JP2009267285A - 半導体基板、半導体基板の製造方法、トランジスタ、並びに電気光学装置 - Google Patents

半導体基板、半導体基板の製造方法、トランジスタ、並びに電気光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多結晶シリコンを(111)配向を選択的に形成する場合、結晶粒界の位置はランダムに形成されるため、トランジスタのチャネル部分に結晶粒が配置された場合、結晶粒界に存在するトラップ準位の影響により、電気的特性が低下する。また、チャネル部分に発生したホットキャリアを吸収する領域がなく、キンク特性が発生するという課題がある。
【解決手段】(111)配向を含む不純物がドーピングされた第1シリコン層204上に貫通孔206を含む絶縁層205を形成した後、第2シリコン層前駆体207aを積層し、XeClエキシマレーザを用いて第1シリコン層204を種結晶として再結晶工程を行い、面方位が(111)に揃えられた第2シリコン層207を形成する。そして不純物がドーピングされた第1シリコン層204からホットキャリアを引き抜くことで、キンクの発生が抑えられ、且つ電気的特性に優れたトランジスタを提供できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体基板、半導体基板の製造方法、トランジスタ、並びに電気光学装置に関する。
液晶装置や有機EL(エレクトロルミネセンス)装置等においては、トランジスタを含む集積回路を用いて画素のスイッチング動作等を行っている。トランジスタの構造として、非晶質シリコン膜を用いてチャネル領域等を形成したものが知られている。また、多結晶シリコン膜を用いてチャネル領域等を形成したトランジスタも実用化されている。多結晶シリコン膜を用いることにより、非晶質シリコン膜を用いた場合に比較して移動度等の電気的特性が向上し、トランジスタの性能を向上させることができる。
また、トランジスタの性能を更に向上させるために、特許文献1に記載されるように(111)配向を選択的に形成し、μmオーダーでの結晶粒を形成する技術が知られている。また、特許文献2に示されるように、(100)配向又は、(220)配向を有する面方位に揃えた結晶粒を形成する技術が知られている。特に(100)配向や、(111)配向を持つ面方位を有することで、平面視における回転方向に対して電気的特性が揃えられる(例えばトランジスタにおけるチャネルの向きを変えた場合での相互コンダクタンスの変動が抑えられる等)ため、設計の自由度を向上させることが可能となる。
また、薄層状の構成を有するトランジスタは、チャネル部分で発生したホットキャリアにより電気的特性が乱され、「キンク」と呼ばれる現象が発生する。この現象を避けるべく、特許文献3に示すように、チャネル領域脇にホットキャリアを吸収する領域を配置する構造が知られている。この構造を用いることで、「キンク」の発生を抑制することが可能となる。
特開平6−283422号公報 特開2007−306022号公報 特開2004−327979号公報
しかしながら、特許文献1及び2に示された方法を用いて結晶粒を形成した場合、結晶粒界の位置はランダムに形成されるため、特に、トランジスタのチャネル部分に結晶粒が配置された場合、結晶粒界に存在するトラップ準位の影響により、オフ電流が増加し、オン電流が低下してしまうという課題が生じる。
また、特許文献2に示されている図面を参照すると、多結晶領域を形成する単結晶群の大きさは0.5μm程度であり、トランジスタを形成した場合複数の結晶粒界がチャネルに配置されてしまい、同様にオフ電流が増加し、オン電流が低下してしまうという問題が発生するという課題が生じる。
また、特許文献3に示される構造を用いた場合、等価的にチャネル幅が異なるトランジスタが直列に繋げられた構造となるため、チャネル内での電流や電界分布に乱れが生じ、トランジスタ特性が低下するという懸念が生じる。更に、チャネル脇にホットキャリアを吸い出すべくチャネルと異なる電位が与えられるため、この観点からもトランジスタ特性が乱されるという懸念がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例にかかる半導体基板は、電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板と、前記基板上に位置し、面方位が定められ、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する単結晶領域を複数備え、複数の島状に配置される第1シリコン層と、複数の島状に配置される前記第1シリコン層を覆う、電気的に絶縁性を備え、前記第1シリコン層を露出させる貫通孔を備える絶縁層と、前記貫通孔により前記第1シリコン層と繋がっており、平面視にて前記貫通孔を含む領域に位置する、面方位が前記第1シリコン層と揃えられた単結晶領域を含む第2シリコン層と、を含むことを特徴とする。
これによれば、第2シリコン層の単結晶領域は、貫通孔の位置と対応する領域に配置されるため、設計段階で第2シリコン層の結晶粒界を避けることが可能となる。また、面方位が揃えられているため、半導体基板を用いてなる素子の電気的特性を揃えることが可能となる。また、絶縁層に用いられる酸化シリコンや窒化シリコン、又は窒化酸化シリコンを含む物質と比べ、シリコンの熱伝導性は高い。そのため、第2シリコン層中で消費された電力に起因する熱を効果的に第1シリコン層中に伝達することができ、第2シリコン層の温度上昇を抑制することが可能となる。
[適用例2]上記適用例にかかる半導体基板であって、前記第2シリコン層の面方位は、前記基板の法線と配向角のずれが10°以下に抑えられた(111)面又は(100)面の結晶面を含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、第2シリコン層は配向角のずれが10°以下に抑えられた(111)面又は(100)面の結晶面を含んでいる。この結晶面を含むことで、第2シリコン層が有する電気的特性は、他の結晶面を有する場合と比べて平面視における角度依存性を抑えることが可能となる。そのため、当該半導体基板に形成されるデバイスの向きを変えた場合においても、当該デバイスにおける電気的特性の変動を抑えることが可能となる。また、第1シリコン層は導体として扱えるため、第2シリコン層の電位を制御する領域としても利用可能である。
[適用例3]本適用例にかかる半導体基板の製造方法は、電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板に、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する第1シリコン層前駆体を成層する工程と、前記第1シリコン層前駆体に、走査方向に対して、その一部が重なるようずらしながら光エネルギーをステップ状に供給し、前記基板の法線と10°以下に配向角のずれが抑えられた(100)もしくは(111)方向のいずれか一つの配向を有する多結晶領域を含む第1シリコン層に改質する工程と、前記第1シリコン層を複数の領域に分離する工程と、前記第1シリコン層と重ねて、電気的に絶縁性を備え、貫通孔を備える絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層と重ね、前記貫通孔を介して前記第1シリコン層と接続される第2シリコン層前駆体を形成する工程と、前記第2シリコン層前駆体に光エネルギーを与えて溶融させ、前記第1シリコン層が有する配向方向に揃えて再結晶化させ、前記貫通孔を囲い、配向角のずれが10°以下に抑えられた(100)もしくは(111)方向のいずれか一つの配向を有する単結晶群を含み、且つ前記単結晶群の各々の粒径は、平面視にて2μm以上、10μm以下の直径を有する円形領域を収める第2シリコン層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
これによれば、平面視にて従来技術と比べ大きな粒径を備え、且つ面方位が揃えられた単結晶群を形成することが可能となる。2μm以上の直径を有することで、単結晶領域内に微細化された電子デバイスを配置することが可能となる。そして、10μm以下の直径に収めることで、再結晶化させる工程における転移の発生を抑制することが可能となる。更に、面方位が(100)配向又は、(111)配向のいずれか一つの配向を有しているため、他の結晶面を有する場合と比べ、電気的な特性の、平面視における角度依存性を抑えた第2シリコン層を形成することが可能となる。また、貫通孔を囲う位置に結晶粒界が形成されるため、設計段階で結晶粒界を避けてデバイスを配置することが可能となる。
[適用例4]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層前駆体に不純物を加えず成層し、前記第1シリコン層に改質した後に不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の不純物を導入することを特徴とする。
上記した適用例によれば、(100)もしくは(111)方向のいずれか一つの配向を有する多結晶領域を含む第1シリコン層を形成する工程では、不純物を導入していない。そのため、不純物の影響を避けて第1シリコン層前駆体を第1シリコン層に改質することが可能となる。
[適用例5]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記光エネルギーは、一部が重なるよう走査する照射法に代えて、前記第1シリコン層前駆体に対して複数回照射エリアを固定した状態で供給した後、次の領域に向けて走査することを特徴とする。
上記した適用例によれば、光エネルギーを定められた範囲に照射する工程に代えられる。この場合、走査速度をプロセスパラメータと分離し、光エネルギー強度と照射回数のみで再結晶工程の条件出しが可能となり、光エネルギーを走査させる方法と比べ短時間で照射条件を最適化することが可能となる。
[適用例6]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記光エネルギーは、前記第1シリコン層前駆体を完全溶融若しくは部分溶融させてなる値を有することを特徴とする。
上記した適用例によれば、第1シリコン層前駆体を完全溶融させた場合に(111)配向が経験上得られている。また、第1シリコン層前駆体を部分溶融させた場合には、(100)配向が経験上得られており、面方位を選択的に揃えることが可能となる。
[適用例7]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層は、10nm以上100nm以下の厚さを有することを特徴とする。
上記した適用例によれば、10nm以上の厚さを有することで、安定した層状の形状を形成することができる。そして、100nm以下の厚さを有することで、光エネルギーを深部まで到達させて溶融させることが可能となり、再結晶工程を実行することが可能となる。
[適用例8]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層は、20nm以上50nm以下の厚さを有することを特徴とする。
上記した適用例によれば、20nm以上の厚さを有することで、面内均一性に優れた層形成が可能となり、50nm以下の厚さを有することで、異常な核の発生を抑えた再結晶工程を実行することが可能となる。
[適用例9]上記適用例にかかる半導体基板の製造方法であって、前記貫通孔の直径は50nm以上500nm以下であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、50nm以上の直径を有することで、確実に開孔することが可能となる。そして500nm以下の直径を有することで第1シリコン層の結晶粒界を避けて再結晶工程を実行することが可能となる。
[適用例10]本適用例にかかるトランジスタは、電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板と、前記基板上に位置し、面方位が定められ、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する単結晶領域を複数備え、複数の島状に配置される第1シリコン層と、複数の島状に配置される前記第1シリコン層を覆う、電気的に絶縁性を備え、前記第1シリコン層を露出させる貫通孔を備える絶縁層と、前記貫通孔により前記第1シリコン層と繋がっており、平面視にて前記貫通孔を含む領域に位置する、面方位が前記第1シリコン層と揃えられた単結晶領域を含む第2シリコン層の少なくとも一部をチャネルとして用いることを特徴とする。
これによれば、トランジスタのチャネル領域は単結晶領域内に配置される。そのためチャネル内に結晶粒界を有するトランジスタと比べ、リーク電流を低減でき、更にオン電流を増加させることが可能となる。また、面方位が揃えられているため、トランジスタの電気的特性を揃えることが可能となる。
更に、導電性を有する第1シリコン層とチャネル部分とが接続されているため、トランジスタのチャネル内で発生するホットキャリアを第1シリコン層に引き出すことが可能となり、ホットキャリアに起因するキンク現象を抑えることができる。加えて、絶縁層に用いられる酸化シリコンや窒化シリコン、又は窒化酸化シリコンを含む物質と比べ、シリコンの熱伝導性は高い。そのため、第2シリコン層中で消費された電力に起因する熱を効果的に第1シリコン層中に伝達することができ、第2シリコン層の温度上昇を抑制することが可能となる。
[適用例11]上記適用例にかかるトランジスタであって、前記第2シリコン層の面方位は、前記基板の法線と配向角とのずれが10°以下に抑えられた(111)又は(100)の結晶面を含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、第2シリコン層は基板の法線と、配向角とのずれが10°以下に抑えられた(111)又は(100)の結晶面を含んでいる。この結晶面を含むことで、第2シリコン層が有する電気的特性は、他の結晶面を有する場合と比べて平面視における角度依存性を抑えることが可能となる。そのため、チャネルが配置される方向を変えた場合においても電気的特性の変動を抑えられるトランジスタを提供することが可能となる。
[適用例12]本適用例にかかる電気光学装置は、上記記載のトランジスタを含むことを特徴とする。
これによれば、本適用例にかかる電気光学装置は、上記したトランジスタを用いるため、従来技術と比べ高精細な表示品位を有する電気光学装置を得ることができる。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。
(半導体基板)
以下、本実施形態にかかる半導体基板について、図面を参照して説明する。図1(a)は、半導体基板100の構成を示す平面図、(b)は図1(a)のA−A’線における半導体基板100の断面図である。なお、本実施形態の説明において、「上」とは図1(a)での上側にあたる位置を示すものとして定義する。
ガラス等を用いてなる基板201上には、酸化シリコン等を用いたバッファ層202が配置されている。バッファ層202は、例えば200nm程度の厚みを有している。バッファ層202上には、島状に配置された複数の第1シリコン層204が配置されている。本実施形態では、第1シリコン層204の層厚として40nmの厚みを有する場合について説明を行う。第1シリコン層204中はP型、又はN型の不純物を含んでおり、P型の不純物としては、例えば硼素を含み、N型の不純物としては、例えば燐を含んでいる。不純物濃度としては、1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有することが好適である。1×1016cm-3以上の値を有する不純物を含むことで、後述する第2シリコン層207のキャリア分布を制御することが可能となる。そして、1×1022cm-3以下の値を有する不純物を含むことで、第1シリコン層204の不純物による特性劣化を抑制することができる。
第1シリコン層204は、10°以下のずれ範囲を有する(100)配向、又は(111)配向を有する面方位に揃えられた単結晶を含む多結晶構造を有している。第1シリコン層204上には、200nm程度の層厚を有し、2〜10μm程度の距離を持つ貫通孔206を含む絶縁層205が配置されている。そして、貫通孔206上には、10°以下のずれ範囲を有する(100)配向、又は(111)配向を有する面方位に揃えられた単結晶領域208を含む第2シリコン層207が配置されている。単結晶領域208は、平面視にて貫通孔206を囲うように配置されている。
単結晶領域208の位置は、貫通孔206を含む領域に配置される。貫通孔206上に、単結晶領域208が配置されるため、設計段階で結晶粒界209を避けてデバイスを配置することが可能となる。また、単結晶領域208の面方位が(100)配向又は、(111)配向のいずれか一つの配向を有しているため、他の結晶面を有する場合と比べ、電気的な特性の、平面視における角度依存性を抑えた単結晶領域208を提供することが可能となる。なお、面方位が異なる配向を有する領域が若干含まれていても総合的な電気的特性を向上させることが可能となるため、この場合においても本実施形態を適用することが可能である。例えば面方位の異なる領域が50%未満であれば、本実施形態を適用する場合には好ましい。
(半導体基板の製造方法)
以下、本実施形態にかかる半導体基板の製造方法について、図面を参照して説明する。図2(a)〜(c)、図3(a)〜(c)は、半導体基板100の製造工程を説明するための工程断面図、図4(a),(b)は、半導体基板100の製造工程を説明するための平面図である。上記した半導体基板100は、例えばこの製造方法を用いて製造することが可能である。
まず、ガラス等を用いてなる基板201上に酸化シリコン等を用いたバッファ層202を形成する。バッファ層202は、例えばプラズマCVD法などにより形成され、その厚さは200nmの程度の厚さを有している。この工程において用いる原料ガスとしては、例えばモノシランと酸化窒素との混合ガスや、TEOS(テトラエトキシシラン、Si(OC254))と酸素の組合せが好適である。成層温度は、基板201の表面温度が150〜450℃となる条件を用いることができる。次に、第1シリコン層前駆体204aをプラズマCVD法などにより成層する。層厚は、10nm以上100nm以下の値をとることが望ましい。10nm以上の厚さを有することで、安定した層状の形状を形成することができる。100nm以下の厚さを有することで、光エネルギーを深部まで到達させて溶融させることが可能となり、再結晶工程を実行することが可能となる。より好ましくは、20nm以上50nm以下の値をとることがより望ましく、20nm以上の厚さを有することで、面内均一性に優れた層形成が可能となり、50nm以下の厚さを有することで、異常な核の発生を抑えた再結晶工程を実行することが可能となる。本実施形態では、40nmの層厚で第1シリコン層前駆体204aを形成している。この工程において用いる原料ガスとしては、ジシランやモノシランが好適である。そして、第1シリコン層前駆体204aにイオン注入法等を用いて硼素や燐等の不純物を導入する。不純物導入後の不純物濃度としては、1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有することが好適である。なお、この不純物導入工程は、後述する第1シリコン層前駆体204aを溶融/再結晶化する工程後に行っても良い。ここまでの工程を終えた状態での工程断面図を図2(a)に示す。また、ここで第1シリコン層前駆体204aを加熱し、水素を離脱させる工程を行っても良い。また、この工程を不純物導入前に行うことも好適である。
次に、例えばXeCl,ArF,KrF,XeFなどのエキシマレーザを用いて、エネルギー密度を300〜400mJ/cm2に設定し、第1シリコン層前駆体204aに光エネルギーを加え、第1シリコン層前駆体204aを溶融/再結晶化させる。レーザ光は走査方向に対して、その一部が重なるようずらしながら第1シリコン層前駆体204aに照射される。具体的な値としては、図2(b)に示すように、照射幅を400μm、ステップピッチを2μm以上15μm以下に設定する。
本実施形態では、ステップピッチを10μmに設定する場合について説明する。この場合、第1シリコン層前駆体204aは各領域で40回の溶融/再結晶化を繰り返すようになる。なお、このステップピッチは、再結晶条件によっては更に小さな値や、大きな値を用いることが好適な場合がある。そのような場合には、上記したステップピッチを外した値を用いても良い。なお、ここでステップを刻まずに、レーザ光の照射/再結晶化を一部の領域に固定して繰り返し行い、照射後に隣接する領域にレーザ光を照射する工程に代えても良い。そして、前述したイオン注入工程は、この工程後に行っても良い。
この工程を終えた状態での工程断面図を図2(c)に示す。この工程を行うことで、第1シリコン層前駆体204aは面方位が(100)面又は(111)面に対して10°以下の傾きを有する多結晶を含む第1シリコン層204に改質される。面方位はレーザ光の照射条件等により変化するが、実験的には、完全溶融させた場合に(111)面、部分溶融させた場合に(100)面が得られる場合が多い。また、(100)面と(111)面が混在することはなく、どちらかの面方位が選択的に出現する傾向を有している。
なお、面方位が異なる配向を有する領域が若干含まれていても総合的な電気的特性を向上させることが可能となるため、この場合においても本実施形態を適用することが可能である。例えば面方位の異なる領域が50%未満であれば、本実施形態を適用する場合には好ましい。そして、この工程後、第1シリコン層204を島状の複数領域に分離する。分離方法としては、フォトリソグラフ工程を用いることが好適である。
次に、酸化シリコンや、窒化シリコン、酸窒化シリコン等を含む絶縁層205を形成する。絶縁層205は、例えば、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)、低圧化学気相堆積法(LPCVD法)、スパッタリング法などの成膜法によって形成することが好適である。
次に、絶縁層205を平面視にて第1シリコン層204と重なる領域内で開孔した貫通孔206を形成し、部分的に第1シリコン層204を露出させる。この状態での平面図を図4(a)に示す。図4(a)に示すように、貫通孔206は、各々2μm以上10μm以下の距離を持って開孔されている。2μm以上の距離をとることで、後述する再結晶工程で得られる単結晶領域の大きさを2μm以上にすることができ、デバイス形成に対して実用的な広さを有する単結晶領域を形成することができる。また、10μm以下の距離をとることで、単結晶性を確保することが可能となる。ここで、貫通孔206間の距離を2μmにすることで、直径2μmを有する円径領域を含む略矩形の領域が形成される。そして、この距離を10μmとすることで直径10μmの円形領域を含む略矩形の領域を得ることが可能となる。また、貫通孔206の直径は50nm以上500nm以下であることが好ましい。50nm以上の直径を有することで、孔をつぶすことなく開孔することが可能となり、500nm以下の直径を有することで、第1シリコン層204の結晶粒界を避けて後述する第2シリコン層前駆体207aと第1シリコン層204と接続させることが可能となる。
続けて、第2シリコン層前駆体207aをプラズマCVD法などにより成層する。層厚は、30nm以上150nm以下の値をとることが望ましい。30nm以上の厚さを有することで、安定した層状の形状を形成することができる。150nm以下の厚さを有することで、光エネルギーを深部まで到達させて溶融させることが可能となり、再結晶工程を実行することが可能となる。この工程を終えた状態での工程断面図を図3(a)に示す。また、ここで第2シリコン層前駆体207aを加熱し、水素を離脱させる工程を行っても良い。
次に、エキシマレーザ等を用いて、第2シリコン層前駆体207aを溶融/再結晶化する。このレーザ照射に用いるレーザの波長は、第2シリコン層前駆体207aに対して吸収係数の大きな370nm程度以下の波長域が望ましい。例えば、波長308nm、パルス幅20〜30nsのXeClパルスエキシマレーザ、又はパルス幅200ns程度のXeClエキシマレーザを用いて、エネルギー密度が0.4〜2.0J/cm2程度となるように行うことが好適である。このような条件で照射したレーザは、その波長(308nm)における第2シリコン層前駆体207aでの吸収係数が0.139nm-1と大きく、レーザ光は、第2シリコン層前駆体207aの表面付近で吸収される。
レーザ照射の条件を上記したように選択することにより、貫通孔206内の底部にある第1シリコン層204を部分溶融状態とし、第2シリコン層前駆体207a部分については完全溶融状態となるようにする。これによりレーザ照射後のシリコンの結晶成長は貫通孔206の底部である第1シリコン層204から始まり、貫通孔206を経由して完全溶融状態にある第2シリコン層前駆体207aへ進行する。この工程を進めている状態での工程断面図を図3(b)に示す。
第2シリコン層前駆体207aは、第1シリコン層204の結晶方位に従ってエピタキシャル成長する。そのため、第1シリコン層204を始点として成長する第2シリコン層207の結晶方位は、結晶方位の揃った第1シリコン層204の結晶方位を反映したものとなる。このように、結晶方位が制御された第1シリコン層204上に貫通孔206を形成することで、レーザ照射後には貫通孔206の底部に位置する第1シリコン層204を始点として、結晶方位の揃った、大粒径の結晶粒を有する第2シリコン層207を形成することが可能となる。
即ち、第1シリコン層204が有する面方位を引き継ぐ形で再結晶化が行われ、第1シリコン層204が有する、(100)面又は(111)面を持つ単結晶領域208を含む第2シリコン層207を得ることができる。ここで、単結晶領域208の外側には、転移を含む結晶粒界209が副次的に発生する。なお、面方位が異なる配向を有する領域が若干含まれていても総合的な電気的特性を向上させることが可能となるため、この場合においても本実施形態を適用することが可能である。例えば面方位の異なる領域が50%未満であれば、本実施形態を適用する場合には好ましい。この工程を終えた状態での工程断面図を図3(c)に、平面図を図4(b)に示す。以上の工程を行うことで、本実施形態にかかる半導体基板100を製造することが可能となる。この場合では、溶融/再結晶化を行うことで第1シリコン層204と第2シリコン層207との電気的接続は良好なオーム性接合を得ることができ、第1シリコン層204を介して第2シリコン層207中のキャリア分布を制御し得る半導体基板100の製造方法を提供することが可能となる。
(トランジスタ)
次に、半導体基板100に配置されるトランジスタについて説明する。図5(a)は、トランジスタ90の構造を示す平面図、(b)は図5(a)のA−A’線におけるトランジスタ90の断面図である。図5(a)は、視認性の向上させるため、第2層間絶縁層5を透明とした透視図としている。なお、以降の説明では、便宜上図5(b)の下側を「下側」と定義する。トランジスタ90は、第2シリコン層207における(100)面又は(111)面を持つ単結晶領域208に配置される。半導体基板100における単結晶領域208は、貫通孔206周辺に形成されるため、設計段階で結晶粒界209を避けてトランジスタ90のチャネル部分を配置することが可能である。そのため、結晶粒界209に起因するリーク電流の発生や、移動度の低下を抑えることが可能となり、結晶粒界209をチャネル領域に含むトランジスタと比べ高い性能を有するトランジスタ90を得ることが可能となる。なお、面方位が異なる配向を有する領域が若干含まれていても総合的な電気的特性を向上させることが可能となるため、この場合においても本実施形態を適用することが可能である。例えば面方位の異なる領域が50%未満であれば、本実施形態を適用する場合には好ましい。
トランジスタ90に必要のない第2シリコン層207は、フォトリソグラフ法等を用いて除去しておくことで、素子分離が可能となる。ここでトランジスタ90は、ゲート絶縁層2、ゲート電極3g、チャネル領域1b、ソース側高濃度不純物領域1c、ドレイン側高濃度不純物領域1d、ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1f、結晶粒界209を含んでいる。第1シリコン層204は上述したように例えば硼素や燐を1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の不純物を含んでおり、電気的に導体として扱える状態を有している。
ゲート絶縁層2は第2シリコン層207の単結晶領域208を覆うように配置されている。ここで、ゲート絶縁層2の厚さはトランジスタ90の駆動電圧により設定され、例えば10〜150nm程度の厚さを有している。ゲート絶縁層2としては、例えば酸化シリコンを好適な材料として用いることができる。ゲート電極3gは、タンタルや、アルミニウム等の金属や、ポリシリコン等を用いて形成されている。ポリシリコンを用いる場合には、ソース側高濃度不純物領域1c、ドレイン側高濃度不純物領域1dを形成する工程と同時に不純物を導入し、低抵抗化させたポリシリコンを用いる場合と、予め不純物を含ませてポリシリコンを低抵抗化させたポリシリコンを用いる、あるいは一旦形成したポリシリコン中に燐等を熱拡散させて低抵抗化させる方法を用いることが好適である。
ゲート電極3gの下側には、チャネル領域1bが配置される。そして、チャネル領域1bの両脇には、ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1fが配置されている。ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1fは、例えばマスクオフセット等の手法で形成される。ここで、ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1fは必須の構成ではなく省略可能である。
また、チャネル領域1bの下側には、貫通孔206を介して第1シリコン層204が配置されている。第1シリコン層204と接続されることで、トランジスタ90のチャネル領域1bで消費される電力により生じる熱は第1シリコン層204を介して伝導される。そのため、トランジスタ90の温度上昇は抑えられ、トランジスタ90の動作を安定化させることができる。更に、トランジスタ90のチャネル領域1bに発生したホットキャリアは、第1シリコン層204を介して排出することが可能となっており、「キンク」の発生を抑えることを可能としている。また、チャネル領域1bの下側からホットキャリアを排出するため、チャネル領域1bの電位分布に与える影響が抑えられ、トランジスタ特性に大きな影響を与えることなくホットキャリアを排出することが可能となる。
そして、トランジスタ90を覆うように500nm程度の膜厚の酸化シリコン層が配置されている。この酸化シリコン層は第2層間絶縁層5として機能する。
次に、第2層間絶縁層5とゲート絶縁層2を貫通し、ソース側高濃度不純物領域1cに至るコンタクトホール92を介して、アルミニウムやタングステン等の金属材料が用いられたデータ線(ドレイン電極)6aの一部を用いて配置される。同様に、第2層間絶縁層5とゲート絶縁層2を貫通し、ドレイン側高濃度不純物領域1dに至るコンタクトホール94を介して、アルミニウムやタングステン等の金属材料が用いられたドレイン電極6bが配置されたトランジスタ90の構造が提供可能となる。ここで、結晶粒界209はソース側高濃度不純物領域1cや、ドレイン側高濃度不純物領域1dに配置されている。ソース側高濃度不純物領域1cではトラップ準位が全て埋まってしまうため、結晶粒界209が配置されていてもトランジスタ90の特性に影響を及ぼすことはない。結晶粒界209をソース側高濃度不純物領域1cやドレイン側高濃度不純物領域1dに含ませることで、別のトランジスタ90と比べ、例えば高い電圧や、高い電流を扱うことを可能とするトランジスタ90を得ることができる。
(トランジスタを備えた電気光学装置)
次に、半導体基板100を用いてなるトランジスタを用いた電気光学装置としての液晶表示装置について説明する。図6は液晶表示装置150を駆動するトランジスタ90について説明するための等価回路図、図7(a)は、トランジスタ90を含む平面レイアウトを示す平面図、(b)は、図7(a)のA−A’線断面図である。なお、図7(b)においては、図示上側が光入射側、図示下側が視認側(観察者側)として図示している。ここでは、透光性を確保するため、第1シリコン層204を島状に分離し、その上に絶縁層205を形成する工程を用いている。
図6に示すように、液晶表示装置150には、画素電極9aを制御するためのトランジスタ90が配置されている。トランジスタ90のソースには、画像信号が供給されるデータ線6aが電気的に接続されており、複数のデータ線6aには、画像信号S1、S2、…、Snがこの順に線順次に供給されるか、あるいは相隣接する複数のデータ線6aに対してグループ毎に供給される。トランジスタ90のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、複数の走査線3aに対して、走査線駆動回路93を介して走査信号G1、G2、…、Gmが所定のタイミングでパルス的に線順次で印加される。画素電極9aはトランジスタ90のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるトランジスタ90を一定期間だけオンすることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込む。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、後述する共通電極との間で一定期間保持される。液晶層102は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能にする。ここで、保持された画像信号がリークすることを防止するために、画素電極9aと共通電極との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量98が付加されている。そして、蓄積容量98とトランジスタ90のドレインとの間は容量線3bにより電気的に接続されている。
図7(b)に示すように、液晶表示装置150は、半導体基板100と対向基板104とが所定の隙間を介してシール材(図示せず)によって貼り合わされており、シール材により囲まれた領域内に液晶層102が保持されている。半導体基板100は、複数のトランジスタ90が形成された半導体装置として構成されており、対向基板104には共通電極108が形成されている。
図7(a)に示すように、半導体基板100には、矩形状の画素電極9aが複数、マトリクス状に配置され、各画素電極9aの縦横の境界に沿って、データ線6a、走査線3a及び容量線3bが形成されている。
トランジスタ90は、(100)面又は(111)面を持つ単結晶領域208によってチャネル領域1b(図7(b)参照)が構成されている。データ線6aは、第2シリコン層207のソース側延展部1sに対してコンタクトホール92を介して電気的に接続され、画素電極9aは、第2シリコン層207のドレイン側延展部1tに対して、コンタクトホール96、ドレイン電極6b及びコンタクトホール94を介して電気的に接続されている。そして走査線3aの突出部分はゲート電極3gとして機能している。第2シリコン層207は、容量線3bと対向する部分にまで延設されており、この延設部分1g(図7(b)参照)を下電極とし、容量線3bを上電極とする蓄積容量98が形成されている。
図7(b)において、半導体基板100は、ガラスなどの透光性材料を用いた基板10、基板10における液晶層102側の面に形成された画素電極9a、トランジスタ90、及び配向膜11を主体として構成されている。対向基板104は、ガラスなどの透光性材料を用いた基板105、基板105の液晶層102側の面に形成された共通電極108、及び配向膜110とを主体として構成されている。
半導体基板100における液晶層102側の面には、インジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電性材料を用いた画素電極9aが形成されており、各画素電極9aに隣接する位置にトランジスタ90が形成されている。
下地保護層12上には、多結晶シリコンを用いた第2シリコン層207が所定の島状パターンで形成されており、第2シリコン層207の上層側には、シリコン酸化物などを用いたゲート絶縁層2が形成されている。ゲート絶縁層2上には、走査線3a(ゲート電極3gと一体化されている)が形成されている。第2シリコン層207のうち、ゲート絶縁層2を介してゲート電極3gと対向する領域が、ゲート電極3gからの電界によりチャネルが形成されるチャネル領域1bとなっている。また、第2シリコン層207において、チャネル領域1bの一方側(図示左側)はソース側延展部1sになっており、他方側(図示右側)はドレイン側延展部1tになっている。
本実施形態において、トランジスタ90はLDD構造を有しており、第2シリコン層207のソース側延展部1s及びドレイン側延展部1tには各々、不純物濃度が相対的に高い高濃度不純物領域(ソース側高濃度不純物領域1c、ドレイン側高濃度不純物領域1d)が形成されている。そして、不純物濃度が相対的に低い低濃度不純物領域(ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1f)とが形成され、低濃度不純物領域(ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1f)は、チャネル領域1bと高濃度不純物領域(ソース側高濃度不純物領域1c、ドレイン側高濃度不純物領域1d)との間に形成されている。ドレイン側高濃度不純物領域1dの下側では、下地保護層12に形成された貫通孔206を介して第1シリコン層204と接続している。シリコンは、シリコン酸化物などと比べ熱伝導性が10〜20倍程度高い。電力消費が大きいドレイン側高濃度不純物領域1dの領域で第1シリコン層204と接続されることで、トランジスタ90が電力を消費する場合でも、熱的な通路が確保されるため、トランジスタ90の温度上昇が抑えられ、トランジスタ90を安定に動作させることが可能となる。
ゲート電極3gの上層側には、シリコン酸化物などを用いた第1層間絶縁層4が形成されており、この第1層間絶縁層4上にデータ線6a及びドレイン電極6bが形成されている。データ線6aは、トランジスタ90のソース電極として、第1層間絶縁層4に形成されたコンタクトホール92を介してソース側高濃度不純物領域1cに電気的に接続され、ドレイン電極6bは、第1層間絶縁層4に形成されたコンタクトホール94を介してドレイン側高濃度不純物領域1dに電気的に接続されている。データ線6a及びドレイン電極6bの上層側には、シリコン窒化物などを用いた第2層間絶縁層5が形成されており、第2層間絶縁層5上に画素電極9aが形成されている。画素電極9aは、第2層間絶縁層5に形成されたコンタクトホール96を介してドレイン電極6bに電気的に接続されている。
第2シリコン層207のドレイン側高濃度不純物領域1dからの延設部分1g(下電極)に対しては、ゲート絶縁層2と一体形成された絶縁層(誘電体層)を介して、容量線3bが上電極として対向配置しており、蓄積容量98(詳細は図7(a)参照)が形成されている。また、半導体基板100の液晶層102側の最表面には配向膜11が形成されている。
他方、対向基板104においては、基板105の液晶層102側の面に、液晶表示装置150に入射した光が、少なくとも、第2シリコン層207のチャネル領域1b及び低濃度不純物領域(ソース側低濃度不純物領域1e、ドレイン側低濃度不純物領域1f)に入射することを防止するための遮光層106が形成されている。また、基板105上には、遮光層106の上層側にほぼ全面にわたってITOなどを用いた共通電極108が形成されており、共通電極108を覆うように、配向膜110が形成されている。なお、液晶表示装置150をカラー表示用として構成する場合、対向基板104にはカラーフィルタが形成されるが、図7(b)ではその図示を省略してある。
(a)は、半導体基板の構成を示す平面図、(b)は、(a)のA−A’線における半導体基板の断面図。 (a)〜(c)は、半導体基板の製造工程を説明するための工程断面図。 (a)〜(c)は、半導体基板の製造工程を説明するための工程断面図。 (a),(b)は、半導体基板の製造工程を説明するための平面図。 (a)は、トランジスタの構造を示す平面図、(b)は(a)のA−A’線におけるトランジスタの断面図。 液晶表示装置を駆動するトランジスタについて説明するための等価回路図。 (a)は、トランジスタを含む平面レイアウトを示す平面図、(b)は、(a)のA−A’線における断面図。
符号の説明
1b…チャネル領域、1c…ソース側高濃度不純物領域、1d…ドレイン側高濃度不純物領域、1e…ソース側低濃度不純物領域、1f…ドレイン側低濃度不純物領域、1g…延設部分、1s…ソース側延展部、1t…ドレイン側延展部、2…ゲート絶縁層、3a…走査線、3b…容量線、3g…ゲート電極、4…第1層間絶縁層、5…第2層間絶縁層、6a…データ線、6b…ドレイン電極、9a…画素電極、10…基板、11…配向膜、12…下地保護層、90…トランジスタ、92…コンタクトホール、93…走査線駆動回路、94…コンタクトホール、96…コンタクトホール、98…蓄積容量、100…半導体基板、102…液晶層、104…対向基板、105…基板、106…遮光層、108…共通電極、110…配向膜、150…液晶表示装置、201…基板、202…バッファ層、204…第1シリコン層、204a…第1シリコン層前駆体、205…絶縁層、206…貫通孔、207…第2シリコン層、207a…第2シリコン層前駆体、208…単結晶領域。

Claims (12)

  1. 電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板と、
    前記基板上に位置し、面方位が定められ、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する単結晶領域を複数備え、複数の島状に配置される第1シリコン層と、
    複数の島状に配置される前記第1シリコン層を覆う、電気的に絶縁性を備え、前記第1シリコン層を露出させる貫通孔を備える絶縁層と、
    前記貫通孔により前記第1シリコン層と繋がっており、平面視にて前記貫通孔を含む領域に位置する、面方位が前記第1シリコン層と揃えられた単結晶領域を含む第2シリコン層と、
    を含むことを特徴とする半導体基板。
  2. 請求項1に記載の半導体基板であって、前記第2シリコン層の面方位は、前記基板の法線と配向角のずれが10°以下に抑えられた(111)面又は(100)面の結晶面を含むことを特徴とする半導体基板。
  3. 電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板に、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する第1シリコン層前駆体を成層する工程と、
    前記第1シリコン層前駆体に、走査方向に対して、その一部が重なるようずらしながら光エネルギーをステップ状に供給し、前記基板の法線と10°以下に配向角のずれが抑えられた(100)もしくは(111)方向のいずれか一つの配向を有する多結晶領域を含む第1シリコン層に改質する工程と、
    前記第1シリコン層を複数の領域に分離する工程と、
    前記第1シリコン層と重ねて、電気的に絶縁性を備え、貫通孔を備える絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層と重ね、前記貫通孔を介して前記第1シリコン層と接続される第2シリコン層前駆体を形成する工程と、
    前記第2シリコン層前駆体に光エネルギーを与えて溶融させ、前記第1シリコン層が有する配向方向に揃えて再結晶化させ、前記貫通孔を囲い、配向角のずれが10°以下に抑えられた(100)もしくは(111)方向のいずれか一つの配向を有する単結晶群を含み、且つ前記単結晶群の各々の粒径は、平面視にて2μm以上、10μm以下の直径を有する円形領域を収める第2シリコン層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体基板の製造方法。
  4. 請求項3に記載の半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層前駆体に不純物を加えず成層し、前記第1シリコン層に改質した後に不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の不純物を導入することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  5. 請求項3又は4に記載の半導体基板の製造方法であって、前記光エネルギーは、一部が重なるよう走査する照射法に代えて、前記第1シリコン層前駆体に対して複数回照射エリアを固定した状態で供給した後、次の領域に向けて走査することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  6. 請求項3から5のいずれか一項に記載の半導体基板の製造方法であって、前記光エネルギーは、前記第1シリコン層前駆体を完全溶融若しくは部分溶融させてなる値を有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  7. 請求項3から6のいずれか一項に記載の半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層は、10nm以上100nm以下の厚さを有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  8. 請求項3から5のいずれか一項に記載の半導体基板の製造方法であって、前記第1シリコン層は、20nm以上50nm以下の厚さを有することを特徴とする半導体基板の製造方法。
  9. 請求項3から8のいずれか一項に記載の半導体基板の製造方法であって、前記貫通孔の直径は50nm以上500nm以下であることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  10. 電気的に絶縁性を備える基板、又は絶縁層を表面に備える基板と、
    前記基板上に位置し、面方位が定められ、不純物濃度が1×1016cm-3以上1×1022cm-3以下の値を有する単結晶領域を複数備え、複数の島状に配置される第1シリコン層と、
    複数の島状に配置される前記第1シリコン層を覆う、電気的に絶縁性を備え、前記第1シリコン層を露出させる貫通孔を備える絶縁層と、
    前記貫通孔により前記第1シリコン層と繋がっており、平面視にて前記貫通孔を含む領域に位置する、面方位が前記第1シリコン層と揃えられた単結晶領域を含む第2シリコン層の少なくとも一部をチャネルとして用いることを特徴とするトランジスタ。
  11. 請求項10に記載のトランジスタであって、前記第2シリコン層の面方位は、前記基板の法線と配向角とのずれが10°以下に抑えられた(111)又は(100)の結晶面を含むことを特徴とするトランジスタ。
  12. 請求項10又は11に記載のトランジスタを含むことを特徴とする電気光学装置。
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