JP2009274513A - ランキンサイクルシステム搭載車両 - Google Patents

ランキンサイクルシステム搭載車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2009274513A
JP2009274513A JP2008125884A JP2008125884A JP2009274513A JP 2009274513 A JP2009274513 A JP 2009274513A JP 2008125884 A JP2008125884 A JP 2008125884A JP 2008125884 A JP2008125884 A JP 2008125884A JP 2009274513 A JP2009274513 A JP 2009274513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
rankine cycle
rankine
power
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008125884A
Other languages
English (en)
Inventor
Naohisa Kamiyama
直久 神山
Takayuki Hirase
貴之 平瀬
Norimitsu Matsudaira
範光 松平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2008125884A priority Critical patent/JP2009274513A/ja
Publication of JP2009274513A publication Critical patent/JP2009274513A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)

Abstract

【課題】ランキンサイクルシステム搭載車両においてランキンサイクル回路のポンプを駆動する電動モータをなくす。
【解決手段】ランキンサイクルシステム搭載車両は、空調用の冷凍サイクル回路20の圧縮機23とランキンサイクル回路10のポンプ11の間の動力伝達経路と、該動力伝達経路の途中に配置される第1クラッチBを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの廃熱エネルギーを回収するランキンサイクル回路を備えた車両に関する。
エンジンの廃熱エネルギーを回収し、電力や動力に変換する方法としてランキンサイクル回路を用いる方法が知られている(特許文献1)。
ランキンサイクル回路は、廃熱によってR134a、水等のランキン媒体を加熱して気体にする蒸発器、気体となったランキン媒体を膨張させて動力を回収する膨張機、膨張後のランキン媒体を凝縮液化する凝縮器、ランキン媒体を回路内に循環させるポンプとで構成される。膨張機によって回収される動力はそのまま利用してもよいし、回収される動力で発電機を駆動すれば、電力として回収することができる。
特開2005−201067公報
従来、ランキンサイクル回路のポンプは電動モータにより駆動していた。しかしながら、専用の電動モータを設けることは、コスト面、車両への搭載性で不利であり、電動モータをなくすことが要望されている。
本発明は、このような技術的課題を鑑みてなされたもので、ランキンサイクルシステム搭載車両においてランキンサイクル回路のポンプを駆動する電動モータをなくすことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、エンジン(1)と、前記エンジン(1)の廃熱によってランキン媒体を加熱して気体にする蒸発器(12)、気体となった前記ランキン媒体の圧力により動力を回収する動力回収機(13)、動力回収後の前記ランキン媒体を凝縮液化する凝縮器(14)、及び、前記ランキン媒体を回路内に循環させるポンプ(11)を有するランキンサイクル回路(10)と、前記エンジン(1)の動力により回転される補機(23)と、を備えたランキンサイクルシステム搭載車両において、前記補機(23)と前記ポンプ(11)の間に形成される第1動力伝達経路と、前記第1動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第1クラッチ(B)と、を備えたことを特徴とするランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項2に記載の発明は、前記動力回収機(13)と前記ポンプ(11)の間に形成される第2動力伝達経路と、前記第2動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第2クラッチ(C)と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項3に記載の発明は、前記ランキン媒体の状態に基づき前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるか判断し、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にないと判断した場合は、前記第1クラッチ(B)を締結するとともに前記第2クラッチ(C)を解放し、前記エンジン(1)の動力で前記ポンプ(11)を駆動し、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断した場合は、前記第1クラッチ(B)を解放するとともに前記第2クラッチ(C)を締結し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記ポンプ(11)を駆動する制御手段(50)と、を備えたことを特徴とする請求項2に記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項4に記載の発明は、前記動力回収機(13)に流入する前記ランキン媒体の圧力を検出する手段(41)と、前記動力回収機(13)に流入する前記ランキン媒体の温度を検出する手段(42)と、を備え、前記制御手段(50)は、前記ランキン媒体の圧力と温度に基づき前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるか判断する、ことを特徴とする請求項3に記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項5に記載の発明は、前記エンジン(1)と前記補機(23)の間に形成される第3動力伝達経路と、前記第3動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第3クラッチ(A)と、を備え、前記制御手段(50)は、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断したときは、前記第1クラッチ(B)及び前記第2クラッチ(C)を締結し、前記第3クラッチ(A)を解放し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記補機(23)を駆動する、ことを特徴とする請求項3または4に記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項6に記載の発明は、前記エンジン(1)と前記補機(23)の間に形成される第3動力伝達経路と、前記第3動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第3クラッチ(A)と、を備え、前記制御手段(50)は、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断し、かつ、前記車両が前記エンジン(1)を一時的に停止するアイドルストップ状態にあると判断したときは、前記第1クラッチ(B)及び前記第2クラッチ(C)を締結し、前記第3クラッチ(A)を解放し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記補機(23)を駆動する、ことを特徴とする請求項3または4に記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項7に記載の発明は、発電機(16)と、前記発電機(16)に接続され、前記発電機(16)が発電した電力により充電されるバッテリ(17)と、前記動力回収機(13)と前記発電機(16)の間に形成される第4動力伝達経路と、前記第4動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第4クラッチ(D)と、を備え、前記制御手段(50)は、前記バッテリ(17)が満充電であるときは前記第4クラッチ(D)を解放する、ことを特徴とする請求項3から6のいずれか一つに記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項8に記載の発明は、空調用の冷凍サイクル回路(20)を備え、前記補機(23)は前記冷凍サイクル回路(20)の圧縮機であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のランキンサイクルシステム搭載車両である。
請求項1、2に記載の発明によれば、電動モータに頼ることなくランキンサイクル回路(10)のポンプ(11)を駆動することができ、従来必須の構成であった電動モータをなくすことができる。
請求項3に記載の発明によれば、ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるかどうかに関係なくランキンサイクル回路(10)のポンプ(11)を駆動することができる。また、ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態になった後は、エンジン(1)の動力を消費することなくランキンサイクル回路(10)のポンプ(11)を駆動することができ、エンジン(1)の出力を向上させることができる。
請求項4に記載の発明によれば、ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるかどうかを正確に判断することができる。
請求項5に記載の発明によれば、動力回収機(13)により回収される動力で補機(23)を駆動することができるので、エンジン(1)の駆動力が補機(23)によって消費されなくなり、エンジン(1)の出力を向上させることができる。
請求項6に記載の発明によれば、車両がアイドルストップ状態にあるときでも動力回収機(13)により回収される動力で補機(23)を駆動することができる。
請求項7に記載の発明によれば、バッテリ(17)の過充電を防止することができる。
請求項8に記載の発明によれば、補機(23)として空調用の冷凍サイクル回路(20)の圧縮機が選択される。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明に係るランキンサイクルシステム搭載車両の概略構成を示している。車両は、水冷式のエンジン1、エンジン1の冷却水から廃熱を回収するランキンサイクル回路10、空調用の冷凍サイクル回路20、エンジン1を冷却するための冷却水回路30、コントローラ50を中心とした制御系を備えている。
以下、各構成について説明する。
[ランキンサイクル回路]
ランキンサイクル回路10は、ポンプ11、蒸発器12、膨張機13、凝縮器14を備え、各構成要素はR134a等のランキン媒体が流通する通路により接続される。
ポンプ11の駆動軸と膨張機13の出力軸は同軸上に配置され、それらの間にはコントローラ50によって締結状態、解放状態を切り換え可能な電磁クラッチC(「第2クラッチ」に対応)が配置される。また、凝縮器14にはコントローラ50によって回転制御される電動ファン15が取り付けられている。
ポンプ11により加圧されたランキン媒体は蒸発器12へと送られる。蒸発器12では、ランキン媒体−エンジン1の冷却水間の熱交換によりランキン媒体が加熱されて気体になる。蒸発器12の出口にはランキン媒体の圧力を検出する圧力センサ41、温度を検出する温度センサ42が取り付けられている。
蒸発器12で気体となったランキン媒体は膨張機13へと送られる。膨張機13では気体となったランキン媒体を膨張させることにより動力を回収する。このときクラッチCを締結すれば、膨張機13で回収される動力がポンプ11に伝達され、ポンプ11が駆動される。なお、膨張機13は、ランキン媒体の圧力を利用して動力を取り出す別の機構(例えば、圧力差で動作するピストン)であってもよい。
また、膨張機13にはコントローラ50によって締結状態、解放状態を切り換え可能な電磁クラッチDを介して発電機16が接続されている。クラッチD(「第4クラッチ」に対応)を締結すれば膨張機13で回収される動力が発電機16に伝達され、発電機16が駆動される。発電機16によって発電された電力はバッテリ17へと送られ、バッテリ17が充電される。バッテリ17にはバッテリ電圧を検出する電圧センサ43が取り付けられている。
膨張機13を出たランキン媒体は凝縮器14へと送られる。凝縮器14では外気−ランキン媒体間の熱交換によりランキン媒体が凝縮液化される。凝縮液化されたランキン媒体は図示しない気液分離器により気液分離され、液相のランキン媒体のみがポンプ11へと送られる。
[冷凍サイクル回路]
冷凍サイクル回路20は、膨張弁21、蒸発器22、圧縮機23、凝縮器24を備え、各構成要素はR134a等のエアコン冷媒が流通する通路により接続される。
圧縮機23は斜板型等の可変容量型の圧縮機であり、コントローラ50によって容量を制御される。圧縮機23にはエンジン1の動力がベルト2、電磁クラッチA(「第3クラッチ」に対応)を介して伝達される。クラッチAはコントローラ50によって締結状態、解放状態を切り換えることができる。また、圧縮機23の駆動軸とランキンサイクル回路10のポンプ11の駆動軸は同軸上に配置され、それらの間にはコントローラ50によって締結状態、解放状態を切り換え可能な電磁クラッチB(「第1クラッチ」に対応)が配置される。
膨張弁21では液相のエアコン冷媒が減圧膨張され、減圧膨張されたエアコン冷媒は蒸発器22へと送られる。
蒸発器22では、減圧膨張されたエアコン冷媒を気化させ、その蒸発潜熱により蒸発器22を通過する空調空気を冷却する。冷却された空調空気は図示しないヒータによって加熱された別の空調空気と混合されて所望の温度に調整され、車室内へと導入される。気化したエアコン冷媒は圧縮機23へと送られる。
圧縮機23は、気相のエアコン冷媒を高温高圧に圧縮する。高温高圧となったエアコン冷媒は凝縮器24へと送られる。
凝縮器24では外気−冷媒間の熱交換によりエアコン冷媒が凝縮液化される。凝縮液化したエアコン冷媒は図示しない気液分離器により気液分離され、液相のエアコン冷媒のみが膨張弁21へと送られる。
[冷却水回路]
冷却水回路30は、ウォーターポンプ31、三方弁32、ラジエータ33を備え、各構成要素は冷却水(不凍液)が流通する通路により接続される。
通路は、エンジン1を出た冷却水が、ラジエータ33をバイパスしてエンジン1に戻るバイパス通路35と、三方弁32、ラジエータ33を通ってエンジン1に戻る放熱用通路36と、ラジエータ33をバイパスし、蒸発器12を通ってランキン媒体−冷却水間で熱交換を行わせた後、エンジン1に戻る廃熱回収用通路37とで構成される。また、エンジン1には冷却水の温度を検出する水温センサ44が取り付けられている。
ウォーターポンプ31は、エンジン1がアイドルストップ状態となっても冷却水を循環させることができるよう、電動のポンプが用いられる。
三方弁32は、放熱用通路36と廃熱回収用通路37の上流側接続部位に配置され、コントローラ50によって切り換えられる。三方弁32は、ラジエータ33側、蒸発器12側の一方を開いて他方を閉じる状態、両方を閉じる状態を切り換えることができる。三方弁32がラジエータ33側、蒸発器12側の両方を閉じる状態では、冷却水の全量がバイパス通路35に流れる。
なお、圧縮機23、ポンプ11、膨張機13、発電機16は同軸上に配置され、好ましくは、一つの複合部品(コンポーネント)として構成される。
[制御系]
制御系はコントローラ50を中心として構成される。コントローラ50はマイクロプロセッサ、RAM、ROM、入出力インターフェースを含み、コントローラ50には、上記圧力センサ41、温度センサ42、電圧センサ43、水温センサ44からの信号の他、外気の温度を検出する外気温センサ45、エンジン1のイグニッションスイッチ46、空調のON/OFFを切り換えるエアコンスイッチ47からの信号が入力される。コントローラ50は、入力される信号に基づき、クラッチA〜Dの締結・解放、三方弁32の切換、ファン15の制御を行う。
図2はコントローラ50の制御内容を示したフローチャートである。このフローチャートは、イグニッションスイッチ46からエンジン1の始動を指示する信号を受信したことをトリガとしてスタートし、所定時間ごと(例えば10msec毎)に実行される。
以下、図2を参照しながらコントローラ50の制御内容についてさらに説明する。なお、図2中、クラッチA〜Dの締結状態を○、×、△で表し、○は締結、×は解放、△はエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放することを表している。
ステップS1では、バッテリ17の電圧、冷却水の水温を読み込む。
ステップS2では、水温が95℃以上か判断する。水温が95℃未満のときはエンジン1の暖機が完了していないので、ステップS3に進んで、三方弁32を蒸発器12側、ラジエータ33側ともに全閉となるように切り換え、冷却水の全量をバイパス通路35に流し、エンジン1の暖機を促進する。また、この状態では、冷却水が蒸発器12に流れず、ランキンサイクル回路10を稼働させることができないので、クラッチB、C、Dを解放し、ランキンサイクル回路10を非稼働状態とする。クラッチAはエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放する。これにより、運転者の要求に応じてエンジン1の動力により圧縮機23を駆動し、冷凍サイクル回路20を稼働させて空調を作動させる。
水温が95℃以上のときはステップS4に進み、水温が110℃以上か判断する。水温が110℃未満のとき、すなわち、水温が95℃〜110℃の適正範囲内のときは、ステップS5に進み、外気温、蒸発器12の出口、すなわち膨張機13に流入するランキン媒体の圧力及び温度を読み込む。
ステップS6ではランキン媒体のスーパーヒート量を算出する。スーパーヒート量はステップS5で読み込んだランキン媒体の圧力からROMに格納される所定のテーブルを参照してその圧力における飽和温度を算出し、飽和温度とステップS5で読み込んだランキン媒体の実際の温度との差として算出する。
スーパーヒート量はランキン媒体の過熱度であり、この値が十分に大きい(例えば、5deg以上)と膨張機13でランキン媒体の圧力が低下する際にランキン媒体が液化せず、ランキンサイクル回路10を安定して稼働させることができる。逆に、この値が小さいと膨張機13内部でランキン媒体が気液2相状態となり、ランキンサイクル回路10の出力が低下する。
ステップS7ではスーパーヒート量と所定の安定判断しきい値とを比較し、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあるか判断する。安定判断しきい値は、例えば外気温が20℃のときに5degに設定され、外気温が低くなるほどより大きな値に設定される。これは外気温が低くなるほど膨張機13内でランキン媒体の温度が下がり、液化しやすくなることを考慮したものである。
スーパーヒート量が安定判断しきい値よりも小さく、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にまだないと判断した場合は、ステップS8に進み、三方弁32を蒸発器12側が全開、ラジエータ33側が全閉となるように切り換え、冷却水のほぼ全量を蒸発器12に流す(一部はバイパス通路35に流れる)。また、クラッチA、Bを締結し、クラッチC、Dを解放する。また、ファン15を回転させる。これにより、ポンプ11がエンジン1の動力で駆動されてランキン媒体の循環が開始されるとともに、凝縮器14の凝縮性能が高められ、ランキンサイクル回路10の準備運転が行われる。
この準備運転ではクラッチDが解放されており、発電機16は発電を行わない。また、エアコンスイッチ47のON/OFFとは関係なく圧縮機23がエンジン1の動力によって駆動されるので、エアコンスイッチ47がOFFの場合は圧縮機23の容量を最低容量に制御し、圧縮機23の駆動抵抗を低減する。なお、準備運転が行われるのはランキンサイクル回路10が安定的に稼働するまでの短い間だけであるので、圧縮機23がエンジン1の動力によって駆動されることによるエンジン1の出力低下、燃費の悪化は僅かである。
スーパーヒート量が安定判断しきい値よりも大きくなり、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態になったと判断した場合は、ステップS9、S10でバッテリ17が満充電であるか、また、車両が信号待ちなどでエンジン1を一時的に停止させるアイドルストップ状態にあるか判断する。バッテリ17が満充電であるかどうかは、バッテリ17の電圧が所定値(例えば13.5V)以上かどうかにより判断し、車両がアイドルステップ状態にあるかどうかは図示しないエンジンコントローラからアイドルストップ信号を受信することにより判断する。
バッテリ17が満充電でなく、車両がアイドルストップ状態でないときは、ステップS11に進み、クラッチC、Dを締結し、クラッチBを解放し、クラッチAをエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放する。これにより、膨張機13で回収される動力によりポンプ11、発電機16が駆動される。なお、廃熱の回収量が多い、発電機16の消費動力が小さい等の理由により、膨張機13で回収される動力に余裕があるときは、クラッチAを解放し、クラッチBをエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放するようにし、膨張機13で回収される動力で圧縮機23を駆動するようにしてもよい。
バッテリ17が満充電である場合はステップS12に進み、クラッチCを締結し、クラッチA、Dを解放し、クラッチBをエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放する。これにより、膨張機13で回収される動力が発電機16に伝達されなくなって発電が停止し、発電量過多によるバッテリ17の過充電が防止される。また、発電機16を駆動しない分、膨張機13で回収される動力に余裕がでるので、膨張機13で回収される動力で圧縮機23を駆動する。
バッテリ17が満充電でなく、車両がアイドルストップ状態にあるときは、ステップS13に進み、クラッチC、Dを締結し、クラッチAを解放し、クラッチBをエアコンスイッチ47のON/OFFに応じて締結/解放する。これにより、膨張機13で回収される動力により圧縮機23を駆動し、車両がアイドルストップ状態にあっても冷凍サイクル回路20を稼働させることができる。なお、エンジン1がアイドルストップ状態にあっても冷却水温度は直ちに低下しないので、ランキンサイクル回路10を稼動させて膨張機13で動力を回収することが可能である。
一方、ステップS4で水温が110℃以上と判断した場合は、水温を速やかに下げる必要があるので、ステップS14に進み、三方弁32を蒸発器12側全閉、ラジエータ33側全開となるようにし、冷却水のほぼ全量をラジエータ33に流すようにする。(一部はバイパス通路に流れる)。また、蒸発器12に冷却水が流れないので、クラッチB、C、Dを解放し、ランキンサイクル回路10の稼動を停止する。
続いて、上記構成による作用効果について説明する。
上記構成では、圧縮機23とポンプ11の間の動力伝達経路(第1動力伝達経路)の途中に配置されるクラッチB(第1クラッチ)を締結することにより、エンジン1の動力でポンプ11を駆動することができる。また、膨張機13とポンプ11の間の動力伝達経路(第2動力伝達経路)の途中に配置されるクラッチC(第2クラッチ)を締結することにより、ランキンサイクル回路10稼働中は膨張機13で回収される動力でポンプ11を駆動することができる。すなわち、上記構成によれば、電動モータに頼ることなくポンプ11を駆動することができ、従来必須の構成であった電動モータをなくすことができる。
なお、上記構成はクラッチBを締結すればエンジン1の動力が冷凍サイクル回路20の圧縮機23を介してポンプ11に伝達される構成であるが、圧縮機23に代えて、エンジン1の動力で駆動されるその他の補機を介してエンジン1の動力がポンプ11に伝達される構成としてもよい。
さらに、上記構成では、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にない場合は、クラッチBを締結するとともにクラッチCを解放し、エンジン1の動力でポンプ11を駆動する。逆に、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にある場合は、クラッチBを解放するとともにクラッチCを締結し、膨張機13によって回収される動力でポンプ11を駆動する。これにより、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあるかどうかに関係なくポンプ11を駆動することができる。また、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態になった後は、エンジン1の動力を消費することなくポンプ11を駆動することができるので、エンジン1の出力を向上させることができる。
さらに、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあるかどうかを、膨張機13に流入するランキン媒体の圧力と温度に基づいて判断するようにした。これにより、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあるかどうかを正確に判断することができる。
また、エンジン1と圧縮機23の間の動力伝達経路(第3動力伝達経路)の途中にクラッチA(第3クラッチ)を配置し、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあると判断されときに、クラッチB、Cを締結し、クラッチAを解放し、膨張機13によって回収される動力で圧縮機23を駆動するようにした。これにより、エンジン1の駆動力を消費することなく冷凍サイクル回路20を稼働させることができ、エンジン1の出力を向上させることができる。
また、ランキンサイクル回路10が安定して稼働可能な状態にあると判断され、かつ、車両がエンジン1を一時的に停止するアイドルストップ状態にあると判断したときに、クラッチB、Cを締結し、クラッチAを解放し、膨張機13によって回収される動力で圧縮機23を駆動するようにした。これにより、車両がアイドルストップ状態にあるときでも冷凍サイクル回路20を稼働させ、空調を継続することができる。
なお、上記構成は、膨張機13によって回収される動力で冷凍サイクル回路20の圧縮機23を駆動する構成であるが、圧縮機23に代えて、エンジン1の動力で駆動されるその他の補機を膨張機13によって回収される動力により駆動する構成としてもよい。
また、膨張機13と発電機16の間の動力伝達経路(第4動力伝達経路)の途中にクラッチD(第4クラッチ)を配置し、バッテリ17が満充電であるときにクラッチDを解放するようにしたことにより、バッテリ17の過充電を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例を示したものであり、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。例えば、上記実施形態は、エンジン1の冷却水から廃熱を回収する構成であるが、エンジン1の排気から廃熱を回収するように構成することも可能である。このような構成も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係るランキンサイクルシステム搭載車両の概略構成図である。 コントローラの制御内容を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
10 ランキンサイクル回路
11 ポンプ
13 膨張機
16 発電機
17 バッテリ
20 冷凍サイクル回路
23 圧縮機
30 冷却水回路
41 圧力センサ
42 温度センサ
43 電圧センサ
44 水温センサ
45 外気温センサ
46 イグニッションスイッチ
47 エアコンスイッチ
50 コントローラ
A〜D 電磁クラッチ

Claims (8)

  1. エンジン(1)と、
    前記エンジン(1)の廃熱によってランキン媒体を加熱して気体にする蒸発器(12)、気体となった前記ランキン媒体の圧力により動力を回収する動力回収機(13)、動力回収後の前記ランキン媒体を凝縮液化する凝縮器(14)、及び、前記ランキン媒体を回路内に循環させるポンプ(11)を有するランキンサイクル回路(10)と、
    前記エンジン(1)の動力により回転される補機(23)と、
    を備えたランキンサイクルシステム搭載車両において、
    前記補機(23)と前記ポンプ(11)の間に形成される第1動力伝達経路と、
    前記第1動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第1クラッチ(B)と、
    を備えたことを特徴とするランキンサイクルシステム搭載車両。
  2. 前記動力回収機(13)と前記ポンプ(11)の間に形成される第2動力伝達経路と、
    前記第2動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第2クラッチ(C)と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  3. 前記ランキン媒体の状態に基づき前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるか判断し、
    前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にないと判断した場合は、前記第1クラッチ(B)を締結するとともに前記第2クラッチ(C)を解放し、前記エンジン(1)の動力で前記ポンプ(11)を駆動し、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断した場合は、前記第1クラッチ(B)を解放するとともに前記第2クラッチ(C)を締結し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記ポンプ(11)を駆動する制御手段(50)と、
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  4. 前記動力回収機(13)に流入する前記ランキン媒体の圧力を検出する手段(41)と、
    前記動力回収機(13)に流入する前記ランキン媒体の温度を検出する手段(42)と、
    を備え、
    前記制御手段(50)は、前記ランキン媒体の圧力と温度に基づき前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあるか判断する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  5. 前記エンジン(1)と前記補機(23)の間に形成される第3動力伝達経路と、
    前記第3動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第3クラッチ(A)と、
    を備え、
    前記制御手段(50)は、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断したときは、前記第1クラッチ(B)及び前記第2クラッチ(C)を締結し、前記第3クラッチ(A)を解放し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記補機(23)を駆動する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  6. 前記エンジン(1)と前記補機(23)の間に形成される第3動力伝達経路と、
    前記第3動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第3クラッチ(A)と、
    を備え、
    前記制御手段(50)は、前記ランキンサイクル回路(10)が安定して稼働可能な状態にあると判断し、かつ、前記車両が前記エンジン(1)を一時的に停止するアイドルストップ状態にあると判断したときは、前記第1クラッチ(B)及び前記第2クラッチ(C)を締結し、前記第3クラッチ(A)を解放し、前記動力回収機(13)によって回収される動力で前記補機(23)を駆動する、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  7. 発電機(16)と、
    前記発電機(16)に接続され、前記発電機(16)が発電した電力により充電されるバッテリ(17)と、
    前記動力回収機(13)と前記発電機(16)の間に形成される第4動力伝達経路と、
    前記第4動力伝達経路の途中に配置され、締結状態、解放状態を切り換え可能な第4クラッチ(D)と、
    を備え、
    前記制御手段(50)は、前記バッテリ(17)が満充電であるときは前記第4クラッチ(D)を解放する、
    ことを特徴とする請求項3から6のいずれか一つに記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
  8. 空調用の冷凍サイクル回路(20)を備え、
    前記補機(23)は前記冷凍サイクル回路(20)の圧縮機であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のランキンサイクルシステム搭載車両。
JP2008125884A 2008-05-13 2008-05-13 ランキンサイクルシステム搭載車両 Pending JP2009274513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008125884A JP2009274513A (ja) 2008-05-13 2008-05-13 ランキンサイクルシステム搭載車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008125884A JP2009274513A (ja) 2008-05-13 2008-05-13 ランキンサイクルシステム搭載車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009274513A true JP2009274513A (ja) 2009-11-26

Family

ID=41440340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008125884A Pending JP2009274513A (ja) 2008-05-13 2008-05-13 ランキンサイクルシステム搭載車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009274513A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011149373A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Toyota Motor Corp 廃熱回収装置
EP2436888A1 (en) 2010-09-24 2012-04-04 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Rankine cycle system
WO2013046929A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 日産自動車株式会社 エンジン廃熱利用装置
CN110050109A (zh) * 2016-12-05 2019-07-23 奥尔灿能源股份公司 用于工业设备中能量回收的系统和方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011149373A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Toyota Motor Corp 廃熱回収装置
EP2436888A1 (en) 2010-09-24 2012-04-04 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Rankine cycle system
WO2013046929A1 (ja) * 2011-09-30 2013-04-04 日産自動車株式会社 エンジン廃熱利用装置
CN103890326A (zh) * 2011-09-30 2014-06-25 日产自动车株式会社 发动机废热利用装置
JPWO2013046929A1 (ja) * 2011-09-30 2015-03-26 日産自動車株式会社 エンジン廃熱利用装置
US9562444B2 (en) 2011-09-30 2017-02-07 Nissan Motor Co., Ltd. Engine waste-heat utilization device
CN110050109A (zh) * 2016-12-05 2019-07-23 奥尔灿能源股份公司 用于工业设备中能量回收的系统和方法
US11274629B2 (en) 2016-12-05 2022-03-15 Orean Energy AG System and method for energy recovery in industrial faciliiies

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7392655B2 (en) Vapor compression refrigerating device
US7650761B2 (en) Refrigerating device comprising waste heat utilization equipment
US7690213B2 (en) Waste heat utilization device and control method thereof
US7578139B2 (en) Refrigeration system including refrigeration cycle and rankine cycle
JP4654655B2 (ja) 蒸気圧縮式冷凍機
JP4823936B2 (ja) 廃熱利用装置およびその制御方法
JP4135626B2 (ja) 発熱体の廃熱利用装置
EP3118035A1 (en) In-vehicle temperature adjusting device, vehicle air-conditioning device, and battery temperature adjsuting device
JP6119546B2 (ja) ハイブリッド車両
WO2010029905A1 (ja) 排熱利用装置
JP5668704B2 (ja) 車両空調システム
JP2010188949A (ja) 廃熱回収システム搭載車両
EP3878670A1 (en) In-vehicle temperature control system
JP4588644B2 (ja) 廃熱利用装置を備える冷凍装置
JP2007327668A (ja) 廃熱利用装置を備える冷凍装置
JP2006015965A (ja) 車両用空調装置
JPWO2017022626A1 (ja) 電動圧縮機の制御装置および冷凍サイクル装置
JP2009274513A (ja) ランキンサイクルシステム搭載車両
JP2008145022A (ja) 廃熱利用装置を備える冷凍装置
JP4699972B2 (ja) 廃熱利用装置およびその制御方法
JP2007205283A (ja) 廃熱利用装置およびその制御方法
JP2007218456A (ja) 車両用廃熱利用装置およびその制御方法
US20120247137A1 (en) Air conditioner for vehicle
JP4757662B2 (ja) 廃熱利用装置
WO2019130886A1 (ja) 車両用廃熱回収装置