リスト200を読み出す。符号供給手段010は、読み出したスキャン情報リスト200のスキャン識別情報201を、スキャンパラメータ011として係数精度向上手段040に渡す。
また、符号供給手段010は、読み出したスキャン情報リスト200の符号列ポインタ202に従い、データ071を通して、スキャンの部分符号列をメモリ070から読み出す。符号供給手段010は、読み出したスキャンの部分符号列を符号列012として可変長符号復号化手段030に渡す。
さらに、符号供給手段010は、可変長符号復号化手段030からのシフト指示034に応じて、復号化に使用した符号語のビット数分だけ符号列012をシフトし、復号の終わった符号を破棄する。同時に、符号供給手段010は、内部の符号列ポインタ202をシフトと整合するように更新する。また、符号供給手段010は、破棄した分の符号を補充するため、データ071を通して、後続するスキャンの部分符号列をメモリから読み出し、次の符号列012のシフトに備える。
また、符号供給手段010は、係数精度向上手段040からスキャン切り替え指示041を受けた場合には、内部に存在する復号に未使用の符号を破棄して、内部の符号列ポインタ202の値をポインタ更新値013としてメモリ070に書き込む。そして、符号供給手段010は、メモリ070上にある、現在のスキャン情報リスト200の符号列ポインタ202を上書き更新する。次いで、符号供給手段010は、リンクポインタ203のアドレスから、次のスキャン情報リスト200を読み出して上記の動作を繰り返す。
可変長符号復号化手段030は、入力された符号列012を解釈し、ハフマン符号ルックアップテーブルを用いて復号化を行い、ゼロ係数長031と、係数値032と、訂正ビット033とを出力する。また、係数精度向上手段040が、係数のランレングス復号化のためにゼロ係数長031と係数値032とを使用する、或いは、ゼロ係数の精度更新のために訂正ビット033を使用した場合には、可変長符号復号化手段030は、符号供給手段010にシフト指示034を出力して符号列012をシフトさせる。
係数精度向上手段040は、スキャンパラメータ011に含まれる逐次近似開始ビット位置Ah213と逐次近似終了ビット位置Al214とに従い、予め可変長符号復号化手段030から入力された係数値032と訂正ビット033とを、12ビットの精度に正規化する。ここで、逐次近似終了ビット位置Al214は、係数値032のLSBが小数点上何桁目であるかを示す。逐次近似開始ビット位置Ah213は、係数値032のMSBの小数点上の桁位置を示し、先行する逐次近似スキャンが無い場合には0である。スキャンパラメータ011に含まれる周波数選択開始係数番号Ss211と周波数選択終了係数番号Se212は、係数バッファ044が係数スキャンを行う範囲を示す。
また、係数精度向上手段040は、ゼロ係数長031と係数値032とに従い、係数バッファ044を係数スキャンして、所定の係数番号の係数と係数番号カウンタとを更新する。尚、係数スキャン途中において非ゼロの係数を検出した場合には、必要に応じて、訂正ビット033に従いその係数を補正する。係数精度向上手段040は、あるスキャンが終了すると符号供給手段010にスキャン切り替え指示041を通知し、次のスキャンのスキャンパラメータ011と符号列012とを要求する。そして、係数精度向上手段040は、1つのブロックの全てのスキャンが終了すると、逆量子化手段050に係数ブロック043を出力して、次のブロックについての処理を開始する。
逆量子化手段050は、係数精度向上手段040から係数ブロック043を受け取り、逆量子化テーブルを利用して逆量子化を行う。そして、逆量子化手段050は、復元されたDCT係数051を生成して、逆DCT手段060に出力する。逆DCT手段060は、逆量子化手段050から受け取った復元されたDCT係数051を逆DCT変換し、8×8画素の画素データ061をメモリ070に保存する。尚、逆量子化手段050と逆DCT手段060が行う処理については、通常のJPEG復号装置に一般的に用いられるものと同様であるため、その内部構成の詳細な説明については省略する。
メモリ070には、プログレッシブJPEGビットストリーム100と、スキャン情報リスト200と、一時保存される復元済みのDC係数300と、復号済み画像データ400と、がそれぞれ別の領域に格納される。尚、プログレッシブJPEGビットストリーム100の格納場所はメモリ070に限定されず、ランダムアクセス可能な別の記憶媒体に格納するようにしてもよい。また、復号済み画像データ400をメモリ070に格納せず、実際に画像を表示する手段へと直接渡すようにしてもよい。
図3は、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1により実現されるプログレッシブJPEG復号方法の復号処理を示すフローチャートである。以下、図3を参照して、復号化手段020による動作処理について詳細に説明する。
プログレッシブJPEG復号装置1は、信号処理開始要求(S401)を受けると、その直後に復号初期化処理(S402)を行い、ブロック番号を0に設定する。ここで、ブロック番号は、ハードウェアとして保持してもよいし、或いは、ソフトウェア上の変数として保持するようにしてもよい。次いで、プログレッシブJPEG復号装置1は、係数スキャン初期化(S403)において、スキャンパラメータ011に含まれる周波数選択開始係数番号Ss211を係数番号カウンタに設定する。
次いで、プログレッシブJPEG復号装置1は、初回AC係数スキャン判定(S404)を行う。即ち、スキャンパラメータ011の周波数選択開始係数番号Ss211が1であり、かつ、逐次近似開始ビット位置Ah213が0である場合には、AC係数スキャンの初回であるものと判断する(図においてS404での判定の結果がYesの場合。)。AC係数スキャンの初回であるものと判断した場合には、初回AC係数スキャンにおいては、係数精度向上手段040は、メモリ070に記憶されているDC係数の読み出し(S405)を行う。具体的には、係数精度向上手段040は、メモリ070から復号済みのDC係数300を読み出して、係数[0]に格納する。
次いで、可変長符号復号化手段030は、符号列012の符号列について、1符号語の復号化(S406)を行い、ゼロ係数長031と、係数値032と、訂正ビット033とを出力する。尚、以下においては、ゼロ係数長031をRunと称する。
次いで、係数精度向上手段040は、Runで示される個数の係数スキャン(S407)を行う。即ち、係数精度向上手段040は、係数番号カウンタの値がnである場合に、係数バッファ044内のn番目の係数である係数[n]から、Runで示される個数分の係数について値がゼロであるか否かを検査する(以下、ゼロ係数スキャンと称する。)。そして、係数精度向上手段040は、非ゼロの係数を検出した場合には、訂正ビット033に従ってその係数を補正する。これにより、ゼロ係数スキャン途中の非ゼロ係数の精度を向上することができる。係数精度向上手段040は、ゼロ係数スキャンを行った後、係数値032を12ビットに正規化し、その正規化した値を係数[n+Run]に代入することで、係数番号更新(S408)を行う。言い換えると、係数番号=係数番号+Runによって、係数番号カウンタを更新する。
係数精度向上手段040は、係数番号更新(S408)に続いて、最終係数判定(S409)を行う。即ち、更新後の係数番号が、スキャンパラメータ011の周波数選択終了係数番号Se212よりも小さな場合には未処理の係数が存在する。このため、係数精度向上手段040は、1符号語の復号化(S406)に戻り、次のゼロ係数長031と、係数値032と、訂正ビット033と、を求めて同じ処理を繰り返す(図においてS409での判定の結果がNoの場合。)。尚、以下においては、スキャンに含まれる範囲内の係数復号を繰り返すこの処理を、係数処理ループS420と称する。ここで、更新後の係数カウンタの値が周波数選択終了係数番号Se212以上の値となる場合には、そのスキャンを完了する(図においてS409での判定の結果がYesの場合。)。
係数精度向上手段040は、個々のスキャンが完了した後、最終スキャン判定(S410)を行う。即ち、スキャンパラメータ011の周波数選択終了係数番号Se212の値が0である場合、或いは、スキャンパラメータ011の周波数選択終了係数番号Se212の値が63であり、かつ、逐次近似終了ビット位置Al214の値が0である場合には、DC係数と、AC係数とのいずれかについてのプログレッシブJPEGビットストリーム100に含まれる最後のスキャンであるものと判断することができる。
周波数選択終了係数番号Se212と、逐次近似終了ビット位置Al214と、の値の組み合わせが前記条件と一致しない場合には(図においてS410での判定の結果がNoの場合。)、後続のスキャンが存在する。このため、係数精度向上手段040は、符号供給手段010に対してスキャン切り替え指示041を出力し、符号列切り替え処理(S411)を行う。係数精度向上手段040は、スキャンパラメータ011と、符号列012と、を次のスキャンの部分符号列に切り替えて係数スキャン初期化(S403)に戻り、次のスキャンの復号処理を開始する。尚、以下においては、処理中のブロックについてスキャンの復号処理を繰り返すこのループ処理を、スキャン処理ループS430と称する。ここで、各々のブロックについて全てのスキャンの復号が完了するまでの間、スキャン処理ループS430を繰り返す。
一方、最終スキャンであるものと判断した場合には(図においてS410での判定の結果がYesの場合。)、係数精度向上手段040は、AC係数判定(S412)を行う。ここで、周波数選択終了係数番号Se212の値について、その値が0である場合にはDC係数であり、その値が63である場合にはAC係数であるものと判断することができる。
従って、周波数選択終了係数番号Se212の値が63である場合には、AC係数の最終スキャン完了は1ブロックの復元完了を示すため、係数精度向上手段040は、係数ブロック出力(S413)を実行する(図においてS412での判定の結果がYesの場合。)。具体的には、係数精度向上手段040は、完成済みの係数ブロック043として係数[0]から係数[63]を連続して逆量子化手段050に出力し、係数バッファ044の配列要素を全てゼロに初期化する。
一方で、周波数選択終了係数番号Se212の値が0である場合には、DC係数の最終スキャン完了はDC係数の復元完了を示すため、係数精度向上手段040は、DC係数保存(S414)を実行する(図においてS412での判定の結果がNoの場合。)。即ち、係数精度向上手段040は、復号完了したDC係数042をメモリ070上のDC係数300の領域に保存する。
次いで、係数精度向上手段040は、復号終了判定(S415)を行う。即ち、ブロック番号が、画像サイズから計算された全ての色成分の全てのブロックの総数に到達している場合には、復号処理終了(S417)とする(図においてS415での判定の結果がYesの場合。)。これにより、プログレッシブJPEG復号装置1において、メモリ070上の復号済み画像データ400領域に、表示画像用データである再生画像が完成する。
一方で、ブロック番号が、画像サイズから計算された全ての色成分の全てのブロックの総数に到達していない場合には、未処理のブロックが存在する。このため、係数精度向上手段040は、ブロック番号更新(S416)を行い、係数スキャン初期化(S403)に戻り次のブロックの処理を開始する(図においてS415での判定の結果がNoの場合。)尚、以下では、個々のブロックについて全てのスキャンの係数処理を行うこのループを、ブロック処理ループS440と称する。ここで、全てのブロックについて係数の復号処理が完了するまでの間、ブロック処理ループS440を繰り返す。
以上説明したように、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1により実現されるプログレッシブJPEG復号方法では、1回のブロック処理ループ440を行う途中に複数回のスキャン処理ループ430を実行することで、全てのスキャンに含まれている、特定のブロックに対応するスキャンの部分符号列の復号化を行い、ブロック内の係数を完全な精度で復元することができる。
また、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1では、スキャン情報リスト200により符号供給手段010を制御し、全てのスキャンに含まれている、特定のブロックに対応するスキャンの部分符号列を、復号化手段020に連続して供給することでスキャン処理ループ430を実行する。ここで、スキャンの部分符号列の供給順序を、スキャン情報リスト200のリンクポインタ203により制御する。
従って、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号方法と、プログレッシブJPEG復号装置1では、AC係数の処理において、予め復号してメモリに保存したDC係数と併せて、1回のブロック復号処理により、ブロック内の全ての係数を完全な精度で復号することができる。このため、精度向上途中のAC係数をメモリに記憶しておく必要が無く、復号のために必要なメモリ量を削減することができる。更には、復号に必要なメモリ量を大きく削減可能であることに加えて、係数の非可逆的な圧縮や削減を行わないため、再生画像を劣化させずに表示させることができる。
これにより、プログレッシブJPEGビットストリームの復号処理において、従来技術では、DC係数の復号の後、解像度に応じて複数の段階を踏んだ復号を経た上で、最終的に完全な1フレームの画像を復号するのに対して、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号方法と、プログレッシブJPEG復号装置1では、DC係数の復号の後、DC係数とAC係数とを含むブロック単位で復号が可能であるため、DC係数の復号に続いて最終的な画像データの復号を直接実行することができ、復号に要するメモリ量を節約することができる。
以下、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号方法と、プログレッシブJPEG復号装置1による効果について説明する。まず、第1の効果としては、全ての係数を記憶する復号方法に比べて、復号のために必要なメモリ量を少なくとも1/64まで削減することができる。その理由は、復号途中に記憶する係数がDC係数のみであるためである。
具体的には、各係数は、通常12ビット(再生画像の画素精度が8ビットの場合)である。また、JPEGビットストリームの画像の総ブロック数は、画像サイズに各色成分のサンプリング比を乗じたものを、縦横それぞれ8で割った値の全色成分の総数であるから、例えば、デジタルカメラなどにおいて一般的に用いられるYUV4:2:2フォーマットの1920×1080画素の画像の場合に、ブロック総数は64,800ブロックとなる。
1ブロックあたりに必要なメモリ容量は、従来技術の再生装置では、(64−マスクする係数数×12+マスクする係数数)であるため、係数をマスクせずに全ての係数を記憶する場合には、64×12=768ビットとなる。一方で、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1では、1×12=12ビットである。尚、従来技術の再生装置において、高周波側の28個の係数がマスクされるとした場合には、従来技術の再生装置では、(36×12+28)=460ビットとなる。
従って、上記1920×1080画素の画像をデコードするために必要なメモリ容量は、従来技術の再生装置では、(460×64800)/8=3.55メガバイトである。また、従来技術の再生装置で全ての係数を記憶する場合には、(768×64800)/8=5.93メガバイトである。一方で、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1では、(12×64800)/8=0.093メガバイトのメモリ容量で済む。
ここで、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1では、スキャン情報リストをメモリ上に置くために新たにメモリを必要とするが、係数の記憶領域に比べればはるかに小さい。例えば、1スキャン情報リスト=12バイトとし、1画像のスキャン数を10とした場合には、120バイト程度に過ぎない。従って、本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1によれば、復号に必要なメモリ量を著しく削減でき、システムのコストを削減することができる。
次いで、第2の効果としては、ハードウェア構成や、復号方法を全く変更せずに、ベースラインJPEGの復号を行うことができる。その理由としては、ベースラインJPEG方式では全てのブロックの全ての係数を1回のスキャンにより復号するが、ベースラインJPEGストリームが持つ走査情報はプログレッシブJPEGと同一の意味を持ち、矛盾が無いためである。本実施の形態1に係るプログレッシブJPEG復号装置1、及びプログレッシブJPEG復号装置1により実現されるプログレッシブJPEG復号方法によれば、スキャン情報リスト200を1つのみとし、リンクポインタ203により同じスキャン情報リスト200にリンクし、繰り返し参照することでベースラインJPEGの復号を行うことができる。
尚、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の全体構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係るスキャン情報リストの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の動作を示すフローチャートである。 関連する画像処理装置の全体構成を示すブロック図である。 関連する画像処理装置の詳細な構成を示すブロック図である。
符号の説明
010 符号供給手段、
011 スキャンパラメータ、 012 符号列、 013 ポインタ更新値、
020 復号化手段、
030 可変長符号復号化手段、
031 ゼロ係数長、 032 係数値、 033 訂正ビット、
034 シフト指示、
040 係数精度向上手段、
041 スキャン切り替え指示、 042 復号完了したDC係数、
043 係数ブロック、 044 係数バッファ、
050 逆量子化手段、
051 復元されたDCT係数、
060 逆DCT手段、
061 画素データ、
070 メモリ、
071 データ、 072 記憶したDC係数、
100 プログレッシブJPEGビットストリーム、
200 スキャン情報リスト、
201 スキャン識別情報、 202 符号列ポインタ、 203 リンクポインタ、
211 周波数選択開始係数番号Ss、 212 周波数選択終了係数番号Se、
213 逐次近似開始ビット位置Ah、 214 逐次近似終了ビット位置Al、
300 DC係数、
400 復号済み画像データ、
401 復号処理開始、 402 復号初期化処理、 403 係数スキャン初期化、
404 初回AC係数スキャン判定、 406 復号化、 407 係数スキャン、
408 係数番号更新、 409 最終係数判定、 410 最終スキャン判定、
411 符号列切り替え処理、 412 AC係数判定、 413 係数ブロック出力、
414 DC係数保存、 415 復号終了判定、 416 ブロック番号更新、
417 復号処理終了、
420 係数処理ループ、
430 スキャン処理ループ、
440 ブロック処理ループ、
1000 走査およびブロックパーサ、
1001 プログレッシブJPEGビットストリーム、 1002 走査番号、
1003 訂正ビット、 1004 ポイント変換パラメータ、
1005 パースされたビット、
1010 プログレッシブ画像復号化手段、
1011 走査情報、 1012 ピクチャ、
1020 ピクチャサイズ調整フィルタ、
1021 スケーリングされたピクチャ、
1030 走査情報圧縮手段、
1040 メモリ、
1041 圧縮された前の走査情報、 1042 圧縮された走査情報、
1050 表示装置、
1070 多重化手段、
2000 走査およびブロックパーサ、
2001 プログレッシブJPEGビットストリーム、 2002 走査番号、
2003 パースされたビット、 2004 訂正ビット、
2005 ポイント変換パラメータ、 2006 ポインタ変換パラメータ、
2010 可変長復号化手段、
2011 複合化された値、 2012 前の走査の非ゼロ係数表示ビット、
2020 周波数マスク手段、
2021 マスク領域外または非ゼロ係数表示ビット、 2022 マスク領域内係数、
2030 逆量子化手段、
2031 量子化された係数、
2040 逆離散コサイン変換手段、
2041 複合化されたピクチャ、
2050 複数走査解像度向上手段、
2051 前の走査の係数、 2052 更新された係数および非ゼロ係数表示ビット、
2060 2値化手段、
2061 マスク領域外非ゼロ係数表示ビット、
2070 多重化手段、
2080 多重化分離手段、
2090 メモリ、
2091 多重化された係数および非ゼロ係数表示ビット、
2092 前の走査の係数および非ゼロ係数表示ビット、

Claims (9)

  1. プログレッシブJPEGビットストリームを復号するための画像処理方法であって、
    前記ビットストリームに含まれる符号列を、DC係数とAC係数とからなるブロックとして、
    最初に、前記DC係数を可変長復号するステップと、
    それ以降に、前記復号したDC係数を用いて、前記AC係数を可変長復号して、高解像度の表示用画像データを生成するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 最初に、前記DC係数を可変長復号して、該復号したDC係数をメモリに保存するステップと、
    それ以降に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数を可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成するステップと、
    を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 最初に、全てのブロックのDC係数を可変長復号して、該復号したDC係数をメモリに保存するステップと、
    それ以降に、前記ブロック毎に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数を可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成するステップと、
    を有することを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  4. 前記ブロックを複数のスキャン単位に分割し、前記ビットストリームの符号列のうち、前記分割したスキャン単位に対応する符号列をスキャンの部分符号列とし、前記DC係数と前記AC係数とを前記部分符号列にそれぞれ対応付け、
    最初に、全てのブロックのDC係数に対応付けられた部分符号列を可変長復号して、該復号したDC係数をメモリに保存するステップと、
    それ以降に、前記ブロック毎に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数に対応付けられた部分符号列を可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成するステップと、
    を有することを特徴とする請求項3記載の画像処理方法。
  5. プログレッシブJPEGビットストリームを復号するための画像処理装置であって、
    前記ビットストリームに含まれる符号列を、DC係数とAC係数とからなるブロックとして、前記プログレッシブJPEGビットストリームと、前記DC係数と、を保存するメモリと、
    前記DC係数と、前記AC係数とを可変長復号する復号化手段と、を備え、
    前記復号化手段は、
    最初に、前記ビットストリームの符号列からDC係数を可変長復号して、該復号したDC係数を前記メモリに保存し、
    それ以降に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数を前記ビットストリームの符号列から可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記復号化手段は、
    最初に、全てのブロックのDC係数を前記ビットストリームの符号列から可変長復号して、該復号したDC係数を前記メモリに保存し、
    それ以降に、前記ブロック毎に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数を前記ビットストリームの符号列から可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成する、
    ことを特徴とする請求項5記載の画像処理装置。
  7. 前記ブロックを複数のスキャン単位に分割し、前記ビットストリームの符号列のうち、前記分割したスキャン単位に対応する符号列をスキャンの部分符号列とし、前記DC係数と前記AC係数とを前記部分符号列にそれぞれ対応付け、
    前記復号化手段は、
    最初に、全てのブロックのDC係数に対応付けられた前記ビットストリームの部分符号列を可変長復号して、該復号したDC係数をメモリに保存し、
    それ以降に、前記ブロック毎に、前記メモリに保存したDC係数を用いて、該DC係数と同一のブロックに含まれるAC係数に対応付けられた前記ビットストリームの部分符号列を可変長復号して、該保存したDC係数と該復号したAC係数とから高解像度の表示用画像データを生成する、
    ことを特徴とする請求項6記載の画像処理装置。
  8. 前記スキャンの部分符号列同士のリンク情報を含むスキャン情報リストを、メモリに更に備え、
    前記スキャン情報リストのリンク情報に従って、前記ビットストリームの部分符号列を前記復号化手段へと供給する順序を制御する
    ことを特徴とする請求項7記載の画像処理装置。
  9. 前記復号化手段は、
    前記メモリから入力される符号列を解釈し、所定の符号テーブルを用いて可変長復号化処理を行う可変長符号復号化手段と、
    前記可変長符号復号化手段から入力される前記DC係数値と前記AC係数値とを、所定の精度に正規化する係数精度向上手段と、
    を備えることを特徴とする請求項8記載の画像処理装置。
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