JP2009277284A - 光学ピックアップ及びディスク装置 - Google Patents

Abstract

【課題】トラッキングに際し、慣性力が小さく、低電力で容易に所望の位置に制御することが可能な光学ピックアップ及びディスク装置を提供する。
【解決手段】ディスクの回転中心側から外周側へ移動する第１の移動部材と、第１の移動部材に保持された第２の移動部材と、光ディスクに対向して配置された対物レンズと、光源からの光を折り曲げて対物レンズに導く反射部材と、対物レンズを光軸方向と光軸に直交する方向に移動させるためのマグネット及びコイルと、を有し、対物レンズ及び反射部材は第２の移動部材に保持され、対物レンズを光軸方向に移動させるためのマグネットが第１の移動部材に保持されている光学ピックアップとする。
【選択図】図１

Description

本発明は、光学ピックアップ及び該光学ピックアップを備えたディスク装置に関するものである。

光ディスクや光磁気ディスク等のディスク装置の光学ピックアップは、光源であるレーザから発せられる光をディスクの記録面上に集光するための対物レンズを有している。

光学ピックアップにおける対物レンズは、ディスクの記録面である回転軸側の所定の領域から外周近傍まで移動可能に構成されると共に、フォーカシング及びトラッキングの調整をおこなうための微小な移動も可能に構成されている。対物レンズのフォーカシング及びトラッキングのための微小な移動を行うアクチュエータとして、マグネットとコイルに流れる電流とにより発生する電磁力を利用する、所謂ボイスコイルモータを用いたものが一般的である（例えば、特許文献１参照）。
特開平８−２３５６１７号公報

図３は、従来のディスク装置の一例の概略を示す断面模式図である。

同図に示すディスク装置ＰＵ１において、Ｄは情報記録媒体であるディスクであり、不図示のモータにより、回転軸ＲＡを中心に回転させられるようになっている。一例として、ディスクＤがＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）である場合を例に説明する。光源としての半導体レーザＬＤ（波長λ；５５０ｎｍ≦λ≦６８０ｎｍ）を発光させる。半導体レーザＬＤから出射された光束は、偏光ビームスプリッタＰＢＳを通過し、コリメートレンズＣＯＬを通過して平行光束となり、λ／４波長板ＱＷＰを通過して、反射部材である立ち上げミラーＭで反射されて、対物レンズＯＢＪにより集光されて、ＤＶＤの保護層（厚さｔ；０．５ｍｍ≦ｔ≦０．７ｍｍ、本例では０．６ｍｍ）を介し、その情報記録面に集光されここに集光スポットを形成する。

そして情報記録面で情報ピットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズＯＢＪを通過し、立ち上げミラーＭで反射され、λ／４波長板ＱＷＰ、コリメートレンズＣＯＬを通過して、偏光ビームスプリッタＰＢＳで反射され、光検出器ＰＤの受光面に入射するので、その出力信号を用いて、ＤＶＤに対して情報の記録／再生を行うことができる。

同図に示すように、対物レンズＯＢＪは、不図示のアクチュエータにより、光軸Ｏ方向である図示矢印Ａ方向に移動可能とされており、情報記録面に焦点合わせ（以下、フォーカシングと称す）の微調整を行う。また、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭは、不図示のアクチュエータにより、一体的に対物レンズＯＢＪの光軸Ｏに直交する図示矢印Ｂ方向に微小移動可能となされており、集光スポットが記録トラック上に位置するように微調整（以下、トラッキングと称す）される。

更に、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭは、不図示のアクチュエータにより、実線で示すディスクの回転中心側と破線で示す外周側との間（図示矢印Ｃ方向）の広い範囲を移動可能となされている。

図４は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の、従来の構成を示す部分拡大図である。図４（ａ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の斜視図であり、図４（ｂ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の断面構成を示す断面図である。

図４（ａ）、（ｂ）に示すように、第１の移動部材１１は、ガイド軸２１ａ及び２１ｂに支持され、不図示のアクチュエータによりガイド軸２１ａ及び２１ｂの軸方向に摺動移動する。この移動は、図３の矢印Ｃの移動に相当するものである。

第１の移動部材１１は、ガイド軸２２ａ、２２ｂを保持しており、第２の移動部材１２は、ガイド軸２２ａ、２２ｂに支持されている。第２の移動部材１２は、２対のトラッキング用マグネットＭｔとトラッキング用コイルＣｔにより、ガイド軸２１ａ及び２１ｂの軸方向にトラッキングのための摺動移動が可能である。トラッキング用マグネットＭｔは第１の移動部材１１に固着されておりトラッキング用コイルＣｔは第２の移動部材１２に固着されている。

第２の移動部材１２には、ボビンＢＢに保持された対物レンズＯＢＪがバネ部材３２を介して組み付けられ、立ち上げミラーＭが対物レンズＯＢＪの下方に固着されている。対物レンズＯＢＪを保持するボビンＢＢは、２対のフォーカシング用マグネットＭｆとフォーカシング用コイルＣｆにより、光軸Ｏ方向にフォーカシングのための移動が可能である。フォーカシング用マグネットＭｆは第２の移動部材１２に固着されており、フォーカシング用コイルＣｆはボビンＢＢに固着されている。

このような従来の構成のディスク装置の光学ピックアップ場合、第２の移動部材１２をトラッキングさせる際には、第２の移動部材１２に固着されたそれぞれの部材と共に移動させねばならず、質量が大きくなり、このため駆動時の慣性力が大きく、また、低周波数で共振を起こす等、トラッキングに際し大きな電力を必要とすると共に、所望の位置に制御することが難しいという問題があった。

本発明は、上記問題に鑑み、トラッキングに際し、慣性力が小さく、低電力で容易に所望の位置に制御することが可能な光学ピックアップ及びディスク装置を提供することを目的とするものである。

上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。

（１）ディスクの回転中心側から外周側へ移動する第１の移動部材と、該第１の移動部材に保持された第２の移動部材と、前記ディスクに対向して配置された対物レンズと、光源からの光を折り曲げて前記対物レンズに導く反射部材と、前記対物レンズを光軸方向と光軸に直交する方向に移動させるためのマグネット及びコイルと、を有し、前記対物レンズ及び前記反射部材は前記第２の移動部材に保持され、前記対物レンズを光軸方向に移動させるためのマグネットが前記第１の移動部材に保持されていることを特徴とする光学ピックアップ。

（２）前記（１）に記載の光学ピックアップを備えたことを特徴とするディスク装置。

本発明によれば、トラッキングに際し、慣性力が小さく、低電力で容易に所望の位置に制御することが可能な光学ピックアップ及びディスク装置を得ることが可能となる。

以下、実施の形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本願でいうディスク装置とは、ディスク回転駆動部、ディスク挿脱機構部等を含む記録及び再生の少なくとも一方が可能な装置を指すものである。また、光学ピックアップとは、該ディスク装置内に組み込まれ、対物レンズ部及び該対物レンズを移動させる機構部を含む部位を指している。

図１は、本実施の形態に係る光学ピックアップの対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の構成を示す部分拡大図である。図１（ａ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の斜視図であり、図１（ｂ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の断面構成を示す断面図である。

図１（ａ）、（ｂ）に示すように、第１の移動部材１１は、ガイド軸２１ａ及び２１ｂに支持され、不図示のアクチュエータによりガイド軸２１ａ及び２１ｂの軸方向に摺動移動する。この移動は、図３の矢印Ｃ方向の移動に相当するものである。

第１の移動部材１１は、ガイド軸２２ａ、２２ｂを保持しており、第２の移動部材１２は、ガイド軸２２ａ、２２ｂに支持されている。第２の移動部材１２は、２対のトラッキング用マグネットＭｔとトラッキング用コイルＣｔにより、ガイド軸２１ａ及び２１ｂの軸方向にトラッキングのための摺動移動が可能である（図３に示す矢印Ｂ方向の微動）。トラッキング用マグネットＭｔは第１の移動部材１１に固着されておりトラッキング用コイルＣｔは第２の移動部材１２に固着されている。

第２の移動部材１２には、ボビンＢＢに保持された対物レンズＯＢＪがバネ部材３２を介して組み付けられ、反射部材である立ち上げミラーＭが対物レンズＯＢＪの下方に固着されている。対物レンズＯＢＪを保持するボビンＢＢは、２対のフォーカシング用マグネットＭｆとフォーカシング用コイルＣｆにより、光軸Ｏ方向にフォーカシングのための移動が可能である（図３に示す矢印Ａ方向の微動）。

更に、本実施の形態に係る図１に示す光学ピックアップは、フォーカシング用コイルＣｆはボビンＢＢに固着され、フォーカシング用マグネットＭｆは、従来と異なり、第１の移動部材１１に固着されている。より詳しくは、２つのフォーカシング用マグネットＭｆは、図１（ｂ）に示すように、第２の移動部材１２とは隙間を有して、第２の移動部材１２の底面側を貫通し、第１の移動部材１１に固着されている。この隙間の量は、ガイド軸２２ａ、２２ｂの軸方向では、トラッキングでの最大移動量より大きい値となるよう形成され、ガイド軸２２ａ、２２ｂに直交する方向では、少なくとも接触しないような量で形成されている。

このように、従来第２の移動部材１２が保持していた、対物レンズを光軸方向に移動させるためのフォーカシング用マグネットＭｆを、第１の移動部材１１に保持させることにより、トラッキングで移動させる部分の質量を軽減することができる。このためトラッキング駆動時の慣性力を小さくでき、低電力で且つ容易に所望の位置に制御することが可能な光学ピックアップを得ることが可能となる。

図２は、本実施の形態に係る光学ピックアップの対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の別の構成を示す部分拡大図である。図２（ａ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の斜視図であり、図２（ｂ）は、対物レンズＯＢＪ及び立ち上げミラーＭ周辺の断面構成を示す断面図である。

図２（ａ）、（ｂ）に示すように、第１の移動部材１１は、ガイド軸２１ａ及び２１ｂに支持され、不図示のアクチュエータによりガイド軸２１ａ及び２１ｂの軸方向に摺動移動する。この移動は、図３の矢印Ｃの移動に相当するものである。

第１の移動部材１１は、２つのバネ部材３３により第２の移動部材１２を支持している。第２の移動部材１２は、２対のトラッキング用マグネットＭｔとトラッキング用コイルＣｔにより、バネ部材３３の付勢力に抗して光軸Ｏに直交する方向に、トラッキングのための揺動移動が可能である。トラッキング用マグネットＭｔは第１の移動部材１１に固着されておりトラッキング用コイルＣｔは第２の移動部材１２に固着されている。

第２の移動部材１２には、ボビンＢＢに保持された対物レンズＯＢＪがバネ部材３２を介して組み付けられ、反射部材である立ち上げミラーＭが対物レンズＯＢＪの下方に固着されている。対物レンズＯＢＪを保持するボビンＢＢは、２対のフォーカシング用マグネットＭｆとフォーカシング用コイルＣｆにより、光軸Ｏ方向にフォーカシングのための移動が可能である。

更に、図１に示す光学ピックアップは、フォーカシング用コイルＣｆはボビンＢＢに固着され、フォーカシング用マグネットＭｆは、従来と異なり、第１の移動部材１１に固着されている。より詳しくは、２つのフォーカシング用マグネットＭｆは、図１（ｂ）に示すように、第２の移動部材１２とは隙間を有して、第２の移動部材１２の底面側を貫通し、第１の移動部材１１に固着されている。この隙間の量は、第２の移動部材のトラッキングでの最大移動量より大きい値となるよう形成され、ガイド軸２１ａ、２１ｂに直交する方向では、少なくとも接触しないような量で形成されている。

このような構成でも、上記と同様の効果を得ることができる。

なお、本実施の形態に係る光学ピックアップは、ディスクとして、ＢＤ（Ｂｌｕ−ｒａｙ Ｄｉｓｃ）、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｃ）、ＣＤ（Ｃｏｍｐａｃｔ Ｄｉｓｃ）、ＭＯ（Ｍａｇｎｅｔｏ−Ｏｐｔｉｃａｌ ｄｉｓｃ）等を用いるディスク装置に適用可能である。

本実施の形態に係る光学ピックアップの対物レンズ及び立ち上げミラー周辺の構成を示す部分拡大図である。 本実施の形態に係る光学ピックアップの対物レンズ及び立ち上げミラー周辺の別の構成を示す部分拡大図である。 従来のディスク装置の一例の概略を示す断面模式図である。 対物レンズ及び立ち上げミラー周辺の、従来の構成を示す部分拡大図である。

符号の説明

１１ 第１の移動部材
１２ 第２の移動部材
２１ａ、２１ｂ、２２ａ、２２ｂ ガイド部材
３２、３３ バネ部材
ＢＢ ボビン
Ｃｆ フォーカシング用コイル
Ｃｔ トラッキング用コイル
ＣＯＬ コリメートレンズ
Ｄ ディスク
ＬＤ 半導体レーザ
Ｍ 立ち上げミラー（反射部材）
Ｍｆ フォーカシング用マグネット
Ｍｔ トラッキング用マグネット
Ｏ 光軸
ＯＢＪ 対物レンズ
ＰＢＳ 偏光ビームスプリッタ
ＰＤ 光検出器
ＰＵ１ ディスク装置
ＱＷＰ λ／４波長板
ＲＡ 回転軸

Claims (2)

1. ディスクの回転中心側から外周側へ移動する第１の移動部材と、該第１の移動部材に保持された第２の移動部材と、前記ディスクに対向して配置された対物レンズと、光源からの光を折り曲げて前記対物レンズに導く反射部材と、前記対物レンズを光軸方向と光軸に直交する方向に移動させるためのマグネット及びコイルと、を有し、
   前記対物レンズ及び前記反射部材は前記第２の移動部材に保持され、前記対物レンズを光軸方向に移動させるためのマグネットが前記第１の移動部材に保持されていることを特徴とする光学ピックアップ。
2. 請求項１に記載の光学ピックアップを備えたことを特徴とするディスク装置。

Images