JP2009272004A - 収差補正装置および光ピックアップ装置 - Google Patents

収差補正装置および光ピックアップ装置 Download PDF

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正明 志土地
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Abstract

【課題】簡素な構成により、円滑に、収差の補正や広がり角の調整を行い得る収差補正装置および光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】第1レンズ104を保持する第1ホルダ105がモータ102によって光軸方向に移動される。第1ホルダ105が移動されると、第1ホルダ105裏面の突起105dと第2ホルダ109のカム溝109aとの作用により、モータ102の駆動力が第2ホルダ109に伝達され、第2レンズ108が光軸L1中に移動される。さらに第1ホルダ105が移動されると、突起105dと第3ホルダ112のカム溝112aとの作用により、モータ102の駆動力が第3ホルダ112に伝達され、第3レンズ111が光軸L1中に移動される。
【選択図】図6

Description

本発明は、収差補正装置およびそれを備える光ピックアップ装置に関し、特に、カバー厚の異なる数種のディスクに対応可能な互換型の光ピックアップ装置およびそのための収差補正装置に用いて好適なものである。
現在、光ディスクには、CD(Compact Disc)の他、DVD(Digital Versatile Disc)やBD(ブルーレイディスク)等、種々のディスクが存在する。これらのディスクは、互いにカバー厚(基板の厚み)が相違し、また、使用されるレーザ光の波長と開口数(NA)が相違する。このため、ディスク毎に、球面収差の発生具合が異なる。さらに、1枚のディスク中に複数の記録層が積層されたマルチレイヤータイプのディスクでは、カバー層表面から各記録層までの距離が相違するため、どの記録層を記録再生対象とするかに応じて、球面収差の発生具合が相違する。
このように、球面収差の発生具合は、CD/DVD/BDの間で相違し、また、シングルレイヤータイプかマルチレイヤータイプかによっても相違する。よって、異なる種類のディスクに対応可能な互換型の光ピックアップ装置では、それぞれのディスクに応じて適宜収差補正手段を切り替える必要がある。
また、一つの対物レンズによってCD用のレーザ光とDVDおよびBD用のレーザ光を収束させる場合には、CD用レーザ光を平行光よりも広がった状態(有限共役系)で対物レンズに入射させる必要がある。よって、CDを互換の対象とする光ピックアップ装置では、上記収差補正の他に、CD用レーザ光を平行光よりも広げるための構成が必要となる。
球面収差を補正し、あるいは、レーザ光の広がり具合を調整するための手段として、レンズを光軸方向に移動させる構成を用いることができる。この場合、たとえば、コリメートレンズを光軸方向に変位させる駆動機構や、凹レンズと凸レンズの組合せからなるエキスパンダが用いられる。この他、液晶レンズ等を用いて、収差補正を行うこともできる。
特開2008−65888号公報 特開2005−129204号公報 特開2006−252616号公報
互換型の光ピックアップ装置において、上記収差補正や広がり角の変更を1枚のレンズを駆動させることにより行おうとすると、レンズの移動ストロークが大きくなる。この場合、レンズは、レーザ光が広がった光路中において移動されるため、このようにレンズの移動ストロークが大きくなると、レンズに入射するレーザ光の光量が低下し、レーザ光の利用効率が低下するとの問題が生じる。この問題は、収差や広がり角の調整量に応じて、他のレンズを挿脱しあるいは光軸方向に移動させることにより解消できる。しかし、こうすると、別途、他のレンズを駆動するための駆動手段が必要となり、構成の複雑化とコストの上昇を招いてしまう。
本発明は、かかる問題を解消するためになされたものであり、簡素な構成により、円滑に、収差の補正や広がり角の調整を行い得る収差補正装置および光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、収差補正装置に関する。この収差補正装置は、第1の位相変換素子を光軸方向に移動可能に支持する第1の支持機構と、第2の位相変換素子を前記第1の位相変換素子の光軸に掛かる第1の位置と前記光軸から外れる第2の位置との間で移動可能に支持する第2の支持機構と、前記第1の位相変換素子を前記光軸方向に駆動する駆動手段と、前記第1の位相変換素子が第1の位相調整範囲と第2の位相調整範囲との間のストロークを移動するときに前記駆動手段から前記第1の位相変換素子に付与される駆動力を前記第2の位相変換素子に伝達して前記第1の位相変換素子を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させる伝達手段とを有する。
この態様によれば、駆動手段からの駆動力が伝達手段によって第2の位相変換素子に伝達されるため、一つの駆動手段によって第1の位相変換素子と第2の位相変換素子が駆動される。よって、第2の位相変換素子を駆動するための駆動手段を省略することができ、構成の簡素化とコストの削減を図ることができる。
なお、第1の態様では、第2の位相変換素子が第1の位相変換素子の光軸に対して挿脱されることにより、収差補正素子を通過した後のレーザ光の位相状態が変化し、これにより、球面収差の補正具合やレーザ光の広がり角が調整される。
第1の態様に係る収差補正装置において、前記伝達手段は、前記第1の支持機構と前記第2の支持機構との間に配されたカム機構を備える構成とすることができる。
また、第1の態様に係る収差補正装置において、第3の位相変換素子を前記光軸に掛かる第3の位置と前記光軸から外れる第4の位置との間で移動可能に支持する第3の支持機構をさらに備える構成とすることができる。この場合、前記伝達手段は、前記第1の位相変換素子が前記第2の位相調整範囲と前記第2の位相調整範囲に対して前記第1の位相調整範囲から離れた位置にある第3の位相調整範囲との間のストロークを移動するときに前記駆動手段からの駆動力を前記第3の位相変換素子に伝達して前記第3の位相変換素子を前記第3の位置と前記第4の位置との間で移動させる構成とすることができる。
こうすると、第3の位相変換素子を駆動するための駆動手段をも省略することができ、さらなる構成の簡素化とコストの削減を図ることができる。この構成では、第2の位相変換素子の他に、第3の位相変換素子が第1の位相変換素子の光軸に対して挿脱されることにより、収差補正素子を通過した後のレーザ光の位相状態をさらに変化させることができ、これにより、球面収差の補正具合やレーザ光の広がり角の調整範囲をさらに拡張されることができる。
なお、この構成において、前記伝達手段は、前記第1の位相変換素子に一体的に配された突起と、前記第2の位相変換素子と前記第3の位相変換素子にそれぞれ一体的に配されるとともに前記突起とそれぞれ係合するカム溝とを備える構成とすることができる。こうすると、一つの突起と2つのカム溝によって伝達手段を構成できるため、伝達手段の構成を簡素なものとすることができる。
上記において、前記第1の位相変換素子は、たとえば、レンズとすることができる。また、上記第2および第3の位相変換素子も、レンズとすることができる。この他、これら位相変調素子として、レーザ光の波面状態を変化させるホログラム素子等を用いることもできる。
本発明の第2の態様は、光ピックアップ装置に関する。この光ピックアップ装置は、レーザ光源と、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を収束させる対物レンズと、前記レーザ光源から出射されたレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、上記第1の態様または上記具体的構成を有する収差補正装置とを備える。ここで、前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記レーザ光が前記光軸方向に通過するよう配置されている。
本発明の第3の態様は、光ピックアップ装置に関する。この光ピックアップ装置は、第1のレーザ光を発する第1のレーザ光源と、前記第1のレーザ光と波長が異なる第2のレーザ光を発する第2のレーザ光源と、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を収束させる対物レンズと、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、上記第1の態様または上記具体的構成を有する収差補正装置とを備える。ここで、前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光が前記光軸方向に通過するよう、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光の共通光路中に配置されている。
本発明の第4の態様は、光ピックアップ装置に関する。この光ピックアップ装置は、
第1のレーザ光を発する第1のレーザ光源と、前記第1のレーザ光と波長が異なる第2のレーザ光を発する第2のレーザ光源と、前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光の両方と波長が異なる第3のレーザ光を発する第3のレーザ光源と、前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および前記第3のレーザ光を収束させる対物レンズと、前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および前記第3のレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、上記第1の態様または上記具体的構成を有する収差補正装置とを備える。ここで、前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および第3のレーザ光が前記光軸方向に通過するよう、前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および第3のレーザ光の共通光路中に配置されている。
第2ないし第4の態様に係る光ピックアップ装置によれば、上記第1の態様または上記具体的構成を有する収差補正装置を備えるため、簡素な構成にて円滑に、収差補正を行うことができる。
第3の態様において、たとえば、第1のレーザ光を用いる場合と第2のレーザ光を用いる場合とで収差の発生具合やレーザ光の広がり具合が異なるような場合にも、第2の位相変換素子をレーザ光の光路中に挿脱し、あるいは、これに加えて第3の位相変換素子を挿脱させることにより、円滑に、収差の補正あるいはレーザ光の広がり具合の調整を行うことができる。また、マルチレイヤータイプのディスクに対しても、第2の位相変換素子をレーザ光の光路中に挿脱し、あるいは、これに加えて第3の位相変換素子を挿脱させることにより、円滑に、収差の補正を行うことができる。
第4の態様において、たとえば、第1のレーザ光、第2のレーザ光あるいは第3のレーザ光を用いる場合に、収差の発生具合やレーザ光の広がり具合が異なるような場合にも、第2の位相変換素子をレーザ光の光路中に挿脱し、あるいは、これに加えて第3の位相変換素子を挿脱させることにより、円滑に、収差の補正あるいはレーザ光の広がり具合の調整を行うことができる。また、マルチレイヤータイプのディスクに対しても、第2の位相変換素子をレーザ光の光路中に挿脱し、あるいは、これに加えて第3の位相変換素子を挿脱させることにより、円滑に、収差の補正を行うことができる。
以上のように、本発明によれば、簡素な構成により、円滑に、収差の補正や広がり角の調整を行い得る収差補正装置および光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明の特徴は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下の実施の形態は、本発明の一つの実施形態を例示するものであって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以下の実施の形態に記載されたものに制限されるものではない。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
<実施例1>
図1および図2に実施例1に係る収差補正装置の構成を示す。図1は、収差補正装置を上側から見たときの斜視図、図2は、第1ホルダ105と第2ホルダ109の部分を裏側から見たときの要部斜視図である。
図示の如く、収差補正装置は、支持シャーシ101と、モータ102と、リードスクリュー103と、第1レンズ104と、第1ホルダ105と、ガイドシャフト106、107と、第2レンズ108と、第2ホルダ109と、ガイドシャフト110とを備えている。
支持シャーシ101は、ベース(図示せず)に装着される。支持シャーシ101には、互いに対向する一対の壁部101a、101bが配されており、このうち壁部101aにモータ102が装着されている。モータ102の回転軸にはリードスクリュー103の一端が装着されており、リードスクリュー103の他端は、軸受けを介して壁部101bに装着されている。
第1ホルダ105は、第1レンズ104を保持する。第1ホルダ105は、貫通孔105bとU字状の溝105cがそれぞれガイドシャフト106、107に係合することにより、第1レンズ104の光軸方向(図中D1方向)に変位可能となっている。ガイドシャフト106、107は、互いに平行な状態で、両端がベース(図示せず)に装着されている。第1ホルダ105にはネジ孔105aが形成されており、このネジ孔105aにリードスクリュー103が噛合している。よって、モータ102が駆動されると、第1ホルダ105はガイドシャフト106、107に沿って移動し、これに伴って第1レンズ104が光軸方向(D1方向)に移動する。
第2ホルダ109は、第2レンズ108を保持する。図1に示すアセンブル状態において、第2レンズ108の光軸は、第1レンズ104の光軸L1と平行となっている。第2ホルダ109は、支持シャーシ101と第1ホルダ105によって挟まれており、また、貫通孔を有する係合部109b、109cがそれぞれガイドシャフト110に係合している。ガイドシャフト110は、両端がベース(図示せず)に装着されている。こうして、第2ホルダ108は、第2レンズ108の光軸に垂直な方向(図中D2方向)に移動可能となっている。
図2に示すように、第1ホルダ105の裏面には突起105dが形成されており、この突起105dが第2ホルダ109に形成されたカム溝109aに係合している。カム溝109aは、その両端が第1レンズ104の光軸L1に平行となっており、中央が光軸L1に傾斜している。よって、突起105dがカム溝109a中央の傾斜部分と係合しつつ第1ホルダ105が図1中D1方向に移動すると、第2ホルダ109が、図1中のD2方向に移動する。
なお、突起105dは円柱形状となっており、その径が、カム溝109aの幅と略同じとなっている。このように突起105dの径が設定されているため、突起105dがカム溝109aの直線部分にあるときに、第2ホルダ108がD2方向に変位するのが規制され、第2ホルダ109を所期の位置に正確に位置づけることができる。
次に、図3を参照して、収差補正装置の動作について説明する。
同図(a)は、第2レンズ108が図1の位置にあるとき状態を示している。この状態において、第2レンズ108は、第1レンズ104の光軸から退避した位置にある。このとき、第1レンズ104を通過したレーザ光は、第2レンズ108に入射することなく、第1レンズ104のみからレンズ作用を受ける。
同図(a)の状態において、突起105dがカム溝109aの直線部分(ストローク範囲A)を移動しても、第2ホルダ109が移動することはない。すなわち、突起105dがストローク範囲Aを移動する場合は、第1レンズ104のみが光軸L1方向に移動する。したがって、レーザ光の光軸を光軸L1に整合させると、突起105dがストローク範囲Aを移動する間は、第1レンズ104のレンズ作用のみにより、レーザ光に対する収差補正が行われる。
同図(a)の状態から、第1ホルダ105が図中D3方向に駆動され、突起105dがカム溝109aの傾斜部分(ストローク範囲B)を移動すると、突起105dによってカム溝109aが押され、モータ102の駆動力が第2ホルダ109に伝達される。これにより、第2ホルダ109は図中D4方向に移動し、これに伴って第2レンズ108が同図(b)の位置に位置づけられる。このとき、第2レンズ108の光軸は、第1レンズ104の光軸L1に一致し、したがって、レーザ光は、第1レンズ104の他、第2レンズ108からもレンズ作用を受けるようになる。したがって、レーザ光に対する収差補正能力は、同図(a)の場合の収差補正能力から、第1レンズ104と第2レンズ108との組み合わせからなる収差補正能力へと変化する。
同図(b)の状態において、突起105dがカム溝109aの直線部分(ストローク範囲C)を移動しても、第2ホルダ109が移動することはない。すなわち、突起105dがストローク範囲Cを移動する場合は、第1レンズ104のみが光軸L1方向に移動する。したがって、突起105dがストローク範囲Cを移動する間は、第1レンズ104が光軸L1方向に移動されることによって、レーザ光に対する収差補正が行われる。
なお、同図(b)の状態から、第1ホルダ105が同図(a)の位置に移動されると、上記と逆の動作が行われ、第2レンズ108が第1レンズ104の光軸から退避する。このように、第1ホルダ105が移動されることにより、光軸L1に対する第2レンズ108の挿脱が行われる。
以上、本実施例によれば、モータ102からの駆動力が伝達手段突起105dとカム溝109aによって第2ホルダ109に伝達されるため、一つのモータ102によって第1レンズ104と第2レンズ108を駆動することができる。よって、第2レンズ108を駆動するための駆動手段を省略することができ、構成の簡素化とコストの削減を図ることができる。
なお、上記では、図3(a)の状態と図3(b)の状態とで収差の補正能力が変化するとの説明を行ったが、たとえば、同図(a)の状態にあるときにレーザ光が平行光よりも広がり、同図(b)の状態にあるときにレーザ光が略平行光となるといったように、第2レンズ108の挿脱によってレーザ光の広がり具合を調整するようにすることもできる。
<実施例2>
図4および図5に、本実施例に係る収差補正装置の構成を示す。図4は、アセンブル状態における収差補正装置の斜視図、図5は、収差補正装置の分解斜視図である。
本実施例では、上記実施例1に比べて、第3レンズ111が追加されている。第3レンズ111は、第3ホルダ112に保持されている。図4に示すアセンブル状態において、第3レンズ111の光軸は、第1レンズ104の光軸L1と平行となっている。第3ホルダ112は、第2ホルダ109と支持シャーシ101との間に配され、第2ホルダ109とともに、支持シャーシ101と第1ホルダ105によって挟まれている。また、第3ホルダ112には、貫通孔を有する係合部112b、112cが配されており、これら係合部112b、112cがそれぞれガイドシャフト113に係合している。ガイドシャフト113は、両端がベース(図示せず)に装着されている。こうして、第3ホルダ112は、第2ホルダ109と同様、第1レンズ104の光軸L1に垂直な方向(図1のD2方向)に移動可能となっている。
図5に示すように、第3ホルダ112にはカム溝112aが形成されており、第1ホルダ105に配された突起105dが、第2ホルダ109に形成されたカム溝109aと第3ホルダ112に形成されたカム溝112aに係合している。カム溝112aは、カム溝109aと同様、その両端が第1レンズ104の光軸L1に平行となっており、中央が光軸L1に傾斜している。よって、突起105dがカム溝112a中央の傾斜部分と係合しつつ第1ホルダ105が光軸L1方向に移動すると、第3ホルダ112が、ガイドシャフト113に沿って移動する。
なお、突起105dは、上記実施例1にて説明した如く円柱形状となっており、カム溝112aの幅は突起105dの径と略同じとなっている。このようにカム溝112aの幅が設定されているため、突起105dがカム溝112aの直線部分にあるときに、第3ホルダ112が図1のD2方向に変位するのが規制され、第3ホルダ112を所期の位置に正確に位置づけることができる。
なお、図5に示すように、第2ホルダ109に形成されたカム溝109aは、上記実施例1の場合に比べて、レンズ108側の直線部分が長くなっている。これは、後述の如く、レンズ108を光軸L1に掛かる位置に移動させた後、さらに第1ホルダ105を移動させて、レンズ111を光軸L1に掛かる位置に移動させるためのものである。
本実施例では、図4の状態から第1ホルダ105がモータ102に接近する方向に移動すると、上記実施例1にて説明した如く、レンズ108が光軸L1に掛かる位置に移動される。図6(a)は、このときの状態を示す図である。この状態からさらに第1ホルダ105がモータ102に接近する方向(図中D5)に移動されると、突起105dとカム溝112aの作用により、同図(b)に示すごとく、第3ホルダ112がD7方向に移動し、第3レンズ111が光軸L1に掛かる位置に移動される。
したがって、本実施例では、レーザ光に対する収差補正能力が、図4の場合の収差補正能力から、図6(a)に示す第1レンズ104と第2レンズ108との組み合わせからなる収差補正能力へと変化し、さらに、図6(b)に示す第1レンズ104、第2レンズ108および第3レンズ111の組み合わせからなる収差補正能力へと変化する。
次に、図7を参照して、収差補正装置の動作について説明する。
同図(a)は、第2レンズ108と第3レンズ111が図4の位置にあるときの状態を示している。この状態において、第2レンズ108と第3レンズ111は、第1レンズ104の光軸L1から退避した位置にある。このとき、第1レンズ104を通過したレーザ光は、第2レンズ108と第3レンズ111に入射することなく、第1レンズ104のみからレンズ作用を受ける。
同図(a)の状態において、突起105dがカム溝109a、112aの直線部分(ストローク範囲E)を移動しても、第2ホルダ109と第3ホルダ112が移動することはない。すなわち、突起105dがストローク範囲Eを移動する場合は、第1レンズ104のみが光軸L1方向に移動する。したがって、レーザ光の光軸を光軸L1に整合させると、突起105dがストローク範囲Eを移動する間は、第1レンズ104のレンズ作用のみにより、レーザ光に対する収差補正が行われる。
同図(a)の状態から、第1ホルダ105が同図右方向に駆動され、突起105dがカム溝109aの傾斜部分を移動すると、上記実施例1と同様、突起105dによってカム溝109aが押され、モータ102の駆動力が第2ホルダ109に伝達される。これにより、第2ホルダ109は、同図(b)に示す如く、D6方向に移動し、これに伴って第2レンズ108が光軸L1に掛かる位置に位置づけられる。このとき、第2レンズ108の光軸は、第1レンズ104の光軸L1に一致し、したがって、レーザ光は、第1レンズ104の他、第2レンズ108からもレンズ作用を受けるようになる。したがって、レーザ光に対する収差補正能力は、同図(a)の場合の収差補正能力から、第1レンズ104と第2レンズ108との組み合わせからなる収差補正能力へと変化する。
同図(b)の状態において、突起105dがカム溝109aの直線部分(ストローク範囲F)を移動しても、第2ホルダ109が移動することはない。すなわち、突起105dがストローク範囲Fを移動する場合は、第1レンズ104のみが光軸L1方向に移動する。したがって、突起105dがストローク範囲Fを移動する間は、第1レンズ104が光軸L1方向に移動されることによって、レーザ光に対する収差補正が行われる。
さらに、同図(b)の状態から、第1ホルダ105が同図右方向(D5)に駆動され、突起105dがカム溝112aの傾斜部分を移動すると、突起105dによってカム溝112aが押され、モータ102の駆動力が第3ホルダ112に伝達される。このとき、突起105dは、カム溝109aの直線部分を移動するため、モータ102の駆動力が第2ホルダ109に伝達されることはない。このため、第2ホルダ109は、同図(b)の位置のままとされ、同図(c)に示す如く、第3ホルダ112のみがD7方向に移動する。
かかる第3ホルダ112の移動に伴って、第3レンズ111が光軸L1に掛かる位置に位置づけられる。このとき、第3レンズ111の光軸は、第1レンズ104の光軸L1に一致し、したがって、レーザ光は、第1レンズ104と第2レンズ108の他、第3レンズ111からもレンズ作用を受けるようになる。したがって、レーザ光に対する収差補正能力は、同図(b)の場合の収差補正能力から、さらに、第1レンズ104、第2レンズ108および第3レンズ111の組み合わせからなる収差補正能力へと変化する。
同図(c)の状態において、突起105dがカム溝112aの直線部分(ストローク範囲G)を移動しても、第3ホルダ112が移動することはない。すなわち、突起105dがストローク範囲Gを移動する場合は、第1レンズ104のみが光軸L1方向に移動する。したがって、突起105dがストローク範囲Gを移動する間は、第1レンズ104が光軸L1方向に移動されることによって、レーザ光に対する収差補正が行われる。
なお、同図(c)の状態から、第1ホルダ105が同図(a)の位置に移動されると、上記と逆の動作が行われ、まず、第3のレンズ111が第1レンズ104の光軸L1から退避し、次いで、第2レンズ108が第1レンズ104の光軸L1から退避する。このように、第1ホルダ105が移動されることにより、光軸L1に対する第2レンズ108と第3レンズ111の挿脱が行われる。
以上、本実施例によれば、モータ102からの駆動力が突起105dとカム溝109a、112aによって、適宜、第2ホルダ109と第3ホルダ112に伝達されるため、一つのモータ102によって第1レンズ104、第2レンズ108および第3レンズ111を駆動させることができる。よって、第2レンズ108および第3レンズ111を駆動するための駆動手段を省略することができ、構成の簡素化とコストの削減を図ることができる。また、本実施例では、第3レンズ111が挿脱されるため、上記実施例1に比べて収差補正能力をさらに変化させることができる。
なお、上記では、図7(a)の状態と、図7(b)および(c)の状態とで収差の補正能力が変化するとの説明を行ったが、上記実施例1の場合と同様、たとえば、同図(a)の状態にあるときにレーザ光が平行光よりも広がり、同図(b)の状態にあるときにレーザ光が略平行光となり、同図(c)の状態にあるときにレーザ光が平行光よりも収束するといったように、第2レンズ108と第3のレンズ111の挿脱によってレーザ光の広がり具合を調整するようにすることもできる。
<実施例3>
本実施例は、上記実施例2に記載の収差補正装置を搭載した光ピックアップ装置の構成例を示すものである。本実施例は、BD、DVD、CDに対応可能な互換型の光ピックアップ装置に本発明を適用したものである。
図8の如く、光ピックアップ装置は、半導体レーザ11と、回折格子12と、偏光ビームスプリッタ13と、収差補正装置14と、立ち上げミラー15と、1/4波長板16と、対物レンズ17と、光軸補正素子18と、アナモレンズ19と、光検出器20とを備えている。
半導体レーザ11は、青色波長帯のレーザ光(以下、「BD用レーザ光」という)と、赤色波長帯のレーザ光(以下、「DVD用レーザ光」という)と、赤外波長帯のレーザ光(以下、「CD用レーザ光」という)とをそれぞれ出射する3つの発光点を備えている。これらレーザ光は、発光点間のギャップだけ光軸がずれた状態で、同じ方向に出射される。半導体レーザ11から出射された各レーザ光は、回折格子12によって、メインビームと2つのサブビームに分割される。
その後、レーザ光は、偏光ビームスプリッタ13の偏光面13aを透過し、収差補正装置14の第1レンズ104に入射する。収差補正装置14は、たとえば、BD用レーザ光の光軸が第1レンズ104の光軸L1に一致するように配置されている。この場合、DVD用レーザ光の光軸とCD用レーザ光の光軸は、BD用レーザ光の光軸に対するずれ量だけ、第1レンズ104の光軸からずれる。
収差補正装置14は、上記実施例2に示す構成を有している。なお、図8には、図4の構成からガイドシャフト106、107、110、113を除いた構成が示されている。ここでは、第1レンズ104と第2レンズ108は正のパワーを持つレンズであり、第3レンズ111は負のパワーを持つレンズである。各レンズによる作用は、追って詳述する。
収差補正装置14を経由した各レーザ光は、1/4波長板16によって円偏光に変換された後、対物レンズ17に入射される。対物レンズ17は、BD用レーザ光、DVD用レーザ光およびCD用レーザ光をそれぞれBD、DVD、CDに適正に収束させ得るよう設計されている。なお、CD用レーザ光は、平行光から広がった状態(有限共役系)で対物レンズ17に入射される。BD用レーザ光とDVD用レーザ光は、略平行光の状態(無限共役系)で対物レンズ17に入射される。
なお、本実施例では、記録層を複数有するBDにも対応可能であることが想定されている。BD内に含まれる記録層の層数が増加すると、それに伴い、奥側の記録層における収差の発生度合いが大きくなる。このため、奥側の記録層を記録/再生する場合には、手前側の記録層を記録/再生する場合よりも、BD用レーザ光の焦点距離を長くする必要がある。このように焦点距離を長くするために、奥側の記録層を記録/再生する場合には、平行光よりもやや広がった状態で、BD用レーザ光が対物レンズ17に入射される。BD用レーザ光の焦点距離の調整は、後述の如く、第1レンズ104の光軸L1に対する第3レンズ111の挿脱により行われる。
対物レンズ17と1/4波長板16は、共通のレンズホルダ(図示せず)に装着されている。かかるレンズホルダには、フォーカス調整用コイルとトラッキング調整用のコイルが装着されており、これらコイルにフォーカスサーボ信号とトラッキングサーボ信号が印加されることにより、対物レンズ17が1/4波長板16と一体的に、フォーカス方向とトラッキング方向に変位される。これにより、BD用レーザ光、DVDようレーザ光およびCD用レーザ光が、BD、DVDおよびCDのトラック上を追従する。
BD、DVDまたはCDによって反射されたBD用レーザ光、DVD用レーザ光またはCD用レーザ光は、上記光路を逆行し、偏光ビームスプリッタ13の偏光面13aに入射する。このとき、これらレーザ光の偏光方向は、再度、1/4波長板16を通ることにより、偏光面13aに対してS偏光となっており、よって、これらレーザ光は、偏光面13aによって反射される。しかる後、これらレーザ光は、反射面13bによって反射され、光軸補正素子18に入射される。
光軸補正素子18は、波長選択性の回折格子によって構成され、DVD用レーザ光とCD用レーザ光の光軸をBD用レーザ光の光軸に一致させる。しかる後、各レーザ光は、アナモレンズ19によって非点収差が導入された後、光検出器20上のセンサパターンへと導かれる。
次に、かかる光ピックアップ装置の動作について説明する。図8は、CDに対して記録/再生を行う場合の光学系の状態を示す図である。この場合、第2レンズ108と第3レンズ111が、第1のレンズ104の光軸から退避した位置に位置付けられる。半導体レーザ11からは、CD用レーザ光が出射される。出射されたCD用レーザ光は、第1レンズ104によって収束され、広がり状態が調整される。なお、第1レンズ104によって収束された後も、CD用レーザ光は、平行光から広がった状態となっている。こうして、CD用レーザ光は、広がり状態が調整された後、有限共役系にて対物レンズ17に入射され、CD上に適正に収束される。
BDまたはDVDに記録/再生を行う場合、モータ102が駆動され、第1ホルダ105が図6(a)の位置に移動される。これにより、第2レンズ108が第1レンズ104の光軸に掛かる位置へと移動される。この状態において、半導体レーザ11から、BD用レーザ光またはDVD用レーザ光が出射される。出射されたBD用レーザ光またはDVD用レーザ光は、第1レンズ104と第2レンズ108を透過することにより略平行な状態とされる。こうして、BD用レーザ光またはDVD用レーザ光は、平行光とされた後、無限共役系にて対物レンズ17に入射され、BDまたはDVD上に収束される。
なお、この状態において、光検出器20からの出力(たとえば再生RF信号)がモニタされ、当該出力が最良となるように、第1レンズ104が駆動される。この調整は、図7(b)に示す移動ストロークFの範囲で行われる。これにより、BD用レーザ光またはDVD用レーザ光に生じる収差が補正される。かかる収差補正は、特に、高開口数にてBD用レーザ光をBDに導く際に必要となる。
この他、本実施例では、上記の如く記録層を複数有するBDに対応可能であることが想定されている。たとえば、BD内に含まれる記録層の層数が6層程度になると、上記の如く、奥側の記録層を記録/再生する場合に、BD用レーザ光の焦点距離を広げる必要がある。図8の構成では、かかる場合に、第1ホルダ105が移動され、図6に示すように、第3レンズ111が第1レンズ104の光軸L1に掛かる位置に移動される。
上記のように、第3レンズ111は、負のパワーを持っているため、図6(b)の状態において、BD用レーザ光は、平行光よりもやや広がった状態となる。よって、BD用レーザ光の焦点距離は、図6(a)の場合よりも長くなり、その結果、BD用レーザ光は、奥側の記録層に円滑に収束されるようになる。なお、第3レンズ111のパワーは、BD用レーザ光の焦点距離を所期の距離だけ長くできるパワーに設定される。
なお、この状態においても、図6(a)の場合と同様、光検出器20からの出力(たとえば再生RF信号)がモニタされ、当該出力が最良となるように、第1レンズ104が駆動される。この調整は、図7(c)に示す移動ストロークGの範囲で行われる。これにより、奥側の記録層に焦点合わせされたときにBD用レーザ光に生じる収差が補正される。
なお、ここでは、BD内に複数の記録層が存在する場合について説明したが、DVD内に複数の記録層が存在する場合も、DVD用レーザ光の焦点距離を長くすることで、奥側の記録層に対する収差補正を円滑に行うことができる。この場合も、図4および図6と同様の収差補正装置を用いることができる。すなわち、第3レンズ111を挿脱することにより、奥側の記録層に対する収差補正を行うよう構成することができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、また、本発明の実施例も、上記の他に、種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施例3に係る光ピックアップ装置では、実施例2に係る収差補正装置を用いたが、記録層の多層化が進められていないディスクに対応可能とする場合には、実施例1に係る収差補正装置を用いるようにしても良い。
また、上記実施例2では、第3レンズ111を追加するようにしたが、たとえば、記録層の多層化が進んでさらにBD用レーザ光の焦点距離を長くする必要が生じた場合には、さらに負のパワーを持つレンズを一つまたは複数個追加し、これらを光軸L1に挿脱させるようにしても良い。この場合も、追加のレンズの挿脱は、上記実施例1、2と同様、突起とカム溝の組み合わせによって行い得る。すなわち、追加のレンズを保持するホルダにカム溝を形成し、このカム溝に上記突起105dを係合させるようにすれば良い。
さらに、上記実施例3では、第1レンズ104をCD用レーザ光の広がり状態の調整用に用いたが、たとえば、実施例1、2の収差補正装置をBD用レーザ光とDVD用レーザ光について用いるような場合には、第1レンズ104にてこれらレーザ光を略平行光として対物レンズに無限共役系で入射させ、第2レンズ108と第3レンズ111を、たとえば、記録層の積層化に応じたBD用レーザ光の焦点距離調整のために用いるようにしても良い。この場合、第1レンズ104は正のパワーを持ち、第2レンズ108と第3レンズ111は負のパワー持つよう調整される。
なお、上記実施例3では、第3レンズ111を負のパワーを持つレンズにて構成したが、これに替えて、BD用レーザ光の波面状態を曲面波に変換するホログラム素子を用いることもできる。
図9は、かかるホログラム素子の構成例を示す図である。なお、同図は、ホログラム素子120の中心を通る線にてホログラム素子120を切断したときの断面図である。ホログラム素子120は、透明基板120a上に同心円状にステップ型のホログラムパターン120bが一体形成された構成となっている。
かかるホログラム素子120は、ホログラムパターン120bが立ち上げミラー15側を向くように、第3ホルダ112に保持される。上記実施例3と同様、第1ホルダ104の移動に伴って第3ホルダ112が移動し、ホログラム素子120が第1レンズ104の光軸L1に係る位置に移動されると、ホログラム素子120を透過した後のBD用レーザ光の波面状態が、上記第3レンズ111(負のパワーを持つ)を透過したときと同じ作用を発揮する波面状態(球面波)に変換される。これにより、BD用レーザ光の焦点距離が長くなり、複数の記録層を有するBDに記録/再生を行う場合にも、奥側の記録層に対する収差補正を円滑に行うことができる。
同様に、実施例1、2における第2レンズ108を適宜ホログラム素子に置き換えることも可能である。ただし、第1レンズ104は移動ストロークが大きいため、レンズを用いるのが望ましい。
なお、請求項に記載の「第1の位相変換素子」、「第2の位相変換素子」および「第3の位相変換素子」は、レンズの他、かかるホログラム素子等の波面状態を変換する素子を広く含むものである。すなわち、これら「第1の位相変換素子」、「第2の位相変換素子」および「第3の位相変換素子」は、レーザ光の光路中に挿脱され、あるいは、レーザ光の光軸方向に移動されることにより、レーザ光の広がり具合または収差の発生状態を調整できる作用を発揮するものであれば良い。
この他、光ピックアップ装置の光学系は、図8の構成以外に種々の変更が可能である。たとえば、対物レンズを複数有し、このうち一方の対物レンズに入射されるレーザ光の光路中に、上記実施例1、2の収差補正装置を配するようにしても良い。この場合も、第2レンズ108および/または第3レンズ111を適宜ホログラム素子に置き換えることが可能である。本発明の収差補正装置は、一つの対物レンズに同時に入射する複数のレーザ光の共通光路に配される場合の他、如何なるレーザ光の光路中にも適宜配置可能であり、共通光路中のみならず、1種のレーザ光の光路中のみに配置することもできる。
また、上記実施例3では、半導体レーザ11から3種のレーザ光が出射されたが、半導体レーザ11は、2種または1種のレーザ光を出射するものであっても良い。たとえば、光ピックアップ装置がCDとDVDに対応可能なものであれば、半導体レーザ11は、CD用レーザ光とDVD用レーザ光を出射するものに変更され得る。この場合、CD用レーザ光の広がり具合は、第1レンズ104にて調整される。また、DVD用レーザ光は、第1レンズ104と第2レンズ108の組み合わせによって平行光化され、さらに、第3レンズ111を組み合わせることにより、複数の記録層を有するDVDに対する収差補正が可能となる。この場合、第1レンズ104と第2レンズ108は正のパワーを持ち、第3レンズ111は負のパワーを持つ。この場合も、第2レンズ108と第3レンズ111をホログラム素子等の波面変換素子に置き換えることが可能である。
また、光ピックアップ装置がBDのみに対応可能であれば、半導体レーザ11はBD光のみを出射するものに変更される。この場合、BD用レーザ光は、第1レンズ104によって平行光化され、第2レンズ108が光路中に挿入されることにより、複数の記録層を有するBDに対する収差補正が可能となる。さらに多層化が進んだ場合には、第3レンズ111を組み合わせることにより、さらに奥側の記録層に対する収差補正が可能となる。この場合、第1レンズ104は正のパワーを持ち、第2レンズ108と第3レンズ111は負のパワーを持つ。この場合も、第2レンズ108と第3レンズ111をホログラム素子等の波面変換素子に置き換えることが可能である。
この他、本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
実施例1に係る収差補正装置の構成を示す斜視図 実施例1に係る収差補正装置の構成を示す要部斜視図 実施例1に係る収差補正装置の動作を説明する図 実施例2に係る収差補正装置の構成を示す斜視図 実施例2に係る収差補正装置の構成を示す分解斜視図 実施例2に係る収差補正装置の動作を説明する図 実施例2に係る収差補正装置の動作を説明する図 実施例3に係る光ピックアップ装置の光学系を示す斜視図 実施例3に係る光ピックアップ装置の光学系の変更例を示す図
符号の説明
102 モータ
103 リードスクリュー
104 第1レンズ
105 第1ホルダ
105d 突起
106、107 ガイドシャフト
108 第2レンズ
109 第2ホルダ
109a カム溝
110 ガイドシャフト
111 第3レンズ
112 第3ホルダ
112a カム溝
11 半導体レーザ
14 収差補正装置
17 対物レンズ

Claims (8)

  1. 第1の位相変換素子を光軸方向に移動可能に支持する第1の支持機構と、
    第2の位相変換素子を前記第1の位相変換素子の光軸に掛かる第1の位置と前記光軸から外れる第2の位置との間で移動可能に支持する第2の支持機構と、
    前記第1の位相変換素子を前記光軸方向に駆動する駆動手段と、
    前記第1の位相変換素子が第1の位相調整範囲と第2の位相調整範囲との間のストロークを移動するときに前記駆動手段から前記第1の位相変換素子に付与される駆動力を前記第2の位相変換素子に伝達して前記第1の位相変換素子を前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動させる伝達手段と、
    を有することを特徴とする収差補正装置。
  2. 請求項1に記載の収差補正装置において、
    前記伝達手段は、前記第1の支持機構と前記第2の支持機構との間に配されたカム機構を備える、
    ことを特徴とする収差補正装置。
  3. 請求項1または2に記載の収差補正装置において、
    第3の位相変換素子を前記光軸に掛かる第3の位置と前記光軸から外れる第4の位置との間で移動可能に支持する第3の支持機構をさらに備え、
    前記伝達手段は、前記第1の位相変換素子が前記第2の位相調整範囲と前記第2の位相調整範囲に対して前記第1の位相調整範囲から離れた位置にある第3の位相調整範囲との間のストロークを移動するときに前記駆動手段からの駆動力を前記第3の位相変換素子に伝達して前記第3の位相変換素子を前記第3の位置と前記第4の位置との間で移動させる、
    ことを特徴とする収差補正装置。
  4. 請求項3に記載の収差補正装置において、
    前記伝達手段は、
    前記第1の位相変換素子に一体的に配された突起と、
    前記第2の位相変換素子と前記第3の位相変換素子にそれぞれ一体的に配されるとともに前記突起とそれぞれ係合するカム溝とを備える、
    ことを特徴とする収差補正装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の収差補正装置おいて、
    前記第1の位相変換素子はレンズである、
    ことを特徴とする収差補正装置。
  6. レーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を収束させる対物レンズと、
    前記レーザ光源から出射されたレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、
    請求項1ないし5の何れか一項に記載の収差補正装置とを備え、
    前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記レーザ光が前記光軸方向に通過するよう配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  7. 第1のレーザ光を発する第1のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光と波長が異なる第2のレーザ光を発する第2のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を収束させる対物レンズと、
    前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、
    請求項1ないし5の何れか一項に記載の収差補正装置とを備え、
    前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光が前記光軸方向に通過するよう、前記第1のレーザ光と前記第2のレーザ光の共通光路中に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
  8. 第1のレーザ光を発する第1のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光と波長が異なる第2のレーザ光を発する第2のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光および前記第2のレーザ光の両方と波長が異なる第3のレーザ光を発する第3のレーザ光源と、
    前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および前記第3のレーザ光を収束させる対物レンズと、
    前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および前記第3のレーザ光を前記対物レンズに導く光学系と、
    請求項1ないし5の何れか一項に記載の収差補正装置とを備え、
    前記収差補正装置は、前記第1の位相変換素子を前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および第3のレーザ光が前記光軸方向に通過するよう、前記第1のレーザ光、前記第2のレーザ光および第3のレーザ光の共通光路中に配置されている、
    ことを特徴とする光ピックアップ装置。
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