JP2009276530A - 液滴光学装置、液滴光学デバイス、液滴撮像デバイス及び液滴光源デバイス - Google Patents

液滴光学装置、液滴光学デバイス、液滴撮像デバイス及び液滴光源デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、微小な領域を温度制御するMEMs(Micro Electro Mechanical System)を用いて液滴を形成する冷却手段又は冷却パターン層を所定の微小な箇所に集積化することにより、冷却手段又は冷却パターン層を微小に制御して液滴の形状などを制御することができる。
【解決手段】 本発明の液滴光学装置は、雰囲気中又は密閉空間中の液滴材料を凝集するために液滴を形成する液滴形成エリアを冷却する冷却手段と、該冷却手段の温度を制御する温度制御手段とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は液滴光学装置、液滴光学デバイス、液滴撮像デバイス及び液滴光源デバイスに関し、詳細には雰囲気内又は密閉空間内の液滴材料を凝集して形成した液滴の形状を温度制御することで可変可能な液滴光学デバイスに関する。
従来、絞り、シャッター、フィルタ、透過、反射、屈折、回折や干渉作用をさせる液体の可変光学機構がある。人の眼球機能や3次元映像の実現などを目指す可変焦点液滴レンズなどの液体光学デバイスでは、ピエゾアクチェータ・ポンプによる液体輸送やElectro Wettingなどで液滴形状を制御する手段を用いている。現在の可変焦点液滴レンズでは、高解像度の撮像センサとの組み合わせで、デジタルカメラの画像品質に匹敵する画像を得ることが可能である。また、可変焦点液滴レンズは、電気により2種類の液体間の境界面を変化させてレンズの焦点を合わせる仕組みを採用しているため、オートフォーカス機能付きでメカ部分が不要となり、レンズサイズやコスト、耐久性など様々な面で従来のレンズより優れている。この液体レンズは、機械的な動作なしで形状を変えられるレンズであり、屈折率の異なる2種類の液体間の境界面の形状を変化させて、レンズの役割を果たしている。また、合焦の動作のみに電力を使用するものである。このような液体レンズは、携帯電話以外にも、パソコンや医療現場、保安用、デジタルカメラ向けなど様々な用途が想定されている。形状を可変させる光学デバイスや、微小集積光学システムに応用できる。例えば、可変焦点レンズ、複合レンズ、プリズム、マイクロレンズ、マイクロレンズアレー、反射光学デバイス、干渉光学デバイス、回折光学デバイス、共焦点光学デバイス、走査光学デバイス、光学スイッチ、光学シャッター、液晶光学デバイス、撮像デバイス、光源デバイス、3次元結像光学デバイス、赤外線センサの集光光学デバイス、駆動回路を基板に一体化した集積光学デバイスなどに応用できる。
しかし、これらの液滴形成技術は形状に関する範囲であり、液滴材料の全ての光学特性を制御するわけではない。特に、液滴材料は表面張力や粘性(流動性)だけでなく、ひいては屈折率までもが温度依存性を有するので、結像に対する温度補償又は液滴に対する温度制御が必要になっている。液滴光学デバイスとして、光学材料の液滴を所定箇所へ所定量、所定形状に正確に形成すると共に、所定箇所に保持させて量を調節し、形状を変化させ、そして保持箇所を移動させ、液滴材料の種類をできるだけ多く、更に液滴の温度制御をさせること及びこれらの機能を効率良く制御することができれば、より多くの可変光学デバイスに用いることができるようになる。
そこで、従来よりいくつかの提案がなされている。その一つとして、特許文献1によれば、親水性と疎水性の交互の領域を微小規模で表面に容易に製作でき、適当な条件下でそのような表面を水蒸気のある所で冷却すると水滴が疎水性表面の領域に選択的に凝結する。そのような水滴は、収束マイクロレンズまたは発散マイクロレンズとして作用することができる。また、SAM表面間の距離を変えることによって、液体レンズの形状、従って光学的特性を変えることができる。これ以外に液体レンズの形状及び光学的特性を変えるための幾つかの他の方法もある。例えば、レンズと表面の間の電気ポテンシャルを変えて、レンズの形状を変えさせることができる。また、レンズの屈折率を異なる液体材料を使うことによって変えることができる。液体レンズの凝集性及び付着性を、この液体材料の化学的性質を変えることによって、あるいは表面の化学的性質を変えることによって調節することができる。表面の3次元特性を変えることができる。
特表平11−513129号公報 特開2006−145807号公報
しかしながら、特許文献1によれば、例えばSAM表面間の距離を制御するので光軸が移動し制御が必要になり、入出光側から見ると液滴が光軸対象の球面形状にはならない。以下に図を用いて詳細に説明すると、図39に示すように、対向する基板501の表面には疎水性領域部502と親水性領域部503が交互に設けられ、それぞれの対向する基板501の間に液滴504を凝集させて、そして図39の(b)に示す基板の間隔Aや図40の(b)に示す基板の間隔Bを可変して液体レンズを可変させている。
このように、距離調整誤差や部材の熱膨張率や距離調整機構の温度依存性などが加わり、光学部材とはかかわりのない制御箇所の新たな調整が必要となる。基板全体を冷却、加熱することによるので熱容量が大きく、温度を迅速に変えられないので所定の水滴のサイズを得るには、緩慢である。また、不要な箇所まで温度制御するため、エネルギーが無駄になる。更に、基板全体を同一の温度にすることになるので、個々の水滴を異なる水滴量に制御することが難しくなる。このことから、所定の箇所に所定の形状の液滴を形成するためには、極特定の箇所のみ冷却、加熱することが必要になってくる。また、温度を迅速に変えるためにはできるだけ、冷却、加熱する箇所を最小限にする必要がある。
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、微小な領域を温度制御するMEMs(Micro Electro Mechanical System)を用いて液滴を形成する冷却手段又は冷却パターン層を所定の微小な箇所に集積化することにより、冷却手段又は冷却パターン層を微小に制御して液滴の形状などを制御することができる液滴光学装置、液滴光学デバイス、液滴撮像デバイス及び液滴光源デバイスを提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の液滴光学装置は、雰囲気中又は密閉空間中の液滴材料を凝集するために液滴を形成する液滴形成エリアを冷却する冷却手段と、該冷却手段の温度を制御する温度制御手段とを有することに特徴がある。よって、液滴の温度制御を効率良く行うことにより液滴の形状などを微小に制御可能となり、より多くの液滴光学装置に用いることができる。
また、温度制御手段によって冷却手段の温度を制御して液滴形成エリアに形成された液滴を保持する。よって、雰囲気の温度変化の影響を受けることなく、所定の液滴を保持できる。
更に、温度制御手段によって冷却手段の温度を制御して液滴形成エリアに形成された液滴の形状を可変することにより、液滴を光学液体レンズに適用したとき光軸、焦点距離や焦点位置の可変が可能となる。
また、所定の液滴材料を雰囲気中若しくは密閉空間中に供給、又は雰囲気中若しくは密閉空間中の液滴材料を排出、の少なくともいずれかを行う液滴材料供給排出路を設けることにより、液滴の再生、別の液滴材料との交換が可能となり、再利用率の向上及び汎用性の向上が可能となる。
更に、冷却手段は熱電変換器又はヒートパイプであることが好ましい。
また、液滴形成エリアの所定の箇所のみに熱線を照射する熱線照射手段を有し、冷却手段によって液滴形成エリアの全体を冷却し、熱線照射手段によって所定の箇所を照射して温度差を生じさせて液滴の形状を制御する。よって、光学材料の液滴を所定箇所に所定量、所定形状に正確に形成すると共に、所定箇所に保持させ、量を調整でき、形状を変化でき、これらの機能を効率良く制御することができる。
更に、液滴形成エリアの所定の箇所に熱容量部材を設け、液滴形成エリアの所定の箇所とそれ以外の熱容量が異なるようにして温度差を生じさせて液滴の形状を制御する。よって、光学材料の液滴を所定箇所に所定量、所定形状に正確に形成すると共に、所定箇所に保持させ、量を調整でき、形状を変化でき、これらの機能を効率良く制御することができる。
また、熱容量部材の厚み又は設定面積を可変して液滴形成エリアの所定の箇所に形成される液滴の形状を制御することにより、形成される液滴を個々に制御可能となり、自由度が高い。
更に、冷却手段を液滴形成エリアに集合配置することにより、迅速に温度制御ができ、液滴の形状を素早く所定の形状にできると共に、精細な形状制御も可能となる。
また、液滴を形成する箇所に冷却手段を個別に配置することにより、形成される液滴を個々に制御可能となり、自由度が高い。
更に、冷却手段を平坦状に配置することにより、メニスカスを平坦にでき、かつ液滴面に広い平面を形成できる。
また、冷却手段を、角柱面、角錐面、円柱面、円錐面、ボビン型面、中絞り型面又は自由曲面の面上に集合配置することにより、液滴の形状やサイズなど目的に応じて液滴が形成できると共に、光学系の場合光学光路に対し開口率を上げることができる。
更に、冷却手段及び温度制御手段を多段に設け、各段毎の各温度制御手段によって冷却手段のそれぞれの温度を制御して形成された液滴の形状及び位置を制御することにより、複数の冷却手段を個々に独立に温度設定でき、液滴の形状や保持、更には液滴の移動が正確に可能となる。
また、雰囲気中又は密閉空間中の気体の温度及び密度を測定する測定器を設け、該測定器によって測定した雰囲気中又は密閉空間中の気体の温度及び密度に基づいて、温度制御手段は冷却手段の冷却温度を制御することが好ましく、液滴の形状などを微小に、かつより一層精度良く制御可能となり、より多くの液滴光学装置に用いることができる。
更に、別の発明としての液滴光学デバイスは、基板の空洞部の上に配置した液滴支持層と、雰囲気中又は密閉空間中の液滴材料を凝集するために、液滴支持層上であって液滴を形成する液滴形成エリアを冷却する冷却パターンを有する冷却器パターン層とを少なくとも積層することに特徴がある。よって、微細な液滴を高精度に形成させることでき、多彩な形状、微細な形状の多種多様な液滴光学デバイスを提供することができる。
また、冷却パターンを円環に配置させ、あるいは対向させて配置させ、円環の内側又は対向間に液滴形成エリアを設けることにより、液滴の形成を効率良く、高速に、かつ正確に形成できる。
更に、同一基板上に複数個の空洞部を設け、各空洞部の上に設けられた各液滴支持層に各冷却器パターン層をそれぞれ積層したことにより、多種多様な液滴光学系が高精度に実現できる。
また、複合基板に複数個の空洞部を設け、各空洞部の上に設けられた各液滴支持層に各冷却器パターン層をそれぞれ積層したことにより、多種多様な液滴光学系が高精度に実現できる。
更に、冷却パターンを対向させ、対向間の液滴形成エリアに形成された液滴を通る光路中に光導波路を設けたことにより、光導波路中の液滴光学デバイスの温度変化の影響が制御できるので、安定して光導波路として使用することができる。
また、液滴形成エリアに形成された液滴を通過する光による熱エネルギーによって温度上昇領域を形成し、該温度上昇領域の屈折率を変化させることにより、熱レンズ効果が得られ、熱レンズの応用としての熱レンズ顕微鏡に利用可能となる。
更に、液滴形成エリアを構成する壁面に反射膜を設け、液滴形成エリアに形成された液滴に入射した光が液滴の液面で屈折し、屈折した光が液滴内を通過し、通過した光が反射膜によって反射されながら液滴の液面から屈折して出射する。よって、液滴プリズム形状制御と液滴温度制御ができる。
また、液滴支持層を変位させる変位手段を設け、該変位手段によって液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることにより、液滴を光学液体レンズに適用したとき光軸、焦点距離や焦点位置の可変が可能となる。
更に、基板と液滴支持層の間に、伸縮部材としての変位手段を設け、当該変位手段によって液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることにより、液滴を光学液体レンズに適用したとき光軸、焦点距離や焦点位置の可変が可能となる。
また、変位手段は、液滴支持層に設けられた第1の静電電極膜と、空洞部を挟んで液滴支持層に対向する基板側に設けられた第2の静電電極膜との間に働くクーロン力によって液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させる。よって、液滴を光学液体レンズに適用したとき光軸、焦点距離や焦点位置の可変が可能となる。
更に、変位手段は、密閉化された空洞部の気圧を変化させて液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させる。液滴を光学液体レンズに適用したとき光軸、焦点距離や焦点位置の可変が可能となる。
また、液滴形成エリアに液滴材料で液滴を形成し、形成した液滴上に更に当該液滴と異なる液滴材料で別の液滴を形成することにより、複合レンズなど多種多様の液滴光学デバイスを提供することができる。
更に、透明の液滴支持層と冷却器パターン層とを積層した液滴光学デバイスを重ねたり、または液滴形成エリアが同一方向に設けられるように複数の液滴光学デバイスを重ね、あるいは互いの液滴支持層が対向するように複数の液滴光学デバイスを重ねて構成する。よって、短い間隔から長距離まで製作できる自由度がある2枚合せレンズなど多種多様の液滴光学デバイスを提供することができる。
また、液滴材料に不透明な材料を用いて液滴を形成することにより、絞り、回折レンズ、シャッターなど多種多様の液滴光学デバイスを提供することができる。
更に、液滴支持層と冷却パターン層の間に圧電材料層を積層し、該圧電材料層によって液滴表面に定在波を形成することにより、安定かつ広範囲の可変幅で所定の光回折パターンを得ることができる。
また、別の発明としての液滴撮像デバイスは、上記液滴光学デバイスとイメージセンサデバイスとを複合させて構成することにより、熱影響のばらつきを小さくでき、温度制御をばらつき少なく正確に行うことができ、信頼性の高い液滴撮像デバイスを提供できる。
更に、別の発明としての液滴光源デバイスは、上記液滴光学デバイスと発光デバイスとを複合させて構成することにより、熱影響のばらつきを小さくでき、温度制御をばらつき少なく正確に行うことができ、信頼性の高い液滴光源デバイスを提供できる。
雰囲気気体を液滴に凝集する場合、液滴のメニスカス外周、および曲面や平面をなす液面外形などの光学デバイスとして必要な形状として、所定のサイズに制御しなければならない。この場合、省エネルギーで効率良く液滴を形成することが必要である。このことは、上記特許文献2に示されている。しかし、液滴は光学特性に関する温度依存性があるため、液滴の温度制御も必要になる。また、液滴支持基材を含めた液滴の温度制御により、液滴光学系の制御ができ、液滴の温度依存性とは異なる、液滴支持基材の収縮、膨張による影響もあわせて温度制御し、効率が高く正確な形状制御が求められる。そこで、液滴形成技術及び液滴温度制御を兼ね備えた、気体から液体に相転移する機構を温度制御によって行う液滴形成技術を、液滴材料の温度依存性に対する温度制御も含めて、直接液体光学デバイスに適用する。光学材料液滴を形成し、保持しつつ、かつ液滴の温度制御も行えるようにするため、液滴箇所の局所に冷却器を集合し、集合配置した内側に、液滴を形成及び、または液滴を保持する構造とする。このように、微小な領域を温度制御するMEMsを用いて液滴を形成する冷却手段又は冷却パターン層を所定の微小な箇所に集積化することにより、冷却手段又は冷却パターン層を微小に制御して液滴の形状などを制御することができる液滴光学装置、液滴光学デバイス、液滴撮像デバイス及び液滴光源デバイスを提供可能となる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。図1の(a)は同図の(b)のB−B’線断面図、同図の(b)は同図の(a)のA−A’線断面図である。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置1によれば、ガラス基板101上に、液滴形成エリア102を取り囲むように液滴形成管103が設けられ、更にはP型半導体104とN型半導体105を円周方向に沿って交互に配置されている。また、各P型半導体104の一端と各N型半導体105の一端の間には、放熱器106がそれぞれ設けられると共に、各P型半導体104の他端と各N型半導体105の他端の間には、冷却器107がそれぞれ設けられている。これらのP型半導体104、N型半導体105、放熱器106及び冷却器107を含んで熱電交換器108を構成している。また、始端となるP型半導体104と末端となるN型半導体105の間には、電圧を印加するための電力供給線109が設けられている。このように、液滴形成管103の周囲には、熱電変換器108の冷却器107を集合させ、外側に放熱器106を分散配置している。なお、P型半導体104及びN型半導体105はBi-Te等の熱電変換材料、放熱器106及び冷却器107は、Al、Au、Cu、Ni等の電極材料からなる。
次に、図1に示すような構成を有する本実施の形態の液滴光学装置において液滴を形成する様子を図2に従って以下に説明する。先ず、凝集させる周辺の気体の種類、温度、密度を測定して予め露点及び液滴の液量や成長時間に応じた冷却器107の運転時間を算出し、同図の(a),(b)に示すように、算出した運転時間だけ冷却器107を運転することによって液滴形成管103の管壁を算出した露点以下に冷却する。すると、付近の気体が液滴形成管103の管壁に凝集し始め、そして液滴120になり始める。同図の(c),(d)に示すように、更に液滴120は液滴形成管103内の液滴形成エリア102全体に成長し、液滴光学デバイスが形成される。必要に応じて冷却器107を運転して液滴温度を制御することで液滴を制御する。このように、液滴光学デバイスとして、光学材料の液滴を所定箇所へ所定量、所定形状に正確に形成することができる。また、所定箇所に保持させ、量を調節し、形状を変化させ、保持箇所を移動させ、液滴材料の種類をできるだけ多く、さらに液滴の温度制御をさせること、及びこれらの機能を効率良く制御することによって、より多様な可変光学デバイスに用いることができる。
ここで、雰囲気気体の液滴を形成する機構として、雰囲気気体を液滴に凝集する相変化の仕組みを用いるにあたり、液滴を形成、保持する液滴支持基材の、液体が形成される熱的特性を、制御する必要がある。そこで、本実施の形態における液滴光学装置によれば、液滴を形成、保持する液滴支持基材の、液体が形成される局所の熱的特性を、温度制御や熱容量を制御する。以下、図面を用いて詳細に説明する。
図3は本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置2は、液滴支持基材121に放熱器106及び冷却器107を含んで構成される熱電変換器108がアレー状に配列されている。始端となるP型半導体104と末端となるN型半導体105の間には、電圧を印加するための電力供給線109が設けられている。
次に、図3に示すような構成を有する本実施の形態の液滴光学装置2において液滴を形成する様子を図4に従って以下に説明する。同図の(a),(b)に示すように、液滴支持基材121と本実施の形態の液滴光学装置2が接続される。そして、同図の(c)に示すように、液滴支持基材121における、任意の液滴形成箇所以外の領域に、熱線が所定の照射量に従って照射される。よって、照射された領域は所定の温度に昇温する。同図の(d)に示すように、その後液滴光学装置2の冷却器107によって液滴支持基材121全体を冷却すると、昇温された領域における温度との温度差が生じ、より低温の領域で優先して液滴の凝集が進行して所定の形状やサイズの液滴120が形成される。次に、同図の(e),(f)に示すように、液滴支持基材121から本実施の形態の液滴光学装置2を分離して、液滴支持基材121上への液滴形成が可能となる。
なお、図4では液滴支持基材全体を冷却し、液滴を形成しない箇所に熱線を照射して所定の低温箇所をつくるものであったが、図5の(a)〜(c)に示すように、液滴を形成する箇所のみに熱電変換器108を設け、当該箇所のみを低温にすることで、所定の形状やサイズの液滴120を所定の箇所に形成することもできる。また、図6の(a)〜(c)に示すように、予め液滴を形成する箇所と対向する液滴支持基材121の裏面の箇所に熱容量差を有する部材122を設けて、液滴支持基材121に比熱の異なる箇所を作ることで、所定の形状やサイズの液滴120を所定の箇所に形成することもできる。更に、図7のように、熱容量差を有する部材122の厚みを可変することで、液滴120のサイズを変えることができる。また、図8の(a)〜(c)に示すように、熱容量差を有する部材122−1,122−2の面積を小さくし、更に液滴120を形成する箇所に熱容量差を有する部材122−2よりも大きい熱容量差を有する部材122−1を設けることで、液滴120のサイズを小さくすると共に所定の箇所に液滴120を形成することができる。よって、熱容量差を有する部材が設けられている面積や厚みを変えることで、液滴120の横方向のサイズや縦方向のサイズを調整することができる。
また、所定の光学的な透過特性や反射特性を持つ液滴材料および液滴支持基材を適用する。更に、熱電変換器としてP型半導体及びN型半導体からなるペルチェ素子を示しているが、ヒートパイプにより温度制御することでもできる。また、冷却手段は最終段階で分離した状態を示しているが、液滴の形状を形成後さらに調節する場合は接続した状態で形状制御に用いる。液滴支持基材は、熱伝導率が大きいと迅速に面内温度分布が均一化するので、温度分布が均一にならないように、熱伝導率が小さいことが必要であり、例えば電気絶縁性が高い材料や気体(空間)を多く含む多孔質構造材料が適している。液滴支持基材表面に液滴との親和性や親水性を付与することによって、表面の所定の箇所に液滴を形成する場合には、マイクロスタンピングによるSAMs技術のように表面の所定の箇所に限定させる必要がなく、基材表面全面に、界面活性剤の塗布やプラズマ改質などにより、親水性付与しても表面の所定の箇所に液滴を形成させることができるし、液滴の形成効率を上げることができる。
ここで、熱電変換材料、例えばペルチェ効果を利用するものであればBiTeを主成分(Bi、Sb、In、Ga、Se、Te等を置換・添加)とするものが代表的である。N型SiおよびP型Siを使うこともでき、SOI基板を用いSOI層を、熱電変換材料BOX層を液滴支持層とすることができる。高性能の材料を見出すには、熱伝導率が小さいこと、また導電性が良いことなどの必要性能指数の高い材料が好ましいが、プロセス適合性や安定性能との適正により選択される。次に、熱電変換器の電極と冷却器、放熱器の役割をなすAl、Auなどの金属材料をパターン形成する。そして、外部引出し配線電極(ボンディングパッド:図示省略)領域を除き、SiO、SiやAl等のパッシベーション材料で被覆する。
図9は本発明の第3の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す概略断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置3において、第1の実施の形態の液滴光学装置1と異なる構成として、液滴形成管103と、P型半導体104、N型半導体105、放熱器106及び冷却器107を有する熱電交換器108とをテーパー形状とし、かつ開口部を広くすることで、液滴形成エリア102を円錐形状に形成している。同図の(b)に示すように、開口率を上げ、かつ液滴形成管103の管壁同士の一部の間隔が狭くなることで、より早く液滴120を形成することができる。なお、冷却器107が接する液滴形成管103の表面を、光路を含む角柱面、角錐面、円柱面、円錐面、ボビン(バレル)型面、中絞り(逆バレル)型面、または自由曲面にすることでもよい。
図10は本発明の第4の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。同図の(a)は同図の(b)のD−D’線断面図、同図の(b)は同図の(a)のC−C’線断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置4によれば、液滴形成エリア102の底面に電気絶縁層123を介して冷却器107が設けられ、かつその冷却器107の外周側に放熱膜206が設けられている。よって、それぞれの冷却器107の間隔が狭くなって冷却密度が高くなり、かつそれぞれの放熱器106が外部に拡がるように分散して放熱効率が高くなるため、液滴の形成効率が向上する。
図11は本発明の第5の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置5は、例えば上述の第1の実施の形態の液滴光学装置を多段(本実施の形態では3段)に設けたものである。同図の(a)において、2段目の液滴光学装置124−2の冷却器によって冷却を開始すると液滴120が形成し始め、同図の(b),(c)に示すように所望のサイズや形状の液滴120が形成される。そして、同図の(d)に示すように、液滴光学装置124−3の冷却器のみで冷却すると、形成された液滴120が液滴光学装置124−3の位置まで移動する。このように、多段構造の各液滴光学装置を制御することにより、液滴の形状制御や位置の移動を行うことができる。
図12は本発明の第6の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図1と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図の(a)に示す本実施の形態の液滴光学装置6は、例えば上述の第1の実施の形態の液滴光学装置における電力供給線109を熱電交換器108のP型半導体104とN型半導体105にそれぞれ設けている。そして、同図の(b)に示す本実施の形態の液滴光学装置は、第6の実施の形態の液滴光学装置を多段(本実施の形態では3段)に設けたものである。このように各熱電交換器108にそれぞれ電力供給線109を設けたこと、そして多段構造を成すことにより、円環状に配置された熱電交換器の冷却器を個々に制御できる。よって、形成された液滴120の光軸を傾けたり中心の軸位置を移動させたりすることができる。なお、同図の(c)は液滴形成エリアのボビン(バレル)型面に沿って多段(ここでは6段)に第6の実施の形態の液滴光学装置125−1〜125−6を設けた例であり、同図の(d)は液滴形成エリアの円錐面に沿って多段(ここでは3段)に第6の実施の形態の液滴光学装置125−1〜125−3を設けた例である。同図の(c)、(d)に示すいずれの例の場合でも、熱電交換器の冷却器を個々に制御することによって、形成された液滴120の光軸を傾けることができる。
図13は本発明の第7の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。同図の(a)は同図の(b)のF−F’線断面図、同図の(b)は同図の(a)のE−E’線断面図である。同図において、図10と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置7において、液滴形成エリア102が透明基材127によって閉塞されており、更に液滴形成エリア12に連通する液滴部材供給排出路126が設けられている。この液滴部材供給排出路126は、液滴形成エリア102に外部から液滴を形成するための液体や気体を導入したり排出したりする供給排出路である。このような構成を有する第7の実施の形態の液滴光学装置7によれば、液滴部材供給排出路126を介して液滴を形成するため液体又は気体が液滴形成エリア102に供給され、液滴を形成するため液体又は気体が熱電交換器108の冷却器107によって凝集され、所望の液滴120が形成できる。他の液滴を形成するため液体又は気体を交換するときは、液滴部材供給排出路126を介して液滴形成エリア102内から液滴を外部に排出し、他の液体又は気体を供給する。また、形成されている液滴120の形状又はサイズを変えるときは、液滴部材供給排出路126を介して液滴形成エリア102へ気体又は液体を更に供給したり排出したりする。このように、一旦形成した液滴を再利用して任意の液滴を形成することができ、利用効率を向上することができる。
図14は本発明の第8の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図13と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。本実施の形態の液滴光学装置8において、同図の(a)に示すように、曲面をなす液滴120の表面に光を照射して反射させ、かつ液滴120の形状や液滴120の液面位置を制御することによって反射光路を変えることができる。また、同図の(b)に示すように、液滴形成エリアの底部表面に反射膜128を設けることによって、曲面をなす液滴120の内部に照射した光が進入にし、進入した光が液滴形成エリアの底部表面に設けられた反射膜128によって反射され、かつ液滴120の形状や液滴120の液面位置を制御することによって反射光路を変えることができる。更に、同図の(c)に示すように、表面張力が小さい部材によって形成された液滴120において、メニスカスが平坦面をなす液滴表面に、光を照射して反射させ、かつ液滴120の液面位置を制御することによって反射光路を変えることができる。
図15は本発明の第9の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図13と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置9において、液滴形成エリア102を構成する壁面の一部に圧電膜129を設けている。同図の(a)に示す例では、圧電膜129を液滴形成エリア102の底部面に設け、この圧電膜129によってこの液滴120の平坦な表面に定在波形を形成している。また、同図の(b)に示す例では、圧電膜129を液滴形成エリア102の側部面に設け、圧電膜129によってこの液滴120の表面の曲面に定在波形を形成している。この圧電膜129によって発生する圧縮波によって作られる液滴光学装置の液滴120の液面の形状は主に液滴の表面張力や粘性等によるものであるがこれらは温度に依存性があり、本発明の液滴光学装置における熱電変換器の冷却器によってこの液滴120を温度制御できる。同図に示すように、液滴120は液滴120に接した圧電膜129から発生した圧縮波により、液面の形状が共振して定在波を形成する。圧電膜129の発振周波数に共振した液滴表面の定在波形状を、液滴120の表面の光を反射させて光の回折、干渉作用を起こさせる所定のパターンとして得ることができる。また、液滴120の温度変化により、液滴表面張力や粘性等が異なり、定在波形状が変化する。更に、周囲温度が変化して液滴温度が変化する影響だけではなく、共振した液滴の運動による発熱もあるので、液滴120は液滴を形成、保持する冷却器により液滴の温度制御をしつつ、液滴120に接した圧電膜129から発生した圧縮波により、液面の形状が共振して所定の定在波を形成することができる。
図16は本発明の第10の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図15と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置10は、Electro Wettingによる液滴形状制御光学デバイスであるが、制御電極130を配置した温度制御機構を備えている。また、このような電極パターンによって、形成した液滴の物性を測定し、温度制御することもできる。このように、Electro Wetting材料からなる液滴を用い、電極パターンにより液滴を形状制御できる。このように液滴の電気容量に対して電極パターンにより静電的に形状制御する。なお、電極パターンに赤外線を検知する機能を付与し、赤外線集光用液滴レンズを集積した赤外線センサや、図17に示すように液晶材料からなる液滴131を用い、配向膜132、偏光膜133、駆動電極134又は透明電極パターン135を設け、かつ駆動電極134又は透明電極パターン135によって制御される液晶光学素子にもできる。
図18は本発明の第11の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図14と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置11によれば、逆角錐(逆台形)の斜面に配置した冷却器107の内側の液滴形成エリアに、気体を凝集、液滴を形成させる。また、液体と冷却器面における全反射もしくは冷却面に設けられた反射膜128での反射によりプリズム像を生成させる。そして、入射光が平面の液滴に入射するように、平面形状のメニスカスは、表面張力が小さい液体の、平面領域を用いる。よって、液滴プリズム形状制御と液滴温度制御ができる。
図19は本発明の第12の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。同図において、図14と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学装置12は、液滴120の内部の温度分布による熱レンズ効果を示す例である。つまり、冷却器107を温度制御することによって、熱レンズ効果が大きく得られるのである。なお、液滴120を通過する光による熱エネルギーにより温度上昇しやすい液滴材料、熱が急速に拡散しないような熱伝導率の小さい液滴材料が好ましい。熱レンズの応用としては熱レンズ顕微鏡等に利用される。
図20は別の発明の第1の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態の液滴光学デバイスの平面図、同図の(b)は液滴形成後の本実施の形態の液滴光学デバイスの平面図、同図の(c)は同図の(b)のG−G’線断面図である。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス100は、比熱の大きい基板201の空洞部202上に液滴支持層203を設け、液滴支持層203上に、P型半導体膜204、N型半導体膜205、放熱膜206及び冷却膜207を含んで集積化して構成される熱電交換器208を円環状に配置し、薄膜構造を成している。また、始端となるP型半導体膜204と末端となるN型半導体膜205の間に電圧を印加するための電力供給線209を設けている。このように、円環状の内円に沿って熱電変換器208の冷却膜207が集合配置しているので冷却密度が高くなっている。更に、熱電交換器208の冷却膜207と放熱膜106をつなぐPN部材の間隔を空洞部202によって削除し、冷却膜207周辺の熱容量を低減でき、かつ放熱膜206からの熱伝導を低減できる。一方、放熱膜206は円環状の外円に沿って分散配置し、更には比熱の大きい基板201に接しているので、放熱膜206の放熱効果がより一層高くなっている。このような構成を有する本実施の形態の液滴光学デバイス100によれば、冷却膜207で囲まれた液滴形成管壁210を冷却膜207によって冷却し、付近の気体が液滴形成管壁に凝集し所定の液滴が形成できる。また、迅速に温度制御ができるため、液滴120を早く所定の形状に形成することができ、かつ精細な形状制御も可能となる。なお、透明支持層203は所定の特性の光に対する透過性に応じ、あるいは厚さが波長に対しても、薄くも厚くも設定することができる。また、空洞部202のパターンから液滴支持層203に到る箇所まで基板201をエッチングして空洞部202を形成する。
図21は別の発明の第2の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態の液滴光学デバイスの平面図、同図の(b)は同図の(b)のH−H’線断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス200は、図20に示す第1の実施の形態の液滴光学デバイス100の構成に、更に液特性を検出するため、あるいは液を制御するための検出用電極211及び検出用電極211からの検出信号を取り出す検出信号線212を追加配置し集積したものである。液滴120を冷却膜207により形状制御するだけでなく、検出用電極211によって液膜の温度や粘性などを検出すると共に、例えばElectro Wetting材料からなる液膜を用い、この液膜に電荷を与えて液膜を制御することができる。なお、検出用電極211に赤外線を検知する機能を付与し、赤外線集光用液滴レンズを集積した赤外線センサや、液晶材料からなる液滴を用い、検出用電極211によって制御される液晶光学素子にもできる。よって、本実施の形態によれば、電極層または電極を併設することにより、温度制御と同時に、より高精度の液滴制御ができる。なお、図22に示すように、周囲雰囲気の気体の種類、温度、密度及び蒸気圧をモニタする検出器213及び検出器213からの検出信号を取り出す検出信号線214を集積することにより、液滴付近の気体の種類、温度、密度及び蒸気圧を測定し、気体を凝集させる冷却器の温度(露点以下)を設定でき、液滴付近の気体の状態変化に応じた液滴を増量させるための冷却温度の維持や、液滴からの蒸発程度を観測し液滴の保持に必要な冷却温度が設定できる。
図23は別の発明の第3の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す平面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス300は、冷却膜207を平行に対向させて配置し、対向間隙の液滴形成エリアに液滴120を形成するものである。このようなパターン配置により、液滴の形状を効率良く、迅速に、正確に形成できる。
図24は別の発明の第4の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態の液滴光学デバイスの平面図、同図の(b)は同図の(b)のJ−J’線断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス400は、冷却膜207で囲まれた液滴形成管壁210に連通する液滴部材供給排出路215が設けられている。この液滴部材供給排出路215は、液滴形成管壁210に外部から液滴を形成するための液体や気体を導入したり排出したりする供給排出路である。このような構成を有する第4の実施の形態の液滴光学デバイスによれば、液滴部材供給排出路215を介して液滴を形成するため液体又は気体が液滴形成管壁210に供給され、液滴を形成するため液体又は気体が熱電交換器208の冷却膜207によって凝集され、所望の液滴120が形成できる。
図25は別の発明の第5の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス500は、基板201と透明支持層203の間に、透明支持層203を上下させるための熱膨張伸縮部材又は圧電振動部材を用いた伸縮層216を設けている。この伸縮層216を均一に上下することにより、液滴光学デバイス500によって形成された液滴120のレンズの焦点位置を変えることができる。また、この伸縮層216の伸縮幅を不均等に変化して傾けることにより、液滴光学デバイス500によって形成された液滴120のレンズの光軸を傾けることができる。
図26は別の発明の第6の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス600は、基板201及び透明支持層203を挟むように、静電電極膜217を設けている。この各静電電極膜217の間に印加する電圧の電圧値を可変することにより、同図の(a)における点線で囲んだ部分の拡大図である同図の(b)、(c)に示すように、静電電極膜217の間に働くクーロン力により透明支持層203が湾曲することによって、形成された液滴120の曲率が湾曲して、液滴120のレンズの焦点位置を変えることができる。なお、透明支持層203を湾曲させる他の機構として、図27に示すように、透明基材218で気密とした空洞部202と連通する通気流路219を通して空洞部202内の圧力を変化させることでも、形成された液滴120の曲率を湾曲させて液滴120のレンズの焦点位置を変えることができる。
図28は別の発明の第7の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態の液滴光学デバイスの適用例の平面図、同図の(b)は同図の(b)のK−K’線断面図である。同図において、図23と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス700は、液滴を形成する冷却膜207の対向間隙に、光路220を液滴120と同一面上に設定し、光導波路を集積したものである。よって、光導波路中の液滴光学デバイスの温度変化の影響が制御できるので、安定して使うことができ、かつ同一の基板内で対処できる。
図29は別の発明の第8の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。同図の(a)は本実施の形態の液滴光学デバイスの適用例の平面図、同図の(b)は同図の(b)のL−L’線断面図である。同図において、図22と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス800は、第1の実施の形態の液滴光学デバイス100を同一基板に複数個(ここでは3個)集積しアレー状に配列している。よって、本実施の形態の液滴光学デバイスを、複数個を配置すれば、マイクロレンズアレー及び3次元映像装置を実現できる。ただ、複数個を異なる形状制御する上では個々の液体レンズに対してそれぞれ異なる温度制御も必要になる。そこで、複数個を配置するにあたり、個々の液滴を温度制御する機構を配置し、集積した液滴光学デバイスとしている。なお、複数個集積するに当たり、MEMS構造が適している。また、液滴形成、保持や温度制御させるための条件設定するにあたり、周囲気体などの状態検出機構も集積することができる。
図30は別の発明の第9の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図24と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示すように、同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス900では、異なる種類(本実施の形態では2種類)の第1の液滴120−1,第2の液滴120−2を積層させ、複合レンズのような光学系を形成させている。詳細には、個々の種類の気体の性質に対応させ、気体を凝集させる工程を冷却膜207の温度制御によって行う。つまり、異なる種類の液滴を凝集温度の高い材料から順に、冷却膜207の温度を降下させて積層凝集させる。このように、本実施の形態の液滴光学デバイスは多成分複層液滴を示すもので、第1の液滴の気体を凝集し第1の液滴を形成した後、第2の液滴の気体を凝集し第1の液滴の上に第2の液滴を形成する。同図のようなMEMSによる構造以外の構造でも可能である。よって、多種類の液滴を積層させることができる液滴光学デバイスにより、光学デバイスとして応用範囲が広くなる。
図31は別の発明の第10の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示すように、同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1000は、2枚の合わせレンズであって、1枚ごとに異なる基板に集積し、基板を接合したものである。同図の(a)に示す例はスタック、同図の(b)は裏面どうしを接合したものであり、同図の(c)は対面を接合したもので、空洞内の気体成分を外部と異なるように設定することができる。特に、同図の(c)に示す対面接合タイプのものは、基板の厚みに関係なく、2枚のレンズを短い間隔から長距離まで製作できる自由度がある。このように、複数個を基板に集積することによって、多種多様な液滴光学系が高精度に実現できる。
図32は別の発明の第11の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1100は、可変形状の不透明な液滴120により、光路を可変形状に制限する絞り機構に応用するにあたり、液滴120を冷却膜207により温度制御するものである。冷却膜207に不透明な液滴120を形成し、形状やサイズを冷却膜207の温度制御により可変にするとともに、周囲温度変動や光から与えられる熱により、液滴の膨張、粘性低下や表面張力低下が生じるので、冷却器で温度制御し、所定の形状を得る。このように、不透明な液滴を形成することによる可変形状絞りに適用することができる。
図33は別の発明の第12の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1200は、不透明な液滴120を形成することによる回折レンズ、可変形状絞り、シャッターなどに適用できる。
図34は別の発明の第13の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図31と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1300は、裏面どうしを接合したものとスタックタイプのもので、不透明な液滴120を形成することによる回折レンズ、可変形状絞り、シャッターなどに適用できる。
図35は別の発明の第14の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1400は、液滴120の表面で反射、液滴の形状を制御することによって、液滴120に入射する光の光角度を変化させて反射角度を変化させることに適用できる。詳細には、液滴支持層203に反射膜層221を被覆してあるので、液滴120の形状を変化させ、反射光路を変える走査装置などに適用できる。
図36は別の発明の第15の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本実施の形態の液滴光学デバイス1500は、圧電材料層222を組み合わせたMEMSである。なお、可変発振周波数による可変回折干渉パターンを得る手段としてだけではなく、所定の温度に変化させて、定在波形状を変化させることもできる。
図37は別の発明の液滴撮像デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本発明の液滴撮像デバイス1600は、第1の実施の形態の液滴光学デバイス100と、撮像デバイス230とを一体化して構成する。詳細には、同図に示すように、イメージセンサ223の受光経路に液滴光学デバイス100の液滴120が形成できるように、基板どうしのパターンを配置し、基板を接合する。なお、図示していないが制御回路も同一基板上に集積できる。このように、高精度に一体化することにより、イメージセンサからの熱影響のばらつきが小さくできるので、液滴の温度制御がばらつき少なく正確にできる。また、一体化すると全体のシステムが簡略化されるだけでなく、制御回路も集積できるので、なお簡便であり信頼性が向上する。
図38は別の発明の液滴光源デバイスの構成を示す断面図である。同図において、図20と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。同図に示す本発明の液滴光源デバイス1700は、第1の実施の形態の液滴光学デバイス100と、放射光源デバイス240とを一体化して構成する。詳細には、同図の(a)に示すように、発光ダイオード224の発光経路に液滴光学デバイス100の液滴120が形成できるように、基板どうしのパターンを配置し、基板を接合する。なお、図示していないが制御回路も同一基板上に集積できる。このように、高精度に一体化することにより、放射光源からの熱影響のばらつきが小さくできるので、液滴の温度制御がばらつき少なく正確にできる。また、一体化すると全体のシステムが簡略化されるだけでなく、制御回路も集積できるので、なお簡便であり信頼性が向上する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の第1の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。 第1の実施の形態の液滴光学装置において液滴を形成する様子を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 第2の実施の形態の液滴光学装置において液滴を形成する様子を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の別の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の別の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の別の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る液滴光学装置の別の構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す概略断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第6の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第7の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す図である。 本発明の第8の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第9の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第10の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第10の実施の形態に係る液滴光学装置の別の適応例を示す断面図である。 本発明の第11の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 本発明の第12の実施の形態に係る液滴光学装置の構成を示す断面図である。 別の発明の第1の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。 別の発明の第2の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。 別の発明の第2の実施の形態に係る液滴光学デバイスの別の構成を示す図である。 別の発明の第3の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す平面図である。 別の発明の第4の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。 別の発明の第5の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第6の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第6の実施の形態に係る液滴光学デバイスの別の構成を示す断面図である。 別の発明の第7の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。 別の発明の第8の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す図である。 別の発明の第9の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第10の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第11の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第12の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第13の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第14の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の第15の実施の形態に係る液滴光学デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の液滴撮像デバイスの構成を示す断面図である。 別の発明の液滴光源デバイスの構成を示す断面図である。 従来の液滴光学装置の構成を示す断面図である。 従来の液滴光学装置の別の構成を示す断面図である。
符号の説明
1〜12;液滴光学装置、
100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400,1500;液滴光学デバイス、101,201;ガラス基板、
102,202;液滴形成エリア、103,203;液滴形成管、
104,204;P型半導体、105,205;N型半導体、
106,206;放熱器、107,207;冷却器、
108,208;熱電交換器、109,209;電力供給線、
120;液滴、210;液滴形成管壁、211;検出用電極、
212,214;検出信号線、213;検出器、
215;液滴部材供給排出路、216;伸縮層、217;静電電極膜、
218;透明基材、219;通気流路、220;光路、
221;反射膜層、222;圧電材料層、223;イメージセンサ、
224;発光ダイオード、1600;液滴撮像デバイス、
1700;液滴光源デバイス。

Claims (34)

  1. 雰囲気中又は密閉空間中の液滴材料を凝集するために液滴を形成する液滴形成エリアを冷却する冷却手段と、該冷却手段の温度を制御する温度制御手段とを有することを特徴とする液滴光学装置。
  2. 前記温度制御手段によって前記冷却手段の温度を制御して前記液滴形成エリアに形成された液滴を保持することを特徴とする請求項1記載の液滴光学装置。
  3. 前記温度制御手段によって前記冷却手段の温度を制御して前記液滴形成エリアに形成された液滴の形状を可変することを特徴とする請求項1記載の液滴光学装置。
  4. 所定の液滴材料を雰囲気中若しくは密閉空間中に供給、又は雰囲気中若しくは密閉空間中の液滴材料を排出、の少なくともいずれかを行う液滴材料供給排出路を設けることを特徴とする請求項1記載の液滴光学装置。
  5. 前記冷却手段は熱電変換器又はヒートパイプであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  6. 前記液滴形成エリアの所定の箇所のみに熱線を照射する熱線照射手段を有し、前記冷却手段によって前記液滴形成エリアの全体を冷却し、前記熱線照射手段によって所定の箇所を照射して温度差を生じさせて液滴の形状を制御することを特徴とする請求項1記載の液滴光学装置。
  7. 前記液滴形成エリアの所定の箇所に熱容量部材を設け、前記液滴形成エリアの所定の箇所とそれ以外の熱容量が異なるようにして温度差を生じさせて液滴の形状を制御することを特徴とする請求項1記載の液滴光学装置。
  8. 前記熱容量部材の厚み又は設定面積を可変して前記液滴形成エリアの所定の箇所に形成される液滴の形状を制御することを特徴とする請求項7記載の液滴光学装置。
  9. 前記冷却手段を前記液滴形成エリアに集合配置することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  10. 液滴を形成する箇所に前記冷却手段を個別に配置することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  11. 前記冷却手段を平坦状に配置することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  12. 前記冷却手段を、角柱面、角錐面、円柱面、円錐面、ボビン型面、中絞り型面又は自由曲面の面上に集合配置することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  13. 前記冷却手段及び前記温度制御手段を多段に設け、各段毎の前記各温度制御手段によって前記冷却手段のそれぞれの温度を制御して、形成された液滴の形状及び位置を制御することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  14. 雰囲気中又は密閉空間中の気体の温度及び密度を測定する測定器を設け、該測定器によって測定した雰囲気中又は密閉空間中の気体の温度及び密度に基づいて、前記温度制御手段は前記冷却手段の冷却温度を制御することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の液滴光学装置。
  15. 基板の空洞部の上に配置した液滴支持層と、雰囲気中又は密閉空間中の液滴材料を凝集するために、前記液滴支持層上であって液滴を形成する液滴形成エリアを冷却する冷却パターンを有する冷却器パターン層とを少なくとも積層することを特徴とする液滴光学デバイス。
  16. 前記冷却パターンを円環に配置させ、あるいは対向させて配置させ、円環の内側又は対向間に前記液滴形成エリアを設けることを特徴とする請求項15記載の液滴光学デバイス。
  17. 同一基板上に複数個の前記空洞部を設け、前記各空洞部の上に設けられた前記各液滴支持層に前記各冷却器パターン層をそれぞれ積層したことを特徴とする請求項15又は16に記載の液滴光学デバイス。
  18. 複合基板に複数個の前記空洞部を設け、前記各空洞部の上に設けられた前記各液滴支持層に前記各冷却器パターン層をそれぞれ積層したことを特徴とする請求項15又は16に記載の液滴光学デバイス。
  19. 前記冷却パターンを対向させ、対向間の前記液滴形成エリアに形成された液滴を通る光路中に光導波路を設けたことを特徴とする請求項15又は16に記載の液滴光学デバイス。
  20. 前記液滴形成エリアに形成された液滴を通過する光による熱エネルギーによって温度上昇領域を形成し、該温度上昇領域の屈折率を変化させることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  21. 前記液滴形成エリアを構成する壁面に反射膜を設け、前記液滴形成エリアに形成された液滴に入射した光が液滴の液面で屈折し、屈折した光が液滴内を通過し、通過した光が前記反射膜によって反射されながら液滴の液面から屈折して出射することを特徴とする請求項15〜20のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  22. 前記液滴支持層を変位させる変位手段を設け、該変位手段によって前記液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることを特徴とする請求項15記載の液滴光学デバイス。
  23. 基板と前記液滴支持層の間に、伸縮部材としての前記変位手段を設け、当該変位手段によって前記液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることを特徴とする請求項22記載の液滴光学デバイス。
  24. 前記変位手段は、前記液滴支持層に設けられた第1の静電電極膜と、前記空洞部を挟んで前記液滴支持層に対向する基板側に設けられた第2の静電電極膜との間に働くクーロン力によって前記液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることを特徴とする請求項22記載の液滴光学デバイス。
  25. 前記変位手段は、密閉化された前記空洞部の気圧を変化させて前記液滴支持層を変位させて液滴の形状を変化させることを特徴とする請求項22記載の液滴光学デバイス。
  26. 前記液滴形成エリアに液滴材料で液滴を形成し、形成した液滴上に更に当該液滴と異なる液滴材料で別の液滴を形成することを特徴とする請求項15〜25のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  27. 透明の前記液滴支持層と前記冷却器パターン層とを積層した液滴光学デバイスを重ねて構成することを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  28. 前記液滴形成エリアが同一方向に設けられるように複数の液滴光学デバイスを重ねて構成することを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  29. 互いの前記液滴支持層が対向するように複数の液滴光学デバイスを重ねて構成することを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  30. 互いの前記液滴形成エリアが対向するように複数の液滴光学デバイスを重ねて構成することを特徴とする請求項15〜26のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  31. 液滴材料に不透明な材料を用いて液滴を形成することを特徴とする請求項15〜30のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  32. 前記液滴支持層と前記冷却パターン層の間に圧電材料層を積層し、該圧電材料層によって液滴表面に定在波を形成することを特徴とする請求項15〜31のいずれか1項に記載の液滴光学デバイス。
  33. 請求項15〜32のいずれか1項に記載の液滴光学デバイスと、イメージセンサデバイスとを複合させて構成することを特徴とする液滴撮像デバイス。
  34. 請求項15〜32のいずれか1項に記載の液滴光学デバイスと、発光デバイスとを複合させて構成することを特徴とする液滴光源デバイス。
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