JP2009265647A - 反射防止膜形成材料、およびこれを用いたレジストパターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】レジスト膜上に設けられる反射防止膜形成用組成物及び反射防止膜形成用組成物を用いたレジストパターン形成方法の提供。
【解決手段】レジスト膜上に設けられる反射防止膜形成用組成物であって、(a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂及び(b)下記式で表される構成単位を有する化合物を含む反射防止膜形成用組成物による。
Figure 2009265647

[式中、R及びRは直接結合又はメチレン鎖、R及びRは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−(CH−O−R−R基であって、R及びRの少なくとも1つは−(CH−O−R−R基であり、Rは直接結合又は−O−で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖、Rは一部又は全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基、nは0〜10の整数を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト膜上に設けられる反射防止膜を形成するための反射防止膜形成用組成物及びこのような反射防止膜形成用組成物を用いたレジストパターン形成方法に関する。
周知のように、半導体基板は、シリコンウエハ等の上に少なくとも誘電体層(絶縁体層)が積層されてなるものである。そして、この半導体基板の誘電体層中にパターニングされた導体層(配線層)が形成されることによって、半導体配線構造が構成される。
配線層の形成は、以下のようにして行われる。まず、誘電体層の上に導体層を均一に形成し、この導体層の上にレジスト膜を形成する。このレジスト膜にパターン光を照射(露光)し現像することによりレジストパターンを形成し、レジストパターンをマスクとして、エッチング処理により導体層をパターニングして配線層を形成する。そして、レジスト膜を完全に除去した後、導体層の上にさらに誘電体層を積層して、誘電体層中に配線層を構成する。
この配線層を形成する工程において、レジスト膜を露光してパターニングするときに、多重干渉による定在波効果という問題が生ずることが従来から知られている。すなわち、露光光がレジスト膜を透過し、その透過光が下層表面で反射し、さらにその反射光の一部がレジスト上面で反射するという現象がレジスト膜内で繰り返される。そして、基板上に形成されたレジスト膜に入射した単波長の照射光が基板からの反射光と干渉を起こし、レジスト膜の厚さ方向で吸収される光エネルギー量にばらつきを生じさせる。このばらつきが現像後に得られるレジストパターン寸法幅に影響を与え、結果としてレジストパターン寸法精度を低下させることとなる。
このレジストパターン寸法精度の低下は、特に段差を有する基板上に微細なパターンを形成する場合、段差の凹凸部において、レジスト膜厚が必然的に異なることから大きな問題となる。そのため上記の干渉作用をなくし、段差を有する基板上に形成する微細パターンにおいてもレジストパターン寸法精度を低下させない技術の開発が望まれている。
そこで、従来から半導体基板上にレジスト膜を形成する前に、露光光を吸収する特性を持つ反射防止膜を基板上に形成し、この反射防止膜の上にレジスト膜を形成する方法(例えば、特許文献1等)や、基板上に設けられたレジスト膜上にポリシロキサン、ポリビニルアルコール等からなる反射防止膜を形成する方法が採用されている(例えば、特許文献2及び3等)。
米国特許第4,910,122号明細書 特公平4−55323号公報 特開平3−222409号公報
しかしながら、反射防止膜を基板上に形成する方法は、露光光と同一波長の光を使ってマスク合わせを行う場合、反射防止膜によってマスク合わせ検出信号が弱くなり、マスク合わせが困難となるという欠点がある。また、レジストパターンを反射防止膜へ精度よくパターン転写する必要があり、転写後は基板に影響を与えずに反射防止膜をエッチング等により除去しなければならない。そのため、作業工程数が増加し、必ずしも全ての基板加工に適用できるものではない。
一方、基板上に設けられたレジスト膜上に反射防止膜を設ける方法は、複雑な工程を必要とせず、実用的である。
しかしながら、基板上に設けられたレジスト膜上に反射防止膜を設ける方法においては、現在、反射防止膜の形成材料に、フッ素系界面活性剤としてC17SOH(PFOS)が用いられている。この物質は、日本国内では指定化学物質となっており、また、米国の生態影響関連規則である重要新規利用規則(SNUR)の対象ともなっているため、取り扱いに大きな問題がある。具体的には、SNUR規制に該当する物質は、健康若しくは環境を損なう不当なリスクをもたらすおそれがあるため、作業場での保護具の着用、有害性についての従業員への周知、教育、訓練等を行うことが必要とされ、さらに廃棄処分についても規制がある。そこで、C17SOH(PFOS)に代わり、環境上問題がなく、取り扱いやすいフッ素系界面活性剤を含有し、C17SOH(PFOS)を用いたときと同等の効果を示す反射防止膜の形成材料が求められている。また、実用上の観点から、PFOSを使用しない反射防止膜用組成物が保存安定性を有することが望ましい。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、レジスト膜上に反射防止膜を形成する際に用いられる反射防止膜形成用組成物であって、取り扱いが容易であり、PFOSを用いた反射防止膜と同様に、優れた光学特性を有する反射防止膜を形成でき、優れた保存安定性を有する反射防止膜形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、所定の水溶性樹脂及びフッ素化合物を含む反射防止膜形成用組成物が、取り扱いが容易である上、優れた光学特性及び保存安定性を有する反射防止膜を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明の第一の態様は、レジスト膜上に設けられる反射防止膜を形成するための反射防止膜形成用組成物であって、(a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂及び(b)下記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を含む反射防止膜形成用組成物である。
Figure 2009265647
[上記一般式(1)において、R及びRはそれぞれ直接結合又はメチレン鎖を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−(CH−O−R−Rで表される基であって、R及びRの少なくとも1つは−(CH−O−R−Rで表される基であり、Rは直接結合又は−O−で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖を表し、Rは一部又は全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは0〜10の整数を表す。ここで、R及びRの有する炭素原子の合計数は1又は2である。]
また、本発明の第二の態様は、基板上にレジスト膜を形成し、前記レジスト膜の上に、本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成し、前記反射防止膜を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、照射後の前記レジスト膜を現像処理する前又は現像処理する際に、前記反射防止膜を除去し、レジストパターンを得るレジストパターン形成方法である。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、(a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂及び(b)所定のフッ素化合物を組み合わせることにより、保存安定性に優れているうえ、前述のような規制対象品を使用せずにPFOSと同等の光学特性を有する反射防止膜を形成することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
<反射防止膜形成用組成物>
本発明の反射防止膜形成用組成物は、(a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂(以下、「(a)水溶性樹脂」ともいう。)及び後述する所定のフッ素化合物(以下、「(b)フッ素化合物」ともいう。)を含む。さらに、本発明の反射防止膜形成用組成物は、界面活性剤、含窒素化合物及び酸化合物を含有してもよい。
[(a)水溶性樹脂]
本発明の反射防止膜形成用組成物は、酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂を含む。酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂を後述するフッ素化合物と組み合わせることにより、反射防止膜形成用組成物が優れた保存安定性を有することができる。また、形成される反射防止膜は、PFOSと同等の光学特性を有することができる。さらに、この水溶性樹脂は、照射光に対して透過性を有し、i)スピン塗布法等慣用的な塗布手段により均一な塗膜を形成することができること、ii)レジスト膜上に塗布しても、レジスト膜との間に変質層を形成しないこと、iii)活性光線を十分に透過することができること、iv)吸収係数の小さい透明性の高い反射防止膜を形成できること等の特性を有する。このような特性は、(a)水溶性樹脂がさらにビニル系構成単位及びアクリル酸系構成単位から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含むことにより向上させることも可能である。なお、本明細書で「構成単位」とは、重合体を構成する単位であって、主としてモノマーから誘導されるものを表す。
このような構成単位としては、例えばビニルアルコール構成単位及びビニルピロリドン構成単位等のビニル系構成単位;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチルアクリレート及びアクリル酸等のアクリル酸系構成単位を挙げることができる。これら水溶性樹脂構成単位は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、ビニルピロリドン構成単位、ビニルアルコール構成単位等の水溶性の高い構成単位を用いることが特に好ましい。
(a)水溶性樹脂中の酢酸ビニル構成単位は5モル%〜60モル%が好ましく、10モル%〜50モル%が更に好ましく、20〜40モル%がより一層好ましい。(a)水溶性樹脂中の酢酸ビニル構成単位が60モル%を超えると(a)水溶性樹脂の水溶性が低下する傾向がある。
本発明の反射防止膜形成用組成物における、(a)水溶性樹脂成分の含有量は0.1質量%〜10質量%であることが好ましい。(a)水溶性樹脂成分の含有量を上記範囲内とすることにより、反射防止膜形成用組成物の塗布性を良好に保ちつつ、保存安定性に優れた反射防止膜用組成物を提供することができる。上記含有量は、0.2質量%〜2質量%であることがさらに好ましい。
上記水溶性樹脂の質量平均分子量は、3000〜500000であることが好ましく、5000〜200000であることがさらに好ましい。水溶性樹脂の質量平均分子量を上記範囲内とすることによって、塗布性及び塗布安定性を向上させることができる。
[(b)フッ素化合物]
(フッ素化合物の構造)
本発明の反射防止膜形成用組成物は、(b)下記一般式(1)で表される構成単位を有するフッ素化合物を含む。
Figure 2009265647
[上記一般式(1)において、R及びRはそれぞれ直接結合又はメチレン鎖を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−(CH−O−R−Rで表される基であって、R及びRの少なくとも1つは−(CH−O−R−Rで表される基であり、Rは直接結合又は−O−で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖を表し、Rは一部又は全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは0〜10の整数を表す。ここで、R及びRの有する炭素原子の合計数は1又は2である。]
(b)フッ素化合物は、フッ素原子を有しているため、これを含有する反射防止膜において、屈折率(n値)や消衰係数(k値)を低く保つことができる。このため、本発明の反射防止膜形成用組成物によれば、光学特性に優れた反射防止膜を形成することが可能となる。
また、(b)フッ素化合物を含む本発明の反射防止膜形成用組成物は、起泡性が低く、レジスト膜上に塗布された反射防止膜に気泡が残余することがない。さらに、主鎖中に極性基を有しているために水溶性が高く、反射防止膜中に析出することもない。以上の性質により、本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて、反射防止膜を形成したとしても、表面欠陥等を生じる危険性が低く、反射防止膜を用いた半導体基板の製造を効率よく行うことができる。
さらに、上記一般式(1)で表される構成単位を有するフッ素化合物は、反射防止膜形成用組成物における膜形成成分としても作用しうるものであり、当該(b)フッ素化合物を前述した(a)水溶性樹脂と組み合わせることにより、塗布性及び塗布安定性を向上することが可能となる。
(b)フッ素化合物は、側鎖としてフッ化アルキル基を有する環状エーテルの重合体又は、当該フッ化アルキル基を有する環状エーテルと、他のモノマーとを共重合させた共重合体であることが好ましい。他のモノマーとしては、任意の環状エーテル、アクリレート、ビニル化合物、シラン、シロキサン、ポリエステル形成性モノマー、ポリアミド形成性モノマー及びポリウレタン形成性モノマーを挙げることができる。また、側鎖としてフッ化アルキル基を有する環状エーテルとしては、当該フッ化アルキル基を有するオキセタン類及びエポキシド類を挙げることができる。上記一般式(1)で表されるフッ素化合物が、共重合体である場合には、当該共重合体は、ランダム共重合体であってもよく、ブロック共重合体であってもよい。
(b)フッ素化合物は、水溶性をさらに向上させるために、共有結合された極性基を有することが好ましい。極性基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸基及びリン酸基等のアニオン性基;アミノ基及びホスフィノ基等のカチオン性基;並びに、重合度が1〜100、好ましくは2〜25のポリエーテル基、ポリエチレンオキシド基及びポリプロピレンオキシド基等のノニオン性基を挙げることができる。これらの極性基は、(b)フッ素化合物の末端に共有結合していることが好ましいが、当該フッ素化合物の主鎖中に存在していてもよい。
一般式(1)で表される構成単位を含むフッ素化合物としては、例えば、下記化学式(1a)から(1f)並びに(1c’)及び(1d’)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
Figure 2009265647
[上記化学式(1a)から(1f)並びに(1c’)及び(1d’)において、m、p及びqは重合度を表し、mは1〜6の整数であり、pは1〜4の整数であり、qは2又は3である。]
本発明の反射防止膜形成用組成物における、(b)フッ素化合物の含有量は、0.1質量%〜10質量%であることが好ましい。当該フッ素化合物の含有量を上記範囲内とすることにより、当該反射防止膜の光学特性を良好に保つことができる。上記含有量は、0.2質量%〜5質量%であることがさらに好ましく、0.5質量%〜3質量%であることが特に好ましい。
また、(a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂は、(b)フッ素化合物1質量部に対して、0.1〜1質量部であることが好ましく、0.2〜0.75質量部であることが好ましい。この範囲内にすることにより、屈折率を好ましい範囲にすることができる。
なお、本発明の反射防止膜形成用組成物においては、後述する種々の成分を含有することができるが、このような場合には、反射防止膜形成用組成物中の固形分濃度が、0.3質量%〜10質量%となるよう、(b)フッ素化合物の添加量を適宜調整することが好ましい。
(フッ素化合物の製造方法)
(b)フッ素化合物は、下記、一般式(2)で表される環状エーテルを一の単量体として、従来公知の不活性化溶媒中において、重合反応を行うことにより得られるものである。当該不活性化溶媒としては、炭素数1〜6の炭化水素又はハロゲン化炭化水素を挙げることができ、具体的には、塩化メチレン、四塩化炭素、トリクロロメタン、クロロベンゼン及びジクロロエタン等を挙げることができる。重合反応は、BF・エテレート、BF・THF及びBF・THPYRAN等のホウ素トリフルオライドの錯体;ホスホラスペンタフルオライド;アンチモンペンタフルオライド;塩化亜鉛;並びに臭化アルミニウム等のルイス触媒の存在下において行われ、好ましくはBF・THFの存在下において行われる。開始剤としては、C−F結合、C−H結合又はその両者を含み、炭素数2〜5の1価又は2価のアルコールを用いることができる。当該アルコールとしては、具体的には、エチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、プロピレングリコール、イソブタン−1,3−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ペンタエリトリトール、トリメチロールプロパン及びメタノール等を挙げることができる。
Figure 2009265647
[上記一般式(2)において、R及びRはそれぞれ、直接結合又はメチレン鎖を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−(CH−O−R−Rで表される基であって、R及びRの少なくとも1つは−(CH−O−R−Rで表される基であり、Rは直接結合又は−O−で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖を表し、Rは、一部又は全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは0〜10の整数を表す。ここで、R及びRの有する炭素原子の合計数は1又は2である。]
[溶媒]
本発明の反射防止膜形成用組成物は、通常、溶液の形で使用される。主に使用される溶媒は水であるが、アルコール系有機溶媒を添加することもできる。アルコール系有機溶媒を添加することにより、上記フッ素系界面活性剤の溶解性が向上して塗膜の均一性が改善される。このようなアルコール系有機溶媒の例として、イソプロピルアルコール、トリフルオロアルコール等が挙げられる。このアルコール系有機溶媒の添加量は、反射防止膜形成用組成物に添加する溶媒の全量に対して、15質量%以下の範囲で選択することが好ましい。
[含窒素化合物]
本発明の反射防止膜形成用組成物は、さらに、含窒素化合物を含有してもよい。含窒素化合物を含有することにより、pHを調整することができるとともに、保存安定性、レジスト膜とのマッチング性を良好にすることができる。本発明の反射防止膜形成用組成物においては、好ましいpHは、1〜7であり、pHをこの範囲内とすることにより、反射防止膜形成用組成物の保存安定性を良好に保つことができるとともに、反射防止膜とレジスト膜とのマッチング性を良好に保つことができる。上記pHは1〜5であることが更に好ましく、1〜3であることが特に好ましい。好適な含窒素化合物としては、例えば、第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物及びアミノ酸誘導体を挙げることができる。
第4級アンモニウム水酸化物としては、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物、テトラプロピルアンモニウム水酸化物、テトラブチルアンモニウム水酸化物、メチルトリプロピルアンモニウム水酸化物、メチルトリブチルアンモニウム水酸化物及びコリン等を挙げることができる。
アルカノールアミン化合物としては、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、トリイソプロパノールアミン、モノ、ジ又はトリエタノールアミン及びアミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール等を挙げることができる。
アミノ酸誘導体としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、セリン、トレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アルギニン、ヒスチジン、4−ヒドロキシプロリン、デスモシン、γ−アミノ酪酸及びβ−シアノアラニン等を挙げることができる。
以上の含窒素化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに後述する酸化合物と組み合わせて用いてもよい。また、これらの含窒素化合物のうち、アルカノールアミン化合物が好ましく、3−アミノ−1,2−プロパンジオールがさらに好ましい。
[酸化合物]
本発明の反射防止膜形成用組成物は、さらに、酸化合物を含有してもよい。酸化合物を含有することにより、前述の含窒素化合物の場合と同様にpHを調整することができる。好適な酸化合物としては、例えば、カルボン酸系化合物及びスルホン酸系化合物を挙げることができる。
カルボン酸系化合物としては、酢酸、フタル酸等を挙げることができる。スルホン酸系化合物としては、プロパンスルホン酸、エタンスルホン酸等を挙げることができる。これらの酸はハロゲン等の置換基を有してもよく、特に、テトラフルオロフタル酸が好ましい。これらの酸化合物は、単独で用いても、二種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに上述した含窒素化合物と組み合わせて用いてもよい。
[界面活性剤]
本発明の反射防止膜形成用組成物は、さらに、界面活性剤を含有することができる。界面活性剤を含有することにより、塗布性を高めることができる。界面活性剤として、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤を含有することにより、塗布性及び形成される反射防止膜の光学特性を更に向上することができる。
(ノニオン系界面活性剤)
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、一般式(3)で表されるノニオン系界面活性剤を挙げることができる。
Figure 2009265647
[上記一般式(3)において、R〜R10は、それぞれ独立に炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表し、R11は炭素数2〜4の直鎖状又は分岐状のアルキレン鎖を表し、v及びwは、それぞれ独立に0〜30の整数を表す。]
ここで、R〜R10としては、メチル基、エチル基及びイソプロピル基が好ましい。Rとしては、エチレン鎖、プロピレン鎖及びブチレン鎖が好ましい。さらに、v及びwとしては、0〜16の整数が好ましい。
上記一般式(3)で表されるノニオン系界面活性剤の具体例としては、エアプロダクツ社製「サーフィノール104シリーズ」及び「サーフィノール400シリーズ」等を挙げることができる。これらのうち、「サーフィノール400シリーズ」が好ましい。
(アニオン系界面活性剤)
アニオン系界面活性剤としては、例えば、一般式(4)で表されるアニオン系界面活性剤を挙げることができる。
Figure 2009265647
[上記一般式(4)において、R12は炭素数7〜20の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。当該アルキル基は、水酸基及び/又はカルボキシル基を有していてもよく、フェニレン基及び/又は酸素原子によって中断されていてもよい。]
ここで、R12としては、炭素数8〜11の直鎖状又は分岐状のアルキル基が好ましい。
一般式(4)で表されるアニオン系界面活性剤としては、具体的には、n−オクタンスルホン酸、n−ノナンスルホン酸、n−デカンスルホン酸及びn−ウンデカンスルホン酸を挙げることができる。この中でも、n−オクタンスルホン酸、n−ノナンスルホン酸及びn−デカンスルホン酸が好ましい。
これらのノニオン系及びアニオン系界面活性剤の添加量としては、反射防止膜形成用組成物全体に対して、100質量ppm〜10000質量ppmであることが好ましく、500質量ppm〜5000質量ppmであることがさらに好ましい。ノニオン系界面活性剤及びアニオン系界面活性剤の添加量を、上記範囲内とすることにより、析出物等を生じることなく反射防止膜形成用組成物の塗布性を高めることができる。
(フッ素系界面活性剤)
さらに、本発明の反射防止膜形成材料は、形成される反射防止膜の光学特性を更に向上させるために、フッ素系界面活性剤を含有してもよい。フッ素系界面活性剤は、下記一般式(5)から(8)で表される化合物から選ばれる少なくとも一種である。
Figure 2009265647
[上記一般式(5)〜(8)において、rは10〜15の整数を表し、sは1〜5の整数を表し、tは2又は3を表し、uは2又は3を表し、Rは水素原子又は水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子により置換されている炭素数1〜16のアルキル基を表す。当該アルキル基は、水酸基、アルコキシアルキル基、カルボキシル基又はアミノ基を有していてもよい。]
ここで、一般式(5)で表されるフッ素系界面活性剤としては、具体的には、下記化学式(5a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009265647
一般式(6)で表されるフッ素系界面活性剤としては、具体的には、下記化学式(6a)又は(6b)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009265647
一般式(7)で示されるフッ素系界面活性剤としては、具体的には、下記化学式(7a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009265647
一般式(8)で示されるフッ素系界面活性剤としては、具体的には、下記化学式(8a)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009265647
これらのフッ素系界面活性剤を用いた場合、反射防止膜の光学特性を更に向上させることができ、当該反射防止膜の塗膜性も良好である。
反射防止膜形成用組成物に用いられる上記フッ素系界面活性剤の含有量としては、0.0001質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上3質量%以下であることが更に好ましい。フッ素系界面活性剤を上記含有量の範囲内で含有させることにより、更に優れた反射防止特性と、塗膜性とを備える反射防止膜を得ることができる。
<レジストパターン形成方法>
本発明のレジストパターン形成方法は、基板上にレジスト膜を形成し、当該レジスト膜の上に、本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成し、当該反射防止膜を介して当該レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、照射後の当該レジスト膜を現像処理する前又は現像処理する際に、当該反射防止膜を除去し、レジストパターンを得るレジストパターン形成方法である。
[レジスト組成物]
本発明のレジストパターン形成方法において用いることのできるレジスト組成物としては、特に限定されるものではなく、通常使用されているものの中から任意に選ぶことができる。ポジ型、ネガ型のいずれのものも任意に使用することができるが、特に、感光性物質と被膜形成物質とからなるものであって、アルカリ水溶液に現像しやすいものが好適に用いられる。
特に好ましいレジスト組成物は、超微細加工に十分適応し得る諸要求特性を備えたポジ型及びネガ型レジスト組成物である。ポジ型レジスト組成物としてはキノンジアジド系感光性物質と被膜形成物質とを含む組成物からなるものが挙げられる。また、他にも、露光により発生した酸の触媒作用によりアルカリ溶解性が増大する化学増幅型レジスト組成物を挙げることができる。
ネガ型レジスト組成物については特に限定されず、従来ネガ型レジスト組成物として公知のものは使用することができるが、微細パターン形成用のネガ型レジスト組成物として用いられる、架橋剤、酸発生剤及びベースポリマーの3成分を含有してなる化学増幅型のネガ型レジスト組成物を特に好ましく用いることができる。
[レジスト膜及び反射防止膜の形成]
レジスト膜及び反射防止膜の形成にあたっては、まず、Si、Cu及びAu等の基板上にレジスト組成物をスピンナー法により塗布し、加熱処理を行って溶媒を揮発させる。次いで、このレジスト膜上に、スピンナー法により本発明の反射防止膜形成用組成物を塗布し、加熱処理を行ってレジスト膜上に反射防止膜を形成させる。なお、反射防止膜形成の際の加熱処理は必ずしも必要でなく、塗布のみで均一性に優れた良好な塗膜が得られる場合は加熱しなくてよい。
[露光・現像等]
反射防止膜を形成させた後は、紫外線及び遠紫外線(エキシマレーザーを含む)等の活性光線を、反射防止膜を介してレジスト膜に選択的に照射した後、必要に応じて加熱処理を行い、次いで現像処理し、基板上にレジストパターンを形成する。
なお、反射防止膜は、活性光線の干渉作用を効果的に低減させるための最適膜厚を有し、この最適膜厚はλ/4n(ここで、λは使用する活性光線の波長、nは反射防止膜の屈折率を示す)の奇数倍である。例えば屈折率1.41の反射防止膜であれば、紫外線(g線)に対しては77nmの奇数倍、紫外線(i線)に対しては65nmの奇数倍、また遠紫外線(エキシマレーザー)に対しては44nmの奇数倍がそれぞれ活性光線に対する最適膜厚であり、それぞれの最適膜厚の±5nmの範囲であるのが好ましい。
また、この反射防止膜を化学増幅型のネガ型又はポジ型レジスト膜上に形成した場合、反射防止効果に加えて、レジストパターン形状の改善効果も有するため好ましい。通常、化学増幅型レジストは半導体製造ラインの大気中に存在するN−メチル−2−ピロリドン、アンモニア、ピリジン及びトリエチルアミン等の有機アルカリ蒸気の作用を受け、レジスト膜表面で酸が不足する。このため、ネガ型レジストの場合、レジストパターンの上端が丸みを帯びる傾向があり、またポジ型レジストの場合、レジストパターンが庇状につながってしまうことがある。レジストパターンの形状改善効果とは、このような現象を防止して矩形のレジストパターン形状が得られるようにするものである。以上のように、反射防止膜は、化学増幅型のレジスト膜の保護膜材料としても好適に使用することができるものである。また、反射防止膜は、フッ素系界面活性剤、例えばC17SOH(PFOS)を用いたときと同等に膜安定性も良好である。
反射防止膜は、レジスト膜の現像処理と同時に除去してもよいが、完全に除去させるためには、現像処理前に反射防止膜を剥離処理することが好ましい。この剥離処理は、例えばスピンナーによりシリコンウエハを回転させながら、反射防止膜を溶解除去する溶媒を塗布して反射防止膜のみを完全に除去すること等によって行うことができる。反射防止膜を除去する溶媒としては界面活性剤を配合した水溶液を使用することができる。
以下、本発明について、実施例を挙げて詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実施例1>
純水97.2質量部に、(a)水溶性樹脂としてビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(ビニルピロリドン構成単位:酢酸ビニル構成単位=7:3(モル比)、質量平均分子量10000)を0.84質量部、(b)フッ素化合物として、上記化学式(1d’)で表される化合物(m=6、オムノバ・ソリューションズ社製)1.68質量部、ノニオン系界面活性剤として、「サーフィノール420」(エアプロダクツ社製)0.05質量部を添加した。この混合液に3−アミノ−1,2−プロパンジオールを添加してpH2.0に調整し、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例2>
3−アミノ−1,2−プロパンジオールに代えて、モノエタノールアミンを使用したほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例3>
(a)水溶性樹脂をビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体(ビニルアルコール構成単位:酢酸ビニル構成単位=7:3(モル比)、質量平均分子量30000)に代えたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例4>
(a)水溶性樹脂をビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(ビニルピロリドン構成単位:酢酸ビニル構成単位=8:2(モル比)、質量平均分子量80000)に代えたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成材料を得た。
<実施例5>
溶媒を5質量%イソプロピルアルコール水溶液に代えたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例6>
テトラフルオロフタル酸0.2質量部をさらに加えた後、3−アミノ−1,2−プロパンジオールでpHを2.0に調整したほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例7>
フッ素化合物を上記化学式(1c’)で表される化合物(m=6、オムノバ・ソリューションズ社製)に代えたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例8>
3−アミノ−1,2−プロパンジオールに代えて、ジエタノールアミンを使用したほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<実施例9>
3−アミノ−1,2−プロパンジオールに代えて、トリエタノールアミンを使用したほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<比較例1>
(a)水溶性樹脂に代えてポリヒドロキシエチルアクリレート(質量平均分子量200000)を0.84質量部用いたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<比較例2>
(a)水溶性樹脂に代えてポリビニルピロリドン(質量平均分子量40000)を0.84質量部用いたほかは実施例1と同様に、反射防止膜形成用組成物を得た。
<光学特性の評価>
8インチのシリコンウエハにポジ型レジスト組成物として、「TDUR−P3435(商品名)」(東京応化工業社製)を、スピンナーを用いて塗布した後、90℃で60秒間加熱処理し、膜厚310nmのレジスト膜を得た。このレジスト膜上に、スピンナーを用いて、実施例1〜5のいずれか又は比較例1、若しくは2で得られた反射防止膜形成用組成物を塗布し、60℃で60秒間加熱処理を行った。反射防止膜の膜厚は44nmとした。
上記積層体について、分光エリプソメーター「Wvase32(製品名)」(J.A.WOOLLAM JAPAN社製)を用いて、248nm、365nm及び633nmにおける屈折率(n値)及び消衰係数(k値)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2009265647
表1より、実施例1〜9の反射防止膜形成用組成物を用いた積層体においては、PFOSを用いた反射防止膜形成用組成物(比較例3)を用いた積層体と同程度の屈折率及び消衰係数を示すことが分かる。
<保存安定性の評価>
実施例1〜10並びに比較例1及び2により調製した反射防止膜形成用組成物について、リキッド・パーティクル・カウンター(Rion 社製、製品名:パーティクルセンサー KS−41)を用いて、反射防止膜形成用組成物形成後と、室温で1ヶ月保存した後との反射防止膜形成用組成物中の粒子粒径分布を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009265647
表2より、実施例1〜9により調製した反射防止膜形成用組成物では、比較例1〜2により調製した例と比較し、0.2μm以上の粒子及び0.3μm以上の粒子の両者について、調製時における個数が少ないことがわかった。また、1ヶ月経過しても実施例1〜9により調製した反射防止膜形成用組成物では、0.2μm以上の粒子及び0.3μm以上の粒子の両者について個数の顕著な増大は確認されなかった。一方、比較例1〜3により調製した反射防止膜形成用組成物では、1ヶ月経過後には0.2μm以上の粒子及び0.3μm以上の粒子の両者とも有意に個数が増加した。したがって、本発明に係る反射防止膜形成用組成物は、優れた屈折率及び消衰係数に加え、優れた保存性を有することがわかる。

Claims (10)

  1. レジスト膜上に設けられる反射防止膜を形成するための反射防止膜形成用組成物であって、
    (a)酢酸ビニル構成単位を有する水溶性樹脂及び(b)下記一般式(1)で表される構成単位を有する化合物を含む反射防止膜形成用組成物。
    Figure 2009265647
    [上記一般式(1)において、R及びRはそれぞれ直接結合又はメチレン鎖を表し、R及びRは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−(CH−O−R−Rで表される基であって、R及びRの少なくとも1つは−(CH−O−R−Rで表される基であり、Rは直接結合又は−O−で中断されていてもよい炭素数1〜10のアルキレン鎖を表し、Rは一部又は全ての水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10のアルキル基を表し、nは0〜10の整数を表す。ここで、R及びRの有する炭素原子の合計数は1又は2である。]
  2. 前記(a)水溶性樹脂がさらにビニル系構成単位及びアクリル酸系構成単位から選ばれる少なくとも1種の構成単位を含む、請求項1に記載の反射防止膜形成用組成物。
  3. 前記ビニル系構成単位がビニルピロリドン構成単位である、請求項2に記載の反射防止膜形成用組成物。
  4. 前記(a)水溶性樹脂が0.1質量%〜10質量%含まれる、請求項1〜3のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  5. 前記(a)水溶性樹脂の質量平均分子量が3000〜500000である、請求項1〜4のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  6. 前記(b)成分が0.1質量%〜10質量%含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  7. 水を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  8. さらに、含窒素化合物を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  9. 前記含窒素化合物は、第4級アンモニウム水酸化物、アルカノールアミン化合物及びアミノ酸誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項8に記載の反射防止膜形成用組成物。
  10. 基板上にレジスト膜を形成し、
    前記レジスト膜の上に、請求項1〜9のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成し、
    前記反射防止膜を介して前記レジスト膜に選択的に光を照射し、必要に応じて加熱処理を行い、
    照射後の前記レジスト膜を現像処理する前又は現像処理する際に、前記反射防止膜を除去し、レジストパターンを得るレジストパターン形成方法。
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