JP2009269125A - ロボットハンドユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】エアーの供給経路及び電気回線の分岐をロボットハンドユニットの回転部分に於いて行うことにより、固定フランジ側の複雑化、重量化を招くことなくエアーの供給経路及び電気回線を必要数確保する。
【解決手段】固定フランジ3のエアーの移送路22を回転軸4の連通路24と接続し、この連通路24をマニホールド31を介して複数の分岐流路26に分岐し、この分岐流路26を電磁弁34を介してロボットハンド6と接続して、各ロボットハンド6にエアーを供給可能とする。固定フランジ3に給電部35を固定し、給電部35を回転軸4の受電部37と接続回線38を介して接続する。受電部37に於いて、接続回線38を複数の分岐回線58に分岐し、この分岐回線58をロボットハンド6に接続する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットに関するものである。
従来、ロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットとして、特許文献1に示す如きものが公知となっている。この従来技術は、ロボット本体に固定接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側に、作業目的毎に異なる種類のロボットハンドを複数設けたターレット板を上記回転軸と同軸上に突出している。また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を4本設け、この4本の移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続している。そして、この4個の環状溝を、回転軸の軸方向に設けた4本の連通路とそれぞれ接続し、この4本の連通路を前記ターレット板に取り付けたロボットハンドと接続することにより、前記移送路から移送されるエアーをロボットハンドに供給可能としている。
また、前記固定フランジには、ロボット本体側に設けた電源部と接続する給電部を、固定フランジの軸方向に複数個配置している。そして、この複数個の給電部を、上記ロータリージョイントに設けたスリップリングを介して、回転軸に設けた接続ケーブルにそれぞれ接続するとともに、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドに前記給電部から供給される電力の供給を可能としている。
特開2004−338053号公報
上述の如きロボットハンドユニットを用いて各種の作業を行う場合には、通常、1個のロボットハンドを複数個のエアーの供給経路と接続する必要がある。例えば、ワークの移送作業を行う場合には、ワークの把持用と分離用に計2個のエアーの供給経路が必要となる。しかしながら、特許文献1に於いては上述の如く、エアーの供給経路を4本しか設けていないため、ターレット板に取り付けるロボットハンドの数が増加した場合には、エアーの供給経路が不足するものとなっていた。
一方で、エアーの供給経路の数を予め増やしておけば、上述の弊害を防止することができる。しかしながら、特許文献1に於いては前述の如く、前記固定フランジに設けた4個のエアーの移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続し、この4個の環状溝を、回転軸の連通路と接続するものであって、エアーの移送路と同数の環状溝を、固定フランジの内周軸方向に形成することを必要とする。従って、多数のロボットハンドユニットを制御するための供給経路を増設するには、固定フランジの内周軸方向に設ける環状溝の数も増やす必要があり、このように環状溝の数を増やすと、固定フランジが軸方向に長尺なものとなり、ロボットハンドユニット自体の長さも長くなる。そのため、装置の小型化、軽量化を図ることが困難となるとともに、ロボットハンドユニットにかかる荷重が過大なものとなり、装置の故障の原因となるおそれや、作業の正確性の低下を招くおそれがあった。
また、上述の如く環状溝を増設することにより、製造工程が煩雑なものとなる。また、環状溝の外周には、ロータリージョイントにおけるエアーの漏洩を防止するためにシール部材を配置する必要があるが、環状溝の増設に伴い、必要となるシール部材の数も増加する。そのため、部品点数が増加して製造コストが高くつくものとなっていた。
また、電気回線についても同様で、電気回線の本数を増やす場合には、固定フランジに給電部を増設しけなければならず、ロボットハンドユニット自体の小型化、軽量化を図ることが困難であるとともに、装置の故障や作業性の低下を引き起こすおそれがあった。
また、ロータリージョイント部分に電気回線の数と同数のスリップリングが必要となるため、電気回線を増設すると、それに伴いスリップリングも増設しなければならず、製造工程の煩雑化を招くとともに、製造コストも高くつくものとなっていた。また、スリップリングの増設に伴うロボットハンドユニット自体の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化する必要がある。しかし、このようにスリップリングを小型化した場合には、スリップリングの耐摩耗性が低下するため、スリップリングを頻繁に交換しなければならず、装置のランニングコストが高くつくものとなっていた。
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、固定フランジ側の複雑化、重量化を招くことなくエアーの供給経路及び電気回線を必要数確保することが可能であり、故障のおそれが少なく、作業の正確性が高いとともに、製造容易で、部品点数が少なく廉価でランニングコストも安いロボットハンドユニットを得ようとするものである。
本発明は、ロボット本体に回動不能に接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側にターレット板を上記回転軸と同軸上に突出し、このターレット板にロボットハンドを複数設けたロボットハンドユニットを前提としている。
そして、前述の如き課題を解決するため、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を設け、この移送路を回転軸の軸方向に設けた連通路と接続し、この連通路を前記ターレット板に固定配置したマニホールドを介して複数の分岐流路に分岐し、この分岐流路を電磁弁を介してそれぞれ各ロボットハンドと接続することにより、各ロボットハンドに前記エアーの移送路から供給されるエアーを供給可能としている。
また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給される電気の給電部を固定配置し、この給電部を、回転軸の軸方向に配置した接続ケーブルに接続し、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した受電部を介して複数の分岐回線に分岐し、この分岐回線を各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドの制御を前記電源部から供給される電力により可能としている。
また、接続ケーブルは、電源部から受電部への電力の供給と、電源部、受電部間の監視信号及び制御信号の送受信を、重畳的に単一のケーブルにて可能としたものであっても良い。このように監視信号及び制御信号を、電力とともに単一のケーブルにて重畳的に移送することにより、これらを別個に移送する場合と比較してケーブルの本数を少なくすることが可能となり、装置を簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となる。また、部品点数を少なくして廉価な製品を得ることが可能となるとともに、装置の省スペース化、軽量化を図ることも可能となる。
また、上述の如くケーブルの数を減らすことができ、固定フランジと回転軸を電気的に接続するスリップリングの数も減らすことが可能となるため、多数のスリップリングを配置する場合の如く、スリップリングを小型化して装置の大型化、重量化を抑制する必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、小型のスリップリングを多数配置する場合と比較して、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
本発明は上述の如く、回転軸の先端側に突出したターレット板にマニホールドを固定配置し、このマニホールドを介して連通路を複数の分岐流路に分岐するため、上記マニホールドの分岐流路の数を増やすことで、固定フランジに設ける移送路の数や、回転軸に設ける連通路の数を増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、エアーの供給経路を増やすために固定フランジの移送路と回転軸の連通路との接続部を固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニットにかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジの移送路と回転軸の連通路の数を増やす必要がないため、移送路と連通路の接続部分に設ける環状溝等の接続機構の数も少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるシール部材の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、回転軸の先端側に突出したターレット板に受電部を固定配置し、この受電部を介して接続回線を複数の分岐回線に分岐するため、分岐回線の数を増やすことで、スリップリングの数を増やすことなく、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすためにスリップリングを固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリングの数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やしてもスリップリングの数は一定であるため、スリップリングの数の増加に伴うロボットハンドユニットの大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
本発明の第1実施例を図1〜図10に於いて説明すると、(1)は本実施例に於けるロボットハンドユニットで、図2に示す如く、ロボット本体(2)の先端部に接続固定している。また、上記ロボットハンドユニット(1)は、図1に示す如く、ロボット本体(2)に回動不能に接続する固定フランジ(3)と、この固定フランジ(3)に基端側を回動自在に接続する回転軸(4)と、この回転軸(4)の先端側に突出したターレット板(5)に固定接続する複数のロボットハンド(6)とを有している。なお、本明細書中に於いては説明の便のため、上端、下端等の用語は、図1、図3、図6〜図8を基準として用いる。また、図1に於いては、左側をロボットハンドユニット(1)の先端側、右側を基端側とする。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に前記回転軸(4)を回動自在に接続することにより、ロータリージョイント(7)を構成している。このロータリージョイント(7)の構成について説明すると、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)は、軸方向に軸穴(8)を貫通形成し、この軸穴(8)に回転軸(4)の基端側を回転可能に挿入している。この回転軸(4)は、基端部に小径な受鍔(10)を突出しており、この受鍔(10)を固定フランジ(3)の基端側と軸受(11)を介して接続している。また、上記回転軸(4)の先端には、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出しており、このターレット板(5)の背面側中央を固定フランジ(3)の先端側と軸受(12)を介して接続している。このように回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分に軸受(11)(12)を装着することにより、回転軸(4)を固定フランジ(3)に回動自在に接続することが可能となるとともに、回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分にロータリージョイント(7)が構成される。
また、上述の如く固定フランジ(3)とロータリージョイント(7)を構成する回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出し、このターレット板(5)に図2、図7に示す如く、複数のロボットハンド(6)を接続している。このターレット板(5)へのロボットハンド(6)の接続について説明すると、上記ターレット板(5)の前面には、図3に示す如く平面略正方形の基板取付部(13)を設け、この基板取付部(13)の外周四方に、平面略台形のロボットハンド取付部(14)を4個設けている。
このロボットハンド取付部(14)は、図1に示す如く、上記基板取付部(13)の表面から回転軸の軸方向に対して略45度傾斜させて形成している。また、このロボットハンド取付部(14)は、図3に示す如く、ロボットハンド(6)取付時の位置決め用の基準穴(15)を中央に1個貫通形成するとともに、ロボットハンド(6)取り付け用の取付ネジ穴(16)を両側部に1個ずつ貫通形成している。そして、この取付ネジ穴(16)を介して、4個のロボットハンド(6)のベース部(17)を、各ロボットハンド取付部(14)にそれぞれネジ止め固定することにより、ターレット板(5)にロボットハンド(6)を図1、図7に示す如く取り付け可能としている。なお、本実施例に於いては上述の如くロボットハンド取付部(14)の数を4個としているが、2個、3個としても良いし、必要に応じて5個以上のロボットハンド取付部(14)を設けることも可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)には、ロボット本体(2)周辺部から移送されるエアーを上記各ロボットハンド(6)に供給するためのエアーの供給経路を設けている。このエアーの供給経路は、図5(a)に概念図で示す如く、エアーの供給手段(18)とエアーホース(20)及び固定管(21)を介して接続する移送路(22)と、この移送路(22)と前記ロータリージョイント(7)及び接続溝(23)を介して接続する連通路(24)と、この連通路(24)と接続する主管路(25)と、この主管路(25)を分岐した分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と、この分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と各ロボットハンド(6)を接続する接続ホース(27)により構成している。
このエアーの供給経路について更に詳細に説明すると、図1に示す如く、前記固定フランジ(3)の基端側上部には、固定管(21)の下端を螺着固定している。この固定管(21)は、上端部に設けたチャック機構(28)に、ロボット本体(2)周辺部に設けたエアーの供給手段(18)と一端を接続するエアーホース(20)の他端を着脱自在に接続している。また、前記固定フランジ(3)には、上記固定管(21)の下端と前記軸穴(8)の内周面とを連通する移送路(22)を軸穴(8)と垂直に貫通形成しており、エアーホース(20)から供給されるエアーを、上記固定管(21)及び移送路(22)を介して回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分、即ち、ロータリージョイント(7)まで移送可能としている。
また、前記回転軸(4)の外周面の基端側には、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)に設けた移送路(22)の軸穴(8)への接続部分と対応する位置に、環状の接続溝(23)を凹設しており、前記移送路(22)から移送されるエアーを、ロータリージョイント(7)を介して上記接続溝(23)に供給可能としている。このように接続溝(23)を環状に形成することにより、作業時に回転軸(4)が固定フランジ(3)に対して回転しても、移送路(22)を常時接続溝(23)と連通させることが可能となり、固定フランジ(3)から回転軸(4)への連続的なエアーの供給が可能となる。また、前記軸穴(8)の内周面で上記接続溝(23)の図1に於ける両側には、環状のパッキン(30)をそれぞれ配置して、ロータリージョイント(7)に於けるエアーの漏洩を防止している。また、上述の如く環状に形成した接続溝(23)を、図1に示す如く、回転軸(4)の軸方向に設けた連通路(24)に接続し、この連通路(24)を、前記ターレット板(5)の基板取付部(13)の下部に固定配置したマニホールド(31)と接続している。
このマニホールド(31)は、図3に示す如く平面略長方形に形成するとともに、軸方向に主管路(25)を設けており、この主管路(25)の上端を、図1に示す如く前記回転軸(4)の連通路(24)と接続している。また、上記主管路(25)の下端は、図4に示す如く4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐しており、この4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)のうち、分岐流路(26a)(26b)は、上記マニホールド(31)の下端部の正面に設けた一対のネジ穴(32a)(32b)を介して外部と連通し、分岐流路(26c)(26d)は、上記マニホールドの下端部の両側面にそれぞれ一つずつ設けたネジ穴(32c)(32d)を介して外部と連通している。そして、上記各ネジ穴(32a)(32b)(32c)(32d)には、図4に一点鎖線で示す如く、各ロボットハンド(6)と接続する4本の接続ホース(27)の継ぎ手(33)を螺着固定可能としている。そして、この螺着固定により、前記エアーホース(20)から供給されるエアーを、固定管(21)、移送路(22)、接続溝(23)、連通路(24)、主管路(25)、分岐流路(26)及び接続ホース(27)を介して、各ロボットハンド(6)に供給可能としている。
本実施例に於いてはこのように、固定フランジ(3)に設けたエアーの移送路(22)とロボットハンドユニット(1)の回転軸(4)に設けた連通路(24)を、図5(a)に示す如く、ロータリージョイント(7)を介して単一の供給経路で接続するとともに、上記連通路(24)をマニホールド(31)の主管路(25)と接続し、この主管路(25)を4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐している。そのため、上記分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)の数を増やすことで、固定フランジ(3)に設ける移送路(22)の数や、回転軸(4)に設ける連通路(24)の数を1セットとして増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。従って、エアーの供給経路を増やすために固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)との接続部を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニット(1)にかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)の数を増やす必要がないため、移送路(22)と連通路(24)の接続部分、即ちロータリージョイント(7)に設ける環状の接続溝(23)等の接続機構の数も1セットとして少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるパッキン(30)の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、上述の如くマニホールド(31)の各分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と接続した接続ホース(27)は、図5(a)部分に示す如く、電磁弁(34)を介して各ロボットハンド(6)に接続している。このように電磁弁(34)を介装することにより、接続ホース(27)毎にロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。なお、上記電磁弁(34)は、ロボットハンドユニット(1)の回転部分であればいずれの箇所に固定しても良く、例えば前記ターレット板(5)の基板取付部(13)に図1、図3に示す如く固定接続するコネクター基板(57)に固定したり、前記ロボットハンド(6)のベース部(17)に固定したりすることが可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に固定接続した給電部(35)から移送される電力及び制御信号を上記各電磁弁(34)に設けたソレノイドコイル(36)に供給するための電力の供給経路を有している。この電力の供給経路は、上記給電部(35)と回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)とを接続する接続回線(38)と、この接続回線(38)を上記受電部(37)に於いて分岐し、受電部(37)と各ソレノイドコイル(36)を接続する分岐回線(58)とからなる。
まず、給電部(35)と受電部(37)との接続回線(38)を介した接続について以下に詳細に説明すると、前記固定フランジ(3)の基端側下部には、図1、図6、図7に示す如く、給電部(35)を装着固定しており、この給電部(35)の基端部外周には、図6、図7に示す如く接続端子(40)を固定突出している。そして、図6に示す如く、ロボット本体(2)周辺部に設けた電源部(41)と接続する電源ケーブル(42)の先端を、上記接続端子(40)に接続することにより、電源部(41)から移送される電力を上記給電部(35)に供給可能としている。
また、上記給電部(35)には、図6に示す如く、上記接続端子(40)の固定部分から内部方向に給電穴(43)を設けるとともに、この給電穴(43)と連通する連通穴(44)を、図1に示す如く給電部(35)の基端側から先端側まで設けている。また、この連通穴(44)の先端側には、第1集電体(45)、第2集電体(46)を固定配置しており、第1集電体(45)と前記接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第1給電ケーブル(図示せず)を介して接続するとともに、第2集電体(46)と接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第2給電ケーブル(図示せず)を介して接続している。
また、上記第1集電体(45)は、図8に示す如く、挿通ネジ(49)を介して給電部(35)の底部に固定した固定部(47)と、この固定部(47)から上方に略V字型に突出した一対の集電ブラシ(48)とからなり、上記一対の集電ブラシ(48)の先端部の内側には接触片(50)を固定配置している。そして、この接触片(50)を、前記回転軸(4)の外周に絶縁体(51)を介して装着固定した第1集電リング(52)の外周面に接触させることにより第1スリップリング(53)を形成している。
また、前記第2集電体(46)も上記第1集電体(45)と同様の構成であり、給電部(35)の底部に図1に示す如く固定部(47)を固定し、この固定部(47)から突出した集電ブラシ(48)の接触片(50)を第2集電リング(54)の外周に接触させることにより、第2スリップリング(55)を形成している。
また、上記回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、上記第1集電リング(52)、第2集電リング(54)の装着部分からターレット板(5)の基板取付部(13)まで接続穴(56)を貫通形成している。また、上記基板取付部(13)には、図1、図3に示す如くコネクター基板(57)を固定しており、このコネクター基板(57)の上部に、受電部(37)を取り付けている。そして、この受電部(37)を、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第1接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第1集電リング(52)と接続するとともに、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第2接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第2集電リング(54)と接続している。
本実施例のロボットハンドユニット(1)に於いては、このように給電部(35)と受電部(37)とを第1接続ケーブル(図示せず)及び第2接続ケーブル(図示せず)を介して接続し、この2本の接続ケーブル(図示せず)により、給電部(35)、受電部(37)間の電力の送受信を可能とする接続回線(38)を形成している。
そして、上記接続回線(38)を、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)に於いて8本の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を、各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。この分岐回線(58)と各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)との接続について説明すると、受電部(37)には上記各分岐回線(58)と接続する制御出力コネクター(60)を、図3に示す如く前記コネクター基板(57)の下端部に8個連続して配置している。そして、上記各制御出力コネクター(60)に、出力ケーブル(図示せず)を接続するとともに、この出力ケーブル(図示せず)を、前記4個の電磁弁(34)に開弁用と閉弁用に2個ずつ装着した8個のソレノイドコイル(36)にそれぞれ接続している。この接続により、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)から各分岐回線(58)を介してソレノイドコイル(36)に電力を供給することが可能となり、ソレノイドコイル(36)を駆動して各電磁弁(34)を開閉し、接続ホース(27)からロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、ロボット本体(2)に固定配置した給電部(35)と、回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)を、単一の接続回線(38)で接続するとともに、この接続回線(38)を、上記受電部(37)に於いて複数の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。そのため、分岐回線(58)の数を増やすことで、スリップリング(53)(55)の数を増やすことなく、電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、電気回線の数を増やすためにスリップリング(53)(55)を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリング(53)(55)の数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やすために分岐回線(58)の数を増やしても、スリップリング(53)(55)の数は1セットで一定であるため、スリップリング(53)(55)の数の増加に伴うロボットハンドユニット(1)の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリング(53)(55)を小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、本実施例に於いては、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給を、上述の如く単一の接続回線(38)により行うこととしているが、これに加えて、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信も、上記単一の接続回線(38)により重畳的に行うものとしている。この電力、制御信号及び監視信号の単一の接続回線(38)を介した重畳的な送受信について図5(b)に於いて更に説明すると、固定フランジ(3)に固定配置した給電部(35)は、前述の如く電源ケーブル(42)を介して電源部(41)と接続しており、この電源部(41)は、給電部(35)を介した電源部(41)、受電部(37)間の電力、制御信号及び監視信号の送受信を制御するためのロボットコントローラー(61)と接続している。このロボットコントローラー(61)には、電源部(41)に電磁弁(34)の制御信号を送信するための出力部(62)を設けており、この出力部(62)からの制御信号を受信した電源部(41)は、給電部(35)を介して受電部(37)に電力とともに電磁弁(34)の制御信号を送信する。そして、上述の如く電力と電磁弁(34)の制御信号を受信した受電部(37)は、上記制御信号に従って、電力の供給を必要とする電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に分岐回線(58)を介して電力を供給する。そして、この電力の供給により、ソレノイドコイル(36)が電磁弁(34)を開閉させて、各ロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御可能となる。
また、上記接続回線(38)は、上述の電源部(41)から受電部(37)への電力の供給、制御信号の送受信に加えて、前述の如くロボットハンド(6)の監視信号の送受信を重畳的に行うものとしている。このロボットハンド(6)の監視信号の移送は、図5(b)下部に示す如く、上記接続回線(38)と、この接続回線(38)を受電部(37)に於いて、前記分岐回線(58)とは別個に分岐して形成した8本の開閉センサー用回線(63)を介して行う。
このロボットハンド(6)の監視信号の移送について詳細に説明すると、上記接続回線(38)は、上述の如く受電部(37)に於いて8本の開閉センサー用回線(63)に分岐しており、この開閉センサー用回線(63)と接続する開閉センサー用コネクター(64)を、図3に示す如く、コネクター基板(57)の下部で前記制御出力コネクター(60)の上部に8個連続して配置している。そして上記各開閉センサー用コネクター(64)に、センサー用ケーブル(図示せず)を接続し、このセンサー用ケーブル(図示せず)を、各ロボットハンド(6)に取り付けた開閉センサー(65)にそれぞれ接続する。この接続により、図5(b)の下段に示す如く、各開閉センサー(65)と受電部(37)が開閉センサー用回線(63)を介して接続される。
そして、上記開閉センサー(65)により、ロボットハンド(6)の作動を監視し、この監視信号を開閉センサー用回線(63)を介して受電部(37)に送信する。そして、受電部(37)は接続回線(38)、給電部(35)及び電源ケーブル(42)を介して上記監視信号を電源部(41)に送信し、電源部(41)が、この監視信号を前記ロボットコントローラー(61)の入力部(66)に送信する。これにより、ロボット本体(2)周辺部に配置したロボットコントローラー(61)により、ロボットハンド(6)の作動を監視することが可能となる。
このように、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給と、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)に於いて重畳的に行うことにより、これらを別個に移送する場合と比較して電気回線の本数を少なくすることが可能となる。即ち、本実施例に於いては、前述の如く接続回線(38)の分岐をターレット板(5)に配置した受電部(37)に於いて行うことにより接続回線(38)の数を減少させるとともに、上述の如く電力、監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)で重畳的に行うことにより、接続回線(38)の数を減少させているため、従来のロボットハンドユニットと比較して、接続回線(38)の数を飛躍的に減少させることが可能となる。そのため、従来のものと比較して装置を遥かに簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となるとともに、部品点数も遥かに少なくして廉価な製品を得ることが可能となる。また、装置の省スペース化、軽量化をより一層図ることも可能となる。また、スリップリング(53)(55)の数も一層減らすことが可能となるため、耐摩耗性に優れたより大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を一層少なくして、装置のランニングコストを更に低くすることが可能となる。
そして、上述の如く構成したロボットハンドユニット(1)を、図1、図2に示す如く、ロボット本体(2)の先端部に固定している。このロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定について詳細に説明すると、前記ロボット本体(2)の先端部には、ロボット本体(2)側に設けた動力源(図示せず)と接続して回動可能とした回転リスト(67)を、図1に示す如く配置している。また、この回転リスト(67)の先端側には、中心部に貫通穴(68)を貫通形成した取付フランジ(70)を固定している。また、上記取付フランジ(70)には、外周面から上記貫通穴(68)の内周面まで固定ネジ孔(71)を貫通形成しており、この固定ネジ孔(71)に、固定ネジ(72)を進退可能に貫通螺着している。
そして、上記取付フランジ(70)の貫通穴(68)に、図1に示す如く、ネジ部(73)を前記回転軸(4)の基端部に螺着固定したロックボルト(74)のネジ頭(75)を挿入している。また、上記ロックボルト(74)のネジ頭(75)の外周面には、上記固定ネジ(72)の先端部と対応する位置に突当溝(76)を凹設している。そして、この突当溝(76)に前記固定ネジ(72)の先端を突き当てることにより、ロックボルト(74)が取付フランジ(70)の貫通穴(68)から離脱不能となり、回転軸(4)を回転リスト(67)に固定接続することが可能となる。
また、上記ロックボルト(74)の突当溝(76)は、図1に示す如くロボット本体(2)側の側面にテーパー面(77)を形成しており、固定ネジ(72)の先端を上記テーパー面(77)に突き当て可能としている。そのため、上述のロックボルト(74)の固定フランジ(3)への固定時に固定ネジ(72)を締め込むと、固定ネジ(72)の先端が上記テーパー面(77)を押圧し、ロックボルト(74)を貫通穴(68)内に於いてロボット本体(2)側に摺動させる。このロックボルト(74)の摺動により、ロックボルト(74)を固定した回転軸(4)の基端面(78)が取付フランジ(70)の前面に強く密着するものとなり、ロボット本体(2)とロボットハンドユニット(1)との接続強度を高めることが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、固定ネジ(72)の先端をロックボルト(74)の突当溝(76)に突き当てることによりロボットハンドユニット(1)をロボットハンド(6)に取り付けており、固定ネジ(72)を進退させることで、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への取付け及び取外しを容易に行うことができる。そのため、ロボットハンドユニット(1)の交換作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、上述の如く固定ネジ(72)の先端を突当溝(76)のテーパー面(77)に突き当てることにより、ロックボルト(74)と取付フランジ(70)の相対的な回動が抑制され、これに伴い回転軸(4)と回転リスト(67)の相対的な回動も抑制される。そのため、前記動力源(図示せず)を稼働して回転リスト(67)を回転させると、これに伴って回転軸(4)及び回転軸(4)のターレット板(5)に取り付けたロボットハンド(6)が回転リスト(67)と一体的に回動するものとなり、ロボットハンド(6)によりワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことが可能となる。
また、上述の如く回転軸(4)をロボット本体(2)の回転リスト(67)と一体的に回動可能としているが、一方で、この回転軸(4)と前述の如くロータリージョイント(7)を介して接続する固定フランジ(3)は、ロボット本体(2)の固定部(47)と回り止め機構(80)を介して接続することにより、回転リスト(67)及び回転軸(4)が回転しても、それに連動して回転しないものとしている。
このロボット本体(2)の固定部(47)と固定フランジ(3)との回り止め機構(80)を介した接続について詳細に説明すると、前述の如くロボット本体(2)の先端部には、前記回転リスト(67)の外周に、図1、図7に示す如く、回動不能な固定リスト(81)を設けている。また、この固定リスト(81)の外周には環状の固定ブラケット(82)を固定し、この固定ブラケット(82)の一側からロボットハンドユニット(1)方向に、図7に示す如く固定柱(83)を固定突出している。また、固定フランジ(3)の外周面には、図6、図7に示す如く固定基台(84)を固定し、この固定基台(84)から一対の回転止めピン(85)を外周方向に固定突出している。
そして、上記回転止めピン(85)と前記固定柱(83)により、固定フランジ(3)の回動を抑制する回り止め機構(80)を構成している。即ち、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定時には、前記固定柱(83)の先端を、図6、図7に示す如く上記一対の回転止めピン(85)の配置間隔に挿入する。この挿入配置により、固定柱(83)が回転止めピン(85)の内面側に突き当たって固定フランジ(3)の円周方向への回動を抑制するため、固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動が抑制される。このように固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動を抑制することにより、ロボット本体(2)周辺部と固定フランジ(3)とを接続する前記エアーホース(20)や電源ケーブル(42)に、固定フランジ(3)の回転に伴う捩れや捻れが生じないものとなり、エアーや電力の供給を安定して行うことが可能となる。
また、上記実施例1に於いては図1、2に示す如く、ターレット板(5)のロボットハンド取付部(14)を上記基板取付部(13)の表面から略45度傾斜させて形成しているが、本実施例2に於いては、図9に示す如く、ロボットハンド取付部(14)を基板取付部(13)と垂直に設けている。このように形成することにより、ロボット本体をターレット板(5)に対して垂直に取り付けることが可能となり、図10に示す如く、ロボット本体(2)の載置面(86)とワーク(87)を固定した作業台(88)の取付面(90)が垂直である場合に、ロボットハンド(6)をワーク(87)に対して作業台(88)の取付面(90)の垂直方向から接近させて、ワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことができる。そのため、ロボットハンド(6)とワーク(87)が接触しても、ワーク(87)の固定位置にズレが生じにくいものとなり、上記目的作業の作業性を向上させることが可能となる。
ロボットハンドユニットの断面図。 ロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。 ターレット板の正面図。 図3のB−B線断面図。 エアー及び電力の供給回線を示す概念図。 ロボットハンドユニットの背面図。 ロボットハンドユニットの側面図。 図1のA−A線端面図。 実施例2のロボットハンドユニットの側面図。 実施例2のロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。
符号の説明
1 ロボットハンドユニット
2 ロボット本体
3 固定フランジ
4 回転軸
5 ターレット板
6 ロボットハンド
7 ロータリージョイント
22 移送路
24 連通路
26 分岐流路
31 マニホールド
34 電磁弁
35 給電部
37 受電部
38 接続回線
58 分岐回線

本発明は、垂直多関節型ロボットのロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットに関するものである。
従来、ロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットとして、特許文献1に示す如きものが公知となっている。この従来技術は、ロボット本体に固定接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側に、作業目的毎に異なる種類のロボットハンドを複数設けたターレット板を上記回転軸と同軸上に突出している。また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を4本設け、この4本の移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続している。そして、この4個の環状溝を、回転軸の軸方向に設けた4本の連通路とそれぞれ接続し、この4本の連通路を前記ターレット板に取り付けたロボットハンドと接続することにより、前記移送路から移送されるエアーをロボットハンドに供給可能としている。
また、前記固定フランジには、ロボット本体側に設けた電源部と接続する給電部を、固定フランジの軸方向に複数個配置している。そして、この複数個の給電部を、上記ロータリージョイントに設けたスリップリングを介して、回転軸に設けた接続ケーブルにそれぞれ接続するとともに、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドに前記給電部から供給される電力の供給を可能としている。
特開2004−338053号公報
上述の如きロボットハンドユニットを用いて各種の作業を行う場合には、通常、1個のロボットハンドを複数個のエアーの供給経路と接続する必要がある。例えば、ワークの移送作業を行う場合には、ワークの把持用と分離用に計2個のエアーの供給経路が必要となる。しかしながら、特許文献1に於いては上述の如く、エアーの供給経路を4本しか設けていないため、ターレット板に取り付けるロボットハンドの数が増加した場合には、エアーの供給経路が不足するものとなっていた。
一方で、エアーの供給経路の数を予め増やしておけば、上述の弊害を防止することができる。しかしながら、特許文献1に於いては前述の如く、前記固定フランジに設けた4個のエアーの移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続し、この4個の環状溝を、回転軸の連通路と接続するものであって、エアーの移送路と同数の環状溝を、固定フランジの内周軸方向に形成することを必要とする。従って、多数のロボットハンドユニットを制御するための供給経路を増設するには、固定フランジの内周軸方向に設ける環状溝の数も増やす必要があり、このように環状溝の数を増やすと、固定フランジが軸方向に長尺なものとなり、ロボットハンドユニット自体の長さも長くなる。そのため、装置の小型化、軽量化を図ることが困難となるとともに、ロボットハンドユニットにかかる荷重が過大なものとなり、装置の故障の原因となるおそれや、作業の正確性の低下を招くおそれがあった。
また、上述の如く環状溝を増設することにより、製造工程が煩雑なものとなる。また、環状溝の外周には、ロータリージョイントにおけるエアーの漏洩を防止するためにシール部材を配置する必要があるが、環状溝の増設に伴い、必要となるシール部材の数も増加する。そのため、部品点数が増加して製造コストが高くつくものとなっていた。
また、電気回線についても同様で、電気回線の本数を増やす場合には、固定フランジに給電部を増設しけなければならず、ロボットハンドユニット自体の小型化、軽量化を図ることが困難であるとともに、装置の故障や作業性の低下を引き起こすおそれがあった。
また、ロータリージョイント部分に電気回線の数と同数のスリップリングが必要となるため、電気回線を増設すると、それに伴いスリップリングも増設しなければならず、製造工程の煩雑化を招くとともに、製造コストも高くつくものとなっていた。また、スリップリングの増設に伴うロボットハンドユニット自体の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化する必要がある。しかし、このようにスリップリングを小型化した場合には、スリップリングの耐摩耗性が低下するため、スリップリングを頻繁に交換しなければならず、装置のランニングコストが高くつくものとなっていた。
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、固定フランジ側の複雑化、重量化を招くことなくエアーの供給経路及び電気回線を必要数確保することが可能であり、故障のおそれが少なく、作業の正確性が高いとともに、製造容易で、部品点数が少なく廉価でランニングコストも安いロボットハンドユニットを得ようとするものである。
本発明は、垂直多関節型ロボットのロボット本体に回動不能に接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側にターレット板を上記回転軸と同軸上に突出し、このターレット板にロボットハンドを複数設けたロボットハンドユニットを前提としている。
そして、前述の如き課題を解決するため、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を設け、この移送路を回転軸の軸方向に設けた連通路と接続し、この連通路を前記ターレット板に固定配置したマニホールドを介して複数の分岐流路に分岐し、この分岐流路を電磁弁を介してそれぞれ各ロボットハンドと接続することにより、各ロボットハンドに前記エアーの移送路から供給されるエアーを供給可能としている。
また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給される電気の給電部を固定配置し、この給電部を、回転軸の軸方向に配置した接続ケーブルに接続し、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した受電部を介して複数の分岐回線に分岐し、この分岐回線を各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドの制御を前記電源部から供給される電力により可能としている。
また、接続ケーブルは、電源部から受電部への電力の供給と、電源部、受電部間の監視信号及び制御信号の送受信を、重畳的に単一のケーブルにて可能としたものであっても良い。このように監視信号及び制御信号を、電力とともに単一のケーブルにて重畳的に移送することにより、これらを別個に移送する場合と比較してケーブルの本数を少なくすることが可能となり、装置を簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となる。また、部品点数を少なくして廉価な製品を得ることが可能となるとともに、装置の省スペース化、軽量化を図ることも可能となる。
また、上述の如くケーブルの数を減らすことができ、固定フランジと回転軸を電気的に接続するスリップリングの数も減らすことが可能となるため、多数のスリップリングを配置する場合の如く、スリップリングを小型化して装置の大型化、重量化を抑制する必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、小型のスリップリングを多数配置する場合と比較して、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、前記回転軸を、ロボット本体の先端部に設けた回転リストに固定接続し、この回転リストをロボット本体側に設けた動力源と接続して回動可能としている。そして、この動力源を稼働して回転リストを回転させ、これに伴って回転軸及び回転軸のターレット板に取り付けたロボットハンドを回転リストと一体的に回動させることにより、ロボットハンドによる目的作業を行うことを可能としている。
本発明は上述の如く、回転軸の先端側に突出したターレット板にマニホールドを固定配置し、このマニホールドを介して連通路を複数の分岐流路に分岐するため、上記マニホールドの分岐流路の数を増やすことで、固定フランジに設ける移送路の数や、回転軸に設ける連通路の数を増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、エアーの供給経路を増やすために固定フランジの移送路と回転軸の連通路との接続部を固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニットにかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジの移送路と回転軸の連通路の数を増やす必要がないため、移送路と連通路の接続部分に設ける環状溝等の接続機構の数も少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるシール部材の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、回転軸の先端側に突出したターレット板に受電部を固定配置し、この受電部を介して接続回線を複数の分岐回線に分岐するため、分岐回線の数を増やすことで、スリップリングの数を増やすことなく、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすためにスリップリングを固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリングの数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やしてもスリップリングの数は一定であるため、スリップリングの数の増加に伴うロボットハンドユニットの大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、前記回転軸を、ロボット本体の先端部に設けた回転リストに固定接続し、この回転リストをロボット本体側に設けた動力源と接続して回動可能としている。そのため、この動力源を稼働して回転リストを回転させ、これに伴って回転軸及び回転軸のターレット板に取り付けたロボットハンドを回転リストと一体的に回動させることにより、ロボットハンドによる目的作業を行うことが可能となる。
本発明の第1実施例を図1〜図10に於いて説明すると、(1)は本実施例に於けるロボットハンドユニットで、図2に示す如く、垂直多関節型ロボットのロボット本体(2)の先端部に接続固定している。また、上記ロボットハンドユニット(1)は、図1に示す如く、ロボット本体(2)に回動不能に接続する固定フランジ(3)と、この固定フランジ(3)に基端側を回動自在に接続する回転軸(4)と、この回転軸(4)の先端側に突出したターレット板(5)に固定接続する複数のロボットハンド(6)とを有している。なお、本明細書中に於いては説明の便のため、上端、下端等の用語は、図1、図3、図6〜図8を基準として用いる。また、図1に於いては、左側をロボットハンドユニット(1)の先端側、右側を基端側とする。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に前記回転軸(4)を回動自在に接続することにより、ロータリージョイント(7)を構成している。このロータリージョイント(7)の構成について説明すると、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)は、軸方向に軸穴(8)を貫通形成し、この軸穴(8)に回転軸(4)の基端側を回転可能に挿入している。この回転軸(4)は、基端部に小径な受鍔(10)を突出しており、この受鍔(10)を固定フランジ(3)の基端側と軸受(11)を介して接続している。また、上記回転軸(4)の先端には、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出しており、このターレット板(5)の背面側中央を固定フランジ(3)の先端側と軸受(12)を介して接続している。このように回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分に軸受(11)(12)を装着することにより、回転軸(4)を固定フランジ(3)に回動自在に接続することが可能となるとともに、回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分にロータリージョイント(7)が構成される。
また、上述の如く固定フランジ(3)とロータリージョイント(7)を構成する回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出し、このターレット板(5)に図2、図7に示す如く、複数のロボットハンド(6)を接続している。このターレット板(5)へのロボットハンド(6)の接続について説明すると、上記ターレット板(5)の前面には、図3に示す如く平面略正方形の基板取付部(13)を設け、この基板取付部(13)の外周四方に、平面略台形のロボットハンド取付部(14)を4個設けている。
このロボットハンド取付部(14)は、図1に示す如く、上記基板取付部(13)の表面から回転軸の軸方向に対して略45度傾斜させて形成している。また、このロボットハンド取付部(14)は、図3に示す如く、ロボットハンド(6)取付時の位置決め用の基準穴(15)を中央に1個貫通形成するとともに、ロボットハンド(6)取り付け用の取付ネジ穴(16)を両側部に1個ずつ貫通形成している。そして、この取付ネジ穴(16)を介して、4個のロボットハンド(6)のベース部(17)を、各ロボットハンド取付部(14)にそれぞれネジ止め固定することにより、ターレット板(5)にロボットハンド(6)を図1、図7に示す如く取り付け可能としている。なお、本実施例に於いては上述の如くロボットハンド取付部(14)の数を4個としているが、2個、3個としても良いし、必要に応じて5個以上のロボットハンド取付部(14)を設けることも可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)には、ロボット本体(2)周辺部から移送されるエアーを上記各ロボットハンド(6)に供給するためのエアーの供給経路を設けている。このエアーの供給経路は、図5(a)に概念図で示す如く、エアーの供給手段(18)とエアーホース(20)及び固定管(21)を介して接続する移送路(22)と、この移送路(22)と前記ロータリージョイント(7)及び接続溝(23)を介して接続する連通路(24)と、この連通路(24)と接続する主管路(25)と、この主管路(25)を分岐した分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と、この分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と各ロボットハンド(6)を接続する接続ホース(27)により構成している。
このエアーの供給経路について更に詳細に説明すると、図1に示す如く、前記固定フランジ(3)の基端側上部には、固定管(21)の下端を螺着固定している。この固定管(21)は、上端部に設けたチャック機構(28)に、ロボット本体(2)周辺部に設けたエアーの供給手段(18)と一端を接続するエアーホース(20)の他端を着脱自在に接続している。また、前記固定フランジ(3)には、上記固定管(21)の下端と前記軸穴(8)の内周面とを連通する移送路(22)を軸穴(8)と垂直に貫通形成しており、エアーホース(20)から供給されるエアーを、上記固定管(21)及び移送路(22)を介して回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分、即ち、ロータリージョイント(7)まで移送可能としている。
また、前記回転軸(4)の外周面の基端側には、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)に設けた移送路(22)の軸穴(8)への接続部分と対応する位置に、環状の接続溝(23)を凹設しており、前記移送路(22)から移送されるエアーを、ロータリージョイント(7)を介して上記接続溝(23)に供給可能としている。このように接続溝(23)を環状に形成することにより、作業時に回転軸(4)が固定フランジ(3)に対して回転しても、移送路(22)を常時接続溝(23)と連通させることが可能となり、固定フランジ(3)から回転軸(4)への連続的なエアーの供給が可能となる。また、前記軸穴(8)の内周面で上記接続溝(23)の図1に於ける両側には、環状のパッキン(30)をそれぞれ配置して、ロータリージョイント(7)に於けるエアーの漏洩を防止している。また、上述の如く環状に形成した接続溝(23)を、図1に示す如く、回転軸(4)の軸方向に設けた連通路(24)に接続し、この連通路(24)を、前記ターレット板(5)の基板取付部(13)の下部に固定配置したマニホールド(31)と接続している。
このマニホールド(31)は、図3に示す如く平面略長方形に形成するとともに、軸方向に主管路(25)を設けており、この主管路(25)の上端を、図1に示す如く前記回転軸(4)の連通路(24)と接続している。また、上記主管路(25)の下端は、図4に示す如く4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐しており、この4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)のうち、分岐流路(26a)(26b)は、上記マニホールド(31)の下端部の正面に設けた一対のネジ穴(32a)(32b)を介して外部と連通し、分岐流路(26c)(26d)は、上記マニホールドの下端部の両側面にそれぞれ一つずつ設けたネジ穴(32c)(32d)を介して外部と連通している。そして、上記各ネジ穴(32a)(32b)(32c)(32d)には、図4に一点鎖線で示す如く、各ロボットハンド(6)と接続する4本の接続ホース(27)の継ぎ手(33)を螺着固定可能としている。そして、この螺着固定により、前記エアーホース(20)から供給されるエアーを、固定管(21)、移送路(22)、接続溝(23)、連通路(24)、主管路(25)、分岐流路(26)及び接続ホース(27)を介して、各ロボットハンド(6)に供給可能としている。
本実施例に於いてはこのように、固定フランジ(3)に設けたエアーの移送路(22)とロボットハンドユニット(1)の回転軸(4)に設けた連通路(24)を、図5(a)に示す如く、ロータリージョイント(7)を介して単一の供給経路で接続するとともに、上記連通路(24)をマニホールド(31)の主管路(25)と接続し、この主管路(25)を4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐している。そのため、上記分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)の数を増やすことで、固定フランジ(3)に設ける移送路(22)の数や、回転軸(4)に設ける連通路(24)の数を1セットとして増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。従って、エアーの供給経路を増やすために固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)との接続部を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニット(1)にかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)の数を増やす必要がないため、移送路(22)と連通路(24)の接続部分、即ちロータリージョイント(7)に設ける環状の接続溝(23)等の接続機構の数も1セットとして少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるパッキン(30)の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、上述の如くマニホールド(31)の各分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と接続した接続ホース(27)は、図5(a)部分に示す如く、電磁弁(34)を介して各ロボットハンド(6)に接続している。このように電磁弁(34)を介装することにより、接続ホース(27)毎にロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。なお、上記電磁弁(34)は、ロボットハンドユニット(1)の回転部分であればいずれの箇所に固定しても良く、例えば前記ターレット板(5)の基板取付部(13)に図1、図3に示す如く固定接続するコネクター基板(57)に固定したり、前記ロボットハンド(6)のベース部(17)に固定したりすることが可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に固定接続した給電部(35)から移送される電力及び制御信号を上記各電磁弁(34)に設けたソレノイドコイル(36)に供給するための電力の供給経路を有している。この電力の供給経路は、上記給電部(35)と回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)とを接続する接続回線(38)と、この接続回線(38)を上記受電部(37)に於いて分岐し、受電部(37)と各ソレノイドコイル(36)を接続する分岐回線(58)とからなる。
まず、給電部(35)と受電部(37)との接続回線(38)を介した接続について以下に詳細に説明すると、前記固定フランジ(3)の基端側下部には、図1、図6、図7に示す如く、給電部(35)を装着固定しており、この給電部(35)の基端部外周には、図6、図7に示す如く接続端子(40)を固定突出している。そして、図6に示す如く、ロボット本体(2)周辺部に設けた電源部(41)と接続する電源ケーブル(42)の先端を、上記接続端子(40)に接続することにより、電源部(41)から移送される電力を上記給電部(35)に供給可能としている。
また、上記給電部(35)には、図6に示す如く、上記接続端子(40)の固定部分から内部方向に給電穴(43)を設けるとともに、この給電穴(43)と連通する連通穴(44)を、図1に示す如く給電部(35)の基端側から先端側まで設けている。また、この連通穴(44)の先端側には、第1集電体(45)、第2集電体(46)を固定配置しており、第1集電体(45)と前記接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第1給電ケーブル(図示せず)を介して接続するとともに、第2集電体(46)と接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第2給電ケーブル(図示せず)を介して接続している。
また、上記第1集電体(45)は、図8に示す如く、挿通ネジ(49)を介して給電部(35)の底部に固定した固定部(47)と、この固定部(47)から上方に略V字型に突出した一対の集電ブラシ(48)とからなり、上記一対の集電ブラシ(48)の先端部の内側には接触片(50)を固定配置している。そして、この接触片(50)を、前記回転軸(4)の外周に絶縁体(51)を介して装着固定した第1集電リング(52)の外周面に接触させることにより第1スリップリング(53)を形成している。
また、前記第2集電体(46)も上記第1集電体(45)と同様の構成であり、給電部(35)の底部に図1に示す如く固定部(47)を固定し、この固定部(47)から突出した集電ブラシ(48)の接触片(50)を第2集電リング(54)の外周に接触させることにより、第2スリップリング(55)を形成している。
また、上記回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、上記第1集電リング(52)、第2集電リング(54)の装着部分からターレット板(5)の基板取付部(13)まで接続穴(56)を貫通形成している。また、上記基板取付部(13)には、図1、図3に示す如くコネクター基板(57)を固定しており、このコネクター基板(57)の上部に、受電部(37)を取り付けている。そして、この受電部(37)を、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第1接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第1集電リング(52)と接続するとともに、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第2接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第2集電リング(54)と接続している。
本実施例のロボットハンドユニット(1)に於いては、このように給電部(35)と受電部(37)とを第1接続ケーブル(図示せず)及び第2接続ケーブル(図示せず)を介して接続し、この2本の接続ケーブル(図示せず)により、給電部(35)、受電部(37)間の電力の送受信を可能とする接続回線(38)を形成している。
そして、上記接続回線(38)を、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)に於いて8本の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を、各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。この分岐回線(58)と各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)との接続について説明すると、受電部(37)には上記各分岐回線(58)と接続する制御出力コネクター(60)を、図3に示す如く前記コネクター基板(57)の下端部に8個連続して配置している。そして、上記各制御出力コネクター(60)に、出力ケーブル(図示せず)を接続するとともに、この出力ケーブル(図示せず)を、前記4個の電磁弁(34)に開弁用と閉弁用に2個ずつ装着した8個のソレノイドコイル(36)にそれぞれ接続している。この接続により、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)から各分岐回線(58)を介してソレノイドコイル(36)に電力を供給することが可能となり、ソレノイドコイル(36)を駆動して各電磁弁(34)を開閉し、接続ホース(27)からロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、ロボット本体(2)に固定配置した給電部(35)と、回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)を、単一の接続回線(38)で接続するとともに、この接続回線(38)を、上記受電部(37)に於いて複数の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。そのため、分岐回線(58)の数を増やすことで、スリップリング(53)(55)の数を増やすことなく、電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、電気回線の数を増やすためにスリップリング(53)(55)を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリング(53)(55)の数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やすために分岐回線(58)の数を増やしても、スリップリング(53)(55)の数は1セットで一定であるため、スリップリング(53)(55)の数の増加に伴うロボットハンドユニット(1)の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリング(53)(55)を小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、本実施例に於いては、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給を、上述の如く単一の接続回線(38)により行うこととしているが、これに加えて、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信も、上記単一の接続回線(38)により重畳的に行うものとしている。この電力、制御信号及び監視信号の単一の接続回線(38)を介した重畳的な送受信について図5(b)に於いて更に説明すると、固定フランジ(3)に固定配置した給電部(35)は、前述の如く電源ケーブル(42)を介して電源部(41)と接続しており、この電源部(41)は、給電部(35)を介した電源部(41)、受電部(37)間の電力、制御信号及び監視信号の送受信を制御するためのロボットコントローラー(61)と接続している。このロボットコントローラー(61)には、電源部(41)に電磁弁(34)の制御信号を送信するための出力部(62)を設けており、この出力部(62)からの制御信号を受信した電源部(41)は、給電部(35)を介して受電部(37)に電力とともに電磁弁(34)の制御信号を送信する。そして、上述の如く電力と電磁弁(34)の制御信号を受信した受電部(37)は、上記制御信号に従って、電力の供給を必要とする電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に分岐回線(58)を介して電力を供給する。そして、この電力の供給により、ソレノイドコイル(36)が電磁弁(34)を開閉させて、各ロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御可能となる。
また、上記接続回線(38)は、上述の電源部(41)から受電部(37)への電力の供給、制御信号の送受信に加えて、前述の如くロボットハンド(6)の監視信号の送受信を重畳的に行うものとしている。このロボットハンド(6)の監視信号の移送は、図5(b)下部に示す如く、上記接続回線(38)と、この接続回線(38)を受電部(37)に於いて、前記分岐回線(58)とは別個に分岐して形成した8本の開閉センサー用回線(63)を介して行う。
このロボットハンド(6)の監視信号の移送について詳細に説明すると、上記接続回線(38)は、上述の如く受電部(37)に於いて8本の開閉センサー用回線(63)に分岐しており、この開閉センサー用回線(63)と接続する開閉センサー用コネクター(64)を、図3に示す如く、コネクター基板(57)の下部で前記制御出力コネクター(60)の上部に8個連続して配置している。そして上記各開閉センサー用コネクター(64)に、センサー用ケーブル(図示せず)を接続し、このセンサー用ケーブル(図示せず)を、各ロボットハンド(6)に取り付けた開閉センサー(65)にそれぞれ接続する。この接続により、図5(b)の下段に示す如く、各開閉センサー(65)と受電部(37)が開閉センサー用回線(63)を介して接続される。
そして、上記開閉センサー(65)により、ロボットハンド(6)の作動を監視し、この監視信号を開閉センサー用回線(63)を介して受電部(37)に送信する。そして、受電部(37)は接続回線(38)、給電部(35)及び電源ケーブル(42)を介して上記監視信号を電源部(41)に送信し、電源部(41)が、この監視信号を前記ロボットコントローラー(61)の入力部(66)に送信する。これにより、ロボット本体(2)周辺部に配置したロボットコントローラー(61)により、ロボットハンド(6)の作動を監視することが可能となる。
このように、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給と、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)に於いて重畳的に行うことにより、これらを別個に移送する場合と比較して電気回線の本数を少なくすることが可能となる。即ち、本実施例に於いては、前述の如く接続回線(38)の分岐をターレット板(5)に配置した受電部(37)に於いて行うことにより接続回線(38)の数を減少させるとともに、上述の如く電力、監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)で重畳的に行うことにより、接続回線(38)の数を減少させているため、従来のロボットハンドユニットと比較して、接続回線(38)の数を飛躍的に減少させることが可能となる。そのため、従来のものと比較して装置を遥かに簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となるとともに、部品点数も遥かに少なくして廉価な製品を得ることが可能となる。また、装置の省スペース化、軽量化をより一層図ることも可能となる。また、スリップリング(53)(55)の数も一層減らすことが可能となるため、耐摩耗性に優れたより大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を一層少なくして、装置のランニングコストを更に低くすることが可能となる。
そして、上述の如く構成したロボットハンドユニット(1)を、図1、図2に示す如く、ロボット本体(2)の先端部に固定している。このロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定について詳細に説明すると、前記ロボット本体(2)の先端部には、ロボット本体(2)側に設けた動力源(図示せず)と接続して回動可能とした回転リスト(67)を、図1に示す如く配置している。また、この回転リスト(67)の先端側には、中心部に貫通穴(68)を貫通形成した取付フランジ(70)を固定している。また、上記取付フランジ(70)には、外周面から上記貫通穴(68)の内周面まで固定ネジ孔(71)を貫通形成しており、この固定ネジ孔(71)に、固定ネジ(72)を進退可能に貫通螺着している。
そして、上記取付フランジ(70)の貫通穴(68)に、図1に示す如く、ネジ部(73)を前記回転軸(4)の基端部に螺着固定したロックボルト(74)のネジ頭(75)を挿入している。また、上記ロックボルト(74)のネジ頭(75)の外周面には、上記固定ネジ(72)の先端部と対応する位置に突当溝(76)を凹設している。そして、この突当溝(76)に前記固定ネジ(72)の先端を突き当てることにより、ロックボルト(74)が取付フランジ(70)の貫通穴(68)から離脱不能となり、回転軸(4)を回転リスト(67)に固定接続することが可能となる。
また、上記ロックボルト(74)の突当溝(76)は、図1に示す如くロボット本体(2)側の側面にテーパー面(77)を形成しており、固定ネジ(72)の先端を上記テーパー面(77)に突き当て可能としている。そのため、上述のロックボルト(74)の固定フランジ(3)への固定時に固定ネジ(72)を締め込むと、固定ネジ(72)の先端が上記テーパー面(77)を押圧し、ロックボルト(74)を貫通穴(68)内に於いてロボット本体(2)側に摺動させる。このロックボルト(74)の摺動により、ロックボルト(74)を固定した回転軸(4)の基端面(78)が取付フランジ(70)の前面に強く密着するものとなり、ロボット本体(2)とロボットハンドユニット(1)との接続強度を高めることが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、固定ネジ(72)の先端をロックボルト(74)の突当溝(76)に突き当てることによりロボットハンドユニット(1)をロボットハンド(6)に取り付けており、固定ネジ(72)を進退させることで、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への取付け及び取外しを容易に行うことができる。そのため、ロボットハンドユニット(1)の交換作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、上述の如く固定ネジ(72)の先端を突当溝(76)のテーパー面(77)に突き当てることにより、ロックボルト(74)と取付フランジ(70)の相対的な回動が抑制され、これに伴い回転軸(4)と回転リスト(67)の相対的な回動も抑制される。そのため、前記動力源(図示せず)を稼働して回転リスト(67)を回転させると、これに伴って回転軸(4)及び回転軸(4)のターレット板(5)に取り付けたロボットハンド(6)が回転リスト(67)と一体的に回動するものとなり、ロボットハンド(6)によりワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことが可能となる。
また、上述の如く回転軸(4)をロボット本体(2)の回転リスト(67)と一体的に回動可能としているが、一方で、この回転軸(4)と前述の如くロータリージョイント(7)を介して接続する固定フランジ(3)は、ロボット本体(2)の固定部(47)と回り止め機構(80)を介して接続することにより、回転リスト(67)及び回転軸(4)が回転しても、それに連動して回転しないものとしている。
このロボット本体(2)の固定部(47)と固定フランジ(3)との回り止め機構(80)を介した接続について詳細に説明すると、前述の如くロボット本体(2)の先端部には、前記回転リスト(67)の外周に、図1、図7に示す如く、回動不能な固定リスト(81)を設けている。また、この固定リスト(81)の外周には環状の固定ブラケット(82)を固定し、この固定ブラケット(82)の一側からロボットハンドユニット(1)方向に、図7に示す如く固定柱(83)を固定突出している。また、固定フランジ(3)の外周面には、図6、図7に示す如く固定基台(84)を固定し、この固定基台(84)から一対の回転止めピン(85)を外周方向に固定突出している。
そして、上記回転止めピン(85)と前記固定柱(83)により、固定フランジ(3)の回動を抑制する回り止め機構(80)を構成している。即ち、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定時には、前記固定柱(83)の先端を、図6、図7に示す如く上記一対の回転止めピン(85)の配置間隔に挿入する。この挿入配置により、固定柱(83)が回転止めピン(85)の内面側に突き当たって固定フランジ(3)の円周方向への回動を抑制するため、固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動が抑制される。このように固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動を抑制することにより、ロボット本体(2)周辺部と固定フランジ(3)とを接続する前記エアーホース(20)や電源ケーブル(42)に、固定フランジ(3)の回転に伴う捩れや捻れが生じないものとなり、エアーや電力の供給を安定して行うことが可能となる。
また、上記実施例1に於いては図1、2に示す如く、ターレット板(5)のロボットハンド取付部(14)を上記基板取付部(13)の表面から略45度傾斜させて形成しているが、本実施例2に於いては、図9に示す如く、ロボットハンド取付部(14)を基板取付部(13)と垂直に設けている。このように形成することにより、ロボット本体をターレット板(5)に対して垂直に取り付けることが可能となり、図10に示す如く、ロボット本体(2)の載置面(86)とワーク(87)を固定した作業台(88)の取付面(90)が垂直である場合に、ロボットハンド(6)をワーク(87)に対して作業台(88)の取付面(90)の垂直方向から接近させて、ワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことができる。そのため、ロボットハンド(6)とワーク(87)が接触しても、ワーク(87)の固定位置にズレが生じにくいものとなり、上記目的作業の作業性を向上させることが可能となる。
ロボットハンドユニットの断面図。 ロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。 ターレット板の正面図。 図3のB−B線断面図。 エアー及び電力の供給回線を示す概念図。 ロボットハンドユニットの背面図。 ロボットハンドユニットの側面図。 図1のA−A線端面図。 実施例2のロボットハンドユニットの側面図。 実施例2のロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。
符号の説明
1 ロボットハンドユニット
2 ロボット本体
3 固定フランジ
4 回転軸
5 ターレット板
6 ロボットハンド
7 ロータリージョイント
22 移送路
24 連通路
26 分岐流路
31 マニホールド
34 電磁弁
35 給電部
37 受電部
38 接続回線
58 分岐回線
本発明は、垂直多関節型ロボットのロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットに関するものである。
従来、ロボット本体に回動可能に取付けたロボットハンドにより、ワークの搬送、加工、検査、測定等の作業を行うためのロボットハンドユニットとして、特許文献1に示す如きものが公知となっている。この従来技術は、ロボット本体に固定接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側に、作業目的毎に異なる種類のロボットハンドを複数設けたターレット板を上記回転軸と同軸上に突出している。また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を4本設け、この4本の移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続している。そして、この4個の環状溝を、回転軸の軸方向に設けた4本の連通路とそれぞれ接続し、この4本の連通路を前記ターレット板に取り付けたロボットハンドと接続することにより、前記移送路から移送されるエアーをロボットハンドに供給可能としている。
また、前記固定フランジには、ロボット本体側に設けた電源部と接続する給電部を、固定フランジの軸方向に複数個配置している。そして、この複数個の給電部を、上記ロータリージョイントに設けたスリップリングを介して、回転軸に設けた接続ケーブルにそれぞれ接続するとともに、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドに前記給電部から供給される電力の供給を可能としている。
特開2004−338053号公報
上述の如きロボットハンドユニットを用いて各種の作業を行う場合には、通常、1個のロボットハンドを複数個のエアーの供給経路と接続する必要がある。例えば、ワークの移送作業を行う場合には、ワークの把持用と分離用に計2個のエアーの供給経路が必要となる。しかしながら、特許文献1に於いては上述の如く、エアーの供給経路を4本しか設けていないため、ターレット板に取り付けるロボットハンドの数が増加した場合には、エアーの供給経路が不足するものとなっていた。
一方で、エアーの供給経路の数を予め増やしておけば、上述の弊害を防止することができる。しかしながら、特許文献1に於いては前述の如く、前記固定フランジに設けた4個のエアーの移送路を、固定フランジの内周軸方向に一定間隔を介して設けた4個の環状溝とそれぞれ接続し、この4個の環状溝を、回転軸の連通路と接続するものであって、エアーの移送路と同数の環状溝を、固定フランジの内周軸方向に形成することを必要とする。従って、多数のロボットハンドユニットを制御するための供給経路を増設するには、固定フランジの内周軸方向に設ける環状溝の数も増やす必要があり、このように環状溝の数を増やすと、固定フランジが軸方向に長尺なものとなり、ロボットハンドユニット自体の長さも長くなる。そのため、装置の小型化、軽量化を図ることが困難となるとともに、ロボットハンドユニットにかかる荷重が過大なものとなり、装置の故障の原因となるおそれや、作業の正確性の低下を招くおそれがあった。
また、上述の如く環状溝を増設することにより、製造工程が煩雑なものとなる。また、環状溝の外周には、ロータリージョイントにおけるエアーの漏洩を防止するためにシール部材を配置する必要があるが、環状溝の増設に伴い、必要となるシール部材の数も増加する。そのため、部品点数が増加して製造コストが高くつくものとなっていた。
また、電気回線についても同様で、電気回線の本数を増やす場合には、固定フランジに給電部を増設しけなければならず、ロボットハンドユニット自体の小型化、軽量化を図ることが困難であるとともに、装置の故障や作業性の低下を引き起こすおそれがあった。
また、ロータリージョイント部分に電気回線の数と同数のスリップリングが必要となるため、電気回線を増設すると、それに伴いスリップリングも増設しなければならず、製造工程の煩雑化を招くとともに、製造コストも高くつくものとなっていた。また、スリップリングの増設に伴うロボットハンドユニット自体の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化する必要がある。しかし、このようにスリップリングを小型化した場合には、スリップリングの耐摩耗性が低下するため、スリップリングを頻繁に交換しなければならず、装置のランニングコストが高くつくものとなっていた。
そこで、本願発明は上述の如き課題を解決しようとするものであって、固定フランジ側の複雑化、重量化を招くことなくエアーの供給経路及び電気回線を必要数確保することが可能であり、故障のおそれが少なく、作業の正確性が高いとともに、製造容易で、部品点数が少なく廉価でランニングコストも安いロボットハンドユニットを得ようとするものである。
本発明は、垂直多関節型ロボットのロボット本体に回動不能に接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側にターレット板を上記回転軸と同軸上に突出し、このターレット板にロボットハンドを回転軸の軸方向に対して傾斜させて複数設けたロボットハンドユニットを前提としている。
そして、前述の如き課題を解決するため、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を設け、この移送路を回転軸の軸方向に設けた連通路と接続し、この連通路を前記ターレット板に固定配置したマニホールドを介して複数の分岐流路に分岐し、この分岐流路を電磁弁を介してそれぞれ各ロボットハンドと接続することにより、各ロボットハンドに前記エアーの移送路から供給されるエアーを供給可能としている。
また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給される電気の給電部を固定配置し、この給電部を、回転軸の軸方向に配置した接続ケーブルに接続し、この接続ケーブルを前記ターレット板に固定配置した受電部を介して複数の分岐回線に分岐し、この分岐回線を各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドの制御を前記電源部から供給される電力により可能としている。
また、接続ケーブルは、電源部から受電部への電力の供給と、電源部、受電部間の監視信号及び制御信号の送受信を、重畳的に単一のケーブルにて可能としたものであっても良い。このように監視信号及び制御信号を、電力とともに単一のケーブルにて重畳的に移送することにより、これらを別個に移送する場合と比較してケーブルの本数を少なくすることが可能となり、装置を簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となる。また、部品点数を少なくして廉価な製品を得ることが可能となるとともに、装置の省スペース化、軽量化を図ることも可能となる。
また、上述の如くケーブルの数を減らすことができ、固定フランジと回転軸を電気的に接続するスリップリングの数も減らすことが可能となるため、多数のスリップリングを配置する場合の如く、スリップリングを小型化して装置の大型化、重量化を抑制する必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、小型のスリップリングを多数配置する場合と比較して、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、前記回転軸を、ロボット本体の先端部に設けた回転リストに固定接続し、この回転リストをロボット本体側に設けた動力源と接続して回動可能としている。そして、この動力源を稼働して回転リストを回転させ、これに伴って回転軸及び回転軸のターレット板に取り付けたロボットハンドを回転リストと一体的に回動させることにより、ロボットハンドによる目的作業を行うことを可能としている。
本発明は上述の如く、回転軸の先端側に突出したターレット板にマニホールドを固定配置し、このマニホールドを介して連通路を複数の分岐流路に分岐するため、上記マニホールドの分岐流路の数を増やすことで、固定フランジに設ける移送路の数や、回転軸に設ける連通路の数を増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、エアーの供給経路を増やすために固定フランジの移送路と回転軸の連通路との接続部を固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニットにかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジの移送路と回転軸の連通路の数を増やす必要がないため、移送路と連通路の接続部分に設ける環状溝等の接続機構の数も少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるシール部材の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、回転軸の先端側に突出したターレット板に受電部を固定配置し、この受電部を介して接続回線を複数の分岐回線に分岐するため、分岐回線の数を増やすことで、スリップリングの数を増やすことなく、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、前記従来技術の如く、電磁弁に接続可能な電気回線の数を増やすためにスリップリングを固定フランジの軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニットをコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリングの数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やしてもスリップリングの数は一定であるため、スリップリングの数の増加に伴うロボットハンドユニットの大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリングを小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリングを使用することが可能となり、スリップリングの交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、前記回転軸を、ロボット本体の先端部に設けた回転リストに固定接続し、この回転リストをロボット本体側に設けた動力源と接続して回動可能としている。そのため、この動力源を稼働して回転リストを回転させ、これに伴って回転軸及び回転軸のターレット板に取り付けたロボットハンドを回転リストと一体的に回動させることにより、ロボットハンドによる目的作業を行うことが可能となる。
本発明の第1実施例を図1〜図10に於いて説明すると、(1)は本実施例に於けるロボットハンドユニットで、図2に示す如く、垂直多関節型ロボットのロボット本体(2)の先端部に接続固定している。また、上記ロボットハンドユニット(1)は、図1に示す如く、ロボット本体(2)に回動不能に接続する固定フランジ(3)と、この固定フランジ(3)に基端側を回動自在に接続する回転軸(4)と、この回転軸(4)の先端側に突出したターレット板(5)に固定接続する複数のロボットハンド(6)とを有している。なお、本明細書中に於いては説明の便のため、上端、下端等の用語は、図1、図3、図6〜図8を基準として用いる。また、図1に於いては、左側をロボットハンドユニット(1)の先端側、右側を基端側とする。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に前記回転軸(4)を回動自在に接続することにより、ロータリージョイント(7)を構成している。このロータリージョイント(7)の構成について説明すると、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)は、軸方向に軸穴(8)を貫通形成し、この軸穴(8)に回転軸(4)の基端側を回転可能に挿入している。この回転軸(4)は、基端部に小径な受鍔(10)を突出しており、この受鍔(10)を固定フランジ(3)の基端側と軸受(11)を介して接続している。また、上記回転軸(4)の先端には、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出しており、このターレット板(5)の背面側中央を固定フランジ(3)の先端側と軸受(12)を介して接続している。このように回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分に軸受(11)(12)を装着することにより、回転軸(4)を固定フランジ(3)に回動自在に接続することが可能となるとともに、回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分にロータリージョイント(7)が構成される。
また、上述の如く固定フランジ(3)とロータリージョイント(7)を構成する回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、ターレット板(5)を回転軸(4)と同軸上に突出し、このターレット板(5)に図2、図7に示す如く、複数のロボットハンド(6)を接続している。このターレット板(5)へのロボットハンド(6)の接続について説明すると、上記ターレット板(5)の前面には、図3に示す如く平面略正方形の基板取付部(13)を設け、この基板取付部(13)の外周四方に、平面略台形のロボットハンド取付部(14)を4個設けている。
このロボットハンド取付部(14)は、図1に示す如く、上記基板取付部(13)の表面から回転軸の軸方向に対して略45度傾斜させて形成している。また、このロボットハンド取付部(14)は、図3に示す如く、ロボットハンド(6)取付時の位置決め用の基準穴(15)を中央に1個貫通形成するとともに、ロボットハンド(6)取り付け用の取付ネジ穴(16)を両側部に1個ずつ貫通形成している。そして、この取付ネジ穴(16)を介して、4個のロボットハンド(6)のベース部(17)を、各ロボットハンド取付部(14)にそれぞれネジ止め固定することにより、ターレット板(5)にロボットハンド(6)を図1、図7に示す如く取り付け可能としている。なお、本実施例に於いては上述の如くロボットハンド取付部(14)の数を4個としているが、2個、3個としても良いし、必要に応じて5個以上のロボットハンド取付部(14)を設けることも可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)には、ロボット本体(2)周辺部から移送されるエアーを上記各ロボットハンド(6)に供給するためのエアーの供給経路を設けている。このエアーの供給経路は、図5(a)に概念図で示す如く、エアーの供給手段(18)とエアーホース(20)及び固定管(21)を介して接続する移送路(22)と、この移送路(22)と前記ロータリージョイント(7)及び接続溝(23)を介して接続する連通路(24)と、この連通路(24)と接続する主管路(25)と、この主管路(25)を分岐した分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と、この分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と各ロボットハンド(6)を接続する接続ホース(27)により構成している。
このエアーの供給経路について更に詳細に説明すると、図1に示す如く、前記固定フランジ(3)の基端側上部には、固定管(21)の下端を螺着固定している。この固定管(21)は、上端部に設けたチャック機構(28)に、ロボット本体(2)周辺部に設けたエアーの供給手段(18)と一端を接続するエアーホース(20)の他端を着脱自在に接続している。また、前記固定フランジ(3)には、上記固定管(21)の下端と前記軸穴(8)の内周面とを連通する移送路(22)を軸穴(8)と垂直に貫通形成しており、エアーホース(20)から供給されるエアーを、上記固定管(21)及び移送路(22)を介して回転軸(4)と固定フランジ(3)の接続部分、即ち、ロータリージョイント(7)まで移送可能としている。
また、前記回転軸(4)の外周面の基端側には、図1に示す如く、上記固定フランジ(3)に設けた移送路(22)の軸穴(8)への接続部分と対応する位置に、環状の接続溝(23)を凹設しており、前記移送路(22)から移送されるエアーを、ロータリージョイント(7)を介して上記接続溝(23)に供給可能としている。このように接続溝(23)を環状に形成することにより、作業時に回転軸(4)が固定フランジ(3)に対して回転しても、移送路(22)を常時接続溝(23)と連通させることが可能となり、固定フランジ(3)から回転軸(4)への連続的なエアーの供給が可能となる。また、前記軸穴(8)の内周面で上記接続溝(23)の図1に於ける両側には、環状のパッキン(30)をそれぞれ配置して、ロータリージョイント(7)に於けるエアーの漏洩を防止している。また、上述の如く環状に形成した接続溝(23)を、図1に示す如く、回転軸(4)の軸方向に設けた連通路(24)に接続し、この連通路(24)を、前記ターレット板(5)の基板取付部(13)の下部に固定配置したマニホールド(31)と接続している。
このマニホールド(31)は、図3に示す如く平面略長方形に形成するとともに、軸方向に主管路(25)を設けており、この主管路(25)の上端を、図1に示す如く前記回転軸(4)の連通路(24)と接続している。また、上記主管路(25)の下端は、図4に示す如く4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐しており、この4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)のうち、分岐流路(26a)(26b)は、上記マニホールド(31)の下端部の正面に設けた一対のネジ穴(32a)(32b)を介して外部と連通し、分岐流路(26c)(26d)は、上記マニホールドの下端部の両側面にそれぞれ一つずつ設けたネジ穴(32c)(32d)を介して外部と連通している。そして、上記各ネジ穴(32a)(32b)(32c)(32d)には、図4に一点鎖線で示す如く、各ロボットハンド(6)と接続する4本の接続ホース(27)の継ぎ手(33)を螺着固定可能としている。そして、この螺着固定により、前記エアーホース(20)から供給されるエアーを、固定管(21)、移送路(22)、接続溝(23)、連通路(24)、主管路(25)、分岐流路(26)及び接続ホース(27)を介して、各ロボットハンド(6)に供給可能としている。
本実施例に於いてはこのように、固定フランジ(3)に設けたエアーの移送路(22)とロボットハンドユニット(1)の回転軸(4)に設けた連通路(24)を、図5(a)に示す如く、ロータリージョイント(7)を介して単一の供給経路で接続するとともに、上記連通路(24)をマニホールド(31)の主管路(25)と接続し、この主管路(25)を4本の分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)に分岐している。そのため、上記分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)の数を増やすことで、固定フランジ(3)に設ける移送路(22)の数や、回転軸(4)に設ける連通路(24)の数を1セットとして増やすことなく、エアーの供給経路の数を増やすことができる。従って、エアーの供給経路を増やすために固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)との接続部を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることができる。また、ロボットハンドユニット(1)にかかる荷重を少なくすることが可能となり、過度の荷重による装置の故障や作業の正確性の低下を防止することが可能となる。
また、固定フランジ(3)の移送路(22)と回転軸(4)の連通路(24)の数を増やす必要がないため、移送路(22)と連通路(24)の接続部分、即ちロータリージョイント(7)に設ける環状の接続溝(23)等の接続機構の数も1セットとして少なくすることが可能となり、製造工程を簡易なものとすることができる。また、上記接続部分に必要となるパッキン(30)の数も少なくすることができるため、部品点数を少なくして、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、上述の如くマニホールド(31)の各分岐流路(26a)(26b)(26c)(26d)と接続した接続ホース(27)は、図5(a)部分に示す如く、電磁弁(34)を介して各ロボットハンド(6)に接続している。このように電磁弁(34)を介装することにより、接続ホース(27)毎にロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。なお、上記電磁弁(34)は、ロボットハンドユニット(1)の回転部分であればいずれの箇所に固定しても良く、例えば前記ターレット板(5)の基板取付部(13)に図1、図3に示す如く固定接続するコネクター基板(57)に固定したり、前記ロボットハンド(6)のベース部(17)に固定したりすることが可能である。
また、上記ロボットハンドユニット(1)は、前記固定フランジ(3)に固定接続した給電部(35)から移送される電力及び制御信号を上記各電磁弁(34)に設けたソレノイドコイル(36)に供給するための電力の供給経路を有している。この電力の供給経路は、上記給電部(35)と回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)とを接続する接続回線(38)と、この接続回線(38)を上記受電部(37)に於いて分岐し、受電部(37)と各ソレノイドコイル(36)を接続する分岐回線(58)とからなる。
まず、給電部(35)と受電部(37)との接続回線(38)を介した接続について以下に詳細に説明すると、前記固定フランジ(3)の基端側下部には、図1、図6、図7に示す如く、給電部(35)を装着固定しており、この給電部(35)の基端部外周には、図6、図7に示す如く接続端子(40)を固定突出している。そして、図6に示す如く、ロボット本体(2)周辺部に設けた電源部(41)と接続する電源ケーブル(42)の先端を、上記接続端子(40)に接続することにより、電源部(41)から移送される電力を上記給電部(35)に供給可能としている。
また、上記給電部(35)には、図6に示す如く、上記接続端子(40)の固定部分から内部方向に給電穴(43)を設けるとともに、この給電穴(43)と連通する連通穴(44)を、図1に示す如く給電部(35)の基端側から先端側まで設けている。また、この連通穴(44)の先端側には、第1集電体(45)、第2集電体(46)を固定配置しており、第1集電体(45)と前記接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第1給電ケーブル(図示せず)を介して接続するとともに、第2集電体(46)と接続端子(40)とを、上記給電穴(43)及び連通穴(44)に配設した第2給電ケーブル(図示せず)を介して接続している。
また、上記第1集電体(45)は、図8に示す如く、挿通ネジ(49)を介して給電部(35)の底部に固定した固定部(47)と、この固定部(47)から上方に略V字型に突出した一対の集電ブラシ(48)とからなり、上記一対の集電ブラシ(48)の先端部の内側には接触片(50)を固定配置している。そして、この接触片(50)を、前記回転軸(4)の外周に絶縁体(51)を介して装着固定した第1集電リング(52)の外周面に接触させることにより第1スリップリング(53)を形成している。
また、前記第2集電体(46)も上記第1集電体(45)と同様の構成であり、給電部(35)の底部に図1に示す如く固定部(47)を固定し、この固定部(47)から突出した集電ブラシ(48)の接触片(50)を第2集電リング(54)の外周に接触させることにより、第2スリップリング(55)を形成している。
また、上記回転軸(4)の先端側には、図1に示す如く、上記第1集電リング(52)、第2集電リング(54)の装着部分からターレット板(5)の基板取付部(13)まで接続穴(56)を貫通形成している。また、上記基板取付部(13)には、図1、図3に示す如くコネクター基板(57)を固定しており、このコネクター基板(57)の上部に、受電部(37)を取り付けている。そして、この受電部(37)を、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第1接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第1集電リング(52)と接続するとともに、上記回転軸(4)の接続穴(56)の軸方向に配設した第2接続ケーブル(図示せず)を介して、上記第2集電リング(54)と接続している。
本実施例のロボットハンドユニット(1)に於いては、このように給電部(35)と受電部(37)とを第1接続ケーブル(図示せず)及び第2接続ケーブル(図示せず)を介して接続し、この2本の接続ケーブル(図示せず)により、給電部(35)、受電部(37)間の電力の送受信を可能とする接続回線(38)を形成している。
そして、上記接続回線(38)を、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)に於いて8本の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を、各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。この分岐回線(58)と各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)との接続について説明すると、受電部(37)には上記各分岐回線(58)と接続する制御出力コネクター(60)を、図3に示す如く前記コネクター基板(57)の下端部に8個連続して配置している。そして、上記各制御出力コネクター(60)に、出力ケーブル(図示せず)を接続するとともに、この出力ケーブル(図示せず)を、前記4個の電磁弁(34)に開弁用と閉弁用に2個ずつ装着した8個のソレノイドコイル(36)にそれぞれ接続している。この接続により、図5(b)上段に示す如く、上記受電部(37)から各分岐回線(58)を介してソレノイドコイル(36)に電力を供給することが可能となり、ソレノイドコイル(36)を駆動して各電磁弁(34)を開閉し、接続ホース(27)からロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御することが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、ロボット本体(2)に固定配置した給電部(35)と、回転軸(4)のターレット板(5)に配置した受電部(37)を、単一の接続回線(38)で接続するとともに、この接続回線(38)を、上記受電部(37)に於いて複数の分岐回線(58)に分岐し、この分岐回線(58)を各電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続している。そのため、分岐回線(58)の数を増やすことで、スリップリング(53)(55)の数を増やすことなく、電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に接続可能な電気回線の数を増やすことができる。そのため、電気回線の数を増やすためにスリップリング(53)(55)を固定フランジ(3)の軸方向に多数設ける必要も無く、ロボットハンドユニット(1)をコンパクトで軽量なものとすることが可能となるとともに、製造工程を簡易なものとすることができる。また、スリップリング(53)(55)の数を減らすことにより、部品点数を減らすことが可能となり、廉価な製品を得ることが可能となる。
また、電気回線の数を増やすために分岐回線(58)の数を増やしても、スリップリング(53)(55)の数は1セットで一定であるため、スリップリング(53)(55)の数の増加に伴うロボットハンドユニット(1)の大型化、重量化を抑制するために、一つ一つのスリップリング(53)(55)を小型化させる必要がない。そのため、耐摩耗性に優れた大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を少なくして、装置のランニングコストを低くすることが可能となる。
また、本実施例に於いては、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給を、上述の如く単一の接続回線(38)により行うこととしているが、これに加えて、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信も、上記単一の接続回線(38)により重畳的に行うものとしている。この電力、制御信号及び監視信号の単一の接続回線(38)を介した重畳的な送受信について図5(b)に於いて更に説明すると、固定フランジ(3)に固定配置した給電部(35)は、前述の如く電源ケーブル(42)を介して電源部(41)と接続しており、この電源部(41)は、給電部(35)を介した電源部(41)、受電部(37)間の電力、制御信号及び監視信号の送受信を制御するためのロボットコントローラー(61)と接続している。このロボットコントローラー(61)には、電源部(41)に電磁弁(34)の制御信号を送信するための出力部(62)を設けており、この出力部(62)からの制御信号を受信した電源部(41)は、給電部(35)を介して受電部(37)に電力とともに電磁弁(34)の制御信号を送信する。そして、上述の如く電力と電磁弁(34)の制御信号を受信した受電部(37)は、上記制御信号に従って、電力の供給を必要とする電磁弁(34)のソレノイドコイル(36)に分岐回線(58)を介して電力を供給する。そして、この電力の供給により、ソレノイドコイル(36)が電磁弁(34)を開閉させて、各ロボットハンド(6)へのエアーの供給を制御可能となる。
また、上記接続回線(38)は、上述の電源部(41)から受電部(37)への電力の供給、制御信号の送受信に加えて、前述の如くロボットハンド(6)の監視信号の送受信を重畳的に行うものとしている。このロボットハンド(6)の監視信号の移送は、図5(b)下部に示す如く、上記接続回線(38)と、この接続回線(38)を受電部(37)に於いて、前記分岐回線(58)とは別個に分岐して形成した8本の開閉センサー用回線(63)を介して行う。
このロボットハンド(6)の監視信号の移送について詳細に説明すると、上記接続回線(38)は、上述の如く受電部(37)に於いて8本の開閉センサー用回線(63)に分岐しており、この開閉センサー用回線(63)と接続する開閉センサー用コネクター(64)を、図3に示す如く、コネクター基板(57)の下部で前記制御出力コネクター(60)の上部に8個連続して配置している。そして上記各開閉センサー用コネクター(64)に、センサー用ケーブル(図示せず)を接続し、このセンサー用ケーブル(図示せず)を、各ロボットハンド(6)に取り付けた開閉センサー(65)にそれぞれ接続する。この接続により、図5(b)の下段に示す如く、各開閉センサー(65)と受電部(37)が開閉センサー用回線(63)を介して接続される。
そして、上記開閉センサー(65)により、ロボットハンド(6)の作動を監視し、この監視信号を開閉センサー用回線(63)を介して受電部(37)に送信する。そして、受電部(37)は接続回線(38)、給電部(35)及び電源ケーブル(42)を介して上記監視信号を電源部(41)に送信し、電源部(41)が、この監視信号を前記ロボットコントローラー(61)の入力部(66)に送信する。これにより、ロボット本体(2)周辺部に配置したロボットコントローラー(61)により、ロボットハンド(6)の作動を監視することが可能となる。
このように、給電部(35)から受電部(37)への電力の供給と、給電部(35)、受電部(37)間の監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)に於いて重畳的に行うことにより、これらを別個に移送する場合と比較して電気回線の本数を少なくすることが可能となる。即ち、本実施例に於いては、前述の如く接続回線(38)の分岐をターレット板(5)に配置した受電部(37)に於いて行うことにより接続回線(38)の数を減少させるとともに、上述の如く電力、監視信号及び制御信号の送受信を単一の接続回線(38)で重畳的に行うことにより、接続回線(38)の数を減少させているため、従来のロボットハンドユニットと比較して、接続回線(38)の数を飛躍的に減少させることが可能となる。そのため、従来のものと比較して装置を遥かに簡易な構造として、製造容易なものとすることが可能となるとともに、部品点数も遥かに少なくして廉価な製品を得ることが可能となる。また、装置の省スペース化、軽量化をより一層図ることも可能となる。また、スリップリング(53)(55)の数も一層減らすことが可能となるため、耐摩耗性に優れたより大型のスリップリング(53)(55)を使用することが可能となり、スリップリング(53)(55)の交換頻度を一層少なくして、装置のランニングコストを更に低くすることが可能となる。
そして、上述の如く構成したロボットハンドユニット(1)を、図1、図2に示す如く、ロボット本体(2)の先端部に固定している。このロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定について詳細に説明すると、前記ロボット本体(2)の先端部には、ロボット本体(2)側に設けた動力源(図示せず)と接続して回動可能とした回転リスト(67)を、図1に示す如く配置している。また、この回転リスト(67)の先端側には、中心部に貫通穴(68)を貫通形成した取付フランジ(70)を固定している。また、上記取付フランジ(70)には、外周面から上記貫通穴(68)の内周面まで固定ネジ孔(71)を貫通形成しており、この固定ネジ孔(71)に、固定ネジ(72)を進退可能に貫通螺着している。
そして、上記取付フランジ(70)の貫通穴(68)に、図1に示す如く、ネジ部(73)を前記回転軸(4)の基端部に螺着固定したロックボルト(74)のネジ頭(75)を挿入している。また、上記ロックボルト(74)のネジ頭(75)の外周面には、上記固定ネジ(72)の先端部と対応する位置に突当溝(76)を凹設している。そして、この突当溝(76)に前記固定ネジ(72)の先端を突き当てることにより、ロックボルト(74)が取付フランジ(70)の貫通穴(68)から離脱不能となり、回転軸(4)を回転リスト(67)に固定接続することが可能となる。
また、上記ロックボルト(74)の突当溝(76)は、図1に示す如くロボット本体(2)側の側面にテーパー面(77)を形成しており、固定ネジ(72)の先端を上記テーパー面(77)に突き当て可能としている。そのため、上述のロックボルト(74)の固定フランジ(3)への固定時に固定ネジ(72)を締め込むと、固定ネジ(72)の先端が上記テーパー面(77)を押圧し、ロックボルト(74)を貫通穴(68)内に於いてロボット本体(2)側に摺動させる。このロックボルト(74)の摺動により、ロックボルト(74)を固定した回転軸(4)の基端面(78)が取付フランジ(70)の前面に強く密着するものとなり、ロボット本体(2)とロボットハンドユニット(1)との接続強度を高めることが可能となる。
本実施例に於いてはこのように、固定ネジ(72)の先端をロックボルト(74)の突当溝(76)に突き当てることによりロボットハンドユニット(1)をロボットハンド(6)に取り付けており、固定ネジ(72)を進退させることで、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への取付け及び取外しを容易に行うことができる。そのため、ロボットハンドユニット(1)の交換作業の作業性を向上させることが可能となる。
また、上述の如く固定ネジ(72)の先端を突当溝(76)のテーパー面(77)に突き当てることにより、ロックボルト(74)と取付フランジ(70)の相対的な回動が抑制され、これに伴い回転軸(4)と回転リスト(67)の相対的な回動も抑制される。そのため、前記動力源(図示せず)を稼働して回転リスト(67)を回転させると、これに伴って回転軸(4)及び回転軸(4)のターレット板(5)に取り付けたロボットハンド(6)が回転リスト(67)と一体的に回動するものとなり、ロボットハンド(6)によりワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことが可能となる。
また、上述の如く回転軸(4)をロボット本体(2)の回転リスト(67)と一体的に回動可能としているが、一方で、この回転軸(4)と前述の如くロータリージョイント(7)を介して接続する固定フランジ(3)は、ロボット本体(2)の固定部(47)と回り止め機構(80)を介して接続することにより、回転リスト(67)及び回転軸(4)が回転しても、それに連動して回転しないものとしている。
このロボット本体(2)の固定部(47)と固定フランジ(3)との回り止め機構(80)を介した接続について詳細に説明すると、前述の如くロボット本体(2)の先端部には、前記回転リスト(67)の外周に、図1、図7に示す如く、回動不能な固定リスト(81)を設けている。また、この固定リスト(81)の外周には環状の固定ブラケット(82)を固定し、この固定ブラケット(82)の一側からロボットハンドユニット(1)方向に、図7に示す如く固定柱(83)を固定突出している。また、固定フランジ(3)の外周面には、図6、図7に示す如く固定基台(84)を固定し、この固定基台(84)から一対の回転止めピン(85)を外周方向に固定突出している。
そして、上記回転止めピン(85)と前記固定柱(83)により、固定フランジ(3)の回動を抑制する回り止め機構(80)を構成している。即ち、ロボットハンドユニット(1)のロボット本体(2)への固定時には、前記固定柱(83)の先端を、図6、図7に示す如く上記一対の回転止めピン(85)の配置間隔に挿入する。この挿入配置により、固定柱(83)が回転止めピン(85)の内面側に突き当たって固定フランジ(3)の円周方向への回動を抑制するため、固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動が抑制される。このように固定フランジ(3)とロボット本体(2)の固定部(47)との相対的な回動を抑制することにより、ロボット本体(2)周辺部と固定フランジ(3)とを接続する前記エアーホース(20)や電源ケーブル(42)に、固定フランジ(3)の回転に伴う捩れや捻れが生じないものとなり、エアーや電力の供給を安定して行うことが可能となる。
また、上記実施例1に於いては図1、2に示す如く、ターレット板(5)のロボットハンド取付部(14)を上記基板取付部(13)の表面から略45度傾斜させて形成しているが、本実施例2に於いては、図9に示す如く、ロボットハンド取付部(14)を基板取付部(13)と垂直に設けている。このように形成することにより、ロボット本体をターレット板(5)に対して垂直に取り付けることが可能となり、図10に示す如く、ロボット本体(2)の載置面(86)とワーク(87)を固定した作業台(88)の取付面(90)が垂直である場合に、ロボットハンド(6)をワーク(87)に対して作業台(88)の取付面(90)の垂直方向から接近させて、ワーク(87)の搬送等の目的作業を行うことができる。そのため、ロボットハンド(6)とワーク(87)が接触しても、ワーク(87)の固定位置にズレが生じにくいものとなり、上記目的作業の作業性を向上させることが可能となる。
ロボットハンドユニットの断面図。 ロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。 ターレット板の正面図。 図3のB−B線断面図。 エアー及び電力の供給回線を示す概念図。 ロボットハンドユニットの背面図。 ロボットハンドユニットの側面図。 図1のA−A線端面図。 実施例2のロボットハンドユニットの側面図。 実施例2のロボットハンドユニットを、ロボット本体に取り付けた状態を示す側面図。
符号の説明
1 ロボットハンドユニット
2 ロボット本体
3 固定フランジ
4 回転軸
5 ターレット板
6 ロボットハンド
7 ロータリージョイント
22 移送路
24 連通路
26 分岐流路
31 マニホールド
34 電磁弁
35 給電部
37 受電部
38 接続回線
58 分岐回線


Claims (2)

  1. ロボット本体に接続する固定フランジに、回転軸の基端側を回動自在に接続してロータリージョイントを構成し、上記回転軸の先端側にターレット板を上記回転軸と同軸上に突出し、このターレット板にロボットハンドを複数設けたロボットハンドユニットに於いて、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給されるエアーの移送路を設け、この移送路を回転軸の軸方向に設けた連通路と接続し、この連通路を前記ターレット板に固定配置したマニホールドを介して複数の分岐流路に分岐し、この分岐流路を電磁弁を介してそれぞれ各ロボットハンドと接続することにより、各ロボットハンドに前記エアーの移送路から供給されるエアーを供給可能とし、また、前記固定フランジに、ロボット本体側から供給される電気の給電部を固定配置し、この給電部を、回転軸の軸方向に配置した接続回線に接続し、この接続回線を前記ターレット板に固定配置した受電部を介して複数の分岐回線に分岐し、この分岐回線を各ロボットハンドに接続することにより、各ロボットハンドの制御を前記給電部から供給される電力の供給により可能としたことを特徴とするロボットハンドユニット。
  2. 接続回線は、給電部から受電部への電力の供給と、給電部、受電部間の監視信号及び制御信号の送受信を、重畳的に単一のケーブルにて可能としたことを特徴とする請求項1のロボットハンドユニット。



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