JP2009275164A - 液晶性高分子および液晶フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性に優れた液晶フィルムが得られ、該フィルムが粘・接着剤や他のフィルム等への被着性に優れるものとなる液晶性高分子を提供する。
【解決手段】少なくとも式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレート、式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび液晶性(メタ)アクリレートとを共重合して得られる液晶性高分子ならびに該液晶性高分子から得られる液晶フィルムおよび光学フィルム。
Figure 2009275164

Figure 2009275164

【選択図】図5

Description

本発明は、耐熱性に優れると共に基板や接着剤への接着力が向上した液晶フィルムが得られる液晶性高分子とそれから得られる液晶フィルムに関する。
近年、液晶材料を光学用途に適用するための研究開発が活発に行われており、液晶高分子を配向してフィルム化した液晶フィルムは、液晶表示装置の色補償用途や視野角拡大用途などに実用化されている。液晶高分子をフィルムする方法としては種々の方法が知られている。
例えば、配向能を有する基板上に液晶材料の薄膜を形成せしめた後、ガラス転移点(Tg)以上の温度に加熱して液晶を配向させた後、Tg以下に冷却して液晶配向を固定化する方法(特許文献1)、配向能を有する基板上に重合性基を含有する液晶組成物の薄膜を形成し液晶を配向させた後、光照射などの手段で重合させて液晶配向を固定化する方法(特許文献2〜4)などが知られている。
このようにして液晶配向状態を維持した配向フィルムが製造できるが、この配向フィルムは、基板上に形成されたままの形態(基板/(配向膜)/配向フィルム)、基板とは異なる透明基板フィルム等に粘着剤や接着剤(以下、粘・接着剤という)を介して配向フィルムを転写した形態(透明基板フィルム/粘・接着剤/配向フィルム)などがある(特許文献5)。
これらの配向フィルムは、他の位相差フィルムや偏光板などと複合化した形態にすることで液晶表示装置などに用いられている。液晶表示装置の性能向上に伴い、これら複合化されたフィルムに対して、より厳しい使用環境、具体的には、高温下での耐熱性、高湿下での耐湿性などが求められている。そのため、配向フィルムの耐熱性の向上と共に粘・接着剤との接着力の高いことが強く求められ、各種の改良が検討されている(特許文献6、7)。
また、配向フィルムを透明基板に転写する際に使用する粘・接着剤も同様である。これら粘・接着剤と配向フィルムとの接着力が不十分な場合は、配向フィルムの十分な転写ができなくなるなど不都合が生じる。積層あるいは転写に使用される粘・接着剤は、従来は光学グレードのものであれば特に制限はなかったが、前記のように耐熱性や耐湿性が要求されるようになり、広範な性能を有するものが製造でき、取り扱いの容易性などから(メタ)アクリル系の粘・接着剤がよく用いられるようになってきた。配向フィルムと(メタ)アクリル系粘・接着剤との密着力のさらなる向上も強く求められている。
これらの問題に対し、多くの改良方法が提案されている。例えば、被接着面を火炎処理やコロナ放電処理といった表面改質による方法が提案されている。しかしながら、これらの方法はいずれも工程の追加となるばかりか、処理後、一定時間内に接着しないとその効果が見られない場合もあり、全ての材料に適用することは困難であった。
最近では、重合して液晶性高分子を得る際に少量の接着促進剤を含有させることで、接着力を向上させる方法が提案されている(特許文献8)。
しかしながら、この方法に代表されるように、液晶性高分子の分子構造内に極性基を導入することは基板への初期接着にある程度は有効に働くものの、極性基の導入により液晶性が低下しやすく、接着性と耐熱性を同時に満たすことは困難である。
特開平3−9326号公報 特開平9−73081号公報 特開2002−308832号公報 特開2003−139953号公報 特開平4−57017号公報 特開2000−321426号公報 特開2001−49205号公報 特表2007−506813号公報
本発明は、上記課題を解決し、耐熱性に優れた液晶フィルムが得られ、該フィルムが粘・接着剤や他のフィルム等への被着性に優れるものとなる液晶性高分子を提供するものである。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 少なくとも式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレート、式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび液晶性(メタ)アクリレートを共重合して得られる液晶性高分子。
Figure 2009275164
(式(1)中、Rは水素またはメチル基を表し、Rは水素、メチル基またはエチル基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−O−、−O−CO−、または−CO−O−のいずれかを表し、Mは式(2)、式(3)または式(4)を表し、nおよびmはそれぞれ0〜10の整数を示す。
−P−L−P−L−P− (2)
−P−L−P− (3)
−P− (4)
式(2)、式(3)および式(4)中、PおよびPはそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、Pは式(6)から選ばれる基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。)
Figure 2009275164
Figure 2009275164
Figure 2009275164
(式(7)中、R3は水素またはメチル基を表し、R4は炭素数1〜12の直鎖または分枝を有してもよいアルキレン基、または一般式(8)で表される基(dは1〜6の整数)を表す。)
―(CH−CH−O)−H (8)
〔2〕 前記の液晶性高分子の組成が、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレートに由来するユニット:式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートに由来するユニット:液晶性(メタ)アクリレートに由来するユニット=5〜50:1〜30:94〜20(モル%)であることを特徴とする上記〔1〕に記載の液晶性高分子。
〔3〕 前記の式(7)で表される化合物が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることを特徴とする上記〔1〕に記載の液晶性高分子。
〔4〕 上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の液晶性高分子、またはそれを含有する液晶性組成物を配向基板上に展開し、配向して得られる液晶フィルム。
〔5〕 架橋されていることを特徴とする上記〔4〕に記載の液晶フィルム。
〔6〕 上記〔4〕または〔5〕に記載の液晶フィルムと配向基板とは異なる光学的に透明な基板とからなる光学フィルム。
特定のオキセタニル基を有する(メタ)アクリルレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび液晶性(メタ)アクリレートを共重合して得られる液晶性高分子を用いることにより、耐熱性及び接着強度に優れた液晶フィルムを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の液晶性高分子は、少なくとも、[A]式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレート、[B]式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび[C]液晶性(メタ)アクリレートを共重合して得られる。
本発明において[A]成分として使用されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレートは、下記式(1)で表されるオキセタニル基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。
Figure 2009275164
上記式(1)中、Rは水素またはメチル基を表し、Rは水素、メチル基またはエチル基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−O−、−O−CO−、または−CO−O−のいずれかを表し、Mは式(2)、式(3)または式(4)を表し、nおよびmはそれぞれ0〜10の整数を示す。
−P−L−P−L−P− (2)
−P−L−P− (3)
−P− (4)
式(2)、式(3)および式(4)中、PおよびPはそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、Pは式(6)から選ばれる基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。
Figure 2009275164
Figure 2009275164
すなわち、本発明に使用される式(1)で表される化合物は、オキセタニル基、(メタ)アクリロイル基と、芳香族基などからなるメソゲン基とそれに結合した炭化水素基鎖からなるスペーサー基とから構成される。
当該化合物の(メタ)アクリロイル基を、式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび液晶性(メタ)アクリレートを含む他の(メタ)アクリレートと共重合することにより、本発明の液晶性高分子が得られる。
本発明に使用される式(1)で表される化合物のメソゲン基は、式(1)における「−M−」で表され、さらにMは、「−P−L−P−L−P−」、「−P−L−P−」または「−P−」で表される。当該メソゲン基は、1個ないし3個の芳香環またはシクロヘキサン環が、直接結合(単結合)、エーテル結合(−O−)あるいはエステル結合(−CO−O−)を介して、スペーサ部分、オキセタニル基あるいは(メタ)アクリロイル基と結合した構造を有している。式(1)において、L、L、LおよびLは、それぞれ独立に、単結合(ここでは、Lで表される基を介さずに直接両側の基が結合する場合を意味する。)、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−のいずれかを表し、PおよびPは、それぞれ独立に前記した式(5)から選ばれるいずれかの基を表し、またPは前記した式(6)から選ばれるいずれかの基を表す。
前記のオキセタニル基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物のメソゲン基としては、前記した各種の組み合わせから任意に選択することができるが、下記式で表される構造の基が特に好ましい例として挙げることができる。
Figure 2009275164
式(1)中の「−(CH−」および「−(CH−」で表されるスペーサー基は、単結合(ここでは、nまたはmが0の場合を意味する。)、または炭素数が1〜10(すなわち、nまたはmが1〜10)の2価の直鎖状炭化水素基である。
目的とする化合物が液晶性を示す場合、メソゲン基とオキセタニル基および(メタ)アクリロイル基がスペーサー基を介さず直接結合(単結合)していてもよく、エーテル結合(−O−)あるいはエステル結合(−CO−O−)を介して結合していてもよい。一般に、メソゲン基と(メタ)アクリロイル基の間のスペーサー基の炭素数が、少なすぎると液晶性を発現する温度領域が狭くなることがあり、多すぎる場合には、液晶フィルムとした場合の耐熱性に悪影響を及ぼすことがある。これらのことからメソゲン基と(メタ)アクリロイル基の間のスペーサー基の炭素数は通常1〜10、好ましくは2〜6であることが望ましい。また、メソゲン基とオキセタニル基の間のスペーサー基は、炭素数が多すぎると液晶フィルムとした場合の耐熱性に悪影響を及ぼすことがある。そこでメソゲン基とオキセタニル基の間のスペーサー基の炭素数は通常0〜10、好ましくは0〜4であることが望ましい。ここで炭素数0とは、メソゲン基とオキセタニル基が直接単結合でつながっている場合を指す。
式(1)で表される化合物の片末端はオキセタニル基であり、他方の末端は(メタ)アクリロイル基である。カチオン重合性基であるオキセタニル基と、ラジカル重合性またはアニオン重合性の(メタ)アクリロイル基の両方を有する2官能性のモノマーとすることにより、ラジカル重合またはアニオン重合で(メタ)アクリロイル基のみを重合することが可能となり、カチオン重合性基であるオキセタニル基を持つ側鎖型液晶性高分子を得ることができる。
重合性反応基としてカチオン性以外の条件では反応性が低いオキセタニル基をカチオン重合性基として用いることにより、ラジカル重合もしくはアニオン重合でまず(メタ)アクリロイル基を重合させて、主鎖型液晶性高分子と比べてTgが低く低温での配向が容易な側鎖型液晶性高分子を合成することができる。
液晶性高分子またはそれを含有する組成物を配向させた後、カチオンの存在でオキセタニル基を重合(架橋)させることで、耐熱性や機械的強度が向上した液晶フィルムを作成することができる。
式(1)で表されるオキセタニル基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物の合成法は特に制限されるものではなく、通常の有機化学合成法で用いられる方法を適用することによって合成することができる。例えば、ウィリアムソンのエーテル合成や、縮合剤を用いたエステル合成などの手段でオキセタニル基を持つ部位と(メタ)アクリロイル基を持つ部位をスペーサー基を介してメソゲン基と結合することで、オキセタニル基および(メタ)アクリロイル基という2つの反応性官能基を持つ化合物を合成することができる。
具体的な一例を挙げれば、次に示す工程により本発明のオキセタニル基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物を合成することができる。
Figure 2009275164
上記式中、略号はそれぞれ下記を表す。
DCC:1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DMAP:4,−ジメチルアミノピリジン
DCM:ジクロロメタン
PPTS:ピリジニウム−p−トルエンスルホン酸
THF:テトラヒドロフラン
DMF:ジメチルホルムアミド
BHT:2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール
次に、本発明において[B]成分として使用される水酸基を有する(メタ)アクリレートは、下記式(7)で表される化合物である。
Figure 2009275164
上記式(7)中、Rは水素またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜12の直鎖または分枝を有してもよいアルキレン基、または一般式(8)で表される基(dは1〜6の整数)を表す。
―(CH−CH−O)−H (8)
式(7)で表される化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられ、なかでも2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートが好ましく使用できる。
本発明の液晶性高分子を得るために[C]成分として使用される液晶性(メタ)アクリレートについて説明する。
該液晶性(メタ)アクリレートは液晶性を示すことが必要であり、公知の各種の液晶性アクリレートを使用することができる。
該液晶性(メタ)アクリレートとしては、例えば下記式(9)で表わされ、液晶性を有する化合物である。
P−(Sp−X)n−MG−R (9)
式(9)中、Pは、好ましくはアクリロイル基またはメタクリロイル基であり、Spは炭素原子1〜12個を有するスペーサー基であり、Xは−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−または単結合であり、nは0または1であり、MGはメソゲン基またはメソゲン性支持基であり、好ましくは下記式(10)で表わされる基から選択される。
−(A−Z)m−A−Z−A− (10)
式(10)中、A、AおよびAは相互に独立して、1,4−フェニレン基であり、この基中に存在する1個または2個以上のCH基はまたNにより置き換えられていてもよく、あるいは1,4−シクロヘキシレン基であり、この基中に存在する1個のCH基または隣接していない2個のCH基はOおよび/またはSにより置き換えられていてもよく、あるいは1,4−シクロヘキセニレン基またはナフタレン−2,6−ジイル基であり、これらの基はいずれも、未置換であるか、または置換基として1個または2個以上のハロゲン、シアノ基またはニトロ基、あるいはその分子中の1個または2個以上の水素原子がFまたはClにより置換されていてもよく、あるいは炭素原子1〜7個を有するアルキル基、アルコキシ基またはアシル基により置換されていてもよく、ZおよびZはそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−OCH−、−CHO−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CH−C00−、−OCO−CH=CH−または単結合であり、そしてmは0、1または2である)、そして Rは25個までの炭素原子を有するアルキル基であり、この基は未置換であるか、または置換基として1個または2個以上のハロゲンまたはCNを有しており、これらの基中に存在する1個のCH基または隣接していない2個以上のCH基はまたそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接に結合しないものとして、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−S−CO−、−CO−S−または−C≡C−により置き換えられていてもよく、あるいはRはまた、ハロゲンまたはシアノ基である。
2個または3個の環を有するメソゲン基を有する化合物は好適である。
ハロゲンは好ましくは、FまたはCl、最も好ましくはFである。
式(9)で表わされる化合物の中で、RがF、Cl、シアノ基、アルキル基またはアルコキシ基であり、MGが式(10)において、ZおよびZが−COO−、−OCO−、−CHCH−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−または単結合である化合物は特に好適である。
好適な式(10)で表わされるメソゲン基の狭い群を以下に示す。
簡潔にするために、これらの基においてPheは1,4−フェニレン基を表わし、PheLは少なくとも1個のL基により置換されている1,4−フェニレン基を表わし(ここで、LはF、Cl、CNまたは炭素原子1〜4個を有するフッ素化されていてもよいアルキル基、アルコキシ基またはアシル基であり、好ましくはLはFまたはCHである)、そしてCycは1,4−シクロヘキシレン基を表わすものとする。
Figure 2009275164
これらの好適基において、ZおよびZは、上記式(10)について示されている意味を有する。
好適なZおよびZは、−COO−、−OCO−、−CHCH−または−CH=CH−COO−である。Lは好ましくは、F、Cl、CN、あるいはメチル、メトキシ、エチル、エトキシ、オキサメチル、オキサエチルまたはトリフルオロメチルである。
Rがアルキル基またはアルコキシ基である場合、すなわち末端CH基が−O−により置き換えられている場合、この基は直鎖状または分枝鎖状であることができる。この基は好ましくは、直鎖状であって、炭素原子2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個を有し、従って好ましくは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシまたはオクトキシであり、さらにまたメチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メトキシ、ノノキシ、デコキシ、ウンデコキシ、ドデコキシ、トリデコキシまたはテトラデコキシである。
オキサアルキル、すなわち1個のCH基が−O−により置き換えられている場合、この基は好ましくは、直鎖状の2−オキサプロピル(=メトキシメチル)、2−(=エトキシメチル)または3−オキサブチル(=2− メトキシエチル)、2−、3−または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニルあるいは2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルである。
スペーサー基Spとしては、この目的に当業者に公知である全ての基を使用することができる。このスペーサー基Spは好ましくは、エステル結合またはエーテル結合あるいは単結合によって重合性基Pに結合されている。このスペーサー基Spは好ましくは、炭素原子1〜20個、特に炭素原子1〜12個を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキレン基であり、この基中に存在する1個のCH基または隣接していない2個以上のCH基はまた、−O−、−S−、−NH−、−N(CH)−、−CO−、−O−CO−、−S−CO−、−O−COO−、−CO−S−、−CO−O−、−CH(ハロゲン)−、−CH(CN)−、−CH=CH−または−C≡C−により置き換えられていてもよい。
代表的スペーサー基は、例えば−(CH−、−(CHCHO)−CHCH−、−CHCH−S−CHCH−または−CHCH−NH−CHCH−であり、ここでoは2〜12の整数であり、そしてrは1〜3の整数である。
好適スペーサー基の例には、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、オクタデシレン、エチレンオキシエチレン、メチレンオキシブチレン、エチレン−チオエチレン、エチレン−N−メチル−イミノエチレンおよび1−メチル−アルキレンがある。特に好ましくい化合物は、式(9)において、nが1である化合物である。
さらにまた、液晶性(メタ)アクリレートを表わす代表的例は、下記の化合物リストに示される。しかしながら、これらは例としてのみ理解されるべきであり、本発明の範囲を制限するものではない:
Figure 2009275164
これらの化合物において、xは1〜12であり、Aを囲む6員環で示される基は1,4−フェニレン基または1,4−シクロヘキシレン基であり、Rはハロゲンまたはシアノであるか、あるいは炭素原子1〜12個を有するアルキル基またはアルコキシ基であり、そしてLは、H、ハロゲンまたはシアノ基であるか、あるいは炭素原子1〜7個を有するアルキル基、アルコキシ基またはアシル基である。
前記の化合物は、それ自体公知であり、刊行物、例えばHouben-WeylによるMethoden der Organischen Chemie,Thieme出版社、Stuttgartなどの有機化学の標準的学術書に記載されている方法によって製造することができる。
上記の液晶性(メタ)アクリレートとして最も好ましい化合物は、下記式で示されるような化合物である。
Figure 2009275164
本発明の液晶性高分子を得る方法としては、得られる高分子が液晶性を示すように前記の3種の(メタ)アクリレートを所望の比で含有する混合物を、好ましくは生成する高分子を溶解しうる溶媒中で、ラジカル共重合またはアニオン共重合を行わせればよい。なお、共重合に際して、前記の3種の(メタ)アクリレート以外に本発明の目的を逸脱しない範囲で、他の重合性化合物、例えば前記以外の(メタ)アクリレート類、各種のビニル化合物等を添加してもよい。
ラジカル重合の例としては、前記の3種の(メタ)アクリレート化合物からなる混合物をジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒に溶かし、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)や過酸化ベンゾイル(BPO)などを開始剤として、60〜100℃で数時間反応させる方法が挙げられる。
また、液晶相を安定に出現させるために、臭化銅(I)/2,2’−ビピリジル系や2,2,6,6−テトラメチルピペリジンー1−オキシル(TEMPO)系などを開始剤としたリビングラジカル重合を行い、分子量分布を制御する方法も有効である。これらのラジカル重合は厳密に脱酸素条件で行う必要がある。
アニオン重合の例としては、ラジカル重合と同様に(メタ)アクリレート混合物をテトラヒドロフラン(THF)などの溶媒に溶かし、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、グリニャール試薬などの強塩基を開始剤として反応させる方法が挙げられる。また、開始剤や反応温度を最適化することでリビングアニオン重合とし、分子量分布を制御することもできる。これらのアニオン重合は、厳密に脱水かつ脱酸素条件で行う必要がある。
得られる液晶性高分子の組成は、前記の3種の(メタ)アクリレートの構造や液晶性に及ぼす影響等に依存するが、式(1)に由来する構造単位(ユニット)が5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%であり、式(7)に由来するユニットが1〜30モル%、好ましくは5〜20モル%であり、さらに液晶性アクリレートに由来するユニットは94〜20モル%、好ましくは85〜40モル%である。
式(1)に由来するユニットが5モル%未満では、最終的に目的とする液晶フィルムの耐熱性が不足する恐れがあり、50モル%を超えると高分子が液晶性を示さない恐れがある。また、式(7)に由来するユニットが1モル%未満では、接着性が不充分になる恐れがあり、30モル%を超えると高分子が液晶性を示さない恐れがある。液晶性高分子の組成は、例えばH−NMRやIRスペクトル分析等により求めることができる。
また、液晶性高分子の重量平均分子量は、2,000〜100,000であるものが好ましく、5,000〜50,000のものが特に好ましい。
次に本発明の液晶フィルムの製造方法について説明する。
液晶フィルムの製造方法としてはこれらに限定されるものではないが、上記で得られた本発明の液晶性高分子、またはそれを含有する組成物を好ましくは溶液状態にて配向能を有する基板上に展開し、当該液晶性高分子またはその組成物層を適宜な温度下で配向させた後、光照射および/または加熱処理することにより当該配向状態を固定化し、液晶フィルムを製造することができる。
液晶フィルムの製造に当たり、本発明の液晶性高分子を含有する組成物を用いる場合は、該組成物は、前記の液晶性高分子を少なくとも10質量%以上、好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは50質量%以上含むようにする。液晶性高分子の含有量が10質量%未満では組成物中に占める液晶性高分子の濃度が低くなり、組成物が液晶性を示さなくなるため好ましくない。
また、組成物には、前記の液晶性高分子の他に、液晶性を損なわずに混和し得る種々の化合物を含有することができる。含有することができる化合物としては、フィルム形成能を有する各種の高分子、ネマチック液晶性、コレステリック液晶性を示す各種の低分子液晶性化合物や液晶性高分子化合物などが挙げられる。また、本発明の液晶材料にコレステリック液晶性を発現させる目的で、液晶性の有無を問わず各種の光学活性化合物を配合することもできる。
次に、配向基板について説明する。
配向基板としては、平滑な平面を有するものが好ましく、有機高分子材料からなるフィルムやシート、ガラス板、金属板などを挙げることができる。コストや連続生産性の観点からは有機高分子からなる材料を用いることが好ましい。
有機高分子材料の例としては、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、シクロオレフィンポリマー類、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムが挙げられる。またポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムも挙げられる。これらはブレンド物であってもよい。また前記ポリイミドとしては、例えば、面内配向性が高く、有機溶剤に可溶なポリイミドが好ましい。具体的には、例えば、特表2000−511296号公報に開示された、9,9−ビス(アミノアリール)フルオレンと芳香族テトラカルボン酸二無水物との縮合重合生成物、具体的には、下記式(11)に示す繰り返し単位を1つ以上含むポリマーが使用できる。
Figure 2009275164
前記式(11)中、R〜Rは、水素、ハロゲン、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子またはC10アルキル基で置換されたフェニル基、およびC10アルキル基からなる群からそれぞれ独立に選択される少なくとも一種類の置換基である。好ましくは、R〜Rは、ハロゲン、フェニル基、1〜4個のハロゲン原子またはC10アルキル基で置換されたフェニル基、およびC10アルキル基からなる群からそれぞれ独立に選択される少なくとも一種類の置換基である。Zは、例えば、C20の4価芳香族基であり、好ましくは、ピロメリット基、多環式芳香族基、多環式芳香族基の誘導体、または、下記式(12)で表される基である。
Figure 2009275164
前記式(12)中、Z’は、例えば、共有結合、C(R基、CO基、O原子、S原子、SO基、Si(C基、または、NR基であり、複数の場合、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、wは、1から10までの整数を表す。Rは、それぞれ独立に、水素またはC(Rである。Rは、水素、炭素原子数1〜20のアルキル基、または炭素原子数6〜20のアリール基であり、複数の場合、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。Rは、それぞれ独立に、水素、フッ素、または塩素である。
これらのフィルムは製造方法によっては、液晶性高分子やその組成物(以下、液晶性組成物という)に対して充分な配向能を示し、そのまま配向基板として用いることができるものもあるが、多くはラビング、延伸、偏光光照射、斜め光照射などの操作を行うことで配向能を発現もしくは強化させて用いられる。延伸したフィルムを用いる場合は、各種の位相差フィルムとして使用されているものを用いることもできる。
また、これらの基板フィルム上に、ポリイミド、ポリビニルエーテル、ポリビニルシンナメート、ポリビニルアルコールなどの公知の配向膜を設けて、ラビング、延伸、偏光光照射、斜め光照射などの操作を行うことで配向能を発現することもできる。さらに、酸化ケイ素の斜方蒸着処理による方法や配向基板上へのシランカップリング剤や界面活性剤等による処理も例示できる。これらの操作や処理は適宜組み合わせて行うこともできる。
液晶の分野においては、基板に対して布等で一定方向に擦るラビング処理を行うことが一般的であり、液晶性組成物を塗布したときのはじき抑制の観点からは弱いラビング処理を施すことがより好ましい。その際のラビング条件は液晶セルの製造に使用される通常の条件でよい。しかし、面内に配向規制力を必要としない液晶配向を実現させる場合は必ずしもラビングを必要としない。
配向膜を形成する材料は溶液状態にしての塗布が、配向膜厚や表面性の制御から好ましい。当該溶液は、当該材料を溶解できる溶媒を用いて適宜行うことができる。例えばアルキル基変性ポリビニルアルコール(PVA)の溶液を調製する溶媒は、当該PVAを溶解できる溶媒であれば特に制限はなく、通常は水やメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールやこれらの混合物が使用される。なお、溶解に当たっては塗布や液晶の配向に悪影響を及ぼさない各種の添加剤を添加してもよい。また、溶解を促進するために加温してもよい。
基材上に配向膜を形成するために使用される塗布方式は特に制限はなく、特に大面積の配向膜の塗布方法は、フレキソ印刷方式、ディスペンサー方式、グラビアコート方式、マイクログラビア方式、スクリーン印刷方式、リップコート方式、ダイコート方式など挙げることができる。これらの中でグラビアコート方式、リップコート方式やダイコート方式が好ましい。
塗布された配向膜は、必要により乾燥を行う。乾燥温度は、通常、PVAの場合はその耐熱性から限定されるが、目的によってはそれ以上であってもよい。一般には、50℃〜180℃、好ましくは80℃〜160℃である。また乾燥時間も特に制限はないが、通常は、10秒〜60分、好ましくは1分〜30分がよい。被乾燥膜と乾燥風との相対的な移動速度は相対風速で60m/min〜1200m/minが好ましい。
液晶性組成物を配向基板上に展開して液晶性組成物層を形成する方法としては、液晶性組成物を溶融状態で直接配向基板上に塗布する方法や、液晶性組成物の溶液を配向基板上に塗布後、塗膜を乾燥して溶媒を留去させる方法が挙げられる。溶液の調製に用いる溶媒に関しては、本発明の液晶性組成物を構成する成分や適宜添加してもよい各種化合物を溶解でき適当な条件で留去できる溶媒であれば特に制限はなく、一般的にアセトン、メチルエチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンなどのケトン類、ブトキシエチルアルコール、ヘキシルオキシエチルアルコール、メトキシ−2−プロパノールなどのエーテルアルコール類、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類、フェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、クロロホルム、テトラクロロエタン、ジクロロベンゼンなどのハロゲン系などやこれらの混合系が好ましく用いられる。また、これらの溶媒は単一でもよいし、また複数種類を混合して用いてもかまわない。また、前述の各種化合物としては配向基板上に均一な塗膜を形成するために用いられる界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、二色性色素などが挙げられる。これらの各種化合物の添加量は本発明の液晶性組成物の構成成分の構造やそれらの組成比により変化するため一概には決定できないが、通常は、0.01質量%から10質量%程度である。
液晶性組成物を直接塗布する方法でも、溶液を塗布する方法でも、塗布方法については、塗膜の均一性が確保される方法であれば、特に限定されることはなく公知の方法を採用することができる。例えば、スピンコート法、ダイコート法、カーテンコート法、ディップコート法、ロールコート法などが挙げられる。
液晶性組成物層は1枚の配向基板表面上に塗布された形態、すなわち液晶性組成物層はその表面が空気に曝された状態であってもよく、また溶媒を除去した後にもう1枚の別の基板で表面を覆い液晶性組成物層を2枚の基板でサンドウィッチ状とした形態でもよい。このときもう1枚の別の基板は当初の配向基板と必ずしも同一である必要はない。
液晶性組成物の溶液を塗布する方法では、塗布後に溶媒を除去するための乾燥工程を入れることが好ましい。この乾燥工程は、塗膜の均一性が維持される方法であれば、特に限定されることなく公知の方法を採用することができる。例えば、ヒーター(炉)、温風吹きつけなどの方法が挙げられる。
続いて、配向基板上に形成された液晶性組成物層を、熱処理などの方法で液晶の配向を形成し、光照射および/または加熱処理で硬化を行い固定化する。最初の熱処理では、液晶性組成物層を液晶相発現温度範囲に加熱することで、該液晶性組成物が本来有する自己配向能により液晶層を配向させる。熱処理の条件としては、用いる液晶性組成物の液晶相挙動温度(転移温度)により最適条件や限界値が異なるため一概には言えないが、通常10〜250℃、好ましくは30℃〜160℃の範囲であり、該液晶性組成物のガラス転移点(Tg)以上の温度、さらに好ましくはTgより10℃以上高い温度で熱処理するのが好ましい。あまり低温では、液晶配向が充分に進行しないおそれがあり、また高温では液晶性組成物中のオキセタニル基や配向基板に悪影響を与えるおそれがある。また、熱処理時間については、通常3秒〜30分、好ましくは10秒〜10分の範囲である。3秒より短い熱処理時間では、液晶配向が充分に完成しないおそれがあり、また30分を超える熱処理時間では、生産性が悪くなるため、どちらの場合も好ましくない。
上述した液晶性組成物層は熱処理などの方法で種々の液晶相や配向形態を形成させることができる。形成できる液晶相として、ネマチック相、ねじれネマチック相、スメクチック相、コレステリック相等が挙げられる。配向形態としては、ホモジニアス配向、チルト配向、ハイブリッド配向、ホメオトロピック配向等が挙げられる。ねじれネマチック相およびコレステリック相を発現させる場合は液晶性組成物中に光学活性な化合物を必要とする。光学活性な化合物は、別途添加する形態でも、液晶性高分子中に共重合成分として組み込まれた形態でもよい。光学活性な化合物としては特に制限はないが、例えば、光学活性な脂肪族アルコール(C2n+1OH、ただしnは4から14の整数を表す。)、光学活性な脂肪族基を結合したアルコキシ安息香酸(C2n+1O−Ph−COOH、ただしnは4から14の整数、Phはフェニレン基を表す。)、メントール、カンファー酸、ナプロキセン誘導体、ビナフトール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、2−メチルブタンジオール、2−クロロブタンジオール、酒石酸、メチルコハク酸、3−メチルアジピン酸、イソソルビド、イソマンニドなどを挙げることができる。これらのなかでも少ない量で効果の大きいビナフトール、イソソルビド、イソマンニド等が好ましい。
次いで配向させた液晶性組成物層について、該組成物中に含有されるオキセタニル基のカチオン重合による硬化(架橋)反応させることで配向状態がより固定化され、耐熱性の向上した強固な膜に変性する。
このオキセタニル基の硬化(架橋)反応ではカチオン重合開始剤(カチオン発生剤)を用いるのが好ましい。重合開始剤としては、熱カチオン発生剤より光カチオン発生剤の使用が好ましい。光カチオン発生剤を用いた場合、光カチオン発生剤の添加後、液晶性組成物の配向のための熱処理までの工程を暗条件(光カチオン発生剤が解離しない程度の光遮断条件)で行えば、液晶性組成物は配向段階までは硬化することなく、充分な流動性をもって配向することができる。この後、適当な波長の光を発する光源からの光を照射することによりカチオンを発生させ、液晶性組成物層を硬化させる。
光カチオン発生剤とは、適当な波長の光を照射することによりカチオンを発生できる化合物であり、有機スルフォニウム塩系、ヨードニウム塩系、フォスフォニウム塩系などを例示することが出来る。これら化合物の対イオンとしては、アンチモネート、フォスフェート、ボレートなどが好ましく用いられる。具体的な化合物としては、ArSbF 、ArBF 、ArPF (ただし、Arはフェニル基または置換フェニル基を示す。)などが挙げられる。また、スルホン酸エステル類、トリアジン類、ジアゾメタン類、β−ケトスルホン、イミノスルホナート、ベンゾインスルホナートなども用いることができる。
熱カチオン発生剤とは、適当な温度に加熱されることによりカチオンを発生できる化合物であり、例えば、ベンジルスルホニウム塩類、ベンジルアンモニウム塩類、ベンジルピリジニウム塩類、ベンジルホスホニウム塩類、ヒドラジニウム塩類、カルボン酸エステル類、スルホン酸エステル類、アミンイミド類、五塩化アンチモン−塩化アセチル錯体、ジアリールヨードニウム塩−ジベンジルオキシ銅、ハロゲン化ホウ素−三級アミン付加物などを挙げることができる。
これらのカチオン発生剤の液晶性組成物中への添加量は、用いる液晶性高分子を構成するメソゲン基やスペーサー基の構造や、オキセタニル基当量、液晶の配向条件などにより異なるため一概には言えないが、液晶性高分子に対し、通常100質量ppm〜20質量%、好ましくは1000質量ppm〜10質量%、より好ましくは0.2質量%〜7質量%の範囲である。100質量ppmよりも少ない場合には、発生するカチオンの量が十分でなく重合が進行しないおそれがあり、また20質量%よりも多い場合には、液晶フィルム中に残存するカチオン発生剤の分解残存物等が多くなり耐光性などが悪化するおそれがあるため好ましくない。
光照射の方法としては、用いる光カチオン発生剤の吸収波長領域にスペクトルを有するようなメタルハライドランプ、高圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、アークランプ、レーザーなどの光源からの光を照射し、光カチオン発生剤を開裂させる。1平方センチメートルあたりの照射量としては、積算照射量として通常1〜2000mJ、好ましくは10〜1000mJの範囲である。ただし、光カチオン発生剤の吸収領域と光源のスペクトルが著しく異なる場合や、液晶性組成物自身に光源波長の吸収能がある場合などはこの限りではない。これらの場合には、適当な光増感剤や、吸収波長の異なる2種以上の光カチオン発生剤を混合して用いるなどの方法を採ることもできる。
光照射時の温度は、該液晶性組成物層が液晶配向をとる温度範囲である必要がある。また、硬化の効果を充分にあげるためには、該液晶性組成物のTg以上の温度で光照射を行うのが好ましい。
硬化した液晶性組成物層単体の膜厚は、本発明の液晶フィルムの用途や目的に依存することから一概には言えないが、通常0.2μm〜20μm、好ましくは0.3μm〜10μm、さらに好ましくは0.5μm〜5μmである。膜厚が0.2μmより薄い場合、例えば液晶表示装置に適用した場合、十分な視野角改良や輝度向上の効果を得ることができない恐れがある。また20μmを越えると、配向が悪化したり液晶表示装置に不必要な着色が見られる恐れがある。
かくして本発明の液晶フィルムを得ることができる。
得られた液晶フィルムは用いた配向基板の光学特性やその使用目的により、上記の硬化した液晶フィルムの製造に用いた配向基板とは異なる光学的に透明な基板(以下、第2の基板という)や表面を保護するための仮基板を後述する粘・接着剤を介して貼合し、必要により粘・接着剤層に硬化処理を施し、配向基板や配向層を剥離することにより、本発明の光学フィルムを得ることができる。これらの工程は、粘・接着剤や第2の基板等を適宜選定し複数回繰り返しても良い。
上記の粘・接着剤は貼合される両界面に適度な接着力を有する光学グレードのものであれば特に制限はなく、例えば、アクリル重合体系、エポキシ樹脂系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、ゴム系、ウレタン系およびこれらの混合物系や、熱硬化型および/または光硬化型、電子線硬化型等の各種反応性のものを挙げることができるが、光硬化型が処理の容易さなどから好ましい。
光硬化型のアクリル系粘・接着剤は、通常の市販されている紫外線(UV)硬化型粘・接着剤や液晶性組成物の接着性に応じて適宜変性したものを使用できる。
アクリル系粘・接着剤は、市販されている各種(メタ)アクリル系の単官能モノマーや多官能モノマー、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート等のオリゴマーや、本発明の液晶性高分子に組み込まれている水酸基と反応する基を有する化合物、光重合開始剤、粘度調整剤(増粘剤)、界面活性剤や分散剤等の添加剤等を適宜添加して調製してもよい。
さらに光の拡散や散乱を目的としてアクリル系粘・接着剤とは屈折率の異なる(微)粒子を添加してもよい。前記(微)粒子の材質としては、シリカ、アルミナ、ITO、銀や各種の(架橋)プラスチック等を挙げることができる。また、粘・接着剤層には、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤、顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘・接着剤に添加されることのある添加剤を含有していてもよい。これらの添加量は、その種類、構成成分、機能などにより一概には決定できないが、通常は、アクリル系粘・接着剤に対して0.01質量%〜20質量%が好ましい。
また、UV硬化型の粘・接着剤の反応(硬化)条件は、粘・接着剤を構成する成分、粘度や反応温度等の条件により変化するため、それぞれに適した条件を選択して行えばよく、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線が利用できる。照射する活性エネルギー線の量は光重合開始剤がラジカルを発生する範囲であれば任意であるが、200〜400nmの紫外線を0.1〜1000mJ/cm、好ましくは10〜600mJ/cmの範囲で照射する。電子線硬化型の場合の加速電圧は、通常10kV〜200kV、好ましくは25kV〜100kVである。
光重合開始剤は、紫外線等の活性エネルギー線によりラジカルを発生するものであれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、従来からの紫外線硬化型の接着剤や塗料等に使用されているアセトフェノン類、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキシド類、ビスイミダゾール誘導体類やトリハロメチル基誘導体類等を挙げることができる。
光重合開始剤の添加量は、粘・接着剤の構成成分100質量部に対して0.01〜15質量部、好ましくは0.1〜7質量部である。これらの光重合開始剤は二種以上を併用してもよい。また、ジメチルアミノ安息香酸エチル等のアミノ基を有する増感剤を併用してもよい。
粘・接着剤層の形成は、適宜な方式で行うことができる。その例としては、例えば、トルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40質量%程度の粘・接着剤の溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で後述する直線偏光板、位相差フィルム、液晶層等の光学異方性層上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘・接着剤層を形成してそれを前記の直線偏光板、位相差フィルム、液晶層や光学異方性層上に移着する方式などが挙げられる。
粘・接着剤層の厚さは、貼着する部材を貼着しかつ十分な密着力を維持できる限り特に膜厚に制限はなく、粘・接着剤の特性や粘・接着される部材により適宜選定することができる。得られる積層体(フィルム)の総厚の低減要求の強いことから、粘・接着剤の厚さは薄いほうが好ましいが、通常は2〜80μm、好ましくは5〜50μm、さらに好ましくは5〜40μmである。この範囲外では、接着力が不足したり、積層時や積層体の保存時に端部から滲み出すなどして好ましくない。
第2の基板や仮基板としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、4−メチルペンテン−1樹脂等のオレフィン系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリケトンサルファイド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリアセタール、一軸延伸ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、あるいはエポキシ樹脂等のフィルムが使用できる。
とりわけ、光学的欠陥の検査性に優れる透明性で光学的に等方性のフィルムとしては、4−メチルペンテン−1樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー、トリアセチルセルロース、あるいはエポキシ樹脂などの各フィルムが例示できる。
これらのプラスチックフィルムには、適度な再剥離性を持たせるために、予めその表面にシリコーンをコートしておくことができ、あるいは有機薄膜又は無機薄膜を形成しておくことができる。また、同様な目的で、プラスチックフィルムの表面に鹸化処理などの化学処理を施すか、あるいはコロナ放電処理のような物理的処理を施しておくこともできる。
また、第2の基板として、偏光素子、偏光板や前記のプラスチックフィルムを延伸して得られる位相差フィルムを用いることもできる。
また、第2の基板の剥離性を調整するために、上記のプラスチックフィルムに滑剤や表面改質剤を含有させることもできる。前記滑剤としては、光学的欠陥の検査性や剥離性に悪影響を及ぼさない範囲であれば、種類、添加量に特に制限は無い。滑剤の具体例としては、微細シリカ、微細アルミナ等が挙げられ、添加量の指標としては、基板のヘイズ値が通常50%以下、好ましくは30%以下となるようにすればよい。添加量が少なすぎると添加効果が認められず、一方、多すぎる場合には、光学的欠陥の検査性が悪化し好ましくない。また、必要に応じてその他の公知の各種添加剤、例えば、ブロッキング防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、熱安定剤、耐衝撃性改良剤などを含有させてもよい。
前記の偏光素子としては、特に制限されず、各種のものを使用でき、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムを延伸して二色性材料(沃素、染料)を吸着・配向したものが好適に用いられる。偏光子の厚さも特に制限されないが、5〜80μm程度が一般的である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
また、偏光板としては、通常、偏光素子の片側または両側に保護フィルムを有するものが使用される。保護フィルムには、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、等方性などに優れるものが好ましい。前記保護フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどが挙げられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、シクロオレフィンポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるいは前記ポリマーのブレンド物などが保護フィルムを形成するポリマーの例として挙げられる。その他、アクリル系やウレタン系、アクリルウレタン系やエポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型ないし紫外線硬化型樹脂などをフィルム化したものなどが挙げられる。保護フィルムの厚さは、一般には500μm以下であり、1〜300μmが好ましい。特に5〜200μmとするのが好ましい。
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーやシクロオレフィンポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。なお、偏光素子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。前記偏光素子と保護フィルムとは通常、粘着剤等を介して密着している。接着剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリウレタン、水系ポリエステル等を例示できる。前記保護フィルムには、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものを用いることができる。
また、位相差フィルムとしては、適宜なポリマーからなるフィルムを一軸あるいは二軸延伸処理する手法や特開平5−157911号公報に示されるような熱収縮フィルムにより長尺フィルムの幅方向を熱収縮させて厚み方向に位相差を大きくする手法により製造した複屈折フィルムが好ましく、上記原料としては例えば、有機高分子材料からなるフィルムやシートを挙げることができる。例えば、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムが挙げられる。またポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリシクロオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー等の透明ポリマーからなるフィルムも挙げられる。さらに塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマーや前記ポリマーのブレンド物等の透明ポリマーからなるフィルムなども挙げられる。これらのなかでも、光学フィルムとして用いられるトリアセチルセルロース、ポリカーボネート、ポリシクロオレフィン等のプラスチックフィルムが賞用される。有機高分子材料のフィルムとしては、特に、ゼオノア(商品名,日本ゼオン(株)製)、ゼオネックス(商品名,日本ゼオン(株)製)、アートン(商品名,JSR(株)製)などのノルボルネン構造を有するポリマー物質からなるプラスチックフィルムが好適に用いられる。延伸等により得られる位相差フィルムの膜厚は、通常は5μm〜100μm、好ましくは10μm〜80μmである。
また、位相差フィルムとして液晶ポリマーなどの液晶材料からなる配向フィルムを用いることもでき、当該配向フィルムとしては、均一でモノドメインなネマチック配向性を示し、かつその配向状態を容易に固定化できる液晶性高分子を基板上、もしくは配向膜を塗布した基板上で熱処理し、均一、モノドメインなネマチック構造を形成させたのち冷却することによって液晶状態における配向を損なうことなく固定化して製造される配向フィルムや、前記液晶性高分子に光重合性液晶化合物を配合して液晶性組成物とし基板上もしくは配向膜を塗布した基板上に塗布・配向し重合させた配向フィルムを挙げることができる。
本発明の液晶フィルムは、液晶表示装置の視野角改良や色補償等に、必要に応じて前述の各種フィルムと組み合わせて好適に用いられる。前記の液晶表示装置に使用される液晶セルとして特に制限はないが、透過型、反射型、半透過型の各種液晶セルを挙げることができる。液晶セルにおける液晶配向によるモードとして例を挙げると、TN型、STN型、VA(vertical alignment)型、MVA(multi-domain vertical alignment)型、OCB(optically compensated bend)型、ECB(electrically controlled biriefringence)型、HAN(hybrid-aligned nematic)型、IPS(in-plane switching)、双安定ネマチック(Bistable Nematic)型、ASM(Axially Symmetric Aligned Microcell)型、ハーフトーングレイスケール型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を利用した表示方式等を挙げることができる。
液晶セルを構成する透明基板としては、液晶層を構成する液晶性を示す材料を特定の配向方向に配向させるものであれば特に制限はない。具体的には、基板自体が液晶を配向させる性質を有している透明基板、基板自体は配向能に欠けるが、液晶を配向させる性質を有する配向膜等をこれに設けた透明基板等がいずれも使用できる。また、液晶セルの電極は、ITO等の公知のものが使用できる。電極は通常、液晶層が接する透明基板の面上に設けることができ、配向膜を有する基板を使用する場合は、基板と配向膜との間に設けることができる。
当該液晶配向については、セルの面内で単一の方向性を持つものでも良いし、配向が分割された液晶表示素子等にも用いることができる。さらに液晶セルに電圧を印加する方法で言えば、例えば、ITO電極などを用いるパッシブ方式、TFT(薄膜トランジスター)電極やTFD(薄膜ダイオード)電極などを用いるアクティブ方式等で駆動する液晶表示素子を挙げることができる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板、光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、液晶フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に、偏光板、他の光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば、拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
また、前記液晶セルの一方の基板を反射機能を有する領域と透過機能を有する領域とを有する基板とすることにより半透過反射型の液晶表示素子とすることができる。半透過反射型の液晶表示素子に使用する半透過反射性電極に含まれる反射機能を有する領域(以下、反射層ということがある。)としては、特に制限されず、アルミニウム、銀、金、クロム、白金等の金属やそれらを含む合金、酸化マグネシウム等の酸化物、誘電体の多層膜、選択反射を示す液晶又は、これらの組み合わせ等を例示することができる。これら反射層は平面であっても良く、また曲面であっても良い。さらに反射層は、凹凸形状など表面形状に加工を施して拡散反射性を持たせたもの、液晶セルの観察者側と反対側の該電極基板上の電極を兼備させたもの、またそれらを組み合わせたものであっても良い。
液晶表示装置は、前記した構成部材以外にも他の構成部材を付設することができる。例えば、カラーフィルターを本発明の液晶表示装置に付設することにより、色純度の高いマルチカラー又はフルカラー表示を行うことができるカラー液晶表示装置を作製することができる。
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例で用いた分析や測定の方法は以下の通りである。
(1)H−NMRの測定
化合物を重水素化クロロホルムに溶解し、H−NMR(日本電子社製JNM−GX400)を測定した。
なお、液晶性ポリアクリレートは重水素化ジメチルスルホキシドに溶解しVarian社製VNMRS−500で測定した。
(2)GPCの測定(分子量の測定)
化合物をテトラヒドロフランに溶解し、東ソー社製8020GPCシステムで、TSK−GEL SuperH1000、SuperH2000、SuperH3000、SuperH4000を直列につなぎ、溶出液としてテトラヒドロフランを用いて測定した。分子量の較正にはポリスチレンスタンダードを用いた。
(3)相挙動の観察
相挙動はメトラー社製ホットステージ上で、試料を加熱しつつ、オリンパス光学社製BH2偏光顕微鏡で観察した。
(4)相転移温度の測定
相転移温度の測定は、Perkin−Elmer社製示差走査熱量計DSC7により測定した。
(5)接着強度(剥離強度)の測定
光学フィルムから長さ150mm、幅30mmの短冊状試料を切り出し、東洋精機社製ストログラフE−Lにより180度剥離強度を測定(温度23℃、剥離速度300mm/min)した。
[参考例1]
スキーム1に従い、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製、商品名OXT−101)を原料として、オキセタニル基を持つアクリル化合物1を合成した。アクリル化合物1のH−NMRスペクトルを図1に示す。なお、図中の×は不純物のピークを表す。
Figure 2009275164
[参考例2]
スキーム2に従い、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亞合成社製、商品名OXT−101)を原料として、オキセタニル基を有するアクリル化合物2を合成した。アクリル化合物2のH−NMRスペクトルを図2に示す。
Figure 2009275164
[参考例3]
スキーム3に従い、オキセタニル基を有するアクリル化合物3を合成した。アクリル化合物3のH−NMRスペクトルを図3に示す。
Figure 2009275164
[参考例4]
スキーム4に従い、オキセタニル基を持たないアクリル化合物4を合成した。アクリル化合物4のH−NMRスペクトルを図4に示す。
Figure 2009275164
[実施例1〜4]
参考例1〜4で得られたアクリル化合物1〜4、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)および2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM)を用い、表1に示す配合割合で、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを開始剤、DMFを溶媒として、窒素下、90℃、6時間、ラジカル重合を行い、メタノールに再沈して精製して、液晶性ポリアクリレート1〜4を合成した。各(メタ)アクリル化合物の仕込み量および得られた液晶性高分子の重量平均分子量(Mw)、ガラス転移点(Tg)および相挙動を表1に示した。
図5に、液晶性ポリアクリレート3のH−NMRスペクトルを示す。なお、2.5ppm付近の大きなピークは溶媒に由来する。
[参考例5〜9]
実施例1〜4と同様の方法で、表1に示す配合割合で、液晶性ポリアクリレート5〜9を合成した。結果を表1に示す。
図6に、液晶性ポリアクリレート7のH−NMRスペクトルを示す。なお、2.5ppm付近の大きなピークは溶媒に由来する。
Figure 2009275164
表1において、モノマー成分における[B−1]は2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、[B−2]は2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM)、[A−1]はアクリル化合物1、[A−2]はアクリル化合物2、[A−3]はアクリル化合物3、[C−1]はアクリル化合物4を示す。また相挙動の表示において、Smはスメクチック相、Nmはネマチック相、Isoはアイソトロピック相を示し、左が低温側で、高温側がSmやNmとなっているものは、アイソトロピック相転移温度が250℃以上を表す。
[実施例5〜8]
実施例1〜4で合成した液晶性ポリアクリレート1〜4の1.0gを、9mlのシクロヘキサノンに溶かし、暗所でトリアリルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネート50%プロピレンカーボネート溶液(アルドリッチ社製試薬)0.05gを加えた後、孔径0.45μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過して液晶性組成物の溶液を調製した。この溶液を、表面をレーヨン布によりラビング処理した厚み50μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム(テオネックスQ−51,帝人社製)上にスピンコート法を用いて塗布し、塗布後60℃のホットプレート上で乾燥させた。
得られたPENフィルム上の液晶性組成物層を150℃で1分間加熱後、同温度で空気雰囲気下、高圧水銀ランプにより積算照射量450mJ/cmの紫外線を照射した後、冷却して硬化した液晶フィルム1〜4を得た。
この液晶フィルムから液晶性組成物層部分のみを一部かきとり、DSCによりTgを測定した。
次に、上述の液晶フィルム1〜4の液晶性組成物層を、紫外線硬化型アクリル系接着剤UV−3400(東亜合成社製品)を用いてトリアセチルセルロース(TAC)フィルム上に転写し光学フィルムを得た。
すなわち、PENフィルム上の硬化された液晶性組成物層上にUV−3400を5μm厚となるように塗布し、TACフィルムでラミネートし、TACフィルム側から400mJ/cmの紫外線を室温で照射してUV−3400を硬化させた後、PENフィルムを剥離し、光学フィルム1〜4を得た。
得られた光学フィルムの液晶性組成物層上に、さらにUV−3400を5μm厚となるように塗布し、TACフィルムでラミネートして、TACフィルム側から400mJ/cmの紫外線を照射して硬化させて、TAC/UV−3400/液晶性組成物層/UV−3400/TACの層構成を持つフィルムを得た。
これらのフィルムについて、液晶性組成物層/UV−3400間の剥離強度を測定した。結果を表2に示す。
[比較例1〜5]
参考例5〜9で合成した液晶性ポリアクリレート5〜9を用いて、実施例5〜8と同様に行った。結果を表2に示す。
表2の結果から明らかなように、オキセタニル基および水酸基を有する液晶性ポリアクリレート1〜4を用いた光学フィルムは、オキセタニル基および水酸基を持たない液晶性ポリアクリレート5〜9に比べ、耐熱性も向上し、剥離強度も大きくなることが判明した。
Figure 2009275164
[実施例9〜12]
実施例5〜8で得られたフィルム(TAC/UV−3400/液晶性組成物層/UV−3400/TACの層構成)を2mm厚のソーダガラスにノンキャリア粘着剤を介して貼り付け、その上に液晶の配向軸(ラビング軸)と偏光板の吸収軸を一致させて、偏光板(住友化学社製SQW−862)を貼り付け、性能評価用のサンプルとした。これらのサンプルをバックライト上、偏光板を介して観察したところ、いずれのサンプルにおいて剥離不良部がなく、偏光顕微鏡下で観察すると、欠陥もなく均一であった。
これらのサンプルを90℃の恒温槽中で120時間経過させたのち、取り出して、恒温槽投入前と同様の観察を行ったが、いずれのサンプルにおいて特に変化はなく、剥れや液晶の配向乱れは観測されなかった。
[比較例6〜10]
比較例1〜5で得られたフィルム(TAC/UV−3400/液晶性組成物層/UV−3400/TACの層構成)を用いて、実施例9〜12と同様にして性能評価用のサンプルを作製した。
得られたサンプルをバックライト上、偏光板を介して観察したところ、いずれのサンプルにおいて剥離不良部がなく、偏光顕微鏡下で観察すると欠陥もなく均一であった。
これらのサンプルを90℃の恒温槽中で120時間経過させたのち、取り出して、実施例9〜12と同様の観察を行った結果、光学フィルム8および9を用いたサンプルは周辺部に液晶の配向乱れによると推測される白抜けが発生していた。また、全サンプルに周辺部の剥れが発生していた。
参考例1で得られたアクリル化合物1のH−NMRスペクトルを示す。 参考例2で得られたアクリル化合物2のH−NMRスペクトルを示す。 参考例3で得られたアクリル化合物3のH−NMRスペクトルを示す。 参考例4で得られたアクリル化合物4のH−NMRスペクトルを示す。 実施例3で得られた液晶性ポリアクリレート3のH−NMRスペクトルを示す。 参考例7で得られた液晶性ポリアクリレート7のH−NMRスペクトルを示す。

Claims (6)

  1. 少なくとも式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレート、式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートおよび液晶性(メタ)アクリレートを共重合して得られる液晶性高分子。
    Figure 2009275164
    (式(1)中、Rは水素またはメチル基を表し、Rは水素、メチル基またはエチル基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−O−、−O−CO−、または−CO−O−のいずれかを表し、Mは式(2)、式(3)または式(4)を表し、nおよびmはそれぞれ0〜10の整数を示す。
    −P−L−P−L−P− (2)
    −P−L−P− (3)
    −P− (4)
    式(2)、式(3)および式(4)中、PおよびPはそれぞれ個別に式(5)から選ばれる基を表し、Pは式(6)から選ばれる基を表し、LおよびLはそれぞれ個別に単結合、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−O−CO−または−CO−O−を表す。)
    Figure 2009275164
    Figure 2009275164
    Figure 2009275164
    (式(7)中、R3は水素またはメチル基を表し、R4は炭素数1〜12の直鎖または分枝を有してもよいアルキレン基、または一般式(8)で表される基(dは1〜6の整数)を表す。)
    ―(CH−CH−O)−H (8)
  2. 前記の液晶性高分子の組成が、式(1)で表されるオキセタニル基を有する(メタ)アクリレートに由来するユニット:式(7)で表される水酸基を有する(メタ)アクリレートに由来するユニット:液晶性(メタ)アクリレートに由来するユニット=5〜50:1〜30:94〜20(モル%)であることを特徴とする請求項1に記載の液晶性高分子。
  3. 前記の式(7)で表される化合物が、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1に記載の液晶性高分子。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の液晶性高分子、またはそれを含有する液晶性組成物を配向基板上に展開し、配向して得られる液晶フィルム。
  5. 架橋されていることを特徴とする請求項4に記載の液晶フィルム。
  6. 請求項4または5に記載の液晶フィルムと配向基板とは異なる光学的に透明な基板とからなる光学フィルム。
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TWI628209B (zh) * 2013-05-13 2018-07-01 日產化學工業股份有限公司 具有橫向電場驅動型液晶顯示元件用液晶配向膜之基板的製造方法
JP2020173460A (ja) * 2015-06-03 2020-10-22 富士フイルム株式会社 光学フィルム、偏光板および画像表示装置

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