JP2009276240A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】僅かな異常が発生しても、基本性能を維持できる回転角検出装置を提供する。
【解決手段】回転角検出装置は、互いに歯数Z,Z,Zの異なる第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dと、互いに歯数S,S,Sの異なる第1〜第3従動ギヤ14,15,17を備えている。各従動ギヤ14,15,17の回転角α,β,γをそれぞれ検出し、その中から2つの角度信号を用いて絶対角度θを演算する。このとき、いずれかの回転角α,β,γの角度信号に関して異常が発生しても、その他の2つを用いて正確に絶対角度θを検出することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば車両のステアリング軸等の回転角を絶対角として検出する回転角検出装置に関する。
従来、この種の回転角検出装置に関する先行技術として、ステアリング軸等の検出対象物と一体に回転する主動ギヤに対し、互いに歯数の異なる2つの従動ギヤを噛み合わせて回転させ、それらの回転に生じる位相差から、演算によって絶対角度を算出する手法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。すなわちこの先行技術は、歯数nを有する主動ギヤに対し、それぞれ歯数m,m+1を有する2つの従動ギヤを噛み合わせて回転させ、各従動ギヤの回転角を2つの角度センサを用いて個別に測定することで、これらの測定結果から演算により検出対象物の絶対角度を求めるものである。
特許第3792718号公報(第3−4頁、図1、図3)
上記のように、絶対角度の検出結果を車両の姿勢制御システムに使用する場合にあっては、回転角検出装置にも高い検出精度や信頼性が求められる。しかしながら先行技術では、2つある角度センサのうち一方に異常が発生したり、あるいは、2つある従動ギヤの一方に噛み合い異常(歯の欠損、スリップ等)が発生したりすると、それだけで検出精度が一気に低下し、基本性能を充分に果たせなくなるという問題がある。このような問題は、回転角検出装置だけの不具合に留まらず、制御システム全体の脆弱化にまで発展するおそれがある。
そこで本発明は、異常に対する耐性を強化し、回転角検出装置としての基本性能を維持することができる技術の提供を課題とする。
本発明は、360度を超える所定角度の範囲内で回転運動する検出対象物の回転角を、絶対角度として検出する回転角検出装置である。特に本発明の回転角検出装置は、互いに異なる歯数を有し、かつ検出対象物と同心にして一体的に回転する少なくとも第1、第2及び第3主動ギヤと、互いに異なる歯数を有し、かつ第1、第2及び第3主動ギヤにそれぞれ噛み合わされて回転する第1、第2及び第3従動ギヤと、第1、第2及び第3従動ギヤのそれぞれの回転角に応じた第1、第2及び第3回転角信号を個別に出力する第1、第2及び第3信号出力部と、第1、第2及び第3信号回転角信号の中から2つを選択して得られる3通りの組み合わせのうち、少なくとも1通りの組み合わせを用いて検出対象物の絶対角度を演算する角度演算部とを備えたものである。
上記のように本発明の回転角検出装置は、検出対象物と一体的に回転する少なくとも3つの主動ギヤ(第1〜第3主動ギヤ)があり、これら主動ギヤにそれぞれ個別の従動ギヤ(第1〜第3従動ギヤ)が噛み合って回転(従動)する構造である。少なくとも3つの主動ギヤは互いに歯数が異なり、また、これらと噛み合う従動ギヤも互いに歯数が異なっている。このとき、任意に選択した2つの従動ギヤの回転に位相差を発生させることで、これらの回転角の差分から検出対象物の絶対回転角を演算により求めることができる。この演算は、各従動ギヤの回転角に応じた回転角信号の中から2つの組み合わせを用いて行うことができる。
本発明によれば、例えば1つの信号出力部に異常が生じたり、あるいは、1つの従動ギヤと主動ギヤとの噛み合い状態が不良になったりすると、3つの回転角信号のうち1つは異常となるが、引き続き他の2つの回転角信号を用いて絶対角度を演算することができるので、異常に対する耐性を高めることができる。このため、僅かな異常が発生しただけで検出精度が低下したり、検出不能に陥ったりすることがなく、回転角検出装置としての充分な基本性能を発揮し続けることができる。
また本発明において、上記の角度演算部は、第1、第2及び第3信号回転角信号の中から2つを選択して得られる3通りの組み合わせの全てを用いて検出対象物の絶対角度を3通りに演算するものであってもよい。この場合、本発明の回転角検出装置は、角度演算部による3通りの演算結果に基づいて、第1、第2及び第3回転角信号の少なくともいずれかに異常が生じているか否かを判断する故障検出部をさらに備えてもよい。
通常、特に異常が生じておらず、全ての回転角信号が正常であれば、絶対角度を3通りに演算しても、それぞれの演算結果は概ね相互に一致する。このため通常であれば、1通りの演算を行うだけで回転角検出装置としての基本性能を充分に果たすことができる。ただし、異常がいつ生じるかは予測できないため、本発明では絶対角度の演算を3通りに行い、それぞれの演算結果から回転角信号のいずれかに異常が生じているか否かを判断している。これにより、何らかの異常が発生した場合は直ちにこれを発見することができ、その後の対処を迅速に行うことが可能となる。
あるいは本発明において、上記の故障検出部は、第1、第2及び第3回転角信号のうち1つに異常が生じていると判断した場合、他の2つを選択して得られる1通りの組み合わせから角度演算部により演算された絶対角度を出力することとしてもよい。
このような態様であれば、正常な回転角信号の組み合わせを用いて絶対角度を高精度に演算し、正確な検出結果を提供し続けることができるので、回転角検出装置としての信頼性を高度に維持することができる。
本発明の回転角検出装置は、不測の異常に対して高いフェールセーフ性能を有する。また、本発明の回転角検出装置を制御システムの一部に組み込んだ場合においても、システムの信頼性を損なうことなく、その安定した動作を長期にわたって保証することができる。
以下、回転角検出装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の回転角検出装置10の正面図である。この回転角検出装置10は、例えば車両のステアリング軸の回転角を絶対角として検出するステアリング角センサとしての用途に好適している。この場合、検出対象物となるのはステアリング軸であり、絶対角度の検出範囲は例えば360度の5倍程度である。ただし、本発明はこのような条件に限られるものではない。
回転角検出装置10は、その中央に挿通穴10aが厚み方向に貫通して形成されており、回転角検出装置10は、この貫通穴10a内に図示しない車両のステアリング軸を挿通させた状態で、図示しないステアリングコラム等の固定体に取り付けられるものとなっている。回転角検出装置10を取り付けた状態では、図示しないステアリング軸の回転中心が挿通穴10aの中心に略合致する。なお回転角検出装置10の周縁部分には、図示しない固定体に装着した回転コネクタ等への固定用に複数のねじ挿通穴10bが形成されている。
回転角検出装置10の筐体(ハウジング)は、上記の挿通穴10aを中心としてその周縁に拡がっており、図1に示される筐体の正面(前面)は、例えば金属製のカバー20に覆われている。また、カバー20の奧にはホルダ30が収容されており、このホルダ30には回転角検出装置10の各種の構成要素(機構部品、電子部品等)が取り付けられている。
挿通穴10aは、カムロータ50と主動ギヤユニット支持体60とを連結することによって形成されている。これらカムロータ50及び主動ギヤユニット支持体60はいずれも環状をなし、これらは筐体に対して回転自在となっている。このうちカムロータ50には、その周方向の一箇所にキャンセルカム50aが形成されており、このキャンセルカム50aはカバー20の面から正面の方向に突出している。キャンセルカム50aは、例えば図示しないターンシグナルスイッチの左右いずれかの操作(ON)時に、これを中立(OFF)位置に復帰させるための機構部品として利用することができる。
また主動ギヤユニット支持体60の下面(図中裏側の面)には、その周方向の一箇所(複数箇所でもよい)にキャンセルカム50aと反対向きに突出した連結部(図1には示されていない)が形成されている。この連結部は、例えば図示しない回転コネクタの可動側ハウジングの凹部に嵌め合わされることで、回転コネクタの可動側ハウジングの回転を主動ギヤユニット支持体60に伝達する機構部品として利用することができる。ここで、回転コネクタの可動側ハウジングはステアリング軸と直接連結され、固定側ハウジングはステアリングコラムに固定されている。
また、カバー20の外面からはコネクタ20aが突出して設けられており、回転角検出装置10は、このコネクタ20aを介して図示しない電子制御ユニット(車載ECU)に接続されるものとなっている。
〔第1〜第3主動ギヤ〕
また図1中に破線で示されているように、回転角検出装置10の筐体内には、挿通穴10aの周囲をなす主動ギヤユニット支持体60に形成された主動ギヤユニット12が収容されている。この主動ギヤユニット12には、例えば第1主動ギヤ12b、第2主動ギヤ12c及び第3主動ギヤ12dの3つのギヤ部分が形成されており、これら第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは、例えば主動ギヤユニット12の軸方向に3段をなすようにして配置されている。また、第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは互いに同心に配置されており、これら第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは上記のカムロータ50や主動ギヤユニット支持体60とともにステアリング軸と一体的に回転する。なお第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは、例えば合成樹脂材料を用いて主動ギヤユニット12及び主動ギヤユニット支持体60に一体成形されている。
〔第1〜第3従動ギヤ〕
また回転角検出装置10の筐体内には、主動ギヤユニット12の外側に第1従動ギヤ14、第2従動ギヤ15及び第3従動ギヤ17が収容されている。これら第1〜第3従動ギヤ14,15,17は、それぞれ上記の第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dに噛み合わされた状態で、例えば上記のホルダ30に回転自在支持されている。このため図示しないステアリング軸の回転に伴い、これと主動ギヤユニット12が一体的に回転すると、第1〜第3従動ギヤ14,15,17はそれぞれ第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dに従って回転する。
〔構成パターン〕
図2は、回転角検出装置10の構成を概略的に示した図である。図2には、上記の第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12d、第1〜第3従動ギヤ14,15,17がそれぞれ円形に簡略化した状態で示されている。また図2中、各ギヤ12b,12c,12d,14,15,17の中央に示される点(●)は、それぞれの回転中心(回転軸線)位置に相当する。
図1には示されていないが、第1〜第3従動ギヤ14,15,17には、それぞれの回転軸線を中心として磁石16が取り付けられている。このため第1〜第3従動ギヤ14,15,17が回転すると、それぞれ磁石16が一体に回転する。
また回転角検出装置10の筐体内には、第1〜第3従動ギヤ14,15にそれぞれ対応して3つの磁気センサ72が実装されている。これら磁気センサ72は、筐体内でそれぞれ第1〜第3従動ギヤ14,15,17の磁石16に対向して位置付けられている。これにより、第1〜第3従動ギヤ14,15,17と一体に磁石16が回転すると、それぞれの磁界の変化が対応する磁気センサ72によって検出される。なお本実施形態では、磁気センサ72に例えばGMR(Giant Magneto−Resistive)センサが用いられている。各磁気センサ72は、例えば図示しない回路基板に実装された状態で、筐体内に収容されている。この回路基板には、その他に図示しないマイクロプロセッサをはじめ、メモリデバイスやI/O等の周辺機器が実装されており、これらが所定の配線パターンを通じて接続されている。
上記のように第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは、図示しないステアリング軸と同心に配置されており、これらはステアリング軸と一体的に回転する。このためステアリング軸の絶対角度は、第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dの絶対角度θに合致する。
一方、第1従動ギヤ14は第1主動ギヤ12bに噛み合わされており、第1主動ギヤ12bの回転に従って回転する。また第2従動ギヤ15は第2主動ギヤ12cに噛み合わされており、第2主動ギヤ12cの回転に従って回転する。そして第3従動ギヤ17は第3主動ギヤ12dに噛み合わされており、第3主動ギヤ12dの回転に従って回転する。
〔歯数の設定〕
また本実施形態では、第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dは互いに歯数が異なり、また第1〜第3従動ギヤ14,15,17についても互いに歯数が異なっている。この状態で、第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dがステアリング軸と一体に回転すると、第1〜第3従動ギヤ14,15,17は、それぞれ別の回転角α,β,γで回転する。
〔信号出力部〕
3つの磁気センサ72は、それぞれ第1〜第3従動ギヤ14,15,17の回転角に応じた回転角信号を出力する。すなわち磁気センサ72は、それぞれ対応する磁石16の磁界の方向に応じた電圧を発生し、これをデジタル変換して回転角信号(第1,第2,第3回転角信号)を出力している。このときの回転角信号には、それぞれ回転角α,β,γのsin成分及びcos成分が含まれる。なお各磁気センサ72から出力される回転角信号は、回路基板上に実装されたマイクロプロセッサ80で処理される。
〔角度検出部〕
図3は、マイクロプロセッサ80の内部構成を示すブロック図である。マイクロプロセッサ80の内部には、特定の機能が割り当てられた構成要素としてセンサ信号処理部82、絶対角度演算部84及び故障検出部86が含まれている。このうちセンサ信号処理部82は、各磁気センサ72から出力された回転角信号に基づき、それぞれ回転角α,β,γを演算する。
絶対角度演算部84はこれら回転角α,β,γのうち、任意に組み合わせた2つを用いて絶対角度を演算する。本実施形態では、2つの回転角の組み合わせとして、(α,β),(β,γ),(γ,α)の3通りがあり、絶対角度演算部84は、それぞれの組み合わせから回転角間の差分を求め、その差分に対する補正を行って3通りに絶対角度θ,θ,θを演算する。すなわち、3通りの絶対角度θ,θ,θはそれぞれ以下の式(1)〜(3)で表される。
θ=f(α,β) (1)
θ=f(β,γ) (2)
θ=f(γ,α) (3)
〔故障検出部〕
故障検出部86は、絶対角度演算部84にて演算された絶対角度θ,θ,θに基づいて、故障診断処理を実行する。そして故障検出部86は、絶対角度θ,θ,θのうち、正しい演算結果を絶対角度θとして、その値をデジタル信号化してマイクロプロセッサ80から出力させる。なお、故障検出部86により行われる故障診断処理の内容については、別の図面を参照しながらさらに後述する。
〔絶対角度の演算例〕
以下、第1従動ギヤ14と第2従動ギヤ15の各回転角α,βの組み合わせを例にとり、絶対角度の演算例と異常発生のメカニズムについて説明する。
図4は、ステアリング軸の絶対角度と従動ギヤ14,15の回転角との関係を示す図である。ここでは絶対角度の測定範囲を360°のN倍(Nは自然数)とし、この範囲内で例えば第1従動ギヤ14が4回転、第2従動ギヤ15が3回転する場合を例に挙げている(簡略のため回転数は実際より少ない。)。
図4中(A):ステアリング軸(第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12d)が5回転し、絶対角度が0°から360°×Nの間を変化する間、第1従動ギヤ14は4回転するので、その間に検出される回転角αは、全体で4周期の三角波形を示す。一方、この間に第2従動ギヤ15は3回転するので、その間に検出される回転角βは、全体で3周期の三角波形を示す。
図4中(B):各回転角α,βの差分をとり、これを補正すると、実線で示したようにステアリング軸の絶対角度に比例したリニアな差分曲線が得られる。絶対角度演算部84は、この差分曲線からそのときの絶対角度を求めることができる。なお、この演算方式では回転角α,βの信号から唯一の絶対角度を求めることができるので、回転角α,βの時間的な変化を考慮に入れる必要がない。
〔異常発生時〕
ここで、例えば一方の回転角αの角度信号に異常が発生した場合を想定する。異常の原因は、例えば第1主動ギヤ12b又は第1従動ギヤ14の歯の欠損やスリップであったり、第1従動ギヤ14に対応する磁気センサ72のトラブル(故障又はノイズ介入)であったりする。
いずれにしても、何らかの異常が発生すると、それによって図4中(B)に点線で示されるように、回転角αの角度信号の位相にずれが生じる。なお、ここでは1周期分の波形だけを示しているが、その他の周期においても波形のずれが生じる。
その結果、図4中(B)に点線で示されるように差分曲線にも位相のずれが発生する。この場合、差分曲線と絶対角度との間で正規の対応関係が崩れるので、もはや正確な演算に供することができなくなる。そこで本実施形態では、このような異常の発生に備え、上記の故障検出部86により故障診断処理を実行することにより、異常の発生を常に監視している。
〔故障診断処理〕
図5は、故障診断処理の手順例を示すフローチャートである。以下、各手順に沿って説明する。
ステップS100:ここでは先ず、故障検出部86は上記2通りの絶対角度θ,θの間の誤差を求め、その結果が所定の許容値ε以内であるか否かを判断する。このとき誤差が許容値ε以内であれば(Yes)、次に故障検出部86はステップS102を実行する。なお許容値εは、回転角検出装置10の検出精度との関係から適宜に設定すればよい。
ステップS102:次に故障検出部86は、別の2通りの絶対角度θ,θの間の誤差を求め、その結果が許容値ε以内であるか否かを判断する。そして、誤差が許容値ε以内であれば(Yes)、次に故障検出部86はステップS104を実行する。
ステップS104:故障検出部86は、全ての角度信号が正常に出力されたと判断する。この場合、故障検出部86は絶対角度θの値としてθ,θ,θのいずれか1つを選択し、故障診断処理を終了する。
以上の手順は、特に異常が発生していない場合の例である。これに対し、何らかの異常が発生していた場合、以下の手順が実行される。
〔回転角βに関する異常発生時〕
例えば、先のステップS102において誤差が許容値ε以上であった場合(No)、次に故障検出部86はステップS106を実行する。
ステップS106:この場合、故障検出部86は回転角βの角度信号に関して何らかの異常(故障)が生じていると判断する。したがって故障検出部86は、回転角βを含まない組み合わせ(回転角γ,α)を用いて演算された絶対角度θを選択し、故障診断処理を終了する。また、合わせて故障検出部86は、回転角βの角度信号に関して異常が発生している旨の情報(故障情報)を出力する。このような故障情報は、図示しない車載ECUに送信される。
〔回転角γに関する異常発生時〕
また、例えば先のステップS100において誤差が許容値ε以上であった場合(No)、次に故障検出部86はステップS108を実行する。
ステップS108:故障検出部86は、別の2通りの絶対角度θ,θの間の誤差を求め、その結果が許容値ε以内であるか否かを判断する。そして、誤差が許容値ε以内であれば(Yes)、次に故障検出部86はステップS110を実行する。
ステップS110:この場合、故障検出部86は回転角γの角度信号に関して何らかの異常(故障)が生じていると判断する。したがって故障検出部86は、回転角γを含まない組み合わせ(回転角α,β)を用いて演算された絶対角度θを選択し、故障診断処理を終了する。また、合わせて故障検出部86は、回転角γの角度信号に関して異常が発生している旨の情報(故障情報)を出力する。
〔回転角αに関する異常発生時〕
一方、ステップS108において誤差が許容値ε以上であった場合(No)、次に故障検出部86はステップS112を実行する。
ステップS112:故障検出部86は、別の2通りの絶対角度θ,θの間の誤差を求め、その結果が許容値ε以内であるか否かを判断する。そして、誤差が許容値ε以内であれば(Yes)、次に故障検出部86はステップS114を実行する。
ステップS114:この場合、故障検出部86は回転角αの角度信号に関して何らかの異常(故障)が生じていると判断する。したがって故障検出部86は、回転角αを含まない組み合わせ(回転角β,γ)を用いて演算された絶対角度θを選択し、故障診断処理を終了する。また、合わせて故障検出部86は、回転角αの角度信号に関して異常が発生している旨の情報(故障情報)を出力する。
〔全ての回転角α,β,γに関する異常発生時〕
さらに、ステップS112において誤差が許容値ε以上であった場合(No)、いよいよ故障検出部86はステップS116を実行する。
ステップS116:故障検出部86は全ての回転角α,β,γの角度信号に関して何らかの異常(故障)が生じていると判断する。この場合、故障検出部86は絶対角度θの検出を無効とし、故障診断処理を終了する。また、合わせて故障検出部86は、全ての回転角α,β,γの角度信号に関して異常が発生している旨の情報(故障情報)を出力する。
なお、いずれかの故障情報を車載ECUが受信した場合、車載ECUから警報メッセージが出力され、その旨が運転者や車両の管理者、整備責任者等に通知される。これにより、回転角検出装置10の点検・修理を迅速に行うことができる。
以上のように、本実施形態の回転角検出装置10において回転角α,β,γのいずれかの角度信号に関して異常が発生した場合であっても、これを迅速に発見し、引き続き正確な角度信号を出力することができる。したがって、僅かな異常が生じた場合にも検出精度を低下させることなく、その基本性能を充分に発揮し続けることができる。このため、回転角検出装置10のフェールセーフ性能を高めることができ、製品としての信頼性や品質向上に大きく寄与することができる。
本発明は上述した一実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施可能である。例えば、上記の故障診断処理はマイクロプロセッサ80の中央処理装置(CPU)において実行されるものであってもよい。
また、一実施形態で示した第1〜第3主動ギヤ12b,12c,12dや第1〜第3従動ギヤ14,15,17の概略(大きさ、配置)はいずれも一例であり、これらは適宜に変形してもよい。
その他、本発明の回転角検出装置は車両のステアリング角センサとしての用途に限らず、各種の回転運動を行う検出対象物の絶対角度を検出する用途に広く適用することができる。
一実施形態の回転角検出装置の正面図である。 回転角検出装置の構成を概略的に示した図である。 マイクロプロセッサの内部構成を示すブロック図である。 ステアリング軸の絶対角度と従動ギヤの回転角との関係を示す図である。 故障診断処理の手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 回転角検出装置
12 主動ギヤユニット
12b 第1主動ギヤ
12c 第2主動ギヤ
12d 第3主動ギヤ
14 第1従動ギヤ
15 第2従動ギヤ
16 磁石
17 第3従動ギヤ
72 磁気センサ
80 マイクロプロセッサ

Claims (3)

  1. 360度を超える所定角度の範囲内で回転運動する検出対象物の回転角を、絶対角度として検出する回転角検出装置であって、
    互いに異なる歯数を有し、かつ前記検出対象物と同心にして一体的に回転する少なくとも第1、第2及び第3主動ギヤと、
    互いに異なる歯数を有し、かつ前記第1、第2及び第3主動ギヤにそれぞれ噛み合わされて回転する第1、第2及び第3従動ギヤと、
    前記第1、第2及び第3従動ギヤのそれぞれの回転角に応じた第1、第2及び第3回転角信号を個別に出力する第1、第2及び第3信号出力部と、
    前記第1、第2及び第3信号回転角信号の中から2つを選択して得られる3通りの組み合わせのうち、少なくとも1通りの組み合わせを用いて前記検出対象物の絶対角度を演算する角度演算部と
    を備えたことを特徴とする回転角検出装置。
  2. 請求項1に記載の回転角検出装置において、
    前記角度演算部は、
    前記第1、第2及び第3信号回転角信号の中から2つを選択して得られる3通りの組み合わせの全てを用いて前記検出対象物の絶対角度を3通りに演算するものであり、
    前記角度演算部による3通りの演算結果に基づいて、前記第1、第2及び第3回転角信号の少なくともいずれかに異常が生じているか否かを判断する故障検出部をさらに備えたことを特徴とする回転角検出装置。
  3. 請求項2に記載の回転角検出装置において、
    前記故障検出部は、
    前記第1、第2及び第3回転角信号のうち1つに異常が生じていると判断した場合、他の2つを選択して得られる1通りの組み合わせから前記角度演算部により演算された絶対角度を出力することを特徴とする回転角検出装置。
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