JP2009265910A - ファイル管理装置及びファイル管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】選択操作の回数を少なくするようなリンク情報を生成することにより、操作性の向上可能なファイル管理装置及びファイル管理方法を提供する。
【解決手段】ファイル管理装置1は、メニュ項目間のリンク関係を記憶するメニュ項目記憶部2と、ユーザに選択されたメニュ項目をアクセス履歴として記憶するアクセス履歴記憶部4と、アクセス履歴に基づいて、末端メニュ項目に対するアクセスが行われる確率である全体遷移確率を計算する遷移確率計算部73と、基準のメニュ項目から末端メニュ項目にアクセスするまでに行われるアクセスの数である遷移数を抽出し、遷移数と全体遷移確率とを乗じて得られる理論遷移数が最小となる、1または複数のメニュ項目に対するショートカットを基準のメニュ項目に生成するショートカット生成部74とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ファイル管理装置及びファイル管理方法に関するものである。
コンピュータ等の情報処理装置において、データのまとまりであるファイルは、相互に関連付けされて管理される。関連付けによる管理の例としては、フォルダを用いた階層構造により管理する形態が一般的である。このような情報処理装置においては、ユーザは、複数のフォルダを経由しながら階層をたどり、所望のファイルにアクセスする。経由するフォルダの数を減らすことを目的として、ショートカットを他のフォルダに生成する装置は、一般的に知られている。ここで、ショートカットとは、特定の項目(ファイル又はフォルダ)を参照するためのリンクであり、このリンクは、参照先の項目の情報を有する一種のファイルである。
特許文献1には、あるフォルダに管理されている項目の選択履歴を記録しておき、当該フォルダ内において、ある項目が選択される割合が所定の閾値を超えたときに、当該項目のショートカットを当該項目が管理されている階層より1段階上の階層に生成する装置が記載されている。
特開2007−317223号公報
しかしながら、上記従来の装置は、着目した1階層における項目の選択率のみを考慮しており、そのファイルにアクセスするまでに経由するフォルダの数、即ち階層の数は考慮されていない。ショートカットが作成された場合であっても、そのショートカットの対象のファイルにアクセスするまでのユーザの操作回数が1回減るだけにすぎない。また、ショートカットに対するショートカットが作成されることにより、結果的に複数の階層にわたるショートカットが作成されることはあるものの、着目した階層における選択率しか考慮されておらず、作業全体におけるアクセスの効率は考慮されていない。従って、上記従来の装置は、ユーザの操作性向上の面で十分なものではなかった。ユーザがコンピュータ等の情報処理装置を用いて作業をする際には、ファイルへのアクセスに関して、作業全体を通じての操作回数の低減が望まれる。
そこで、本発明は、上記問題点を解決し、選択操作の回数を少なくするようなリンクを生成することにより、操作性の向上可能なファイル管理装置及びファイル管理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のファイル管理装置は、末端項目、保持項目、およびリンク項目の少なくともいずれか一つで構成されている選択対象項目であって、ユーザにより選択されることにより実行可能に構成されている末端項目、ユーザにより選択されることにより選択対象項目をユーザに閲覧可能に保持する保持項目、および末端項目若しくは保持項目を直接アクセス可能にするリンク項目のいずれか一つで構成される選択対象項目における、当該選択対象項目間のリンク関係を、当該選択対象項目に対応付けて記憶する項目記憶手段と、ユーザにより選択された選択対象項目をアクセス履歴として記憶するアクセス履歴記憶手段と、アクセス履歴記憶手段に記憶されているアクセス履歴に基づいて、基準位置となる保持項目である基準保持項目から末端項目に対するアクセスが行われる確率である遷移確率を末端項目毎に計算する遷移確率計算手段と、項目記憶手段を参照して、基準保持項目から、項目間の関連付けを経由して末端項目にアクセスするまでに行われるアクセスの数である遷移数を抽出する遷移数抽出手段と、遷移数に遷移確率を乗じて得られる理論遷移数を算出する理論遷移数算出手段と、理論遷移数算出手段により算出された理論遷移数が最小となる、1または複数の選択対象項目に対するリンク情報を基準保持項目に生成するリンク生成手段とを備えることを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明のファイル管理方法は、末端項目、保持項目、およびリンク項目の少なくともいずれか一つで構成されている選択対象項目であって、ユーザにより選択されることにより実行可能に構成されている末端項目、ユーザにより選択されることにより選択対象項目をユーザに閲覧可能に保持する保持項目、および末端項目若しくは保持項目を直接アクセス可能にするリンク項目のいずれか一つで構成される選択対象項目における、当該選択対象項目間のリンク関係を、当該選択対象項目に対応付けて記憶する項目記憶手段を備えるファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、ユーザにより選択された選択対象項目をアクセス履歴として記憶するアクセス履歴記憶手段に記憶されているアクセス履歴に基づいて、基準位置となる保持項目である基準保持項目から末端項目に対するアクセスが行われる確率である遷移確率を末端項目毎に計算する遷移確率計算ステップと、項目記憶手段を参照して、基準保持項目から、項目間の関連付けを経由して末端項目にアクセスするまでに行われるアクセスの数である遷移数を抽出する遷移数抽出ステップと、遷移数に遷移確率を乗じて得られる理論遷移数を算出する理論遷移数算出ステップと、理論遷移数算出手段により算出された前記理論遷移数が最小となる、1または複数の選択対象項目に対するリンク情報を基準保持項目に生成するリンク生成ステップとを実行することを特徴とする。
これら構成においては、基準保持項目から末端項目をアクセスするまでの遷移数に当該末端項目がアクセスされる遷移確率を乗じて遷移数の期待値を計算し、この期待値の総和を当該基準保持項目に関する理論遷移数としている。この理論遷移数が最小となるように当該基準保持項目に対してリンクが生成されるので、当該基準保持項目から各選択対象項目に対してアクセスするための操作回数が、各選択対象項目へのアクセスの全体に渡って最適化され低減される。従って、操作性の向上が図られる。なお、保持項目は、例えばフォルダである。また、いわゆるハイパーリンク又はタグ等により他のファイル等への関連付けを有するファイルは、保持項目に該当する。末端項目は、ファイルである。
また、本発明のファイル管理装置では、リンク生成手段は、基準保持項目にリンク情報が生成されている場合において、基準保持項目において、リンク情報に対するアクセスが行われなかった場合に、リンク情報により関連付けられている選択対象項目を対象から除外してリンクの再生成を行うことを特徴とする。
ある項目においてリンク情報が生成されているにも関わらず、アクセスが行われないリンク情報が関連づけている選択対象項目が、以後の操作においてアクセスされる可能性は低い。本発明の構成によれば、このようなアクセスされる可能性の低い選択対象項目をリンク情報生成の対象から除外して当該基準保持項目におけるリンク情報の再生成が行われるので、理論遷移数を一層小さくすることができる。従って、当該基準保持項目から所望の選択対象項目にアクセスするための操作回数のより一層の最適化が図られる。
また、本発明のファイル管理装置では、アクセス履歴記憶手段は、保持項目毎に所定数のアクセス履歴を記憶しており、保持項目において、保持項目に生成されたリンク情報がアクセスされた場合には所定数を減少させ、当該リンク情報以外の選択対象項目がアクセスされた場合には所定数を増加させることを特徴とする。
この構成により、ユーザの選択対象項目へのアクセスの傾向をより適切に反映したアクセス履歴に基づいて遷移確率を得ることができる。この遷移確率に基づきリンクの生成が行われるので、所望の選択対象項目にアクセスするための操作回数の一層の最適化を図ることが可能となる。
また、本発明のファイル管理装置では、アクセス履歴記憶手段は、末端項目がアクセスされた時にアクセス履歴を記憶することが好適である。
この構成により、基準保持項目から末端項目に至る一連のアクセスについて、最短の経路をアクセス履歴として記憶することができるので、より最適化されたリンク生成を行うことが可能となる。
本発明のファイル管理装置及びファイル管理方法は、基準保持項目から末端項目をアクセスするまでの遷移数に当該末端項目がアクセスされる遷移確率を乗じて遷移数の期待値を計算し、この期待値の総和を基準保持項目に関する理論遷移数としている。この理論遷移数が最小となるように当該基準保持項目に対してリンクが生成されるので、当該基準保持項目から各選択対象項目に対してアクセスするための操作回数が、各選択対象項目へのアクセスの全体に渡って最適化され低減される。従って、操作性の向上が図られる。
本発明の実施形態に係るファイル管理装置について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るファイル管理装置1の機能的構成を示すブロック図である。ファイル管理装置1は、機能的には、メニュ項目記憶部2(項目記憶手段)、ファイル記憶部3、アクセス履歴記憶部4(アクセス履歴記憶手段)、画面表示部5、操作部6及び制御部7を備えている。また、制御部7は、表示項目生成部71、アクセス履歴生成部72、遷移確率計算部73(遷移確率計算手段)、ショートカット生成部74(遷移数抽出手段、理論遷移数算出手段、リンク生成手段)及び履歴保持数最適化部75を有する。
また、図2は、ファイル管理装置1のハードウェア構成図である。ファイル管理装置1は、物理的には、図2に示すように、CPU101、主記憶装置であるRAM102及びROM103、ハードディスク、フラッシュメモリ等の補助記憶装置105、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置106、ディスプレイ等の出力装置107、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール104などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図1において説明した各機能は、図2に示すCPU101、RAM102等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU101の制御のもとで通信モジュール104、入力装置106、出力装置107を動作させるとともに、RAM102や補助記憶装置105におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
ファイル管理装置1は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯端末装置等により構成される。以下、図1を用いて、各機能要素について詳細に説明する。
メニュ項目記憶部2は、フォルダ(保持項目)、ファイル(末端項目)及びショートカット(以下、これらを「メニュ項目」という)の名称と共に、これらメニュ項目(選択対象項目)の関連付けに関する関連付け情報を記憶している。本実施形態においては、メニュ項目は階層構造で管理されており、階層を跨いで項目間の関連付けがされている。図3は、メニュ項目記憶部に記憶されている、メニュ項目の階層構造の一例を示す図である。フォルダ0は、階層構造における第0階層(ルート)に位置する。例えばフォルダ0の直下には、フォルダ1−1、フォルダ1−2、フォルダ1−3、ファイル1−1及びファイル1−2が管理されている。また、フォルダ1−1の直下の第2階層には、フォルダ2−1−1が管理されており、さらにフォルダ2−1−1の直下の第3階層には、ファイル3−1−1−1及びファイル3−1−1−2が管理されている。この階層構造の例では、第3階層が最下層である。また、ファイル3−1−1−1やファイル2−1−1のように直下に管理するメニュ項目を有さないメニュ項目、即ち、他のメニュ項目への関連付けを持たないメニュ項目を、ここでは末端メニュ項目という。
ユーザがファイル管理装置1におけるメニュ機能を起動すると、初期メニュ項目が画面表示部5に表示される。各メニュ項目が図2に示す階層構造で管理されている場合には、例えば、第0階層のフォルダ0直下のメニュ項目が初期メニュ項目として表示される。即ち、初期メニュ項目として、フォルダ1−1、フォルダ1−2、フォルダ1−3、ファイル1−1及びファイル1−2が表示される。ここで、着目しているフォルダを「カレントフォルダ」という。初期メニュ項目が表示されているときのカレントフォルダはフォルダ0である。ユーザは、これらのメニュ項目を操作部6を介して選択入力(以後、「アクセス」という)することができる。
ショートカットとは、特定のメニュ項目(ファイル又はフォルダ)を参照するためのリンク情報である。一般的には、ショートカットは、例えばフォルダに対して割り当てられる。この場合には、ショートカットは、リンク先のメニュ項目に関する情報を有するファイルの一種として当該フォルダに配される。また、ショートカットは、ファイルに対して割り当てられることができる。例えば、いわゆるハイパーリンク又はタグをファイルのデータに含ませることにより、ショートカットのファイルに対する割り当てが実現される。
このショートカットが操作部6からの指示入力により選択されると、リンクされているファイルが起動され、又はリンクされているフォルダがカレントフォルダになる。以後、このようにショートカットを選択する操作を「ショートカットの起動」という。
ファイル記憶部3は、ファイルデータを記憶している。ファイルの名称を指定したファイルを実行する指示が操作部6から制御部7に入力されると、制御部7は、当該ファイルの名称に対応するファイルデータをファイル記憶部3から読み出して実行する。
アクセス履歴記憶部4は、アクセス履歴情報を記憶している。アクセス履歴情報は、あるカレントフォルダにおいてアクセスしたメニュ項目である「To項目」と、当該アクセスを含む一連の操作により最終的にアクセスした末端メニュ項目である「最終アクセスメニュ項目」とを含む。図4は、アクセス履歴記憶部4に記憶されるアクセス履歴情報の一例を示す図である。アクセス履歴情報は、フォルダ毎に記憶されている。図4の例は、フォルダ1−1のアクセス履歴情報である。To項目には、フォルダ1−1の直下の第2階層に管理されているフォルダ2−1−1、フォルダ2−1−2又はファイル2−1−1にアクセスしたことが記憶されている。また、最終アクセスメニュ項目には、第2階層のフォルダを介して最終的にアクセスした第3階層のファイルであるファイル3−1−1−1、ファイル3−1−1−2、ファイル3−1−2−1及びファイル3−1−2−2並びにフォルダ1−1から直接にアクセスされたファイル2−1−1が、それぞれTo項目に対応付けられて記憶されている。カレントフォルダからアクセスしたメニュ項目が末端メニュ項目である場合には、To項目に記憶されているメニュ項目と最終アクセスメニュ項目に記憶されているメニュ項目とは等しい。
またアクセス履歴情報として記憶するアクセス履歴の数の最大値(以後、「アクセス履歴最大保持数」という)は、フォルダ毎に予め設定されている。
画面表示部5は、表示項目生成部71が生成した表示項目を表示する。例えばカレントフォルダがフォルダ1−1である場合には、画面表示部5は、フォルダ2−1−1、フォルダ2−1−2及びファイル2−1−1を表示項目として表示する。
操作部6は、ユーザが各種の操作指示の入力をするための装置であり、受け付けた指示入力を制御部7に送出する。指示入力は、例えばメニュ項目に対するアクセスである。操作部6は、例えば、キーボード、ボタン等の入力装置及びマウス、タッチパッド、トラックボールといった入力デバイスにより構成される。
表示項目生成部71は、表示項目を生成し、画面表示部5に生成した表示項目を表示させる。表示項目生成部71は、メニュ項目記憶部2を参照して、カレントフォルダの直下に管理されているメニュ項目を抽出して、この抽出したメニュ項目を表示項目として生成する。例えばカレントフォルダがフォルダ1−1である場合には、表示項目生成部71は、フォルダ2−1−1、フォルダ2−1−2及びファイル2−1−1を表示項目として生成する。また、例えばフォルダ1−1の直下の第2階層にショートカットが割り当てられている場合には、表示項目生成部71は、当該ショートカットを表示項目に含ませる。
アクセス履歴生成部72は、メニュ項目に対するアクセスを検出し、このアクセス履歴をアクセス履歴情報としてアクセス履歴記憶部に記憶させる。例えば、カレントフォルダがフォルダ1−1のときにフォルダ2−1−1にアクセスし、さらにファイル3−1−1−1にアクセスした場合には、図4に示すフォルダ1−1のアクセス履歴情報の1行目に示されるように、To項目が「フォルダ2−1−1」、最終アクセスメニュ項目が「ファイル3−1−1−1」であるアクセス履歴がアクセス履歴情報としてアクセス履歴記憶部4に記憶される。また、上記一連のアクセスが行われた場合には、フォルダ2−1−1のアクセス履歴情報として、To項目が「ファイル3−1−1−1」、最終アクセスメニュ項目が「ファイル3−1−1−1」であるアクセス履歴が、アクセス履歴記憶部4に記憶される。このように数階層に及ぶ一連のアクセスが行われた場合には、アクセス履歴は、各フォルダ毎にアクセス履歴情報として記憶される。
なお、アクセス履歴情報の更新は、一連のアクセスの最後に末端メニュ項目がアクセスされた時に行われる。アクセス履歴生成部72は、ルートに位置する項目から末端メニュ項目がアクセスされるまでの履歴を検出し一時記憶する。この一連のアクセスにおいて、アクセスの経路上で既に経由したフォルダを再び経由する場合には、アクセス履歴生成部72は、当該フォルダを経由した後、再び経由するまでのアクセスの経路に関するアクセス履歴を削除して記憶する。アクセス履歴生成部72は、このようにアクセス履歴を一時記憶しておき、末端メニュ項目がアクセスされたことを検出すると、ルートから末端メニュ項目に至るまでのアクセス履歴を各フォルダのアクセス履歴情報としてアクセス履歴記憶部4に記憶させる。このようにアクセス履歴を記憶させることにより、ルートから末端メニュ項目までの最短経路のアクセス履歴が記憶される。以上説明したようなアクセス履歴の記憶のさせ方の例を、図5を用いて説明する。図5に示される階層構造において、符号a〜eに示されるアクセスが順に行われた場合には、アクセス履歴生成部72は、符号b及び符号cのアクセス履歴をアクセス履歴情報の一時記憶から削除する。従って、ルートであるフォルダ0から末端メニュ項目であるファイル3−1−1−2までの最短のアクセス履歴がアクセス履歴情報として記憶される。
ルートから末端メニュ項目までのアクセス履歴は、経由されるフォルダ毎にアクセス履歴情報としてアクセス履歴記憶部4に記憶されるが、直下には末端メニュ項目のみを有しているフォルダのアクセス履歴情報を、当該フォルダよりも上方の階層に位置するフォルダのアクセス履歴情報から生成することが可能である。以後、ここで生成されるアクセス履歴情報を継承アクセス履歴情報という。図6を用いて、継承アクセス履歴情報の生成の例を説明する。図6(a)は、フォルダ1−1のアクセス履歴情報である。例えば、このアクセス履歴情報の1行目のアクセス履歴は、フォルダ1−1からフォルダ2−1−1をアクセスし、さらに末端メニュ項目としてファイル3−1−1−1をアクセスしたことを示している。アクセス履歴生成部72は、このアクセス履歴情報からTo項目がフォルダ2−1−1であるアクセス履歴を抽出し、対応付けられている最終アクセスメニュ項目内容にTo項目を置き換える。図6(b)は、このように生成したフォルダ2−1−1の継承アクセス履歴情報である。
アクセス履歴生成部72は、末端メニュ項目がアクセスされたことを以て、アクセス履歴を生成する。末端メニュ項目はファイルであるので、アクセス履歴生成部72は、通常の場合には、当該ファイルが実行されたこと、又は当該ファイルの属性情報に変更を加えたこと等により、末端メニュ項目へのアクセスを検出する。一方、直下に有している画像等のファイルを一覧表示できる機能を有するフォルダがアクセスされた場合には、アクセス履歴生成部72は、例えば当該フォルダが有している画像等のすべてのファイルが末端メニュ項目としてアクセスされたものとして、アクセス履歴を生成することができる。このようにアクセス履歴を生成することにより、当該画像等のすべてのファイルに対する遷移確率(後に説明する)が高くなるので、当該フォルダのショートカットが生成される可能性を高めることができる。また、あるフォルダに関する何らかの属性情報が変更された場合も、上記画像を一覧表示できるフォルダがアクセスされた場合と同様に扱うことができる。
遷移確率計算部73は、アクセス履歴記憶部4に記憶されているアクセス履歴情報に基づいて、各メニュ項目がアクセスされる確率である遷移確率を計算する。ここで扱う遷移確率には、部分遷移確率と全体遷移確率とがある。
部分遷移確率は、あるカレントフォルダにおいて、直下の各メニュ項目に対するアクセスが行われる確率である。部分遷移確率の計算を図7の例で説明する。部分遷移確率の計算には、前述した継承アクセス履歴情報を用いることができる。図7(b)は、図7(a)に示す階層構造におけるフォルダ2−1−1のアクセス履歴情報の例である。このアクセス履歴情報には、5つのアクセス履歴が含まれている。5つのアクセス履歴の内訳は、3つのファイル3−1−1−1へのアクセス及び2つのファイル3−1−1−2へのアクセスである。従って、フォルダ2−1−1からファイル3−1−1−1への部分遷移確率S211−1は、ファイル3−1−1−1へのアクセス履歴数3を合計のアクセス履歴数5で除した値として求められ、60%である。また、フォルダ2−1−1からファイル3−1−1−2への部分遷移確率S211−2は、ファイル3−1−1−2へのアクセス履歴数2を合計のアクセス履歴数5で除した値として求められ、40%である。
全体遷移確率は、あるフォルダから各メニュ項目に対して複数の階層を経てアクセスされる確率である。全体遷移確率の計算を図8の例で説明する。フォルダ0からファイル3−1−1−1がアクセスされる全体遷移確率P3111は、フォルダ1−1の部分遷移確率S0−1、フォルダ2−1−1の部分遷移確率S11−1及びファイル3−1−1−1の部分遷移確率S211−1の積として求められ、
3111=S0−1×S11−1×S211−1
である。
ショートカット生成部74は、部分遷移確率及び全体遷移確率に基づき、各フォルダにショートカットを生成する。全体遷移確率に基づくショートカットの生成は、あるフォルダにおける理論遷移数が最小になるように行われる。理論遷移数は、カレントフォルダからいずれかの末端メニュ項目にアクセスするまでの遷移数の期待値である。ショートカットの生成の具体的な説明については、後に詳述する。
履歴保持数最適化部75は、アクセス履歴記憶部4に記憶されるアクセス履歴情報におけるアクセス履歴の最大保持数Nを最適化する。アクセス履歴の最大保持数Nは、アクセス履歴情報毎に、即ちフォルダ毎に設定されている。アクセス履歴の最大保持数Nを最適化の具体的な説明については、後に詳述する。
続いて、第1の実施形態にかかるファイル管理装置1の動作ついて説明する。図9は、ファイル管理装置がショートカットを生成する処理手順を示す図である。
まず、ユーザの操作により操作部6を介してメニュ機能の起動指示を受け付けると、表示項目生成部71は、メニュ項目記憶部2を参照して、カレントフォルダの直下に管理されているメニュ項目を抽出して、この抽出したメニュ項目を表示項目として生成する(S101)。例えば、メニュ機能起動時のカレントフォルダがルートのフォルダ0である場合には、フォルダ1−1、フォルダ1−2、フォルダ1−3、ファイル1−1及びファイル1−2を表示項目として生成する。表示項目生成部71は、生成した表示項目を画面表示部5に表示させる。
続いて、アクセス履歴生成部72は、操作部6からメニュ項目の選択指示を受け付ける(S102)。選択指示の入力は、ユーザにより行われる。アクセス履歴生成部72は、ここで選択されたメニュ項目が末端メニュ項目であるか否かを判定する(S103)。選択されたメニュ項目が末端メニュ項目でない場合は、処理手順はステップS102に進められ、続くメニュ項目の選択を受け付ける。
選択されたメニュ項目が末端メニュ項目である場合には、アクセス履歴生成部72は、アクセス履歴記憶部4に記憶されている各フォルダごとのアクセス履歴情報を更新する(S104)。例えば図5の符号a,d,eに示されるアクセスを行った場合には、フォルダ0、フォルダ1−1及びフォルダ2−1−1のアクセス履歴情報が更新される。
アクセス履歴情報が更新されると、履歴保持数最適化部75は、フォルダごとのアクセス履歴情報におけるアクセス履歴の最大保持数Nを最適化する(S105)。この最適化について以下に説明する。
あるメニュ項目がQ回に1回の平均頻度でアクセスされるところ、アクセス履歴最大保持数NがQ未満に設定されている場合には、そのメニュ項目に対するショートカットは生成されない。また、既に生成されたショートカットに対するアクセスの頻度は小さいと考えられる。このような場合には最大保持数Nを増加させる必要がある。履歴保持数最適化部75は、アクセス履歴記憶部を参照して、アクセス履歴情報の更新分のTo項目がショートカットではない場合には、アクセス履歴の最大保持数Nを増加させる。この増加量は、例えば1レコードとすることができる。また、最適化の精度をさらに向上させるために、履歴保持数最適化部75は、アクセス履歴情報の更新分のTo項目がショートカットではなく、且つ最終アクセスメニュ項目が、更新前のN個のアクセス履歴の最終アクセスメニュ項目に含まれていない場合に、アクセス履歴の最大保持数Nを増加させることもできる。
一方、あるフォルダにおいてショートカットが使用されたということは、ショートカットの生成が適切に行われていることを示している。この場合には、現時点での最大保持数Nより少ない数のアクセス履歴に基づいて、同様に適切なショートカットの生成を行える可能性がある。従って、このような場合には最大保持数Nを減少させることができる。履歴保持数最適化部75は、アクセス履歴記憶部を参照して、アクセス履歴情報の更新分のTo項目がショートカットである場合には、アクセス履歴の最大保持数Nを減少させる。この減少量は、例えば1レコードとすることができる。
なお、本実施形態では、アクセス履歴の最大保持数Nはフォルダ毎に設定されるとしているが、すべてのフォルダに共通の最大保持数が設定されるとしてもよい。
次に、ショートカット生成部74は、各フォルダにショートカットを生成する(S106)。図10は、ショートカット生成の詳細な処理手順を示す図である。
まず、ショートカット生成部74は、メニュ項目記憶部2を参照して、任意のフォルダをカレントフォルダとし、カレントフォルダの配下にショートカット未更新のフォルダが有るか否かを判定する(S201)。この任意のフォルダは、例えばルートのフォルダであり、本実施形態においては、フォルダ0である。カレントフォルダの配下にショートカット未更新のフォルダがある場合には、ショートカット生成部74は、当該ショートカット未更新のフォルダをカレントフォルダとする(S202)。ショートカットの更新の有無は、メニュ項目記憶部2において、例えばフラグの有無としてフォルダ毎に記憶されている。ステップS201及びステップS202の処理手順が繰り返されることにより、ショートカット生成部74は、ショートカットの更新がされていないフォルダのうちの、最下層のいずれかのフォルダを着目することができる。本実施形態におけるショートカットの生成は、いわゆるボトムアップの態様で行われ、末端メニュ項目に近いフォルダからルートの方に向かって順に行われる。
カレントフォルダの配下にショートカット未更新のフォルダが無い場合には(S201)、遷移確率計算部73は、カレントフォルダの直下の各メニュ項目の部分遷移確率、及びカレントフォルダの配下にある末端メニュ項目の全体遷移確率を計算する(S203)。カレントフォルダが末端メニュ項目のみを管理している場合には、各メニュ項目の部分遷移確率と全体遷移確率は等しい。
ショートカット生成部74は、カレントフォルダの配下のメニュ項目から、ショートカット割当数分のメニュ項目を選択する(S204)。ショートカット割当数とは、各フォルダに生成させるショートカットの個数であり、例えば、フォルダ毎の属性情報として予め設定される。ここで選択されたメニュ項目は、生成するショートカットのリンク先の候補となる。カレントフォルダの配下にある全てのメニュ項目がリンク先の候補になることができる。
続いて、ショートカット生成部74は、選択したメニュ項目をリンク先としたショートカットをカレントフォルダに割り当てた場合の、カレントフォルダの理論遷移数を計算し、一時記憶する(S205)。
ショートカット生成部74は、カレントフォルダの配下の全てのメニュ項目の組み合わせについて、理論遷移数を計算したか否か判定する(S206)。全てのメニュ項目の組み合わせについての理論遷移数が計算されるまで、ステップS204〜S206の処理手順が繰り返される。例えば、カレントフォルダの配下に4つの項目があり、ショートカット割当数が2である場合には、6通りのメニュ項目の選択が可能であるので、6通りのメニュ項目の組み合わせのそれぞれの理論遷移数が計算される。
全てのメニュ項目の組み合わせについての理論遷移数が計算された場合には(S206)、ショートカット生成部74は、一時記憶した理論遷移数が最小であるメニュ項目の組み合わせを選択する(S207)。
ショートカット生成部74は、選択したメニュ項目をリンク先とするショートカットをカレントフォルダに生成する(S208)。
次に、ショートカット生成部74は、メニュ項目記憶部2を参照して、カレントフォルダがルートに位置するフォルダであるか否かを判定する(S209)。カレントフォルダがルートに位置するフォルダである場合には、ショートカット生成の処理を終了する。
カレントフォルダがルートに位置するフォルダではない場合には、ショートカット生成部74は、カレントフォルダを管理する直上の階層のフォルダを、新たにカレントフォルダとする(S210)。この後に、処理手順はステップS201に進められる。
ここで、理論遷移数の計算の例について図3、図8及び図11を用いて説明する。カレントフォルダがフォルダ0である場合には、フォルダ1−1の配下の末端メニュ項目であるファイル3−1−1−1、ファイル3−1−1−2、ファイル3−1−2−1、ファイル3−1−2−2及びファイル2−1−1の全体遷移確率は、それぞれP3111、P3112、P3121、P3122及びP211となる(図8参照)。なお、ここでは、フォルダ1−2、フォルダ1−3、ファイル1−1及びファイル1−2についての詳細な説明を省略する。カレントフォルダから、フォルダ1−1の配下の末端メニュ項目にアクセスするための遷移数の期待値E0−11は、カレントフォルダから各末端メニュ項目を起動するまでに行われるアクセスの数(遷移数)と全体遷移確率の積の総和として、以下の式(1)で表される。
0−11=3×P3111+3×P3112+3×P3121+3×P3122+2×P211 …(1)
例えば、図11(a)に示すように、フォルダ0のショートカット割当数が1であり、フォルダ0にファイル3−1−1−1のショートカットを生成した場合には、期待値E0−11は、以下の式(2)で表される。
0−11=1×P3111+3×P3112+3×P3121+3×P3122+2×P211 …(2)
また、図11(b)に示すように、フォルダ0のショートカット割当数が1であり、フォルダ0にフォルダ2−1−1のショートカットを生成した場合には、期待値E0−11は、以下の式(3)で表される。
0−11=2×(P3111+P3112)+3×P3121+3×P3122+2×P211 …(3)
さらに、図11(c)に示すように、フォルダ1−1をカレントフォルダとしていたときに、フォルダ1−1にファイル3−1−2−1のショートカットが既に生成されており、フォルダ0にフォルダ2−1−1のショートカットを生成した場合には、期待値E0−11は、以下の式(4)で表される。
0−11=2×(P3111+P3112)+2×P3121+3×P3122+2×P211 …(4)
カレントフォルダから、フォルダ1−2の配下の末端メニュ項目にアクセスするための遷移数の期待値E0−12及びフォルダ1−3の配下の末端メニュ項目にアクセスするための遷移数の期待値E0−13も、期待値E0−11と同様に計算することができる。これらの遷移数の期待値と、ファイル1−1の全体体遷移確率P11とファイル1−2の全体遷移確率P12とを用いて、フォルダ0の理論遷移数Eは、以下の式(5)で表される。
=E0−11+E0−12+E0−13+1×P11+1×P12 …(5)
カレントフォルダがフォルダ0である場合には、ショートカット生成部74は、理論遷移数Eが最小となるように、配下のメニュ項目の中から、ショートカットのリンク先となるメニュ項目又はメニュ項目の組み合わせを選択する。
なお、カレントフォルダに割り当てたショートカットは、当該ショートカットが生成された階層と同じ階層にあるフォルダと関連付けて管理されることができる。例えば、図11(a)に示すように、ファイル3−1−1−1のショートカットを生成した場合、ファイル3−1−1−1はフォルダ1−1の配下であるので、符号c1に示すように、フォルダ1−1と関連付けて管理することができる。この関連付けは、ファイル3−1−1−1のショートカットがフォルダ1−1との関連付けに関する情報を有することとしてもよいし、フォルダ1−1がファイル3−1−1−1のショートカットとの関連付けを属性情報として有することとしてもよい。以下に、この関連付けの利用の例を説明する。
例えば、本実施形態に係るファイル管理装置1を携帯端末装置に適用した場合、画面表示部5の表示画面の大きさは、多くの情報を同時に表示することには適していない。カレントフォルダがフォルダ0のときには、表示項目生成部71は、メニュ項目記憶部2を参照して、フォルダ1−1、フォルダ1−2、フォルダ1−3、ファイル1−1及びファイル1−2並びにファイル3−1−1−1のショートカットを表示項目として生成する。このような場合において、通常時にはファイル3−1−1−1のショートカットを画面表示部5には表示させず、当該ショートカットが関連付けられているフォルダ1−1をポインティングデバイスにより指定して、所定の操作を行ったときにショートカットを画面表示部5に表示させる態様とすることができる。ここで行われる所定の操作は、例えば、所定のボタン又はスイッチの操作、所定のボタンの一定時間以上の押下、所定のボタンの複数回連続の押下、ポインティングデバイスにより指定した状態での一定時間の経過、ポインティングデバイスによる所定の軌跡の移動等である。
次に、第2の実施形態にかかるファイル管理装置1の動作ついて説明する。図12は、ファイル管理装置がショートカットを生成する処理手順を示す図である。
ステップS301〜S302の処理手順は、図9のステップS101〜S102の処理手順と同様である。
ショートカット生成部74は、カレントフォルダにおいて、ステップS102において選択されなかったショートカットがあるか否かを判定する(S303)。ここでは、カレントフォルダにおいて選択されなかったショートカットを、不使用ショートカットという。
不使用ショートカットがある場合には(S303)、ショートカット生成部74は、その不使用ショートカットのリンク先のメニュ項目を一時記憶する。このメニュ項目は、ユーザに使用されない蓋然性が高い。
ステップS305、S308〜S310の処理手順は、それぞれ図9のステップS103〜S106の処理手順と同様である。
選択されたメニュ項目が末端メニュ項目でない場合には(S305)、ショートカット生成部74は、選択されたメニュ項目及びこのメニュ項目の配下のフォルダに割り当てるショートカットを再計算する(S306)。このステップS306の処理は、選択されたメニュ項目をルートに位置するフォルダとみなして、図10に示す処理手順により行われる。この処理手順を実行するに際して、遷移確率計算部73及びショートカット生成部74は、一時記憶した不使用ショートカットのリンク先のメニュ項目が存在しないとみなして、ショートカットの再生成を行う。具体的には、遷移確率計算部73は、アクセス履歴情報を参照して部分遷移確率の計算を行う際に、不使用ショートカットのリンク先のメニュ項目が含まれているアクセス履歴を除外して計算を行う。また、ショートカット生成部74は、再生成するショートカットのリンク先の候補から、不使用ショートカットのリンク先のメニュ項目を除外する。このようにショートカットの再生成が行われるので、理論遷移数をさらに低減することが可能となる。
続いて、ショートカット生成部74は、再生成された各フォルダのショートカットを更新する(S307)。この後に、処理手順は、ステップS302に進められ、続くメニュ項目の選択を受け付ける。
なお、以上説明した実施形態においては、フォルダにショートカットが割り当てられる態様としたが、この態様には限られず、ファイルに対してショートカットが割り当てられる態様とすることもできる。ファイルに対するショートカットの割当は、いわゆるハイパーリンク又はタグをファイルのデータに含ませることにより実現される。
また、以上説明した実施形態では、各メニュ項目が階層構造で管理される態様としたが、上記ハイパーリンク等によりファイル間を関連付けるリンク構造で管理される態様とすることもできる。従って、以上説明した実施形態において、フォルダを、上記ハイパーリンク等を含むファイルに置き換えることが可能である。
続いて、以上説明した実施形態に係るファイル管理装置1の作用効果について説明する。実施形態に係るファイル管理装置1においては、所定のメニュ項目から末端メニュ項目をアクセスするまでの遷移数に当該末端メニュ項目がアクセスされる全体遷移確率を乗じて遷移数の期待値を計算し、この期待値の総和を当該所定の項目に関する理論遷移数としている。この理論遷移数が最小となるように当該所定のメニュ項目に対してショートカットが生成されるので、当該所定のメニュ項目から各メニュ項目に対してアクセスするための操作回数が、各項目の全体に渡って最適化され低減される。従って、操作性の向上が図られる。
また、実施形態に係るファイル管理装置1では、ユーザにとってアクセスの頻度が低い、不使用ショートカットのリンク先のメニュ項目をリンク生成の対象から除外して当該メニュ項目におけるショートカットの再生成が行われるので、理論遷移数を一層小さくすることができる。従って、当該メニュ項目から所望のメニュ項目にアクセスするための操作回数のよりいっそうの最適化が図られる。
また、実施形態に係るファイル管理装置1では、アクセス履歴記憶部4に記憶させるアクセス履歴の最大保持数Nをアクセスの態様により増減させるので、ユーザのメニュ項目へのアクセスの傾向をより適切に反映したアクセス履歴に基づいて全体遷移確率を得ることができる。この全体遷移確率に基づきショートカットの生成が行われるので、所望のメニュ項目にアクセスするための操作回数の一層の最適化を図ることが可能となる。
また、実施形態に係るファイル管理装置1では、アクセス履歴生成部72は、末端メニュ項目がアクセスされた時にアクセス履歴をアクセス履歴記憶部4に記憶させるので、所定のメニュ項目から末端メニュ項目に至る一連のアクセスについて、最短の経路をアクセス履歴として記憶することができる。従って、より最適化されたショートカットの生成を行うことが可能となる。
ファイル管理装置の機能ブロック図である。 ファイル管理装置のハードブロック図である。 メニュ項目の階層構造の一例を示す図である。 アクセス履歴記憶部に記憶されるアクセス履歴情報の一例を示す図である。 ルートから末端メニュ項目までのアクセス履歴の記憶のさせ方の例を説明する図である。 継承アクセス履歴情報の生成を説明する図である。 部分遷移確率の計算を説明する図である。 全体遷移確率の計算を説明する図である。 第1の実施形態に係るファイル管理装置がショートカットを生成する処理手順を示す図である。 ショートカット生成の詳細な処理手順を示す図である。 フォルダにショートカットを生成した場合の階層構造を模式的に示す図である。 第2の実施形態に係るファイル管理装置がショートカットを生成する処理手順を示す図である。
符号の説明
1…ファイル管理装置、2…メニュ項目記憶部、3…ファイル記憶部、4…アクセス履歴記憶部、5…画面表示部、6…操作部、7…制御部、71…表示項目生成部、72…アクセス履歴生成部、73…遷移確率計算部、74…ショートカット生成部、75…履歴保持数最適化部。

Claims (5)

  1. 末端項目、保持項目、およびリンク項目の少なくともいずれか一つで構成されている選択対象項目であって、ユーザにより選択されることにより実行可能に構成されている末端項目、ユーザにより選択されることにより選択対象項目をユーザに閲覧可能に保持する保持項目、および前記末端項目若しくは前記保持項目を直接アクセス可能にするリンク項目のいずれか一つで構成される選択対象項目における、当該選択対象項目間のリンク関係を、当該選択対象項目に対応付けて記憶する項目記憶手段と、
    ユーザにより選択された前記選択対象項目をアクセス履歴として記憶するアクセス履歴記憶手段と、
    前記アクセス履歴記憶手段に記憶されている前記アクセス履歴に基づいて、基準位置となる保持項目である基準保持項目から前記末端項目に対するアクセスが行われる確率である遷移確率を該末端項目毎に計算する遷移確率計算手段と、
    前記項目記憶手段を参照して、前記基準保持項目から、項目間の関連付けを経由して前記末端項目にアクセスするまでに行われるアクセスの数である遷移数を抽出する遷移数抽出手段と、
    前記遷移数に前記遷移確率を乗じて得られる理論遷移数を算出する理論遷移数算出手段と、
    前記理論遷移数算出手段により算出された前記理論遷移数が最小となる、1または複数の選択対象項目に対するリンク情報を前記基準保持項目に生成するリンク生成手段と
    を備えることを特徴とするファイル管理装置。
  2. 前記リンク生成手段は、前記基準保持項目にリンク情報が生成されている場合において、該基準保持項目において、該リンク情報に対するアクセスが行われなかった場合に、該リンク情報により関連付けられている選択対象項目を対象から除外してリンクの再生成を行うことを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  3. 前記アクセス履歴記憶手段は、前記保持項目毎に所定数のアクセス履歴を記憶しており、該保持項目において、該保持項目に生成されたリンク情報がアクセスされた場合には前記所定数を減少させ、該リンク情報以外の選択対象項目がアクセスされた場合には前記所定数を増加させることを特徴とする請求項1または2に記載のファイル管理装置。
  4. 前記アクセス履歴記憶手段は、前記末端項目がアクセスされた時に前記アクセス履歴を記憶することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のファイル管理装置。
  5. 末端項目、保持項目、およびリンク項目の少なくともいずれか一つで構成されている選択対象項目であって、ユーザにより選択されることにより実行可能に構成されている末端項目、ユーザにより選択されることにより選択対象項目をユーザに閲覧可能に保持する保持項目、および前記末端項目若しくは前記保持項目を直接アクセス可能にするリンク項目のいずれか一つで構成される選択対象項目における、当該選択対象項目間のリンク関係を、当該選択対象項目に対応付けて記憶する項目記憶手段を備えるファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
    ユーザにより選択された前記選択対象項目をアクセス履歴として記憶するアクセス履歴記憶手段に記憶されている前記アクセス履歴に基づいて、基準位置となる保持項目である基準保持項目から前記末端項目に対するアクセスが行われる確率である遷移確率を該末端項目毎に計算する遷移確率計算ステップと、
    前記項目記憶手段を参照して、前記基準保持項目から、項目間のリンク関係を経由して前記末端項目にアクセスするまでに行われるアクセスの数である遷移数を抽出する遷移数抽出ステップと、
    前記遷移数に前記遷移確率を乗じて得られる理論遷移数を算出する理論遷移数算出ステップと、
    前記理論遷移数算出手段により算出された前記理論遷移数が最小となる、1または複数の選択対象項目に対するリンク情報を前記基準保持項目に生成するリンク生成ステップと
    を実行することを特徴とするファイル管理方法。
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