JP2009269533A - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】運転者の減速意思を検出するドライバ操作状態検出部26、アクセル操作検出部28、ブレーキ操作検出部29と、システム作動距離Lthと減速意思距離Ldとの偏差を距離偏差として算出するとともに該安全装置の作動対象となるカーブ曲率と距離偏差とを対応付けて運転特性として記憶する運転特性記憶部37と、新たに検出されたカーブ曲率と運転特性記憶部37に記憶されている運転特性とに基づいて安全装置の作動タイミングを変更する適正車両状態変更部36とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この車両用走行制御装置においては、カーブに対する車両の進入速度が高いほど、又は、運転者の減速意思が検出されたときのカーブまでの距離が短いほど、運転者の技量が高いと推定するようになっている。
図1に示すように、この実施の形態における車両の走行制御装置10は、自動車等の車両に設けられたものであり、例えば、ナビ情報部11と、車両状態検出部12と、適正車両状態設定部13と、比較部14と、安全装置作動部15と、学習部16と、適正車両状態変更部17と、を備えて構成されている。
記憶部21は、道路データ記憶部24を備え、この道路データ記憶部24が、道路に係るノード情報およびカーブ情報を道路データとして記憶している。ノード情報は、例えば道路形状を把握するための座標点のデータであり、カーブ情報は、例えばリンク(つまり、各ノード間を結ぶ線)上に設定されたカーブの開始点および終了点に加えて、カーブの曲率に係る情報(例えば、カーブの曲率や半径Rおよび極性)と、カーブの深さに係る情報(例えば、カーブの通過に要する旋回角θやカーブの長さ等)とから構成されている。
適正車両速度設定部30は、適正車両横加速度設定部31により算出される適正横加速度に基づき、自車両が認識カーブを適正に通過可能な車両の速度(適正通過速度)を算出して比較部14へ出力する。
適正車両横加速度設定部31は、屈曲部形状検出部25により認識された認識カーブのカーブ形状に基づいて、自車両が認識カーブを適正に通過する際に許容される横加速度(適正横加速度)を算出する。
警報部33は運転者に注意を喚起する警報ブザーや警報表示装置などを備えて構成され、比較部14から作動信号が入力されると、警報ブザーや警報表示装置などの作動制御を開始して運転者に注意を喚起する。
ブレーキ制御部34はブレーキ装置の液圧を増減可能なブレーキアクチュエータの駆動制御を行うものである。このブレーキ制御部34は、比較部14から作動信号が入力された後に、ブレーキ操作検出部29によりドライバのブレーキ操作が検出されると、ブレーキアクチュエータを作動させてブレーキ装置の液圧を増圧するいわゆるブレーキアシスト(減速支援)を行う。すなわち、ブレーキ制御部34は、ブレーキ装置の液圧を増圧するブレーキアシスト制御手段としての機能を有している。
適正カーブ距離補正部36は、学習部16で検出された減速意思距離Ldと適正車両状態設定部13で設定されたシステム作動距離Lthと、運転特性記憶部37に記憶されている運転特性とに基づいてシステム作動距離Lthを補正するための補正距離Lcを算出し、この補正距離Lcを適正車両状態設定部13に出力する。なお、補正距離Lcの算出方法については後述する。
まず、ステップS01においては、道路減速地点認識部23により、自車位置検出部22で検出された自車位置の読み込みを行う。
ステップS02においては、道路減速地点認識部23により、道路データ記憶部24に記憶されている自車位置より前方の道路データの読み込みを行う。
ステップS07においては、ステップS06で求めた減速意思距離LdとステップS04で求めたシステム作動距離Lthとの偏差ΔLを算出する。
なお、図5は、カーブ入口に対してシステム作動地点よりもアクセルOFF操作またはブレーキON操作が検出された地点が遠く、減速操作が比較的早めに行われた場合を示しているが、図6に示すように、システム作動地点よりもカーブ入口に近い位置でアクセルOFFまたはブレーキON操作が検出された場合も上述した図2の制御処理によってドライバの運転特性を推定することができる。
まず、ステップS10においては、運転特性記憶部37に記憶されている曲率R0と、新たに検出された前方の認識カーブの曲率R1との偏差の絶対値|ΔR|(以下、単に偏差ΔRと称す)を算出する。
ステップS12においては、有効曲率係数Krのマップに基づいて変更量Lcoを補正し、最終的な補正距離Lcを算出して、この一連の処理を終了する。そして、後述するシステム作動判断処理のメインルーチンに戻る。この補正距離Lcは、Lc=Lco×Krの式で算出される。
図8のマップは、縦軸を偏差ΔL、横軸を偏差ΔR(カーブ曲率の偏差の絶対値|ΔR|)としたマップであり、縦軸の中間位置に偏差ΔL=0が位置し、偏差ΔL=0よりも上側がプラス、下側がマイナスとなっている。そして、この図8では、変更量Lco=15m,10m,5m,−15m,−10m,−5m(図8中、破線で示す)を一例として示しているが、これら変更量Lcoは、偏差ΔLのプラス領域では右上がりの直線となる一方、マイナス領域では、右下がりの直線となっている。例えば、偏差ΔRが一定の場合、図8中矢印で示すように、偏差ΔLが大きいほど、変更量Lcoの絶対値は大きくなる。つまり、偏差ΔLが大きいほど変更量Lcoが大きくなり、一方、偏差ΔLが小さいほど、変更量Lcoが小さくなる。また、偏差ΔLを一定とした場合には、偏差ΔRが大きいほど、変更量Lcoの絶対値が小さくなる。
ステップS21においては、道路減速地点認識部23により、道路データ記憶部24に記憶されている自車位置より前方の道路データの読み込みを行う。
ステップS24においては、上述した図3のタイミング補正量算出処理を実行する。
ステップS25においては、適正カーブ距離設定部32により、屈曲部形状検出部25で検出された前方の認識カーブの曲率R1と車両速度検出部27で検出された現在の自車速度とに基づいてシステム作動距離Lthを算出する。
ステップS31においては、ブレーキ制御部34を作動制御してブレーキアシストを実行し、本ルーチンの実行を一旦終了する。
また、上述した実施の形態におけるシステム作動判断処理では、比較部14において、自車速度が適正通過速度よりも大きく、且つ、自車位置からカーブ入口までの距離がシステム作動補正距離Lth’以下の場合にブレーキアシストの作動を許可する場合について説明したが、この処理と並行して横加速度等に基づいてブレーキアシストの作動を許可するための判定を行うようにしても良い。
13 適正車両状態設定部(適正車両状態設定手段)
14 比較部(比較手段)
15 安全装置作動部(作動手段)
17 適正車両状態変更部(作動タイミング変更手段)
21 記憶部(記憶手段)
22 自車位置検出部(自車位置検出手段)
23 道路減速地点認識部(カーブ認識手段)
26 ドライバ操作状態検出部(減速意思検出手段)
28 アクセル操作検出部(減速意思検出手段)
29 ブレーキ操作検出部(減速意思検出手段)
Lth システム作動距離(カーブ入口までの距離)
Ld 減速意思距離(減速意思を検出した地点からカーブ入口までの距離)
ΔL 偏差(距離偏差)
R0 カーブ曲率(カーブ形状)
R1 カーブ曲率(カーブ形状)
Claims (5)
- 道路データを記憶する記憶手段と、
自車両の位置を検出する自車位置検出手段と、
自車両の車両状態を検出する車両状態検出手段と、
前記記憶手段が記憶した前記道路データに基づき自車両の進行方向に存在するカーブ形状を認識するカーブ認識手段と、
該カーブ認識手段が認識した前記カーブ形状に基づき該カーブを適正に通過可能な適正車両状態を設定する適正車両状態設定手段と、
前記車両状態検出手段が検出した車両状態と前記適正車両状態設定手段が設定した前記適正車両状態とを比較する比較手段と、
該比較手段による比較結果において前記自車両の車両状態が前記適正車両状態に無いときに自車両に設けられた安全装置を作動可能とする作動手段とを備える車両用走行制御装置であって、
運転者の減速意思を検出する減速意思検出手段と、
前記作動手段が安全装置を作動可能とした地点から、前記カーブ認識手段により認識された認識カーブのカーブ入口までの距離と運転者の減速意思を検出した地点からカーブ入口までの距離との偏差を距離偏差として算出するとともに、
前記安全装置の作動対象となるカーブ形状と前記距離偏差とを対応付けて運転特性として記憶する運転特性記憶手段と、
新たに検出されたカーブ形状と前記運転特性記憶手段に記憶されている運転特性とに基づいて安全装置の作動タイミングを変更する作動タイミング変更手段と
を備えたことを特徴とする車両用走行制御装置。 - 前記作動タイミング変更手段は、
前記運転特性記憶手段に記憶されているカーブ形状と新たに検出されたカーブ形状との偏差を曲率偏差として算出し、該曲率偏差と前記運転特性記憶手段に記憶されているカーブ形状に対応する距離偏差とに基づいて安全装置の作動タイミングを変更することを特徴とする請求項1に記載の車両用走行制御装置。 - 前記安全装置を作動可能とした地点から作動対象となるカーブ入口までの距離が運転者の減速意思を検出した地点から前記カーブ入口までの距離よりも長い場合には、より前記カーブ入口に近い位置で前記安全装置が作動するよう作動タイミングを補正することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用走行制御装置。
- 前記安全装置を作動可能とした地点から作動対象となるカーブ入口までの距離が運転者の減速意思を検出した地点から前記カーブ入口までの距離よりも短い場合には、より前記カーブ入口から遠い位置で前記安全装置が作動するよう作動タイミングを補正することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両用走行制御装置。
- 前記減速意思検出手段は、運転者のブレーキ操作を検出可能に構成され、
前記安全装置は、前記比較手段により自車両の車両状態が前記適正車両状態にないと判定されるとともに運転者のブレーキ操作が前記減速意思検出手段により検出された場合にブレーキ装置の液圧を増圧するブレーキアシスト制御手段であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両用走行制御装置。
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