JP2009267204A - 回路装置および制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン伝導層を用いたイオン伝導素子をより高速に動作させる。
【解決手段】第1電極101と、第2電極102と、第1電極101および第2電極102の間に配置されたイオン伝導層103とを備えるイオン伝導素子と、このイオン伝導素子に、正電圧の印加および負電圧の印加を行うことでイオン伝導素子の動作を制御する両極動作制御部104と、第1電極101に、異なる電圧の負電圧を印加することでイオン伝導素子の動作を制御する単極動作制御部105とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プログラマブルロジックおよびメモリ等の電子デバイスに用いられる、電気化学反応を利用してスイッチやメモリなどを実現するイオン伝導素子を用いた回路装置およびイオン伝導素子の動作を制御する制御方法に関するものである。
近年、電子機器の開発競争が激化し、また、電子機器の小型化が進んでいる。このような状況のもとで、製造後においても、電子信号により回路構成を変更し、1つのチップで多くの機能を提供できるプログラマブルロジックが注目を集めている。プログラマブルロジックの代表例としては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)やDRP(Dynamically Reconfigurable Processor)がある。
プログラマブルロジックの機能を多様化し、電子機器などへの実装を推進して行くためには、ロジックセル間を相互に結線するスイッチのサイズを小さくし、また、スイッチのオン抵抗を小さくすることが必要となる。これらの要件を満たし得るスイッチとして、イオン伝導体(イオンがその内部を自由に動き回ることのできる固体)中の金属イオン移動と、電気化学反応を利用したスイッチング素子(以下、イオン伝導素子と呼ぶ)が提案されている(特許文献1参照)。イオン伝導素子は、これまでのプログラマブルロジックでよく用いられてきた半導体スイッチ(MOSFETなど)よりもサイズが小さく、オン抵抗が小さいことが知られている。
イオン伝導素子によるスイッチング素子には、特許文献1に開示された2端子スイッチと、特許文献2に開示された3端子スイッチがある。2端子スイッチは、イオンを供給する電極とイオンを供給しない電極で、イオン伝導層を挟んだ構造をしている。両電極間は、イオン伝導層中での金属架橋の形成・消滅によってスイッチングする。2端子スイッチは、構造が単純であるため、作製プロセスが簡便であり、素子サイズをナノメートルオーダーまで小さく形成することが可能である。
また、3端子スイッチは、金属架橋の形成・消滅をコントロールする第3電極を設けることで、金属架橋の太さを制御可能とし、エレクトロマイグレーション耐性に優れている。また、ロジックに応用した際、2端子スイッチは金属架橋が低抵抗であるため、接続と切断の際に素子に大きな電流が流れ、ロジックに損傷を与える危険性がある。3端子では金属架橋の形成を制御する電極と、電気信号を伝達する電極とが別に存在するため、電流の制御ができる。一方で、3端子スイッチは、2端子スイッチに比べて構造が複雑であり、素子サイズも大きくなる傾向にある。
例えば、イオン伝導素子をプログラマブルデバイスの配線切り替えスイッチに用いることで、例えば半導体スイッチに比べて、スイッチ面積の縮小(1/30)、スイッチ抵抗の低減(1/50)、スイッチ素子の配線層への作り込みが可能となるため、チップ面積の縮小と配線遅延の改善が期待される。さらに、プログラマブルロジックの単位ロジックセルを小さくできるため、回路利用効率が大幅に改善され、結果としてチップ面積が1/10に小さくなり、電力効率が3倍に改善される。
半導体スイッチを用いたプログラマブルロジックは、チップサイズの大きさと電力効率の低さで、応用範囲が限られていたが、イオン伝導素子を用いた新しいプログラマブルロジックは広い応用範囲をカバーすることができる(非特許文献1参照)。
イオン伝導素子をプログラマブルロジックの配線切り替えスイッチとして搭載するためには、ロジック動作電圧(1V)以上のスイッチング電圧が必要となる。スイッチング電圧は、イオン伝導体中の金属イオンの拡散速度に大きく依存するため、イオン伝導体材料の選択および最適化が重要である。特許文献3では、イオン伝導層に酸化物を用いることで、スイッチング電圧を高められることが開示されている。
また、イオン伝導素子は、プログラマブルロジックの配線スイッチ以外に、混載されるメモリにも応用が可能である。メモリにもイオン伝導素子が搭載可能となれば、配線スイッチとメモリが同構造・同材料・同製造条件(露光条件など)で作製できるようになる。メモリ部に他の素子を用いる場合に比べて、露光回数が少なくなるためコストが大幅に抑制できる。
特表2002−536840号公報 国際公開WO2003−094227号公報 特開2006−319028号公報 S.Kaeriyama, et al. ,"A Nonvolatile Programmable Solid-Electrolyte Nanometer Switch", IEEE Journal of Solid-State Circuits, Vol.40, No.1, pp.168-176, 2005. T.Sakamoto, et al. , "A Ta2O5 solid-electrolyte switch with improved reliability", 2007 Symposium on VLSI Technology Digest of Technical Papers, 3B-4, pp.38-39, 2007. K.Tsunoda, et al. , "Low Power and High Speed Switching of Ti-doped NiO ReRAM under the Unipolar Voltage Source of less than 3V", IEDM Digest of Technical Papers, pp.767-770, 2007.
ところで、メモリへの応用では、配線スイッチの場合とは異なり、低オン抵抗よりも動作速度が重要となる。上述したイオン伝導素子の動作速度は、酸化物イオン伝導層を用いた場合、数百マイクロ秒程度であるが、メモリ応用のためには数百ナノ秒以下が望ましい。しかしながら、例えば、特許文献3に開示された酸化物をイオン伝導層に用いたイオン伝送素子では、メモリとして応用するには動作速度が遅いという問題がある。このイオン伝導素子では、高速な動作を求められるプログラマブルロジックの混載メモリには、適用することができないという問題がある。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、イオン伝導層を用いたイオン伝導素子をより高速に動作させることを目的とする。
本発明に係る回路装置は、金属酸化物を含んで構成されたイオン伝導層、このイオン伝導層の一方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第1電極、イオン伝導層の他方の面の側に配置されてイオン伝導層に電子を供給する第2電極を備えるイオン伝導素子と、第1電極に正電圧および負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御する両極動作制御手段と、第1電極に第1負電圧およびこの第1負電圧より絶対値が小さい第2負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御する単極動作制御手段とを備えるようにしたものである。
また、本発明に係る制御方法は、金属酸化物を含んで構成されたイオン伝導層と、このイオン伝導層の一方の面の側に配置されてイオン伝導層に金属のイオンを供給する第1電極と、イオン伝導層の他方の面の側に配置されてイオン伝導層に電子を供給する第2電極とを備えるイオン伝導素子のオン状態とオフ状態とを制御する制御方法であって、第1電極に正電圧および負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御する両極動作制御と、第1電極に第1負電圧およびこの第1負電圧より絶対値が小さい第2負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御する単極動作制御とを備える方法である。
以上説明したように、本発明によれば、第1電極に正電圧および負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御し、また、第1電極に第1負電圧およびこの第1負電圧より絶対値が小さい第2負電圧が印加される状態としてイオン伝導素子のオンおよびオフを制御するようにしたので、イオン伝導層を用いたイオン伝導素子をより高速に動作させることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態における回路装置の構成を示す構成図である。この回路装置は、第1電極101と、第2電極102と、第1電極101および第2電極102の間に配置されたイオン伝導層103とを備えるイオン伝導素子と、このイオン伝導素子(第1電極101)に、正電圧の印加および負電圧の印加を行うことでイオン伝導素子の動作を制御する両極動作制御部104と、第1電極101に、異なる電圧の負電圧を印加することでイオン伝導素子の動作を制御する単極動作制御部105とを備える。
イオン伝導層103は、金属酸化物を含む少なくとも2つの酸化物を備えている。また、第1電極101は、例えば銅(Cu)などの金属イオンが形成される金属を含み、この金属のイオンを複合酸化物イオン伝送層103に供給可能としている。また、第2電極102は、イオン伝導層103に電子を供給可能としている。なお、第2電極102は、電圧を印加した際に、イオン伝導層103中に金属イオンを供給しないことが望ましい。例えば、第2電極102は、白金などの金属イオンが生成されにくい金属から構成されていればよい。また、タングステン,タンタル,チタンなどの、イオン伝導層103に金属イオンを溶出させない材料から構成されていればよい。
上述したイオン伝導素子の構成例について、より詳細に説明する。イオン伝導素子は、例えば、図2の断面図に示すように、シリコン基板201の上に形成することが可能である。このイオン伝導素子は、シリコン基板201の上に絶縁層202を介して形成された下部電極203と、下部電極203の上に形成された層間絶縁層204と、下部電極203の上部の層間絶縁層204に形成された貫通孔を介して下部電極203の上部に接続するイオン伝導層205と、イオン伝導層205の上に形成された上部電極206とを備える。
この例では、下部電極203が、前述した第2電極102に対応し、上部電極206が、第1電極101に対応する。上述したように、下部電極203とイオン伝導層205とが、層間絶縁層204に形成された貫通孔の部分で接続するので、イオン伝導素子としてのイオン伝導層における電極の接合面積が、上記貫通孔の開口面積で制御可能となる。
次に、上述したイオン伝導素子の製造方法について簡単に説明する。まず、図3Aに示すように、低抵抗な単結晶シリコンからなるシリコン基板201を用意し、シリコン基板201の表面に膜厚300nmの酸化シリコン膜からなる絶縁層202を形成する。また、絶縁層202の上に、例えば真空蒸着法もしくはスパッタ法により、白金からなる膜厚100nmの金属膜を形成し、この金属膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングし、絶縁層202の上に下部電極203を形成する。
次に、図3Bに示すように、絶縁層202および下部電極203の上に、開口部204aを備えた層間絶縁層204を形成する。例えば、スパッタ法もしくはCVD法により酸化シリコンを堆積すれば、膜厚200nm程度の層間絶縁層204が形成される。このようにして層間絶縁層204が形成された後、公知のリソグラフィー技術とエッチング技術とにより、下部電極203の上部領域の層間絶縁層204を選択的に除去すれば、下部電極203の上部に到達する開口部204aが形成される。
次に、図3Cに示すように、開口部204aを介して下部電極203の上部に接続するイオン伝導層205を形成する。イオン伝導層205は、例えば、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた焼結体ターゲットを用い、よく知られたRFスパッタ法により成膜した複合酸化物膜より構成すればよい。なお、イオン伝導層205は、酸化タンタルから構成されていてもよく、また、イオン伝導層に用いることが可能な他の金属酸化物を用いるようにしてもよい。
複合酸化物膜の成膜の際、複合酸化物の組成が、ターゲットの組成に近くなるように、供給する酸素流量などの各条件を最適化して設定する。例えば、ターゲットに印加するRFパワーは100W、成膜室内に供給するアルゴンガスは12sccmとし、酸素流量は0.5sccmとし、成膜室内の圧力は0.5Pa程度に維持する。これらのスパッタ条件により、酸化タンタルをベースとして46mol%の酸化シリコンが含まれた状態に、イオン伝導層205が形成される。なお、sccmは流量の単位であり、0℃・1気圧の流体が1分間に1cm3流れることを示す。
このようにして形成した複合酸化物膜を、よく知られたリソグラフィー技術およびエッチング技術によりパターニングすれば、イオン伝導層205が形成される。イオン伝導層205は、開口部204a内において、下部電極203に接した状態となる。
以上のようにしてイオン伝導層205を形成した後、イオン伝導層205の上に上部電極206を形成する。上部電極206の形成では、まず、イオン伝導層205の上に、真空蒸着法もしくはスパッタ法により膜厚100nmの銅を堆積させて銅膜を形成する。この銅膜を公知のリソグラフィー技術およびエッチング技術により加工することで、上部電極206が形成される。
上述したイオン伝導素子による本実施の形態の回路装置では、例えば、第2電極102(下部電極203)を接地状態とし、次に示すような各動作が実現できる。まず、両極動作制御部104により、第1電極101(上部電極206)に対する正電圧の印加と負電圧の印加とを切り替え、イオン伝導素子のオン(低抵抗状態)とオフ(高抵抗状態)とを切り替えるように制御する。また、単極動作制御部105により、上部電極206に対する異なる2つの負電圧の印加により、オン(低抵抗状態)とオフ(高抵抗状態)とを切り替えるように制御する。
はじめに、両極動作制御についてより詳細に説明すると、まず、下部電極203を接地し、上部電極206に正電圧を印加すると、図4の(a)に示すように、印加した電圧が4Vでオフ状態(高抵抗の状態)からオン状態(低抵抗の状態)へ遷移する。この際、イオン伝導素子(イオン伝導層205)が絶縁破壊をしないように、ここに流れる電流を10μAが上限となるよう制限する。オン状態の抵抗値は33Ωである。
次に、上部電極206に負電圧を印加すると、図4の(b)に示すように、0.4Vで電流が減少し始め、−1.5Vで急激な減少が見られ、オフ状態に遷移する。この際、スイッチング素子に流れる電流を50mAが上限となるよう制御する。上述したオン状態およびオフ状態は、上述同様の正または負電圧の印加制御(両極動作制御)により、交互に遷移させることができる。また、電圧を印加しない状態ではオフ状態、オン状態を維持することができる。
上述した電気特性は次のように説明できる。図5に示すように、上部電極206に正電圧を印加する場合、上部電極206の銅が銅イオン504になってイオン伝導層205に溶解する。イオン伝導層205に溶解した銅イオン504は、下部電極203の表面に銅になって析出し、析出した銅により上部電極206と下部電極203を接続する金属架橋505が形成される。形成された金属架橋505により、上部電極206と下部電極203が電気的に接続し、本素子がオン状態になる。一方、金属架橋505での接続によるオン状態で、上部電極206に負の電圧を印加すると、金属架橋505の金属イオン(銅イオン)504がイオン伝導層205に溶解し、金属架橋505の一部が切れる。これにより、上部電極206と下部電極203との電気的接続が切れ、オフ状態になる。この金属架橋動作の動作速度(オンとオフの切り替え速度)は、10μ秒から100μ秒程度である(非特許文献2参照)。
なお、上述した両極動作制御による金属架橋動作は、上部電極206を接地状態としても実現できる。上部電極206を接地状態とした場合、下部電極203に負電圧を印加すれば金属架橋が形成されてオン状態となり、下部電極203に正電圧を印加すれば、金属架橋が切れてオフ状態となる。いずれにしても、上部電極(第1電極)206に、正電圧が印加される状態でオン状態とし、負電圧が印加される状態でオフ状態とする。
次に、単極動作制御についてより詳細に説明する。上述した両極動作制御におけるイオン伝導層205への銅イオンの供給とは逆の電圧である負電圧を、上部電極206に印加すると、図6Aに示すように、酸化タンタルからなるイオン伝導層205では−6.8Vで低抵抗の状態となる。この際、イオン伝導素子(イオン伝導層205)が絶縁破壊をしないように、流れる電流を10μAが上限となるよう制限する。上述したように、−6.8Vを超える負電圧を上部電極206に印加することで得られるオン状態の抵抗値は258Ωであった。
次に、上部電極206に対する電圧印加を一度停止した後、上部電極206に負電圧を印加すると、図6Bに示すように、0.5Vで電流が減少し始め(抵抗が上昇し)、−0.9Vで急激な電流値の減少(抵抗の上昇)が見られ、オフ状態に遷移する。この際、スイッチング素子に流れる電流を50mAが上限となるよう制御する。これらの単極動作制御により発現する抵抗変化は、非特許文献3に記載されているReRAMに類似したものであると考えることができる。
上述したように、本実施の形態における回路装置を構成するイオン伝導素子では、金属イオン供給側となる上部電極206に、異なる電圧の負電圧を印加することで、オン状態とオフ状態とを発現させる抵抗変化動作を可能としている。上述した例では、−0.9V(第2負電圧)で高抵抗状態(オフ状態)となり、これより絶対値の大きい−6.8V(第1負電圧)で低抵抗状態となり、これら2つの状態の切り替えは、50n秒以下で行われる。これらの2つの状態は、上述した異なる負電圧の印加により、交互に高速に遷移させることが可能であり、また、印加される電圧の絶対値が0.9Vを超えない範囲であれば、いずれかの状態が維持される。このように、本実施の形態におけるイオン伝導素子の抵抗変化動作(制御方法)では、メモリに応用するために要求される数百ナノ秒以下の動作速度が得られるようになる。
なお、上述した単極動作制御による抵抗変化動作は、上部電極206を接地状態としても実現できる。上部電極206を接地状態とした場合、下部電極203に6.8V以上の正電圧を印加すれば、低抵抗状態に遷移してオン状態となり、下部電極203に、6.8Vを超えない範囲で0.9V以上の正電圧を印加すれば、高抵抗状態に遷移してオフ状態となる。いずれにしても、上部電極(第1電極)206に、絶対値が6.8V以上の負電圧(第1負電圧)印加される状態でオン状態とし、絶対値0.9V以上の負電圧(第2負電圧)が印加される状態でオフ状態とする。
ここで、両極動作制御部104の制御による得られるオンの状態は、単極動作制御部105の制御により得られるオン状態より低抵抗である。従って、本回路装置は、両極動作制御部104の制御により、より低抵抗なオン状態が好ましいスイッチとして用いることができる。
一方、単極動作制御部105の制御によるオンとオフの切り替え速度は、両極動作制御部104の制御によるオンとオフの切り替え速度より高速であり、高速動作が可能なメモリとして用いることができる。例えば、上述した例では、印加される電圧の絶対値が0.9Vを超えない範囲であれば、いずれかの状態が維持されるので、0.9Vより低い電圧で抵抗値を測定すれば、高抵抗状態(オフ状態)および低抵抗状態(オン状態)を識別できるので、いずれか一方の状態を「1」とし他方の状態を「0」としたメモリ動作が可能である。
ところで、本実施の形態における回路装置によれば、同一のイオン伝導素子で、上述したスイッチとしての動作(両極動作制御)とメモリとしての動作(単極動作制御)とを、交互に切り替えて行うことが可能である。
例えば、プログラマブルロジックの配線スイッチとして使用した後に、メモリとして駆動することができる。この場合には、金属架橋動作(両極動作制御)を行った後に、抵抗変化動作(単極動作制御)を行う。まず、前述した低オン抵抗が得られる金属架橋動作(両極動作)を行い、この動作をオフの状態で終了する。例えば、下部電極203を接地し、上部電極206に正の電圧を印加することで金属架橋動作を行う。
この後、イオン供給側の電極に負の電圧を印加することで金属架橋を消滅させ、かつ、イオン伝導層に残留する金属イオン(銅イオン)を回収する。この場合に印加する負の電圧の絶対値は、抵抗変化動作のオンへの遷移もしくはイオン伝導層の絶縁破壊は起こらない電圧とする。例えば、金属架橋動作でオフ状態にした後、抵抗変化動作におけるオン状態(低抵抗状態)への遷移が起こらない−5.0Vから−2.0V程度の電圧を上部電極206に印加し、オフ状態の抵抗値が1GΩ以上になるまで、繰り返し負電圧を印加し、金属架橋を消滅させ、銅イオンを回収する。
以上のようにして、金属架橋動作をした後、下部電極203を接地し、上部電極206に異なる2つの負電圧を印加する単極動作制御により、前述した抵抗変化動作を行い、プログラマブルロジックのメモリとして使用する。
また、プログラマブルロジックのメモリ使用した後に、配線スイッチとしてとして駆動してもよい。まず、下部電極203を接地した状態で、上部電極206に異なる2つの負電圧を印加する単極動作制御により、前述した抵抗変化動作を行い、プログラマブルロジックのメモリとして使用する。この後、抵抗変化動作における高抵抗状態へ遷移させた後、上部電極206に正の電圧を印加することで、前述した金属架橋動作を行えば、プログラマブルロジックの配線スイッチとして使用可能となる。
以上に説明した本発明によれば、例えば、プログラマブルロジックの配線スイッチと、混載されるメモリとの両方に同じ回路装置(イオン伝導素子)が適用できるようになる。従って、同じ製造条件で作製される同じ材料から構成された同一構造の素子で、配線スイッチとメモリとを実現できることになる。この結果、製造工程数を増加させることなく、配線スイッチとメモリとの混載が可能となり、例えば、素子の作製工程の1つであるリソグラフィー技術が用いられる工程において、露光の回数を減少させることが可能となり、また、露光に用いられるフォトマスクなどに要する費用が抑制できるようになり、低コストなプログラマブルロジックの提供が可能となる。
本発明の実施の形態における回路装置の構成を示す構成図である。 イオン伝導素子の構成例を模式的に示す断面図である。 イオン伝導素子の製造方法を説明する工程図である。 イオン伝導素子の製造方法を説明する工程図である。 イオン伝導素子の製造方法を説明する工程図である。 両極動作制御における印加電圧と測定される電流との関係を示す特性図である。 金属架橋動作を説明する説明図である。 単極動作制御でオン状態とする場合における印加電圧と測定される電流との関係を示す特性図である。 単極動作制御でオフ状態とする場合における印加電圧と測定される電流との関係を示す特性図である。
符号の説明
101…第1電極、102…第2電極、103…イオン伝導層、104…両極動作制御部、105…単極動作制御部。

Claims (8)

  1. 金属酸化物を含んで構成されたイオン伝導層、このイオン伝導層の一方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に金属のイオンを供給する第1電極、前記イオン伝導層の他方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に電子を供給する第2電極を備えるイオン伝導素子と、
    前記第1電極に正電圧および負電圧が印加される状態として前記イオン伝導素子のオンおよびオフを制御する両極動作制御手段と、
    前記第1電極に第1負電圧およびこの第1負電圧より絶対値が小さい第2負電圧が印加される状態として前記イオン伝導素子のオンおよびオフを制御する単極動作制御手段と
    を備えることを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1記載の回路装置において、
    前記両極動作制御手段は、
    前記第1電極に正電圧が印加される状態として前記イオン伝導層に形成される金属架橋で前記第1電極および前記第2電極を接続して前記イオン伝導素子をオン状態とし、
    前記第2電極に負電圧が印加される状態として前記金属架橋の一部を溶解させて前記金属架橋と前記第2電極との接続を切って前記イオン伝導素子をオフ状態とする
    ことを特徴とする回路装置。
  3. 請求項1または2記載の回路装置において、
    前記単極動作制御手段は、
    前記第1電極に前記第2負電圧が印加される状態として前記イオン伝導層を高抵抗状態とすることで前記イオン伝導層をオフ状態とし、
    前記第1電極に前記第1負電圧が印加される状態として前記イオン伝導層を前記高抵抗状態より低抵抗な低抵抗状態とすることで前記イオン伝導層をオン状態とする
    ことを特徴とする回路装置。
  4. 請求項1〜3記載の回路装置において、
    前記金属酸化物は、酸化タンタルである
    ことを特徴とする回路装置。
  5. 金属酸化物を含んで構成されたイオン伝導層と、このイオン伝導層の一方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に金属のイオンを供給する第1電極と、前記イオン伝導層の他方の面の側に配置されて前記イオン伝導層に電子を供給する第2電極とを備えるイオン伝導素子のオン状態とオフ状態とを制御する制御方法であって、
    前記第1電極に正電圧および負電圧が印加される状態として前記イオン伝導素子のオンおよびオフを制御する両極動作制御と、
    前記第1電極に第1負電圧およびこの第1負電圧より絶対値が小さい第2負電圧が印加される状態として前記イオン伝導素子のオンおよびオフを制御する単極動作制御と
    を備えることを特徴とする制御方法。
  6. 請求項5記載の制御方法において、
    前記両極動作制では、
    前記第1電極に正電圧が印加される状態として前記イオン伝導層に形成される金属架橋で前記第1電極および前記第2電極を接続して前記イオン伝導素子をオン状態とし、
    前記第2電極に負電圧が印加される状態として前記金属架橋の一部を溶解させて前記金属架橋と前記第2電極との接続を切って前記イオン伝導素子をオフ状態とする
    ことを特徴とする制御方法。
  7. 請求項5または6記載の制御方法において、
    前記単極動作制御は、
    前記第1電極に前記第2負電圧が印加される状態として前記イオン伝導層を高抵抗状態とすることで前記イオン伝導層をオフ状態とし、
    前記第1電極に前記第1負電圧が印加される状態として前記イオン伝導層を前記高抵抗状態より低抵抗な低抵抗状態とすることで前記イオン伝導層をオン状態とする
    ことを特徴とする制御方法。
  8. 請求項5〜7記載の制御方法において、
    前記金属酸化物は、酸化タンタルである
    ことを特徴とする制御方法。
JP2008116848A 2008-04-28 2008-04-28 回路装置および制御方法 Pending JP2009267204A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011238828A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Nec Corp 半導体装置及びその製造方法
CN102789805A (zh) * 2011-05-18 2012-11-21 旺宏电子股份有限公司 存储器阵列装置及其操作方法
US8537594B2 (en) 2010-09-21 2013-09-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Resistance change element and resistance change memory

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