JP2009267830A - 受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することが可能な受信機を提供すること。
【解決手段】送信機側では、所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで原信号が変調される。一方、受信機側では、前記2つの周波数間に受信帯域が設定されるとともに、この受信帯域に応じて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されるときの前記単位期間内の受信パターンと1単位の原信号とが関連付けされる。そして、その関連付け内容に基づいて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されたときの単位期間内の受信パターンに対応する原信号が特定される。
【選択図】図7
【解決手段】送信機側では、所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで原信号が変調される。一方、受信機側では、前記2つの周波数間に受信帯域が設定されるとともに、この受信帯域に応じて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されるときの前記単位期間内の受信パターンと1単位の原信号とが関連付けされる。そして、その関連付け内容に基づいて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されたときの単位期間内の受信パターンに対応する原信号が特定される。
【選択図】図7
Description
本発明は、受信機能を有する受信機に関し、詳しくは、送信機から送信されてくる変調信号を復調するときの動作に特徴を有する受信機に関する。
特許文献1には、車両ユーザが所持する携帯機の解錠スイッチが操作されたとき、その携帯機と車両側に設けられる受信機との間で該携帯機を送信側とした単方向通信を行うとともに、それを通じて車両のドアをいわば遠隔操作にて解錠する、いわゆるキーレスシステムに関する技術が開示されている。
この種の通信システムでは、送信機側においてキャリアを用いて原信号が変調されるとともに、こうした変調信号が送信機から送信されて、それが受信機で受信されると、受信機側において変調信号が復調され、それにより原信号の内容を特定可能となる結果、原信号の内容に応じた制御を行うことができるようになる。即ち、上記の例で説明すると、携帯機の解錠スイッチが操作されたとき、車両ドアの解錠を要求する旨の原信号が携帯機側で変調されるとともに、こうした変調信号が車両側の受信機で復調される結果、車両ドアが解錠されることとなる。
特開2004−68447号公報(段落番号0002〜0005)
しかしながら、種々の電波が飛び交う今の世の現状を考えたとき、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するようなことが考えられる。このような場合、ノイズの影響を受けた変調信号を復調したところで、受信機側において原信号の内容を正確に特定できなくなるものと考えられ、そうすると、解錠スイッチを操作したにも拘わらず車両ドアが解錠されない、といった問題が生じる虞がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、その目的は、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することが可能な受信機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで原信号が変調され、その変調信号を復調する受信機であって、前記2つの周波数間に受信帯域を設定する受信帯域設定手段と、前記受信帯域設定手段により設定される受信帯域に応じて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されるときの前記単位期間内の受信パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、その関連付け内容に基づいて、前記受信帯域設定手段により設定された受信帯域にて前記変調信号が受信されたときの単位期間内の受信パターンに対応する原信号を特定する原信号特定手段とを備えることをその要旨としている。
同構成によると、キャリアが掃引されることで原信号が変調されるので、こうした変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯のノイズが存在するような場合でも、その周波数帯を避けるようにして受信帯域を設定することで、その受信帯域にて変調信号を受信できることとなり、よってこのときの受信パターンに対応する原信号を特定することができる。従って、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の受信機において、当該受信機と送信機との間での通信を妨げるノイズが存在しているか否かを該通信に先立って判断するノイズ検出手段をさらに備え、前記受信帯域設定手段は、前記ノイズ検出手段により、当該受信機と送信機との間での通信を妨げるノイズが存在していると判断されたとき、そのノイズの周波数帯を避けるような周波数帯域を受信帯域として設定することをその要旨としている。
同構成によると、ノイズ検出手段により、当該受信機と送信機との間での通信を妨げるノイズが存在しているか否かが該通信に先立って判断される。そして、こうしたノイズが存在しているとき、受信帯域設定手段により、そのノイズの周波数帯を避けるような周波数帯域が受信帯域として設定される。従って、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、変調信号においてノイズの影響を受けない部分についての受信パターンと当該受信機とから原信号を特定することで、原信号の内容を正確に特定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の受信機において、前記受信帯域設定手段により設定される受信帯域を区画する上限周波数及び下限周波数を包絡線とし、該上限周波数と該下限周波数との間を区間とする帯域全てを検波の対象とする包絡線検波によって前記変調信号をパルス信号として検出する包絡線検波手段をさらに備え、前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内のパルス信号の検出パターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定することをその要旨としている。
同構成によると、受信帯域設定手段により設定された受信帯域にて変調信号が受信されるに際して、包絡線検波手段により、変調信号がパルス信号として検出される。ここで、単位期間内のパルス信号の検出パターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該検出パターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の受信機において、前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内の検出パターンとして、該単位期間内に検出されたパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンを特定し、その特定した組み合わせパターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定することをその要旨としている。
同構成によると、単位期間内に検出されるパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の受信機において、前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内の検出パターンとして、該単位期間内に検出されたパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンを特定し、その特定した組み合わせパターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定することをその要旨としている。
同構成によると、単位期間内に検出されるパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
本発明によれば、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することができる。
本発明によれば、送信機から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を説明する。
図1に示すように、本実施形態の自動車には、キーレスシステム1が適用されている。キーレスシステム1は、車両ユーザが所持する携帯機2(送信側)と、車両側に設けられるセキュリティ装置3(受信側)との間での単方向通信が可能である。
図1に示すように、本実施形態の自動車には、キーレスシステム1が適用されている。キーレスシステム1は、車両ユーザが所持する携帯機2(送信側)と、車両側に設けられるセキュリティ装置3(受信側)との間での単方向通信が可能である。
携帯機2は、無線通信による送信機能を有するとともに、解錠スイッチ21、施錠スイッチ22、マイコン23、送信回路24、送信アンテナ25を備えている。
解錠スイッチ21は、自動車から離れた地点(本実施形態では、自動車から最長で10m離れた地点)でそれを操作することで、いわば遠隔操作によりドアを解錠させたい場合に操作されるものである。つまり、本実施形態では、自動車を中心とした半径10mの範囲内で解錠スイッチ21を操作することで、ドアを解錠できるようになっている。
解錠スイッチ21は、自動車から離れた地点(本実施形態では、自動車から最長で10m離れた地点)でそれを操作することで、いわば遠隔操作によりドアを解錠させたい場合に操作されるものである。つまり、本実施形態では、自動車を中心とした半径10mの範囲内で解錠スイッチ21を操作することで、ドアを解錠できるようになっている。
施錠スイッチ22は、自動車から離れた地点(本実施形態では、自動車から最長で10m離れた地点)でそれを操作することで、いわば遠隔操作によりドアを施錠させたい場合に操作されるものである。つまり、本実施形態では、自動車を中心とした半径10mの範囲内で施錠スイッチ22を操作することで、ドアを施錠できるようになっている。
マイコン23は、不揮発性のメモリ23aを備えるとともに、そのメモリ23aには、携帯機2毎に個別に設定されたIDコード(携帯機2のIDコード)が記憶されている。そして、マイコン23は、解錠スイッチ21が操作されたとき、自動車に対してドアの解錠を要求するために、ドアの解錠を要求する旨の操作コード(解錠要求用操作コード)と携帯機2のIDコードとを含む信号(解錠要求信号)を生成する。そして、マイコン23は、この解錠要求信号を送信回路24に出力する。
また、マイコン23は、施錠スイッチ22が操作されたとき、自動車に対してドアの施錠を要求するために、ドアの施錠を要求する旨の操作コード(施錠要求用操作コード)と携帯機2のIDコードとを含む信号(施錠要求信号)を生成する。そして、マイコン23は、この施錠要求信号を送信回路24に出力する。
送信回路24は、マイコン23から入力された解錠要求信号や施錠要求信号を所定周波数の電波に変調する。送信アンテナ25は、送信回路24により変調された解錠要求信号や施錠要求信号を送信するための媒体である。
セキュリティ装置3は、無線通信による受信機能を有するとともに、受信アンテナ31、受信回路32、照合装置33を備えている。
受信アンテナ31は、携帯機2から送信されてくる解錠要求信号や施錠要求信号を受信するための媒体である。受信回路32は、受信アンテナ31により受信された解錠要求信号や施錠要求信号を復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を照合装置33に出力する。尚、受信アンテナ31により解錠要求信号が受信されたとき、受信回路32から照合装置33に出力される受信信号には、解錠要求用操作コードと携帯機2のIDコードとが含まれるとともに、受信アンテナ31により施錠要求信号が受信されたとき、前記受信信号には、施錠要求用操作コードと携帯機2のIDコードとが含まれる。
受信アンテナ31は、携帯機2から送信されてくる解錠要求信号や施錠要求信号を受信するための媒体である。受信回路32は、受信アンテナ31により受信された解錠要求信号や施錠要求信号を復調して受信信号を生成するとともに、その受信信号を照合装置33に出力する。尚、受信アンテナ31により解錠要求信号が受信されたとき、受信回路32から照合装置33に出力される受信信号には、解錠要求用操作コードと携帯機2のIDコードとが含まれるとともに、受信アンテナ31により施錠要求信号が受信されたとき、前記受信信号には、施錠要求用操作コードと携帯機2のIDコードとが含まれる。
照合装置33は、不揮発性のメモリ33aを備えるとともに、そのメモリ33aには、セキュリティ装置3が搭載されている自動車に適合する携帯機2(=正規の携帯機2)のIDコードと同一のIDコード(基準IDコード)が記憶されている。
照合装置33は、受信回路32から入力された受信信号に基準IDコードと一致するIDコードが含まれており、且つ同受信信号に解錠要求用操作コードが含まれているとき、正規の携帯機2によるドア解錠に関する要求があった旨を認識する。そして、照合装置33は、このように認識したとき、ドア制御装置40にドア解錠指令信号を出力する。その結果、ドア制御装置40によりドアが解錠されることとなる。
また、照合装置33は、受信回路32から入力された受信信号に基準IDコードと一致するIDコードが含まれており、且つ同受信信号に施錠要求用操作コードが含まれているとき、正規の携帯機2によるドア施錠に関する要求があった旨を認識する。そして、照合装置33は、このように認識したとき、ドア制御装置40にドア施錠指令信号を出力する。その結果、ドア制御装置40によりドアが施錠されることとなる。
次に、キーレスシステム1の特徴点について説明する。
先に説明した通り、本実施形態のキーレスシステム1では、携帯機2とセキュリティ装置3との間において、携帯機2を送信側とした単方向通信が行われる。
先に説明した通り、本実施形態のキーレスシステム1では、携帯機2とセキュリティ装置3との間において、携帯機2を送信側とした単方向通信が行われる。
そして、携帯機2において、マイコン23により解錠要求信号や施錠要求信号が生成されるとともに、送信回路24によりそれらの信号(原信号)が変調される訳であるが、本実施形態では、こうした変調処理に際して、313MHz(以下、f0で示す)と314MHz(以下、f1で示す)といった2つの周波数間でキャリアが掃引される。
即ち、携帯機2のマイコン23は、原信号(解錠要求信号や施錠要求信号)を生成するに際して、「0」や「1」を1単位の原信号として扱うとともに、このように1ビットからなる1単位の原信号を複数桁組み合わせて複数ビットの原信号を生成する。そして、同マイコン23は、このようにして生成した原信号を送信回路24を通じて変調するに際して、1単位の原信号の種類に応じて、つまり「0」と「1」とで互いに異なる掃引パターンを指定するとともに、そのパターンに従ってキャリアを掃引するよう送信回路24に対して指令する旨の変調制御信号を同送信回路24に対して出力する。その結果、送信回路24は、その指定されたパターンに従ってキャリアを送信アンテナ25から送信する。そして、これにより、携帯機2の側において、原信号が1単位毎に変調されるとともに、こうした変調信号が送信アンテナ25から送信されるようになっている。
本実施形態において、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号との関係は次の通りであり、その内容が図2に示されている。
原信号「0」:所定の時間周期で区切られる単位期間Tを三等分するように該単位期間Tを3つの区間K1〜K3に細分化する。そして、区間K1では、f1をこの区間K1の区間開始周波数として、このf1から区間K1の区間終了周波数であるf0へ向かって直線的に周波数が小さくなるようにキャリアが掃引される。一方、区間K2では、f0をこの区間K2の区間開始周波数として、このf0から区間K2の区間終了周波数であるf1へ向かって直線的に周波数が大きくなるようにキャリアが掃引される。他方、区間K3では、f1をこの区間K3の区間開始周波数として、このf1から区間K3の区間終了周波数であるf0へ向かって直線的に周波数が小さくなるようにキャリアが掃引される。
原信号「0」:所定の時間周期で区切られる単位期間Tを三等分するように該単位期間Tを3つの区間K1〜K3に細分化する。そして、区間K1では、f1をこの区間K1の区間開始周波数として、このf1から区間K1の区間終了周波数であるf0へ向かって直線的に周波数が小さくなるようにキャリアが掃引される。一方、区間K2では、f0をこの区間K2の区間開始周波数として、このf0から区間K2の区間終了周波数であるf1へ向かって直線的に周波数が大きくなるようにキャリアが掃引される。他方、区間K3では、f1をこの区間K3の区間開始周波数として、このf1から区間K3の区間終了周波数であるf0へ向かって直線的に周波数が小さくなるようにキャリアが掃引される。
原信号「1」:所定の時間周期で区切られる単位期間Tを三等分するように該単位期間Tを3つの区間K1〜K3に細分化する。そして、区間K1では、f0をこの区間K1の区間開始周波数として、このf0から区間K1の区間終了周波数であるf1へ向かって直線的に周波数が大きくなるようにキャリアが掃引される。一方、区間K2では、f1をこの区間K2の区間開始周波数として、このf1から区間K2の区間終了周波数であるf0へ向かって直線的に周波数が小さくなるようにキャリアが掃引される。他方、区間K3では、f0をこの区間K3の区間開始周波数として、このf0から区間K3の区間終了周波数であるf1へ向かって直線的に周波数が大きくなるようにキャリアが掃引される。
このように所定の時間周期で区切られる単位期間T毎に、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号とが関連付けされている。ここに、本実施形態では、1単位の原信号である「0」と「1」とで傾きが逆となるような三角波がキャリアとして用いられるとともに、こうしたキャリアが原信号に応じた掃引パターンに従って送信されることで原信号が変調される。
例えば、原信号「11001」を変調する場合、次のようになる。
即ち、図3においてポイントP0とポイントP1とで区切られる単位期間T1では、第1番目の原信号「1」を変調するべく、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
即ち、図3においてポイントP0とポイントP1とで区切られる単位期間T1では、第1番目の原信号「1」を変調するべく、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
次いで、図3においてポイントP1とポイントP2とで区切られる単位期間T2では、第2番目の原信号「1」を変調するべく、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
次いで、図3においてポイントP2とポイントP3とで区切られる単位期間T3では、第3番目の原信号「0」を変調するべく、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
次いで、図3においてポイントP3とポイントP4とで区切られる単位期間T4では、第4番目の原信号「0」を変調するべく、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
最後に、図3においてポイントP4とポイントP5とで区切られる単位期間T5では、第5番目の原信号「1」を変調するべく、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信される。
そして、このように「第2の掃引パターン→第2の掃引パターン→第1の掃引パターン→第1の掃引パターン→第2の掃引パターン」の順に掃引パターンが指定されるとともに、こうした掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで、原信号「11001」が変調され、この変調信号が携帯機2の送信アンテナ25から送信される。
そして、こうした変調信号がセキュリティ装置3の受信アンテナ31により受信されることとなる。尚、この受信アンテナ31は、携帯機2から送信されてくる変調信号のみならず、この変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波や、それ以外の電波等、あらゆる電波を受信可能である。ただし、それら全ての電波が必ずしもセキュリティ装置3で活用される訳ではなく、それらは、以下に説明する受信回路32により、有効化されるものと無効化されるものとに峻別される。
図4に示すように、セキュリティ装置3の受信回路32では、受信アンテナ31により受信された電波、つまり入力信号が増幅器51により増幅されるとともに、その増幅後の信号が混合器52に入力され、また、この混合器52には、電圧制御発振器53から所定の周波数(本実施形態では312MHz)の信号が入力される。尚、このようにして電圧制御発振器53から混合器52へ入力される信号の周波数は、後述するCPU80により位相同期回路54が制御されることに基づいて、例えば上記のような値に自由に設定、つまり可変できるようになっている。
そして、混合器52において、増幅器51から入力された信号と、電圧制御発振器53から入力された信号とを用いた演算が行われる結果、その演算結果を示す信号がこの混合器52から出力される。
例えば、313MHzと314MHzとの間で掃引されたような電波が受信アンテナ31により受信されるとともに、電圧制御発振器53から混合器52へ入力される信号の周波数が312MHzに設定された場合を想定する。すると、この場合、受信アンテナ31により受信された電波が増幅器51で増幅された後、この増幅後の信号が混合器52へ入力されることになる。ここで、このように増幅器51から混合器52へ入力される信号を受信対象信号と規定するとともに、電圧制御発振器53から混合器52へ入力される312MHzの信号を基準信号と規定する。すると、混合器52において、受信対象信号と基準信号とを用いた演算が行われる結果、混合器52からは1MHz(=313MHz−312MHz)と2MHz(=314MHz−312MHz)との間で掃引されたような信号が出力されるようになっている。
そして、こうした混合器52からの出力信号は、フィルタ61へ入力される。フィルタ61は、所定の周波数帯の信号のみを通過させるものであり、本実施形態では、1MHzと1.5MHzとの間の信号のみを通過させるようになっている。つまり、電圧制御発振器53から混合器52へ入力される信号の周波数が312MHzに設定されている場合、受信アンテナ31により受信された電波のうち、313MHz(=312MHz+1MHz)と313.5MHz(=312MHz+1.5MHz)との間の信号のみが有効化されるようになっている。要するに、この場合、313MHzと313.5MHzとの間に受信帯域が設定されることとなる。
検波器71は、フィルタ61を通過した信号を検出するに際して、受信帯域を区画する上限周波数(この場合、313.5MHz)及び下限周波数(この場合、313MHz)を包絡線とし、該上限周波数と該下限周波数との間を区間とする帯域全てを検波の対象とする包絡線検波によって、受信アンテナ31により受信された電波をパルス信号として検出し、このパルス信号をCPU80へ出力する。つまり、313MHzと314MHzとの間で掃引されたような電波が受信アンテナ31により受信された場合、313MHzと313.5MHzとの間の信号に応じたパターンでパルス信号が得られるとともに、これが検波器71からCPU80へ入力される。
ここに、本実施形態では、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「0」が変調されるとともに、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「1」が変調される旨が、携帯機2とセキュリティ装置3との間において予め取り決めされている。このため、セキュリティ装置3の側において、f0とf1との間に受信帯域が設定されたとき、この受信帯域にて変調信号がパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは、原信号の種類毎に一義的に決まる。
尚、313MHzと313.5MHzとの間に受信帯域が設定される場合において、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「0」が変調され、この変調信号が該受信帯域にてパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは次の通りであり、その内容が図5に示されている。
即ち、この場合、始めにパルス信号の存在しない間欠期間が検出された後、パルス幅の長いパルス信号が検出され、次いで間欠期間が検出され、最後にパルス幅の短いパルス信号が検出される。つまり、この場合、単位期間T内に検出されたパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンは、「長いパルス幅→短いパルス幅」ということになる。
一方、上記と同じ受信帯域が設定される場合において、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「1」が変調され、この変調信号が該受信帯域にてパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは次の通りであり、その内容が図6に示されている。
即ち、この場合、始めにパルス幅の短いパルス信号が検出された後、パルス信号の存在しない間欠期間が検出され、次いでパルス幅の長いパルス信号が検出され、最後に間欠期間が検出される。つまり、この場合、単位期間T内に検出されたパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンは、「短いパルス幅→長いパルス幅」ということになる。
CPU80は、検波器71から入力されたパルス信号を解析することで、受信アンテナ31により受信された信号を復調する。つまり、CPU80は、検波器71から入力されたパルス信号の組み合わせパターンが「長いパルス幅→短いパルス幅」であるとき、つまり図5に示される第1の組み合わせパターンであるとき、これは原信号「0」の変調信号であると特定する。また、CPU80は、検波器71から入力されたパルス信号の組み合わせパターンが「短いパルス幅→長いパルス幅」であるとき、つまり図6に示される第2の組み合わせパターンであるとき、これは原信号「1」の変調信号であると特定する。
要するに、本実施形態では、単位期間T内に検出されるパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンと原信号とが関連付けされており、CPU80は、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を特定し、これをもって原信号を復調するようになっている。
ところで、受信アンテナ31により受信される電波は、原信号「0」の変調信号や原信号「1」の変調信号だけではない。つまり、あらゆる電波が受信アンテナ31により受信される点について先に説明したが、ここにf0とf1との間から外れた電波、特に受信帯域から外れた電波については、それが受信アンテナ31により受信されたところで、フィルタ61を通過しないので、これは無効化される。
また、携帯機2からの変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとして存在するようなことも考えられ、これが受信帯域にてパルス信号として検出される場合、図5に示される第1の組み合わせパターンや図6に示される第2の組み合わせパターンが得られない。つまり、CPU80は、図5に示される第1の組み合わせパターンや図6に示される第2の組み合わせパターンとは異なる別のパターンが得られたとき、現在設定されている受信帯域にノイズが存在しているものと判断する。そして、この場合、CPU80は、位相同期回路54を制御することによって、電圧制御発振器53から混合器52へ入力される信号の周波数を変更し、これにより受信帯域を変更する。
ここに、携帯機2から変調信号が送信されてきていない状況下にあって、受信帯域にノイズが存在していない場合、パルス信号が得られない筈であるので、CPU80は、所定の受信帯域に設定後、この受信帯域にてパルス信号が検出されないとき、該受信帯域にはノイズが存在していないものと判断し、この受信帯域を用いるようになっている。つまり、CPU80は、携帯機2から変調信号が送信されてきていない状況下にあって、検波器71による包絡線検波によりパルス信号が検出されないようになるまで受信帯域の変更を繰り返し、パルス信号が検出されなくなった時点で受信帯域を確定するようになっている。このようにCPU80は、ノイズの周波数帯を避けるような受信帯域を設定するために、携帯機2とセキュリティ装置3との間での単方向通信を妨げるノイズが存在しているか否かを該通信に先立って判断するようになっている。
次に、このように通信を妨げるノイズが存在している場合において、図3に示される態様で携帯機2から送信されてくる変調信号を復調するときの動作について説明する。尚、ここでは、該通信を妨げるノイズの存在が上記のように該通信に先立ってCPU80により確認され、これにより図7にBand1で示される帯域に受信帯域が設定された場合を想定する。
尚、図7の上段では、f0とf1との間において、その真ん中となる周波数(f0+f1)/2よりもf1寄りの周波数帯、つまりf1よりも少し低い周波数帯にノイズが存在している様子が、細かい梨子地模様(濃い梨子地模様)にて示されている。そして、こうしたノイズの周波数帯を避けるべく、f0と(f0+f1)/2との間に亘って受信帯域(Band1)が設定されている様子が、粗い梨子地模様(淡い梨子地模様)にて示されている。ちなみに、f0は313MHzであり、(f0+f1)/2は313.5MHzであるので、本実施形態では、313MHzと313.5MHzとの間に受信帯域(Band1)が設定されていることになる。
さて、図7においてポイントP0とポイントP1とで区切られる単位期間T1では、図6に示される第2の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第1番目の原信号は「1」であると特定される。
次いで、図7においてポイントP1とポイントP2とで区切られる単位期間T2では、図6に示される第2の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第2番目の原信号は「1」であると特定される。
次いで、図7においてポイントP2とポイントP3とで区切られる単位期間T3では、図5に示される第1の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第3番目の原信号は「0」であると特定される。
次いで、図7においてポイントP3とポイントP4とで区切られる単位期間T4では、図5に示される第1の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第4番目の原信号は「0」であると特定される。
最後に、図7においてポイントP4とポイントP5とで区切られる単位期間T5では、図6に示される第2の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第5番目の原信号は「1」であると特定される。
そして、このように「第2の組み合わせパターン→第2の組み合わせパターン→第1の組み合わせパターン→第1の組み合わせパターン→第2の組み合わせパターン」の順から原信号は「11001」であると特定され、これをもって携帯機2からの変調信号の復調処理が完了する。
ここで、上記原信号「11001」が例えば解錠要求信号を示すものであるならば、それが携帯機2の側で変調されるとともに、こうした変調信号がセキュリティ装置3の側で復調されたとき、このセキュリティ装置3が搭載されている自動車において、ドアが解錠されることとなる。
尚、本実施形態においてCPU80は、送信側(携帯機2の側)においてキャリアを掃引する際に用いられるf0とf1といった2つの周波数間に受信帯域を設定する受信帯域設定手段に相当する。また、このCPU80は、該受信帯域にて変調信号が受信されるときの単位期間T内の受信パターンと1単位の原信号との関連付け内容に基づいて、該受信帯域にて変調信号が受信されたときの単位期間T内の受信パターンに対応する原信号を特定する原信号特定手段に相当する。さらに、このCPU80は、携帯機2とセキュリティ装置3との間での通信を妨げるノイズが存在しているか否かを該通信に先立って判断するノイズ検出手段に相当する。一方、検波器71は、該受信帯域を区画する上限周波数及び下限周波数を包絡線とし、該上限周波数と該下限周波数との間を区間とする帯域全てを検波の対象とする包絡線検波によって変調信号をパルス信号として検出する包絡線検波手段に相当する。
以上、詳述したように本実施形態によれば、次のような作用、効果を得ることができる。
(1)キャリアが掃引されることで原信号が変調されるので、こうした変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯のノイズが存在するような場合でも、その周波数帯を避けるようにして受信帯域を設定することで、その受信帯域にて変調信号を受信できることとなり、よってこのときの受信パターンに対応する原信号を特定することができる。従って、こうしたノイズが携帯機2からの変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することができる。
(1)キャリアが掃引されることで原信号が変調されるので、こうした変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯のノイズが存在するような場合でも、その周波数帯を避けるようにして受信帯域を設定することで、その受信帯域にて変調信号を受信できることとなり、よってこのときの受信パターンに対応する原信号を特定することができる。従って、こうしたノイズが携帯機2からの変調信号に干渉するような場合でも、原信号の内容を正確に特定することができる。
(2)CPU80により、携帯機2とセキュリティ装置3との間での通信を妨げるノイズが存在しているか否かが該通信に先立って判断される。そして、こうしたノイズが存在しているとき、CPU80により、そのノイズの周波数帯を避けるような周波数帯域が受信帯域として設定される。従って、携帯機2から送信される変調信号のキャリア周波数に近い周波数帯の電波がノイズとなって該変調信号に干渉するような場合でも、変調信号においてノイズの影響を受けない部分についての受信パターンと当該受信機(CPU80を含む)とから原信号を特定することで、原信号の内容を正確に特定することができる。
(3)上記(2)に関連して、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「0」が変調されるとともに、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「1」が変調される旨が、携帯機2(送信機)とセキュリティ装置3(受信機)との間において予め取り決めされている。このため、セキュリティ装置3(受信機)の側において、f0とf1との間に受信帯域が設定されたとき、この受信帯域にて変調信号がパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは、原信号の種類毎に一義的に決まる(図5及び図6を参照)。つまり、当該受信機(CPU80を含む)は、こうした内容を分かっているので、検出パターンに対応する原信号を特定できるのである。
(4)CPU80により設定された受信帯域にて変調信号が受信されるに際して、検波器71により、変調信号がパルス信号として検出される。ここで、単位期間T内のパルス信号の検出パターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該検出パターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
(5)単位期間T内に検出されるパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
(6)送信側である携帯機2にしてみれば、自身が変調信号を送信するに際して、送信先(受信側)においてそれが確実に受信されるか否かを確認するために、例えばキャリア周波数を予め通知するようなことをしなくてもよい。別の言い方をすると、送信側と受信側との間において、ノイズを避けるような周波数を確認し合うための双方向通信を行わなくてもよい。要するに、双方向通信でなくとも、キーレスシステム1のような単方向通信が適用されたものであれば、途中で通信エラーとはならずに通信を最後まで完了させることができる。
尚、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・前記実施形態において、携帯機2とセキュリティ装置3との間での単方向通信を妨げる別のノイズの存在が該通信に先立ってCPU80により確認され、これにより図8にBand2で示される帯域に受信帯域が設定された場合を想定し、この場合の復調処理について説明する。
・前記実施形態において、携帯機2とセキュリティ装置3との間での単方向通信を妨げる別のノイズの存在が該通信に先立ってCPU80により確認され、これにより図8にBand2で示される帯域に受信帯域が設定された場合を想定し、この場合の復調処理について説明する。
尚、図8の上段では、f0とf1との間において、その真ん中となる周波数(f0+f1)/2よりもf0寄りの周波数帯、つまりf0からそれよりも少し高い周波数までの周波数帯にノイズが存在している様子が、細かい梨子地模様(濃い梨子地模様)にて示されている。そして、こうしたノイズの周波数帯を避けるとともにf1まで達しないような周波数帯、つまり(f0+f1)/2を含むその周辺の周波数帯に亘って受信帯域(Band2)が設定されている様子が、粗い梨子地模様(淡い梨子地模様)にて示されている。
ちなみに、このように受信帯域(Band2)が設定される場合において、図2の上段に示される第1の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「0」が変調され、この変調信号が該受信帯域にてパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは次の通りであり、その内容が図9に示されている。
即ち、この場合、始めにパルス信号の存在しない間欠期間が検出された後、1つ目のパルス信号が検出され、次いで長い間欠期間が検出された後、2つ目のパルス信号が検出され、次いで短い間欠期間が検出された後、3つ目のパルス信号が検出され、最後に間欠期間が検出される。つまり、この場合、単位期間T内に検出されたパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンは、1つ目のパルス信号と2つ目のパルス信号との間の間欠幅は長いとともに、2つ目のパルス信号と3つ目のパルス信号との間の間欠幅は短いので、「長い間欠幅→短い間欠幅」ということになる。
一方、上記と同じ受信帯域(Band2)が設定される場合において、図2の下段に示される第2の掃引パターンに従ってキャリアが送信されることで原信号「1」が変調され、この変調信号が該受信帯域にてパルス信号として検出されるときの単位期間T内のパルス信号の検出パターンは次の通りであり、その内容が図10に示されている。
即ち、この場合、始めにパルス信号の存在しない間欠期間が検出された後、1つ目のパルス信号が検出され、次いで短い間欠期間が検出された後、2つ目のパルス信号が検出され、次いで長い間欠期間が検出された後、3つ目のパルス信号が検出され、最後に間欠期間が検出される。つまり、この場合、単位期間T内に検出されたパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンは、1つ目のパルス信号と2つ目のパルス信号との間の間欠幅は短いとともに、2つ目のパルス信号と3つ目のパルス信号との間の間欠幅は長いので、「短い間欠幅→長い間欠幅」ということになる。
CPU80は、検波器71から入力されたパルス信号の組み合わせパターンが「長い間欠幅→短い間欠幅」であるとき、つまり図9に示される第3の組み合わせパターンであるとき、これは原信号「0」の変調信号であると特定する。また、CPU80は、検波器71から入力されたパルス信号の組み合わせパターンが「短い間欠幅→長い間欠幅」であるとき、つまり図10に示される第4の組み合わせパターンであるとき、これは原信号「1」の変調信号であると特定する。
要するに、この場合、単位期間T内に検出されるパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンと原信号とが関連付けされており、CPU80は、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を特定し、これをもって原信号を復調するようになっている。
さて、図8を参照して、携帯機2からの変調信号を復調するときの動作について説明すると、図8においてポイントP0とポイントP1とで区切られる単位期間T1では、図10に示される第4の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第1番目の原信号は「1」であると特定される。
次いで、図8においてポイントP1とポイントP2とで区切られる単位期間T2では、図10に示される第4の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第2番目の原信号は「1」であると特定される。
次いで、図8においてポイントP2とポイントP3とで区切られる単位期間T3では、図9に示される第3の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第3番目の原信号は「0」であると特定される。
次いで、図8においてポイントP3とポイントP4とで区切られる単位期間T4では、図9に示される第3の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第4番目の原信号は「0」であると特定される。
最後に、図8においてポイントP4とポイントP5とで区切られる単位期間T5では、図10に示される第4の組み合わせパターンが得られるので、この場合、第5番目の原信号は「1」であると特定される。
そして、このように「第4の組み合わせパターン→第4の組み合わせパターン→第3の組み合わせパターン→第3の組み合わせパターン→第4の組み合わせパターン」の順から原信号は「11001」であると特定され、これをもって携帯機2からの変調信号の復調処理が完了する。
従って、こうした構成によると、単位期間T内に検出されるパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンと1単位の原信号とが関連付けされているので、その関連付け内容に基づいて、該組み合わせパターンに対応する原信号を容易に特定することができる。
・受信回路32の構成は、図4に示される態様に限定されない。例えば、図11に示される態様で受信回路32を構成してもよい。
この構成では、図4に示される電圧制御発振器53の代わりに局部発振器55が採用され、この局部発振器55から混合器52へ所定の周波数(例えば312MHz)の信号が入力される。ここに、局部発振器55から混合器52へ入力される信号の周波数は、前記実施形態とは異なり、自由に設定、つまり可変できる訳ではなく、該所定の周波数に固定される。
この構成では、図4に示される電圧制御発振器53の代わりに局部発振器55が採用され、この局部発振器55から混合器52へ所定の周波数(例えば312MHz)の信号が入力される。ここに、局部発振器55から混合器52へ入力される信号の周波数は、前記実施形態とは異なり、自由に設定、つまり可変できる訳ではなく、該所定の周波数に固定される。
また、この構成では、図4に示されるフィルタ61の代わりにアクティブフィルタ62が採用され、このアクティブフィルタ62は、CPU80による受信帯域の設定に関する制御に基づいて、これを通過する信号の周波数帯を、前記実施形態とは異なり、こちらは自由に設定、つまり可変できるようになっている。
そして、こうした構成において、313MHzと314MHzとの間で掃引されたような電波が受信アンテナ31により受信されるとともに、局部発振器55から混合器52へ312MHzの信号が入力される場合を想定する。すると、この場合、受信アンテナ31により受信された電波が増幅器51で増幅された後、この増幅後の信号が混合器52へ入力されることになる。ここで、このように増幅器51から混合器52へ入力される信号を受信対象信号と規定するとともに、局部発振器55から混合器52へ入力される312MHzの信号を基準信号と規定する。すると、混合器52において、受信対象信号と基準信号とを用いた演算が行われる結果、混合器52からは1MHz(=313MHz−312MHz)と2MHz(=314MHz−312MHz)との間で掃引されたような信号が出力される。
そして、こうした混合器52からの出力信号は、アクティブフィルタ62へ入力される。ここで、CPU80による前記制御に基づいて、アクティブフィルタ62を通過する信号の周波数帯が1MHzと1.5MHzとの間に設定された場合、次のようになる。つまり、この場合、受信アンテナ31により受信された電波のうち、313MHz(=312MHz+1MHz)と313.5MHz(=312MHz+1.5MHz)との間の信号のみが有効化される。要するに、この場合、313MHzと313.5MHzとの間に受信帯域が設定される。
検波器71は、アクティブフィルタ62を通過した信号を検出するに際して、受信帯域を区画する上限周波数(この場合、313.5MHz)及び下限周波数(この場合、313MHz)を包絡線とし、該上限周波数と該下限周波数との間を区間とする帯域全てを検波の対象とする包絡線検波によって、受信アンテナ31により受信された電波をパルス信号として検出し、このパルス信号をCPU80へ出力する。つまり、313MHzと314MHzとの間で掃引されたような電波が受信アンテナ31により受信された場合、313MHzと313.5MHzとの間の信号に応じたパターンでパルス信号が得られるとともに、これが検波器71からCPU80へ入力される。
従って、CPU80は、この場合にも前記実施形態と同様に、変調信号を復調することができる。
・前記実施形態では、キャリアとして三角波を用いたが、これに代えて正弦波や台形波等をキャリアとして用いるとともに、こうしたキャリアを原信号に応じた掃引パターンに従って送信するようにしてもよい。
・前記実施形態では、キャリアとして三角波を用いたが、これに代えて正弦波や台形波等をキャリアとして用いるとともに、こうしたキャリアを原信号に応じた掃引パターンに従って送信するようにしてもよい。
・前記実施形態では、1ビットの原信号を1単位の原信号として扱っていたが、これに代えて2ビットや3ビット、さらにはそれ以上の自然数からなるnビットの原信号を1単位の原信号として扱うようにしてもよい。このように構成すると、1単位のビットの数が大きくなる程、送信側においてそれだけ多くの情報を単位期間T毎に変調できるとともに、受信側においてそれだけ多くの情報を単位期間T毎に復調でき、総じて通信効率を向上することができる。
・車両ユーザが所持する携帯機と車両側に設けられる送受信機との間で双方向通信を行うとともに、それを通じてドアの解錠をいわばハンズフリーにて自動的に許可する、いわゆるスマートシステムに本発明を適用してもよいことは勿論である。
次に、上記実施形態及びその変更例から把握できる技術的思想について記載する。
〔1〕キャリアを用いて原信号を変調する送信機において、
所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと関連付けされるものを1単位の原信号として、該原信号を生成する原信号生成手段と、
前記原信号生成手段により生成された原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで前記原信号を変調する変調手段とを備える
ことを特徴とする送信機。
〔1〕キャリアを用いて原信号を変調する送信機において、
所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと関連付けされるものを1単位の原信号として、該原信号を生成する原信号生成手段と、
前記原信号生成手段により生成された原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで前記原信号を変調する変調手段とを備える
ことを特徴とする送信機。
〔2〕送信機から送信される変調信号を受信機で復調する通信システムにおいて、
前記送信機として、技術的思想〔1〕に記載の送信機を備えるとともに、
前記受信機として、請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信機を備える
ことを特徴とする通信システム。
前記送信機として、技術的思想〔1〕に記載の送信機を備えるとともに、
前記受信機として、請求項1〜5のいずれか一項に記載の受信機を備える
ことを特徴とする通信システム。
1…キーレスシステム(通信システム)、2…携帯機(送信機)、3…セキュリティ装置(受信機)、21…解錠スイッチ、22…施錠スイッチ、23…マイコン(原信号生成手段)、23a…メモリ、24…送信回路(変調手段)、25…送信アンテナ、31…受信アンテナ、32…受信回路、33…照合装置、33a…メモリ、40…ドア制御装置、51…増幅器(便宜上「LNA」にて図示)、52…混合器(便宜上「MIX」にて図示)、53…電圧制御発振器(便宜上「VCO」にて図示)、54…位相同期回路(便宜上「PLL」にて図示)、55…局部発振器(便宜上「LO」にて図示)、62…アクティブフィルタ、71…検波器(包絡線検波手段、便宜上「DET」にて図示)、80…CPU(受信帯域設定手段、原信号特定手段、ノイズ検出手段)。
Claims (5)
- 所定の時間周期で区切られる単位期間毎に、2つの周波数間での掃引パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、原信号に応じた掃引パターンに従ってキャリアを送信することで原信号が変調され、その変調信号を復調する受信機であって、
前記2つの周波数間に受信帯域を設定する受信帯域設定手段と、
前記受信帯域設定手段により設定される受信帯域に応じて、該受信帯域にて前記変調信号が受信されるときの前記単位期間内の受信パターンと1単位の原信号とが関連付けされ、その関連付け内容に基づいて、前記受信帯域設定手段により設定された受信帯域にて前記変調信号が受信されたときの単位期間内の受信パターンに対応する原信号を特定する原信号特定手段とを備える
ことを特徴とする受信機。 - 請求項1に記載の受信機において、
当該受信機と送信機との間での通信を妨げるノイズが存在しているか否かを該通信に先立って判断するノイズ検出手段をさらに備え、
前記受信帯域設定手段は、前記ノイズ検出手段により、当該受信機と送信機との間での通信を妨げるノイズが存在していると判断されたとき、そのノイズの周波数帯を避けるような周波数帯域を受信帯域として設定する
ことを特徴とする受信機。 - 請求項1又は請求項2に記載の受信機において、
前記受信帯域設定手段により設定される受信帯域を区画する上限周波数及び下限周波数を包絡線とし、該上限周波数と該下限周波数との間を区間とする帯域全てを検波の対象とする包絡線検波によって前記変調信号をパルス信号として検出する包絡線検波手段をさらに備え、
前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内のパルス信号の検出パターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定する
ことを特徴とする受信機。 - 前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内の検出パターンとして、該単位期間内に検出されたパルス信号に関して、パルス幅の検出順での組み合わせパターンを特定し、その特定した組み合わせパターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定する
ことを特徴とする請求項3に記載の受信機。 - 前記原信号特定手段は、前記包絡線検波手段により前記変調信号がパルス信号として検出されたときの単位期間内の検出パターンとして、該単位期間内に検出されたパルス信号に関して、隣り合う2つのパルス信号間の間欠幅の検出順での組み合わせパターンを特定し、その特定した組み合わせパターンを前記受信パターンとして、それに対応する原信号を前記関連付け内容に基づいて特定する
ことを特徴とする請求項3に記載の受信機。
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2008
- 2008-04-25 JP JP2008116050A patent/JP2009267830A/ja active Pending
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